JP3094928B2 - 鉄道車両用ディスクブレーキの摩擦パッド - Google Patents

鉄道車両用ディスクブレーキの摩擦パッド

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JP3094928B2 JP08308828A JP30882896A JP3094928B2 JP 3094928 B2 JP3094928 B2 JP 3094928B2 JP 08308828 A JP08308828 A JP 08308828A JP 30882896 A JP30882896 A JP 30882896A JP 3094928 B2 JP3094928 B2 JP 3094928B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車両などに用
いられるディスクブレーキ装置の摩擦パッドに係り、特
に、その裏金のトルク受部分の構成に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】鉄道車両用ディスクブレーキは、例えば
特開平8−177901号公報に提案される如きものが
ある。前記公報に示される実施態様を単純化して図5に
示す。
【0003】自動車用のディスクブレーキで用いられる
ディスクロータ径は、250φ内外が一般的であるのに
対し、鉄道車両用の鉄車輪の踏面直径は760φ近傍と
なり、また、ディスクロータの厚みも自動車用の20m
m内外から鉄道車両用では120mm近傍に増大する。
よって図5に示すように、前記鉄車輪110を跨ぐキャ
リパ103も必然的に大きくなる。さらに、大きな運動
エネルギーを吸収するため摩擦パッド107の摩擦面積
も数倍大きくなる。
【0004】シリンダ108の軸方向有効寸法は、摩擦
材の摩耗代やディスクブレーキの装着されている台車と
鉄車輪の遊動や走行中のディスクロータ111と摩擦材
113のスキマやキャリパ103の撓み等を考慮すると
長大となり、摩擦パッドのトルク受部分の軸方向には可
成り余裕を持たせた寸法が必要となる。
【0005】このトルク受部分の軸方向寸法が必要とな
る根拠を図5を参照しながら説明する。符号101は車
両台車枠であり、これにディスクブレーキ本体100が
固定されている。鉄車輪110の両側面には、ディスク
ロータ111が配置されている。キャリパ103の延長
部にシリンダ108がピストン112を内包して設けら
れシリンダ108内に供給される液圧によりピストン1
12は前進し、摩擦パッド107をディスクロータ11
1に押圧して制動力を発生する。該制動力の接線力を摩
擦パッド107の裏金114と一体に形成され、且つ、
両端にあるトルク受部115にて、トルクピン116を
介してキャリパ103で分担する。
【0006】トルク受部115とトルクピン116との
係合長さL1は、片方の摩擦パッド107について考察
すると、摩擦材113のフル摩耗代a、走行中の摩擦材
113とディスクロータ111が接触しないためのスキ
マ、キャリパ103の撓みによる変形代、ディスクロー
タ111自体の摩耗代及び熱変形、車両台車枠101を
基準とする鉄車輪110の軸方向移動量、トルク受部1
15とトルクピン116の最少係合代等の合計にて設定
される。
【0007】そして裏金114の板厚(t)は、ピスト
ン112により伝達される押圧力で湾曲したり撓んだり
せず、裏金114にリベッティングされている摩擦材1
13で発生する接線力をトルク受部115に伝達するだ
けの剛性を要求され、それ以上の肉厚は、贅肉となりキ
ャリパ100の軸方向間隔を不必要に拡張したり、摩擦
パッド107の単品重量を増大することになる。
【0008】従来の摩擦パッド107は、図6及び図7
に示すように、ブロックになっている摩擦材113を裏
金114にリベット117にてカシメた組立品である。
そして、裏金114はトルク受部115と一体になって
いる。裏金114の厚さは、トルクピン116に対しト
ルク受部115がスライドするのに機構上必要な幅(L
2)から裏板の強度上の最適値(t)に至る厚さまで余
肉を切除していた。この形態では、裏金114の製作コ
スト低減は計れない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】制動直前の制動力を発
揮する瞬間に軽い接線力が摩擦パッドを介してトルクピ
ンに作用した状態で、キャリパが押圧力の反力を受けて
撓んだ分だけ、或は、摩擦材が圧縮される分だけピスト
ンが前進しようとする際、トルク受部とトルクピンは微
量滑ることになる。又、制動力を解徐した際、摩擦材が
ディスクロータに接触したままでの走行中の引摺り現象
による不要の摩擦材の損耗や発熱を未然に防ぐため摩擦
パッドは、容易にトルクピン上を滑ってディスクロータ
から離間するのが好ましい。すなわち、当該部の摩擦抵
抗は低く押さえることが好ましい。
【0010】しかしながら従来の形態のように、トルク
受部と裏板の部材が同一で且つ一体であれば、贅肉を除
去するための加工工数の低減やトルクピンとトルク受部
の金属間で発生する摩擦抵抗を積極的に低減することが
出来ない。
【0011】そこで、トルク受部を裏板部分とは異なる
材質にて成形し、別体のトルク受部材を型成形して加工
工数を低減したり、潤滑性の高い部材の採用によりトル
クピンとの摩擦抵抗を低減する。又、トルク受部のスラ
イド幅(L2)と裏板部分の板厚(t)の最適値には格
差があるため、面積の広い裏板に切削不要の圧延鋼板を
用いて切削工数を低減することを課題とする。
【0012】トルクピン側に潤滑性の高い材料を採用す
ることは理論上は有り得るものの、トルクピンは万一に
も折損すれば制動不能となる部品であるだけに、該部に
ポーラスな組成に潤滑性のある素材を含浸して、潤滑性
を維持するような軟質の材料を用いるのは危険である。
むしろ、表面の硬度を上げて耐摩耗性を向上した靭性の
高い材料を採用するのが好ましい。
【0013】
【課題を解決するための手段】ディスクブレーキにおけ
る制動時のトルクを受ける摩擦パッドの裏板のトルク受
け部分に切欠部を設け、前記裏板と別体に形成され該切
欠部に係合する突起を有する半円状のトルク面の存在す
るトルク受部材を機械的に結合する。つまり、裏金を摩
擦材をリベッティングする裏板部分と制動トルクを受け
る部分に2分割する。こうすることにより、摩擦材をリ
ベッテイグする裏板部分には圧延鋼板を用いて機械加工
を省き、トルクを受ける部分には潤滑性のある型成形部
材を用いて必要なトルク受け幅を確保する。
【0014】そして、トルク受部材の材質がねずみ鋳鉄
又は球状黒鉛鋳鉄で成形されていれば、適切なトルク受
け幅が鋳造時に容易に確保されると共に、鋳鉄生地内の
黒鉛の潤滑性によりトルクピン間の摩擦係数の低減が期
待できる。
【0015】さらに、トルク受部材の材質が、多孔質の
鉄系または銅系或はこれらを複合した焼結材に潤滑油又
は黒鉛又はテフロン等を含浸させた成形物であれば、適
切なトルク受け幅が焼結成形時に容易に確保されると共
に、含浸されている潤滑材によりトルクピン間の摩擦係
数の低減が期待できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明を具体化した好適の
実施例を、添付した図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】図1は、裏板2にブロック状の摩擦材3が
リベッティングされ、摩擦材と反対側に左右のトルク受
部材4がリベット5にて固定された摩擦パッド1の平面
図であり、図2はその側面の断面図である。
【0018】図3は、裏板2の単品図である。板厚
(t)は、ピストン112により伝達される押圧力で湾
曲したり撓んだりせず、リベッティングされている摩擦
材3で発生する接線力をトルク受部材4に伝達するだけ
の剛性を満たせばよい。そして、両端にはトルク受部材
4が係合する切欠部2aが存在する。裏板2の材質は、
前記の強度条件を満たす最適厚さの圧延鋼板であっても
よく輪郭をプレスにて打ち抜き加工すれば、一層加工工
数は低減可能である。
【0019】図4は、トルク受部材4の単品図である。
トルク受部材4を鋳造又は焼結合金等の型成形物とすれ
ば輪郭の加工は不要となる。突起4aの高さは、裏板2
の板厚(t)と同等もしくは幾分低くてもよく、該突起
4aが裏板2の切欠部2aに係合して制動時に摩擦パッ
ドに発生する接線力の受圧面となる。
【0020】仮に突起部4aがなくて、トルク受部材4
が単に摩擦材と反対側の平坦面にリベット5にて係止さ
れる形態であるなら、摩擦パッドに発生する接線力は剪
断力に弱いリベット5で負担することになり危険であ
る。そのため、接線力は切欠部2aの裏板2の板厚面と
トルク受部材4の突起4aで受けるから、裏板2にトル
ク受部材4を固定するリベット5には、接線力が作用す
ることなく単にトルクピン116上をスライドするのに
必要な引張強度を分担すればよいことになる。
【0021】さらに、トルク受部材4の材質は、鋳鉄で
あっても多孔質の焼結材に潤滑油又は黒鉛又はテフロン
等を含浸したものであってもよい。こうしておけば、ト
ルク受部材の潤滑性に助けられ制動時のトルクピン11
6との不要の摩擦に起因する摩耗や、さらに制動解徐後
の走行中に車両台車枠101を基準とする鉄車輪110
の軸方向の移動があっても、ディスクロータ111と摩
擦パッド1の接触による引摺りが軽くなるよう摩擦パッ
ド1は、トルクピン116上を滑ることができる。
【0022】
【発明の効果】本発明は、従来の摩擦パッドの裏金に相
当する部分を、摩擦材を装着する裏板部分と制動トルク
を受ける部分とに2分割し、裏板部分の切削工数を省き
軽量化を計ると共に、トルク受部を裏板部分と異なる潤
滑性のある型成形物とし、制動時のトルクピン間の耐摩
耗性の向上や走行中の引摺り現象を低減させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の摩擦パッドの平面図である。
【図2】本発明の摩擦パッドの側面の断面図である。
【図3】本発明の裏板の単品図である。
【図4】本発明のトルク受部材の単品図である.
【図5】従来技術の鉄道車両用ディスクブレーキの実施
態様を単純化した平面図である。
【図6】従来技術の摩擦パッドの平面図である。
【図7】従来技術の摩擦パッドの側面図である。
【符号の説明】
1:摩擦パッド 2:裏板 2a:切欠部 3:摩擦材 4:トルク受部材 4a:突起 5:リベット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 49/00 - 69/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクブレーキにおける制動時のトル
    クを受ける摩擦パッドの裏板のトルク受け部分に切欠部
    を設け、前記裏板と別体に形成され該切欠部に係合する
    突起を有する半円状のトルク面の存在するトルク受部材
    を、裏板に機械的に結合したことを特徴とする鉄道車両
    用ディスクブレーキの摩擦パッド。
  2. 【請求項2】 トルク受部材の材質が、鋳鉄で成形され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用デ
    ィスクブレーキの摩擦パッド。
  3. 【請求項3】 トルク受部材の材質が、多孔質の焼結材
    に潤滑油を含浸させた成形物であることを特徴とする請
    求項1に記載の鉄道車両用ディスクブレーキの摩擦パッ
    ド。
  4. 【請求項4】 トルク受部材の材質が、多孔質の焼結材
    に黒鉛を含浸させた成形物であることを特徴とする請求
    項1に記載の鉄道車両用ディスクブレーキの摩擦パッ
    ド。
  5. 【請求項5】 トルク受部材の材質が、多孔質の焼結材
    にテフロンを含浸させた成形物であることを特徴とする
    請求項1に記載の鉄道車両用ディスクブレーキの摩擦パ
    ッド。
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