JP3096843B2 - 亜鉛めっき鋼板の切断端面の防錆方法 - Google Patents

亜鉛めっき鋼板の切断端面の防錆方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、肉厚の溶融亜鉛めっき
鋼板からなる成形品本体の、切断端面の防錆方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来は、肉厚の鋼板からなる成形品本体
は、所謂”どぶ漬けめっき”と称せられる方法で防錆が
行われてきた。即ち、必要な形状に成形した後に、溶融
状態の亜鉛槽に浸してめっきする方法である。このよう
なめっき方法は、めっき廃液の処理費用・めっき工場へ
の往復の輸送費用・省力の難しい人件費などの諸費用の
高騰のため、コストが高くなっている。肉厚の鋼板で重
い大型製品の場合には、クレーンなどを使って、大型の
めっき槽・酸洗槽に浸すなどの手間の掛かる操作が要求
され、大仕事となるので、上記の問題は益々深まってい
るのが現状である。
【0003】従来、ロール状態で連続的に生産される、
厚さ1.2〜6ミリメートルのホットコイルを基材とし
た溶融亜鉛めっき鋼板としては、亜鉛の付着量が両面平
方メートル当り600グラムのものが限界とされてき
た。しかし、最近、新日本製鐡株式会社が量産に成功し
た、通称、極厚目付溶融亜鉛めっき鋼板は、両面平方メ
ートル当り最高1100グラムの亜鉛付着を工業的に行
うことに成功した。このめっき材料は、一定巾のロール
状の母材であり、所望の大きさ・形状の成形品とするに
は切断が必要で、切断端面の発生は避けられない。
【0004】亜鉛めっき鋼板の場合には、亜鉛の犠牲防
錆の効果が働き、切断端面の近くの亜鉛が溶けだして、
切断端面の錆の進行を抑えることは、既に知られてい
る。極厚目付溶融亜鉛めっき鋼板の場合も同様である
が、板厚が4ミリメートル以上の厚手の鋼板の場合に
は、長期間の暴露状態で、切断端面に赤錆が発生する場
合があることが判明した。この赤錆は内部には進行しな
いので、”どぶ漬けめっき”と同等の防錆効果があるこ
とも諸実験で確認されてはいるが、赤錆が外見的な不安
を抱かす傾向がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、極厚目付
溶融亜鉛めっき鋼板を使用した場合、切断端面の赤錆の
発生問題をも防ぎ、”どぶ漬けめっき”と同等の防錆効
果を発揮せしめんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明では、このよう
な問題を解決するために、厚手の極厚目付溶融亜鉛めっ
き鋼板で形成された成形品の切断端面を、薄手の極厚目
付溶融亜鉛めっき鋼板で形成された被覆部材で覆うこと
により、問題を解決せんとするものである。
【0007】
【作用】厚手の極厚目付溶融亜鉛めっき鋼板からなる、
成形品の切断端面を、薄手の極厚目付溶融亜鉛めっき鋼
板からなる被覆部材で覆うので、赤錆発生の懸念から開
放される。
【0008】
【実施例1】図1に示すのは、建築・土木など、屋外の
暴露状態でも広く用いられるアングル材3の例である。
厚さ3.2ミリメートルの極厚目付溶融亜鉛めっき鋼板
で形成された、巾5センチメートルの帯状板二枚が直角
に交わった形状のアングル材3の両側縁の切断端面11
はめっき層がない状態である。厚さ1.2ミリメートル
の極厚目付溶融亜鉛めっき鋼板で形成されたアングル材
用の被覆部材2を外側から被せて、めっきされていない
切断端面11を覆うことにより、防錆することができ
る。被覆部材2は、被覆基材1の切断端面に外嵌する形
状・大きさが望ましく、規定するものではないが、ロー
ルフォーミング成形で形成したものが適している。
【0009】
【実施例2】斜面安定に用いられるアンカーの支圧板4
に適用した例である。従来は、厚さ10ミリメートル以
上の厚鋼板を切断、孔開け、などの成形をした後、”ど
ぶ漬けめっき”をしたものが使用されていた。単純な形
状であるが、”どぶ漬けめっき”をするために、わざわ
ざメッキ工場に運んで処理をしていたものである。”ど
ぶ漬けめっき”の代わりに、極厚目付溶融亜鉛めっき鋼
板で形成した例を示す。
【0010】図2に示すように、亜鉛目付け量900グ
ラム/両面平方メートル、厚さ6ミリメートルの極厚目
付溶融亜鉛めっきをした、同じ大きさの平板12二枚
を、重ねて形成した積層板13からなり、一辺の大きさ
が50センチメートルの正方形で、中央にアンカー孔4
1が設けられている。
【0011】一方、厚さ1.2ミリメートルの極厚目付
溶融亜鉛めっき鋼板を用いて、ドローフォーミング機に
より、断面形状がL字状の被覆部材2を形成し、積層板
13の四周縁に被せる。被覆部材2のウェブ21の高さ
は12ミリメートル、両フランジ22の巾は30ミリメ
ートルである。被せた後、所々で小ネジ23を用いて固
定する。
【0012】図3に示すのは、中央のアンカー孔41の
周囲に用いた被覆部材2であり、フランジ22に連続的
にウェブ21に達するV字状の切込23を設けて、屈曲
できるようにし、アンカー孔41の周囲に被覆する。内
側にも外側にも屈曲できるので、孔の部分などを覆う場
合に都合がよい。
【0013】
【実施例3】図4に示すのは、法枠兼用の、植栽容器5
である。全体の法枠の平面形状は十文字型で、中央に
は、先端部を地中に固定して、法枠に緊張力を加えて地
山を安定させるためのアンカーを支えるための支圧板4
が設けてある。支圧板の中央にはアンカー孔41が設け
てある。支圧板から四方に突出する四本の腕部51は、
上方に開口した半筒状で、長さはそれぞれ2メートルで
ある。腕部を輪切りにした側面形状は、中央部から先端
部まで同じで、外寸は縦横30センチメートルである。
各腕部51は、先端部、と中央二箇所で、透水板からな
る仕切板52で分割され、各分割部の中には植栽土53
が充填されている。
【0014】植栽容器の腕部51の断面構成は、図5に
示すように、亜鉛目付け量1キログラム/両面平方メー
トル、厚さ4ミリメートルの極厚目付溶融亜鉛めっき鋼
板からなる平板12二枚の間に、厚さ12ミリメートル
のめっきを施していない平板12一枚をサンドイッチ状
に挟み込んで形成した、三枚重ねの積層板13としたも
のを用いる。長手方向の両端面、並びに、両側縁に現れ
る切断端面11には、断面形状がコの字状の被覆部材2
を被せて保護をする。
【0015】
【実施例4】図6に示すのは、前実施例と同様の法枠兼
用の、植栽容器5の他の例である。前実施例よりも大型
であり、全体形状は三本の腕部を有している。腕部51
の断面構造は、前例よりも大きい断面係数を得るため
に、二枚の亜鉛目付け量1キログラム/両面平方メート
ル、厚さ6ミリメートルの極厚目付溶融亜鉛めっき鋼板
からなる平板12の間に、同様材料からなり、断面に繰
り返しの凹凸を設けた波板14を挟み込んで、全体の厚
さを15センチメートルとした複合板15を用いてい
る。
【0016】複合する場合に、一番内側のめっき鋼板の
両側縁を、図に示すように外側に二度屈折して被覆縁2
3を形成し、複合板15の切断端面を自ら覆うように形
成する。長手方向の端面の処理は、前例と同様に断面形
状がコの字状の被覆部材を用いて被せるのがよい。
【0017】
【発明の効果】極厚目付溶融亜鉛めっき鋼板の弱点であ
る切断端面を被覆部材で覆うことにより、赤錆の発生の
懸念を払拭することができる。亜鉛の防錆作用は、鉄と
亜鉛が同時に水に接した時のイオンの働きによるもの
で、亜鉛が鋼板の切断端面に接近して配置されていれ
ば、鉄の防錆効果があることが知られており、被覆部材
が切断端面に密着することが必要条件ではない。従来
は、”どぶ漬けめっき”が必要であった各種の大型・重
量部材が、工場で量産できる極厚目付溶融亜鉛めっき鋼
板で代替可能となる。一部の実施例しか説明していない
が、本発明に基づいた切断端面を被覆した亜鉛めっき鋼
板は、大きな合理化が可能となるので、主として、建築
・土木・機械など、特に屋外での極めて広い用途に適用
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図 1】 アングル材の一例を示す平断面図であ
る。
【図 2】 アンカーの支圧板の一例を示す側断面図
である。
【図 3】 被覆部材の一例を示す斜視図である。
【図 4】 法枠兼用の植栽容器の一例を示す平面図
である。
【図 5】 植栽容器の一例の側断面図である。
【図 6】 植栽容器の他の一例を示す側断面図であ
る。
【符号の説明】
1 被覆基材 11 切断端面 12 平板 13 積層板 14 波板 15 複合板 2 被覆部材 23 被覆縁 3 アングル材 4 支圧板 5 植栽容器 51 腕部 52 仕切板 53 土

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 肉厚の溶融亜鉛めっき鋼板からなる
    成形品本体の切断端面を、溶融亜鉛めっき鋼板からなる
    被覆部材の、溶融亜鉛めっきが施された面で覆うことを
    特徴とした、亜鉛めっき鋼板の切断端面の防錆方法。
  2. 【請求項2】 被覆部材のめっきを施された面を、成
    形品本体の切断端面に密接状態で付設したことを特徴と
    した、請求項1記載の、亜鉛めっき鋼板の切断端面の防
    錆方法。
  3. 【請求項3】 被覆部材の断面形状は、コの字状、な
    いし、L字状であるとを特徴とした、請求項1ないし請
    求項2記載の、亜鉛めっき鋼板の切断端面の防錆方法。
  4. 【請求項4】 被覆部材は、切断端面に密着される平
    面部を除く部分に、上記平面部の縁まで繋がる切欠・切
    込が設けられ、全体として、屈折ないし屈曲可能に形成
    されたことを特徴とした、請求項1ないし請求項3記載
    の、亜鉛めっき鋼板の切断端面の防錆方法。
  5. 【請求項5】 成形品本体、並びに/ないし、被覆部
    材を構成する鋼板は、平方メートル当りの亜鉛めっきの
    付着量が、両面合計600グラム以上であることを特徴
    とした、請求項1ないし請求項4記載の、亜鉛めっき鋼
    板の切断端面の防錆方法。
  6. 【請求項6】 成形品本体の肉厚が、3ミリメートル
    以上であることを特徴とした、請求項1ないし請求項5
    記載の、亜鉛めっき鋼板の切断端面の防錆方法。
  7. 【請求項7】 成形品本体は鋼板の積層体であり、少
    なくとも、最も外側の鋼板は、溶融亜鉛めっき鋼板で構
    成したことを特徴とした、請求項1ないし請求項6記載
    の、亜鉛めっき鋼板の切断端面の防錆方法。
  8. 【請求項8】 成形品本体は鋼板の積層体であり、溶
    融亜鉛めっき鋼板からなる積層体の構成板体の延長部が
    屈折されて、成形品本体の切断端面を覆ったことを特徴
    とした、請求項1ないし請求項7記載の、亜鉛めっき鋼
    板の切断端面の防錆方法。
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