JP3099147U - ゴルフクラブヘッドの改良構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スイング時の空気抵抗を減少するとともに、打撃時にヘッドソールが地面に接触する機会と摩擦を減少し、打撃の安定性と成功率を増進するゴルフクラブヘッドの改良構造を提供する。
【解決手段】ヘッド4を中空の卵型球体とし、ヘッド4のソール46とクラウンを全て円弧面にし、ソール46とクラウンの円弧面から延長して形成する弧状フェース44により、フェース44を球体の横軸方向の中心弧線に集中し、更にフェース44を縮小した設計によってスイング時の空気抵抗を減少するとともに、打撃時にヘッド4が地面に接触する機会と接地摩擦を減少し、ショットの安定性と成功率を向上する。
【選択図】    図4

Description

 本考案はゴルフクラブヘッドの改良構造に関し、特にクラブヘッドを中空の卵型球体設計とし、フェースを一線上に形成し、スイング時の空気抵抗を減少するとともに、打撃時にヘッドソールが地面に接触する機会と摩擦を減少し、打撃の安定性と成功率を増進するゴルフクラブヘッドの改良構造に関する。
 ゴルフの打撃技術に関しては、世界各国の名ゴルファーはそれぞれに独自の打撃方法と技術をもっているが、世界ランキング上位者ほどの上級者であっても、練習を欠かさないほかに、ゴルフクラブの選択と更新を非常に重視している。それは、コンペでのより安定したショットを目指しているからにほかならない。ゴルフをしたことのある人なら誰でも分るように、よいショット、よいスコアを望むなら、まず1番か3番ウッドで遠くまっすぐなボールを打ち出すことができて初めて、フェアウェイウッドやアイアンでグリーンに上げることができ、続いてパターでボールをカップに沈めてこそナイスショットが完了するのである。
 しかし伝統的な木製のウッドから最近多いチタン系のクラブに至るまで、ウッドもアイアンもパターも、そのほとんどが大きなヘッド、大きなフェースに重点を置いており、世界プロゴルフ協会がヘッドの最大体積を制限して超過するものは競技場では使用できないと規定しなければならないほどである。ヘッドの体積拡大への発展は限界に来ている。
 ゴルフの打撃技術では、一打目はウッドを後方に高く上げ、下に向けてスイングするとき、ボールを打つ前のある距離から加速を開始して力を入れて打ち出すことにより正確な直球を打つことができる。もちろんショットの技術は外にもたくさんあるが、上述のスイング動作において、ヘッドの体積とフェース面の拡大による空気抵抗の増大で、プレーヤーがクラブを振り下ろし加速する際の抵抗が大きくなり、ヘッドがシャフトの移動速度についていけず同時に打撃することができなくなる。そのためヘッド1のフェースがゴルフボール2にぶつかった時、図1に示すようにヘッドフェース11のスイートスポット12で打つことができなくなる。理論上はフェースの大きいヘッドはスイートエリアが大きいが、高くまっすぐなボールを打ち出すのは、ヘッドのフェース上の最良のスイートスポット12のみである。スイートスポット以外はフェースのどこでボールを打ってもヘッドが斜めになり、ボールはフェアウェイの両側に飛んでいく。だからヘッドの体積とフェースの面積を増大しても、フェースのスイートスポットを本当に拡大できるわけではないのである。そればかりか、大きすぎる体積と面積がプレーヤーの障害になってしまう。これはメーカがこの分野への発展において直面する問題でもある。
 また、プレーヤーがスイングし加速するとき、往々にして力み過ぎと体の起伏によって、図2に示すようにヘッドのリーディングエッジ13が地面に触れ、打撃の力が大部分地面によって除かれてしまう。残りの力ではボールを近くへ打ち出すことしかできない。特に超大型ヘッドを使用する一般ゴルファーにとって、フェースの増大に加えてスイングの不安定さから、ヘッドの接地が発生しやすくなる。このため超大型ヘッドのクラブを使っても、十分力を入れて打つのを控えがちになり、この種のヘッドの販売者も、正常なスイングであれば力を入れなくても遠くへ打てると謳い、使用者が力を入れてスイングしてショットを失敗するのを避けるようにしている。これは皆ヘッドが大きいためであり、プレーヤーはボールを遠くへ飛ばしたいために力を入れすぎ、ショットの失敗が起こりやすいのである。このように、大きなヘッドはよいショットの手助けにはならない。
 パター3の使用については、図3に示すようにフェース31が大きくても小さくても、フェースにスコアライン32が設けられていても、ボールを打つ前には必ずフェースの中心点をグリーン上のカップ、あるいは地形によって左や右にずらせて照準を合わせるが、パッティング時にもフェース31の重心点でボールを打たなければボールを正確な方向へ送りだすことはできない。つまり、パターヘッドを大きくすればフェースも拡大するが、狙った方向へ打ち出せるのは、やはりフェースのスイートポイントでボールの芯に当たったときだけである。だから、大きすぎるパターヘッドもいたずらにショットの失敗率を増大するだけである。
特開平9−239076号公報
 前述のウッドとパターの使用から考えると、どんなクラブもヘッドの大きさやフェースの拡大によって正確なショットができるのではなく、スイングの技術とヘッドがボールに当たるときにフェースのスイートポイントで打つことによって、正確な方向へショットできるのである。ウッドのフェースがヘッドの体積増大に伴って拡大している中にあっても、フェースはやや弧面を呈したバルジ設計となっていて、図1に示すように弧面の重心点をボールの芯に当てなければ照準が合わせられない。フェースの重心点でボールの芯を打たなかったショットは、ボールが必ず右や左にそれていってしまうことは、経験あるプレーヤーは皆体得している。スイングの正確さはプレーヤーの個人要素であり、プレーヤーがスイング練習を重ねなければならない主因である。よって、如何にヘッドの形状、構造を改良してショットの安定性を増進するかが製造者が解決するべき問題である。
 上記課題を解決するため、本考案はゴルフクラブヘッドの改良構造を提供する。ヘッドを中空の卵型体により構成し、フェースを縮小し、スイートスポットでのショットを狙い易くする。
 また、ヘッドを中空の卵形体としてフェースを縮小することにより、ヘッドのフェースが打撃時に地面に接触するミスを減少できるようにする。
 更に、ヘッドを中空の卵形体にすることにより、打撃時の空気抵抗係数を減少し、スイング動作とヘッドの移動位置を一致させ、スイートポイントでボールを打てるようにする。
 すなわち、本考案のゴルフクラブヘッドの改良構造は、以下に述べる特徴を有する。
1.クラブヘッドを卵型の中空球体とし、大径側の端部からもう一端に向かって徐々に径を縮小し、ヘッド前面のフェースは円弧線上にあり、フェースの中心点からヘッドの上下左右に向かって大きな彎曲の弧面に延伸するようにして成ることを特徴とする。
2.クラブヘッドをシャフトに接続するネック部は、大径側から上に向かって延伸して設けることができることを特徴とする。
3.クラブヘッドをシャフトに接続するネック部は、小径側から上に向かって延伸して設けることができることを特徴とする。
4.クラブヘッドをシャフトに接続するネック部は、パターとする場合にはクラブヘッドの中央に設けることもできることを特徴とする。
 本考案によると、ゴルフクラブのヘッドを卵型の中空球体に設計することを基礎として、従来のフェースのスイートスポットを維持しながら、空気抵抗係数を低減して遠くまっすぐなボールを打ち出すことができ、且つフェースが小さくソールと地面は点で接触することにより、スイング時にフェースが地面を叩く状況は発生しなくなり、ショットの成功率を向上するとともにプレーヤーの自信も増進できる。
 本考案の好適な実施例を図に沿って説明する。
 図4に示すように、本考案はヘッドを卵型の中空球体に設計し、図4のウッドの実施例では、ヘッド4の形状を卵型の外形として、径の大きい側の一端から上向きにシャフト5に接続するネック41を設ける。この大径側端42の長軸方向に延長して小径側端43に向かって徐々に径を縮小する。よってヘッド4のフェース44はヘッドの長軸の中心線上にあり、或いは円弧線で且つ円弧線のフェースから上下左右に弧面状に延伸する。フェース44の彎曲は公知のバルジ・ロールに比べ角度が大きいが、スイートスポット45は、卵型球体の最大径部の端軸方向の延長線と卵型球体の長軸方向の中心線とが交差する点であり、スイートスポット45のエリアは一見小さいが、スイートスポットの面積は実質上公知のウッドのスイートスポットと同サイズ(図1参照)である。このため、本考案のヘッド4でボールを打つとき、スイートスポット45でボールを打てば、図5に示しように、同じく高く遠いボールを打てる。スイートスポットでボールに当たらなければやはりフェアウェイの両側へ飛んでいく。
 しかし、本考案のヘッド4はウッドとして用いられるとき、図5に示すように、フェースのスイートスポット45の上下左右とも全て円弧面の延長を呈しているから、ヘッド4のスイング時の空気抵抗係数は最小限に抑えられ、スイングスピードとヘッドの移動は同時に近くなることによって、ヘッドのフェース及びスイートスポットがボールの芯をより打ち易くなり、遠くまっすぐなボールを打ち出す目的を達成できる。
 また、ヘッドのフェースの本当の面積はヘッドの側面に在って円弧線として存在し、フェースから上下左右に延伸しており、全て大きな彎曲の円弧面である。そのため、ヘッドのソールと地面とは点で接触するだけで、プレーヤーがスイングするときフェース44が地面にぶつかることはない。たとえ大きな力でスイングしてヘッドのソール46が地面に当たっても、わずかに点での接触があるだけだから芝の上を滑って、フェースはボールを打つことができ、飛距離が短くなるミスには至らない。
 更に、本考案のヘッド4の好適な実施例では図5に示すようにネック41を球体の大径側を上向きに延伸して設けており、ヘッドの重心はシャフト5に近くなっている。スイング時にヘッドの加速度は増大し、ブレが生じにくいことから、より正確にフェースのスイートスポットでボールに当たり、よいショットの機会が増加する。
 ネック41をヘッド4の小径側に設けても、同様に前述の空気抵抗係数を減少する効果が得られる。
 図6に示すように、本考案をパター6とする場合、一般のパターの規格のものを作ればよく、最適な範囲はボールの直径と等しいか或いはやや小さくし、ネック61を上向きに直立した形態にする。図7に示すようにシャフト5をヘッドの中央に設けてもよい。パッティングの際には、フェース62のスイートスポット63も長軸方向の中心線と最大径部の延長線とが交差する点にあるから、一般プレーヤーがパターのフェース中心点でボールをパッティングする習性により適合する。よってパターの重心で打つことができるから、パターの押す力を大きくでき、ボールはグリーンの上をよりまっすぐ転がり、カップインし易くなる。
公知のウッドの外観略図である。 公知のウッドのミスショットの略図である。 公知のパターの外観略図である。 本考案のウッドの実施例の図である。 本考案のウッドのショット例の図である。 本考案のパターの実施例の図である。 本考案のパターのもうひとつの実施例の図である。 図6のパターのショット例の図である。
符号の説明
1   ヘッド(ウッド)
11  フェース
2   ゴルフボール
3   パター
31  フェース
32  スコアライン
4   ヘッド(ウッド)
41  ネック
42  大径側端
43  小径側端
44  フェース
45  スイートスポット
46  ソール
5   シャフト
6   パター
61  ネック
62  フェース
63  スイートスポット

Claims (4)

  1.  クラブヘッドを卵型の中空球体とし、大径側の端部からもう一端に向かって徐々に径を縮小し、ヘッド前面のフェースは円弧線上にあり、フェースの中心点からヘッドの上下左右に向かって大きな彎曲の弧面に延伸するようにして成ることを特徴とするゴルフクラブヘッドの改良構造。
  2.  クラブヘッドをシャフトに接続するネック部は、大径側から上に向かって延伸して設けることを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッドの改良構造。
  3.  クラブヘッドをシャフトに接続するネック部は、小径側から上に向かって延伸して設けることを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッドの改良構造。
  4.  クラブヘッドをシャフトに接続するネック部は、パターとする場合にはクラブヘッドの中央に設けることを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッドの改良構造。
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