JP3095381B2 - ディスクプレーヤ - Google Patents

ディスクプレーヤ

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JP3095381B2
JP3095381B2 JP10114737A JP11473798A JP3095381B2 JP 3095381 B2 JP3095381 B2 JP 3095381B2 JP 10114737 A JP10114737 A JP 10114737A JP 11473798 A JP11473798 A JP 11473798A JP 3095381 B2 JP3095381 B2 JP 3095381B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数枚のディスク
を収納してこの収納されたディスクから所望のディスク
を選択して再生するディスクプレーヤに関する。
【0002】
【従来の技術】フロントローディングディスクプレーヤ
は、プレーヤハウジングのフロントパネル部に挿入口を
形成してこの挿入口を通じて情報記録ディスク(以下、
単にディスクと称する)を供給して演奏位置に持ち来す
形式とし、以てプレーヤ上面に物を載せることなどを可
能としたものである。フロントローディングディスクプ
レーヤは種々の形式のものが開発されており、例えば特
開昭61−80554号公報において開示されている如
く、フロントパネル部に挿入口としてディスクを挿入し
得る程度の細長いスロットを形成してこのスロットを経
て挿入されるディスクを該ディスクの主面に平行な方向
及び該方向に対して垂直な方向に搬送してターンテーブ
ル上に装着するスロットイン方式のものがある。また、
特開昭62−291748号公報等において開示されて
いるように、フロントパネル部に形成した長方形の開口
部を通じて突出収納自在なキャリアを有し、プレーヤハ
ウジング外に突出させたキャリア上にディスクを担持せ
しめた後このキャリアを水平方向及び鉛直方向の2方向
に移動させることにより該ディスクをターンテーブルに
装着するキャリア突出収納方式のものがある。また、特
開昭64−52250号公報において開示されている如
く、複数枚のディスクを配列収容したマガジンをフロン
トパネル部の挿入口を通じてプレーヤハウジング内の装
着部に着脱自在に挿入装着することとし、該マガジンに
おける任意のディスクを順次選択してこれをディスクの
主面に平行な方向及びこれに対して直角な方向の2方向
に移動せしめてターンテーブル上に搬送するディスク取
出搬送機構を設け、複数枚のディスクを連続的に演奏出
来るようにした複数のディスク収納プレーヤもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した如く、従来の
フロントローディングディスクプレーヤにおいては、所
望のディスクをターンテーブルに装着するために、大面
積であるディスクを移動させる構成の故、ディスクの移
動のために大きな空間をプレーヤハウジング内に設ける
必要があり、プレーヤの小型化が困難であった。ところ
で、近時、自動車の運転席近傍に取り付けることの出来
るフロントローディングディスクプレーヤの開発が望ま
れている。しかしながら、運転席近傍に許容されるプレ
ーヤの占有空間は極めて小さいことから、上記の如き構
成を踏襲したのではこの要望を適えることは難しい。本
発明は上記した点に鑑みてなされたものであって、その
目的とするところは極めて小型なディスクプレーヤを提
供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、複数のディスクを収納してこの収納されたディスク
から所望のディスクを選択して再生するディスクプレー
ヤであって、複数のディスク各々をトレイに担持させ、
その複数のトレイを配列して収納するディスク収納部
と、ディスクに記録されている情報を読み取る読み取り
手段と、読み取り手段を移動可能に担持する担持手段
と、担持手段をディスクの記録面と対向する対向位置と
非対向位置との間を移動させる移動手段と、駆動力を発
生する単一の駆動源と、ターンテーブルにディスクをク
ランプするクランパ手段とを有し、ディスクの再生時に
は、移動手段が駆動力により担持手段を対向位置に移動
させ、その後クランパ手段が駆動力によりクランプを行
う構成とした。
【0005】かかる構成によれば、ディスクの再生に際
し、ディスクをその収納部から取り出すのではなく、読
み取り手段を収納部内に移動せしめるため、ディスクの
取り出しのための空間を設ける必要がなく、又、読み取
り手段を担持する担持手段を移動させる駆動力と、クラ
ンパ手段のクランプ動作の駆動力を単一の駆動源の駆動
力で兼用したことにより部品点数を削減できるため装置
の小型化が達成される。
【0006】請求項2に記載の発明は、複数のディスク
を収納してこの収納されたディスクから所望のディスク
を選択して再生するディスクプレーヤであって、複数の
ディスク各々をトレイに担持させ、その複数のトレイを
配列して収納するディスク収納部と、ディスクに記録さ
れている情報を読み取る読み取り手段と、ターンテーブ
ルを長手方向における一端部近傍に設けるとともに、読
み取り手段を移動可能に担持する担持手段と、担持手段
をディスクの記録面と対向する対向位置と非対向位置と
の間を移動させる移動手段とを有し、ディスクの再生時
には、移動手段により担持手段を対向位置に移動させて
読み取り手段により情報を読み取るとともに、再生終了
後に担持手段を非対向位置に移動するときには、読み取
り手段をターンテーブルに接近させた後に担持手段を非
対向位置に移動させる構成とした。
【0007】かかる構成によれば、ディスクの再生に際
し、ディスクをその収納部から取り出すのではなく、読
み取り手段を収納部内に移動せしめるため、ディスクの
取り出しのための空間を設ける必要がなく、又、読み取
り手段をターンテーブルに接近させた後に担持手段を非
対向位置に移動させるため、ターンテーブルと読み取り
手段のための移動スペース及び非対向位置における配置
スペースが一体的に設けることが出来るためプレーヤハ
ウジング内の空間利用効率が高まるため装置の小型化が
達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例としての複
数ディスク収納プレーヤを添付図面を参照しつつ説明す
る。当該複数ディスク収納プレーヤは、例えば、自動車
のダッシュボード(図示せず)に形成された挿入口を介
してこれを保持する保持空間内に着脱自在に挿入装着さ
れるプレーヤハウジング2を主要部とし、このプレーヤ
ハウジングの前面部すなわちフロントパネル部は該保持
空間外に露出せしめられる。
【0009】図1に示す如く、プレーヤハウジング2の
前面部を形成するフロントパネル3には、該プレーヤハ
ウジング内の装着部にディスク収納部の一例としてのマ
ガジン5を挿入装着するための長方形の挿入口3aが形
成されている。挿入口3aは左右方向において伸長して
いる。なお、矢印X方向が左方であり、矢印Y方向は前
方である。また、矢印Zは上方を示す。また、図示して
はいないが、フロントパネル3上には、当該複数ディス
ク収納プレーヤの操作をなすための操作部と、プレーヤ
の作動状態などを表示する表示部が設けられている。
【0010】図1ないし図5に示すように、マガジン5
は、互いに分離自在な上半体6及び下半体7から成り且
つ全体として偏平な直方体状のハウジングと、該ハウジ
ング内に配列して収容されて各々主面上にディスク9を
担持し得る2種類の略矩形板状のトレイA11及びトレ
イB12とを有している。下半体7は該ハウジングの底
面部のみを形成すべく単に略矩形板状に形成され、上半
体6は該ハウジングの上面部及び側面部を形成すべく矩
形板状の主要部の縁部に下方に向って伸びる垂下部を一
体に結合して成る。
【0011】トレイA11は3枚、また、トレイB12
は2枚設けられており、これらが交互に配列されてい
る。トレイA11及びトレイB12はその1つの角部に
円形孔11a及び12aを有しており、図2に示す如
く、下半体7の角部内壁面に突設された円柱状部材14
にこれら各円形孔が円滑に嵌合している。よって、図3
から明らかな如く、該各トレイはこの円柱状部材14を
中心として回転し得、これによって上半体6及び下半体
7から成るハウジングに対して突出収納自在となってい
る。図6(a)ないし(c)並びに図7(a)ないし(c)から特に
明らかな如く、2種のトレイA11及びトレイB12は
下記の点を除き全体としてはほぼ同形状である。
【0012】即ち、操作者がマガジン5外に該各トレイ
を引き出す際に指先をかける爪部11b及び12bの位
置が異なり、これら爪部は該各トレイの主面に平行な面
内において相対的にずらして配置されている。かかる構
成の故、一方のトレイ、例えばトレイA11の爪部11
bに指先をかける場合、該トレイAに隣接する他方のト
レイB12の爪部12bと指先とが干渉することがな
く、マガジン5に対するトレイの出し入れを容易に行な
うことが出来る。
【0013】また、両トレイA11及びトレイB12の
端部、この場合、各トレイのディスク担持面に沿って該
ディスク担持面の中心部を通る仮想直線上、すなわち矩
形板状に形成された各トレイの2つの対角を結ぶ対角線
上若しくはその近傍には、後述する分離位置決め手段の
構成部材である複数のトレイ保持アームが該各トレイを
夫々保持するための2種の被保持部11c及び11d並
びに12c及び12dが形成されている。図6(a)及び
(b)並びに図7(a)及び(b)から明らかな如く、トレイ各
々に形成された2種の被保持部のうち一方の被保持部1
1c及び12cはトレイの端面に形成された溝から成
る。また、図6(a)及び(c)並びに図7(a)及び(c)に示す
ように、他方の被保持部11d及び12dは、トレイの
両主面を若干掘り込んで他の部分に比して薄肉に形成し
て成る。なお、これら被保持部11d及び12dを薄肉
とせずに、他の部分と同じ厚さに形成してもよい。但
し、このように薄肉とすることにより、マガジン5の薄
型化に寄与する。
【0014】図から明らかなように、トレイA11に形
成された被保持部11c及び11dと、トレイA11に
隣接する他方のトレイB12に形成された被保持部12
c及び12dとは、トレイの主面に平行な面内において
相対的にずらして配設されている。すなわち、各被保持
部11c及び11d、並びに12c及び12dを各トレ
イの主面に対して垂直な方向において一直線上に並べる
ことなく、トレイの主面に沿って互いにずらして分散せ
しめているのである。かかる構成の故、該各トレイを分
離せしめるための後述の各トレイ保持アームの揺動のた
めにプレーヤハウジング2内に設けるべき空間が、トレ
イの主面に対して直角な方向において縮小され、マガジ
ン5のこの方向における小型化すなわち薄型化、延いて
はプレーヤ全体としての薄型化が図り易くなっているの
である。
【0015】なお、図6(a)ないし図7(c)に示すよう
に、各トレイA11及びトレイB12には、上記の各被
保持部11c,11d,12c及び12dの近傍に夫々
切欠部11f,11g,12f及び12gが形成されて
いる。後述もするが、これらの切欠部は、上記した分離
位置決め手段(後述)の構成部材である各トレイ保持ア
ームとその保持したトレイに隣接するトレイとの干渉を
回避するためのものである。
【0016】なお、図6(a)ないし図7(c)から明らかな
如く、各トレイA11およびトレイB12の主面には、
ディスク9を収容して位置決めするための円形凹部11
h及び12hと、後述するクランパが挿通し得る開口部
11i及び12iが設けられている。また、図4及び図
5に示すように、マガジン5のハウジングの一部を形成
する下半体7の端部にも、上記の各トレイと同様に、上
記分離位置決め手段のトレイ保持アーム(後述)によっ
て保持される被保持部7a及び7bが、他の部分に対し
て薄肉の薄肉部として形成されている。なお、これら被
保持部7a及び7bを薄肉とせずに、他の部分と同じ厚
さに形成してもよい。
【0017】図2に示すように、マガジン5の下半体7
の内壁面角部には、前述した円柱状部材14と同様の2
本の円柱状部材16及び17が突設されている。各トレ
イA11及びトレイB12は、これらを回転自在に支え
る円柱状部材14の軸方向においても移動自在であり、
円柱状部材14は各トレイを軸支する軸支部材として作
用するのみならず、各トレイが平面的に位置が揃うよう
に案内する案内部材としても作用している。1本の円柱
状部材14をして、このように2つの作用をなさしめる
ことにより夫々の作用を個別になす部材を2つ設ける構
成に比して部品点数が1つ減ぜられている。
【0018】なお、上述の如く、各トレイA11及びト
レイB12は円柱状部材14を中心として回転すること
によりマガジン5に対して突出及び収納せしめられる。
トレイの突出収納動作としては、このように回転に限ら
ず、トレイを直線的に往復動させる構成が考えられる
が、かかる回転の構成としたことによりトレイの動きが
常に円滑に行なわれることとなり、操作者がディスクの
装填あるいは交換をなさんとしてトレイをマガジンに対
して出し入れする際の操作性が良好となっている。ここ
で、マガジン5のハウジングを構成する上半体6と下半
体7とを互いに固着するロック機構につき説明する。
【0019】図2ないし図5に示すように、上半体6の
内壁面には、円盤状かつ環状に形成された可動係止部材
19がその主面に沿って回転自在に取り付けられてい
る。詳しくは、図2、図4及び図5に示す如く、上半体
6の内壁面には、その環中心に対して直角な断面の形状
が略L字状の支持部材20がその上端面にて接着剤等に
より固着されており、可動係止部材19はこの支持部材
20の下辺部分と上半体6とによってその内周部分にて
摺動自在に挾持されるが如く配置されている。可動係止
部材19の外周部には3つの張出部19aないし19c
が突設されており、該各張出部の先端には半円状の切欠
部19dないし19fが形成され、前述した3本の円柱
状部材14,16及び17の先端部外周面に形成された
被係止部としての環状溝14a,16a及び17aに対
してこの各切欠部19dないし19fが円滑に嵌合可能
となっている。図8に例えば円柱状部材14とこれに係
合する張出部19aの斜視図を示す。なお、他の2本の
円柱状部材16及び17と張出部19b及び19cとの
関係も同様である。すなわち、下半体7に固設された3
本の円柱状部材14,16及び17の各環状溝14a,
16a及び17aに対して、上半体6に設けられた可動
係止部材19の各切欠部19dないし19fが嵌合する
ことによって、上半体6と下半体7とが互いに固着せし
められ、また、この嵌合状態が解除されることにより該
両半体が分離自在となるのである。なお、各切欠部19
dないし19fが各環状溝14a,16a及び17aに
嵌合する状態の可動係止部材19の位置を係止位置と称
し、この嵌合が解かれる可動係止部材19の位置を非係
止位置と称する。
【0020】図3に示すように、下半体7上であって円
柱状部材17の近傍には、可動係止部材19の1つの張
出部19cに係合することにより各張出部19aないし
19cの各切欠部19dないし19fが各円柱状部材1
4,16及び17の環状溝14a,16a及び17aに
嵌合する方向(矢印G方向)に向けて可動係止部材19
を付勢するための付勢レバー21が支持ピン21aを介
して揺動自在に設けられている。また、支持ピン21a
には、この付勢レバー21に付勢力を付与するばね部材
22が嵌挿されている。これら付勢レバー21及びばね
部材22によって、可動係止部材19を上記の係止位置
に向けて付勢する付勢手段が構成されている。そして、
この付勢手段と、上述の可動係止部材19と、該可動係
止部材が係合する被係止部としての3本の円柱状部材1
4,16及び17とによって、上半体6及び下半体7を
互いに固着するロック機構が構成されている。
【0021】かかるロック機構を設けたことによって、
操作者がマガジン5に対するディスクの装填あるいは交
換のためにマガジン5を取り扱う際に、このロック機構
を作動せしめて上半体6及び下半体7を互いに固着して
おけば、上半体6及び下半体7並びにその収容した各ト
レイが不用意に分離することが防止される。なお、上記
したように、該ロック機構は上半体6と下半体7を3点
にて同時に固着する構成の故、上半体6及び下半体7の
各部が歪むことなく正確に結合せられる。また、可動係
止部材19が略円盤状に形成されてその主面に沿って回
転する構成の故、可動係止部材19の作動のためにマガ
ジン5内に設けるべき空間が小となり、マガジン5自
体、延いてはプレーヤ全体としての小型化に寄与してい
る。但し、可動係止部材19の形状及び動きに関しては
かかる構成に限らず、例えば、揺動自在なアーム形状の
もの、あるいは直線的に往復動自在なレバー形状のもの
など、他の種々の形態が適用可能であることは言うまで
もない。
【0022】また、前述のように各トレイの軸支及び案
内をなす3本の円柱状部材14,16及び17をして、
このように上半体6及び下半体7の相互の固着をなすた
めの部材としても活用したので、部品点数が少なく抑え
られている。次いで、ターンテーブル、ピックアップ及
びディスククランプ機構を含む演奏手段を移動せしめ
て、これを装着されている上記マガジン5内の演奏さる
べきディスクに装着する演奏手段搬送機構について説明
する。
【0023】図9ないし図12に示す如く、マガジン5
は、プレーヤハウジング2内の装着部に挿入装着され
る。マガジン5を構成する前述の上半体6及び下半体
7、並びにトレイA11及びトレイB12の各々のマガ
ジン挿入方向端部と側端部には、夫々各トレイの配列方
向において一直線に並んで全体として2条の溝を形成す
るが如く、切欠部6a,6b,7d,11j,11k,
12j及び12kが形成されている。なお、下半体7に
ついては、マガジン挿入方向端部の切欠部は図示してい
ない。
【0024】図9及び図10に示すように、プレーヤハ
ウジング2内には、これら各切欠部により形成される2
条の長手溝に嵌合するように2本のガイドシャフト24
及び25が上下方向において延在すべく配置されてお
り、且つ、一方のガイドシャフト25はプレーヤハウジ
ング2に対して固定されている。これらガイドシャフト
24及び25は、後述の如く互いに分離する各トレイA
11及びトレイB12並びに下半体7に摺接してこれら
を分離方向において案内するものである。図13にその
一方のガイドシャフト24につき斜視状態を示す如く、
両ガイドシャフト24及び25の上端部近傍には鍔部2
4a及び25aが形成されており、マガジン5のハウジ
ングの上半部分をなす上半体6の切欠部6a及び6bが
このガイドシャフト24及び25の上端部分に嵌合する
ことによって上半体6が両鍔部24a及び25aにより
支えられ、上半体6の下方への移動が規制される。な
お、上述の如く一方のガイドシャフト25がプレーヤハ
ウジング2に対して固定されているのに対して、他方の
ガイドシャフト24については、プレーヤハウジング2
に対して支持ピン26aを介して揺動自在に設けられた
レバー部材26の自由端部上に突設されており、且つ、
ばね部材27によってマガジン5に近づく方向に向けて
付勢されている。よって、このガイドシャフト24は、
マガジン5のプレーヤハウジング2内への挿入に伴って
これに押される状態でレバー部材26が図9における時
計方向に揺動することにより退避せられ、マガジン5の
挿入を阻止することはなく、マガジン挿入完了と同時に
レバー部材26がばね部材27の付勢力を以て復帰する
ことによってマガジン5の各切欠部に嵌合する。
【0025】また、図3及び図9に示すように、マガジ
ン5の上半体6と下半体7とを互いに固着せしめている
円盤状の可動係止部材19には、その3つの張出部19
aないし19cのうち1つである張出部19aの近傍に
他の張出部19gが一体に形成されており、上記の如く
マガジン5がプレーヤハウジング2内に装着されるのに
伴なって上記のガイドシャフト25がこの張出部19g
を押す状態となる。これによって可動係止部材19は該
図における反時計方向に回転せしめられ、可動係止部材
19の各張出部19aないし19cがこれらが係止して
いた3本の円柱状部材14,16及び17から離脱し、
上半体6と下半体7との固着状態は解除され、両者は分
離可能となる。
【0026】以下に説明する演奏手段搬送機構は、演奏
指令に応じて、上記の如く分離可能となったマガジン5
の上半体6と下半体7とを上下に分離せしめると共に、
演奏さるべきディスクを担持したトレイを他のトレイか
ら分離させた後、ターンテーブル等を含む演奏手段を該
ディスクに対応すべく持ち来してこれに装着する。ま
ず、当該演奏手段搬送機構の一部を形成する分離位置決
め手段につき説明する。
【0027】図9、図11及び図12に示す如く、プレ
ーヤハウジング2内には、装着されたマガジン5の後方
及び右側方に夫々位置するように2つの円盤状の可動カ
ム部材29及び30が、その主面が上記の上半体6及び
下半体7並びに各トレイが分離すべき上下方向(矢印Z
方向及びその反対方向)において延在すべく配置されて
おり、且つ、プレーヤハウジング2に対して回転自在に
取り付けられている。該両カム部材の外周面は、下記の
各歯車を介してトルクを付与されるべく、ウォームホイ
ールとなっている。図14に明示する如く、カム部材3
0の主面には6条のカム溝30aないし30fが形成さ
れている。また、他方のカム部材29はこの一方のカム
部材30と全く対称の形状を有するように形成されてお
り、図12から明らかなように、カム部材30の各溝と
同様の6条のカム溝がその主面に形成されている。な
お、カム部材29及び30をこのように薄型の円盤状の
ものとしたことによりその占有空間が小さくなり、プレ
ーヤハウジング内の空間利用効率が高まり、プレーヤの
小型化が図り易くなっている。
【0028】図9に示すように、上記の2つのカム部材
29及び30の間に位置するように、プレーヤハウジン
グ2内の奥部にはモータ32が配置されている。図12
にも示すように、一方のカム部材29は、このモータ3
2により歯車32a、33、34及び35並びにウォー
ム36を介してトルクを付与されて回転する。また、図
11にも示す如く、他方のカム部材30には、歯車32
a、33、37及び38並びにウォーム39を順次介し
てモータ32からのトルクが伝達される。両カム部材2
9及び30はかかるトルク付与手段により、同期して同
じ回転速度にて駆動される。
【0029】図9及び図11に示す如く、一方のカム部
材30とマガジン5との間には上下方向において延在す
る平板状のブラケット41が配段されており(但し、図
11にはブラケット41は示していない)、このブラケ
ット41によって6本のトレイ保持部材としてのトレイ
保持アーム43ないし48が、その一端部において、支
持ピン43aないし48aを介して上下方向すなわち、
マガジン5の下半体7及び各トレイが分離すべき方向に
おいて揺動自在に取り付けられている。図11に示すよ
うに、これら各トレイ保持アーム43ないし48の他端
部には枢支ピン43bないし48bが上記の支持ピン4
3aないし48aと平行に植設されている。そして、該
各枢支ピンの近傍には夫々上下方向において伸長すべく
設けられた7本のガイドシャフト51ないし57によっ
て摺動自在に案内される6つのスライド駒61ないし6
6が設けられており、該各枢支ピンは該各スライド駒の
各々に枢着している。詳しくは、各スライド駒61ない
し66の側面に水平方向に伸びる長円形の溝が形成され
ており、各枢支ピンはこの溝に摺動自在に係合している
のである。これら6つのスライド駒のうち上から5つま
でのスライド駒61ないし65は各々、マガジン5にお
ける各トレイA11及びトレイB12に各々形成された
薄肉状の被保持部11d及び12dを保持している。ま
た、残る1つのスライド駒66については、マガジン5
の下半体7に薄肉部として形成された被保持部7bを保
持している。
【0030】そして、上記の6本のトレイ保持アーム4
3ないし48の中央部分には上記支持ピン43aないし
48a並びに枢支ピン43bないし48bと平行に、カ
ムフォロワとしての摺動ピン43cないし48cが各々
植設されており、該各摺動ピンの先端部が図14に明示
するカム部材30の各カム溝30aないし30fに摺動
自在に係合している。すなわち、モータ32の回転に基
づくカム部材30の回転により、各トレイ保持アーム4
3ないし48が適宣揺動せしめられるように構成されて
いるのである。なお、各トレイ保持アームの揺動のタイ
ミングについては後述の動作説明の項において詳述す
る。
【0031】図9及び図12に示す如く、他方のカム部
材29とマガジン5との間にも上下方向において延在す
べく平板状のブラケット71が設けられており、このブ
ラケット71によって6本のトレイ保持部材としてのト
レイ保持アーム73ないし78が、その一端部におい
て、支持ピン73aないし78aを介して上下方向にお
いて振動自在に取り付けられている。図12に示すよう
に、これら各トレイ保持アーム73ないし78の他端部
には枢支ピン73bないし78bが上記の支持ピン73
aないし78aと平行に植設されている。そして、これ
ら6本の枢支ピンのうち上から5本までの枢支ピン73
bないし77bが各トレイA11及びトレイB12に形
成された被保持部11c及び12cである長円形の溝に
円滑に係合している。また、残る1本の枢支ピン78b
の近傍には上下方向において伸長すべく設けられたガイ
ドシャフト80に沿って摺動自在なスライド駒81が設
けられており、該枢支ピンはこのスライド駒81に枢着
せしめられている。詳しくは、スライド駒81の側面に
水平方向に伸びる長円形の溝が形成されており、枢支ピ
ン78bはこの溝に摺動自在に係合しているのである。
そして、このスライド駒81は、マガジン5の下半体7
に薄肉部として形成された被保持部7aを保持してい
る。
【0032】上記の6本のトレイ保持アーム73ないし
78の中央部分には上記支持ピン73aないし78a並
びに枢支ピン73bないし78bと平行に、カムフォロ
ワとしての摺動ピン73cないし78cが各々植設され
ており、該各摺動ピンの先端部がカム部材29の主面に
形成された6条のカム溝に各々摺動自在に係合してい
る。すなわち、モータ32の回転に基づくカム部材29
の回転により、各トレイ保持アーム73ないし78が前
述の他のトレイ保持アーム43ないし48と同期して揺
動せしめられるように構成されているのである。
【0033】図9及び図12に示す如く、カム部材29
にはそのカム面とは反対側の面に、弧状に形成されたア
ドレスプレート83が該カム部材と同心に固着されてい
る。アドレスプレート83にはカム部材29の回転角度
30°を1ピッチとして6つのスリット83aが形成さ
れている。このスリットを検知するためのフォトセンサ
84が設けられており、且つ、ブラケット85を介して
プレーヤハウジング2に対して固定されている。このア
ドレスプレート83及びフォトセンサ84は、両カム部
材29及び30の回転角度位置、すなわち、各トレイ保
持アーム43ないし48並びに73ないし78の揺動位
置を検知するためのものである。上記したモータ32
と、歯車32a、33、34、35、37及び38と、
ウォーム36及び39とによって、両カム部材29及び
30に対して駆動力を付与する駆動力付与手段が構成さ
れている。そして、該駆動力付与手段と、両カム部材2
9及び30により、各トレイ保持アーム43ないし48
並びに73ないし78を揺動せしめる保持アーム駆動手
段すなわち保持部材駆動手段が構成されている。また、
該保持アーム駆動手段と、該各トレイ保持アームとによ
って、マガジン5の上半体6及び下半体7を分離すると
共にその収容している各トレイのうち所望のディスクを
担持したトレイを選択してこれをトレイの主面に対して
垂直な方向において他のトレイから分離せしめて位置決
めする分離位置決め手段が構成されている。なお、この
分離位置決め手段をディスク保持手段とも称する。すな
わち、演奏されるべきディスクは、該ディスクを担持し
たトレイと共にこの分離位置決め手段により他のトレイ
から分離されて所定位置に位置決めされて保持され、こ
の位置にあるディスクに対して後述の如く、ターンテー
ブルを含む演奏手段が近接して装着されて演奏が開始さ
れるのである。
【0034】ここで、上記の分離位置決め手段につき更
に詳述する。まず、前述の如く、該分離位置決め手段は
2つのカム部材29及び30により各々駆動される6本
ずつ2組のトレイ保持アーム群を有し、マガジン5の各
トレイは該両トレイ保持アーム群によって、そのディス
ク担持面に沿って該ディスク担持面の中心部を通る仮想
直線上若しくはその近傍の端部に形成された被保持部1
1c、11d、12c及び12dを保持される。換言す
ると、矩形板状に形成された各トレイはその2つの対角
を結ぶ対角線上若しくはその近傍にて上記トレイ保持ア
ーム群により保持されるのである。一方、マガジン5及
びこれを囲繞するプレーヤハウジング2は共に直方体状
に形成されている。このように直方体状のマガジン5を
同じく直方体状のプレーヤハウジング2により囲んだ構
成においては、上記の如く、各トレイの対角、従ってマ
ガジン5全体の2つの対角の近傍に2組のトレイ保持ア
ーム群を夫々振り分けて配置すれば、両トレイ保持アー
ム群の中間に位置する部分すなわちプレーヤハウジング
2の奥の隅部に比較的大きな空間が得られる。よって、
この空間に前述のカム部材29及び30並びにモータ3
2などからなる保持アーム駆動手段を効率よく配設する
ことが出来るのである。
【0035】また、上述の如く、各々6本ずつのトレイ
保持アームから成るトレイ保持アーム群が2組設けられ
てこれらのトレイ保持アーム群によりトレイ各々をその
対角線近傍の2箇所で保持してトレイのディスク担持面
に対して垂直な方向において分離せしめる構成と成って
いるが、前述したように各トレイは2本のガイドシャフ
ト24及び25により互いにずれることなく案内される
故、このように2箇所で保持する必要はなく、2組のト
レイ保持アーム群のうちいずれか一方の組の保持アーム
群、例えばトレイ保持アーム43ないし48により各ト
レイの1箇所だけ保持して移動力を付与する構成とする
ことも可能である。よって、残る他方の組のトレイ保持
アーム群、すなわちトレイ保持アーム73ないし78に
ついては、この一方の組の保持アーム群と協働して各ト
レイを保持してトレイが傾かぬように平行移動せしめる
トレイ傾き規制手段として作用することとなる。なお、
トレイ保持アーム43ないし48を第1のトレイ保持部
材と称し、これに対して他方の組の各トレイ保持アーム
73ないし78を第2のトレイ保持部材と称する。
【0036】かかるトレイ傾き規制手段を設けたことに
よって、トレイは傾くことなく常に平行移動せしめられ
る故、トレイの傾きによりトレイ上のディスクがずれる
ことがなく、後述するターンテーブルなどを含む演奏手
段のディスクに対する装着が常に確実且つ円滑に行われ
るのである。なお、上記のトレイ傾き規制手段としての
各トレイ保持アーム73ないし78に対して駆動力を付
与する駆動力付与手段としては、専ら各トレイの分離動
作を司る各トレイ保持アーム43ないし48に対して駆
動力を付与するモータ32が兼用されている故、トレイ
傾き規制手段専用の駆動力付与手段を特別に設ける必要
がなく、駆動源の削減が達成されている。
【0037】ここで、上記の各トレイ保持アーム群の構
成につき更に詳しく説明する。図9及び図11に示すよ
うに、マガジン5の後方に配設された一方のトレイ保持
アーム群である6本のトレイ保持アーム43ないし48
は、交互に互いに異なる2つの仮想面に沿って揺動する
ようにずれて配置されている。すなわち、6本のトレイ
保持アームを交互に2つの小組、この場合、トレイ保持
アーム43、45及び47を1つの小組とし、残る3本
のトレイ保持アーム44、46及び48をもう1つの小
組として分け、この両小組のトレイ保持アーム群が沿っ
て移動すべき仮想面を互いに水平面内においてずらして
いるのである。かかる構成の故、図示の如くこれら2つ
の仮想面が互いに水平方向において重なるようになせ
ば、全てのトレイ保持アーム43ないし48を共通の1
つの仮想面に沿って移動せしめる構成に比して、各トレ
イの移動のために必要な該仮想面の投影面積が半減し、
プレーヤ全体としての小型化が図り易くなるのである。
【0038】また、図9に示すように、上記のように互
いに水平面内においてずらして配置された一方の小組と
してのトレイ保持アーム43、45及び47と、他方の
小組であるトレイ保持アーム44、46及び48との間
には、これら両組を隔てるべく隔壁部材88が介装され
ている。この隔壁部材88によって、該両小組のトレイ
保持アーム群は正確に案内され、歪みなどにより互いに
他方の組のトレイ保持アーム群と干渉することが防止さ
れ、作動が円滑に行われる。
【0039】一方、図9及び図12から明らかな如く、
マガジン5の後方に配設された6本のトレイ保持アーム
73ないし78についても、上記のトレイ保持アーム4
3ないし48と同様に、交互に2つの小組に分けられ、
これら2つの小組は水平面内においてずらして配置さ
れ、且つ、その間に隔壁部材89が設けられている。な
お、上述の如く、各トレイ保持アーム43ないし48並
びに73ないし78は夫々揺動する形態となっている
が、該各トレイ保持アームの動きとしてはこのように揺
動に限らず、例えば平行移動など、他に種々のものが考
えられる。但し、かかる揺動の構成としたことにより、
各トレイ保持アームの動作が常に確実に且つ円滑に行わ
れることとなる。
【0040】次に、上記した分離位置決め手段と共に前
述した演奏手段搬送機構を構成する機構について説明す
る。図2、図9、図15及び図16に示す如く、プレー
ヤハウジング2内には、装着されたマガジン5の左側方
に位置するように、円柱状の支持シャフト95が上下方
向、すなわち前述の各トレイが分離すべき方向において
伸長して配置されており、且つ、プレーヤハウジング2
に対してその下端部にて固定されている。支持シャフト
95には円筒状に形成された雄ねじ96が回転自在に外
嵌せしめられている。雄ねじ96の上端部には平板状に
形成された長手可動担持部材98がその一端部にて嵌着
されている。この可動担持部材98は水平方向において
延在している。すなわち、可動担持部材98が前述した
各トレイの分離方向に対して垂直な方向において支持シ
ャフト95を中心として揺動自在であり、且つ、支持シ
ャフト95に沿って移動自在となっているのである。ま
た、可動担持部材98は分離するトレイ間に挿通し得る
挿通位置と、トレイ間から離脱する非挿通位置との間で
揺動する。図2において二点鎖線にて示し且つ図9にお
いて実線で示す可動担持部材98の揺動位置が該挿通位
置であり、図2において実線で示し且つ図9において二
点鎖線にて示す揺動位置が非挿通位置である。なお、こ
の挿通位置は、可動担持部材98がこの位置にあるとき
にはトレイ上のディスク9の記録面に該可動担持部材が
対向し得ることから、これをディスクに対する対向位置
とも称する。そして、上記非挿通位置については同様に
非対向位置と称する。また、可動担持部材98は、図1
5において実線にて示す低位置と二点鎖線で示す高位置
の間で支持シャフト95に沿って移動し得る。
【0041】可動担持部材98の揺動端部近傍には、タ
ーンテーブル100が設けられている。そして、可動担
持部材98上には、該可動担持部材の長手方向に沿って
ガイドシャフト101及びウォーム102が互いに平行
に配置されており、キャリッジ103の一側端部103
bがこのウォーム102に螺合し、且つ他側端部にてガ
イドシャフト101により摺動自在に支持されている。
但し、図2にはガイドシャフト101及びウォーム10
2は示していない。
【0042】キャリッジ103は、対物レンズ105
(図9に図示)を含む光学式ピックアップを内蔵してい
る。この光学式ピックアップについては公知のものと同
様である故詳述はしないが、対物レンズ105をフォー
カシング方向及びトラッキング方向においてサーボ駆動
するサーボ機構等を含み、レーザー光照射装置より発し
たレーザービームをディスク記録面に照射してその反射
光の変化により記録情報を読み取るものである。なお、
図9に示す如く、可動担持部材98には対物レンズ10
5がディスク9の記録面に対してアクセスをなすための
略長方形の開口部98aが形成されている。また、図9
及び図16に示す如く、キャリッジ103を案内するガ
イドシャフト101は、可動担持部材98に形成した他
の細長の開口部98b内に配置され、該開口部がガイド
シャフト101の設置空間として活用されている。よっ
て、ガイドシャフト101の占有すべき空間が削減さ
れ、プレーヤの小型化に寄与している。
【0043】図9及び図16に示す如く、上記したウォ
ーム102は、可動担持部材98の基端部側に配置され
たモータ108により、複数のプーリ及びこれに掛け回
された2本のベルトから成る動力伝達機構109を介し
てトルクを付与されて回転せしめられる。また、図9に
示すように、可動担持部材98の揺動端部には、キャリ
ッジ103がその作動子111aに係合して作動せしめ
られることにより、キャリッジ103がターンテーブル
100に最接近する移動限界位置に達したことを検知す
る検知スイッチ111が配設されている。また、図9に
示すように、可動担持部材98上には、この検知スイッ
チ111の近傍に、フォトセンサ112が設けられてい
る。そして、図9及び図12に示すように、可動担持部
材98が上記の非挿通位置にあるときに、このフォトセ
ンサ112により検出され得る5つのスリット113a
が上下方向において並べて形成されたアドレスプレート
113がプレーヤハウジング2の左内壁面に取り付けら
れている。
【0044】上記したガイドシャフト101と、ウォー
ム102と、モータ108と、動力伝達機構109と、
検知スイッチ111とによって、ピックアップを搭載し
たキャリッジ103をターンテーブル100に対して近
接及び離間せしめるべく案内し且つ移動せしめるピック
アップ案内駆動手段が構成されている。図2及び図16
に示す如く、可動担持部材98の下面に沿ってクランパ
アーム115が配置されており、且つ、可動担持部材9
8の基端部近傍に下方に向けて伸長すべく形成された垂
下部98dに支持ピン116によりその一端部にて揺動
自在に取り付けられている。クランパアーム115の揺
動は上下方向を含む面内においてなされる。クランパア
ーム115の揺動端部には、演奏されるべきディスク9
をターンテーブル100のディスク担持面に向けて押圧
する押圧部材117すなわちクランパが球状ベアリング
118(図16に図示)などを介して回転自在に取り付
けられている。
【0045】上記したクランパアーム115と、押圧部
材118と、これらに関連する周辺小部材とにより、デ
ィスク9をターンテーブル100のディスク担持面にク
ランプするディスククランプ機構が構成されている。ま
た、このディスククランプ機構と、ターンテーブル10
0と、キャリッジ103を含む光学式ピックアップと、
ガイドシャフト101及びウォーム102並びにモータ
108などから成るピックアップ案内駆動手段とを、演
奏手段と総称する。すなわち、可動担持部材98はこの
演奏手段を担持して揺動するのである。
【0046】続いて、上記の可動担持部材98を揺動せ
しめると共に、揺動支持軸である支持シャフト95に沿
って移動せしめる担持部材駆動手段につき説明する。図
15は図9に関するXV−XV矢視を一部断面を含めて
示したものであるが、これら図9及び図15に示すよう
に、可動担持部材98を軸支する支持シャフト95の前
方及び後方には夫々、モータ121及び122が配設さ
れている。支持シャフト95の後方に設けられたモータ
121は可動担持部材98を支持シャフト95に沿って
移動せしめるためのものであり、前方に設けられたモー
タ122は可動担持部材98を揺動せしめるためのモー
タである。なお、後述するが、モータ122は、上記の
ディスククランプ機構に対しても駆動力を付与する。図
15から明らかな如く、支持シャフト95に回転自在且
つ摺動自在に嵌合して可動担持部材98を担持した雄ね
じ96には、円筒状の雌ねじ123が螺合している。そ
して、この雌ねじ123の下端には歯車123aが一体
に形成されており、歯車124、125a、ウォームホ
イール125b、ウォーム126、歯車127及び12
8を順次介して、モータ121からのトルクがこの歯車
123a及び雌ねじ123に伝達される。
【0047】一方、上記の雌ねじ123には円筒状部材
130が回転自在に外嵌せしめられており、該筒状部材
の上端部には円柱状のピン130aが突設され、可動担
持部材98に形成された円形開口部98fにこのピン1
30aが所定の間隙を以て挿通されている。円筒状部材
130の下端部には歯車130bが一体に形成されてお
り、歯車132、フェース歯車133、ウォーム13
4、ウォームホイール135a、歯車135b、歯車1
36及び137を順次解して、モータ122からのトル
クがこの歯車130b及び円筒状部材130に伝達され
る。なお、歯車136及び137は互いに一体ではな
く、共にシャフト139によって同心的に枢支されてお
り、図17にも示す如く、上方の歯車136の下主面に
形成された円弧状の溝136aに対し、下方の歯車13
7の上主面に突設されたピン137aが摺動自在に嵌合
している。また、図9に示す如く、可動担持部材98を
軸支する支持シャフト95には、該可動担持部材に対し
て、前述の非挿通位置すなわち、図9において二点鎖線
にて示す位置へ向けてのバイアス力を付与するバイアス
力付与手段としてのばね部材140が嵌合せしめられて
いる。
【0048】上記したモータ121及び122と、歯車
123a、124及び125aと、ウォームホイール1
25bと、ウォーム126と、歯車127及び128
と、ピン130aと、歯車130b及び132と、フェ
ース歯車133と、ウォーム134と、ウォームホイー
ル135aと、歯車135b、136及び137と、ピ
ン137aとによって、上記の雌ねじ123及び円筒状
部材130の各々に対して選択的にトルクを付与するト
ルク付与手段が構成されている。また、該トルク付与手
段と、雌ねじ123と、円筒状部材130と、前述の雄
ねじ96とにより、可動担持部材98を支持シャフト9
5を中心として揺動せしめると共に支持シャフト95に
沿って移動せしめる担持部材駆動手段が構成されてい
る。また、この担持部材駆動手段と、可動担持部材98
と、支持シャフト95と、前述の分離位置決め手段と、
可動担持部材98にバイアス力を付与するばね部材14
0とによって、ターンテーブル100などから成る前述
の演奏手段を移動せしめてこれを演奏されるべきディス
クに装着する演奏手段搬送機構が構成されている。
【0049】なお、上述の如く、可動担持部材98は揺
動する形態となっているが、可動担持部材98の動きと
してはこのように揺動に限らず、例えば平行移動など、
他に種々のものが考えられる。但し、かかる揺動の構成
としたことによって、可動担持部材98の動作が常に確
実に且つ円滑に行われる。また、上述した如く、可動担
持部材98をマガジン5の該トレイ間に挿通する挿通位
置と非挿通位置との間で揺動せしめるべく支持シャフト
95に揺動自在に取り付けると共に、他のトレイから分
離されたトレイに対応する位置に演奏手段を持ち来すべ
く可動担持部材98を支持シャフト95の軸方向におい
ても可動とした構成の故、プレーヤ全体としての小型化
が達成されている。何んとなれば、可動担持部材98を
このように異なる2つの方向に移動自在とする他の構成
として、例えば、該可動担持部材98を支持シャフト9
5に対して揺動のみ成し得る如く取り付け、トレイの分
離方向において移動自在な所定の移動部材を設けてこの
移動部材上に支持シャフト95を搭載することが考えら
れる。しかしながら、かかる仮想の構成においては、当
該実施側の構成に比して、該移動部材や、これをトレイ
分離方向において移動自在に案内する案内機構が必要と
なり、部品点数の増大と共にプレーヤ全体としての大型
化を招来するのである。
【0050】ところで、図9から明らかな如く、上記し
た可動担持部材98の揺動中心となる支持シャフト95
の配設位置は、ディスク保持手段である該トレイ保持ア
ーム73ないし78による各トレイの保持位置すなわ
ち、各トレイの被保持部11c及び12cよりも前方に
位置し、これら各被保持部に比して、プレーヤハウジン
グ2に形成されたマガジン5の装入用の挿入口3aに近
い位置に設定されている。可動担持部材98の揺動中心
をかかる位置に設けたことにより、プレーヤハウジング
2内の中央部分及び奥部に比較的大きな空間が形成さ
れ、可動担持部材98を作動せしめる前述の担持部材駆
動手段や他の機構の占有空間としてこの空間を利用する
ことが出来、プレーヤ内部の機構の設定位置の選択の自
由度が高められている。
【0051】ここで、可動担持部材98を揺動せしめる
ためのモータ122が生ずる動力を以て前述のディスク
クランプ機構をも作動せしめる構成につき説明する。図
9、図16及び図17に示すように、可動担持部材98
の基端部下面には中間レバー142がねじ142a(図
16に図示)によって水平面内においてその中央部分に
て揺動自在に取り付けられている。そして、モータ12
2からの動力を可動担持部材98に伝える動力伝達機構
の構成部材である歯車136の上面にはカム部136b
が一体に形成されており、中間レバー142の揺動一端
部に形成された垂下部142b(参照符号は図16のみ
に示す)に該カム部のカム面が摺接可能となっている。
図16に示す如く、中間レバー142の揺動他端部にも
垂下部142bが形成されており、この垂下部142b
に突設された突起142cが、ディスククランプ機構の
構成部材であるクランパアーム115に形成された垂下
部115aに当接せしめられている。すなわち、歯車1
36と一体のカム部136bがモータ122から付与さ
れる動力により回動せしめられて、該カム部のカム面が
中間レバー142の一方の垂下部に当接してこれを押圧
することによって中間レバー142がこれを枢支するね
じ142aを中心として揺動し、中間レバー142の揺
動他端部に形成された突起142cがクランパアーム1
15の垂下部115aを押し、ディスククランプがなさ
れるように構成されているのである。
【0052】図18は上記した構成の複数ディスク収納
プレーヤの各内部機構の動作制御をなす制御部の構成を
示し、CPU150はROM151に予め記憶せしめら
れた制御プログラムに沿って、フォトセンサ84、11
2及び、検知スイッチ111並びにスイッチ群(図示せ
ず)からなるキーボード152からの各信号に応じてR
AM153と協働して、モータ32、108、121及
び122並びにターンテーブル100及びピックアップ
155に対して指令を発する。
【0053】上記制御プログラムの一例を、図19ない
し図21に示すフローチャート並びに図22ないし図2
7の動作説明図を参照しつつ説明する。まず、図18に
示すキーボード152が操作者により操作されて所望の
ディスクを演奏せしめるための演奏指令が発せられ、且
つ、曲目の指定がなされると、当該複数ディスク収納プ
レーヤは図19ないし図21に示すフローチャートに沿
って動作する。
【0054】図19に示す如く、演奏指令が発せられ、
且つ、曲目の指定がなされる(ステップS1)と、制御
部はまず、マガジン5がプレーヤハウジング2内に装着
されていることを図示せぬマガジン検出手段が発する検
出信号により確認する(ステップS2)。マガジン5が
装着されていれば、図19及び図20に示す第1ローデ
ィングサブルーチン(ステップS3)を実行することに
より各内部機構を作動せしめる。なお、この第1ローデ
ィングサブルーチンの実行に際し、マガジン5はプレー
ヤハウジング2内に挿入装着されただけの状態であり、
マガジン5の下半体7及び上半体6は未だ分離せしめら
れていない。
【0055】なお、マガジン5が操作者によってプレー
ヤハウジング2内に挿入装着されることにより、マガジ
ン5の上半体6と下半体7を互いに固着せしめている可
動係止部材19の1つの張出部19gを図9に示すガイ
ドシャフト25がこの装着力の反力を以て押す状態とな
る。これによって可動係止部材19は図2及び図9にお
ける反時計方向に回転せしめられ、可動係止部材19の
各張出部19aないし19cがこれが係止していた3本
の円柱状部材14、16及び17から離脱し、上半体6
と下半体7との固着状態は解除され、両者は分離可能と
なる。また、この状態において、ターンテーブル100
を含む演奏手段を搭載した可動担持部材98は図9にお
いて二点鎖線で示す非挿通位置にある。
【0056】また、マガジン5をプレーヤハウジング2
内に装着するときに、各トレイ保持アーム43ないし4
8並びに73ないし78により、各トレイ及び下半体7
の被保持部が夫々保持せしめられる。図20に示す如
く、上記の指令が発せられると、制御部はまず、モータ
32を正転(ステップS4)させて2つのカム部材29
及び30を角度θ、例えば30°だけ正転させ、各トレ
イ保持アーム43ないし48並びに73ないし78を図
11及び図12に示す状態から図22に示す状態まで揺
動せしめる。これによって、マガジン5の下半体7は下
方に移動せしめられて上半体6から分離される。また、
図22に示すように、下半体7と上半体6の分離と同時
に、マガジン5内に収容されている5枚のトレイのうち
最下のトレイA11が他のトレイから分離せしめられて
ターンテーブル100を含む演奏手段に対応する位置に
持ち来される。
【0057】配列された5枚のトレイのうち、指定され
た曲目を収容したディスクが下から3枚目のトレイA1
1上に担持されている場合、モータ32は更に正転せし
められ(ステップS5)、両カム部材29及び30は同
期して更に60°正転せられ、図22の状態から図23
の状態を経て図24の状態となり、所望のディスクを担
持したトレイA11が他のトレイから分離される。ま
た、このトレイ分離動作に伴って、モータ121が正転
せしめられ(ステップS5)、演奏手段を担持した可動
担持部材98が最下位置からトレイ2枚分の厚さに相当
する距離だけ上方に移動せしめられ、他のトレイから分
離されたトレイ11に対応する位置に位置決めされる。
なお、両カム部材29及び30の回転角度並びに可動担
持部材98の上昇距離は、前述した2つのフォトセンサ
84及び112により検知されるアドレスプレート83
及び113の夫々のスリット83a、113aの数を、
制御部がその具備したカウンターにより数え、このカウ
ント値に基づき検出する。また、上記の動作は、演奏手
段に現在対応して位置するトレイのアドレスすなわち現
在ディスクのアドレスと検索中のディスクであるサーチ
ディスクのアドレスとを比較しながら行われる。
【0058】現在ディスクのアドレスがサーチディスク
のアドレスと一致(ステップS6)したら、モータ32
及びモータ121を停止せしめる(ステップS7)。次
いで、モータ122を正転させ(ステップS8)、演奏
手段をその自由端部上に搭載した可動担持部材98を図
9において二点鎖線で示す非挿通位置から実線にて示す
挿通位置に向けて揺動せしめ、且つ、ディスククランプ
機構を作動せしめて演奏さるべきディスクに対してター
ンテーブル100を装着せしめる。この動作につき更に
詳述する。
【0059】前述した如く、可動担持部材98を揺動さ
せるためのモータ122の出力は、歯車132、フェー
ス歯車133、ウォーム134、ウォームホイール13
5a、歯車135b及び136、ピン137a、歯車1
37及び130b、円筒状部材130並びにピン130
aを順次介して可動担持部材98に付与される。モータ
122が正転を始める前、歯車136の下主面に形成さ
れた円弧状溝136aとこの溝に摺動自在に嵌合すべく
歯車137の上主面に植設されたピン137aとは、図
17に示す位置関係にある。この状態でモータ122が
正転を開始すると、可動担持部材98はこれを枢支した
支持シャフト95に取り付けられたばね部材140によ
り上記挿通位置(図9において実線で示す揺動位置)に
向けて付勢されている故、このばね部材140の付勢力
によって揺動せられる。よって、上記の2つの歯車13
6及び137はこれらに設けられた円弧状溝136a及
びピン137aの相対位置関係を図17に示す状態に保
ったまま同期して回転する。すなわち、ばね部材140
の付勢力による可動担持部材98の揺動が、モータ12
2の回転により許されつつ行われる状態となるのであ
る。かくして、可動担持部材98が図9において実線に
て示す挿通位置に揺動すると、図9に示す如く、可動担
持部材98の縁部が円柱状のストッパ158に当接し、
可動担持部材98は該挿通位置に位置決めされる。上述
した2つの歯車136及び137が互いに一体に形成さ
れているのであれば、この状態に至れば該両歯車を含む
動力伝達系はこれ以上の作動は阻止される。ところが、
上記した如く、両歯車136及び137は、ピン137
aが円弧状溝136a内を摺動する範囲内で相対的に回
転可能となっている。
【0060】モータ122は、上記の可動担持部材98
の位置決めの後も更に正転を続け、これにより歯車13
6が、固定状態となった他方の歯車137に対して回転
せしめられる。前述の如くこの歯車136の上主面には
カム部136bが一体に形成されている故、歯車136
の回転に伴って、図27に示すように、カム部136b
が中間レバー142に摺接してこれを揺動せしめる。こ
れにより、図16に示すクランパアーム115の垂下部
115aが中間レバー142の突起142cにより押さ
れ、該クランパアームが二点鎖線にて示す非クランプ位
置から実線で示すクランプ位置に揺動(矢印H方向)
し、押圧部材117すなわちクランパがディスク9を押
し上げてトレイ上から離間させ、ターンテーブル100
に対してクランプする。なお、このカム部136bの回
動は、可動担持部材98が上記の挿通位置に達した後に
行われ、これにより、カム部136bの最大径部と中間
レバー142とが互いに干渉することが防止されてい
る。また、このクランプ動作を、ターンテーブル100
を回転させつつ行なうと、クランプミスが少なくなる。
【0061】上記の動作の後、一定時間の経過を待ち
(図20においてステップS9にて示す)、これにより
制御部は可動担持部材98の揺動及びディスククランプ
機構の作動が完了したものとし、モータ122を停止さ
せる(ステップS10)。この後、ピックアップが具備
する対物レンズ105のサーボ駆動手段(図示せず)な
どを作動せしめると共に、モータ108を正転せしめ
(ステップS11)てピックアップを内蔵したキャリッ
ジ103の移動を開始させ、演奏を開始する。
【0062】1枚目のディスクにつき、その演奏が終了
したことを確認したら(ステップS12)、制御部はキ
ャリッジ駆送用のモータ108の正転及びピックアップ
の作動を停止し、ただちにモータ108を逆転させる
(ステップS13)。このモータ108の逆転によっ
て、ピックアップを搭載したキャリッジ103は可動担
持部材98の揺動端部に搭載されたターンテーブル10
0に最接近せしめられる。キャリッジ103がターンテ
ーブル100に最接近すると、キャリッジ103に形成
された突部が図9に示す検知スイッチ111の作動子1
11aに係合して該検知スイッチを作動せしめる。制御
部はこの検知スイッチ111から発せられる検知信号に
基づいて、キャリッジ103がターンテーブル100に
最接近したことを認識し(ステップS14)、これに応
じてモータ108を停止してキャリッジ103を停止せ
しめる(ステップS15)。
【0063】そして、上記の動作の後、モータ122を
逆転せしめ(ステップS16)、ディスククランプの解
除をなすと共に、可動担持部材98を図9において実線
で示す挿通位置から二点鎖線にて示す非挿通位置に揺動
せしめる。なお、このディスククランプの解除動作及び
可動担持部材98の復帰動作は、前述したディスククラ
ンプ動作及び可動担持部材98の挿通位置への揺動動作
の逆の過程を辿ってなされる故、詳述はしない。
【0064】図9に示す如く、可動担持部材98が上記
の非挿通位置に戻ると、各可動担持部材の揺動溝部上に
設けられているフォトセンサ112がその検出すべきア
ドレスプレート113を検出し得る位置に達してこれを
検出する。制御部は例えば、このフォトセンサ112か
ら発せられる検出信号に基づいて可動担持部材98の復
帰動作が完了したことを認識し(ステップS17)、モ
ータ122を停止して可動担持部材98を停止せしめる
(ステップS18)。
【0065】ところで、上記の記載から明らかな如く、
当該複数ディスク収納プレーヤにおいては、ディスクの
演奏が終了して可動担持部材98の非挿通位置すなわち
演奏されていたディスクに対する非対向位置への復帰動
作に先立ち、可動担持部材98上のキャリッジ103が
ターンテーブル100に最接近せしめられる。かかる構
成によって、プレーヤの小型化が達成されているのであ
る。何となれば、通常、実施例において示した如くプレ
ーヤハウジング2は直方体状に形成され、その収容した
ディスクが円形であるところから、プレーヤハウジング
2の内部の四隅に比較的大きな空間が形成される。よっ
て、上記の長手可動担持部材98が上記非対向位置にあ
るときには該可動担持部材がプレーヤハウジング2の内
側壁面に近接してこれに沿うが如く位置するように構成
すると、可動担持部材98の端部は必然的に上記四隅の
空間のいずれかに収容される形態となる。そこで、上記
の如く演奏終了後にキャリッジ103を可動担持部材9
8の端部に移動させてから該可動担持部材を上記非対向
位置に戻すようになせば、この隅の空間が非演奏時にお
けるキャリッジ103の収容空間として有効に利用さ
れ、プレーヤハウジング2の内部における空間利用効率
が高まり、プレーヤの小型化が図り易くなるのである。
【0066】上記までの一連の動作により、1枚のディ
スクにつきその演奏が完了する。図19に示す如く、制
御部は、上記の一連の動作を行わしめた後、指定ディス
クが更にあるかどうかを確認し(ステップS20)、指
定されたディスクが2枚以上である場合には、図19及
び図21に示す第2ローディングサブルーチン(ステッ
プS21)を実行して各内部機構を作動せしめる。
【0067】第2ローディングサブルーチンにおいて、
制御部はまず、2枚目に演奏すべきディスクが、先に演
奏を終了したディスクに比して上方及び下方のいずれに
位置するかを確認する(ステップS22)。そして、5
枚配列された各トレイのうち、2枚目に指定されたディ
スクを担持したトレイが最上位置にあるトレイA11で
ある場合、制御部はモータ32を正転させ(ステップS
23)て2つのカム部材29及び30を更に60°正転
せしめ、図24に示す状態から図25の状態を経て図2
6図の状態とし、最上位置のトレイA11を他のトレイ
から分離せしめる。また、このトレイ分離動作に伴っ
て、モータ121を正転せしめ(ステップS23)、演
奏手段を担持した可動担持部材98を、上述の第1ロー
ディングサブルーチンにおいて位置決めされた位置から
トレイ2枚分の厚さに相当する距離だけ上昇せしめ、上
記の如く他のトレイから分離した最下位置のトレイA1
1に対応する位置に位置決めする。
【0068】一方、2枚目に演奏に供されるべきディス
クが、5枚配列された各トレイのうち例えば上から2枚
目(下から4枚目)のトレイB12上に担持されている
場合は、制御部はモータ32を逆転させ(ステップS2
4)て2つのカム部材29及び30を逆転せしめ、図2
4に示す状態から図23の状態とし、この、上から2枚
目のトレイB12を他のトレイから分離させる。また、
このトレイ分離動作に伴い、モータ121を逆転せしめ
(ステップS24)、可動担持部材98を、上述の第1
ローディングサブルーチンにおいて位置決めされた位置
からトレイ1枚分の厚さに相当する距離だけ下降せし
め、この上から2枚目のトレイB12に対応する位置に
演奏手段を位置決めする。
【0069】上記の動作により、現在ディスクのアドレ
スがサーチディスクである2枚目に演奏されるべきディ
スクのアドレスと一致(ステップS25)したら、モー
タ32及びモータ121を停止せしめ(ステップS2
6)、以下、前述の第1ローディングサブルーチンにお
けるステップS8ないしS18と同様のステップS27
ないしS37に基づいて各機構を作動せしめて2枚目の
ディスクの演奏を行う。
【0070】この後、図19に示す如く、3枚目以後の
未演奏ディスクの有無を調べ(ステップS40)、ディ
スクが3枚以上指定されていれば上述の第2ローディン
グサブルーチンに沿ってこれを演奏し、指定されたディ
スクの演奏が全て終了していれば全機構を演奏待機状態
にするか、あるいは作動を停止せしめる。なお、図22
ないし図26から明らかな如く、各トレイ保持アーム4
3ないし48並びに73ないし78の各々のうち、他の
トレイ群から分離したトレイを保持するトレイ保持アー
ムの自由端部の約半分が、その保持したトレイと平行に
なるようになされている。例えば、図25において、他
のトレイから分離した上から2枚目のトレイB12を保
持したトレイ保持アーム44は、その自由端部の約半分
がその保持したトレイB12と平行となっている。かか
る構成の故、ターンテーブル100を含む演奏手段及び
これを搭載した可動担持部材98は各トレイ保持アーム
と干渉することなく常にトレイ間に円滑に挿通され得、
ディスクに対する演奏手段の装着が確実且つ円滑に行わ
れるのである。
【0071】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に記載の発
明によれば、ディスクの再生に際し、ディスクをその収
納部から取り出すのではなく、読み取り手段を収納部内
に移動せしめるため、ディスクの取り出しのための空間
を設ける必要がなく、読み取り手段を担持する担持手段
を移動させる駆動力と、クランパ手段のクランプ動作の
駆動力を単一の駆動源の駆動力で兼用したことにより部
品点数を削減できるため装置の小型化が達成される。
【0072】そして、請求項2に記載の発明によれば、
ディスクの再生に際し、ディスクをその収納部から取り
出すのではなく、読み取り手段を収納部内に移動せしめ
るため、ディスクの取り出しのための空間を設ける必要
がなく、又、読み取り手段をターンテーブルに接近させ
た後に担持手段を非対向位置に移動させるため、ターン
テーブルと読み取り手段のための移動スペース及び非対
向位置における配置スペースが一体的に設けることが出
来るためプレーヤハウジング内の空間利用効率が高まる
ため装置の小型化が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複数ディスク収納プレーヤの全体
斜視図である。
【図2】図1に示す複数ディスクプレーヤ収納プレーヤ
が具備するマガジンの一部断面を含む拡散分解斜視図で
ある。
【図3】図1に示す複数ディスクプレーヤ収納プレーヤ
が具備するマガジンの一部断面を含む平面図である。
【図4】図3に関する一部断面を含むIV−IV矢視図
である。
【図5】図3に関する一部断面を含むV−V矢視図であ
る。
【図6】図6(a)は図2ないし図5に示すマガジンが含
むトレイの平面図、図6(b)及び(c)は図6(a)に関する
各々VIb−VIb矢視図及びVIc−VIc矢視図で
ある。
【図7】図7(a)は図2ないし図5に示したマガジンが
含む他のトレイの平面図、図7(b)及び(c)は図7(a)に
関する各々VIIb−VIIb矢視図及びVIIc−V
IIc矢視図である。
【図8】図2ないし図5に示したマガジンの一部の拡大
斜視図である。
【図9】図1に示した複数ディスク収納プレーヤの内部
機構の平面図である。
【図10】図9に関するX−X断面図である。
【図11】図9に関するXI−XI断面図である。
【図12】図9に関するXII−XII断面図である。
【図13】図9に示した内部機構の一部の拡大斜視図であ
る。
【図14】図9に示した内部機構の一部の拡大図である。
【図15】図9に関する一部断面を含むXV−XV矢視図
である。
【図16】図9に関する一部断面を含むXVI−XVI矢
視図である。
【図17】図9に示した内部機構の一部の一部断面を含む
拡大図である。
【図18】図1ないし図17に示した複数ディスク収納プ
レーヤの制御系のブロック図である。
【図19】図1ないし図17に示した複数ディスク収納プ
レーヤの動作を説明するためのフローチャートである。
【図20】図1ないし図17に示した複数ディスク収納プ
レーヤの動作を説明するためのフローチャートである。
【図21】図1ないし図17に示した複数ディスク収納プ
レーヤの動作を説明するためのフローチャートである。
【図22】図1ないし図17に示した複数ディスク収納プ
レーヤの動作説明図である。
【図23】図1ないし図17に示した複数ディスク収納プ
レーヤの動作説明図である。
【図24】図1ないし図17に示した複数ディスク収納プ
レーヤの動作説明図である。
【図25】図1ないし図17に示した複数ディスク収納プ
レーヤの動作説明図である。
【図26】図1ないし図17に示した複数ディスク収納プ
レーヤの動作説明図である。
【図27】図1ないし図17に示した複数ディスク収納プ
レーヤの動作説明図である。
【符号の説明】
2 プレーヤハウジング 5 マガジン 6 上半体 7 下半体 7a,7b,11c,11d,12c,12d 被保
持部 11 トレイA 12 トレイB 14,16,17 円柱状部材 19 可動係止部材 21 付勢レバー 22,27,140 ばね部材 24,25 ガイドシャフト 26 レバー部材 29,30 円盤状可動カム部材 32,108,121,122 モータ 43,44,45,46,47,48,73,74,7
5,76,77,78トレイ保持アーム 83,113 アドレスプレート 84,112 フォトセンサ 88,89 隔壁部材 95 支持シャフト 96 雄ねじ 98 可動担持部材 100 ターンテーブル 101 ガイドシャフト 102 ウォーム 103 キャリッジ 109 動力伝達機構 111 検知スイッチ 115 クランプアーム 117 押圧部材(クランパ) 130 円筒状部材 142 中間レバー 150 CPU 151 ROM 153 RAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−181475(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 17/22 - 17/30 G11B 21/02,7/085

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のディスクを収納してこの収納され
    たディスクから所望のディスクを選択して再生するディ
    スクプレーヤであって、 前記複数のディスク各々をトレイに担持させ、その複数
    のトレイを配列して収納するディスク収納部と、 前記ディスクに記録されている情報を読み取る読み取り
    手段と、 前記読み取り手段を移動可能に担持する担持手段と、 前記担持手段をディスクの記録面と対向する対向位置と
    非対向位置との間を移動させる移動手段と、 駆動力を発生する単一の駆動源と、 ターンテーブルに前記ディスクをクランプするクランパ
    手段とを有し、 前記ディスクの再生時には、前記移動手段が前記駆動力
    により前記担持手段を前記対向位置に移動させ、その後
    前記クランパ手段が前記駆動力によりクランプを行うこ
    とを特徴とするディスクプレーヤ。
  2. 【請求項2】 複数のディスクを収納してこの収納され
    たディスクから所望のディスクを選択して再生するディ
    スクプレーヤであって、 前記複数のディスク各々をトレイに担持させ、その複数
    のトレイを配列して収納するディスク収納部と、 前記ディスクに記録されている情報を読み取る読み取り
    手段と、 ターンテーブルを長手方向における一端部近傍に設ける
    とともに、前記読み取り手段を移動可能に担持する担持
    手段と、 前記担持手段をディスクの記録面と対向する対向位置と
    非対向位置との間を移動させる移動手段とを有し、 前記ディスクの再生時には、前記移動手段により前記担
    持手段を前記対向位置に移動させて前記読み取り手段に
    より情報を読み取るとともに、再生終了後に前記担持手
    段を前記非対向位置に移動するときには、前記読み取り
    手段を前記ターンテーブルに接近させた後に前記担持手
    段を前記非対向位置に移動させることを特徴とするディ
    スクプレーヤ。
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