JP3099132U - 全球型映像施設 - Google Patents
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Abstract
【課題】座席の配置から実現が不可能だった全球映像施設を実現可能とする。
【解決手段】球体Ｄの内壁をスクリーンとして全球に渡って映像を投映する映像施設において、球体の赤道付近に貫通窓Ｄ１を設け、上記貫通窓に対して座席２１を球体外より球体内に対して進退自在に配すると共に、座席は貫通窓から球体内に張り出した位置において前傾及び後傾させる。
【選択図】 図１
【解決手段】球体Ｄの内壁をスクリーンとして全球に渡って映像を投映する映像施設において、球体の赤道付近に貫通窓Ｄ１を設け、上記貫通窓に対して座席２１を球体外より球体内に対して進退自在に配すると共に、座席は貫通窓から球体内に張り出した位置において前傾及び後傾させる。
【選択図】 図１
Description
【０００１】
【考案の属する技術分野】
この考案は映像施設に関し、より詳細には全球映像を鑑賞するための映像施設に関する。
【０００２】
【従来の技術】
球体の全面に映像が表示される全球映像の構想は古くからあり、究極の映像表現として位置づけられていた。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】
球体の全面に歪みのない映像を投映する技術は、この考案の出願時には既に確立されているが、球状のスクリーンを想定した場合、床面をドームが覆う半球状のドームスクリーンと異なりスクリーン内に観客を位置させる手段がなく、これが全天球映像を実現するためのネックとなっていた。
【０００４】
そのため、やむを得ず球体の外側に映像を表示し、それを外部から鑑賞することが提案されていたが、大きさ及びそれに適した映像の内容に限りがあり、更に球体の内部から鑑賞する場合に比し臨場感が大きく後退するという決定的な問題があった。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
この考案は以上の従来技術の問題点に鑑みて創作されたものであり、球体の内壁をスクリーンとして全球に渡って映像を投映する映像施設において、球体の赤道付近に貫通窓を設け、上記貫通窓に対して座席を球体外より球体内に対して進退自在に配すると共に、座席は貫通窓から球体内に張り出した位置において前傾及び後傾することを特徴とする。
【０００６】
【考案の実施の形態】
以下、この考案の具体的実施例を添付図面に基づいて説明する。図１はこの発明の映像施設の全体を示す図である。図中符号Ｄは内面をスクリーン面とした中空の球体を指す。上記球体Ｄのスクリーン面には全球に渡ってプロジェクターにより映像が投映される。
【０００７】
全球に渡って映像を投映する手段はいくつかあるが、この実施例では複数のビデオプロジェクターによる投映像をつなぎ合わせて全球を包括する手段を採用している。即ち、ここでは図６（球体の側面図）及び図７（球体の平面図）に示すように、球体Ｄの壁面全周に複数台のプロジェクターＰを配置し、各プロジェクターの画像を対面するスクリーンの領域１〜１２に投映し、それらの画像をつなぎ合わせて全球を包括する。この場合、球面に投映した場合の歪みのために各映像を合成して一つの映像を構成することが不可能となるので、歪みの少ない投映像を得るために各プロジェクターから投映すべき画像に変形を加えて補正したり、色や照度を合わせたり、画像境界のボカシ処理等を電気的に行なう公知の方法を採用する。
【０００８】
以上の球体Ｄは映像施設の建物本体Ｂに合体した建築物として構築され、この実施例では内径２０ｍ程度のものを想定している。建物本体は複数階からなる複層構造を有し、球体Ｄの赤道付近に開口した貫通窓Ｄ１に合致するようにフロアーが設定される。ここでは、貫通窓Ｄ１に上下三層のフロアーを臨ませており、各フロアーに観客の座席２１が配される（図３参照）。
【０００９】
前記の各フロアーの床面Ｆは球体Ｄの貫通窓Ｄ１に望む先端が球体の曲率に合致した平面円弧状に構成されると共に（図２参照）、複数のレール２０が球体の中央に向かって放射状に配され、各レール上には動力により駆動される車輪２３により座席２１の支持ベース２２が進退自在に配される（図４及び図５参照）。
【００１０】
前記の支持ベース２２先端には軸２４により座席２１が前傾及び後傾方向に揺動自在に支持されると共に、動力機構（特に図示せず）に連結されるレバー２５により軸が駆動される。支持ベース２２はレール２０の最前方位置においては座席２１を支持した先端が球体Ｄ内部に張り出される。よって、この位置で軸２４を駆動して座席２１を前傾及び後傾させることにより、それに座っている観客Ａは球体の南極側或いは北極側を向くことになる。この実施例においては傾動角度としては上下±１５°程度を想定している。尚、この場合の観客Ａの座席よりの滑り落ちを防止するために、座席２１には観客Ａを拘束するための安全バー２６が設けられる。
【００１１】
前記の座席２１の傾動の制御は観客自身の操作や施設のオペレータの操作による他、上映する映像番組において特に観客の注意を集めたい映像の部分が存する球体内の位置に観客の視線が指向するように、演出プログラムと連動するように自動制御してもよい。又、座席を上下に連続的に揺動することにより、観客に空中で浮遊しているような錯覚を与えるようにしてもよい。
【００１２】
【考案の効果】
以上の構成よりなるこの考案によれば、従来座席の配置から実現が不可能だった全球映像施設が実現可能となり、球体内に位置する観客は３６０度包まれた映像に没入して今までにない高い臨場感を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この考案の映像施設の一部切り欠き側面図
【図２】同上、要部の平面図。
【図３】同上、要部の側面図。
【図４】同上、座席付近の側面図
【図５】同上、座席付近の側面図
【図６】同上、球体における映像の分割例を示す側面図。
【図７】同上、球体における映像の分割例を示す平面図。
【符号の説明】
Ｄ 球体
Ｄ１ 貫通窓
２１ 座席
【考案の属する技術分野】
この考案は映像施設に関し、より詳細には全球映像を鑑賞するための映像施設に関する。
【０００２】
【従来の技術】
球体の全面に映像が表示される全球映像の構想は古くからあり、究極の映像表現として位置づけられていた。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】
球体の全面に歪みのない映像を投映する技術は、この考案の出願時には既に確立されているが、球状のスクリーンを想定した場合、床面をドームが覆う半球状のドームスクリーンと異なりスクリーン内に観客を位置させる手段がなく、これが全天球映像を実現するためのネックとなっていた。
【０００４】
そのため、やむを得ず球体の外側に映像を表示し、それを外部から鑑賞することが提案されていたが、大きさ及びそれに適した映像の内容に限りがあり、更に球体の内部から鑑賞する場合に比し臨場感が大きく後退するという決定的な問題があった。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
この考案は以上の従来技術の問題点に鑑みて創作されたものであり、球体の内壁をスクリーンとして全球に渡って映像を投映する映像施設において、球体の赤道付近に貫通窓を設け、上記貫通窓に対して座席を球体外より球体内に対して進退自在に配すると共に、座席は貫通窓から球体内に張り出した位置において前傾及び後傾することを特徴とする。
【０００６】
【考案の実施の形態】
以下、この考案の具体的実施例を添付図面に基づいて説明する。図１はこの発明の映像施設の全体を示す図である。図中符号Ｄは内面をスクリーン面とした中空の球体を指す。上記球体Ｄのスクリーン面には全球に渡ってプロジェクターにより映像が投映される。
【０００７】
全球に渡って映像を投映する手段はいくつかあるが、この実施例では複数のビデオプロジェクターによる投映像をつなぎ合わせて全球を包括する手段を採用している。即ち、ここでは図６（球体の側面図）及び図７（球体の平面図）に示すように、球体Ｄの壁面全周に複数台のプロジェクターＰを配置し、各プロジェクターの画像を対面するスクリーンの領域１〜１２に投映し、それらの画像をつなぎ合わせて全球を包括する。この場合、球面に投映した場合の歪みのために各映像を合成して一つの映像を構成することが不可能となるので、歪みの少ない投映像を得るために各プロジェクターから投映すべき画像に変形を加えて補正したり、色や照度を合わせたり、画像境界のボカシ処理等を電気的に行なう公知の方法を採用する。
【０００８】
以上の球体Ｄは映像施設の建物本体Ｂに合体した建築物として構築され、この実施例では内径２０ｍ程度のものを想定している。建物本体は複数階からなる複層構造を有し、球体Ｄの赤道付近に開口した貫通窓Ｄ１に合致するようにフロアーが設定される。ここでは、貫通窓Ｄ１に上下三層のフロアーを臨ませており、各フロアーに観客の座席２１が配される（図３参照）。
【０００９】
前記の各フロアーの床面Ｆは球体Ｄの貫通窓Ｄ１に望む先端が球体の曲率に合致した平面円弧状に構成されると共に（図２参照）、複数のレール２０が球体の中央に向かって放射状に配され、各レール上には動力により駆動される車輪２３により座席２１の支持ベース２２が進退自在に配される（図４及び図５参照）。
【００１０】
前記の支持ベース２２先端には軸２４により座席２１が前傾及び後傾方向に揺動自在に支持されると共に、動力機構（特に図示せず）に連結されるレバー２５により軸が駆動される。支持ベース２２はレール２０の最前方位置においては座席２１を支持した先端が球体Ｄ内部に張り出される。よって、この位置で軸２４を駆動して座席２１を前傾及び後傾させることにより、それに座っている観客Ａは球体の南極側或いは北極側を向くことになる。この実施例においては傾動角度としては上下±１５°程度を想定している。尚、この場合の観客Ａの座席よりの滑り落ちを防止するために、座席２１には観客Ａを拘束するための安全バー２６が設けられる。
【００１１】
前記の座席２１の傾動の制御は観客自身の操作や施設のオペレータの操作による他、上映する映像番組において特に観客の注意を集めたい映像の部分が存する球体内の位置に観客の視線が指向するように、演出プログラムと連動するように自動制御してもよい。又、座席を上下に連続的に揺動することにより、観客に空中で浮遊しているような錯覚を与えるようにしてもよい。
【００１２】
【考案の効果】
以上の構成よりなるこの考案によれば、従来座席の配置から実現が不可能だった全球映像施設が実現可能となり、球体内に位置する観客は３６０度包まれた映像に没入して今までにない高い臨場感を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この考案の映像施設の一部切り欠き側面図
【図２】同上、要部の平面図。
【図３】同上、要部の側面図。
【図４】同上、座席付近の側面図
【図５】同上、座席付近の側面図
【図６】同上、球体における映像の分割例を示す側面図。
【図７】同上、球体における映像の分割例を示す平面図。
【符号の説明】
Ｄ 球体
Ｄ１ 貫通窓
２１ 座席
Claims (2)
- 球体の内壁をスクリーンとして全球に渡って映像を投映する映像施設において、球体の赤道付近に貫通窓を設け、上記貫通窓に対して座席を球体外より球体内に対して進退自在に配すると共に、座席は貫通窓から球体内に張り出した位置において前傾及び後傾することを特徴とする全球型映像施設。
- 球体の内壁をスクリーンとして全球に渡って映像を投映する映像施設において、球体の赤道付近に貫通窓を設け、上記貫通窓に対して座席を球体外より球体内に対して進退自在に配すると共に、座席は貫通窓から球体内に張り出した位置においてスクリーンに投映される映像の特定部分の位置に応じて前傾及び後傾するよう制御されることを特徴とする全球型映像施設。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003004052U JP3099132U (ja) | 2003-07-09 | 2003-07-09 | 全球型映像施設 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003004052U JP3099132U (ja) | 2003-07-09 | 2003-07-09 | 全球型映像施設 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP3099132U true JP3099132U (ja) | 2004-03-25 |
Family
ID=43252853
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003004052U Expired - Lifetime JP3099132U (ja) | 2003-07-09 | 2003-07-09 | 全球型映像施設 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3099132U (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100430827C (zh) * | 2004-05-19 | 2008-11-05 | 株式会社旭通Dk | 球形影像设施 |
| JP2014084686A (ja) * | 2012-10-26 | 2014-05-12 | Ohira Giken:Kk | 仮設シアタードーム |
| JP2023088836A (ja) * | 2021-12-15 | 2023-06-27 | 智▲ウェイ▼資訊科技股▲ふん▼有限公司 | 部材の移動が可能な球状スクリーンフレーム |
-
2003
- 2003-07-09 JP JP2003004052U patent/JP3099132U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100430827C (zh) * | 2004-05-19 | 2008-11-05 | 株式会社旭通Dk | 球形影像设施 |
| JP2014084686A (ja) * | 2012-10-26 | 2014-05-12 | Ohira Giken:Kk | 仮設シアタードーム |
| JP2023088836A (ja) * | 2021-12-15 | 2023-06-27 | 智▲ウェイ▼資訊科技股▲ふん▼有限公司 | 部材の移動が可能な球状スクリーンフレーム |
| JP7421824B2 (ja) | 2021-12-15 | 2024-01-25 | 智▲ウェイ▼資訊科技股▲ふん▼有限公司 | 部材の移動が可能な球状スクリーンフレーム |
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