JP3097437U - 包装用袋体分配装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造簡易で廉価であり、携帯性の向上を図る。
【解決手段】プラスチックシートによって成形された長尺のチューブ体をコイル状に巻回してなる包装用袋素材2と、この包装用袋素材2を収納するとともにその一端部からやや挟持状態で連続して外部へと引き出すための引出孔12と引き出された包装用袋素材2の端部2aを任意の長さで切断する切断部8とが設けられたパッケージ3とからなる。パッケージ3が、切断部8を設けた台紙5と、この台紙5の主面に接合されることにより包装用袋素材2を封装する収納空間部7を構成する略薄箱状のブリスタ6とからなり、ブリスタ6の主面6aに引出孔12を設けてなる。
【選択図】 図1
【解決手段】プラスチックシートによって成形された長尺のチューブ体をコイル状に巻回してなる包装用袋素材2と、この包装用袋素材2を収納するとともにその一端部からやや挟持状態で連続して外部へと引き出すための引出孔12と引き出された包装用袋素材2の端部2aを任意の長さで切断する切断部8とが設けられたパッケージ3とからなる。パッケージ3が、切断部8を設けた台紙5と、この台紙5の主面に接合されることにより包装用袋素材2を封装する収納空間部7を構成する略薄箱状のブリスタ6とからなり、ブリスタ6の主面6aに引出孔12を設けてなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、プラスチックシートによって成形した長尺のチューブ体をコイル状に巻回してなる包装用袋素材をパッケージ内に収納するとともに、パッケージから引き出した包装用袋素材を適当な長さで切断した後にその両端部を結束等することにより包装袋として使用に供するようにする包装用袋体分配装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチック製の包装袋は、柔軟で嵩張らず耐水性を有するとともに強靱であるといった特性を有することから、雑貨、食品或いは小物等の種々の物品を包装するために用いられている。従来の包装袋は、一般に一方を残してその他の周辺部をシールして1枚ずつに形成されていた。かかる従来の包装袋においては、物品の大きさや形状等に応じて何種類も用意しなければならなかった。
【0003】
このような課題を解決するため、プラスチックフィルムからなる長さ自在の袋用連続チューブと、この連続チューブを巻回した状態で収納するとともに取出口と切断手段とが設けられた分配容器とからなる包装体が開発された。この包装体によれば、分配容器の取出口から袋用連続チューブを必要な長さを引き出して切断手段し、端部を結ぶことによって任意の大きさの包装袋が形成される。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上述した包装体においては、有底円筒形状の分配容器の上面部に取出口を設けるとともにこの取出口から離れた位置の分配容器の外周縁に切断手段が設けられており、分配容器の外部で袋用連続チューブがある程度の長さを有して切断されるように構成している。この包装体においては、これによって持ち運び時等において袋用連続チューブの端部が内部に引き込まれないようにしている。
【0005】
ところで、この包装体は、必要な大きさの包装袋を適宜形成することが可能であり、旅行等に携行して用いると極めて便利である。しかしながら、かかる包装体は、分配容器の上部に取出口と切断手段とが設けられることから、分配容器がある程度の大きさを有するとともに所定の強度を有して形成しなければならない。したがって、この包装体は、全体として嵩張り、そのううえコスト高となるために全体として高価となるといった課題があった。
【0006】
したがって、本考案は、上述した包装体の課題を解消して、構造簡易で廉価であり、携帯性の向上を図った包装用袋体分配装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本考案にかかる包装用袋体分配装置は、プラスチックシートによって成形された長尺のチューブ体をコイル状に巻回してなる包装用袋素材と、この包装用袋素材を収納するとともにその一端部からやや挟持状態で連続して外部へと引き出すための引出孔と引き出された包装用袋素材を任意の長さで切断する切断部とが設けられたパッケージとからなる。包装用袋体分配装置は、パッケージが、台紙と、この台紙の一方主面に接合されることにより内部空間に包装用袋素材を封装する略薄箱状のブリスタとからなり、台紙の側縁部に切断部を設けるとともに、内部空間を挟んで相対向するブリスタの主面に引出孔を設けてなる。
【0008】
以上のように構成された本考案にかかる包装用袋体分配装置によれば、台紙と包装用袋素材を封装したブリスタとからなる展示形態のままで使用されることによってパッケージコストが大幅に低減され、全体として廉価に得ることが可能となる。包装用袋体分配装置によれば、全体が薄型に構成されるとともに台紙側に切断部を設けるとともにブリスタ側に包装用袋素材を引き出す引出孔を設けてそれらの間隔を充分に保持するようにしたことから、手軽に携行して必要な包装袋を形成することが可能であるとともに、包装用袋素材の切断端部が引出孔からパッケージ内に引き込まれることも防止される。
【0009】
【考案の実施の形態】
以下、本考案について、図面に示した実施の形態によって詳細に説明する。実施の形態として図1及び図2に示した包装用袋体分配装置1は、プラスチックシートによって成形された長尺のチューブ体をコイル状に巻回してなる包装用袋素材2と、この包装用袋素材2のコイル体を収納するとともに適当な長さに切断するパッケージ3とから構成される。包装用袋体分配装置1は、包装用袋素材2を必要な長さに切断することによって、図3に示すように任意の大きさの包装用袋体4を形成する。
【0010】
包装用袋素材2には、薄厚であり充分な強度と可撓性を有する適宜の樹脂材、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール等の樹脂シートをインフレーション加工等によってシームレスの長尺に成形したチューブ体が用いられる。包装用袋素材2は、このチューブ体を巻芯の外周部に巻回した後に、巻芯から取り外したコイル体を扁平に押し潰して形成する。包装用袋素材2は、内周側から端部2aを外方へと引き出して、後述するようにパッケージ3からの取り出し部とする。なお、包装用袋素材2は、幅広のシート体を幅方向に適宜折り畳んだ状態で巻芯に巻回するようにしてもよい。
【0011】
包装用袋素材2は、詳細を後述するように収納されたパッケージ3から端部2aが引き出されるとともに適宜の位置で切断されることによって、適宜の長さを有するチューブ体を構成する。包装用袋素材2は、図3に示すように一端側に結び目4aを作ったり結束ワイヤ等を結ぶことによって、切断長に応じた任意の大きさの包装用袋体4を構成する。包装用袋体4は、開口部4b側から物品が入れられてこれを収納することにより、形状や大きさ或いは種類等に制限されることなく物品の収納を可能とする。なお、包装用袋体4は、物品を収納した後に開口部4b側も結束することによって物品を封入することも可能とされる。
【0012】
包装用袋体分配装置1は、パッケージ3が、図1及び図2に示すように、台紙5と、この台紙5の一方主面に接合されることによって包装用袋素材2を収納する収納空間部7を構成するブリスタ6とによって構成する。包装用袋体分配装置1は、詳細を後述する構成によって展示形態のままで持ち運び自在に使用することが可能であり、携帯性の向上が図られるとともにパッケージコストを大幅に低減されて廉価に提供される。
【0013】
台紙5は、厚紙等によって、包装用袋素材2の外形よりも充分に大きな縦長矩形を呈して形成される。台紙5には、詳細を省略するが包装用袋体分配装置1の取り扱い事項や仕様等の記事が適宜印刷されている。台紙5には、上縁部5aの略中央部に位置して、包装用袋素材2を切断する切断部8が設けられている。切断部8は、台紙5の上縁部5aから高さ方向に切り込まれて形成されガイド溝9と、このガイド溝9と対向して題し5の内面に設けられたカッタ10と、このカッタ10を被覆する保護シート11とから構成されている。切断部8は、ガイド溝9が、包装用袋素材2の端部2aを差し入れるに足る溝幅を以って形成されている。
【0014】
切断部8は、カッタ10がガイド溝9の底部において刃先を臨ませるようにして台紙5に接合されて設けられている。切断部8は、保護シート11が、カッタ10を被覆するようにして台紙5の内面に接合されている。保護シート11は、ウレタン樹脂等の比較的柔らかな素材が用いられ、ガイド溝9に対向する部位に高さ方向の切欠きを設けた略凹字状を呈している。保護シート11は、カッタ10の刃先を必要最小限の範囲でガイド溝9に臨ませることによって安全性が確保されるようにするとともに、収納空間部7に収納された包装用袋素材2を保護する。
【0015】
ブリスタ6は、一般的なブリスタと同様に例えばポリ塩化ビニール等の透明若しくは半透明のプラスチック材によって成形される。ブリスタ6は、主面部6aと、外周壁部6bと、接合フランジ部6cとかなり、全体薄箱状を呈して形成されている。主面部6aは、やや扁平に押し潰した包装用袋素材2の外形よりもやや大きな外形を有する矩形を呈している。外周壁部6bは、主面部6aの外周縁に沿って全周に亘って一体に立ち上がり形成され、包装用袋素材2の厚みとほぼ等しい高さを有している。接合フランジ部6cは、外周壁部6bに沿って外側に折曲して一体に形成されてなる。
【0016】
ブリスタ6は、台紙5の主面に対して接合フランジ部6cを接合することにより、包装用袋素材2を収納する収納空間部7を構成する。ブリスタ6には、主面部6aに包装用袋素材2の端部2aを外部へと引き出す引出孔12が形成されている。引出孔12は、包装用袋素材2の端部2aを絞り込んだ状態で外部へと引き出すようにする開口径を有する円孔からなり、主面部6aに対してその上端部の近傍で略中央部に位置して形成されている。なお、引出孔12については、開口の大きさが包装用袋素材2の端部2aを絞り込んだ状態で引き出すようにすればよく、円孔に限定されず三角形や多角形或いはスリット形状であってもよい。
【0017】
ブリスタ6には、主面部6aの外側面に、商品名や仕様等の記事が適宜印刷されたシール体13が貼り付けられている。シール体13には、上端部にストラップ片13aが一体に形成されており、図1に示すようにこのストラップ片13aが引出孔12を覆うようにしてブリスタ6の主面部6aに貼着される。シール体13は、少なくともストラップ片13aの裏面に粘着性の接着剤が塗布されており、ブリスタ6の主面部6aに対して繰り返し剥離接合が可能とされる。
【0018】
シール体13は、ストラップ片13aが引出孔12を覆うことによって、包装用袋体分配装置1が新品であることを識別する。シール体13は、使用時にストラップ片13aが剥がされて引出孔12から包装用袋素材2の端部2aを引き出させるようにする。シール体13は、使用後に、ストラップ片13aを引出孔12を覆うようにして元のように再接合することにより、この引出孔12から引き出された包装用袋素材2の端部2aをブリスタ6の主面部6aに貼り付けて保持する。
【0019】
以上のよう構成された包装用袋体分配装置1においては、台紙5の主面上に包装用袋素材2を載置した状態でこれにブリスタ6を被せるようにして組み合わせる。包装用袋体分配装置1においては、ブリスタ6の接合フランジ部6cを台紙5に接合することによって、包装用袋素材2がパッケージ3の収納空間部7内に収納される。包装用袋体分配装置1においては、ブリスタ6に対してシール体13が、そのストラップ片13aによって引出孔12を覆うようにして貼り付けられる。
【0020】
包装用袋体分配装置1においては、収納空間部7内において、引出孔12に臨むシール体13のストラップ片13aの裏面に端部2aを貼り付けらるようにして包装用袋素材2を収納する。したがって、包装用袋体分配装置1においては、ストラップ片13aをブリスタ6から剥がすことにより、収納空間部7から包装用袋素材2の端部2aが引き出されるようにする。包装用袋体分配装置1においては、端部2aを強く引くことにより、図2に示すように包装用袋素材2が引出孔12を介してパッケージ3の収納空間部7内からブリスタ6の主面部6a側に連続して繰り出される。
【0021】
包装用袋体分配装置1においては、包装用袋素材2が、図2鎖線で示すようにブリスタ6の外周壁部6bの上面側を経由して台紙5の上縁部5a側へと引き回わされるとともに切断部8のガイド溝9内に導かれる。包装用袋体分配装置1においては、包装用袋素材2が、端部2aをガイド溝9内を図2矢印で示すように下方へと押し下げられることによって、このガイド溝9内に臨んで設けたカッタ10によって必要な長さに切断する。なお、包装用袋素材2は、上述したように一端部を結ばれることによって包装用袋体4を構成する。
【0022】
包装用袋体分配装置1においては、包装用袋素材2が切断された状態で、ブリスタ6の主面部6a側から台紙5の上縁部5aに引き回すことによってパッケージ3から充分な長さで端部2aが引き出されるようにする。包装用袋体分配装置1においては、包装用袋素材2の端部2aを、引出孔12の開口部で挟み込むとともにシール体13のストラップ片13aに貼り付けて保持するようにする。したがって、包装用袋体分配装置1においては、収納空間部7側から包装用袋素材2に引張り力が生じても、その端部2aのパッケージ3の収納空間部7内への引き込みが確実に阻止されるようにする。包装用袋体分配装置1においては、パッケージ3に別部材からなる保持機構を不要として包装用袋素材2の引き込み防止を図ることで、構造の簡易化が図られる。
【0023】
包装用袋体分配装置1は、パッケージ3が、上述したように台紙5とブリスタ6とからなる展示形態の極めて簡易な構造であり、薄型化も図られている。包装用袋体分配装置1は、パッケージ3のみによって包装用袋素材2の端部2aをしっかりと保持して引き込み防止を図るように構成されている。したがって、包装用袋体分配装置1は、材料コストや組立工数の低減が図られて廉価に提供されるとともに、手軽に携行して必要な時に必要な大きさの包装用袋体4を素早く形成することが可能である。構造ままで持ち運びされて必要に応じて使用されることから、パッケージングの簡易化と携帯性の向上が図られるとともにパッケージコストを大幅に低減されて廉価に提供される。
【0024】
【考案の効果】
以上詳細に説明したように、本考案にかかる包装用袋体分配装置によれば、台紙と包装用袋素材を封装したブリスタとからなる展示形態のパッケージのままで使用されることからパッケージコストが大幅に低減され、廉価に提供することが可能となる。包装用袋体分配装置によれば、全体が薄型に構成されるとともに包装用袋素材を引き出す引出孔と切断部との間隔も充分に保持されて切断端部が引出孔からパッケージ内に引き込まれることが確実に防止されることで、手軽に携行して必要な包装袋を形成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施の形態として示す包装用袋体分配装置の斜視図である。
【図2】同包装用袋体分配装置の要部縦断面図である。
【図3】包装用袋体の斜視図である。
【符号の説明】
1 包装用袋体分配装置
2 包装用袋素材
3 パッケージ
4 包装用袋体
5 台紙
6 ブリスタ
7 収納空間部
8 切断部
9 ガイド溝
10 カッタ
11 保護シート
12 引出孔
13 シール体
13a ストラップ片
【考案の属する技術分野】
本考案は、プラスチックシートによって成形した長尺のチューブ体をコイル状に巻回してなる包装用袋素材をパッケージ内に収納するとともに、パッケージから引き出した包装用袋素材を適当な長さで切断した後にその両端部を結束等することにより包装袋として使用に供するようにする包装用袋体分配装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチック製の包装袋は、柔軟で嵩張らず耐水性を有するとともに強靱であるといった特性を有することから、雑貨、食品或いは小物等の種々の物品を包装するために用いられている。従来の包装袋は、一般に一方を残してその他の周辺部をシールして1枚ずつに形成されていた。かかる従来の包装袋においては、物品の大きさや形状等に応じて何種類も用意しなければならなかった。
【0003】
このような課題を解決するため、プラスチックフィルムからなる長さ自在の袋用連続チューブと、この連続チューブを巻回した状態で収納するとともに取出口と切断手段とが設けられた分配容器とからなる包装体が開発された。この包装体によれば、分配容器の取出口から袋用連続チューブを必要な長さを引き出して切断手段し、端部を結ぶことによって任意の大きさの包装袋が形成される。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上述した包装体においては、有底円筒形状の分配容器の上面部に取出口を設けるとともにこの取出口から離れた位置の分配容器の外周縁に切断手段が設けられており、分配容器の外部で袋用連続チューブがある程度の長さを有して切断されるように構成している。この包装体においては、これによって持ち運び時等において袋用連続チューブの端部が内部に引き込まれないようにしている。
【0005】
ところで、この包装体は、必要な大きさの包装袋を適宜形成することが可能であり、旅行等に携行して用いると極めて便利である。しかしながら、かかる包装体は、分配容器の上部に取出口と切断手段とが設けられることから、分配容器がある程度の大きさを有するとともに所定の強度を有して形成しなければならない。したがって、この包装体は、全体として嵩張り、そのううえコスト高となるために全体として高価となるといった課題があった。
【0006】
したがって、本考案は、上述した包装体の課題を解消して、構造簡易で廉価であり、携帯性の向上を図った包装用袋体分配装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本考案にかかる包装用袋体分配装置は、プラスチックシートによって成形された長尺のチューブ体をコイル状に巻回してなる包装用袋素材と、この包装用袋素材を収納するとともにその一端部からやや挟持状態で連続して外部へと引き出すための引出孔と引き出された包装用袋素材を任意の長さで切断する切断部とが設けられたパッケージとからなる。包装用袋体分配装置は、パッケージが、台紙と、この台紙の一方主面に接合されることにより内部空間に包装用袋素材を封装する略薄箱状のブリスタとからなり、台紙の側縁部に切断部を設けるとともに、内部空間を挟んで相対向するブリスタの主面に引出孔を設けてなる。
【0008】
以上のように構成された本考案にかかる包装用袋体分配装置によれば、台紙と包装用袋素材を封装したブリスタとからなる展示形態のままで使用されることによってパッケージコストが大幅に低減され、全体として廉価に得ることが可能となる。包装用袋体分配装置によれば、全体が薄型に構成されるとともに台紙側に切断部を設けるとともにブリスタ側に包装用袋素材を引き出す引出孔を設けてそれらの間隔を充分に保持するようにしたことから、手軽に携行して必要な包装袋を形成することが可能であるとともに、包装用袋素材の切断端部が引出孔からパッケージ内に引き込まれることも防止される。
【0009】
【考案の実施の形態】
以下、本考案について、図面に示した実施の形態によって詳細に説明する。実施の形態として図1及び図2に示した包装用袋体分配装置1は、プラスチックシートによって成形された長尺のチューブ体をコイル状に巻回してなる包装用袋素材2と、この包装用袋素材2のコイル体を収納するとともに適当な長さに切断するパッケージ3とから構成される。包装用袋体分配装置1は、包装用袋素材2を必要な長さに切断することによって、図3に示すように任意の大きさの包装用袋体4を形成する。
【0010】
包装用袋素材2には、薄厚であり充分な強度と可撓性を有する適宜の樹脂材、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール等の樹脂シートをインフレーション加工等によってシームレスの長尺に成形したチューブ体が用いられる。包装用袋素材2は、このチューブ体を巻芯の外周部に巻回した後に、巻芯から取り外したコイル体を扁平に押し潰して形成する。包装用袋素材2は、内周側から端部2aを外方へと引き出して、後述するようにパッケージ3からの取り出し部とする。なお、包装用袋素材2は、幅広のシート体を幅方向に適宜折り畳んだ状態で巻芯に巻回するようにしてもよい。
【0011】
包装用袋素材2は、詳細を後述するように収納されたパッケージ3から端部2aが引き出されるとともに適宜の位置で切断されることによって、適宜の長さを有するチューブ体を構成する。包装用袋素材2は、図3に示すように一端側に結び目4aを作ったり結束ワイヤ等を結ぶことによって、切断長に応じた任意の大きさの包装用袋体4を構成する。包装用袋体4は、開口部4b側から物品が入れられてこれを収納することにより、形状や大きさ或いは種類等に制限されることなく物品の収納を可能とする。なお、包装用袋体4は、物品を収納した後に開口部4b側も結束することによって物品を封入することも可能とされる。
【0012】
包装用袋体分配装置1は、パッケージ3が、図1及び図2に示すように、台紙5と、この台紙5の一方主面に接合されることによって包装用袋素材2を収納する収納空間部7を構成するブリスタ6とによって構成する。包装用袋体分配装置1は、詳細を後述する構成によって展示形態のままで持ち運び自在に使用することが可能であり、携帯性の向上が図られるとともにパッケージコストを大幅に低減されて廉価に提供される。
【0013】
台紙5は、厚紙等によって、包装用袋素材2の外形よりも充分に大きな縦長矩形を呈して形成される。台紙5には、詳細を省略するが包装用袋体分配装置1の取り扱い事項や仕様等の記事が適宜印刷されている。台紙5には、上縁部5aの略中央部に位置して、包装用袋素材2を切断する切断部8が設けられている。切断部8は、台紙5の上縁部5aから高さ方向に切り込まれて形成されガイド溝9と、このガイド溝9と対向して題し5の内面に設けられたカッタ10と、このカッタ10を被覆する保護シート11とから構成されている。切断部8は、ガイド溝9が、包装用袋素材2の端部2aを差し入れるに足る溝幅を以って形成されている。
【0014】
切断部8は、カッタ10がガイド溝9の底部において刃先を臨ませるようにして台紙5に接合されて設けられている。切断部8は、保護シート11が、カッタ10を被覆するようにして台紙5の内面に接合されている。保護シート11は、ウレタン樹脂等の比較的柔らかな素材が用いられ、ガイド溝9に対向する部位に高さ方向の切欠きを設けた略凹字状を呈している。保護シート11は、カッタ10の刃先を必要最小限の範囲でガイド溝9に臨ませることによって安全性が確保されるようにするとともに、収納空間部7に収納された包装用袋素材2を保護する。
【0015】
ブリスタ6は、一般的なブリスタと同様に例えばポリ塩化ビニール等の透明若しくは半透明のプラスチック材によって成形される。ブリスタ6は、主面部6aと、外周壁部6bと、接合フランジ部6cとかなり、全体薄箱状を呈して形成されている。主面部6aは、やや扁平に押し潰した包装用袋素材2の外形よりもやや大きな外形を有する矩形を呈している。外周壁部6bは、主面部6aの外周縁に沿って全周に亘って一体に立ち上がり形成され、包装用袋素材2の厚みとほぼ等しい高さを有している。接合フランジ部6cは、外周壁部6bに沿って外側に折曲して一体に形成されてなる。
【0016】
ブリスタ6は、台紙5の主面に対して接合フランジ部6cを接合することにより、包装用袋素材2を収納する収納空間部7を構成する。ブリスタ6には、主面部6aに包装用袋素材2の端部2aを外部へと引き出す引出孔12が形成されている。引出孔12は、包装用袋素材2の端部2aを絞り込んだ状態で外部へと引き出すようにする開口径を有する円孔からなり、主面部6aに対してその上端部の近傍で略中央部に位置して形成されている。なお、引出孔12については、開口の大きさが包装用袋素材2の端部2aを絞り込んだ状態で引き出すようにすればよく、円孔に限定されず三角形や多角形或いはスリット形状であってもよい。
【0017】
ブリスタ6には、主面部6aの外側面に、商品名や仕様等の記事が適宜印刷されたシール体13が貼り付けられている。シール体13には、上端部にストラップ片13aが一体に形成されており、図1に示すようにこのストラップ片13aが引出孔12を覆うようにしてブリスタ6の主面部6aに貼着される。シール体13は、少なくともストラップ片13aの裏面に粘着性の接着剤が塗布されており、ブリスタ6の主面部6aに対して繰り返し剥離接合が可能とされる。
【0018】
シール体13は、ストラップ片13aが引出孔12を覆うことによって、包装用袋体分配装置1が新品であることを識別する。シール体13は、使用時にストラップ片13aが剥がされて引出孔12から包装用袋素材2の端部2aを引き出させるようにする。シール体13は、使用後に、ストラップ片13aを引出孔12を覆うようにして元のように再接合することにより、この引出孔12から引き出された包装用袋素材2の端部2aをブリスタ6の主面部6aに貼り付けて保持する。
【0019】
以上のよう構成された包装用袋体分配装置1においては、台紙5の主面上に包装用袋素材2を載置した状態でこれにブリスタ6を被せるようにして組み合わせる。包装用袋体分配装置1においては、ブリスタ6の接合フランジ部6cを台紙5に接合することによって、包装用袋素材2がパッケージ3の収納空間部7内に収納される。包装用袋体分配装置1においては、ブリスタ6に対してシール体13が、そのストラップ片13aによって引出孔12を覆うようにして貼り付けられる。
【0020】
包装用袋体分配装置1においては、収納空間部7内において、引出孔12に臨むシール体13のストラップ片13aの裏面に端部2aを貼り付けらるようにして包装用袋素材2を収納する。したがって、包装用袋体分配装置1においては、ストラップ片13aをブリスタ6から剥がすことにより、収納空間部7から包装用袋素材2の端部2aが引き出されるようにする。包装用袋体分配装置1においては、端部2aを強く引くことにより、図2に示すように包装用袋素材2が引出孔12を介してパッケージ3の収納空間部7内からブリスタ6の主面部6a側に連続して繰り出される。
【0021】
包装用袋体分配装置1においては、包装用袋素材2が、図2鎖線で示すようにブリスタ6の外周壁部6bの上面側を経由して台紙5の上縁部5a側へと引き回わされるとともに切断部8のガイド溝9内に導かれる。包装用袋体分配装置1においては、包装用袋素材2が、端部2aをガイド溝9内を図2矢印で示すように下方へと押し下げられることによって、このガイド溝9内に臨んで設けたカッタ10によって必要な長さに切断する。なお、包装用袋素材2は、上述したように一端部を結ばれることによって包装用袋体4を構成する。
【0022】
包装用袋体分配装置1においては、包装用袋素材2が切断された状態で、ブリスタ6の主面部6a側から台紙5の上縁部5aに引き回すことによってパッケージ3から充分な長さで端部2aが引き出されるようにする。包装用袋体分配装置1においては、包装用袋素材2の端部2aを、引出孔12の開口部で挟み込むとともにシール体13のストラップ片13aに貼り付けて保持するようにする。したがって、包装用袋体分配装置1においては、収納空間部7側から包装用袋素材2に引張り力が生じても、その端部2aのパッケージ3の収納空間部7内への引き込みが確実に阻止されるようにする。包装用袋体分配装置1においては、パッケージ3に別部材からなる保持機構を不要として包装用袋素材2の引き込み防止を図ることで、構造の簡易化が図られる。
【0023】
包装用袋体分配装置1は、パッケージ3が、上述したように台紙5とブリスタ6とからなる展示形態の極めて簡易な構造であり、薄型化も図られている。包装用袋体分配装置1は、パッケージ3のみによって包装用袋素材2の端部2aをしっかりと保持して引き込み防止を図るように構成されている。したがって、包装用袋体分配装置1は、材料コストや組立工数の低減が図られて廉価に提供されるとともに、手軽に携行して必要な時に必要な大きさの包装用袋体4を素早く形成することが可能である。構造ままで持ち運びされて必要に応じて使用されることから、パッケージングの簡易化と携帯性の向上が図られるとともにパッケージコストを大幅に低減されて廉価に提供される。
【0024】
【考案の効果】
以上詳細に説明したように、本考案にかかる包装用袋体分配装置によれば、台紙と包装用袋素材を封装したブリスタとからなる展示形態のパッケージのままで使用されることからパッケージコストが大幅に低減され、廉価に提供することが可能となる。包装用袋体分配装置によれば、全体が薄型に構成されるとともに包装用袋素材を引き出す引出孔と切断部との間隔も充分に保持されて切断端部が引出孔からパッケージ内に引き込まれることが確実に防止されることで、手軽に携行して必要な包装袋を形成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施の形態として示す包装用袋体分配装置の斜視図である。
【図2】同包装用袋体分配装置の要部縦断面図である。
【図3】包装用袋体の斜視図である。
【符号の説明】
1 包装用袋体分配装置
2 包装用袋素材
3 パッケージ
4 包装用袋体
5 台紙
6 ブリスタ
7 収納空間部
8 切断部
9 ガイド溝
10 カッタ
11 保護シート
12 引出孔
13 シール体
13a ストラップ片
Claims (1)
- プラスチックシートによって成形された長尺のチューブ体をコイル状に巻回してなる包装用袋素材と、前記包装用袋素材を収納するとともに、その一端部からやや挟持状態で連続して外部へと引き出すための引出孔と、引き出された前記包装用袋素材を任意の長さで切断する切断部とが設けられたパッケージとからなり、前記パッケージが、台紙と、この台紙の一方主面に接合されることにより内部空間に前記包装用袋素材を封装する略薄箱状のブリスタとからなり、前記台紙の側縁部に前記切断部を設けるとともに、前記内部空間を挟んで相対向する前記ブリスタの主面に前記引出孔を設けたことを特徴とする包装用袋体分配装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003002339U JP3097437U (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 包装用袋体分配装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2003002339U JP3097437U (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 包装用袋体分配装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3097437U true JP3097437U (ja) | 2004-01-29 |
Family
ID=43251246
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003002339U Expired - Lifetime JP3097437U (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 包装用袋体分配装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3097437U (ja) |
-
2003
- 2003-04-25 JP JP2003002339U patent/JP3097437U/ja not_active Expired - Lifetime
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