JP3099626B2 - 電力制御部保護装置 - Google Patents

電力制御部保護装置

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JP3099626B2
JP3099626B2 JP06036939A JP3693994A JP3099626B2 JP 3099626 B2 JP3099626 B2 JP 3099626B2 JP 06036939 A JP06036939 A JP 06036939A JP 3693994 A JP3693994 A JP 3693994A JP 3099626 B2 JP3099626 B2 JP 3099626B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電源トランスを含む電
力制御部の過熱による熱破壊を防止するために、負荷供
給電力損失量(電流)と増幅器電力損失量(温度)を判定
し、ある所定の時間遅延を経過した後、電力制限を加え
るようにする電力制御部保護装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電力制御部保護装置は、電力制御
分野で使用される電源トランスや、電力半導体の重要な
保護機能として様々な形で組み入れられている。
【0003】以下図面を参照しながら、上述した従来の
電力制御部保護装置の一例について説明する。
【0004】図5は従来の電力制御部保護装置の一例を
示すものである。図5において、1は電源トランス、2
は電源トランス1の一次側の第一の入力端、3は電源ト
ランス1の一次側の第二の入力端、4は電源トランスに
内蔵されている温度ヒューズ、5は高電圧整流回路部、
6は電源トランス1の高電圧側タップの第一の出力端、
7は電源トランス1の高電圧側タップの第二の出力端、
8は高電圧整流回路部の正の出力端、9は高電圧整流回
路部の負の出力端、10は正の高電圧整流用コンデン
サ、11は負の高電圧整流用コンデンサ、12は低電圧
整流回路部、13は電源トランス1の低電圧側タップの
第一の出力端、14は電源トランス1の低電圧側タップ
の第二の出力端、15は低電圧整流回路部の正の出力
端、16は低電圧整流回路部の負の出力端、17は正の
低電圧整流コンデンサ、18は負の低電圧整流コンデン
サである。
【0005】19は二電源切換え制御回路部、20は二
電源切換え制御部信号入力端、21、22は相補な出力
トランジスタ、23は正の高電圧電源制御用出力トラン
ジスタ、24は負の高電圧電源制御用出力トランジス
タ、25、26は正電源制御用出力トランジスタ23の
バイアスを作る抵抗とツェナーダイオード、27は正側
スイッチ用ダイオード、28、29は負電源制御用出力
トランジスタ24のバイアスを作る抵抗とツェナーダイ
オード、30は負側スイッチ用ダイオード、31は出力
端、32は負荷抵抗例えばスピーカ、33はグランド
端、34は二電源切換え制御部温度検出部、35は温度
検出部出力端、36は高電圧電源遮断制御部、で構成さ
れている。
【0006】以上のように構成された電力制御部保護装
置について、以下その動作について説明する。
【0007】まず、二電源切換え制御部信号入力端20
に入力信号を加えると、相補な出力トランジスタ21、
22はエミッタフォロワーとなっているため、出力端3
1はほぼ入力に等しい電圧となる。ここで、出力電圧の
絶対値が低電圧整流回路部出力端15より十分小さい
時、負荷抵抗32に流れる電流は、正の半サイクルで
は、低電圧整流回路部の正の出力端15、正側スイッチ
用ダイオード27、出力トランジスタ21、負荷抵抗3
2の経路で流れる。次に出力電圧の絶対値が低電圧整流
回路部出力端15より大きい時、負荷抵抗32に流れる
電流は、正の半サイクルでは、高電圧整流回路部の正の
出力端8、正の高電圧電源制御用出力トランジスタ2
3、出力トランジスタ21、負荷抵抗32の経路で流れ
る。この状態の各部の波形を図6に示す。図6の出力端
31における出力電圧eoとトランジスタ21、22のコ
レクタ電圧Vc,Vc'との差は、トランジスタ23、24
のベース・エミッタ電圧VBEを無視すると、図5のバイ
アス用ツェナーダイオード26、29における電圧降下
であり、出力トランジスタ21の非直線領域(飽和領域)
を使用しないようにするため、常にバイアス電圧を与え
ておくものである。
【0008】また、このように動作する二電源切換え制
御部への電源トランス1からの電力供給は、まず、出力
端31における出力電圧の絶対値が低電圧整流回路部出
力端15より十分小さい時は、電源トランス1の低電圧
側タップの第一の出力端13と電源トランス1の低電圧
側タップの第二の出力端14を通じて供給されることと
なる。次に、出力電圧の絶対値が低電圧整流回路部出力
端15より大きい時は、電源トランス1の高電圧側タッ
プの第一の出力端6と電源トランス1の高電圧側タップ
の第二の出力端7を通じて供給されることとなる。典型
的な二電源切換え制御部の電力損失を図7に示す。図7
において、横軸は出力端31に現れる出力電圧振幅であ
り、縦軸はその時の二電源切換え制御部トランジスタ2
1、23(22、24)の合成した電力損失の値を示して
いる。図7において、VTHはちょうど出力電圧の絶対値
が低電圧整流回路部出力端15を越えた電圧点を示してい
る。
【0009】また、破線で示している曲線は、単一電源
制御部(図5において、15、16からの電力供給はな
く、8、9のみから電力供給を受けるもの)の場合の電
力損失の値を示している。
【0010】図7からわかるように、二電源切換え制御
部の電力損失は、単一の電源制御部(一般的にB級と呼
ばれる)の電力損失に比較すると、すべての振幅にわた
って電力損失が小さい。すなわち、より効率の高い電力
制御が可能である。特に、低電圧整流回路部出力端から
電力供給を受けた場合の効率は高く、したがって単一電
源制御部に供給する電源トランスに比べ、より小さなコ
アサイズの電源トランスで電力供給することが可能にな
る。
【0011】さて、このようにして電力制御される二電
源切換え制御部に対して、二電源切換え制御回路部19
の平均電力損失量(温度)を検出する二電源切換え制御部
温度検出部34で所定の温度に到達すると、高電圧電源
遮断制御部36が作動して高電圧電源制御用出力トラン
ジスタ23、24を遮断状態にすることにより、過大な
電力制御部の電力損失に対して、保護するように動作す
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな従来の電力制御部保護装置の構成では、二電源切換
え制御部に対する温度保護は可能であるが、電源トラン
スの温度保護に対してはなんら有効な対策はなされてい
ない。問題なのは、二電源切換え制御部の電力損失量は
負荷電力損失量に比例していないことである。これで
は、二電源切換え制御部の効率に着目してなされた電源
トランスの小型化も、過大な負荷電力損失が連続して発
生した場合、ある供給時間の経過した後、電源トランス
内蔵の温度ヒューズ4の切断という破損に至る問題点を
有していた。
【0013】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、電源
トランスを含む電力制御部に対して負荷電力損失量を測
定するための高電圧電源制御出力トランジスタの出力電
流を検出する平均出力電流検出部と二電源切換え制御部
の平均電力損失量(温度)とを判定することにより総合電
力供給量を検定し、ある所定の遅延時間を設定すること
で電源トランスの温度上昇を予測して推定し、高電圧電
源遮断制御部を作動させることによって電源トランスを
含む電力制御部の過熱による破壊を未然に防ぐことを目
的としてなされたものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の電力制御部保護装置は、第1レベル電源供給
タップと第2レベル電源供給タップを有する電源トラン
スと、該第1レベル電源供給タップから比較的小さいパ
ワーを負荷に与える第1電力流路手段と、該第2レベル
電源供給タップから比較的大きいパワーを負荷に与える
第2電力流路手段と、該第2レベル電源供給タップに流
れる平均電流を検出し、該平均電流が所定レベルを越え
るとオーバフロー信号を出力する手段と、該電源トラン
スの温度を検出し、検出温度が所定の第1閾値を越える
とオーバヒート信号を出力する手段と、該オーバフロー
信号とオーバヒート信号を受けて可能信号を出力する論
理積手段と、該可能信号により所定時間をカウントし、
所定時間カウント後カットオフ信号を出力するタイマ手
段と、該カットオフ信号により該第2電力流路手段を遮
断する電力遮断手段から成り、負荷への電力供給を制御
する電力制御部保護装置を特徴とするものである。
【0015】
【作用】本発明は上記した構成によって、複数電源切換
え制御部の中の高電圧電源制御トランジスタの平均電流
が所定の電流値を越えた場合に動作する電圧比較器を内
蔵した負荷電流検出部で、負荷に供給させる電力を監視
する。また、複数電源切換え制御部で発生する温度を検
出することによって、複数電源切換え制御部の平均電力
損失を監視する。この両方のセンサーが真の時、電源ト
ランスから過大な電力が供給されている状態とみなせ
る。しかし、一般的には電源トランスの温度上昇は、ト
ランスのコア(磁性材)の体積と電力損失量の関数であ
り、さまざまな値をとる。そこで、最低限必要な過大電
力を負荷に供給許容できる時間をあらかじめ設定できれ
ば、電源トランスの温度上昇をも制御可能になる。そこ
で、上記の2つの検出出力端が真の時のみ真となる論理
積出力部と、ある所定の遅延時間を設定できるタイマー
制御部と、高電圧電源遮断制御部とで構成することによ
って、二電源制御部と負荷に過大な電力がある所定の時
間、連続して印加されると高電圧電源遮断制御部が動作
して、負荷には低電圧タップから供給される電力に制限
することができる。通常、この高電圧電源タップと低電
圧電源タップの比を1/2〜2/3にして構成すれば、
おおよその電力損失は電圧の2乗に比例するから半分以
下と、大幅に電力損失の低減が可能となる。そのため、
電源トランスの温度上昇は大幅に緩和され、内蔵温度ヒ
ューズが遮断することなく電力供給できる。また、もし
も、複数電源切換え制御部で発生する温度が所定の温度
以下に低下した時は、高電圧電源遮断制御部とタイマー
制御部をリセットできるようにしておけば、再び負荷に
電力を正常に供給できるようになる。このようにして、
複数電源供給タップ付電源トランスと複数電源切換え制
御部とを含む電力制御部の過熱を防止することを可能に
することを特徴とするものである。
【0016】
【実施例】以下本発明の電力制御部保護装置の実施例に
ついて、図1を参照しながら詳細に説明する。
【0017】図1は本発明の第一の実施例における電力
制御部保護装置の基本構成を示すものである。図1にお
いて、1は電源トランス、2は電源トランス1の一次側
の第一の入力端、3は電源トランス1の一次側の第二の
入力端、4は電源トランスに内蔵されている温度ヒュー
ズ、5は高電圧整流回路部、6は電源トランス1の高電
圧側タップの第一の出力端、7は電源トランス1の高電
圧側タップの第二の出力端、8は高電圧整流回路部の正
の出力端、9は高電圧整流回路部の負の出力端、10は
正の高電圧整流用コンデンサ、11は負の高電圧整流用
コンデンサ、12は低電圧整流回路部、13は電源トラ
ンス1の低電圧側タップの第一の出力端、14は電源ト
ランス1の低電圧側タップの第二の出力端、15は低電
圧整流回路部の正の出力端、16は低電圧整流回路部の
負の出力端、17は正の低電圧整流コンデンサ、18は
負の低電圧整流コンデンサ、19は二電源切換え制御回
路部、20は二電源切換え制御部信号入力端、21、2
2は相補な出力トランジスタ、23は正の高電圧電源制
御用出力トランジスタ、24は負の高電圧電源制御用出
力トランジスタ、25、26は正電源制御用出力トラン
ジスタ23のバイアスを作る抵抗とツェナーダイオー
ド、27は正側スイッチ用ダイオード、28、29は負
電源制御用出力トランジスタ24のバイアスを作る抵抗
とツェナーダイオード、30は負側スイッチ用ダイオー
ド、31は出力端、32は例えばスピーカ等の負荷抵
抗、33はグランド端である。
【0018】34は二電源切換え制御部温度検出部であ
り、二電源切換え制御部19の平均電力損失量(温度)を
検出する。35は温度検出部出力端、36はトランジス
タ23,24のON,OFF制御を行う高電圧電源遮断
制御部、37は高電圧電源制御トランジスタの平均電流
検出部であり、負荷抵抗であるスピーカ32に供給され
る電流の平均値を検出する。38は高電圧電源制御トラ
ンジスタの電流検出用抵抗、39は高電圧電源制御トラ
ンジスタの第一の電流検出端、40は高電圧電源制御ト
ランジスタの第二の電流検出端、41は高電圧電源制御
トランジスタの平均電流検出部出力端、42は論理積検
出部、43は所定時間、例えば10分をカウントするタ
イマー制御部、44はタイマー制御部セット端、45は
タイマー制御部リセット端、46はタイマー制御部出力
端、で構成されている。
【0019】以上のように構成された電力制御部保護装
置について、以下その動作について説明する。
【0020】一実施例においては、図1に示す回路は、
例えばスピーカボックス(図示せず)の内部に設けられ
ている。
【0021】まず、二電源切換え制御部信号入力端20
にオーディオ信号等の入力信号を加えると、相補な出力
トランジスタ21、22はエミッタフォロワーとなって
いるため、出力端31はほぼ入力に等しい電圧が出力さ
れる。ここで、出力電圧の絶対値が低電圧整流回路部出
力端15より十分小さい時、負荷抵抗32に流れる電流
は、正の半サイクルでは、低電圧整流回路部の正の出力
端15、正側スイッチ用ダイオード27、出力トランジ
スタ21、負荷抵抗32の経路で流れる。次に出力電圧
の絶対値が低電圧整流回路部出力端15より大きい時、
負荷抵抗32に流れる電流は、正の半サイクルでは、高
電圧整流回路部の正の出力端8、正の高電圧電源制御用
出力トランジスタ23、抵抗38、出力トランジスタ2
1、負荷抵抗32の経路で流れる。この状態の各部の波
形を図6に示す。図6においてVcはトランジスタ21
のコレクタ電圧を示し、Vc'はトランジスタ22のコレ
クタ電圧を示す。
【0022】図6の出力電圧eoとトランジスタ21のコ
レクタ電圧Vcとの差は、図1のバイアス用ツェナーダ
イオード26の電圧であり、出力トランジスタ21の非
直線領域(飽和領域)を使用しないようにするため、常に
バイアス電圧を与えておくものである。同様に出力電圧
eoとトランジスタ22のコレクタ電圧Vc'との差は、図
1のバイアス用ツェナーダイオード29の電圧であり、
出力トランジスタ22の非直線領域(飽和領域)を使用
しないようにするため、常にバイアス電圧を与えてお
く。
【0023】また、このように動作する二電源切換え制
御部への電源トランス1からの電力供給は、まず、出力
電圧の絶対値が低電圧整流回路部出力端15より十分小
さい時は、電源トランス1の低電圧側タップの第一の出
力端13と電源トランス1の低電圧側タップの第二の出
力端14を通じて供給されるこことなる。次に、出力電
圧の絶対値が低電圧整流回路部出力端15より大きい時
は、電源トランス1の高電圧側タップの第一の出力端6
と電源トランス1の高電圧側タップの第二の出力端7を
通じて供給されるこことなる。典型的な二電源切換え制
御部の電力損失を図7に示す。図7において、横軸は出
力端31に現れる出力電圧振幅であり、縦軸はその時の
二電源切換え制御部トランジスタ21、23(22、2
4)の合成した電力損失の値を示している。図7におい
て、VTHはちょうど出力電圧の絶対値が低電圧整流回路
部出力端15を越えた電圧点を示している。また、破線
で示している曲線は、単一電源制御部の場合の電力損失
の値を示している。これは一般的にはBクラス動作とし
て知られている。
【0024】図7からわかるように、二電源切換え制御
部の電力損失は、単一の電源制御部の電力損失に比較す
ると、すべての振幅にわたって電力損失が小さい。すな
わち、より効率の高い電力制御が可能である。特に、低
電圧整流回路部出力端から電力供給を受けた場合の効率
は高く、したがって単一電源制御部に供給する電源トラ
ンスに比べ、より小さなコアサイズの電源トランスで電
力供給することが可能になる。
【0025】図3に示すように、平均電流検出部37
は、電流検出用抵抗38の両端に接続される端子39,
40を有する。トランジスタ51,53、レジスタ50
および低電流源52で構成される回路により、トランジ
スタ53のコレクタから抵抗38に流れる電流に比例し
た電流が出力される。トランジスタ54,55はカレン
トミラー49を構成する。したがって、抵抗38に流れ
る電流に比例した電流はトランジスタ55のコレクタか
らも出力される。トランジスタ55からの電流は、抵抗
57によって決定される所定の時定数を有するコンデン
サ56に蓄積される。したがって、コンデンサ56から
出力される電圧は、時定数によって決定される時間で平
均化された抵抗38の平均電流を表す。接続点J1に表
れる平均電圧Vavは、比較器59の一方の入力に加ら
れ、比較器59の他方の入力には低電圧源58からの所
定の低電圧Voが加えられる。平均電圧Vavが所定の低
電圧Voを越えれば、すなわち、抵抗38に流れる平均
電流が所定のレベル以上になると、比較器59は出力端
41を介してハイレベル信号を出力する。
【0026】温度検出部34は定電圧発生器80、作動
増幅器78、およびヒステリシス回路79を有する。
【0027】定電圧発生器80は定電流源60、ツェナ
ーダイオード61、トランジスタ62、およびレジスタ
63,64から構成される。したがって、接続点J3か
らは定電圧が出力される。
【0028】作動増幅器78は定電流源65およびトラ
ンジスタ67,68,69,70から構成される。トラ
ンジスタ67および69のベースに加わるベース電圧V
b69,Vb67は、それぞれ作動増幅器78で比較され
る。Vb69<Vb67である場合は、接続点J4からハ
イレベル信号が出力され、Vb69>Vb67である場合
は、接続点J4からローレベル信号が出力される。
【0029】ヒステリシス回路79は温度検出用トラン
ジスタ77、正帰還トランジスタ74および抵抗71,
72,73,75,76で構成される。温度検出用トラ
ンジスタ77はその温度に従ってベース−エミッタ電圧
が変化し、温度検出素子として機能する。正帰還トラン
ジスタ74は、ONされれば、トランジスタ77のベー
スに正帰還電流を供給する。少なくとも温度検出用トラ
ンジスタ77は図1に示す回路の放熱板(図示せず)に
物理的に熱を受けるように接続されているので、トラン
ジスタ77の温度は、電源トランスおよびその付属回路
と同じ温度に保たれる。好ましい実施例においては、ト
ランジスタ77を含む温度検出部34に含まれる全ての
回路素子は、ICチップとして形成され、放熱板に接続
される。
【0030】さて、このようにして電力制御される二電
源切換え制御部に対して、負荷抵抗であるスピーカ32
に過大な平均負荷電力が印加された場合を考える。あら
かじめ仮定として、二電源切換え制御部の温度上昇の熱
時定数は、電源トランスの温度上昇の熱時定数に比較し
て、十分に短時間であるとする。
【0031】動作において、図1に示す回路の温度(以
下、回路温度という)が、室温から高い温度、例えば1
15℃以上に上昇すると、トランジスタ77は図4に示
すヒステリシスパターンにおいてON状態からOFF状
態に変化する。
【0032】さらに詳述すると、回路温度が上閾値11
5℃よりも低い場合、例えば70℃である場合、トラン
ジスタ77は不能状態にされ、OFF状態に保持され
る。したがって、ハイレベル信号が接続点J2に表れ
る。したがって、トランジスタ74および69はOFF
状態とされる。また、Vb69>Vb67であるので、接
続点J4にローレベル信号が表れ、端子35からローレ
ベルが出力される。
【0033】回路温度が上閾値115℃以上、例えば1
16℃になると、トランジスタ77はONされ、接続点
J2における電圧をローレベルに設定する。したがっ
て、トランジスタ74,69はONされる。トランジス
タ74のONにより図3の矢印で示す正帰還が形成さ
れ、トランジスタ77のベースにハイ電位が与えられ、
トランジスタ77をON状態に保持する。したがって、
Vb69<Vb67が得られ、接続点J4にハイレベル信
号が表れ、端子35からオーバヒート信号としてのハイ
レベル信号が出力される。
【0034】その後、回路温度が下閾値と上閾値、例え
ば70℃と115℃の間にまで下がると、トランジスタ
77は抵抗72,73で決定される電圧に正帰還電圧が
加わった和電圧がトランジスタ77のベースに加わり、
トランジスタ77は継続してON状態に保たれる。した
がって、端子35はハイレベル信号、すなわちオーバヒ
ート信号を出力し続ける。
【0035】さらにその後、回路温度が下閾値70℃以
下に下がると、トランジスタ77のベース−エミッタ電
圧Vbeは上述した和電圧よりも大きくなり、トランジス
タ77をOFFにする。したがって、接続点J2にはハ
イレベル信号が出力される。また、トランジスタ47,
69はOFF状態にされ、接続点J4にはローレベル信
号が出力され、端子35からはローレベル信号が出力さ
れる。
【0036】次に、図3に示す回路の全体の動きについ
て説明する。回路温度が下閾値70℃以下であれば、ロ
ーレベル信号が論理積検出部42の入力42a,42b
に加えられる。したがって、論理積検出部42の出力4
2cからはローレベル信号が出力される。
【0037】次に、スピーカを過剰のパワーで駆動すれ
ば、抵抗38に流れる平均電流は大きくなり、比較器5
9からハイレベル信号が出力される。この状態が続く
と、回路温度は上閾値115℃を越え、温度検出部34
はハイレベルのオーバヒート信号を出力する。この時点
において、論理積検出部42はハイレベル信号を出力
し、それはタイマ制御部43のセット端44に入力され
る。また、オーバヒート信号によりタイマ43は所定時
間、例えば10分間をカウントする。この10分間とは
図1に示す回路が、高い温度により故障されるまでの最
大期間よりもやや少ない期間、すなわち、最低限必要な
過大電力を負荷に供給許容できる時間に設定されてい
る。一例としては、10から30分に設定すると、実用
的な試験で有効である。この所定の時間が経過すると、
タイマ43はその出力46からハイレベル信号を出力
し、そのハイレベル信号電圧電源遮断制御部36に入力
され、トランジスタ23,24をOFF状態にする。し
たがって、高電圧整流回路部5からの大きなパワーで駆
動されていたスピーカ32は、低電圧整流回路部12か
らの低いパワーで駆動されるよう切り換えられる。
【0038】トランジスタ23,24がOFF状態にさ
れると、抵抗38に流れる平均電流は低減され、比較器
59からローレベル信号が出力される。したがって、論
理積検出部42はローレベル信号を出力する。この時点
においては、タイマ43は何の変化も行わない。
【0039】その後、回路温度が下閾値75℃以下に下
がると、出力端子35からローレベル信号が出力され、
タイマ43のリセット端子45に入力される。したがっ
て、タイマ43はローレベル信号を出力し、高電圧電源
遮断制御部36によりトランジスタ23,24をON状
態にする。したがって、スピーカ32は再びハイパワー
で駆動することが可能となる。
【0040】通常、この高電圧電源タップと低電圧電源
タップの比を1/2〜2/3にして構成すれば、おおよ
その電力損失は電圧の2乗に比例するから半分以下と、
大幅に電力損失の低減が可能となる。そのため、電源ト
ランス1の温度上昇は大幅に緩和され、内蔵温度ヒュー
ズ4が遮断することなく電力供給できる。また、二電源
切換え制御部温度検出部34で発生する温度が所定の温
度以下に低下した時、タイマー制御部43がリセットさ
れ、高電圧電源遮断制御部36からOFF信号(例えば
ロー信号)が出力される場合は、再び負荷に電力を正常
に供給できるようになる。このようにして、二電源供給
タップ付電源トランス1と二電源切換え制御部19とを
含む電力制御部の過熱を防止することが可能になる。
【0041】図2(a)、(b)は、これら一連の動作の温度
と時間経過を示したものである。図2(a)において、縦
軸のTは二電源切換え制御部19の温度、T1は論理積
検出部42の出力端が真となる時間t onのときの二電源
切換え制御部温度検出部34の温度、tDはタイマー制
御部43の遅延時間である。次に図2(b)において、縦
軸のTは電源トランス1の温度、T2は電源トランスに
内蔵されている温度ヒューズの熔断(臨界)温度である。
【0042】なお、以上の説明は二電源供給タップ付電
源トランスの場合について説明してきたが、より細かい
制御を可能にする三電源供給タップ付電源トランスある
いはそれ以上の複数電源供給タップ付電源トランスの場
合についても、同様の動作をさせることができる。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明は、複数電源切換え
増幅器に、高電圧電源制御トランジスタの平均電流検出
部と複数電源切換え増幅器の平均電力損失検出部との論
理積検出部と、ある所定の遅延時間を設定できるタイマ
ー制御部と、高電圧電源遮断制御部とで構成することに
よって、電源トランスを大幅に小型化できる制御技術を
可能にするものであり、電力産業分野の全般にわたっ
て、広範囲の応用が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における電力制御部保護
装置の基本構成図
【図2】本発明の第1の実施例における電力制御部保護
装置の温度上昇図
【図3】従来の電力制御部保護装置の基本構成図
【図4】従来の電力制御部保護装置の基本動作説明図
【図5】従来の電力制御部保護装置の電力損失を示す図
【図6】電力制御部保護装置の各部波形図
【図7】二電源切換え制御部の電力損失を示す図
【符号の説明】
1 電源トランス 4 電源トランスに内蔵されている温度ヒューズ 5 高電圧整流回路部 8 高電圧整流回路部の正の出力端 9 高電圧整流回路部の負の出力端 12 低電圧整流回路部 15 低電圧整流回路部の正の出力端 16 低電圧整流回路部の負の出力端 19 二電源切換え制御回路部 20 二電源切換え制御部信号入力端 21、22 相補な出力トランジスタ 23 正の高電圧電源制御用出力トランジスタ 24 負の高電圧電源制御用出力トランジスタ 25 正電源制御用出力トランジスタ23のバイアスを
作る抵抗 26 正電源制御用出力トランジスタ23のバイアスを
作るツェナーダイオード 28 負電源制御用出力トランジスタ24のバイアスを
作る抵抗 29 負電源制御用出力トランジタ24のバイアスを作
るツェナーダイオード 31 出力端 32 負荷抵抗 34 二電源切換え制御部温度検出部 35 温度検出部出力端 36 高電圧電源遮断制御部 37 高電圧電源制御トランジスタの平均電流検出部 38 高電圧電源制御トランジスタの電流検出用抵抗 39 高電圧電源制御トランジスタの第一の電流検出端 40 高電圧電源制御トランジスタの第二の電流検出端 41 高電圧電源制御トランジスタの平均電流検出部出
力端 42 論理積検出部 43 タイマー制御部 44 タイマー制御部セット端 45 タイマー制御部リセット端 46 タイマー制御部出力端
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 恒成 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−137312(JP,A) 実開 昭60−121320(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03F 1/52 H03F 1/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1レベル電源供給タップ(15,1
    6)と第2レベル電源供給タップ(8,9)を有する電
    源トランス(1)と、 該第1レベル電源供給タップ(15,16)から比較的
    小さいパワーを負荷に与える第1電力流路手段(21,
    22)と、 該第2レベル電源供給タップ(8,9)から比較的大き
    いパワーを負荷に与える第2電力流路手段(23,2
    4)と、 該第2レベル電源供給タップ(8,9)に流れる平均電
    流を検出し、該平均電流が所定レベルを越えるとオーバ
    フロー信号を出力する手段(37)と、 該電源トランス(1)の温度を検出し、検出温度が所定
    の第1閾値を越えるとオーバヒート信号を出力する手段
    (34)と、 該オーバフロー信号とオーバヒート信号を受けて可能信
    号を出力する論理積手段(42)と、 該可能信号により所定時間をカウントし、所定時間カウ
    ント後カットオフ信号を出力するタイマ手段(43)
    と、 該カットオフ信号により該第2電力流路手段(23,2
    4)を遮断する電力遮断手段(36)から成り、負荷へ
    の電力供給を制御することを特徴とする電力制御部保護
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電力制御部保護装置で
    あって、温度検出手段(34)は、検出温度が、該第1
    閾値以下の第2閾値以下であれば正常信号を出力するこ
    とを特徴とする電力制御部保護装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電力制御部保護装置で
    あって、該タイマ手段(43)は、該正常信号に応じて
    導通信号を出力し、該電力遮断手段(36)は、該導通
    信号により、該第2電力流路手段(23,24)を導通
    状態にすることを特徴とする電力制御部保護装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の電力制御部保護装置で
    あって、温度検出手段(34)は平均電力損失量を検出
    するためのトランジスタ(77)を有することを特徴と
    する電力制御部保護装置。
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