JP3098272U - 刈込み装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】主杆先端に対するヘッジトリマーの装着作業を、作業の巧拙なく簡単に確実にでき、ヘッジトリマーが円滑に動作して、その性能を存分に発揮できるようにした便利な刈込み装置を提供する。
【解決手段】ケース3に基部を固定した案内板4と、該案内板4に支持され、差動的に往復動して切断作用をなす一対の可動刃5a、5bを備えたヘッジトリマー1において、前記ケース3上に可動刃5a、5bに駆動力を伝達する接続部材13を枢支し、該接続部材13に刈払機の主杆10先端に突出する出力軸12を結合し、また、ケース後方に突設した支持腕20に、主杆先端部に取巻き状に固定した連結ブロック21を介して主杆10を固定した。
【選択図】 図1
【解決手段】ケース3に基部を固定した案内板4と、該案内板4に支持され、差動的に往復動して切断作用をなす一対の可動刃5a、5bを備えたヘッジトリマー1において、前記ケース3上に可動刃5a、5bに駆動力を伝達する接続部材13を枢支し、該接続部材13に刈払機の主杆10先端に突出する出力軸12を結合し、また、ケース後方に突設した支持腕20に、主杆先端部に取巻き状に固定した連結ブロック21を介して主杆10を固定した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は刈込み装置に関するものであり、さらに詳しくは、芝草等の刈払い作業はもとより、生垣の刈込みや草刈りおよび樹木の剪定作業等にも使用できる汎用性のある刈込み装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より生垣の刈込みや樹木の剪定等には、バリカン形式のヘッジトリマーが使用されている。このヘッジトリマーは、原動機側に基部を固定した案内板に、櫛状を呈する切刃を設けた上下一対の可動刃を支持させ、両方の可動刃を差動的に往復動させて切断作用をなすものである。
【0003】
一方、芝草等の刈払いに使用される刈払機は、手で支持される主杆の基部にエンジン等の原動機が装着され、主杆先端に設けたギヤケースから下向きに突出した出力軸に回転刃を装着し、ギヤケースのフランジに回転刃を覆うカバーを取り付けたものが使用されている。この刈払機による刈払作業では、作業者が主杆を手に持ってカバーおよびギヤケースを地面から適宜の高さに離した状態で、高速回転する回転刃を地面と垂直な軸心回りに回転駆動させて芝草等の刈払りを行うものである。
【0004】
前記するように従来のヘッジトリマーと刈払機は、用途に応じて専用機を使い分けていたものであるが、ヘッジトリマーと刈払機を兼用する刈込み装置も提案されている。(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
この刈込み装置では、櫛状を呈する切刃を設けた一対の可動刃を差動的に往復動させて使用するヘッジトリマーと、高速回転する回転刃を使用する刈払機を兼用するために、ヘッジトリマーの基部には、可動刃に動力を伝達する接続部材が回動自在に枢支されていて、これに刈払機の主杆先端に突出する出力軸を結合し、主杆とヘッジトリマーの一体化を図るために、案内板後端から斜め上方に延長状に屈曲させた案内板基部に、一対の把持片を対向して立設し、両把持片間に、主杆の先端部が係合する溝と固定ボルト孔を有する一対の把持ブロックを対向的に配設し、主杆先端部を両方の把持片間に入れた状態で、両方の把持片に設けた長孔から対向的に挿通した固定ボルトを把持ブロックに設けた固定ボルト孔に螺合させて主杆先端部を一対の把持片間に把持して固定するものである。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−172909号公報。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、前記する構成の刈込み装置で、ヘッジトリマーを使用する場合に、主杆先端にヘッジトリマーを装着する作業手順としては、先ず、ヘッジトリマーの基部に枢支された接続部材に、刈払機の主杆先端に突出する出力軸を結合した後に、案内板基部に立設された一対の把持片間に配設した一対の把持ブロックによって主杆先端部を把持して固定するために、出力軸を接続部材に結合する間は、一対の把持片間にあって一対の把持ブロックは、その固定ボルトが緩められた状態にあり、主杆は両方の把持ブロック間で何の支えもなく、宙に浮いた状態で出力軸と接続部材の結合作業は行われる。
【0008】
従って、出力軸を接続部材に結合した後で、把持片の両側から複数本(具体的には4本)の固定ボルトを対向的に締め付けていって、主杆先端部を一対の把持ブロックの対向面に設けた溝に係合させて固定する場合、複数本の固定ボルトの締め付けは、作業者の手加減に頼ってて行われるので、一旦、出力軸を接続部材に確かり結合した後で、複数本の固定ボルトの締め付けで、主杆先端部を把持する把持ブロックを左右方向又は上下方向に振らして行われる主杆の固定は、必ずしも、最適固定位置に一致するとは限らず、作業者の勘に頼る4本の固定ボルトの締め付け具合によっては、最適固定位置からずれていたり、主杆が周方向に僅かに捻れを生じて固定されたり、主杆側から接続部材に対し押圧力を掛けるような固定になったりすると、作業時に出力軸が軸心振れ生じて振動の発生原因になり、また、円滑な動力の伝達ができなくなって作業能率を低下させるようなことがおきる。
【0009】
そこで、本考案は、主杆先端に対するヘッジトリマーの装着作業を、作業の巧拙なく簡単に確実にできるようにし、ヘッジトリマーが円滑に動作して、その性能を存分に発揮できるようにした便利な刈込み装置を提供するとを目的としたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本考案に係る刈込み装置は、ケースに基部を固定した案内板と、該案内板に支持され、差動的に往復動して切断作用をなす一対の可動刃を備えたヘッジトリマーにおいて、前記ケース上に可動刃に駆動力を伝達する接続部材を枢支し、該接続部材に刈払機の主杆先端に突出する出力軸を結合し、また、ケース後方に突設した支持腕に、主杆先端部に取巻き状に固定した連結ブロックを介して主杆を固定したことを特徴とする。
【0011】
ここで、前記接続部材に対する出力軸の結合に当たっては、特に、構造的な制約はなく、例えば、出力軸が雄ねじ構造の場合には、接続部材の中心部に、この出力軸が螺合する雌ねじ部を設けて脱着自在に結合する。
【0012】
この構成によれば、主杆先端にヘッジトリマーを装着するには、ヘッジトリマーの接続部材に、主杆先端の出力軸を結合するのに先だって、主杆先端部に連結ブロックを仮止めして、接続部材に出力軸を当てがい、この状態で連結ブロックをケース後方に突設した支持腕後端部に仮止めする。こうして、接続部材を回転させて出力軸と螺合させる過程で、主杆のふらつきがなく安定し、出力軸と接続部材の結合作業は、無難に簡単にできる。次いで、主杆とヘッジトリマーとの全体的なバランスを採りながら、主杆に対する連結ブロックの本締めと、支持腕に対する連結ブロックの本締めをすれば、支持腕に対して主杆先端部は最適位置に固定されることになる。こうして、ヘッジトリマーの装着作業には、作業の巧拙がなく確実にでき、回転バランスが採れて円滑に動作するヘッジトリマーが提供できる。
【0013】
前記構成において、連結ブロックは、上下方向に2分割構成とし、両分割ブロックの接合面に断面半円状の凹溝を形成し、両分割ブロックが重合状態で凹溝内に主杆を挟持して固定される構成にすると、連結ブロックは、凹溝の両側で、上位ブロックから下位ブロックに向けて螺着する複数本の固定ねじを使用して凹溝に主杆を挟持させることができるので、連結ブロックを主杆に取巻き状に取り付ける作業をし易くする。つまり、主杆に対する連結ブロックの仮止め及び本締め作業をし易くする。
【0014】
前記構成において、連結ブロックの片側に支持面を設け、該支持面を支持腕後端部に形成した垂直支持面に当接させ、該垂直支持面に向けて貫設した長孔に複数本の固定ねじを挿通して連結ブロックをねじ止めした構成にすると、支持腕に対する連結ブロックの固定には、普通、2本あればよいので、この2本の固定ねじを使用して支持腕に対して連結ブロックを固定する作業にしても煩雑なものではなく、連結ブロックの仮止め及び本締め作業をし易くする。
【0015】
前記構成において、ケース及び連結ブロックをダイカスト製ににすると、ケースの堅牢性が向上するとともに、ケース後方に突設した支持腕も形態的な安定性が向上し、デザイン的にもケースと連結ブロックの一体化が図られて高品質のヘッジトリマーが提供できる。
【0016】
【考案の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を、図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は本考案に係る刈込み装置に適用されるヘッジトリマーの斜視図、図2は本考案に係る刈込み装置の要部の平面図、図3は図2のA−A線におけるヘッジトリマーの断面図、図4は図2のB−B線におけるヘッジトリマーの断面図である。
【0018】
各図において、ヘッジトリマー1の刃部2は、ケース3内に基部を固定した案内板4に対し、櫛状を呈する切刃を設けた一対の可動刃5a,5bを配装したもので、両可動刃5a,5bの複数個所に長手方向に穿設された長孔6と、この長孔6に対応して案内板4に穿設した孔7に取付けボルト8を挿通してナット9止めしている。
【0019】
ヘッジトリマー1が装着される刈払機の主杆10は、先端にギヤケース11が設けられ、このギヤケース11に支持された出力軸12を突出させている。本来的には、この出力軸12には刈払作業に使用する回転刃が取着されるものである。
【0020】
主杆10先端にヘッジトリマー1を装着し、出力軸12から可動刃5a,5bに駆動力を伝達するために、ケース3上に出力軸12と結合する接続部材13を枢支している。実施の形態では、出力軸12を雄ねじ構造とし、この出力軸12が螺合する雌ねじ部14を接続部材13の中心部に設けている。
【0021】
接続部材13の回転運動を可動刃5a,5bのストローク運動に変換するために、接続部材13はピニオンギヤ15を装備している。このピニオンギヤ15をケース3に軸支した大径ギヤ16に噛合させて減速を図り、また、大径ギヤ16と同一軸17に、上下して一対の円盤状の偏心カム18a,18bを形成し、その上位の偏心カム18aを一方の可動刃5aの基端とリンク19aを介して連結し、下位の偏心カム18bを他方の可動刃5bの基端とリンク19bを介して連結し、接続部材13が回転して大径ギヤ16が回転すると、一対の可動刃5a,5bはリンク19a,19bを介して差動的に往復動して切断作用をなすようにしている。
【0022】
出力軸12と接続部材13とを結合するとともに、主杆10とヘッジトリマー1との一体化を図るために、ケース3後方に支持腕20を突設し、この支持腕20後部側面に、主杆10先端部に取巻き状に固定される連結ブロック21を固定する垂直支持面22を形成している。
【0023】
連結ブロック21は、上位ブロック21aと下位ブロック21bからなる2分割構成とし、両ブロックの接合面に断面半円状の凹溝23を形成し、両ブロック21a,21bが重合状態で凹溝23内に主杆10を挟持するようにしたもので、凹溝23の両側で、上位ブロック21aから下位ブロック21bに向けて複数本の固定ねじ24を螺着して主杆10先端部に取巻き状に固定するようにしている。
【0024】
また、前記支持腕20後部に形成した垂直支持面22に連結ブロック21を固定するために、連結ブロック21の片側に支持面25を設けて垂直支持面22に当接させ、支持腕20には、垂直支持面22に向けて長孔26を貫設し、この長孔26に複数本の固定ねじ27を横向きに挿通して連結ブロック21を固定するようにしている。ここで連結ブロック21の固定に使用する固定ねじ27は、2本あればよいので、実施の形態では、連結ブロック21の両端部寄りの所に2本の固定ねじ27を配して固定するようにしている。
【0025】
上記構成において、主杆10先端にヘッジトリマー1を装着する要領を説明する。
【0026】
連結ブロック21を主杆10先端部に取巻き状に仮止めし、主杆10先端に突出する出力軸12の先端を接続部材13の雌ねじ部14に当てがい、連結ブロック21の支持面25を支持腕20の垂直支持面22に当接させ、長孔26に挿通した2本の固定ねじ27で連結ブロック21を垂直支持面22に仮止めする。
【0027】
この状態で接続部材13を回転させると、出力軸12が接続部材13の雌ねじ部14へ螺合を開始する。螺合が進むにつれて支持腕20の垂直支持面22に仮止めされた連結ブロック21の位置関係も微妙に変わるが、主杆10はふらつきがなく安定していて無理のない螺合が行われ、出力軸12と接続部材13が確かり結合される。なお、この際の接続部材13の回転には、接続部材13の外周面に穿設した操作用孔28に六角スパナ(図示せず)を係合して回転させるようにすると、出力軸12と雌ねじ部14との螺合は軽い力でスムーズにできる。
【0028】
こうして出力軸12と接続部材13の結合作業が終わると、主杆10とヘッジトリマー1との全体的なバランスを採りながら、仮止め状態にある支持腕20に対する連結ブロック21の位置関係等で無理な力等が掛かっていない状態にあることを確認し、主杆10に対する連結ブロック21の本締めと、支持腕20に対する連結ブロック21の本締めをして使用に供する。
【0029】
【考案の効果】
本考案は、以上説明したような形態で実施され、本考案によれば、主杆の先端部に取巻き状に仮止めした連結ブロックをヘッジトリマー側に仮止めし、この状態で主杆先端の出力軸とヘッジトリマーの接続部材を結合し、この後で仮止めを本締めするので、主杆先端に対するヘッジトリマーの装着作業に当たって、主杆のふらつきがなく安定し、ヘッジトリマーの装着作業は、作業の巧拙がなく確実にできる。従って、回転バランスが採れて円滑に動作するヘッジトリマーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る刈込み装置に適用されるヘッジトリマーの斜視図である。
【図2】本考案に係る刈込み装置の要部の平面図である。
【図3】図2のA−A線におけるヘッジトリマーの断面図である。
【図4】図2のB−B線におけるヘッジトリマーの断面図である。
【符号の説明】
1 ヘッジトリマー
2 刃部
3 ケース
4 案内板
5a 可動刃
5b 可動刃
6 長孔
7 孔
8 ボルト
9 ナット
10 主杆
11 ギヤケース
12 出力軸
13 接続部材
14 雌ねじ部
15 ピニオンギヤ
16 大径ギヤ
17 大径ギヤ軸
18a 偏心カム
18b 偏心カム
19a リンク
19b リンク
20 支持腕
21 連結ブロック
21a 上位ブロック
21b 下位ブロック
22 垂直支持面
23 凹溝
24 固定ねじ
25 支持面
26 長孔
27 固定ねじ
28 操作用孔
【考案の属する技術分野】
本考案は刈込み装置に関するものであり、さらに詳しくは、芝草等の刈払い作業はもとより、生垣の刈込みや草刈りおよび樹木の剪定作業等にも使用できる汎用性のある刈込み装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より生垣の刈込みや樹木の剪定等には、バリカン形式のヘッジトリマーが使用されている。このヘッジトリマーは、原動機側に基部を固定した案内板に、櫛状を呈する切刃を設けた上下一対の可動刃を支持させ、両方の可動刃を差動的に往復動させて切断作用をなすものである。
【0003】
一方、芝草等の刈払いに使用される刈払機は、手で支持される主杆の基部にエンジン等の原動機が装着され、主杆先端に設けたギヤケースから下向きに突出した出力軸に回転刃を装着し、ギヤケースのフランジに回転刃を覆うカバーを取り付けたものが使用されている。この刈払機による刈払作業では、作業者が主杆を手に持ってカバーおよびギヤケースを地面から適宜の高さに離した状態で、高速回転する回転刃を地面と垂直な軸心回りに回転駆動させて芝草等の刈払りを行うものである。
【0004】
前記するように従来のヘッジトリマーと刈払機は、用途に応じて専用機を使い分けていたものであるが、ヘッジトリマーと刈払機を兼用する刈込み装置も提案されている。(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
この刈込み装置では、櫛状を呈する切刃を設けた一対の可動刃を差動的に往復動させて使用するヘッジトリマーと、高速回転する回転刃を使用する刈払機を兼用するために、ヘッジトリマーの基部には、可動刃に動力を伝達する接続部材が回動自在に枢支されていて、これに刈払機の主杆先端に突出する出力軸を結合し、主杆とヘッジトリマーの一体化を図るために、案内板後端から斜め上方に延長状に屈曲させた案内板基部に、一対の把持片を対向して立設し、両把持片間に、主杆の先端部が係合する溝と固定ボルト孔を有する一対の把持ブロックを対向的に配設し、主杆先端部を両方の把持片間に入れた状態で、両方の把持片に設けた長孔から対向的に挿通した固定ボルトを把持ブロックに設けた固定ボルト孔に螺合させて主杆先端部を一対の把持片間に把持して固定するものである。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−172909号公報。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、前記する構成の刈込み装置で、ヘッジトリマーを使用する場合に、主杆先端にヘッジトリマーを装着する作業手順としては、先ず、ヘッジトリマーの基部に枢支された接続部材に、刈払機の主杆先端に突出する出力軸を結合した後に、案内板基部に立設された一対の把持片間に配設した一対の把持ブロックによって主杆先端部を把持して固定するために、出力軸を接続部材に結合する間は、一対の把持片間にあって一対の把持ブロックは、その固定ボルトが緩められた状態にあり、主杆は両方の把持ブロック間で何の支えもなく、宙に浮いた状態で出力軸と接続部材の結合作業は行われる。
【0008】
従って、出力軸を接続部材に結合した後で、把持片の両側から複数本(具体的には4本)の固定ボルトを対向的に締め付けていって、主杆先端部を一対の把持ブロックの対向面に設けた溝に係合させて固定する場合、複数本の固定ボルトの締め付けは、作業者の手加減に頼ってて行われるので、一旦、出力軸を接続部材に確かり結合した後で、複数本の固定ボルトの締め付けで、主杆先端部を把持する把持ブロックを左右方向又は上下方向に振らして行われる主杆の固定は、必ずしも、最適固定位置に一致するとは限らず、作業者の勘に頼る4本の固定ボルトの締め付け具合によっては、最適固定位置からずれていたり、主杆が周方向に僅かに捻れを生じて固定されたり、主杆側から接続部材に対し押圧力を掛けるような固定になったりすると、作業時に出力軸が軸心振れ生じて振動の発生原因になり、また、円滑な動力の伝達ができなくなって作業能率を低下させるようなことがおきる。
【0009】
そこで、本考案は、主杆先端に対するヘッジトリマーの装着作業を、作業の巧拙なく簡単に確実にできるようにし、ヘッジトリマーが円滑に動作して、その性能を存分に発揮できるようにした便利な刈込み装置を提供するとを目的としたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本考案に係る刈込み装置は、ケースに基部を固定した案内板と、該案内板に支持され、差動的に往復動して切断作用をなす一対の可動刃を備えたヘッジトリマーにおいて、前記ケース上に可動刃に駆動力を伝達する接続部材を枢支し、該接続部材に刈払機の主杆先端に突出する出力軸を結合し、また、ケース後方に突設した支持腕に、主杆先端部に取巻き状に固定した連結ブロックを介して主杆を固定したことを特徴とする。
【0011】
ここで、前記接続部材に対する出力軸の結合に当たっては、特に、構造的な制約はなく、例えば、出力軸が雄ねじ構造の場合には、接続部材の中心部に、この出力軸が螺合する雌ねじ部を設けて脱着自在に結合する。
【0012】
この構成によれば、主杆先端にヘッジトリマーを装着するには、ヘッジトリマーの接続部材に、主杆先端の出力軸を結合するのに先だって、主杆先端部に連結ブロックを仮止めして、接続部材に出力軸を当てがい、この状態で連結ブロックをケース後方に突設した支持腕後端部に仮止めする。こうして、接続部材を回転させて出力軸と螺合させる過程で、主杆のふらつきがなく安定し、出力軸と接続部材の結合作業は、無難に簡単にできる。次いで、主杆とヘッジトリマーとの全体的なバランスを採りながら、主杆に対する連結ブロックの本締めと、支持腕に対する連結ブロックの本締めをすれば、支持腕に対して主杆先端部は最適位置に固定されることになる。こうして、ヘッジトリマーの装着作業には、作業の巧拙がなく確実にでき、回転バランスが採れて円滑に動作するヘッジトリマーが提供できる。
【0013】
前記構成において、連結ブロックは、上下方向に2分割構成とし、両分割ブロックの接合面に断面半円状の凹溝を形成し、両分割ブロックが重合状態で凹溝内に主杆を挟持して固定される構成にすると、連結ブロックは、凹溝の両側で、上位ブロックから下位ブロックに向けて螺着する複数本の固定ねじを使用して凹溝に主杆を挟持させることができるので、連結ブロックを主杆に取巻き状に取り付ける作業をし易くする。つまり、主杆に対する連結ブロックの仮止め及び本締め作業をし易くする。
【0014】
前記構成において、連結ブロックの片側に支持面を設け、該支持面を支持腕後端部に形成した垂直支持面に当接させ、該垂直支持面に向けて貫設した長孔に複数本の固定ねじを挿通して連結ブロックをねじ止めした構成にすると、支持腕に対する連結ブロックの固定には、普通、2本あればよいので、この2本の固定ねじを使用して支持腕に対して連結ブロックを固定する作業にしても煩雑なものではなく、連結ブロックの仮止め及び本締め作業をし易くする。
【0015】
前記構成において、ケース及び連結ブロックをダイカスト製ににすると、ケースの堅牢性が向上するとともに、ケース後方に突設した支持腕も形態的な安定性が向上し、デザイン的にもケースと連結ブロックの一体化が図られて高品質のヘッジトリマーが提供できる。
【0016】
【考案の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を、図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は本考案に係る刈込み装置に適用されるヘッジトリマーの斜視図、図2は本考案に係る刈込み装置の要部の平面図、図3は図2のA−A線におけるヘッジトリマーの断面図、図4は図2のB−B線におけるヘッジトリマーの断面図である。
【0018】
各図において、ヘッジトリマー1の刃部2は、ケース3内に基部を固定した案内板4に対し、櫛状を呈する切刃を設けた一対の可動刃5a,5bを配装したもので、両可動刃5a,5bの複数個所に長手方向に穿設された長孔6と、この長孔6に対応して案内板4に穿設した孔7に取付けボルト8を挿通してナット9止めしている。
【0019】
ヘッジトリマー1が装着される刈払機の主杆10は、先端にギヤケース11が設けられ、このギヤケース11に支持された出力軸12を突出させている。本来的には、この出力軸12には刈払作業に使用する回転刃が取着されるものである。
【0020】
主杆10先端にヘッジトリマー1を装着し、出力軸12から可動刃5a,5bに駆動力を伝達するために、ケース3上に出力軸12と結合する接続部材13を枢支している。実施の形態では、出力軸12を雄ねじ構造とし、この出力軸12が螺合する雌ねじ部14を接続部材13の中心部に設けている。
【0021】
接続部材13の回転運動を可動刃5a,5bのストローク運動に変換するために、接続部材13はピニオンギヤ15を装備している。このピニオンギヤ15をケース3に軸支した大径ギヤ16に噛合させて減速を図り、また、大径ギヤ16と同一軸17に、上下して一対の円盤状の偏心カム18a,18bを形成し、その上位の偏心カム18aを一方の可動刃5aの基端とリンク19aを介して連結し、下位の偏心カム18bを他方の可動刃5bの基端とリンク19bを介して連結し、接続部材13が回転して大径ギヤ16が回転すると、一対の可動刃5a,5bはリンク19a,19bを介して差動的に往復動して切断作用をなすようにしている。
【0022】
出力軸12と接続部材13とを結合するとともに、主杆10とヘッジトリマー1との一体化を図るために、ケース3後方に支持腕20を突設し、この支持腕20後部側面に、主杆10先端部に取巻き状に固定される連結ブロック21を固定する垂直支持面22を形成している。
【0023】
連結ブロック21は、上位ブロック21aと下位ブロック21bからなる2分割構成とし、両ブロックの接合面に断面半円状の凹溝23を形成し、両ブロック21a,21bが重合状態で凹溝23内に主杆10を挟持するようにしたもので、凹溝23の両側で、上位ブロック21aから下位ブロック21bに向けて複数本の固定ねじ24を螺着して主杆10先端部に取巻き状に固定するようにしている。
【0024】
また、前記支持腕20後部に形成した垂直支持面22に連結ブロック21を固定するために、連結ブロック21の片側に支持面25を設けて垂直支持面22に当接させ、支持腕20には、垂直支持面22に向けて長孔26を貫設し、この長孔26に複数本の固定ねじ27を横向きに挿通して連結ブロック21を固定するようにしている。ここで連結ブロック21の固定に使用する固定ねじ27は、2本あればよいので、実施の形態では、連結ブロック21の両端部寄りの所に2本の固定ねじ27を配して固定するようにしている。
【0025】
上記構成において、主杆10先端にヘッジトリマー1を装着する要領を説明する。
【0026】
連結ブロック21を主杆10先端部に取巻き状に仮止めし、主杆10先端に突出する出力軸12の先端を接続部材13の雌ねじ部14に当てがい、連結ブロック21の支持面25を支持腕20の垂直支持面22に当接させ、長孔26に挿通した2本の固定ねじ27で連結ブロック21を垂直支持面22に仮止めする。
【0027】
この状態で接続部材13を回転させると、出力軸12が接続部材13の雌ねじ部14へ螺合を開始する。螺合が進むにつれて支持腕20の垂直支持面22に仮止めされた連結ブロック21の位置関係も微妙に変わるが、主杆10はふらつきがなく安定していて無理のない螺合が行われ、出力軸12と接続部材13が確かり結合される。なお、この際の接続部材13の回転には、接続部材13の外周面に穿設した操作用孔28に六角スパナ(図示せず)を係合して回転させるようにすると、出力軸12と雌ねじ部14との螺合は軽い力でスムーズにできる。
【0028】
こうして出力軸12と接続部材13の結合作業が終わると、主杆10とヘッジトリマー1との全体的なバランスを採りながら、仮止め状態にある支持腕20に対する連結ブロック21の位置関係等で無理な力等が掛かっていない状態にあることを確認し、主杆10に対する連結ブロック21の本締めと、支持腕20に対する連結ブロック21の本締めをして使用に供する。
【0029】
【考案の効果】
本考案は、以上説明したような形態で実施され、本考案によれば、主杆の先端部に取巻き状に仮止めした連結ブロックをヘッジトリマー側に仮止めし、この状態で主杆先端の出力軸とヘッジトリマーの接続部材を結合し、この後で仮止めを本締めするので、主杆先端に対するヘッジトリマーの装着作業に当たって、主杆のふらつきがなく安定し、ヘッジトリマーの装着作業は、作業の巧拙がなく確実にできる。従って、回転バランスが採れて円滑に動作するヘッジトリマーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る刈込み装置に適用されるヘッジトリマーの斜視図である。
【図2】本考案に係る刈込み装置の要部の平面図である。
【図3】図2のA−A線におけるヘッジトリマーの断面図である。
【図4】図2のB−B線におけるヘッジトリマーの断面図である。
【符号の説明】
1 ヘッジトリマー
2 刃部
3 ケース
4 案内板
5a 可動刃
5b 可動刃
6 長孔
7 孔
8 ボルト
9 ナット
10 主杆
11 ギヤケース
12 出力軸
13 接続部材
14 雌ねじ部
15 ピニオンギヤ
16 大径ギヤ
17 大径ギヤ軸
18a 偏心カム
18b 偏心カム
19a リンク
19b リンク
20 支持腕
21 連結ブロック
21a 上位ブロック
21b 下位ブロック
22 垂直支持面
23 凹溝
24 固定ねじ
25 支持面
26 長孔
27 固定ねじ
28 操作用孔
Claims (4)
- ケースに基部を固定した案内板と、該案内板に支持され、差動的に往復動して切断作用をなす一対の可動刃を備えたヘッジトリマーにおいて、前記ケース上に可動刃に駆動力を伝達する接続部材を枢支し、該接続部材に刈払機の主杆先端に突出する出力軸を結合し、また、ケース後方に突設した支持腕に、主杆先端部に取巻き状に固定した連結ブロックを介して主杆を固定したことを特徴とする刈込み装置。
- 連結ブロックは、上下方向に2分割構成とし、両分割ブロックの接合面に断面半円状の凹溝を形成し、両分割ブロックが重合状態で凹溝内に主杆を挟持して固定されることを特徴とする請求項1記載の刈込み装置。
- 連結ブロックの片側に支持面を設け、該支持面を支持腕後端部に形成した垂直支持面に当接させ、該垂直支持面に向けて貫設した長孔に複数本の固定ねじを挿通して連結ブロックをねじ止めしたことを特徴とする請求項1又は2記載の刈込み装置。
- ケース及び連結ブロックをダイカスト製にしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の刈込み装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003003190U JP3098272U (ja) | 2003-06-03 | 2003-06-03 | 刈込み装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003003190U JP3098272U (ja) | 2003-06-03 | 2003-06-03 | 刈込み装置 |
Publications (1)
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JP3098272U true JP3098272U (ja) | 2004-02-26 |
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ID=43252035
Family Applications (1)
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JP2003003190U Expired - Lifetime JP3098272U (ja) | 2003-06-03 | 2003-06-03 | 刈込み装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3098272U (ja) |
-
2003
- 2003-06-03 JP JP2003003190U patent/JP3098272U/ja not_active Expired - Lifetime
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