JP3095914B2 - タイヤ空気圧異常検出方法および装置 - Google Patents
タイヤ空気圧異常検出方法および装置Info
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Description
車輌のタイヤ空気圧異常の検出方法および検出装置に関
する。さらに詳しくは、ABS(アンチ−ロック−ブレ
ーキング−システム)の車輪速度パルスを利用して低コ
ストを実現しながら、1輪にのみ空気圧検出装置を設け
るという最小限のコスト増で、2輪以上の同時異常も簡
便かつ確実に検出できる方法および装置に関する。
響を及ぼし、とくに空気圧の減少は安全に係わる問題で
ある。このため、従来からタイヤの空気圧異常を検出す
る手段が数多く提案されてきた。しかしながら、これら
の提案は実用化に際して高信頼性と低コストを両立させ
ることが困難であったため広く普及することがなかっ
た。近年、ABSの普及に伴いABSの車輪速度パルス
を利用し、低コストかつ高信頼性を兼ね備えたシステム
が提案されているが、該システムは1輪の異常に対して
は信頼性を有するものの2輪以上の同時異常に対して不
安を残している。
た空気圧異常を検出する装置は、検出の手段によりいく
つかに分類される。1つは空気圧を直接に検知するタイ
プであり、もう1つは空気圧によって変化する物理量
(たわみ量、回転数など)を検知するタイプである。
から固定側への信号の伝達などの難しい問題があるため
装置が複雑、高価になりやすい。また、後者は装置が単
純、安価な代わりに信頼性に乏しい面がある。
するシステムでは、通常、正常輪の車輪速度パルスとの
比較によって異常が判断されるため、少なくとも1本の
タイヤの空気圧は正常でなければならないため、全輪同
時の異常は理論的に検出することができない。
かつ信頼性が高く、しかも全輪同時の異常の検出も可能
となる、タイヤ空気圧異常検出方法および装置を提供す
ることを目的とする。
ホイールの角速度を検出する工程、 (b)検出された角速度に比例した信号を発生する工
程、 (c)1輪のみの空気圧を直接検出する工程、 (d)検出された空気圧に比例した信号を発生する工
程、および (e)前記工程(b)および工程(d)で発せられた信
号を演算処理する工程からなり、前記工程(e)が、空
気圧が直接測定される前記1輪に関しては、その空気圧
が予め定められた、タイヤの正常な空気圧の値と比較し
て0.3 kg/cm2以上の差があればそのタイヤの異常を警
告する装置を作動させ、前記1輪の空気圧の値を予め定
められた、正常な空気圧の値と比較してその差が0.3 kg
/cm 2 未満のばあいには、その他の車輪についてその角
速度の前記1輪の角速度に対する比が、正常な空気圧に
おける前記1輪の角速度を基準とした角速度の比と比較
して0.05%から0.60%の差があるばあいにそのタイヤの
異常を警告する装置を作動させる工程である車輌のタイ
ヤ空気圧の異常を検出する方法が提供される。
圧の異常が警告されたばあいには、当該1輪のタイヤの
空気圧と角速度との関係を表示するテーブルから空気圧
が正常であるばあいの前記1輪の角速度を求め、この角
速度に対する他の車輪の角速度比を求めて、減圧した車
輪を特定することができる。
を検出する角速度検出手段、検出された角速度に比例し
た信号を発生する角速度信号発生手段、1輪のみの空気
圧を直接検出する空気圧検出手段、求められた空気圧に
比例する信号を発生する空気圧信号発生手段、および前
記角速度信号発生手段および空気圧信号発生手段から発
せられた信号を演算処理する演算処理手段からなり、前
記演算処理手段が、空気圧が直接測定される前記1輪に
関しては、その空気圧が予め定められた、タイヤの正常
な空気圧の値と比較して0.3 kg/cm2以上の差があれば
そのタイヤの異常を警告する装置を作動させ、前記1輪
の空気圧の値を予め定められた、正常な空気圧の値と比
較してその差が0.3 kg/cm 2 未満のばあいには、その他
の車輪についてその角速度の前記1輪の角速度に対する
比が、正常な空気圧における前記1輪の角速度を基準と
した角速度の比と比較して0.05%から0.60%の差がある
ばあい、またはその角速度が全車輪の角速度の平均値と
比較して0.05%から0.60%の差があるばあいにそのタイ
ヤの異常を警告する装置を作動させる車輌のタイヤ空気
圧の異常を検出する装置が提供される。
であるばあいには、当該1輪のタイヤの空気圧と角速度
との関係を表示するテーブルから空気圧が正常であるば
あいの前記1輪の角速度を求め、この角速度に対する他
の車輪の角速度比を求めて、減圧した車輪を特定する特
定手段をさらに有していてもよい。
ついては、直接その空気圧を測定することにより減圧が
検出され、他の車輪については前記1輪の角速度または
全車輪の角速度の平均値に対する各車輪の角速度の相対
値によって減圧が検出される。
検出する方法(以下、単に検出方法という)について各
工程毎に説明する。
れる車輪速度パルスから、パルスカウンターなどの角速
度検出手段を使用して各ホイールの角速度が検出され
る。そして、工程(b)において、D/A変換器などの
角速度信号発生手段を使用してこの角速度に比例した信
号を発生せしめ、各ホイールの角速度を常時モニタリン
グする。
空気圧検出手段を全車輪の中の1つに装着して、その空
気圧が求められる。そして、工程(d)においては、直
流増幅器などを使用してこの空気圧に比例する信号を発
生し、常時モニタリングする。
においてモニタリングされている車輪A(前記空気圧検
出手段が装着された車輪を車輪Aとする。以下同じ)の
空気圧が、予め定められた、タイヤの正常な空気圧の値
と比較して、0.3 kg/cm2以上の差があればそのタイヤ
の異常を警告する装置を作動させる。車輪Aの空気圧は
直接的に測定されているため、全輪全ての減圧を含め
て、車輪Aを含む任意の車輪の組の減圧が全て検出さ
れ、警告される。所定の車両速度における車輪Aのタイ
ヤの空気圧と角速度との関係を表示する空気圧・速度依
存性のテーブルを表1に示す。
いばあいには、工程(a)で求められた車輪Aの角速度
と他の車輪の角速度との比が求められる。この比が予め
作成されているテーブル値と比較して0.05%から0.60%
の差があればそのタイヤの異常を警告する装置を作動さ
せる。また、工程(a)で求められた全車輪の角速度の
平均値を求め、車輪Aの角速度がこの平均値と比較して
0.05%から0.60%の差があればそのタイヤの異常を警告
する装置を作動させることとしてもよい。このようにし
て、車輪Aを含まない任意の車輪の組の減圧がすべて検
出され、警告される。
ランプなどの視覚に訴えるものを用いて行なうことがで
きる。
チを定めてその範囲ごとに、正常な車輪Aの角速度に対
する各車輪の角速度の比を記述したテーブルが必要であ
り、かかるテーブルは、正常空気圧で定められた速度毎
に直進実走行を行ない、速度毎に角速度比を求めること
により作成することができる。このようなテーブルの例
を表2に示す。表2の例においては、左前輪に空気圧検
出手段が装着されている。
れば、4輪全ての減圧を含めて、任意の組の複数の車輪
が減圧したことを検知することができる。そして、減圧
が検知されたときに、減圧したのはどの車輪であるかの
判定は、表1と表2とを併用することにより行われる。
車輪Aの正常時の空気圧が2.0kg /cm2 であるばあいの
具体的な動作例を以下に示す。
の空気圧を測定する(工程(c))。
前記測定された空気圧が2.0 kg/cm 2 であるばあい、測
定空気圧と設定空気圧の差は0であるため、車輪Aの空
気圧は正常と見なされる。工程(a)で測定された車輪
Aの角速度が35.5402(rad/sec)であったとすると、
車輪Aの空気圧は2.0 kg/cm 2 なので、表1から、車輛
の速度は80(km/h)であることがわかる。そして、表
2から、正常空気圧で速度80(km/h)で走行中の右前
輪、左後輪、右後輪の角速度比は、左前輪を1とする
と、順に、1.00152、0.99756、0.99908であることがわ
か る。
角速度を車輪Aの角速度で除して比を求める。たとえ
ば、右前輪の測定角速度が35.5902、左後輪が35.4535、
右後輪が35.6430(rad/sec)であったとすると、これ
らを、車輪Aの測定角速度35.5402で除して、それぞれ
の車輪の角速度比が、1.00141、0.99756、1.00289と求
まる。これらと、先ほど求めた正常空気圧での角速度比
を比較すると、右前輪で0.00011(0.011%)、左後輪で
0.0(0%)、右後輪で0.00381(0.381%)の差が計算
できる。このばあい、右後輪で0.381%の差が検出され
たので、警報を発する。
2 で、工程(a)で測定された車輪Aの角速度が、35.62
82(rad/sec)とする。これらの測定値と表1から、車
輛の速度は、80 km/hであることがわかる。車輪Aの正
常空気圧は、2.0 kg/cm 2 なので、表1から、車輪Aの
空気圧2.0 kg/cm 2 、速度80 km/hでの車輪Aの角速度
は、35.5402(rad/sec)であることがわかる。つぎ
に、工程(a)で測定された、右前輪、左後輪、右後輪
の角速度をこの35.5402で除して、表2の角速度比と比
較して、差がないかを調べる。そののちは、前記の前記
段落番号[0024]で述べた手順を行なう。このばあい
は、もちろん車輪Aは異常であるので、他の車輪に異常
がなくても警報を出す。
ことにより、システムの信頼性を上げ、またコストを低
減した。また、全車輪のうち1輪のみは空気圧検出手段
によって直接に減圧を測定し、他の車輪の減圧は前記1
輪の角速度または全車輪の角速度の平均値に対する各車
輪の角速度の相対値を使用して検出する。このため、装
置の複雑化およびコストの上昇の原因となる直接の検出
手段の装着を1輪だけに止めて、全輪の減圧を含む任意
の組の車輪の減圧を全て正確に検出し、警告することが
できる。
Claims (4)
- 【請求項1】 (a)各ホイールの角速度を検出する工
程、 (b)検出された角速度に比例した信号を発生する工
程、 (c)1輪のみの空気圧を直接検出する工程、 (d)検出された空気圧に比例した信号を発生する工
程、および (e)前記工程(b)および工程(d)で発せられた信
号を演算処理する工程からなり、 前記工程(e)が、 空気圧が直接測定される前記1輪に関しては、その空気
圧が、予め定められた、タイヤの正常な空気圧の値と比
較して0.3 kg/cm2以上の差があればそのタイヤの異常
を警告する装置を作動させ、 前記1輪の空気圧の値を予め定められた、正常な空気圧
の値と比較してその差が0.3 kg/cm 2 未満のばあいに
は、その他の車輪についてその角速度の前記1輪の角速
度に対する比が、正常な空気圧における前記1輪の角速
度を基準とした角速度の比と比較して0.05%から0.60%
の差があるばあい、またはその角速度が全車輪の角速度
の平均値と比較して0.05%から0.60%の差があるばあい
にそのタイヤの異常を警告する装置を作動させる工程で
あることを特徴とする車輌のタイヤ空気圧の異常を検出
する方法。 - 【請求項2】 前記1輪の異常が警告されたばあいに
は、当該1輪のタイヤの空気圧と角速度との関係を表示
するテーブルから空気圧が正常であるばあいの前記1輪
の角速度を求め、この角速度に対する他の車輪の角速度
比を求めて、減圧した車輪を特定する工程(f)をさら
に有する請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 各ホイールの角速度を検出する角速度検
出手段、 検出された角速度に比例した信号を発生する角速度信号
発生手段、 1輪のみの空気圧を直接検出する空気圧検出手段、 求められた空気圧に比例する信号を発生する空気圧信号
発生手段、および前記角速度信号発生手段および空気圧
信号発生手段から発せられた信号を演算処理する演算処
理手段からなり、 前記演算処理手段が、 空気圧が直接測定される前記1輪に関しては、その空気
圧が予め定められた、タイヤの正常な空気圧の値と比較
して0.3 kg/cm2以上の差があればそのタイヤの異常を
警告する装置を作動させ、 前記1輪の空気圧の値を予め定められた、正常な空気圧
の値と比較してその差が0.3 kg/cm 2 未満のばあいに
は、その他の車輪についてその角速度の前記1輪の角速
度に対する比が、正常な空気圧における前記1輪の角速
度を基準とした角速度の比と比較して0.05%から0.60%
の差があるばあい、またはその角速度が全車輪の角速度
の平均値と比較して0.05%から0.60%の差があるばあい
にそのタイヤの異常を警告する装置を作動させることを
特徴とする車輌のタイヤ空気圧の異常を検出する装置。 - 【請求項4】 前記1輪の空気圧が異常であるばあいに
は、当該1輪のタイヤの空気圧と角速度との関係を表示
するテーブルから空気圧が正常であるばあいの前記1輪
の角速度を求め、この角速度に対する他の車輪の角速度
比を求めて、減圧した車輪を特定する特定手段をさらに
有してなる請求項3記載の装置。
Priority Applications (9)
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JP04347669A JP3095914B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | タイヤ空気圧異常検出方法および装置 |
AU52234/93A AU663018B2 (en) | 1992-12-24 | 1993-12-07 | Method and device for detecting pneumatic abnormalities of tyre |
CA002110964A CA2110964C (en) | 1992-12-24 | 1993-12-08 | Method and device for detecting a deflated tire |
TW082110443A TW315348B (ja) | 1992-12-24 | 1993-12-09 | |
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KR1019930029361A KR100306663B1 (ko) | 1992-12-24 | 1993-12-23 | 타이어의 공기압 이상 검출 방법 및 장치 |
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Applications Claiming Priority (1)
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JP04347669A JP3095914B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | タイヤ空気圧異常検出方法および装置 |
Publications (2)
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JPH06191247A JPH06191247A (ja) | 1994-07-12 |
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ID=18391781
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04347669A Expired - Lifetime JP3095914B2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-28 | タイヤ空気圧異常検出方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3095914B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6888450B2 (en) | 2002-07-31 | 2005-05-03 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Tire condition indicating system for wheeled vehicle |
US7579943B2 (en) | 2005-12-16 | 2009-08-25 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Apparatus, method and program for alarming decrease in tire air-pressure |
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DE502004011334D1 (de) * | 2003-04-09 | 2010-08-12 | Continental Teves Ag & Co Ohg | Reifendrucküberwachungseinrichtung und verfahren zur reifendrucküberwachung |
US7069134B2 (en) * | 2004-11-23 | 2006-06-27 | Robert Bosch Gmbh | Vehicle control system and method of operating the same |
JP2008013145A (ja) * | 2006-07-10 | 2008-01-24 | Calsonic Kansei Corp | タイヤ空気圧監視装置 |
-
1992
- 1992-12-28 JP JP04347669A patent/JP3095914B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH06191247A (ja) | 1994-07-12 |
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