JP3095976U - プレキャストコンクリート製の家畜屎尿処理装置 - Google Patents

プレキャストコンクリート製の家畜屎尿処理装置

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JP3095976U JP2003000749U JP2003000749U JP3095976U JP 3095976 U JP3095976 U JP 3095976U JP 2003000749 U JP2003000749 U JP 2003000749U JP 2003000749 U JP2003000749 U JP 2003000749U JP 3095976 U JP3095976 U JP 3095976U
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隆逸 阿部
克朗 水上
淳 鳥畑
幸登 今田
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前田製管株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工期の短縮を図り、酸化溝法の特長を損なう
ことなく、なおかつ各設備が具備すべき汚水の処理容量
に応じて循環槽の周断面の幅,高さおよび周囲長さ等の
変更が容易にできる家畜屎尿処理装置を、規格された最
小限の型枠を用意することによって製造されるプレキャ
ストコンクリートで形成する。 【解決手段】 トラック型の循環槽を本体とした酸化溝
法による家畜屎尿処理装置において、前記循環槽20を
その平面視が直線流路部A及び曲線流路部Bをそれぞれ
分割された複数のプレキャストコンクリート部材21,
22を組み合わせて形成した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案はプレキャストコンクリート製家畜屎尿処理装置、更に詳しくは、家畜 の屎尿処理をオキシデーションディッチと呼ばれる酸化溝(競技場のトラック形 の循環槽)を使用し、生物学的に浄化処理するプレキャストコンクリート製の家 畜屎尿処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
家畜屎尿の浄化処理技術は、物理的処理法,化学的処理法,生物的処理法に大 別される。このうち、生物的処理法には、散水濾床法,活性汚泥法,生物膜法が あり、これらの技術が単独乃至複数組み合わせて用いられているが、活性汚泥法 は特に汚濁負荷の高い処理水の場合に有効な方法である。
【0003】 この活性汚泥法には、汚泥の投入及び処理水の搬出方法により、これらを連続 的に行う連続式活性汚泥法と、曝気を停止した曝気槽で活性汚泥を沈殿させ、上 澄液を排出した後1日分の汚水を投入して翌日の入替えまで曝気を続ける回分式 活性汚泥法があるが、中でも、回分式活性汚泥法の一つである酸化溝法(オキシ デーションディッチ法)は、競技場トラック型の循環槽を曝気槽・撹拌槽とした もので、広く利用されている。
【0004】 この酸化溝法は、図16に示すように、豚舎・牛舎201で糞が分離された尿 汚水は汚水ピット202に流入し、ポンプ203で圧送されて振動篩204にか けられる。該振動篩204で大型固形物が除去された汚水は投入槽205に貯留 され、1日に1回汚水ポンプ206で吸揚され、曝気槽(オキシデーションディ ッチ)207に投入される。
【0005】 汚水の投入と同時に希釈水層208から井戸水が曝気槽207に投入されて、 投入汚水のBOD(biochemical oxygen demand) 濃度が活性汚泥微生物の栄養摂 取に適した濃度に調整される。曝気槽207では例えば21時間の曝気が図示し ないスクリュー型曝気装置により行い、汚水中の汚染物は活性汚泥微生物によっ て分解される。
【0006】 曝気終了後約1時間の静置を行って活性汚泥微生物を沈殿させ、上澄液を放流 ポンプ209により消毒槽210に移送し、塩素滅菌した後に河川へ放流する。 また、曝気槽207で生成された余剰活性汚泥は、引き抜きが必要となった時点 で放流ポンプ209により汚泥濾床部211に移送し、濃縮乾燥後、篩別した前 記大型固形物とともに搬出処分する。
【0007】 上記のように、酸化溝法はその本体部ともいえる曝気槽(循環槽)207がト ラック型であるために抵抗が少なく、運転負荷が少なくてすむ。また、循環槽が 大容量となり施設面積は広くなるといった短所はあるが、一方で、汚水の量や性 状,水温の変動に対して余裕をもった対応が可能であるとゝもに、循環槽では汚 水の投入,曝気,撹拌,沈殿,排出が一日工程で自動的に行われるため、維持管 理が容易であるといった利点がある。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の酸化溝法による処理装置では、曝気槽(循環槽)20 7やこれに付随する汚水ピット202,投入槽205,希釈水槽208,消毒槽 210,汚泥濾床部211等は全て現場打ちコンクリートで構築していた。すな わち、現場打ちコンクリートによる施工では、現場に型枠を組み立てる作業,補 強鉄筋を型枠にセットする作業,生コンクリートの打設作業といった一連の現場 作業が必要である。
【0009】 したがって、型枠をその都度用意する必要があること、所定強度が発現するま でに養生する養生期間が長くなると同時に、品質にばらつきが生じるという問題 があった。また、循環槽207を現場打ちコンクリートで構築する場合、曲線部 分や蓋部に相当するスラブの型枠加工乃至組み立てが煩雑であるとゝもに、槽内 の底面と壁面が垂直に交わるため循環槽の底隅部、特に曲線部分では汚泥が堆積 し易くなる、といった問題点もあった。
【0010】 一方、箱容器型のプレキャストコンクリート部材を用い、屎尿及び雑排水処理 用の処理槽を組み合わせることは公知である(例えば、特開昭58−20558 9号公報)。しかしながら、酸化溝法では、各施設が具備すべき汚水処理容量に 応じて、循環槽の規模、すなわちトラック円周断面の幅や高さ及び周囲長を変更 しなければならない。更に、曲線部を分割したプレキャストコンクリート部材の 組み合わせで構成することにも、抵抗が少なく、運転負荷が少ない酸化溝法の性 能を維持するためには一定の工夫が必要となる。これらのことは、プレキャスト コンクリート部材が規格化され、なおかつ低コストで工場生産される上で解決さ れなければならない特徴的な課題である。
【0011】 本考案は上記のような課題を解決するためになされたもので、循環槽の平面視 が曲線部,直線部,必要に応じて蓋スラブ,希釈水槽,更にこれに付随する設備 である投入槽,消毒槽,汚泥濾床部等を、規格された最小限の型枠を用意するこ とによって製造されるプレキャストコンクリート部材によって形成することがで きる構成とすることにより、工期の短縮を図り、酸化溝法の特長を損なうことな く、なおかつ各設備が具備すべき汚水の処理容量に応じて循環槽の周断面の幅や 高さおよび周囲長さの変更が容易にできるプレキャストコンクリート製の家畜屎 尿処理施設を提供することを目的としたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本願の第一考案では、トラック型の循環槽を本体 とした酸化溝法による家畜屎尿処理装置において、前記循環槽の平面視が直線流 路部及び曲線流路部をそれぞれ分割された複数のプレキャストコンクリート部材 を組み合わせて形成したものであり、本願の第二考案では、前記第一考案におい て、前記循環槽を形成する前記複数のプレキャストコンクリート部材の全部又は 一部をボックス型とするとゝもに、前記直線流路部を平面視が矩形状、曲線流路 部を平面視が台形状又は扇形状のプレキャストコンクリート部材で形成したもの である。
【0013】 また本願の第三考案では、前記第一考案において、前記循環槽を形成する前記 複数のプレキャストコンクリート部材の全部又は一部をU字型とするとゝもに、 前記直線流路部を平面視矩形状、曲線流路部を平面視台形状又は扇形状のプレキ ャストコンクリート部材で形成したものであり、本願の第四考案では、前記第一 考案において、前記循環槽を形成する前記複数のプレキャストコンクリート部材 の全部又は一部をL字型とするとゝもに、対向し且つ離間して設置した前記一対 のL字型のプレキャストコンクリート部材の底壁部間にモルタル又はコンクリー トを現場打ちすることにより底壁を形成したものである。
【0014】 更に、本願の第五考案では、前記第三及び第四考案において、前記循環槽の直 線流路部及び曲線流路部を形成する前記複数のU字型又は一対のL字型のプレキ ャストコンクリート部材の上部開口を、分割された複数の蓋スラブで覆ったこと を特徴とするものである。
【0015】 以上のような構成とすることにより、規格化されたプレキャストコンクリート 部材のいくつかを複数個組み合わせるだけで、循環槽の曲線部,直線部及び蓋部 の全ての部位を構築することができる他、汚水の処理容量に応じた循環槽の周断 面の幅,高さ及び周囲長に合わせ、規格化されたボックス型ないしU字型製品の 断面寸法のものを選定したり、更にL字型製品の採用によって周断面の幅を微妙 に調整することができる。
【0016】 そしてまた、上記の目的を達成するため、本願の第六考案では、前記第一から 第五考案において、前記循環槽を形成する前記ボックス型,U字型又はL字型の プレキャストコンクリート部材の内側面と底壁上面が交差する底隅部を傾斜面又 はアール面としたものである。このような構成とすることにより、汚泥の堆積し 易い循環槽の底隅部の特に曲線部でも、循環流が阻害されないことによって汚泥 が堆積しない。
【0017】 更に本願の第七考案では、本願の第一から第六考案において、前記循環槽に付 随する汚水ピット,投入槽,希釈水槽,汚泥濾床部を、それぞれ分割されたプレ キャストコンクリート部材を組み合わせて形成しものである。その結果、装置内 の全ての構造物がプレキャスト化でき、施工性の迅速化が図られる。
【0018】
【考案の実施の形態】
以下、本考案に係るプレキャストコンクリート製家畜屎尿処理装置を図面に示 す実施形態により詳細に説明する。図1乃至図4に示すものは本考案に係る装置 の本体である循環槽の第1実施形態で、オキシデーションディッチと呼ばれる酸 化溝に相当するものである。この循環槽10は、図1及び図2に示すように、平 面視が平行な直線部でそれぞれ構成される二つの直線流路部A,Aと、この二つ の直線流路部A,Aの両端部を連結する平面視が曲線部で構成された二つの曲線 流路部B,Bとでそれぞれ構成されており、全体が競技場のトラック型の循環流 路構造としたものである。
【0019】 前記直線流路部Aは、図5に示すように、二つの側壁1,1と底壁2及び天壁 3を一体成形したボックス型で、平面視が矩形状のプレキャストコンクリート部 材11を複数個連結することにより形成したものである。また、前記曲線流路部 Bは、図6に示すように、二つの側壁1,1と底壁2及び天壁3を一体成形した 同じくボックス型で、平面視が台形状のプレキャストコンクリート部材12を複 数個連結することにより形成したものであり、これら2種類のボックス型のプレ キャストコンクリート部材11及び12を複数個ずつ組み合わせることにより前 記循環槽10を形成したものである。
【0020】 上記2種類のボックス型のプレキャストコンクリート部材11及び12はそれ ぞれ、側壁1の内面と底壁2の上面とが交差する底隅部4を傾斜面或いは図示し ないアール面としてあり、これにより、特に曲線流路部Bにおける汚泥の堆積を 防ぐ構成としている。また、本考案において、前記曲線流路部Bは、図7に示す 平面視が扇形状のボックス型のプレキャストコンクリート部材13を使用し、こ の部材13を複数個連結することにより曲線流路部Bの内周面及び外周面を平面 視円弧状の曲面で形成してもよいが、個々の施設における汚水処理量は様々であ り、平面視台形状の前記部材12の方が規模の変更に対して対応しやすい。
【0021】 図8は各ボックス型のプレキャストコンクリート部材11と11、12と12 及び11と12間の連結状態を示すもので、パッキン材5,バックアップ材6お よびコーキング材7を介して部材相互を連接し、外側から設置したプレート8を 各部材に埋め込んだインサートとボルト9で固定されている。なお、耐震性その 他の必要から、各部材11,12の連結方向に平行に中空部をそれぞれ設け、該 中空部に挿通した緊張材によって前記各部材11,12にプレストレスを付与し て連結することもできる。
【0022】 図9は本考案に係る循環槽の第2実施形態を示すもので、全てU字型のプレキ ャストコンクリート部材で形成したものである。すなわち、この循環槽20の直 線流路部Aは、図10に示すように、二つの側壁1,1と底壁2とを一体成型し た平面視が矩形状のプレキャストコンクリート部材21を複数個連結することに より、また曲線流路部Bは、図11に示すように、二つの側壁1,1と底壁2と を一体成型した平面視が台形状のプレキャストコンクリート部材22を複数個連 結することにより夫々形成したものであり、これら2種類のU字型のプレキャス トコンクリート部材21及び22を複数個ずつ組み合わせることにより前記循環 槽20を形成したものである。なお、図中14は前記プレキャストコンクリート 部材11,21の底壁2下面にあって貫通穴2aの部分に設置した汚泥溜桝であ り、3Aはこの汚泥溜桝14の上方にあって前記ボックス型のプレキャストコン クリート部材11の天壁3に形成したポンプ等を設置する貫通穴である。
【0023】 15は前記U字型の各プレキャストコンクリート部材21及び22の上方開口 部に設置する蓋スラブで、前記図5乃至図7に示すボックス型のプレキャストコ ンクリート部材11,12の天壁3の部分に相当するものであり、前記第1の実 施形態に係る循環槽10を構成する前記ボックス型のプレキャストコンクリート 部材11,12とは、前記蓋スラブ15を部材11,12と別部材で構成した点 で相違するだけであり、その他の構成は同じである。
【0024】 図12及び図13に示すものは本考案の第3実施形態に係る循環槽で、この循 環槽30は、その直線流路部Aを一対のL字型のプレキャストコンクリート部材 31,31で形成したものである。すなわち、循環槽30の直線流路部Aは、図 14に示すように、側壁1と底壁部2Aとを一体成型したL字型のプレキャスト コンクリート部材31であって、一対の部材31,31をその底壁部2A,2A 間に所定間隔を設けて対峙せしめ、各部材31,31を流路方向に複数個連結し た後、前記底壁部2A,2A間に現場打ちコンクリートにより底壁16を形成し たものである。
【0025】 また曲線流路部Bは、前記図11に示す平面視が台形状のU字型のプレキャス トコンクリート部材22と同一形状の部材22Aを複数個連結することにより形 成する。この場合、このプレキャストコンクリート部材22Aの流路面の幅は前 記直線流路部Aの流路面の幅と同一のものを使用する。そして、これら2種類の プレキャストコンクリート部材31及び22Aを複数個づつ組み合わせることに より循環槽30を形成するとゝもに、これらのプレキャストコンクリート部材3 1及び22Aの上方開口部には、前記第2実施形態の場合と同様に、図示しない 蓋スラブ15を設置する。
【0026】 このような構成とすることにより、汚水の処理量に応じた循環槽の流路面の幅 を変えることができる。無論、曲線流路部Bの流路面の幅も前記直線流路部Aの 流路面の幅と同一大きさとすること上記の通りである。また、この循環槽30に あっては、図12に示すように、曲線流路部Bの中央に前記図10に示す部材と 同一構造とした平面視矩形状のU字型の部材21Aを介在せしめることにより、 トラック自体の長さを変更することも可能であるが、この場合には所定のポンプ 諸元のもとで循環流のスムーズな流れを維持する立場から、トラック幅を変更す ることには注意が必要となる。
【0027】 図15は本考案に係る家畜屎尿処理装置の全体図で、循環槽とこれに付随する 設備を全てプレキャストコンクリート部材によって構成し、システムを構成した 例である。詳述すると、同図において、循環槽40と、これに付随する設備であ る汚水ピット60,投入槽70,希釈水層80,消毒槽90及び汚泥濾床部10 0からそれぞれ構成されている。なお、図中15Aは蓋スラブである。
【0028】 前記汚水ピット60は、豚舎・牛舎で糞を分離した尿汚水を貯留するためのも ので、プレキャストコンクリート部材である小型のボックスカルバート61から なる側壁と底板スラブないし現場打ちコンクリートの底壁とで構成してあり、該 汚水ピット60に設置したポンプPによって尿汚水を前記投入槽70に圧送す る。
【0029】 投入槽70は、プレキャストコンクリート部材である二つの分割式ボックスカ ルバート71,71からなる側壁と、底板スラブないし現場打ちコンクリートの 底壁とで構成してあり、図示しない振動篩とポンプPが設置してある。この投 入槽70は、前記振動篩によって前記尿汚水中の大型固形物を除去した後これを 貯留し、定期的にポンプPで吸揚して循環槽40に投入する。
【0030】 一方、希釈水槽80は、プレキャストコンクリート部材である四つの大型のU 字型ブロック81,81と、同じくプレキャストコンクリート部材である二枚の 大型側壁スラブ82,82とを組み合せることにより、希釈水槽80の側壁およ び底壁を形成した構成のものである。この希釈水槽80にはポンプPが設置し てあり、貯留した井戸水を前記ポンプPによって吸揚して循環槽40に投入す る。これにより、循環槽40における投入汚水のBOD濃度を活性汚泥微生物の 栄養摂取に適した状態に調整している。
【0031】 上記循環槽40には図示しない曝気装置とポンプPが設置してあり、貯留し た汚水を前記曝気装置によって曝気し、該汚水中の汚染物を活性汚泥微生物によ って分解する。そして、曝気終了後、所定時間の静置を行って活性汚泥微生物を 沈殿させ、上澄液をポンプPで吸揚して消毒槽90に移送する。なお、上記循 環槽40の平面視形状はこれまでの実施形態のものと異なり、曲線流路部Bに内 角の異なる複数の台形状の部材を使用したものである。特に必要がない限り、上 記実施形態のように、曲線流路部に使用される台形状の部材の個数は4〜8個で あることが望ましく、また内角の数も少ないことが望ましい。これは、単位部材 の重量,断面強度,作業性および流れ抵抗性の面から経済的に判断される。
【0032】 また、上記消毒槽90は、上述した汚水ピット60と同様に、プレキャストコ ンクリート部材である小型のボックスカルバート91からなる側壁と底板スラブ 或いは現場打ちコンクリートの底壁とで構成してある。該消毒槽90は循環槽4 0から移送された前記上澄液を塩素滅菌し、下水や河川等へ放流する。また、循 環槽40で生成された余剰活性汚泥の引き抜きが必要となった場合は、該循環槽 40の底壁に形成した貫通穴を介してポンプPを汚泥溜桝14内に差し込み、 余剰活性汚泥を汚泥濾床部100に移送する。
【0033】 前記汚泥濾床部100は、コーナ部および大中小のL字ブロック101,10 2,103,104を組み合わせた側壁で囲われており、該側壁101〜104 内の下部に敷き詰めた砂利層、その上に積層した砂層等の砂濾床105により濃 縮乾燥後、篩別した前記大型固形物ととゝもに搬出処分する。
【0034】 上記構成からなる本実施形態の家畜屎尿処理装置によれば、該家畜屎尿処理装 置を形成する全ての構造物、すなわち、循環槽40とこれに付随する設備60, 70,80,90,100が全てプレキャストコンクリート部材によって構築す ることができ、現場作業の簡素化及び工期の短縮を図ることができる。
【0035】 なお、本考案に係る循環槽は上述した実施形態に限定されるものではない。例 えば、上述した各実施形態では、直線流路部A,曲線流路部Bをボックス型,U 字型或いは一対のL字型のプレキャストコンクリート部材をそれぞれ複数個連結 することにより形成したものであるが、これら部材の組み合せによって直線流路 部A,曲線流路部Bをそれぞれ形成する構成としてもよいこと勿論である。
【0036】
【考案の効果】
本考案に係るプレキャストコンクリート製家畜屎尿処理装置は上記のような構 成であるから、規格され最小限の型枠を用意することによって製造されるプレキ ャストコンクリート部材の組み合わせにより、現場作業が簡素化された家畜屎尿 処理装置を形成することができる。また、循環槽及びこれに付随する投入槽,循 環槽,消毒槽,泥濾床部を構築する各々のプレキャストコンクリート部材は既存 の製品用型枠を用い容易に製造できるため、既存のボックス製品や水路製品の転 用が可能となり、廉価に製造することができる。
【0037】 更に、L型のプレキャストコンクリート部材を用い、これを左右対象に配置し て循環槽の流路部を形成するとゝもに、底壁部間の空隙に現場打ちコンクリート で底壁を形成する構成とすることにより、流路面の幅の大きさも自由自在に変更 可能な循環槽が形成することができ、この結果、汚水の処理容量に応じた自在な 設計が可能となる。そして又、循環槽の内壁面と底壁面との交差する底隅部を傾 斜面或いはアール面とすることにより、特に循環槽の曲線流路部における汚泥の 堆積を防止することができ、汚泥の円滑な移動が可能となる、といった諸効果が ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る装置の本体である循環槽の斜視図
である。
【図2】同循環槽の平面図である。
【図3】図2のIーI線断面矢視図である。
【図4】図2のIIーII線断面矢視図である。
【図5】同循環槽の直線流路部を形成するプレキャスト
コンクリート部材の斜視図である。
【図6】同循環槽の曲線流路部を形成するプレキャスト
コンクリート部材の斜視図である。
【図7】曲線流路部を形成する他実施形態に係るプレキ
ャストコンクリート部材の斜視図である。
【図8】連結部の拡大断面部分図である。
【図9】循環槽の他実施形態の斜視図である。
【図10】同循環槽の直線流路部を形成するプレキャス
トコンクリート部材の斜視図である。
【図11】同循環槽の曲線流路部を形成するプレキャス
トコンクリート部材の斜視図である。
【図12】更に異なる他実施形態に係る循環槽の斜視図
である。
【図13】図12のIII ーIII 線断面矢視図である。
【図14】同循環槽の直線流路部を形成するプレキャス
トコンクリート部材の斜視図である。
【図15】本考案に係るプレキャストコンクリート製家
畜屎尿処理装置の作用説明平面図である。
【図16】酸化溝法による活性汚泥処理を示す説明ブロ
ック図である。
【符号の説明】
10,20,30,40,50 循環槽 A 直線流路部 B 曲線流路部 11,12,21,22,31 プレキャストコンクリ
ート部材 14 汚泥溜桝 15 蓋スラブ 16 底壁 60 汚水ピット 70 投入槽 80 希釈水槽 90 消毒槽 100 汚泥濾床部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 鳥畑 淳 山形県酒田市上本町6番7号 前田製管株 式会社内 (72)考案者 今田 幸登 山形県酒田市上本町6番7号 前田製管株 式会社内

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラック型の循環槽を本体とした酸化溝
    法による家畜屎尿処理装置において、前記循環槽の平面
    視が直線流路部及び曲線流路部をそれぞれ分割された複
    数のプレキャストコンクリート部材を組み合わせて形成
    したことを特徴とするプレキャストコンクリート製家畜
    屎尿処理装置。
  2. 【請求項2】 前記循環槽を形成する前記複数のプレキ
    ャストコンクリート部材の全部又は一部をボックス型と
    するとゝもに、前記直線流路部を平面視が矩形状、曲線
    流路部を平面視が台形状又は扇形状のプレキャストコン
    クリート部材で形成したことを特徴とする請求項1記載
    のプレキャストコンクリート製家畜屎尿処理装置。
  3. 【請求項3】 前記循環槽を形成する前記複数のプレキ
    ャストコンクリート部材の全部又は一部をU字型とする
    とゝもに、前記直線流路部を平面視矩形状、曲線流路部
    を平面視台形状又は扇形状のプレキャストコンクリート
    部材で形成したことを特徴とする請求項1記載のプレキ
    ャストコンクリート製家畜屎尿処理装置。
  4. 【請求項4】 前記循環槽を形成する前記複数のプレキ
    ャストコンクリート部材の全部又は一部をL字型とする
    とゝもに、対向し且つ離間して設置した前記一対のL字
    型のプレキャストコンクリート部材の底壁部間にモルタ
    ル又はコンクリートを現場打ちすることにより底壁を形
    成したことを特徴とする請求項1記載のプレキャストコ
    ンクリ製家畜屎尿処理装置。
  5. 【請求項5】 前記循環槽の直線流路部及び曲線流路部
    を形成する前記複数のU字型又は一対のL字型のプレキ
    ャストコンクリート部材の上部開口を、分割された複数
    の蓋スラブで覆ったことを特徴とする請求項3又は4記
    載のプレキャストコンクリ製家畜屎尿処理装置。
  6. 【請求項6】 前記循環槽を形成する前記ボックス型,
    U字型又はL字型のプレキャストコンクリート部材の内
    側面と底壁上面が交差する底隅部を傾斜面又はアール面
    としたことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一
    つに記載のプレキャストコンクリ製家畜屎尿処理装置。
  7. 【請求項7】 前記循環槽に付随する汚水ピット,投入
    槽,希釈水槽,汚泥濾床部を、それぞれ分割されたプレ
    キャストコンクリート部材を組み合わせて形成したこと
    を特徴とする請求項1〜6のうちいずれか一つに記載の
    プレキャストコンクリ製家畜屎尿処理装置。
JP2003000749U 2003-02-18 2003-02-18 プレキャストコンクリート製の家畜屎尿処理装置 Expired - Lifetime JP3095976U (ja)

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