JP3098856B2 - エネルギ可変型4ヴェイン型高周波4極空洞およびエネルギ可変型分割同軸型高周波4極空洞 - Google Patents

エネルギ可変型4ヴェイン型高周波4極空洞およびエネルギ可変型分割同軸型高周波4極空洞

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JP3098856B2
JP3098856B2 JP04138407A JP13840792A JP3098856B2 JP 3098856 B2 JP3098856 B2 JP 3098856B2 JP 04138407 A JP04138407 A JP 04138407A JP 13840792 A JP13840792 A JP 13840792A JP 3098856 B2 JP3098856 B2 JP 3098856B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、イオン注入器等に利
用され、例えば低エネルギの荷電ビームを効率よく加速
する4ヴェイン型高周波4極空洞、分割同軸型高周波4
極空洞等のエネルギ可変型高周波4極空洞に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図12および図13はそれぞれ例えば加
速器科学(Proceedings Of The 5th Symposium Acceler
ator Science And Technology,p.89-91,Septmber 26-2
8,1984)に記載された従来の4ヴェイン型高周波4極空
洞を示す縦断面図および一部破断側面図である。
【0003】図において、1は共振空洞である円筒空
洞、2は先端部が長さ方向に波打つ形状のヴェインであ
り、このヴェイン2は先端部が対向するとともに互いに
直交するように円筒空洞1の内壁面に4枚配設され、円
筒空洞1内を仕切って4つのチェンバ3を形成してい
る。4は円筒空洞1に取り付けられ、円筒空洞1内に高
周波電力を供給するループカプラ、5はチェンバ3のそ
れぞれに臨むように円筒空洞1内壁に取り付けられ、円
筒の金属ブロックで作製されたサイドチューナ、6はこ
のサイドチューナ6の駆動装置である。
【0004】ここで、円筒空洞1にヴェイン2を取り付
けたものを加速空洞といい、それらは全て導電体で構成
されている。
【0005】つぎに、上記従来の4ヴェイン型高周波4
極空洞(以下、4ヴェイン型RFQという)の動作につ
いて説明する。対向する一対のヴェイン2に同符号の交
流電圧を与え、他の一対のヴェイン2に逆符号の交流電
圧を与えると、荷電ビームの通過する4枚のヴェイン2
に囲まれたアパーチャ内には四極電場が発生する。荷電
ビームは、この四極電場により集束力を受けるととも
に、ヴェイン2の先端部の波打ち形状によって荷電ビー
ムの進行方向に発生する電界により、加速を受ける。
【0006】ヴェイン2の先端部の波打ち周期は、交流
電圧の波長とビーム速度との積に比例した値とする必要
があり、ビームが加速されるにともないその周期が長く
なるように作製される。したがって、一旦ヴェイン2が
加工されてしまうと、交流電圧の周波数により、取り出
しビームの速度が決定されることになる。つまり、任意
の荷電粒子に対して取り出しエネルギを変えるために
は、交流電圧の周波数を変える以外に方法はない。
【0007】加速空洞への高周波電力の供給は、ループ
カプラ4を通して行われる。ループカプラ4で発生した
磁場は、ヴェイン2で仕切られたチェンバ3内を加速空
洞の長さ方向に進み、加速空洞端部の空間を通って両隣
のチェンバ3に向かい、リターンする。この時、ヴェイ
ン2の先端のギャップには、強い磁場が発生し、対向す
るヴェイン2の先端にも電荷が誘起されるため同時に電
場も発生する。結果として、ヴェイン2間に前述の交流
電圧が発生する。
【0008】高周波が効率よく加速空洞に供給されるた
めには、高周波の周波数が加速空洞の共振周波数に一致
する必要がある。共振周波数は、一般の電気回路では並
列に接続されたキャパシタンスCとインダクタンスLと
の積により決まり、2πfr=(LC)-1/2で与えられ
る。
【0009】この加速空洞では、等価的にチェンバ3の
断面積に比例するLとヴェイン2間のCとが並列に接続
されていると見なされる。したがって、高周波の周波数
が決まっている場合、空洞共振器の周波数が等しくなる
ようにヴェイン2間のギャップ長、チェンバ3の断面積
を決めなければならない。一般に、ヴェイン2間のギャ
ップはできるだけ低い電圧で高電場を発生できるように
決められるために、それにより決まるCから、必要な共
振周波数が得られるようにチェンバ3の断面積を決めて
いる。
【0010】サイドチューナ5は、駆動装置6によりチ
ェンバ3内に出し入れされることにより、チェンバ3内
の空間容積を変え、Lを変えることになる。つまり、共
振周波数を変えることができ、共振周波数の調整と電磁
場分布の調整に用いられる。先の説明では、長さ方向に
断面が一定でない場合、チェンバ3の空間容積として考
えねばならない。このような調整方法では、共振周波数
の変化幅は最大約1%であり、加速空洞の製作誤差等に
より変化した共振周波数を設計値に合わす程度の調整幅
である。
【0011】図14は例えば1989年加速器科学に発
表された従来の分割同軸型高周波4極空洞の構造を簡略
化した横断面図、図15は図14のXVーXV線に沿った断
面図、図16は図14のXVIーXVI線に沿った断面図であ
り、図において7は先端部が長さ方向に波打つ形状の電
極である。円筒空洞1内には、一対の電極7が、円筒空
洞1の一方の内端面に一端が電気的に接続され、円筒空
洞1の軸心を挟んで対向して軸心方向に延設され、さら
にステム8bにより円筒空洞1の内周壁面に短絡支持さ
れ、他の一対の電極7が、円筒空洞1の他方の内端面に
一端が電気的に接続され、円筒空洞1の軸心を挟んで対
向して上記一対の電極に直交するように軸心方向に延設
され、さらにステム8aにより円筒空洞1の内周壁面に
短絡支持されている。したがって、この円筒空洞1は、
ステム8a、8bによって3つの空洞に仕切られ、3台
の分割同軸型空洞を3台つなぎ合わせた構造と等価とな
る。
【0012】ここで、円筒空洞1に電極7を取り付けた
ものを加速空洞といい、それらは全て導電体で構成され
ている。
【0013】つぎに、上記従来の分割同軸型高周波4極
空洞(以下分割同軸型RFQという)の動作について説
明する。対向する一対の電極7に同符号の交流電圧を与
え、他の一対の電極7に逆符号の交流電圧を与えると、
ビームの通過する4電極7に囲まれたアパーチャ内には
四極電界が発生する。四極電場によりビームは集束力を
受けが、電極7の先端部の波打ち形状によりビーム進行
方向にも電界が発生するため、その成分により加速も受
ける。
【0014】電極7の先端部の波打ち周期は、交流電圧
の波長とビーム速度との積に比例した値とする必要があ
り、ビームが加速されるにともないその周期が長くなる
ように作製される。したがって、一旦電極7が加工され
てしまうと、交流電圧の周波数により、ビームの速度が
決定されることになる。つまり、取り出しビームのエネ
ルギは決まる。
【0015】電極7への交流電圧の与え方は、加速空洞
内に高周波電力を供給し、定在波を立たせる(共振状
態)方式を用いる。この方式は効率よく電力を供給でき
る。以下に、分割同軸型空洞ではなぜ上記のような電圧
が4電極7に発生するのか、どのように電磁界が発生し
ているのかを説明する。
【0016】図17の(a)、(b)は荷電粒子を加速
するために一般に用いられているリエントラント型空洞
を示しており、外導体21は円筒空洞1と等価であり、
内導体22は電極7と等価である。本空洞は、円筒空洞
状の外導体21内に配設された内導体22を中心で切り
離すことにより、その間隙に電界を集中発生させ、その
電界で粒子を加速するものである。電界、磁界の分布、
表面電流のパスを図中に示す。切り離された内導体22
間の電位差は内導体22の円筒断面にわたって一様であ
る。
【0017】図18の(a)、(b)は上記リエントラ
ン型空洞の変形例を示している。本空洞では、内導体2
2の切り離し形状を変えて強い電界のできる領域を広げ
たものであって、その電磁界分布、電流パスは上記リエ
ントラン型空洞と同じであり、内導体22間の電位差も
一定となる。
【0018】図19は内導体22をさらに1組増やした
構造であり、この空洞を3台つなぎ合わせた空洞構造の
図14に電磁界、電流パスを示すように、2組に切り離
された内導体22は4つの電極7と等価になり、それら
の電極7間の電圧は先に説明した四極電界を発生させる
に必要な電圧となり、さらにビーム進行方向に一定とな
る。
【0019】このように、図14に示した上記従来の分
割同軸型RFQは、図19に示した分割同軸型空洞を3
台つなぎ合わせた構造と等価である。ここで、つなぎ合
わせ面を図15および図16に示す構造としているの
は、空洞内を真空に引くときに真空ポンプ1台でよいこ
と、1箇所から高周波電力を供給する場合、空洞内全体
に高周波が伝わり易いこと等のためである。また、つな
ぎ面をなくしても電極7間の電圧分布は上記構造と同じ
電圧分布が得られるが、電極7が一方でしか支えられて
いないために、長くなると機械的に不安定となり実用的
でなくなる。そこで、一般的には電極を安定に固定する
ために、図20の(a)、(b)に示すように、電極7
に補強板9を取り付けている。
【0020】このような加速空洞に高周波電力が効率よ
く供給されるためには、高周波の周波数が加速空洞の共
振周波数に一致しなければならない。共振周波数は一般
の電気回路では並列に接続されたキャパシタンスCとイ
ンダクタンスLとの積により決まり、2πfr=(L
C)-1/2で与えられる。
【0021】この加速空洞では、Cとして電極7間キャ
パシタンスCVVと、電極7とステム8との間のキャパシ
タンスCVSとの和として与えられる。また、Lとしては
電極7を取り巻くようにできる磁界から得られるLT
ステム8と取り巻くようにできる磁界から得られるLS
とから次式のように与えられる。 L=(LT/3)・(LT+3LS)/{LT+(LS/3)} LT=(μ0/2π)・lm・ln(rC/rE
【0022】ここで、lmはステム8で仕切られた区間
の長さ、rCは円筒空洞1の内半径、rEは電極7の実効
的半径である。したがって、高周波の周波数が決まって
いる場合、加速空洞の周波数が等しくなるように電極7
間ギャップ長、円筒空洞1の断面積を決めなけらばなら
ない。一般には、電極間ギャップはできるだけ低い電圧
で高電界を発生できるように決められるため、それによ
り決まるCから必要な共振周波数が得られるようにチャ
ンバの断面積が決められる。
【0023】しかし、実際に作製する場合、作製誤差が
必ず生じるため共振周波数は僅かにずれる。それを補正
するために一般的には、図12に示した従来の4ヴェイ
型RFQと同様に金属ブロックでできたサイドチュー
ナ5を取り付け、それを出し入れすることにより等価的
にLTを変え共振周波数を微調することになる。このよ
うな調整方法では、共振周波数の変化幅は最大約1%で
ある。
【0024】このように、上記従来の4ヴェイン型RF
Qおよび分割同軸型RFQでは、取り出すビームの速
度、つまりエネルギを大幅に変えることができず、エネ
ルギ可変である必要のない原子核実験等に用いられる高
エネルギ加速器の初段部に用いられる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】従来の4ヴェイン型R
FQおよび分割同軸型RFQは以上のように構成されて
いるので、取り出すビームの速度、つまりエネルギを大
幅に変えることができず、同じ荷電粒子に対してエネル
ギを大幅に変えることが要求されるイオン注入器等に本
装置を適用できないという課題があった。
【0026】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、取り出しビームのエネルギを任
意に変えることができるエネルギ可変型4ヴェイン型R
FQおよびエネルギ可変型分割同軸型RFQを得ること
を目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明に
係るエネルギ可変型4ヴェイン型RFQは、ヴェインで
仕切られた4つのチェンバ内のそれぞれに、チェンバの
電気的断面積をチェンバの長さ方向で均一に変化させる
断面積可変手段を設けるものである。
【0028】また、この発明の第2の発明に係るエネル
ギ可変型分割同軸型RFQは、共振空洞を電気的に仕切
る仕切り板を設けるとともに、仕切り板により仕切られ
た共振空洞の各空洞のそれぞれに独立に高周波電力を供
給する高周波電力供給手段を設けるものである。
【0029】また、この発明の第3の発明に係るエネル
ギ可変型分割同軸型RFQは、電極と共振空洞の内周壁
面とを短絡する短絡板を共振空洞の軸心方向に移動可能
に配設するものである。
【0030】また、この発明の第4の発明に係るエネル
ギ可変型分割同軸型RFQは、電極と共振空洞の内周壁
面とを短絡する短絡板を共振空洞の軸心方向に移動可能
に配設するとともに、共振空洞の出口側に四極電磁石を
配設するものである。
【0031】さらに、この発明の第5の発明に係るエネ
ルギ可変型4ヴェイン型RFQは、共振空洞を電気的に
仕切る仕切り板を設けるとともに、仕切り板により仕切
られた共振空洞の各空洞のそれぞれに独立に高周波電力
を供給する高周波電力供給手段を設けるものである。
【0032】
【作用】この発明の第1の発明においては、各チェンバ
内のそれぞれに設けられた断面積可変手段が、チェンバ
の長さ方向で均一に各チェンバの電気的断面積を変化さ
せ、つまり共振器のインダクタンスを変化させ、共振周
波数を変化させるように働き、取り出しビームのエネル
ギを変えることができる。
【0033】また、この発明の第2の発明においては、
共振空洞を電気的に仕切る仕切り板が、仕切られた空洞
間を高周波的に切り離し、電極電圧を各空洞で独立に制
御できるようにさせ、高周波電力供給手段により下流側
の空洞に供給する高周波電力を調整して、位相振動の安
定領域から外して運転させ、取り出しビームのエネルギ
を変えることができる。
【0034】また、この発明の第3の発明においては、
短絡板が電極と共振空洞の内周壁面とを短絡することに
より、高周波を短絡板から下流側の領域に存在しないよ
うにし、その領域の電極間には電界が発生せず荷電粒子
は加速されない。したがって、短絡板の位置を変えるこ
とにより、電極の実効長が変えられ、取り出しビームの
エネルギを変えることができる。
【0035】また、この発明の第4の発明においては、
短絡板により電極の実効長が短くなるとドリフト空間
(電界も磁界も存在しない空間)が長くなり、荷電粒子
は電極を出ると発散しはじめが、共振空洞の出口側に配
設された四極電磁石が、発散する荷電粒子を効果的に収
束する。
【0036】さらに、この発明の第5の発明において
は、共振空洞を電気的に仕切る仕切り板が、仕切られた
空洞間を高周波的に切り離し、電極電圧を各空洞で独立
に制御できるようにさせ、高周波電力供給手段により下
流側の空洞に供給する高周波電力を調整して、位相振動
の安定領域から外して運転させ、取り出しビームのエネ
ルギを変えることができる。
【0037】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。 実施例1.この実施例1は、この発明の第1の発明に係
る一実施例である。図1および図2はそれぞれこの発明
の実施例1を示すエネルギ可変型4ヴェイン型高周波4
極空洞の縦断面図および一部破断側面図であり、図にお
いて図12および図13に示した従来の4ヴェイン型R
FQと同一または相当部分には同一符号を付し、その説
明を省略する。
【0038】図において、10は共振空洞である導電体
からなる矩形断面の空洞、11は先端を細くし、根元を
太くするとともに、先端部が長さ方向に波打つ形状の導
電体からなるヴェインであり、このヴェイン11は空洞
10の断面において先端部が空洞10の軸心を挟んで対
向するとともに互いに直交するように空洞10の内壁面
に4枚配設され、空洞10内を仕切って4つのチェンバ
3を形成している。
【0039】12はヴェイン11の長さとほぼ等しい長
さを有し、各チェンバ3内に配設された導電体からなる
短絡板、この短絡板12はRFコンタクト13により空
洞10と電気的に一様に接触され、空洞10に出し入れ
可能に取り付けられた数本の支持棒14で支持されてい
る。15は空洞10の外部に配設された駆動装置であ
り、この駆動装置15の駆動により支持棒14を同時に
出し入れしてチャンバ3の長さ方向で均一に短絡板12
を移動させる。ここで、短絡板12、支持棒14および
駆動装置15で断面積可変手段を構成している。
【0040】つぎに、上記実施例1の動作について説明
する。まず、駆動装置15を駆動することにより、各支
持棒14の出し入れ量を均一に制御して各支持棒14を
出し入れする。短絡板12は各支持棒14の出し入れ量
が均一に制御されているので、チェンバ3の長さ方向で
均一に移動し、各チェンバ3の断面積を長さ方向で一様
に変化させる。また、アパーチャ内の四極電場の対称性
を保つように、各短絡板12の移動幅は同一としてい
る。この短絡板12の移動にともなって、磁場の通過で
きる領域が変化し、結果として加速空洞の等価的インダ
クタンスLが変化する。
【0041】この実施例1による他の動作は、図12お
よび図13に示した従来の4ヴェイン型RFQと同様に
動作する。
【0042】上記実施例1によれば、従来のサイドチュ
ーナ5に比べて、加速空洞のインダクタンスLを大きく
変化させることができ、共振周波数も大きく変化させる
ことができ、同じ荷電粒子に対してエネルギを大幅に変
えることができる。
【0043】さらに、上記実施例1によれば、ヴェイン
11の先端形状が細くなっているので、空洞10を小型
化でき、ヴェイン11の根元を太くしているので、ヴェ
イン10を空洞10の内壁に高精度に簡便に取り付ける
ことができる。
【0044】なお、上記実施例1では、各チェンバ3の
電気的断面積の変え方が簡便となるように共振空洞とし
て矩形断面の空洞10を用いて説明しているが、円筒空
洞1を用いても同様の効果を奏する。
【0045】また、上記実施例1では、チェンバ3の電
気的断面積を変える断面積可変手段として短絡板12、
支持棒14および駆動装置15を用いて説明している
が、この発明はこれに限定するものではなく、チェンバ
3の長さ方向で均一にチェンバ3の断面積を変えること
ができる構成であればよい。
【0046】実施例2.この実施例2は、この発明の第
2の発明に係る一実施例である。図3はこの発明の実施
例2を示すエネルギ可変型分割同軸型高周波4極空洞の
横断面図、図4は図3のIVーIV線に沿った断面図、図5
は図3のVーV線に沿った断面図であり、図において図1
4〜図20に示す従来の分割同軸型RFQと同一または
相当部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0047】図において、16は円筒空洞1を電気的に
仕切る薄い仕切り板、17は仕切り板16により仕切ら
れた空洞間の真空的コンダクタンスを大きくするために
仕切り板16に設けられた通気孔、18は仕切り板16
により仕切られた空洞に取り付けられたループカプラ4
に接続された同軸導波管、19は高周波電力増幅器、2
0は信号発生器である。
【0048】ここで、上記実施例2の空洞構造について
説明する。円筒空洞1内の所定位置には、仕切り板16
が取り付けられている。ビームの入口側から仕切り板1
6までの円筒空洞1内では、一方の一対の電極7が、円
筒空洞1の軸心を挟んで対向するように、それぞれの一
端を円筒空洞1の入口側の内端面に、またそれぞれの他
端を仕切り板16に短絡支持され、さらに他方の一対の
電極7が、円筒空洞1の軸心を挟んで対向し、一方の一
対の電極7と直交するように、中央部でステム8により
円筒空洞1の内周壁面に短絡支持されている。さらに、
仕切り板16からビームの出口側までの円筒空洞1内で
は、一方の一対の電極7が、円筒空洞1の軸心を挟んで
対向するように、それぞれの一端を仕切り板16に短絡
支持され、さらに他方の一対の電極7が、円筒空洞1の
軸心を挟んで対向し、一方の一対の電極7と直交するよ
うに、それぞれの一端を円筒空洞1の出口側の内端面に
短絡支持されている。
【0049】したがって、円筒空洞1はステム8および
仕切り板16により3つの空洞に仕切られ、3台の分割
同軸型空洞がつながった構造と等価となる。また、各空
洞における電磁界、電流パスは図14に示す電磁界、電
流パスと同様である。
【0050】また、ビームの入口側および出口側の空洞
には、それぞれループカプラ4が取り付けられ、信号発
生器20で必要な周波数を発生させ、それを2台の高周
波電力増幅器19で増幅し、、同軸導波管18、ループ
カプラ4を介して高周波電力を独立して供給できるよう
になっている。
【0051】さらに、仕切り板16には通気孔17が設
けられ、仕切られた空洞間の真空的コンダクタンスを大
きくしている。
【0052】つぎに、上記実施例2の動作について説明
する。その動作原理は従来技術と基本的には同じである
が、本実施例は電極間電圧を変えることにより出射ビー
ムのエネルギを可変とするものであるので、まず加速原
理について説明する。
【0053】ビームを加速する場合、入射ビームはたと
えあらかじめバンチされていても有限の長さを持つた
め、各セル(波打ちヴェインの山と谷との間の長さ)で
粒子によって加速電圧が異なる。したがって、設計通り
に加速されてゆく粒子(同期粒子)に対して他の粒子は
エネルギが徐々に異なって行く。
【0054】しかし、同期粒子に対する高周波の加速位
相(φs)をcos波の−90°から0°の間に設定す
れば、同期粒子以外の粒子はエネルギ、位相的に同期粒
子の回りを振動しながら加速されて行く。その最外郭の
粒子が位相ーエネルギ平面上で描く軌跡をセパラトリク
スと呼び、その外側にいる粒子は位相振動しないために
セルを進んで行くうちに減速位相で通過するところもあ
り、結果的に加速されずに出射される。セパラトリクス
はφs=−90°のとき最も大きく(但し平均すると加
速されない)、φs=0°で消滅する。即ち、φs=0°
では同期粒子は最も効率よく加速されるが、そのまらり
の粒子は加速減速を繰り返し平均すると加速電圧はゼロ
となる。
【0055】RFQライナックでは一般に連続ビームを
入射し、加速しながらバンチして行き(φsは最初は9
0°で徐々に最終値に近づける)、φsが最終値に達し
た後でφs一定で加速する。このφs一定の領域を加速部
と呼ぶ。この方式により、より多くの粒子を加速できる
ことになる。この時の様子を図11に示す。同図は横軸
を高周波の位相、縦軸をエネルギに取ったものである。
連続ビームが加速されながらバンチされて行く様子が分
かる。また、位相振動のためにバンチビームはあるエネ
ルギ幅を持つことになる。
【0056】ここで、加速電圧は設計値から変化すると
φsが変わる。加速電圧が高くなるとφsは90°方向に
変化し、低くなると0°方向に変化する。即ち、加速電
圧が低くなり過ぎるとセパラトリクスは消滅する。
【0057】上記実施例2においては、仕切り板16の
位置で電極7を切り離して、加速空洞を高周波的に切り
離しており、電極電圧を上流側(入口側)、下流側(出
口側)で独立に制御できるようになっている。なお、図
14に示した従来の分割同軸型RFQでは、ステム8b
を広げて空洞断面を覆っても、電極7がつながっている
ので、独立に制御できない。
【0058】上流側電極電圧を設定値に設定し、下流側
電極電圧をセパラトリクスが消滅する程度まで下げる
と、図11に示すように、バンチはセルを進むにしたが
って徐々に広がり、エネルギは設定値より下がってゆ
く。それらの量は下流側電極電圧により異なる。したが
って、下流側空洞に供給する高周波電力を調整すること
により、出射ビームのエネルギを変えることができる。
さらに、仕切られた空洞間が大きなコンダクタンスでつ
ながっているので、一台の真空ポンプで真空に引くこと
もでき、また境界が薄い仕切り板16でできているの
で、安価で、コンパクトな装置となる。
【0059】ここで、下流側電極の長さは設計値におけ
る位相振動の一周期に相当する長さよりも短い方が望ま
しい。なぜならば、電極が長すぎるとセパラトリクスが
消滅している場合、粒子は加速減速を繰り返すため、結
果として下流側電極で受ける加速電圧は平均としてゼロ
になり、下流側電極の電圧を変えても出射ビームのエネ
ルギは上流側電極出口におけるエネルギとなってしま
う。
【0060】なお、上記実施例2では、高周波電力増幅
器19を2台設けるものとして説明しているが、台数に
関係なく各々の加速空洞に供給する高周波電力を独立に
制御できれば、同様の効果を奏する。
【0061】また、上記実施例2では、分割同軸型空洞
が等価的に3台つながった構成で説明しているが、2台
以上であれば同様の効果を奏する。
【0062】実施例3.この実施例3は、この発明の第
3の発明に係る一実施例である。図6はこの発明の実施
例3に係るエネルギ可変型分割同軸型RFQの横断面
図、図7は図6のVIIーVII線に沿った断面図、図8の
(a)、(b)はこの発明の実施例3における短絡板の
正面図および側面図であり、図において23は一対の電
極7と円筒空洞1の内周壁面とを短絡する短絡板であ
り、この短絡板23には電極7および円筒空洞1との電
気的接触をよくするためのRFコンタクト13が設けら
れるとともに、真空的コンダクタンスを大きくする通気
孔17が設けられている。24は短絡板23を支持する
支持棒、25は支持棒24を介して短絡板23を円筒空
洞1の軸心方向に移動する駆動装置である。
【0063】上記実施例3では、一方の一対の電極7
が、一端を円筒空洞1の入口側の内端面に取り付けら
れ、軸心を挟んで対向して軸心方向に延設され、さら
に、他方の一対の電極7が、一端を円筒空洞1の出口側
の内端面に取り付けられ、軸心を挟んで対向して、か
つ、一方の一対の電極7と直交するように軸心方向に延
設されて、4つの電極7が同軸空洞の内導体と等価とな
るように構成されている。さらに、円筒空洞1に高周波
電力を供給するループカプラ4を取り付け、短絡板23
により円筒空洞1の出口側の内端面に取り付けられた一
対の電極7と円筒空洞1の内周壁面とを電気的に短絡し
ている。
【0064】このように構成された上記実施例3によれ
ば、短絡板23により円筒空洞1の出口側の内端面に取
り付けられた一対の電極7と円筒空洞1の内周壁面とを
電気的に短絡しているので、円筒空洞1の出口側の端板
を短絡板23の位置に移動することと等価となり、短絡
板23より下流側では分割同軸型空洞とならない。つま
り、短絡板23より下流側では電磁界が存在しない。加
速空洞内の電磁界分布は先に説明したように、空洞の長
さ方向に一様であり、短絡板23を移動してもその一様
性は変わらず、ビームが感じる電界は短絡板23の位置
までは同じである。そして、短絡板23の位置から後方
では電界がないためビームは加速されない。したがっ
て、短絡板23の位置を調整することにより、出射ビー
ムのエネルギを変えることができる。
【0065】ここで、電界がなくなるとビームは発散
し、ビーム径は徐々に大きくなってゆく。そのため、ビ
ームが通過できる4つの電極7で囲まれたアパーチャは
出口側で徐々に広がるように電極を設計すると効果的で
ある。但し、加速効率は低下することになる。
【0066】実施例4.この実施例4は、この発明の第
3の発明に係る他の実施例である。上記実施例3では、
短絡板23の冷却を考慮していないが、この実施例4で
は、冷却パイプを短絡板23に溶接し、さらに冷却パイ
プを支持棒24の内部を通して空洞外部に取り出し構造
とするものとし、冷却が必要となった場合に、短絡イタ
23の移動に対して障害とならずに冷却することができ
る。
【0067】なお、上記実施例3、4では、ステム8の
ない1台の分割同軸型空洞としているが、ステム8を設
けた分割同軸型空洞に適用しても同様の効果を奏する。
【0068】実施例5.この実施例5は、この発明の第
4の発明に係る一実施例である。図9はこの発明の実施
例5に係るエネルギ可変型分割同軸型RFQの横断面図
であり、図において26は円筒空洞1の出口側に内蔵し
た四極電磁石である。他の構成は上記実施例3と同じ構
成である。
【0069】上記実施例4によれば、短絡板23より下
流側で電界が存在しないために、ビームが発散してビー
ム径が徐々に大きくなろうとするが、四極電磁石26に
よりビームを収束することができる。
【0070】ここで、ビームは電界がなくなった位置か
ら発散しはじめるために、四極電磁石26を電極7の終
端からできるだけ近くに設置した方が効果的である。ま
た、空洞の外部に四極電磁石を設置しても、フランジの
取り合い等から電極終端から遠ざかり、効果が小さくな
る。
【0071】実施例6.この実施例6は、この発明の第
4の発明に係る他の実施例である。上記実施例5では、
短絡板23の冷却を考慮していないが、この実施例6で
は、冷却パイプを短絡板23に溶接し、さらに冷却パイ
プを支持棒24の内部を通して空洞外部に取り出し構造
とするものとし、冷却が必要となった場合に、短絡イタ
23の移動に対して障害とならずに冷却することができ
る。
【0072】なお、上記実施例5、6では、ステム8の
ない1台の分割同軸型空洞としているが、ステム8を設
けた分割同軸型空洞に適用しても同様の効果を奏する。
【0073】実施例7. この実施例7は、この発明の第5の発明に係る一実施例
である。図10の(a)、(b)はそれぞれこの発明の
実施例7に係るエネルギ可変型4ヴェイン型高周波4極
空洞の横断面図および縦断面図であり、図において27
は先端が長さ方向に波打つ形状になっているヴェイン
28は円筒空洞1を高周波的に切り離す薄い仕切り板で
あり、この仕切り板28は仕切り板16と同様に通気孔
が設けられている。
【0074】上記実施例7では、4枚のヴェイン27が
円筒空洞1の軸心を挟んで90°間隔に円筒空洞1の内
周壁面に軸心方向に延設され、その中央部に薄い仕切り
板28が配設され、2台の4ヴェイン型RFQが仕切り
板28を介して高周波的に切り離されてつながっている
構造となっている。また2台の4ヴェイン型RFQは仕
切り板28に設けられた通気孔により真空的につながっ
ている。さらに、仕切られた空洞にはそれぞれループカ
プラ4が取り付けられ、信号発生器20、高周波電力増
幅器19、同軸導波管18を介して独立して高周波電力
が供給できるようになっている。
【0075】上記実施例7による加速空洞では、対向す
る一対のヴェインに同符号の交流電圧を与え、他の一対
ヴェインにはその逆符号の交流電圧を与え、ビームが
通過する4つのヴェイン27に囲まれたアパーチャ内に
四極電界を発生させる。この電界によりビームを同原理
で収束、加速している。
【0076】このように上記実施例7によれば、仕切り
板28によって仕切られた空洞間が高周波的に切り離さ
れ、独立して高周波電力を供給できるように構成してい
るので、上記実施例2と同じ原理で出射ビームのエネル
ギを変えることができる。さらに、仕切られた空洞間が
大きなコンダクタンスでつながっているので、一台の真
空ポンプで真空に引くことができ、また境界が薄い仕切
り板28でできているので、安価で、コンパクトな装置
となる。
【0077】なお、上記実施例7では、共振空洞として
円筒空洞1を用いて説明しているが、共振空洞として矩
形断面の空洞を用いても同様の効果を奏する。
【0078】また、上記実施例7では、高周波電力増幅
器19を2台設けるものとして説明しているが、台数に
関係なく各々の加速空洞に供給する高周波電力を独立に
制御できれば、同様の効果を奏する。
【0079】さらに、上記実施例7では、4ヴェイン
加速空洞が等価的に2台つながった構成で説明している
が、2台以上であれば同様の効果を奏する。
【0080】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0081】この発明の第1の発明によれば、チェンバ
の電気的断面積をチェンバの長さ方向で均一に変化させ
る断面積可変手段を各チェンバのそれぞれに設けたの
で、加速空洞のインダクタンスLを大きく変化させるこ
とができ、共振周波数も大きく変化させることができ、
同じ荷電粒子に対してエネルギを大幅に変えることがで
きるエネルギ可変型4ヴェイン型高周波4極空洞が得ら
れる。
【0082】また、この発明の第2の発明によれば、共
振空洞を電気的に仕切る仕切り板を設けるとともに、仕
切り板により仕切られた共振空洞の各空洞のそれぞれに
独立に高周波電力を供給する高周波電力供給手段を設け
たので、仕切り板により仕切られた共振空洞の各空洞が
高周波的に切り離され、電極電圧を各空洞で独立に制御
できるようになり、高周波電力供給手段により下流側の
空洞に供給する高周波電力を調整して、位相振動の安定
領域から外して運転でき、取り出しビームのエネルギを
変えることができるエネルギ可変型分割同軸型高周波4
極空洞が得られる。
【0083】また、この発明の第3の発明によれば、電
極と共振空洞の内周壁面とを短絡する短絡板を共振空洞
の軸心方向に移動可能に配設したので、短絡板から下流
側の領域に高周波を存在しないようにし、その領域の電
極間には電界が発生せず荷電粒子は加速されなくなり、
短絡板の位置を変えることにより、電極の実効長を変え
ることができ、取り出しビームのエネルギを変えること
ができるエネルギ可変型分割同軸型高周波4極空洞が得
られる。
【0084】また、この発明の第4の発明によれば、電
極と共振空洞の内周壁面とを短絡する短絡板を共振空洞
の軸心方向に移動可能に配設するとともに、共振空洞の
出口側に四極電磁石を配設したので、上記第3の発明と
同様に取り出しビームのエネルギを変えることができる
とともに、共振空洞の出口側に配設された四極電磁石に
より、電極を出て発散する荷電粒子を効果的に収束でき
るエネルギ可変型分割同軸型高周波4極空洞が得られ
る。
【0085】さらに、この発明の第5の発明によれば、
共振空洞を電気的に仕切る仕切り板を設けるとともに、
仕切り板により仕切られた共振空洞の各空洞のそれぞれ
に独立に高周波電力を供給する高周波電力供給手段を設
けたので、仕切り板により仕切られた共振空洞の各空洞
が高周波的に切り離され、ヴェイン電圧を各空洞で独立
に制御できるようになり、高周波電力供給手段により下
流側の空洞に供給する高周波電力を調整して、位相振動
の安定領域から外して運転でき、取り出しビームのエネ
ルギを変えることができるエネルギ可変型4ヴェイン
高周波4極空洞が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示すエネルギ可変型4ヴ
ェイン型高周波4極空洞の縦断面図である。
【図2】この発明の実施例1を示すエネルギ可変型4ヴ
ェイン型高周波4極空洞の一部破断側面図である。
【図3】この発明の実施例2を示すエネルギ可変型分割
同軸型高周波4極空洞の横断面図である。
【図4】図3のIVーIV線に沿った断面図である。
【図5】図3のVーV線に沿った断面図である。
【図6】この発明の実施例3を示すエネルギ可変型分割
同軸型高周波4極空洞の横断面図である。
【図7】図6のVIIーVII線に沿った断面図である。
【図8】(a)および(b)はそれぞれこの発明の実施
例3を示すエネルギ可変型分割同軸型高周波4極空洞に
おける短絡板の正面図および側面図である。
【図9】この発明の実施例5を示すエネルギ可変型分割
同軸型高周波4極空洞の横断面図である。
【図10】(a)および(b)はそれぞれこの発明の実
施例7を示すエネルギ可変型4ヴェイン型高周波4極空
洞の横断面図および縦断面図である。
【図11】加速空洞でビームがバンチされながら加速さ
れる様子を示す説明図である。
【図12】従来の4ヴェイン型高周波4極空洞の一例を
示す縦断面図である。
【図13】従来の4ヴェイン型高周波4極空洞の一例を
示す一部破断側面図である。
【図14】従来の分割同軸型高周波4極空洞の一例を示
す横断面図である。
【図15】図14のXVーXV線に沿った断面図である。
【図16】図14のXVIーXVI線に沿った断面図である。
【図17】(a)および(b)はそれぞれ分割同軸型空
洞の原理を説明する縦断面図および横断面図である。
【図18】(a)および(b)はそれぞれ分割同軸型空
洞の原理を説明する縦断面図および横断面図である。
【図19】(a)および(b)はそれぞれ分割同軸型空
洞の原理を示す4電極空洞の縦断面図および横断面図で
ある。
【図20】(a)および(b)はそれぞれ分割同軸型空
洞に用いられる電極形状の一例を示す正面図および側面
図である。
【符号の説明】
1 円筒空洞(共振空洞) 3 チェンバ 4 ループカプラ(高周波電力供給手段) 7 電極 10 空洞(共振空洞) 11 ヴェイン 12 短絡板(断面積可変手段) 14 支持棒(断面積可変手段) 15 駆動装置(断面積可変手段) 16 仕切り板 18 同軸導波管(高周波電力供給手段) 19 高周波電力増幅器(高周波電力供給手段) 20 信号発生器(高周波電力供給手段) 22 内導体 23 短絡板 24 支持棒 25 駆動装置 26 四極電磁石 27 ヴェイン 28 仕切り板

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共振空洞の断面で互いに直交するように
    前記共振空洞内に4枚のヴェインを配設してなるエネル
    ギ可変型4ヴェイン型高周波4極空洞であって、前記ヴ
    ェインで仕切られた4つのチェンバ内のそれぞれに、前
    記チェンバの電気的断面積を前記チェンバの長さ方向で
    均一に変化させる断面積可変手段を備えたことを特徴と
    するエネルギ可変型4ヴェイン型高周波4極空洞。
  2. 【請求項2】 4つの電極が同軸空洞の内導体の役割を
    果たすように共振空洞内に設けられたエネルギ可変型分
    割同軸型高周波4極空洞であって、前記共振空洞を電気
    的に仕切る仕切り板を設けるとともに、前記仕切り板に
    より仕切られた前記共振空洞の各空洞のそれぞれに独立
    に高周波電力を供給する高周波電力供給手段を設けるこ
    とを特徴とするエネルギ可変型分割同軸型高周波4極空
    洞。
  3. 【請求項3】 4つの電極が同軸空洞の内導体の役割を
    果たすように共振空洞内に設けられたエネルギ可変型分
    割同軸型高周波4極空洞であって、前記電極と前記共振
    空洞の内周壁面とを短絡する短絡板を前記共振空洞の軸
    心方向に移動可能に配設したことを特徴とするエネルギ
    可変型分割同軸型高周波4極空洞。
  4. 【請求項4】 4つの電極が同軸空洞の内導体の役割を
    果たすように共振空洞内に設けられたエネルギ可変型分
    割同軸型高周波4極空洞であって、前記電極と前記共振
    空洞の内周壁面とを短絡する短絡板を前記共振空洞の軸
    心方向に移動可能に配設するとともに、前記共振空洞の
    出口側に四極電磁石を配設したことを特徴とするエネル
    ギ可変型分割同軸型高周波4極空洞。
  5. 【請求項5】 共振空洞の断面で互いに直交するように
    前記共振空洞内に4枚のヴェインを配設してなるエネル
    ギ可変型4ヴェイン型高周波4極空洞であって、前記共
    振空洞を電気的に仕切る仕切り板を設けるとともに、前
    記仕切り板により仕切られた前記共振空洞の各空洞のそ
    れぞれに独立に高周波電力を供給する高周波電力供給手
    段を設けることを特徴とするエネルギ可変型4ヴェイン
    型高周波4極空洞。
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