JP3095865B2 - 樹脂微粒子、ワニス及び樹脂微粒子の製造方法 - Google Patents

樹脂微粒子、ワニス及び樹脂微粒子の製造方法

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JP3095865B2 JP04059273A JP5927392A JP3095865B2 JP 3095865 B2 JP3095865 B2 JP 3095865B2 JP 04059273 A JP04059273 A JP 04059273A JP 5927392 A JP5927392 A JP 5927392A JP 3095865 B2 JP3095865 B2 JP 3095865B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂微粒子に関し、更に
詳しくは各種材料の添加剤として有用であり、特に分散
性、耐熱性等に優れ且つ溶剤中に易分散性で均一な粒度
分布を有する樹脂微粒子の提供を目的とする。
【0002】
【従来の技術】従来、タルク、シリカ、炭酸カルシウム
等の種々の無機粒子、アクリル樹脂、メラミン樹脂、フ
エノール樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリウレタン樹
脂、弗素樹脂、シリコン樹脂等の有機樹脂粒子が知られ
ており、例えば、塗料、印刷インキ、成形用樹脂、表面
処理剤等の各種の用途において、増量剤、体質顔料、充
填剤、耐熱化剤、滑剤、マット剤等の目的で使用されて
いる。上記の如き粒子の用途の一例として、サーマルヘ
ッドで画像形成を行う熱転写シートの背面層の耐熱化剤
として使用されている例が挙げられる。これらの熱転写
シートとしては、ポリエステルフイルム等の一方の面に
昇華性染料とバインダーとからなる染料層を設けた昇華
型熱転写シートと、該染料層の代わりに顔料とワックス
とからなるインキ層を設けた熱溶融型の熱転写シートが
知られている。これらの熱転写シートはその背面からサ
ーマルヘッドによって画像状に加熱され、染料層の染料
又はインキ層を被転写材に転写させて画像を形成するも
のである。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題点】上記熱転写シー
トにおいて、背面に耐熱層を形成する目的は、サーマル
ヘッドで画像形成を行う場合、基材フイルムがポリエス
テルフイルム等の熱可塑性フイルムである場合には、サ
ーマルヘッドが高温に加熱されている為、サーマルヘッ
ドが基材フイルムに融着し、サーマルヘッドの良好な走
行性が阻害され、熱転写シートに破損、皺等が発生する
という問題を防止することである。これらの問題を解決
する方法として、サーマルヘッドの接触面に耐熱性の樹
脂からなる背面層を形成する方法が知られているが、耐
熱性の樹脂からは、感度を低下させることがない程度の
薄い被膜を形成することが困難である。又、形成するこ
とが出来たとしてもサーマルヘッドのスリップ性が不十
分であり、サーマルヘッドの走行性が満足出来ない。
【0004】又、被膜性の良好な熱可塑性或は熱硬化性
樹脂を含む塗料中に、前記のタルク、シリカ等の無機粒
子や熱硬化性樹脂の微粒子及び滑剤等を充填させて、耐
熱性及び滑性の良好な背面層を形成する方法が知られて
いるが、これらの粒子は微粒子であること、サーマルヘ
ッドを摩耗させないこと及び形成される塗膜中に均一に
分散することが要求されるが、タルク等の無機微粒子は
サーマルヘッドの摩耗が激しく、又、樹脂粒子の場合に
は微粒子化及び均一分散が困難であるという問題があ
る。従って、本発明の目的は、各種材料の添加剤として
有用であり、特に分散性、耐熱性等に優れ、且つ溶剤中
に易分散性で均一な粒度分布を有する樹脂微粒子の提供
を目的とする。
【0005】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、ポリビニルアセ
トアセタールとポリイソシアネートとの反応生成物から
り、平均粒径が0.1〜5μmであることを特徴とす
る樹脂微粒子、該樹脂微粒子、熱可塑性樹脂及び液媒体
からなることを特徴とするワニス及びポリイソシアネー
トの有機溶剤溶液にポリビニルアセトアセタールの有機
溶剤溶液を滴下し、反応生成物を平均粒径が0.1〜5
μmの微粒子として析出させることを特徴とする樹脂微
粒子の製造方法である。
【0006】
【作用】ポリビニルアセトアセタールとポリイソシアネ
ートとの反応生成物を微粒子状に形成及び析出させるこ
とによって、各種材料の添加剤として有用であり、特に
分散性、耐熱性等に優れ、且つ溶剤中に易分散性で均一
な粒度分布を有する樹脂微粒子が提供される。
【0007】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明の樹脂微粒子は、
リビニルアセトアセタールとポリイソシアネートとの反
応生成物から形成する。
【0008】上記ポリビニルアセトアセタールと反応し
て微粒子を形成するポリイソシアネートとしては、従来
公知の塗料、接着剤、ポリウレタンの合成等に使用され
ているいずれのポリイソシアネートでもよい。これらの
ポリイソシアネート化合物は、例えば、タケネート(武
田薬品製)、バーノック(大日本インキ化学製)、コロ
ネート(日本ポリウレタン製)、ジュラネート(旭化成
工業製)、ディスモジュール(バイエル製)等の商品名
で入手して本発明で使用することが出来る。上記の耐熱
性微粒子の製造方法は、いずれの方法でもよいが、好ま
しい方法は生成する微粒子に対しては非溶剤であるが、
原料のポリイソシアネート及びポリビニルアセトアセタ
ールを良く溶解する有機溶剤中に溶解したポリイソシア
ネートの溶液に、ポリビニルアセトアセタールの有機溶
剤溶液を温度を適度に調整しながら滴下し、常にポリイ
ソシアネートが過剰な条件下で両者を反応させることに
よって得られる。反応に使用する有機溶剤はアセトン、
メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、酢酸エチ
ル、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド等の有機溶
剤を適当な比率で混合することによって容易に調合する
ことが出来る。
【0009】ポリイソシアネートの使用量は、ポリビニ
ルアセトアセタールのどの位の割合を微粒子化させるか
によって決定され、ポリビニルアセトアセタールの全量
を微粒子化する場合には、ポリビニルアセトアセタール
とのNCO/OH比を1.2〜2.0程度とする。又、
ポリビニルアセトアセタールの50重量%を微粒子化す
る場合には、NCO/OHの比は、全体としては上記の
1/2であるが、実際には上記の滴下方法によって合成
するので、相互に反応する樹脂とポリイソシアネートの
比NCO/OHは全量反応させる場合と同様である。こ
の様にしてポリビニルアセトアセタールの任意の割合を
樹脂粒子とすることが出来る。本発明の最も好ましい実
施態様では、上記の製造方法において、有機溶剤中で
リビニルアセトアセタールの一部をポリイソシアネート
と反応させて微粒子として析出させ、未反応又は反応不
十分のポリビニルアセトアセタールを溶解状態とした溶
解分散液とする。この場合は生成した微粒子を一旦分離
することなく、その使用目的に従って該溶解分散液をワ
ニスとして、この中に他の必要な添加剤、例えば、他の
公知のバインダー樹脂、滑剤、帯電防止剤等を添加して
使用することが出来る。この様にすれば、未反応或は不
完全反応のポリビニルアセトアセタールが保護コロイド
として作用し、微粒子は極めて微細で均一且つ安定に分
散しているので、従来技術の様に微粒子の困難な分散処
理工程を省略することが出来る。勿論、上記の微粒子は
一旦有機溶剤から分離して使用することも出来るが、こ
の場合には微粒子が二次凝集しない様に、微粒子を乾燥
することなく溶剤で濡れた状態で使用して再分散するこ
とが好ましい。以上の如くして得られる本発明の樹脂微
粒子は、製造条件に従って通常0.1〜5μmの平均粒
子径を有しており、その粒度分布は非常に狭く粒子の直
径は非常に良く揃っている。
【0010】次に本発明の樹脂微粒子及びワニスを熱転
写シートの背面耐熱層の形成に利用した例を説明する
が、本発明はこれらの用途に限定されず、他の種々の用
途にも有用である。熱転写シートで使用する基材シート
としては、従来公知のある程度の耐熱性と強度を有する
ものであればいずれのものでもよく、例えば、0.5〜
50μm、好ましくは3〜10μm程度の厚さの紙、各
種加工紙、ポリエステルフイルム、ポリスチレンフイル
ム、ポリプロピレンフイルム、ポリサルホンフイルム、
アラミドフイルム、ポリカーボネートフイルム、ポリビ
ニルアルコールフイルム、セロファン等であり、特に好
ましいものはポリエステルフイルムである。これらの基
材シートは枚葉式であってもよいし、連続フイルムであ
ってもよく特に限定されない。これらの中で特に好まし
いものはポリエチレンテレフタレートフイルムであり、
又、必要に応じて該フイルムの一方の面又は両面に夫々
接着層を形成することも好ましい。
【0011】上記基材シートの一方の面に形成する耐熱
滑性層は、前記本発明の樹脂微粒子とバインダーとから
形成する。最も好ましい実施態様では、上記の製造方法
において、有機溶剤中でポリビニルアセトアセタール
一部をポリイソシアネートと反応させて微粒子として析
出させ、未反応又は反応不十分のポリビニルアセトアセ
タールを溶解状態とした溶解分散液として使用する。こ
の溶解分散液に、例えば、他の公知のバインダー樹脂、
滑剤、帯電防止剤等を添加して、耐熱滑性層を形成する
為の塗工液として使用することが出来る。この様にすれ
ば、未反応或は不完全反応のポリビニルアセトアセター
が保護コロイドとして作用し、微粒子は極めて微細で
均一且つ安定に分散しているので、従来技術の様に微粒
子の困難な分散処理工程を省略することが出来る。
【0012】又、上記の材料から耐熱滑性層を形成する
に当り、耐熱滑性層のスリップ性を向上させる目的でワ
ックス、高級脂肪酸アミド、エステル、界面活性剤等の
熱離型剤や滑剤、帯電防止剤或いはフッ素樹脂の様な有
機粉末、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム等の
無機粒子を必要に応じて包含させることが出来る。更に
得られる熱転写シートの帯電防止性を向上させる為に界
面活性剤等の帯電防止剤やカーボンブラックの様な導電
剤を添加することも出来る。耐熱滑性層を形成するには
上記の如き塗工液を、必要に応じてアセトン、メチルエ
チルケトン、トルエン、キシレン等の適当な溶剤で適当
な粘度及び固形分に調整し、この塗工液をグラビアコー
ター、ロールコーター、ワイヤーバー等の慣用の塗工手
段により塗工し乾燥することによって形成される。その
塗工量、即ち耐熱滑性層の厚みも重要であって、固形分
基準で5.0g/m2以下、好ましくは0.1〜1.0
g/m2の厚みで充分な性能を有する耐熱滑性層を形成
することが出来る。尚、本発明においては耐熱滑性層を
形成後、その層中に未反応のイソシアネート基が残って
いる場合は、層の形成後十分な熟成処理を施すのが好ま
しい。この様な処理によって耐熱滑性層は鉛筆硬度でH
〜2H程度の硬度になる。又、上記の耐熱滑性層を形成
するに先立って、ポリウレタン樹脂等からなるプライマ
ー層を形成することも有効である。
【0013】上記基材シートの一方の面に形成する色材
層としては、昇華型熱転写シートの場合には昇華性の染
料を含む層を形成し、一方、熱溶融型の熱転写シートの
場合には顔料で着色したワックスインキ層を形成する。
以下昇華型熱転写シートの場合を代表例として説明する
が、本発明は昇華型熱転写シートにのみ限定されるもの
ではない。染料層に使用する染料としては、従来公知の
熱転写シートに使用されている染料はいずれも有効に使
用可能であり特に限定されない。例えば、幾つかの好ま
しい染料としては、赤色染料として、MS Red G、 Macro
lex Red Violet R、CeresRed7B、 Samaron Red HBSL、
Resolin Red F3BS等が挙げられ、又、黄色の染料として
は、ホロンブリリアントイエロー6GL、 PTY-52、マクロ
レックスイエロー6G等が挙げられ、又、青色染料として
は、カヤセットブルー714、 ワクソリンブルーAP-FW、
ホロンブリリアントブルーS-R、 MSブルー100 等が挙げ
られる。
【0014】上記の如き染料を担持する為のバインダー
樹脂として好ましいものを例示すれば、エチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセル
ロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース等のセルロ
ース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、
ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビ
ニルピロリドン等のビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリ
レート、ポリ(メタ)アクリルアミド等のアクリル系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエス
テル系樹脂等が挙げられるが、これらの中では、セルロ
ース系、ビニル系、アクリル系、ポリウレタン系及びポ
リエステル系等の樹脂が耐熱性、染料の移行性等の点か
ら好ましいものである。
【0015】染料層は、前記の基材シートの一方の面
に、以上の如き染料及びバインダーに必要に応じて添加
剤、例えば、離型剤等を加えたものを、適当な有機溶剤
に溶解したり或いは有機溶剤や水に分散した分散体を、
例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア
版を用いたリバースロールコーティング法等の形成手段
により塗布及び乾燥して形成することが出来る。この様
にして形成する染料層は0.2〜5.0μm、好ましく
は0.4〜2.0μm程度の厚さであり、又、染料層中
の昇華性染料は、染料層の重量の5〜90重量%、好ま
しくは10〜70重量%の量で存在するのが好適であ
る。形成する染料層は所望の画像がモノカラーである場
合は前記染料のうちから1色を選んで形成し、又、所望
の画像がフルカラー画像である場合には、例えば、適当
なシアン、マゼンタ及びイエロー(更に必要に応じてブ
ラック)を選択して、イエロー、マゼンタ及びシアン
(更に必要に応じてブラック)の染料層を形成する。
【0016】上記の如き熱転写シートを用いて、画像を
形成する為に使用する受像シートは、その記録面が前記
の染料に対して染料受容性を有するものであればいかな
るものでもよく、又、染料受容性を有しない紙、金属、
ガラス、合成樹脂等である場合には、その少なくとも一
方の表面に染料受容層を形成すればよい。又、熱溶融型
の熱転写シートの場合には、被転写材は特に限定され
ず、通常の紙やブラスチックフイルムであってもよい。
上記の熱転写シート及び上記の如き受像シートを使用し
て熱転写を行う際に使用するプリンターとしては公知の
熱転写プリンターがそのまま使用可能であり、特に限定
されない。以上本発明を好ましい実施態様を挙げて説明
したが、本発明の樹脂微粒子及びワニスは上記用途に限
定されず、例えば、塗料、印刷インキ、成形用樹脂、表
面処理剤等の各種の用途において、増量剤、体質顔料、
充填剤、耐熱化剤、滑剤、マット剤等の目的で使用可能
であることは勿論である。
【0017】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に
断りの無い限り重量基準である。 実施例1(耐熱性微粒子含有ワニスの合成) ポリイソシアネート(コロネート2030、日本ポリウ
レタン製)26部を含む混合溶剤(メチルエチルケトン
/トルエン=1/1)30部を撹拌しながら、この中に
アセトアセタール樹脂(KS−5、積水化学製)の5%
溶液(溶剤:メチルエチルケトン/トルエン/エタノー
ル=47.5/47.5/5)200部を30℃で約3
時間を要して滴下し、更に10時間反応を継続させた。
得られた乳濁液の一部をサンプリングし、ポリエチレン
テレフタレートフイルム上に塗工及び乾燥し塗膜を得
た。得られた塗膜表面を走査型電子顕微鏡にて観察した
ところ、直径約0.8μm〜3μmのほぼ球状の粒子が
確認された。又、得られた乳濁液を濾過し、粒子とワニ
スに分離してその重量から、粒子に変換されたアセトア
セタール樹脂の割合を求めたところ、80〜90%であ
った。
【0018】実施例2(耐熱性微粒子含有ワニスの合
成) ポリイソシアネート(タケネートD218、武田薬品工
業製)28部を含む混合溶剤(メチルエチルケトン/ト
ルエン=1/1)38部を撹拌しながら、この中にアセ
トアセタール樹脂(KS−8、積水化学製)の5%溶液
(溶剤:メチルエチルケトン/トルエン/エタノール=
47.5/47.5/5)200部を30℃で約3時間
を要して滴下し、更に10時間反応を継続させた。得ら
れた乳濁液の一部をサンプリングし、ポリエチレンテレ
フタレートフイルム上に塗工乾燥し、塗膜を得た。得ら
れた塗膜表面を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、
直径約1.0μm〜4μmのほぼ球状の粒子が確認され
た。
【0019】実施例3(耐熱性微粒子含有ワニスの合
成)ポリイソシアネート(タケネートD212、武田薬
品工業製)28部を含む混合溶剤(メチルエチルケトン
/トルエン=1/1)38部を撹拌しながら、この中に
アセトアセタール樹脂(KS−1、積水化学製)の5%
溶液(溶剤:メチルエチルケトン/トルエン/エタノー
ル=47.5/47.5/5)200部を30℃で約3
時間を要して滴下し、更に10時間反応を継続させた。
得られた乳濁液の一部をサンプリングし、ポリエチレン
テレフタレートフイルム上に塗工乾燥し、塗膜を得た。
得られた塗膜表面を走査型電子顕微鏡にて観察したとこ
ろ、直径約0.7μm〜3μmのほぼ球状の粒子が確認
された。
【0020】下記組成の耐熱滑性層用インキA〜Eを調
製した。耐熱滑性層用インキA: ・ブチラール樹脂BX−1、信越化学製 62.5部 ・イソシアネート硬化剤(バーノックD750−45、大日本インキ製) 26.5部 ・実施例1の耐熱性微粒子含有ワニス 10.0部 ・プライサーフA208S 4.0部 ・フォスファノールRD720 1.5部 ・混合溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1/1) 38.0部 (固型分15%)
【0021】耐熱滑性層用インキB: ・ブチラール樹脂(BX−1、信越化学製) 62.5部 ・イソシアネート硬化剤(タケネートD218、武田薬品工業製) 26.5部 ・実施例2の耐熱性微粒子含有ワニス 10.0部 ・エレガンA2000S 3.0部 ・レオドールSP−O30 2.5部 ・混合溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1/1) 38.0部 (固型分15%)
【0022】耐熱滑性層用インキC: ・アセトアセタール樹脂(KS−5、信越化学製) 100.0部 ・実施例3の耐熱性微粒子含有ワニス 10.0部 ・フォスファノールRD720 1.8部 (固型分7%)耐熱滑性層用インキD(比較例): ・ブチラール樹脂(BX−1、信越化学製) 62.5部 ・イソシアネート硬化剤(バーノックD750−45、大日本インキ製) 26.5部 ・ナイロンパウダー(オルガソール、日本リルサン製) 1.0部 ・プライサーフA208S 4.0部 ・フォスファノールRD720 1.5部 ・混合溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1/1) 47.0部 (固型分15%)
【0023】耐熱滑性層用インキE(比較例): ・アセトアセタール樹脂(KS−5、信越化学製) 100.0部 ・シリカ(アエロジルR972、日本アエロジル製) 1.0部 ・フォスファノールRD720(固型分8%) 2.0部 使用例1 上記各インキAをポリエチレンテレフタレート基材シー
ト(厚み4.5μm、ダイヤホイル製)の一方の面にミ
ヤバー*5を用いて乾燥時1.0μmの厚みになる様に
塗布後温風乾燥し、更に60℃で2日間オーブン中で加
熱して硬化処理を行って耐熱滑性層を形成した。次に耐
熱滑性層の反対面に下記の染料層形成用インキを乾燥時
厚みが1.0g/m2になる様にグラビア印刷にて塗布及
び乾燥して熱転写シートを得た。染料層形成用インキ: ・C.I.ソルベントブルー22 5.50部 ・アセトアセタール樹脂 3.00部 ・メチルエチルケトン 22.54部 ・トルエン 68.18部
【0024】使用例2 使用例1における耐熱滑性層用インキAに代えて耐熱滑
性層用インキB〜Eを使用し、他は使用例1と同様にし
て夫々の熱転写シートを得た。上記熱転写シートを従来
使用されている被熱転写シートと重ね、転写記録装置を
用いて下記の転写条件で転写を行い、サーマルヘッドと
熱転写シートとの融着及び皺の発生及び染料の移行性
(60℃、210g/m2、1日間)を調べた結果を下
記表1に示す。転写条件 : パルス幅・・・・・・・1ms 記録周期・・・・・・・2.0ms/line 記録エネルギー・・・・3.0J/cm2
【表1】
【0025】
【発明の効果】以上の如き本発明によれば、ポリビニル
アセトアセタールとポリイソシアネートとの反応生成物
を微粒子状に形成させることによって、各種材料の添加
剤として有用であり、特に分散性、耐熱性等に優れ、且
つ溶剤中に易分散性で均一な粒度分布を有する樹脂微粒
子及び該粒子を含むワニスが提供される。又、1例とし
て、上記樹脂微粒子を使用することによって、被膜性、
スリップ性等に優れ、サーマルヘッドの走行性が良好で
且つサーマルヘッドに滓が溜まったり、サーマルヘッド
が摩耗したりしない良好な耐熱滑性層を有する熱転写シ
ートが提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09D 175/04 (56)参考文献 特開 平4−248875(JP,A) 特開 平2−4860(JP,A) 特開 昭53−73295(JP,A) 特開 昭62−286790(JP,A) 特開 昭62−288084(JP,A) 特開 昭60−184883(JP,A) 特開 昭51−47051(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/00 - 18/87 B41M 5/30 C08J 3/02 - 3/16 C08L 75/04 C09D 175/04 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアセトアセタールとポリイソ
    シアネートとの反応生成物からなり、平均粒径が0.1
    〜5μmであることを特徴とする樹脂微粒子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の樹脂微粒子、熱可塑性
    樹脂及び液媒体からなることを特徴とするワニス。
  3. 【請求項3】可塑性樹脂がポリビニルアセトアセタ
    ールである請求項に記載のワニス。
  4. 【請求項4】 ポリイソシアネートの有機溶剤溶液に
    リビニルアセトアセタールの有機溶剤溶液を滴下し、反
    応生成物を平均粒径が0.1〜5μmの微粒子として析
    出させることを特徴とする樹脂微粒子の製造方法。
  5. 【請求項5】 反応混合物の有機溶剤が、ポリイソシア
    ネート及びポリビニルアセトアセタールの良溶剤であ
    り、且つ反応生成物の貧溶剤である請求項に記載の樹
    脂微粒子の製造方法。
JP04059273A 1992-02-14 1992-02-14 樹脂微粒子、ワニス及び樹脂微粒子の製造方法 Expired - Fee Related JP3095865B2 (ja)

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