JP2003053349A - ステンレス製浄水設備 - Google Patents
ステンレス製浄水設備Info
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- JP2003053349A JP2003053349A JP2001246231A JP2001246231A JP2003053349A JP 2003053349 A JP2003053349 A JP 2003053349A JP 2001246231 A JP2001246231 A JP 2001246231A JP 2001246231 A JP2001246231 A JP 2001246231A JP 2003053349 A JP2003053349 A JP 2003053349A
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- Japan
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- treated
- water purification
- purification equipment
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- Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
- Filtration Of Liquid (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 浄水設備を構成する各ユニットをコンパクト
なものにするとともに、浄水設備の標準化を図り、浄水
設備を構成する各ユニットの改良や拡張に対して柔軟に
対応することができる浄水設備を提供する。 【解決手段】 ステンレス製浄水設備1は、被処理水が
流入する着水井ユニット11と、連絡管16と、濁質成
分をフロック化する急速撹拌池ユニット12とが順次接
続されている。急速撹拌池ユニット12には、原水渠1
7と、フロックの成長を促進するフロック形成池ユニッ
ト13と、フロックを沈殿処理する沈殿池ユニット14
とが順次接続されている。沈殿池ユニット14には、沈
殿水渠18と、濾過処理する濾過池ユニット15と、濾
過水渠19とが順次接続されている。ステンレス製浄水
設備1を構成する各ユニット11、12、13、14、
15は、ステンレスから成り、基礎構造体70を介して
地面に設置されている。
なものにするとともに、浄水設備の標準化を図り、浄水
設備を構成する各ユニットの改良や拡張に対して柔軟に
対応することができる浄水設備を提供する。 【解決手段】 ステンレス製浄水設備1は、被処理水が
流入する着水井ユニット11と、連絡管16と、濁質成
分をフロック化する急速撹拌池ユニット12とが順次接
続されている。急速撹拌池ユニット12には、原水渠1
7と、フロックの成長を促進するフロック形成池ユニッ
ト13と、フロックを沈殿処理する沈殿池ユニット14
とが順次接続されている。沈殿池ユニット14には、沈
殿水渠18と、濾過処理する濾過池ユニット15と、濾
過水渠19とが順次接続されている。ステンレス製浄水
設備1を構成する各ユニット11、12、13、14、
15は、ステンレスから成り、基礎構造体70を介して
地面に設置されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理水中の濁質
成分を凝集沈殿させることにより被処理水の浄化処理を
行う浄水設備に関する。
成分を凝集沈殿させることにより被処理水の浄化処理を
行う浄水設備に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、河川から取水された原水等の
被処理水を浄化処理して水道水とする浄水設備では、急
速濾過方式が採用されている。この急速濾過方式は、被
処理水に含まれる濁質成分や細菌を取り除くために、濁
質成分や細菌を凝集沈殿させる凝集沈殿工程と、凝集沈
殿工程を経た被処理水を濾過する濾過工程とを有する。
被処理水を浄化処理して水道水とする浄水設備では、急
速濾過方式が採用されている。この急速濾過方式は、被
処理水に含まれる濁質成分や細菌を取り除くために、濁
質成分や細菌を凝集沈殿させる凝集沈殿工程と、凝集沈
殿工程を経た被処理水を濾過する濾過工程とを有する。
【0003】図7は、急速濾過方式を採用する浄水設備
を示す構成図である。
を示す構成図である。
【0004】図7に示すように、急速濾過方式を採用す
る浄水設備は、被処理水が流入する着水井ユニット11
と、着水井ユニット11からの被処理水に凝集剤管45
から凝集剤を注入して被処理水中の濁質成分を凝集させ
てフロックを形成する急速撹拌池ユニット12とを備え
ている。急速撹拌池ユニット12には、モータ46aに
より駆動され、被処理水を急速に撹拌して凝集剤を分散
させるフラッシュミキサ46が設けられている。急速撹
拌池ユニット12の下流側には原水渠17を介してフロ
ック形成池ユニット13が接続されており、フロック形
成池ユニット13には、モータ47aにより駆動され、
被処理水を緩やかに撹拌するフロキュレータ47が設け
られており、被処理水中のフロックの成長が促進され
る。また、フロック形成池ユニット13の下流側には沈
殿池ユニット14が接続され、沈殿池ユニット14には
被処理水中のフロックの沈殿除去を促進する傾斜板装置
50が設けられている。沈殿池ユニット14の下流側に
は沈殿水渠18を介して濾過池ユニット15が接続さ
れ、濾過池ユニット15には、砂55bおよび砂利55
cからなる濾過材55が設置されている。また、濾過材
55の下方には、濾過処理された被処理水を集水して後
段に送る下部集水装置58が設けられている。
る浄水設備は、被処理水が流入する着水井ユニット11
と、着水井ユニット11からの被処理水に凝集剤管45
から凝集剤を注入して被処理水中の濁質成分を凝集させ
てフロックを形成する急速撹拌池ユニット12とを備え
ている。急速撹拌池ユニット12には、モータ46aに
より駆動され、被処理水を急速に撹拌して凝集剤を分散
させるフラッシュミキサ46が設けられている。急速撹
拌池ユニット12の下流側には原水渠17を介してフロ
ック形成池ユニット13が接続されており、フロック形
成池ユニット13には、モータ47aにより駆動され、
被処理水を緩やかに撹拌するフロキュレータ47が設け
られており、被処理水中のフロックの成長が促進され
る。また、フロック形成池ユニット13の下流側には沈
殿池ユニット14が接続され、沈殿池ユニット14には
被処理水中のフロックの沈殿除去を促進する傾斜板装置
50が設けられている。沈殿池ユニット14の下流側に
は沈殿水渠18を介して濾過池ユニット15が接続さ
れ、濾過池ユニット15には、砂55bおよび砂利55
cからなる濾過材55が設置されている。また、濾過材
55の下方には、濾過処理された被処理水を集水して後
段に送る下部集水装置58が設けられている。
【0005】さらに、浄水設備は、濾過池ユニット15
に設けられた下部集水装置58から送られてくる被処理
水に、消毒剤である塩素を注入する消毒管26とアルカ
リ剤である苛性ソーダを注入するアルカリ剤管27とを
有している。
に設けられた下部集水装置58から送られてくる被処理
水に、消毒剤である塩素を注入する消毒管26とアルカ
リ剤である苛性ソーダを注入するアルカリ剤管27とを
有している。
【0006】図7に示す浄水設備では、被処理水は着水
井ユニット11を経て凝集剤管45から凝集剤が注入さ
れ、その後、急速撹拌池ユニット12およびフロック形
成池ユニット13を経てフロックが形成される。そし
て、その後、沈殿池ユニット14でフロックが沈殿除去
される。このような一連の工程により凝集沈殿工程が形
成されている。他方、濾過池ユニット15に供給された
被処理水が濾過材55により濾過処理される工程によ
り、濾過工程が形成されている。そして、濾過処理され
た被処理水は、下部集水装置58により後段に送られ
て、アルカリ剤管27から苛性ソーダが注入されてpH
が調整され、また消毒管26から塩素が注入されて消毒
された後に、他の処理施設に送られたり、水道水として
一般に給水されることとなる。
井ユニット11を経て凝集剤管45から凝集剤が注入さ
れ、その後、急速撹拌池ユニット12およびフロック形
成池ユニット13を経てフロックが形成される。そし
て、その後、沈殿池ユニット14でフロックが沈殿除去
される。このような一連の工程により凝集沈殿工程が形
成されている。他方、濾過池ユニット15に供給された
被処理水が濾過材55により濾過処理される工程によ
り、濾過工程が形成されている。そして、濾過処理され
た被処理水は、下部集水装置58により後段に送られ
て、アルカリ剤管27から苛性ソーダが注入されてpH
が調整され、また消毒管26から塩素が注入されて消毒
された後に、他の処理施設に送られたり、水道水として
一般に給水されることとなる。
【0007】このような浄水設備を構成する各ユニット
11、12、13、14、15は、鉄筋コンクリートに
より築造されるのが一般的であり、これにより浄水設備
に必要とされる強度等の諸性質が確保されている。
11、12、13、14、15は、鉄筋コンクリートに
より築造されるのが一般的であり、これにより浄水設備
に必要とされる強度等の諸性質が確保されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、被処理
水を浄化処理する浄水設備は、凝集沈殿工程や濾過工程
等を行う各ユニット11、12、13、14、15から
なり、これらの各ユニット11、12、13、14、1
5は鉄筋コンクリートにより築造されている。
水を浄化処理する浄水設備は、凝集沈殿工程や濾過工程
等を行う各ユニット11、12、13、14、15から
なり、これらの各ユニット11、12、13、14、1
5は鉄筋コンクリートにより築造されている。
【0009】しかしながら、鉄筋コンクリートにより築
造された複数のユニットを備えた浄水設備では、以下の
点を考慮する必要がある。
造された複数のユニットを備えた浄水設備では、以下の
点を考慮する必要がある。
【0010】すなわち、浄水設備は複数のユニットによ
り構成され、各ユニット11、12、13、14、15
の底盤や壁は、被処理水の浄化処理に必要とされる強度
等を確保するのに十分な厚さが必要とされる。また、各
ユニット11、12、13、14、15は管路や鉄筋コ
ンクリート製の渠により連結する必要がある。従って、
浄水設備を設置するためには広大な敷地が必要となる。
また、鉄筋コンクリートで各ユニット11、12、1
3、14、15を築造する際には、掘削・基礎工事、鉄
筋組み立て・型枠・コンクリート打設という工程を経る
必要があるので、工期が長期化する傾向にある。このよ
うに、浄水設備の建設の際には、広大な敷地が必要とさ
れるとともに、工期が長期化する傾向にあるので、建設
費用が高価なものとなっている。また、浄水設備に関す
る土木・建築・機械電気計装は、浄水設備の施設能力や
処理方式が同一であっても、各浄水設備毎に計画・設計
されている。さらに、鉄筋コンクリート製の複数のユニ
ットを有する浄水設備を建設する技術を持った者は非常
に限られている。これにより、浄水設備の建設費用の増
大がさらに助長されている。
り構成され、各ユニット11、12、13、14、15
の底盤や壁は、被処理水の浄化処理に必要とされる強度
等を確保するのに十分な厚さが必要とされる。また、各
ユニット11、12、13、14、15は管路や鉄筋コ
ンクリート製の渠により連結する必要がある。従って、
浄水設備を設置するためには広大な敷地が必要となる。
また、鉄筋コンクリートで各ユニット11、12、1
3、14、15を築造する際には、掘削・基礎工事、鉄
筋組み立て・型枠・コンクリート打設という工程を経る
必要があるので、工期が長期化する傾向にある。このよ
うに、浄水設備の建設の際には、広大な敷地が必要とさ
れるとともに、工期が長期化する傾向にあるので、建設
費用が高価なものとなっている。また、浄水設備に関す
る土木・建築・機械電気計装は、浄水設備の施設能力や
処理方式が同一であっても、各浄水設備毎に計画・設計
されている。さらに、鉄筋コンクリート製の複数のユニ
ットを有する浄水設備を建設する技術を持った者は非常
に限られている。これにより、浄水設備の建設費用の増
大がさらに助長されている。
【0011】また、鉄筋コンクリートは年月の経過とと
もに伸縮継ぎ手(目地)等が劣化するので、鉄筋コンク
リート製の浄水設備の各ユニット11、12、13、1
4、15では、水漏れや雨漏りが発生する場合がある。
もに伸縮継ぎ手(目地)等が劣化するので、鉄筋コンク
リート製の浄水設備の各ユニット11、12、13、1
4、15では、水漏れや雨漏りが発生する場合がある。
【0012】また、浄水設備の各ユニット11、12、
13、14、15が鉄筋コンクリートにより築造されて
いる場合には、各ユニット11、12、13、14、1
5の改良や他の機能を備えた新たなユニットを付加する
事は難しく、設備拡張に対する柔軟性がない。特に近年
において、被処理水の水質は非常に悪化しており、既存
の浄水設備に対して、新たな高度浄水施設の導入が必要
とされたり、被処理水の性状に応じた他の浄化処理が必
要とされたりする場合もある。このため、浄水設備を構
成する各ユニット11、12、13、14、15の改良
や拡張に対する柔軟性は非常に重要なものとなってい
る。
13、14、15が鉄筋コンクリートにより築造されて
いる場合には、各ユニット11、12、13、14、1
5の改良や他の機能を備えた新たなユニットを付加する
事は難しく、設備拡張に対する柔軟性がない。特に近年
において、被処理水の水質は非常に悪化しており、既存
の浄水設備に対して、新たな高度浄水施設の導入が必要
とされたり、被処理水の性状に応じた他の浄化処理が必
要とされたりする場合もある。このため、浄水設備を構
成する各ユニット11、12、13、14、15の改良
や拡張に対する柔軟性は非常に重要なものとなってい
る。
【0013】さらに、浄水設備を取り壊す場合には、鉄
筋コンクリートにより築造された各ユニット11、1
2、13、14、15から大量のコンクリート屑等が発
生し、このコンクリート屑等を適切に廃棄処分すること
は非常に困難である。
筋コンクリートにより築造された各ユニット11、1
2、13、14、15から大量のコンクリート屑等が発
生し、このコンクリート屑等を適切に廃棄処分すること
は非常に困難である。
【0014】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、浄水設備を構成する各ユニットをコンパク
トなものにするとともに、浄水設備の標準化を図り、浄
水設備を構成する各ユニットの改良や拡張に対して柔軟
に対応することができる浄水設備を提供することを目的
とする。
ものであり、浄水設備を構成する各ユニットをコンパク
トなものにするとともに、浄水設備の標準化を図り、浄
水設備を構成する各ユニットの改良や拡張に対して柔軟
に対応することができる浄水設備を提供することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、被処理水を浄
化処理する浄水設備において、被処理水が流入する着水
井ユニットと、着水井ユニットからの被処理水に凝集剤
を注入して被処理水に含まれる濁質成分の凝集を促進し
てフロックを形成する急速撹拌池ユニットと、急速撹拌
池ユニットからの被処理水に含まれるフロックの成長を
促進するフロック形成池ユニットと、フロック形成池ユ
ニットからの被処理水に含まれるフロックを沈殿除去す
る沈殿池ユニットと、沈殿池ユニットからの被処理水を
濾過処理する濾過池ユニットと、を備え、上記各ユニッ
トは互いに連結されるとともに、各々ステンレス製とな
っていることを特徴とするステンレス製浄水設備であ
る。
化処理する浄水設備において、被処理水が流入する着水
井ユニットと、着水井ユニットからの被処理水に凝集剤
を注入して被処理水に含まれる濁質成分の凝集を促進し
てフロックを形成する急速撹拌池ユニットと、急速撹拌
池ユニットからの被処理水に含まれるフロックの成長を
促進するフロック形成池ユニットと、フロック形成池ユ
ニットからの被処理水に含まれるフロックを沈殿除去す
る沈殿池ユニットと、沈殿池ユニットからの被処理水を
濾過処理する濾過池ユニットと、を備え、上記各ユニッ
トは互いに連結されるとともに、各々ステンレス製とな
っていることを特徴とするステンレス製浄水設備であ
る。
【0016】本発明によれば、浄水設備を構成する各ユ
ニットはステンレスからなるので、各ユニットの築造を
簡易かつ柔軟に行うことができる。
ニットはステンレスからなるので、各ユニットの築造を
簡易かつ柔軟に行うことができる。
【0017】好ましくは、各ユニットは、基礎構造体を
介して地面に設置され、基礎構造体は、基礎石と、基礎
石上に基礎コンクリートを介して配置された基礎鋼材
と、基礎鋼材に取り付けられ平面状に延びる鋼製の底盤
とからなる。
介して地面に設置され、基礎構造体は、基礎石と、基礎
石上に基礎コンクリートを介して配置された基礎鋼材
と、基礎鋼材に取り付けられ平面状に延びる鋼製の底盤
とからなる。
【0018】より好ましくは、基礎鋼材は、カバーコン
クリートで覆われている。
クリートで覆われている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施の形態について説明する。
実施の形態について説明する。
【0020】図1乃至図6は本発明の一実施の形態を示
す図である。ここで図1はステンレス製浄水設備の系統
概略図であり、図2はステンレス製浄水設備を上方から
見た構成図である。図3は、フロック形成池ユニットを
側方から見た構成図である。図4は、フロック形成池ユ
ニットに設置された整流装置を示す概略図であり、図4
(a)は整流装置を側方から見た図であり、図4(b)
は整流装置を正面から見た図である。図5は濾過池ユニ
ットを示す概略図であり、図5(a)は濾過池ユニット
の断面図であり、図5(b)は濾過池ユニット内に設置
された洗浄用トラフの正面図である。また図6は、ステ
ンレス製浄水設備と基礎構造体とを示す概略図であり、
図6(a)は側方から見た図であり、図6(b)は図6
(a)のA−A断面を示す図であり、図6(c)は底盤
と基礎鋼材との溶接部分を示す図6(a)のC部分の拡
大図である。
す図である。ここで図1はステンレス製浄水設備の系統
概略図であり、図2はステンレス製浄水設備を上方から
見た構成図である。図3は、フロック形成池ユニットを
側方から見た構成図である。図4は、フロック形成池ユ
ニットに設置された整流装置を示す概略図であり、図4
(a)は整流装置を側方から見た図であり、図4(b)
は整流装置を正面から見た図である。図5は濾過池ユニ
ットを示す概略図であり、図5(a)は濾過池ユニット
の断面図であり、図5(b)は濾過池ユニット内に設置
された洗浄用トラフの正面図である。また図6は、ステ
ンレス製浄水設備と基礎構造体とを示す概略図であり、
図6(a)は側方から見た図であり、図6(b)は図6
(a)のA−A断面を示す図であり、図6(c)は底盤
と基礎鋼材との溶接部分を示す図6(a)のC部分の拡
大図である。
【0021】まず、本発明によるステンレス製浄水設備
1について概説する。
1について概説する。
【0022】図1および図2に示すように、本発明によ
るステンレス製浄水設備1は、被処理水が流入する着水
井ユニット11と、着水井ユニット11の下流側に連絡
管16を介して接続され微少フロックを形成する急速撹
拌池ユニット12と、急速撹拌池ユニット12の下流側
に原水渠17を介して接続されフロックの成長を促進す
るフロック形成池ユニット13とを備えている。
るステンレス製浄水設備1は、被処理水が流入する着水
井ユニット11と、着水井ユニット11の下流側に連絡
管16を介して接続され微少フロックを形成する急速撹
拌池ユニット12と、急速撹拌池ユニット12の下流側
に原水渠17を介して接続されフロックの成長を促進す
るフロック形成池ユニット13とを備えている。
【0023】フロック形成池ユニット13の下流側に
は、被処理水中のフロックを沈殿処理する沈殿池ユニッ
ト14が接続されている。また、沈殿池ユニット14の
下流側には、沈殿水渠18を介して濾過池ユニット15
が接続されており、被処理水は濾過池ユニット15にお
いて濾過処理される。なお、沈殿水渠18には混和池2
0が設けられている。
は、被処理水中のフロックを沈殿処理する沈殿池ユニッ
ト14が接続されている。また、沈殿池ユニット14の
下流側には、沈殿水渠18を介して濾過池ユニット15
が接続されており、被処理水は濾過池ユニット15にお
いて濾過処理される。なお、沈殿水渠18には混和池2
0が設けられている。
【0024】濾過池ユニット15の下流側には濾過水渠
19が接続されており、濾過池ユニット15内の被処理
水は濾過水渠19を経て配水池35に送られる。濾過水
渠19のうち配水池35側には混和池21が設けられて
おり、この混和池21では後処理用塩素と後処理用苛性
ソーダとが被処理水に注入されるようになっている。被
処理水に注入された後処理用塩素により被処理水は消毒
され、また後処理用苛性ソーダにより被処理水のpHが
調整される。
19が接続されており、濾過池ユニット15内の被処理
水は濾過水渠19を経て配水池35に送られる。濾過水
渠19のうち配水池35側には混和池21が設けられて
おり、この混和池21では後処理用塩素と後処理用苛性
ソーダとが被処理水に注入されるようになっている。被
処理水に注入された後処理用塩素により被処理水は消毒
され、また後処理用苛性ソーダにより被処理水のpHが
調整される。
【0025】配水池35に送られた被処理水は、その
後、他の処理施設に送られたり、水道水として一般に給
水されることとなる。
後、他の処理施設に送られたり、水道水として一般に給
水されることとなる。
【0026】なお、着水井ユニット11に供給された被
処理水は、自然流下により、ステンレス製浄水設備1の
各設備を経て浄化処理されるようになっている。
処理水は、自然流下により、ステンレス製浄水設備1の
各設備を経て浄化処理されるようになっている。
【0027】次に、本実施の形態によるステンレス製浄
水設備1の各設備について詳述する。
水設備1の各設備について詳述する。
【0028】着水井ユニット11では、被処理水に前処
理用塩素が注入されるようになっており、これにより被
処理水に含まれる鉄・マンガンの酸化、アンモニア性窒
素の除去、殺藻、ウィルスやバクテリア等の除去が行わ
れる。また、着水井ユニット11には、被処理水を最適
凝集pHに調節するための前処理用苛性ソーダ注入設備
(図示せず)と、異臭味やトリハロメタン対策等の特殊
処理としての粉末活性炭を被処理水に注入するための注
入管(図示せず)が設けられている。
理用塩素が注入されるようになっており、これにより被
処理水に含まれる鉄・マンガンの酸化、アンモニア性窒
素の除去、殺藻、ウィルスやバクテリア等の除去が行わ
れる。また、着水井ユニット11には、被処理水を最適
凝集pHに調節するための前処理用苛性ソーダ注入設備
(図示せず)と、異臭味やトリハロメタン対策等の特殊
処理としての粉末活性炭を被処理水に注入するための注
入管(図示せず)が設けられている。
【0029】連絡管16内には、電磁流量計16aと調
節弁(電動バタフライ弁)16bとが設置されている。
この電磁流量計16aで測定した被処理水の流量に基づ
いて、連絡管16より後段において被処理水に注入する
各種薬品類の注入率が決定される。また、調節弁16b
によってステンレス製浄水設備1で浄化処理する被処理
水の処理量が調整される。
節弁(電動バタフライ弁)16bとが設置されている。
この電磁流量計16aで測定した被処理水の流量に基づ
いて、連絡管16より後段において被処理水に注入する
各種薬品類の注入率が決定される。また、調節弁16b
によってステンレス製浄水設備1で浄化処理する被処理
水の処理量が調整される。
【0030】また、急速撹拌池ユニット12のうち上流
側には凝集剤管45が取り付けられ、凝集剤であるポリ
塩化アルミニウム(PAC)が、凝集剤管45を経て被
処理水に添加されるようになっている。
側には凝集剤管45が取り付けられ、凝集剤であるポリ
塩化アルミニウム(PAC)が、凝集剤管45を経て被
処理水に添加されるようになっている。
【0031】急速撹拌池ユニット12のうち下流側に
は、被処理水を急速に撹拌して凝集剤を速やかに被処理
水中に分散するフラッシュミキサ46(攪拌機)が直列
に2台設置され、このフラッシュミキサ46はモータ4
6aにより駆動される。
は、被処理水を急速に撹拌して凝集剤を速やかに被処理
水中に分散するフラッシュミキサ46(攪拌機)が直列
に2台設置され、このフラッシュミキサ46はモータ4
6aにより駆動される。
【0032】さらに、フロック形成池ユニット13に
は、被処理水を緩やかに撹拌してフロックの成長を促進
するフロキュレータ47(攪拌機)が直列に2台設置さ
れ、このフロキュレータ47はモータ47aにより駆動
される。
は、被処理水を緩やかに撹拌してフロックの成長を促進
するフロキュレータ47(攪拌機)が直列に2台設置さ
れ、このフロキュレータ47はモータ47aにより駆動
される。
【0033】また、沈殿池ユニット14のうち上流側に
は、被処理水の流れ(水流)を整流するとともにフロッ
クの巻き上げを防止する上流側整流装置48が設けられ
ている。また、沈殿池ユニット14のうち下流側には被
処理水の流れを整流するとともにフロックや縣濁物質の
巻き上げを防止する下流側整流装置49が設けられてお
り、沈殿池ユニット14から流出する被処理水の流れの
乱れを抑制するとともに、沈降せずに被処理水中に漂っ
ているフロックや縣濁物質が、被処理水の流れにより壁
に沿って上昇して巻き上げられるのを防止している。
は、被処理水の流れ(水流)を整流するとともにフロッ
クの巻き上げを防止する上流側整流装置48が設けられ
ている。また、沈殿池ユニット14のうち下流側には被
処理水の流れを整流するとともにフロックや縣濁物質の
巻き上げを防止する下流側整流装置49が設けられてお
り、沈殿池ユニット14から流出する被処理水の流れの
乱れを抑制するとともに、沈降せずに被処理水中に漂っ
ているフロックや縣濁物質が、被処理水の流れにより壁
に沿って上昇して巻き上げられるのを防止している。
【0034】次に、上流側整流装置48および下流側整
流装置49について述べる。
流装置49について述べる。
【0035】上流側整流装置48および下流側整流装置
49は、図3および図4に示すように略同一構造を有し
ており、多数の開口48a、49aを有する整流壁本体
48b、49b(SUS板)と、整流壁本体48b、4
9bに取り付けられ、整流壁本体48b、49bに対し
て直交する方向に延び、平面四角形状に配置された整流
リブ48c、49cとを有する。被処理水は、整流壁本
体48b、49bの多数の開口48a、49aを通っ
て、整流リブ48c、49cに沿って流れて整流され
る。また、被処理水中のフロックや縣濁物質は、整流壁
本体48b、49bに沿って上昇するが、整流リブ48
c、49cによりその上昇が防止される。
49は、図3および図4に示すように略同一構造を有し
ており、多数の開口48a、49aを有する整流壁本体
48b、49b(SUS板)と、整流壁本体48b、4
9bに取り付けられ、整流壁本体48b、49bに対し
て直交する方向に延び、平面四角形状に配置された整流
リブ48c、49cとを有する。被処理水は、整流壁本
体48b、49bの多数の開口48a、49aを通っ
て、整流リブ48c、49cに沿って流れて整流され
る。また、被処理水中のフロックや縣濁物質は、整流壁
本体48b、49bに沿って上昇するが、整流リブ48
c、49cによりその上昇が防止される。
【0036】なお、整流リブ48c、49cを平面四角
形状に配置することにより、整流壁本体48b、49b
に容易に整流リブ48c、49cを設けることができ、
また、多量の被処理水を効率的に整流することができ
る。さらに、沈殿池ユニット14で沈殿しなかったフロ
ックや縣濁物質が被処理水中を上昇することを効果的に
防止することができる。
形状に配置することにより、整流壁本体48b、49b
に容易に整流リブ48c、49cを設けることができ、
また、多量の被処理水を効率的に整流することができ
る。さらに、沈殿池ユニット14で沈殿しなかったフロ
ックや縣濁物質が被処理水中を上昇することを効果的に
防止することができる。
【0037】また、沈殿池ユニット14のうち上流側整
流装置48と下流側整流装置49との間には傾斜板装置
50が設置されており、フロックや縣濁物質の沈降を促
進している。すなわち、傾斜板装置50は多数の傾斜し
たビニル板50aを有し、このビニル板50aによりフ
ロックの沈降面積を増やすことによりフロックの沈降が
促進されている。
流装置48と下流側整流装置49との間には傾斜板装置
50が設置されており、フロックや縣濁物質の沈降を促
進している。すなわち、傾斜板装置50は多数の傾斜し
たビニル板50aを有し、このビニル板50aによりフ
ロックの沈降面積を増やすことによりフロックの沈降が
促進されている。
【0038】また、傾斜板装置50の下方には沈殿した
フロックにより形成されるスラッジを掻き寄せる排泥掻
寄機51が設置されている。上流側整流装置48と排泥
掻寄機51との間には阻流壁59が設けられている。上
流側整流装置48により整流された被処理水は、阻流壁
59により排泥掻寄機51へ直接流入することはなく、
傾斜板装置50へ流入するようになっている。
フロックにより形成されるスラッジを掻き寄せる排泥掻
寄機51が設置されている。上流側整流装置48と排泥
掻寄機51との間には阻流壁59が設けられている。上
流側整流装置48により整流された被処理水は、阻流壁
59により排泥掻寄機51へ直接流入することはなく、
傾斜板装置50へ流入するようになっている。
【0039】また、沈殿池ユニット14のうち排泥掻寄
機51の近傍には排泥ピット51aが設けられており、
排泥掻寄機51により掻き寄せられたスラッジは排泥ピ
ット51aに一時貯留されることとなる。
機51の近傍には排泥ピット51aが設けられており、
排泥掻寄機51により掻き寄せられたスラッジは排泥ピ
ット51aに一時貯留されることとなる。
【0040】排泥ピット51a側の配管廊には、スラッ
ジを流出させる排泥弁(空気作動型偏芯弁)(図示せ
ず)があり、排泥弁を開弁すると水位による重力が作用
して自然流下で排泥池(図示せず)に流れる。
ジを流出させる排泥弁(空気作動型偏芯弁)(図示せ
ず)があり、排泥弁を開弁すると水位による重力が作用
して自然流下で排泥池(図示せず)に流れる。
【0041】なお、排泥掻寄機51の掻寄速度と、排泥
弁の開閉周期および開閉時間等とは、発生固形物量に応
じての自動制御(排泥コントロール)される。
弁の開閉周期および開閉時間等とは、発生固形物量に応
じての自動制御(排泥コントロール)される。
【0042】被処理水を沈殿池ユニット14から濾過池
ユニット15に導く沈殿水渠18には、ディフェザ管
(図示せず)と、上下迂流壁18aとが設けられてお
り、中間処理用塩素がディフェザ管を介して被処理水に
注入されるようになっている。なお、原水の水温が上昇
する夏期においては、トリハロメタンの低減を目的とし
て、前処理用塩素の注入を停止して、中間処理用塩素が
注入されることもある。
ユニット15に導く沈殿水渠18には、ディフェザ管
(図示せず)と、上下迂流壁18aとが設けられてお
り、中間処理用塩素がディフェザ管を介して被処理水に
注入されるようになっている。なお、原水の水温が上昇
する夏期においては、トリハロメタンの低減を目的とし
て、前処理用塩素の注入を停止して、中間処理用塩素が
注入されることもある。
【0043】次に、濾過池ユニット15について述べ
る。濾過池ユニット15は、図5に示すように、濾過槽
52と、濾過槽52内に配置され濾過槽52との間で排
出通路54を形成する内部容器53とを有している。
る。濾過池ユニット15は、図5に示すように、濾過槽
52と、濾過槽52内に配置され濾過槽52との間で排
出通路54を形成する内部容器53とを有している。
【0044】また、内部容器53の内部には、アンスラ
サイト55a、砂55bおよび砂利55cからなる濾過
材55と、濾過材55よりも上方に設けられた表洗装置
56とが配置されている。表洗装置56は、主として、
濾過材55の上部を構成するアンスラサイト55aおよ
びアンスラサイト55aと砂55bとの境界面を洗浄す
るために設置されている。
サイト55a、砂55bおよび砂利55cからなる濾過
材55と、濾過材55よりも上方に設けられた表洗装置
56とが配置されている。表洗装置56は、主として、
濾過材55の上部を構成するアンスラサイト55aおよ
びアンスラサイト55aと砂55bとの境界面を洗浄す
るために設置されている。
【0045】濾過材55の上方であって内部容器53上
部には、排出通路54に連通する洗浄用トラフ57が設
けられている。内部容器53は、濾過材55が配置され
ている位置までは略同一の水平方向断面積を有し、濾過
材55よりも上方において、上方に向かって末広状とな
って、その水平方向断面積を徐々に増加させている。
部には、排出通路54に連通する洗浄用トラフ57が設
けられている。内部容器53は、濾過材55が配置され
ている位置までは略同一の水平方向断面積を有し、濾過
材55よりも上方において、上方に向かって末広状とな
って、その水平方向断面積を徐々に増加させている。
【0046】また、濾過材55の下方には、濾過材55
を通過して濾過処理された被処理水を集水して濾過水渠
19へ送る下部集水装置58が設置されている。下部集
水装置58には、濾過材55内部を洗浄する逆洗装置5
8aが設置されている。従って、逆洗装置58aは、濾
過材55よりも下方に設けられることとなる。
を通過して濾過処理された被処理水を集水して濾過水渠
19へ送る下部集水装置58が設置されている。下部集
水装置58には、濾過材55内部を洗浄する逆洗装置5
8aが設置されている。従って、逆洗装置58aは、濾
過材55よりも下方に設けられることとなる。
【0047】洗浄装置は、表洗装置56と逆洗装置58
aとから構成されている。表洗装置56は、濾過材55
の上部を構成するアンスラサイト55aの表面に表面洗
浄水を噴射して、主としてアンスラサイト55aおよび
アンスラサイト55aと砂55bとの境界面の不純物を
除くものである。逆洗装置58aは、濾過材55の下方
から上方に向かって逆流洗浄水を流して濾過材55内部
を洗浄するものである。
aとから構成されている。表洗装置56は、濾過材55
の上部を構成するアンスラサイト55aの表面に表面洗
浄水を噴射して、主としてアンスラサイト55aおよび
アンスラサイト55aと砂55bとの境界面の不純物を
除くものである。逆洗装置58aは、濾過材55の下方
から上方に向かって逆流洗浄水を流して濾過材55内部
を洗浄するものである。
【0048】このような濾過池ユニット15は重力式お
よび二層濾過方式を採用している。すなわち、被処理水
は、重力により濾過池ユニット15内に設置された濾過
材55を通過し(重力式)、この間、被処理水は濾過材
55のうちアンスラサイト55aからなる第一層と、砂
利55cおよび砂55bとからなる第二層とを通過する
(二層濾過方式)。このような二層濾過方式を採用する
ことにより濾過能力は向上する。被処理水の濾過速度
は、濾過材55が砂利55cおよび砂55bのみからな
る単層濾過方式の場合には最大約150m/日であるの
に対し、濾過材55がアンスラサイト55aと砂利55
cおよび砂55bとからなる二層濾過方式の場合には最
大約180〜230m/日となる。なお、二層濾過方式
の構成は、上方から下方に向かってアンスラサイト55
a、砂55b、砂利55cが順次配置されており、濾過
材55の構成は、アンスラサイト55aが約300m
m、砂55bが450mm、砂利55cが約200mm
となっている。
よび二層濾過方式を採用している。すなわち、被処理水
は、重力により濾過池ユニット15内に設置された濾過
材55を通過し(重力式)、この間、被処理水は濾過材
55のうちアンスラサイト55aからなる第一層と、砂
利55cおよび砂55bとからなる第二層とを通過する
(二層濾過方式)。このような二層濾過方式を採用する
ことにより濾過能力は向上する。被処理水の濾過速度
は、濾過材55が砂利55cおよび砂55bのみからな
る単層濾過方式の場合には最大約150m/日であるの
に対し、濾過材55がアンスラサイト55aと砂利55
cおよび砂55bとからなる二層濾過方式の場合には最
大約180〜230m/日となる。なお、二層濾過方式
の構成は、上方から下方に向かってアンスラサイト55
a、砂55b、砂利55cが順次配置されており、濾過
材55の構成は、アンスラサイト55aが約300m
m、砂55bが450mm、砂利55cが約200mm
となっている。
【0049】また、濾過処理と洗浄処理の制御方法は、
「スロースタート・スローダウン制御」、すなわち濾過
処理は静かに開始して、洗浄は静かに終了するという制
御方式を採用している。これにより、清澄な濾過水を得
ることができ、0.1度以下の濾過水濁度をいつでも確
実に確保することができ、また、クリプトスポリジウム
等の原虫による感染症を防止することができる。
「スロースタート・スローダウン制御」、すなわち濾過
処理は静かに開始して、洗浄は静かに終了するという制
御方式を採用している。これにより、清澄な濾過水を得
ることができ、0.1度以下の濾過水濁度をいつでも確
実に確保することができ、また、クリプトスポリジウム
等の原虫による感染症を防止することができる。
【0050】ステンレス製浄水設備1を構成する各ユニ
ット11、12、13、14、15はステンレスから成
り、ステンレス鋼の板、形鋼を主体として、溶接やボル
トおよびナットにより組み立てられている。特に、各ユ
ニット11、12、13、14、15の全ての接水部分
はステンレス鋼からなる。
ット11、12、13、14、15はステンレスから成
り、ステンレス鋼の板、形鋼を主体として、溶接やボル
トおよびナットにより組み立てられている。特に、各ユ
ニット11、12、13、14、15の全ての接水部分
はステンレス鋼からなる。
【0051】また、このようなステンレス製浄水設備1
を構成する各ユニット11、12、13、14、15
は、基礎構造体70を介して地面に設置されている。基
礎構造体70は、基礎石71と、基礎石71上に基礎コ
ンクリート72を介して配置されたH型の基礎鋼材73
とを有する。基礎鋼材73の上方には平面状で鋼製の底
盤75が配置され、基礎鋼材73の上面と底盤75とは
溶接で固定されており、基礎鋼材73と底盤75とは一
体となって基礎構造体70を形成している。また、基礎
鋼材73は、カバーコンクリート74により覆われて補
強されている。ステンレス製浄水設備1を構成する各ユ
ニット11、12、13、14、15は、このように構
成された基礎構造体70上に設けられている。
を構成する各ユニット11、12、13、14、15
は、基礎構造体70を介して地面に設置されている。基
礎構造体70は、基礎石71と、基礎石71上に基礎コ
ンクリート72を介して配置されたH型の基礎鋼材73
とを有する。基礎鋼材73の上方には平面状で鋼製の底
盤75が配置され、基礎鋼材73の上面と底盤75とは
溶接で固定されており、基礎鋼材73と底盤75とは一
体となって基礎構造体70を形成している。また、基礎
鋼材73は、カバーコンクリート74により覆われて補
強されている。ステンレス製浄水設備1を構成する各ユ
ニット11、12、13、14、15は、このように構
成された基礎構造体70上に設けられている。
【0052】次にこのような構成からなる本実施の形態
の作用について説明する。
の作用について説明する。
【0053】まず、ステンレス製浄水設備1による被処
理水の浄化処理について概説する。
理水の浄化処理について概説する。
【0054】ステンレス製浄水設備1に供給される原水
等の被処理水は、まず着水井ユニット11に流入する。
着水井ユニット11において、被処理水の水位の動揺は
安定し、着水井ユニット11における被処理水の水位の
調整が行われる。なお、着水井ユニット11は、河川の
表流水の他に、後述する濾過池ユニット15の洗浄の際
に生じる洗浄排水を受け入れて、洗浄排水を原水へ還元
することが行われている。
等の被処理水は、まず着水井ユニット11に流入する。
着水井ユニット11において、被処理水の水位の動揺は
安定し、着水井ユニット11における被処理水の水位の
調整が行われる。なお、着水井ユニット11は、河川の
表流水の他に、後述する濾過池ユニット15の洗浄の際
に生じる洗浄排水を受け入れて、洗浄排水を原水へ還元
することが行われている。
【0055】着水井ユニット11の被処理水は、連絡管
16において電磁流量計16aや調節弁16bにより流
量が調整された後に、急速撹拌池ユニット12に供給さ
れる。
16において電磁流量計16aや調節弁16bにより流
量が調整された後に、急速撹拌池ユニット12に供給さ
れる。
【0056】急速撹拌池ユニット12に供給された被処
理水は、まず、凝集剤管45から凝集剤であるポリ塩化
アルミニウム(PAC)が添加される。PACが添加さ
れた被処理水は、濁質成分が凝集してコロイド状のフロ
ックを形成する。これにより、後段の沈殿池ユニット1
4においてフロックを沈殿処理することができ、また、
濾過池ユニット15においてフロックを濾過処理するこ
とができる。
理水は、まず、凝集剤管45から凝集剤であるポリ塩化
アルミニウム(PAC)が添加される。PACが添加さ
れた被処理水は、濁質成分が凝集してコロイド状のフロ
ックを形成する。これにより、後段の沈殿池ユニット1
4においてフロックを沈殿処理することができ、また、
濾過池ユニット15においてフロックを濾過処理するこ
とができる。
【0057】被処理水は、PACが添加された後に急速
撹拌池ユニット12の下流側に送られ、フラッシュミキ
サ46により急速に撹拌される。これにより、被処理水
に添加されたPACが速やかに被処理水中に分散して、
被処理水中の濁質成分とPACとがさらに均一に反応す
ることとなり、濁質成分のフロック化が促進される。
撹拌池ユニット12の下流側に送られ、フラッシュミキ
サ46により急速に撹拌される。これにより、被処理水
に添加されたPACが速やかに被処理水中に分散して、
被処理水中の濁質成分とPACとがさらに均一に反応す
ることとなり、濁質成分のフロック化が促進される。
【0058】急速撹拌池ユニット12においてフロック
を形成した被処理水は、原水渠17を介して、フロック
形成池ユニット13に流入する。フロック形成池ユニッ
ト13に流入した被処理水は、フロキュレータ47によ
り緩やかに撹拌される。これにより、急速撹拌池ユニッ
ト12において形成された微小なフロックの成長が促進
されて、沈殿池ユニット14における沈殿処理や濾過池
ユニット15における濾過処理に適した大きさを有する
こととなる。そして、フロック形成池ユニット13でフ
ロックが成長した被処理水は、沈殿池ユニット14に流
入する。
を形成した被処理水は、原水渠17を介して、フロック
形成池ユニット13に流入する。フロック形成池ユニッ
ト13に流入した被処理水は、フロキュレータ47によ
り緩やかに撹拌される。これにより、急速撹拌池ユニッ
ト12において形成された微小なフロックの成長が促進
されて、沈殿池ユニット14における沈殿処理や濾過池
ユニット15における濾過処理に適した大きさを有する
こととなる。そして、フロック形成池ユニット13でフ
ロックが成長した被処理水は、沈殿池ユニット14に流
入する。
【0059】沈殿池ユニット14に流入した被処理水
は、まず、上流側に設置された上流側整流装置48を通
って整流される。すなわち、被処理水は、整流壁本体4
8bの多数の開口48aを通って流れるとともに、整流
リブ48cに沿って流れることとなる。これにより、被
処理水は整流されて水平流れとなる。
は、まず、上流側に設置された上流側整流装置48を通
って整流される。すなわち、被処理水は、整流壁本体4
8bの多数の開口48aを通って流れるとともに、整流
リブ48cに沿って流れることとなる。これにより、被
処理水は整流されて水平流れとなる。
【0060】また、沈殿池ユニット14に新たに流入し
た被処理水と沈殿池ユニット14内の被処理水との間に
水温差や濁度差がある場合には密度流が生じ、被処理水
の流れが偏流される。さらに、沈殿池ユニット14内の
被処理水に作用する風の影響や、沈殿池ユニット14に
流入する際の被処理水の不均一性の影響によっても、被
処理水の流れに偏流が生じる。しかしながら、被処理水
は整流リブ48cに沿って流れるので、偏流の諸要因に
関わらず、被処理水の流れは整流されて水平流れとな
る。
た被処理水と沈殿池ユニット14内の被処理水との間に
水温差や濁度差がある場合には密度流が生じ、被処理水
の流れが偏流される。さらに、沈殿池ユニット14内の
被処理水に作用する風の影響や、沈殿池ユニット14に
流入する際の被処理水の不均一性の影響によっても、被
処理水の流れに偏流が生じる。しかしながら、被処理水
は整流リブ48cに沿って流れるので、偏流の諸要因に
関わらず、被処理水の流れは整流されて水平流れとな
る。
【0061】このように、上流側整流装置48により水
平流れとされた被処理水は、水平流れの状態で傾斜板装
置50に送られる。
平流れとされた被処理水は、水平流れの状態で傾斜板装
置50に送られる。
【0062】被処理水が傾斜板装置50に送られると、
被処理水中のフロックは傾斜板装置50により効率良く
沈降する。すなわち、傾斜板装置50は、多数の傾斜し
たビニル板50aにより沈降面積が増加するので、より
効率良くフロックを沈降させることができる。また、被
処理水の流れが、上流側整流装置48によって水平流れ
となっていることにより、さらに効率的にフロックは沈
降する。
被処理水中のフロックは傾斜板装置50により効率良く
沈降する。すなわち、傾斜板装置50は、多数の傾斜し
たビニル板50aにより沈降面積が増加するので、より
効率良くフロックを沈降させることができる。また、被
処理水の流れが、上流側整流装置48によって水平流れ
となっていることにより、さらに効率的にフロックは沈
降する。
【0063】沈殿池ユニット14内において、フロック
は傾斜板装置50の下方に沈降してスラッジを形成す
る。このスラッジは、排泥掻寄機51により掻き寄せら
れて、排泥ピット51aに一時貯留される。そして、排
泥ピット51aに一時貯留されているスラッジは、排泥
弁が開弁する際に、沈殿池ユニット14内の被処理水の
水位に基づく重力により排泥池に自然流下する傾斜板装
置50を経た被処理水は、下流側整流装置49を介して
沈殿水渠18に流入する。下流側整流装置49は、整流
壁本体49bおよび整流リブ49cにより、被処理水の
水流の乱れを抑制するとともに、壁に沿って上昇する沈
降しなかった軽いフロックの巻き上げを防止している。
は傾斜板装置50の下方に沈降してスラッジを形成す
る。このスラッジは、排泥掻寄機51により掻き寄せら
れて、排泥ピット51aに一時貯留される。そして、排
泥ピット51aに一時貯留されているスラッジは、排泥
弁が開弁する際に、沈殿池ユニット14内の被処理水の
水位に基づく重力により排泥池に自然流下する傾斜板装
置50を経た被処理水は、下流側整流装置49を介して
沈殿水渠18に流入する。下流側整流装置49は、整流
壁本体49bおよび整流リブ49cにより、被処理水の
水流の乱れを抑制するとともに、壁に沿って上昇する沈
降しなかった軽いフロックの巻き上げを防止している。
【0064】沈殿水渠18に流入した被処理水は、ディ
フェザ管より中間処理用塩素が注入されてトリハロメタ
ンが低減される。また、被処理水は、上下迂流壁18a
によって流れが整えられ動揺が収まった後に、濾過池ユ
ニット15に静かに流入する。
フェザ管より中間処理用塩素が注入されてトリハロメタ
ンが低減される。また、被処理水は、上下迂流壁18a
によって流れが整えられ動揺が収まった後に、濾過池ユ
ニット15に静かに流入する。
【0065】濾過池ユニット15に流入した被処理水
は、重力の作用を利用して、内部容器53内のアンスラ
サイト55aや砂55bおよび砂利55cからなる濾過
材55を上方から下方に向かって通過して、濾過処理さ
れる。濾過処理された被処理水は、下部集水装置58に
集水されて濾過水渠19に送られる。
は、重力の作用を利用して、内部容器53内のアンスラ
サイト55aや砂55bおよび砂利55cからなる濾過
材55を上方から下方に向かって通過して、濾過処理さ
れる。濾過処理された被処理水は、下部集水装置58に
集水されて濾過水渠19に送られる。
【0066】濾過水渠19に送られた被処理水は、濾過
水渠19の配水池35側に設けられた混和池21で後処
理用塩素が注入されて消毒されるとともに、後処理用苛
性ソーダが注入されてpHが調整される。そして被処理
水は、その後、配水池35に送られて他の処理施設に送
られたり、水道水として一般に給水されることとなる。
水渠19の配水池35側に設けられた混和池21で後処
理用塩素が注入されて消毒されるとともに、後処理用苛
性ソーダが注入されてpHが調整される。そして被処理
水は、その後、配水池35に送られて他の処理施設に送
られたり、水道水として一般に給水されることとなる。
【0067】次に、濾過池ユニット15の洗浄作用につ
いて詳述する。
いて詳述する。
【0068】濾過池ユニット15では、被処理水が濾過
処理されて、被処理水中の縣濁物質や他の不純物が濾過
材55により除去される。このとき、一定時間経過後
に、濾過処理の際に濾過材55に蓄積される縣濁物質や
他の不純物を除去しないと、濾過処理能力が低下して効
率良く濾過処理を行うことができない。従って、濾過池
ユニット15は、48〜72時間周期で洗浄が行われ
る。
処理されて、被処理水中の縣濁物質や他の不純物が濾過
材55により除去される。このとき、一定時間経過後
に、濾過処理の際に濾過材55に蓄積される縣濁物質や
他の不純物を除去しないと、濾過処理能力が低下して効
率良く濾過処理を行うことができない。従って、濾過池
ユニット15は、48〜72時間周期で洗浄が行われ
る。
【0069】濾過池ユニット15の洗浄は、主として表
面洗浄と逆流洗浄とがある。表面洗浄は、主として濾過
材55上部を構成するアンスラサイト55aの表面に付
着した縣濁物質や他の不純物を洗い流すためのものであ
り、表洗装置56からアンスラサイト55aの表面に向
かって表面洗浄水を噴射することにより行われる。
面洗浄と逆流洗浄とがある。表面洗浄は、主として濾過
材55上部を構成するアンスラサイト55aの表面に付
着した縣濁物質や他の不純物を洗い流すためのものであ
り、表洗装置56からアンスラサイト55aの表面に向
かって表面洗浄水を噴射することにより行われる。
【0070】また、逆流洗浄は、逆洗装置58aによ
り、濾過材55の下方から上方に向かって逆流洗浄水を
流して、主として濾過材55内部を洗浄する。逆流洗浄
時、濾過材55内部に蓄積された縣濁物質や他の不純物
は逆流洗浄水により濾過材55の上方へ押し上げられ、
逆流洗浄水により押し上げられた縣濁物質や他の不純物
は、内部容器53上部に設けられた洗浄用トラフ57へ
流出し、その後、排出通路54に送られて外部へ排出さ
れる。
り、濾過材55の下方から上方に向かって逆流洗浄水を
流して、主として濾過材55内部を洗浄する。逆流洗浄
時、濾過材55内部に蓄積された縣濁物質や他の不純物
は逆流洗浄水により濾過材55の上方へ押し上げられ、
逆流洗浄水により押し上げられた縣濁物質や他の不純物
は、内部容器53上部に設けられた洗浄用トラフ57へ
流出し、その後、排出通路54に送られて外部へ排出さ
れる。
【0071】上述のようにして濾過池ユニット15の洗
浄が行われるが、従来は逆流洗浄の際に濾過材55が逆
流洗浄水とともに流出してしまうという問題があった。
すなわち、逆流洗浄水とともに、濾過材55を構成する
アンスラサイト55aや砂55b、砂利55cが、上方
に押し上げられて、洗浄水とともに洗浄用トラフ57へ
流出して外部へ排出されてしまうことがあった。
浄が行われるが、従来は逆流洗浄の際に濾過材55が逆
流洗浄水とともに流出してしまうという問題があった。
すなわち、逆流洗浄水とともに、濾過材55を構成する
アンスラサイト55aや砂55b、砂利55cが、上方
に押し上げられて、洗浄水とともに洗浄用トラフ57へ
流出して外部へ排出されてしまうことがあった。
【0072】しかし、本発明においては、濾過材55を
収納する内部容器53は上方に向かって末広状となって
いるので、濾過材55が逆流洗浄水とともに洗浄用トラ
フ57へ流出してしまうことを防ぐことができる。すな
わち、逆流洗浄水により濾過材55が上方に押し上げら
れる速度よりも、逆流洗浄水に押し上げられている濾過
材55が沈降する速度が大きければ、濾過材55が逆流
洗浄水とともに洗浄用トラフ57へ流出することはな
い。
収納する内部容器53は上方に向かって末広状となって
いるので、濾過材55が逆流洗浄水とともに洗浄用トラ
フ57へ流出してしまうことを防ぐことができる。すな
わち、逆流洗浄水により濾過材55が上方に押し上げら
れる速度よりも、逆流洗浄水に押し上げられている濾過
材55が沈降する速度が大きければ、濾過材55が逆流
洗浄水とともに洗浄用トラフ57へ流出することはな
い。
【0073】図5(a)に示すように、内部容器53は
上方に向かって末広状となっており、このため内部容器
53の上方における逆流洗浄水による濾過材55の押し
上げ速度は、内部容器53の下方における濾過材55の
押し上げ速度よりも遅くなる。従って、内部容器53の
末広状の形状を調整して、洗浄用トラフ57の下方の逆
流洗浄水の押し上げ速度を濾過材55の沈降速度よりも
遅くすることにより、濾過材55が逆流洗浄水とともに
流出してしまうという問題を防ぐことができる。
上方に向かって末広状となっており、このため内部容器
53の上方における逆流洗浄水による濾過材55の押し
上げ速度は、内部容器53の下方における濾過材55の
押し上げ速度よりも遅くなる。従って、内部容器53の
末広状の形状を調整して、洗浄用トラフ57の下方の逆
流洗浄水の押し上げ速度を濾過材55の沈降速度よりも
遅くすることにより、濾過材55が逆流洗浄水とともに
流出してしまうという問題を防ぐことができる。
【0074】ところで、ステンレス製浄水設備1を構成
する各ユニット11、12、13、14、15はステン
レス製であり、ステンレス鋼の板、形鋼を主体として、
溶接やボルトおよびナットにより組み立てられているの
で、ステンレス鋼の両面を有効活用したり、各ユニット
の配置の自由度を高めたりすることができ、さらに各ユ
ニットを連結する配管や渠を少なくすることができる。
これにより、鉄筋コンクリートで各ユニットを築造した
場合に比べて、ステンレス製浄水設備1を構成する各ユ
ニットをよりコンパクトに設けることができ、ステンレ
ス製浄水設備1をより少ない敷地面積で築造することが
できる。
する各ユニット11、12、13、14、15はステン
レス製であり、ステンレス鋼の板、形鋼を主体として、
溶接やボルトおよびナットにより組み立てられているの
で、ステンレス鋼の両面を有効活用したり、各ユニット
の配置の自由度を高めたりすることができ、さらに各ユ
ニットを連結する配管や渠を少なくすることができる。
これにより、鉄筋コンクリートで各ユニットを築造した
場合に比べて、ステンレス製浄水設備1を構成する各ユ
ニットをよりコンパクトに設けることができ、ステンレ
ス製浄水設備1をより少ない敷地面積で築造することが
できる。
【0075】また、ステンレス製浄水設備1を構成する
各ユニット11、12、13、14、15は、基礎構造
体70を介して地面に設置されており、H型の基礎鋼材
73により底盤75が溶接固定されている。従って、こ
のような基礎構造体70を介して設置されたステンレス
製浄水設備1は、耐震性があり不等な沈下を生じること
はない。
各ユニット11、12、13、14、15は、基礎構造
体70を介して地面に設置されており、H型の基礎鋼材
73により底盤75が溶接固定されている。従って、こ
のような基礎構造体70を介して設置されたステンレス
製浄水設備1は、耐震性があり不等な沈下を生じること
はない。
【0076】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、ステンレス製浄水設備1を構成する各ユニット1
1、12、13、14、15はステンレス製なので、鉄
筋コンクリートで築造した場合に比べて、コンパクトに
設けることができ、ステンレス製浄水設備1をより少な
い敷地面積で築造することができる。また、各ユニット
の接水部分は全てステンレス鋼からなるので、塗料、ゴ
ム、合成樹脂類のように被処理水への溶出はなく、被処
理水の浄化処理を安全に行うことができる。また、ステ
ンレスは耐薬品性および耐食性に優れている。さらに、
各ユニットをステンレスで築造することにより、伸縮継
ぎ手(目地)部からの漏水や流体による衝突や摩擦等に
よる水理的作用によるレイタンス層の剥離という現象は
ない。従って、ステンレス製の各ユニットは、鉄筋コン
クリート製に比べて堅牢で耐用年数が長い。また、新た
な微量有機物質の解明による浄化処理や高効率の浄化処
理が望まれている浄水設備の各ユニットをステンレスで
築造することは、鉄筋コンクリートで築造する場合に比
べて、複雑な加工が容易でまた迅速に築造することがで
きる。さらに、ステンレス製の各ユニットは、鉄筋コン
クリート製よりも軽量なので、軟弱地盤であってもステ
ンレス製浄水設備1を設置することができる。また、ス
テンレス製浄水設備1の使用が廃止されても、各ユニッ
トを形成するステンレスは、ステンレス素材として再活
用することができ、地球環境にやさしいゼロエミッショ
ンとして再資源化することができる。
ば、ステンレス製浄水設備1を構成する各ユニット1
1、12、13、14、15はステンレス製なので、鉄
筋コンクリートで築造した場合に比べて、コンパクトに
設けることができ、ステンレス製浄水設備1をより少な
い敷地面積で築造することができる。また、各ユニット
の接水部分は全てステンレス鋼からなるので、塗料、ゴ
ム、合成樹脂類のように被処理水への溶出はなく、被処
理水の浄化処理を安全に行うことができる。また、ステ
ンレスは耐薬品性および耐食性に優れている。さらに、
各ユニットをステンレスで築造することにより、伸縮継
ぎ手(目地)部からの漏水や流体による衝突や摩擦等に
よる水理的作用によるレイタンス層の剥離という現象は
ない。従って、ステンレス製の各ユニットは、鉄筋コン
クリート製に比べて堅牢で耐用年数が長い。また、新た
な微量有機物質の解明による浄化処理や高効率の浄化処
理が望まれている浄水設備の各ユニットをステンレスで
築造することは、鉄筋コンクリートで築造する場合に比
べて、複雑な加工が容易でまた迅速に築造することがで
きる。さらに、ステンレス製の各ユニットは、鉄筋コン
クリート製よりも軽量なので、軟弱地盤であってもステ
ンレス製浄水設備1を設置することができる。また、ス
テンレス製浄水設備1の使用が廃止されても、各ユニッ
トを形成するステンレスは、ステンレス素材として再活
用することができ、地球環境にやさしいゼロエミッショ
ンとして再資源化することができる。
【0077】被処理水の浄化処理を行うステンレス製浄
水設備1は、複数のユニットを組み合わせて構成されて
いる。従って、浄化処理の各役割を担う各ユニット毎
に、薬品注入設備、電気設備、制御装置、工業計器、お
よび水質計器等の装置類を集約することができ、各装置
類の運転を安全かつ確実に行うことができるので、安全
で清澄な被処理水を確実に供給することができる。ま
た、特定のユニットと同一のユニットを複数組み合わせ
ることにより、特定のユニットが担う特定の浄化処理の
性能を向上させることができる。また、特定のユニット
に設けられる薬品注入設備や電気計装設備は、これらの
配管や配線を接続するだけで容易に機能させることがで
きる。さらに、他のユニットを取り替えることなく特定
のユニットだけを取り替えることができ、例えば、被処
理水の性状に応じて、急速濾過工程の代わりに膜濾過工
程を導入することも容易に行うことができる。このよう
に、ステンレス製浄水設備1を複数のユニットで構成す
ることにより拡張性および柔軟性に優れた浄水設備とす
ることができる。また、各ユニット毎に築造することが
でき、また各ユニットの大きさは運搬可能で工場で製作
することもできるので、各ユニットの品質の向上および
工期を短縮させることができる。
水設備1は、複数のユニットを組み合わせて構成されて
いる。従って、浄化処理の各役割を担う各ユニット毎
に、薬品注入設備、電気設備、制御装置、工業計器、お
よび水質計器等の装置類を集約することができ、各装置
類の運転を安全かつ確実に行うことができるので、安全
で清澄な被処理水を確実に供給することができる。ま
た、特定のユニットと同一のユニットを複数組み合わせ
ることにより、特定のユニットが担う特定の浄化処理の
性能を向上させることができる。また、特定のユニット
に設けられる薬品注入設備や電気計装設備は、これらの
配管や配線を接続するだけで容易に機能させることがで
きる。さらに、他のユニットを取り替えることなく特定
のユニットだけを取り替えることができ、例えば、被処
理水の性状に応じて、急速濾過工程の代わりに膜濾過工
程を導入することも容易に行うことができる。このよう
に、ステンレス製浄水設備1を複数のユニットで構成す
ることにより拡張性および柔軟性に優れた浄水設備とす
ることができる。また、各ユニット毎に築造することが
でき、また各ユニットの大きさは運搬可能で工場で製作
することもできるので、各ユニットの品質の向上および
工期を短縮させることができる。
【0078】また、各ユニットに関する設備(薬品注入
設備、受変・配電設備、電気設備、監視制御設備等)
や、各ユニットの運転制御や運用に関するソフトを標準
化することにより、工期の短縮、コストの縮減、および
運転管理や保全管理の容易化を図ることができる。ま
た、他の同じ方式の浄水設備にも適用することができ
る。さらに、標準化することにより、複雑である浄水場
の計画や設計について、専門家への過度の負担をかける
ことなく浄水設備の設計を行うことができるので、浄水
設備の計画や設計の際の煩雑さを回避することができ
る。
設備、受変・配電設備、電気設備、監視制御設備等)
や、各ユニットの運転制御や運用に関するソフトを標準
化することにより、工期の短縮、コストの縮減、および
運転管理や保全管理の容易化を図ることができる。ま
た、他の同じ方式の浄水設備にも適用することができ
る。さらに、標準化することにより、複雑である浄水場
の計画や設計について、専門家への過度の負担をかける
ことなく浄水設備の設計を行うことができるので、浄水
設備の計画や設計の際の煩雑さを回避することができ
る。
【0079】また、ステンレス製浄水設備1は基礎構造
体70の平面状の底盤75の上に設けられるので、ステ
ンレス製浄水設備1を設ける地盤が軟弱であっても基礎
を設置することなく、ステンレス製浄水設備1を設ける
ことができる。これにより、経済的にかつ大幅に工期を
短縮してステンレス製浄水設備1を設けることができ
る。
体70の平面状の底盤75の上に設けられるので、ステ
ンレス製浄水設備1を設ける地盤が軟弱であっても基礎
を設置することなく、ステンレス製浄水設備1を設ける
ことができる。これにより、経済的にかつ大幅に工期を
短縮してステンレス製浄水設備1を設けることができ
る。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ステンレス製浄水設備を構成する各ユニットはステンレ
ス製なので、鉄筋コンクリート製に比べて、ステンレス
製浄水設備を構成する各ユニットをコンパクトな構成と
して簡易に設けることができ、さらに浄水設備を構成す
る各ユニットの改良や拡張に対して柔軟に対応すること
ができる。
ステンレス製浄水設備を構成する各ユニットはステンレ
ス製なので、鉄筋コンクリート製に比べて、ステンレス
製浄水設備を構成する各ユニットをコンパクトな構成と
して簡易に設けることができ、さらに浄水設備を構成す
る各ユニットの改良や拡張に対して柔軟に対応すること
ができる。
【図1】本発明によるステンレス製浄水設備の系統概略
図。
図。
【図2】本発明によるステンレス製浄水設備を上方から
見た構成図。
見た構成図。
【図3】フロック形成池ユニットを側方から見た構成
図。
図。
【図4】フロック形成池ユニットに設置された整流装置
を示す概略図。
を示す概略図。
【図5】濾過池ユニットを示す図。
【図6】ステンレス製浄水設備と基礎構造体とを示す概
略図。
略図。
【図7】急速濾過方式を採用する浄水設備を示す構成
図。
図。
1 ステンレス製浄水設備
11 着水井ユニット
12 急速撹拌池ユニット
13 フロック形成池ユニット
14 沈殿池ユニット
15 濾過池ユニット
16 連絡管
16a 電磁流量計
16b 調節弁
17 原水渠
18 沈殿水渠
18a 上下迂流壁
19 濾過水渠
20 混和池
21 混和池
26 消毒管
27 アルカリ剤管
35 配水池
45 凝集剤管
46 フラッシュミキサ
47 フロキュレータ
48 上流側整流装置
48a 開口
48b 整流壁本体
48c 整流リブ
49 下流側整流装置
49a 開口
49b 整流壁本体
49c 整流リブ
50 傾斜板装置
51 排泥掻寄機
51a 排泥ピット
52 濾過槽
53 内部容器
54 排出通路
55 濾過材
55a アンスラサイト
55b 砂
55c 砂利
56 表洗装置
57 洗浄用トラフ
58 下部集水装置
58a 逆洗装置
59 阻流壁
70 基礎構造体
71 基礎石
72 基礎コンクリート
73 基礎鋼材
74 カバーコンクリート
75 底盤
フロントページの続き
Fターム(参考) 4D015 BA19 BA28 BB05 CA14 DA04
EA07 EA32 FA02 FA16
4D041 BA03 BB04 BC41 CA04 CB03
Claims (3)
- 【請求項1】被処理水を浄化処理する浄水設備におい
て、 被処理水が流入する着水井ユニットと、 着水井ユニットからの被処理水に凝集剤を注入して被処
理水に含まれる濁質成分の凝集を促進してフロックを形
成する急速撹拌池ユニットと、 急速撹拌池ユニットからの被処理水に含まれるフロック
の成長を促進するフロック形成池ユニットと、 フロック形成池ユニットからの被処理水に含まれるフロ
ックを沈殿除去する沈殿池ユニットと、 沈殿池ユニットからの被処理水を濾過処理する濾過池ユ
ニットと、を備え、 上記各ユニットは互いに連結されるとともに、各々ステ
ンレス製となっていることを特徴とするステンレス製浄
水設備。 - 【請求項2】各ユニットは、基礎構造体を介して地面に
設置され、 基礎構造体は、基礎石と、基礎石上に基礎コンクリート
を介して配置された基礎鋼材と、基礎鋼材に取り付けら
れ平面状に延びる鋼製の底盤とからなることを特徴とす
る請求項1記載のステンレス製浄水設備。 - 【請求項3】基礎鋼材は、カバーコンクリートで覆われ
ていることを特徴とする請求項2記載のステンレス製浄
水設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001246231A JP2003053349A (ja) | 2001-08-14 | 2001-08-14 | ステンレス製浄水設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001246231A JP2003053349A (ja) | 2001-08-14 | 2001-08-14 | ステンレス製浄水設備 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003053349A true JP2003053349A (ja) | 2003-02-25 |
Family
ID=19075835
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001246231A Pending JP2003053349A (ja) | 2001-08-14 | 2001-08-14 | ステンレス製浄水設備 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003053349A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007007601A (ja) * | 2005-07-01 | 2007-01-18 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 浄水処理方法及び浄水処理システム |
JP2010260047A (ja) * | 2009-04-28 | 2010-11-18 | Daewoo E&C Co Ltd | 凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置及び方法 |
CN105016441A (zh) * | 2014-04-28 | 2015-11-04 | 宜兴市环球水处理设备有限公司 | 一种钢铁厂废水深度处理回用处理方法 |
CN107253798A (zh) * | 2017-05-26 | 2017-10-17 | 浙江富春紫光环保股份有限公司 | 一种钢铁工业废水的深度处理回用组合工艺 |
-
2001
- 2001-08-14 JP JP2001246231A patent/JP2003053349A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007007601A (ja) * | 2005-07-01 | 2007-01-18 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 浄水処理方法及び浄水処理システム |
JP2010260047A (ja) * | 2009-04-28 | 2010-11-18 | Daewoo E&C Co Ltd | 凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置及び方法 |
CN105016441A (zh) * | 2014-04-28 | 2015-11-04 | 宜兴市环球水处理设备有限公司 | 一种钢铁厂废水深度处理回用处理方法 |
CN107253798A (zh) * | 2017-05-26 | 2017-10-17 | 浙江富春紫光环保股份有限公司 | 一种钢铁工业废水的深度处理回用组合工艺 |
CN107253798B (zh) * | 2017-05-26 | 2020-07-14 | 浙江富春紫光环保股份有限公司 | 一种钢铁工业废水的深度处理回用组合工艺 |
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Date | Code | Title | Description |
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|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070111 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070116 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070518 |