JP3094805B2 - 超電導電磁石装置 - Google Patents

超電導電磁石装置

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JP3094805B2
JP3094805B2 JP23141794A JP23141794A JP3094805B2 JP 3094805 B2 JP3094805 B2 JP 3094805B2 JP 23141794 A JP23141794 A JP 23141794A JP 23141794 A JP23141794 A JP 23141794A JP 3094805 B2 JP3094805 B2 JP 3094805B2
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恭幸 田原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は超電導コイルにより装
置中心部に均一磁界を発生する超電導電磁石装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の超電導コイルにより装置中心部に
均一磁界を発生する超電導電磁石装置には図7に示した
ものと、図8に示したものがある。図7に示したものは
外部漏洩磁界をなくするために超電導コイルを収容した
容器の端部及び外周部に容器を包囲するように磁性体シ
ールドを配置したものであり、図8に示したものは超電
導コイルを収容する極低温容器内の超電導コイルの外周
部にシールドコイルを配置して逆方向磁界を発生させ、
外周部磁界を相殺して外部に漏洩する磁界を遮蔽する構
成である。
【0003】図7において、1は超電導線材を円筒状に
巻回した超電導コイルであり複数のコイル1a、1b、
1cで構成されている。2は超電導コイル1を収納し、
極低温冷媒液を充填して極低温に冷却する極低温容器、
3は極低温容器2を包囲し内部を真空に保持した真空容
器、4は真空容器3の内部にあって極低温容器2を包囲
し、一定の間隔を保って配置された第一の熱シールド、
5は第一の熱シールド4を包囲し、一定の間隔を保って
配置された第二の熱シールドである。極低温容器2、第
一の熱シールド4及び第二の熱シールド5は真空容器3
の側壁に取り付けられた冷凍機によって所定の温度に冷
却されている。極低温容器2は第一の熱シールド4及び
第二の熱シールド5によって真空容器3の内壁から熱遮
蔽されている。6は真空容器3の外周及び両端面を包囲
するように配置された磁性体シールドであり、分厚い鉄
板で構成されている。10は装置の中心部両端に開口し
た常温ボアであり、その中間部は被検体が挿入される撮
影領域Aである。
【0004】超電導コイル1は、複数のコイル1a、1
b、1cのそれぞれ一対のコイルが常温ボア10の中間
部に対して対称に配置され、撮影領域Aの磁界が均一に
なるように同軸状に配置されている。磁性体シールド6
は超電導コイル1を励磁したときに常温ボア10内に発
生した磁束の帰路となり、この磁性体シールド6により
外周部に磁束が漏洩しないように磁気遮蔽された構成で
ある。
【0005】図8は図7の場合のように磁性体シールド
6を使用しないで、超電導コイル1の外周部に同心状の
シールドコイル7を配置し、このシールドコイル7を超
電導コイル1が励磁されたとき、超電導コイル1による
シールドコイル7の外周部の磁界と同じ強さの反対方向
磁界が発生するように励磁して外部漏洩磁界を遮蔽する
構成である。この構成の中心部の常温ボア10内の磁界
の強さは超電導コイル1が発生した中心部磁界の強さか
らシールドコイル7が発生した中心部磁界の強さを差し
引いた値となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の図7に示す磁性
体シールドによって外部磁界を遮蔽する超電導電磁石装
置では磁性体シールドが分厚い鉄板で構成されているた
め重量が重くなり超電導電磁石装置を設置する場所の床
は十分な耐荷重を有することが必要であり、また、寸法
も大きく、輸送費用も高くなるなどの問題点があった。
【0007】また、図8に示すシールドコイルにより逆
磁界を発生させて外部磁界を遮蔽する方法ではシールド
コイルは超電導コイルとともに極低温容器に収容する構
成でありコイルを励磁する接続導体が多く、極低温容器
から引き出す口出し端子数も多くなり、接続する配線作
業も複雑となる問題点があった。
【0008】この発明は上記問題点を解消するためにな
されたものであり、磁性体シールドを使用せず、しかも
極低温容器の接続導体数が多くなることなく口出端子構
造が簡単で、装置重量も軽い超電導電磁石装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
わる超電導電磁石装置は、超電導コイルの外周に超電導
材料を円形に形成した超電導体リングを配置したもので
ある。
【0010】また、この発明の請求項2に係わる超電導
電磁石装置は、超電導コイルの外周に超電導材料を円形
に形成した超電導体リングを超電導コイルとともに極低
温容器内に配置したものである。
【0011】また、この発明の請求項3に係わる超電導
電磁石装置は、超電導コイルの外周部に配置する超電導
体リングを熱シールド部に配置したものである。
【0012】また、この発明の請求項4に係わる超電導
電磁石装置は、請求項1または請求項2のものに超電導
コイルと略等しい直径の超電導材料をドーナツ盤状また
は円筒形に形成した超電導体リングを超電導コイルの両
端外側部にも超電導コイルと同心状に配置したものであ
る。
【0013】また、この発明の請求項5に係わる超電導
電磁石装置は、請求項3に記載のものの超電導コイルの
両端外側部に対向する熱シールドの側面にも超電導コイ
ルと略等しい直径の超電導材料をドーナツ盤状に形成し
た超電導体リングを超電導コイルと同心状に配置したも
のである。
【0014】また、この発明の請求項6に係わる超電導
電磁石装置は、請求項1または 請求項2または請求項
4の超電導電磁石装置の超電導体リングを熱伝導の良好
な非磁性体と一体に円筒形またはドーナツ盤状に形成し
て装着したものである。
【0015】また、この発明の請求項7に係わる超電導
電磁石装置は、請求項3または請求項5の超電導電磁石
装置の超電導体リングを酸化物系の超電導体で形成され
たものである。
【0016】また、この発明の請求項8に係わる超電導
電磁石装置は、請求項3または請求項5の超電導電磁石
装置の超電導体リングを熱伝導性の良好な非磁性体を円
筒形またはドーナツ盤状に形成してその表面に酸化物系
の超電導体を形成したものである。
【0017】
【作用】この発明の請求項1に係わる超電導電磁石装置
においては、超電導コイルの外周に超電導材料を円形に
形成した超電導体リングを配置したので、磁性体シール
ドを使用せず、かつ、逆方向磁界を発生させるシールド
コイルを装着しないで外部漏洩磁界を遮蔽することがで
きる。
【0018】また、この発明の請求項2に係わる超電導
電磁石装置においては、超電導コイルの外周に超電導材
料を円形に形成した超電導体リングを超電導コイルとと
もに極低温容器内に配置したので、磁性体シールドを使
用せず、かつ、逆方向磁界を発生させるシールドコイル
を装着しないで外部漏洩磁界を遮蔽することができる。
【0019】また、この発明の請求項3に係わる超電導
電磁石装置においては、超電導コイルの外周部に配置す
る超電導体リングを熱シールド部に配置したので、超電
導コイルと超電導体リングの直径差が大きくなり、超電
導コイルの励磁によって発生した常温ボア内の磁界が超
電導体リング磁界によって相殺される磁界の強さは小さ
く、超電導コイルに必要な磁界の強さは小さくてよくな
り、さらに、極低温容器は超電導体リングを収容しない
ので小形にできる。
【0020】また、この発明の請求項4に係わる超電導
電磁石装置においては、超電導コイルと略等しい直径の
超電導材料をドーナツ盤状または円筒形に形成した超電
導体リングを超電導コイルの両端外側部にも超電導コイ
ルと同心状に配置したので、超電導コイル端部の磁束の
広がりが小さくなり、磁性体シールドを使用せず、か
つ、シールドコイルを使用しなくても装置の小型軽量化
が可能となる。
【0021】また、この発明の請求項5に係わる超電導
電磁石装置においては、超電導コイルの両端外側部に対
向する熱シールドの側面にも超電導コイルと略等しい直
径の超電導材料をドーナツ盤状に形成した超電導体リン
グを超電導コイルと同心状に配置したので超電導コイル
端部の磁束の広がりが小さくなり、磁性体シールドを使
用しなくても装置の小型軽量化が可能となる。
【0022】また、この発明の請求項6に係わる超電導
電磁石装置においては、超電導体リングを熱伝導の良好
な非磁性体と一体に円筒形またはドーナツ盤状に形成し
て装着したので、超電導体リングの形成が容易となり、
組立作業の作業性もよくなる。
【0023】また、この発明の請求項7に係わる超電導
電磁石装置においては、超電導体リングを酸化物系の超
電導体で形成したので、熱シールドの温度で超電導状態
となる。
【0024】また、この発明の請求項8に係わる超電導
電磁石装置においては、超電導体リングを熱伝導性の良
好な非磁性体を円筒形またはドーナツ盤状に形成してそ
の表面に酸化物系の超電導体を形成したので、超電導体
リングの形成が容易となり、組立作業の作業性もよくな
る。
【0025】
【実施例】以下この発明の実施例について図によって具
体的に説明する。 実施例1.図1はこの発明の超電導電磁石装置の第一の
実施例を示す断面図である。図1において2、3、4、
5、10は図7に示す従来例のものと同一または同一機
能を有するものであり説明は省略する。11は超電導コ
イルであり、11a、11b、11cの複数で構成さ
れ、常温ボア10の中心部の撮影領域Aに対して対称で
同軸状に配置されている。12は超電導コイル11の外
周部に配置された超電導体リングであり12a、12b
のそれぞれ一対の複数のリングが常温ボア10の中心部
の撮影領域Aに対して対称で同軸状に配置されている。
超電導コイル11及び超電導体リング12は同軸円筒状
に配置されて極低温容器2に収容され極低温冷媒に浸さ
れて極低温に冷却されている。超電導コイル11には装
置外部から励磁するための励磁用導体が導出されてい
る。
【0026】極低温容器2はその外周を包囲するように
第一の熱シールド4が配置され、さらにその外周を包囲
するように第2の熱シールド5が配置され、その状態で
真空容器3に収納され、真空容器3の内部は真空に保持
されている。真空容器3の側壁には図示しないが冷凍機
が取り付けられ、極低温容器2及び第一の熱シールド
4、第2の熱シールド5に熱的に接続され、極低温容器
2は極低温に、第一の熱シールド4は20K以下、第2
の熱シールドは80K以下に冷却されている。このよう
に構成された超電導電磁石装置は、超電導コイル11に
通電することにより、超電導コイル11及び超電導体リ
ング12に永久電流が流れる状態になっている。
【0027】つぎに上記構成の超電導電磁石装置の励磁
するときの状況について説明する。図2は超電導コイル
11及び超電導体リング12に電流が流れたときの電流
と磁界の状況を示す模式図である。超電導コイル11に
電流Iを流すと中心部に図中ベクトルRの方向・大き
さ、外周部にはベクトルSの方向・大きさの磁界が発生
しようとする、この超電導コイル11による磁界が発生
したとき超電導体リング12に流れる電流Jは(式1)
のようになる。 J=−M/L×I (式1) (式1)のJは超電導体リング12に流れる電流、Mは
超電導コイル11と超電導体リング12との間の相互イ
ンダクタンス、Lは超電導体リング12の自己インダク
タンス、Iは超電導コイル11に流れる電流である。超
電導体リング12の作る磁界は(式1)の電流によって
超電導コイル11の磁界の方向とは反対方向に発生す
る。この超電導体リング12による常温ボア10内の磁
界は図2のベクトルXの方向・大きさであり、外周部は
ベクトルYの方向・大きさであり、超電導コイル11に
よる磁界のベクトルR、Sとそれぞれ相殺される。図示
の通り、R>X、S=Y であり、したがって、常温ボ
ア10内はRからXを差し引いた磁界の強さとなり、容
器の外周部はSとYは等しいので0となり磁気遮蔽され
る。
【0028】実際の超電導電磁石装置では撮影領域Aの
磁界を均一にするために超電導コイル11及び超電導体
リング12はそれぞれ複数に分割されて配置されてお
り、それぞれが互いに影響しあうので単純には計算でき
ない。実際の設計はつぎのようにして行う。その方法
は、装置外部に漏洩磁界がなく、かつ、常温ボア10内
の撮影領域Aにおいて所定の強さと均一度を得ると言う
条件を満足させるために、超電導コイル11と超電導体
リング12をそれぞれ複数個に分割して軸方向に分散さ
せ、(式2)の条件を満足するように設計される。 Jj=ΣΓij×Ii (式2) i=1,2,3,… m, j=1,2,3,… n, mは超電導コイル11の分割個数、nは超電導体リング
12の分割個数、Γijは超電導コイル11と超電導体
リング12の磁気結合を示す係数ベクトルで超電導コイ
ル及び超電導体リングの形状、位置関係に依存する。Σ
は1〜m,nの総和を表す。(式2)により各分割コイ
ル(m+n)に流れる電流が求まれば、撮影領域A及び
装置外部の磁界分布は超電導マグネットの磁界計算方法
で行うことができる。磁界の強さ、磁界均一度、及び外
部磁界の強さが所定の値になるまで(式2)を条件とし
て繰り返し計算することにより求めることができる。さ
らに、超電導コイル11及び超電導体リング12の太さ
などは(式2)で求めた電流値以上の臨界電流を有する
ように物性を考慮して設計が行われる。
【0029】このように構成された第1の実施例では、
磁性体シールドを使用することなく、超電導コイル11
に永久電流を流す励磁操作のみで、外周部の漏洩磁界が
ない小形軽量の超電導電磁石装置が得られる。
【0030】実施例2.図3にこの発明の第2の実施例
を示す。図中2、3、4、5、10、11は図1と同一
または同一機能を有するものであり説明は省略する。1
3は超電導体リングで13a、13bのそれぞれ一対の
複数で構成され13aを超電導コイル11aと略同じ直
径とし、超電導コイル11の両端外側部に配置し、超電
導コイル11の外周部には13bを配置したものであ
る。このように構成すると、常温ボア10の開口端付近
の磁界の広がりが少なくなり、常温ボア10内の磁界の
均一度が得られやすく、第1の実施例の特徴を有すると
ともに、超電導電磁石装置としてさらに小形軽量にする
ことができる。
【0031】実施例3.図4に実施例3の構成を示す。
実施例3は実施例2の第2の実施例の変形例であり、ド
ーナツ盤状に形成し、超電導体リング13cを図4に示
すように超電導コイル11の両端外側部に配置し、13
b超電導コイル11の外周部に配置したものであり、こ
のようにすることにより、図3の場合と同様の特徴を有
するとともに、コイルの配置構成を小さくすることがで
きるので、極低温容器2の長さを図3の場合よりさらに
短くすることができる。
【0032】実施例4.実施例4は、第1の実施例また
は第2の実施例の超電導体リング12、または超電導体
リング13の構成を、非磁性で熱伝導の良好な材料、例
えば銅材とともに超電導体を所定の円形形状に形成した
ものである。超電導体材料単体は薄い状態であり、機械
的強度も弱いが、このように構成することにより機械的
強度が強くなって組立作業が容易となり、組立中あるい
は組立後の変形などがなくなる。
【0033】実施例5.図5はこの発明の第3の実施例
の構造を示す断面図である。図5において2、3、4、
5、10、11は従来例及び第一の実施例または第2の
実施例と同じまたは同一機能を有するものであるので説
明は省略する。14は超電導臨界温度が第1の熱シール
ド4の温度の20Kよりも低い温度の酸化物系の超電導
体をリング状に形成した超電導体リングであり、第一の
熱シールド4に装着されている。
【0034】このように構成すると超電導体リング14
は、極低温容器2に収容する必要がなく、極低温容器2
には超電導コイル11のみを収容すればよくなるので容
器寸法が小さくなり、また、超電導コイル11と超電導
体リング14との直径差は大きくとれるため、励磁した
ときに超電導体リング14が超電導コイル11の中心部
常温ボア10内の超電導コイル11による磁界を相殺す
る磁界は小さくなり、所要の磁界の強さを得るための超
電導コイル11が発生する磁界の強さをそれほど大きく
する必要性がなくなる。
【0035】実施例6.図6に実施例6の構成を示す。
実施例6は実施例5の第3の実施例の変形例であり、ド
ーナツ盤状に形成した超電導体リング14cを図6に示
すように第1の熱シールド4の両端外側部に配置し、1
4bは第1の熱シールド4の円周部に配置したものであ
り、このようにすることにより、図5の場合と同様の特
徴を有するとともにコイルの配置構成を小さくすること
ができるので、極低温容器2の長さを図5の場合より短
くすることができる。
【0036】実施例7.実施例7は、実施例5に示した
第3の実施例の超電導体リング14の構成を非磁性で熱
伝導の良好な材料、例えば銅材を所定の形状に形成し、
その表面に酸化物系の超電導体を付着させて形成したも
のである。このように形成したことにより超電導体リン
グ14は機械的に補強されて取扱い易くなり、組立作業
が簡単となり、組立中あるいは組立後の変形などがなく
なる。
【0037】
【発明の効果】この発明の請求項1に係わる超電導電磁
石装置は、超電導コイルの外周に超電導材料を円形に形
成した超電導体リングを配置したので、磁性体シールド
を使用せず、かつ、逆方向磁界を発生させるシールドコ
イルを装着しないで外部漏洩磁界を遮蔽することができ
るから装置全体が小形軽量となり、据付場所の床の強度
もそれほど強くする必要もなく、輸送、据付が容易とな
る効果を奏する。
【0038】また、この発明の請求項2に係わる超電導
電磁石装置は、超電導コイルの外周に超電導材料を円形
に形成した超電導体リングを超電導コイルとともに極低
温容器内に配置したので、非磁性体シールドを使用せ
ず、かつ、逆方向磁界を発生させるシールドコイルも装
着しないで外部漏洩磁界を遮蔽することができるから、
シールドコイルを励磁するための極低温容器からの接続
導体が少なく接続部が簡素となり、かつ、装置全体が小
形軽量となって、据付場所の床強度もそれほど必要でな
く輸送、据付も容易となる等の効果を奏する。
【0039】また、この発明の請求項3に係わる超電導
電磁石装置は、超電導コイルの外周部に配置する超電導
体リングを熱シールド部に配置したので、超電導コイル
と超電導体リングの直径差が大きくなり、超電導コイル
の励磁によって発生した常温ボア内の磁界が超電導体リ
ングによる常温ボア内の磁界によって相殺される磁界の
強さは小さく、超電導コイルに必要な磁界の強さは小さ
くてよくなり、さらに、極低温容器には超電導体リング
を収容しないので小形にでき、装置全体をさらに小形軽
量化が実現できる効果を奏する。
【0040】また、この発明の請求項4に係わる超電導
電磁石装置は、超電導コイルと略等しい直径の超電導材
料をドーナツ盤状または円筒形に形成した超電導体リン
グを超電導コイルの両端外側部にも超電導コイルと同心
状に配置したので、超電導コイル端部の磁束の広がりが
小さくなり、磁性体シールド使用せず、シールドコイル
も使用しないから装置全体としてさらに小型軽量化が実
現できる効果を奏する。
【0041】また、この発明の請求項5に係わる超電導
電磁石装置は、超電導コイルの両端外側部に対向する熱
シールドの側面にも超電導コイルと略等しい直径の超電
導材料をドーナツ盤状に形成した超電導体リングを超電
導コイルと同心状に配置したので超電導コイル端部の磁
束の広がりが小さくなり、極低温容器に超電導体リング
を収容しないので極低温容器は小さくてよく、磁性体シ
ールド使用せず、シールドコイルも使用しなくても装置
の小型軽量化が実現できる効果を奏する。
【0042】また、この発明の請求項6に係わる超電導
電磁石装置においては、超電導体リングを熱伝導の良好
な非磁性体と一体に円筒形またはドーナツ盤状に形成し
て装着したので、超電導体リングの形成が容易となり、
機械的強度も強くなり、組立作業の作業性がよくなる効
果を奏する。
【0043】また、この発明の請求項7に係わる超電導
電磁石装置は、超電導体リングを酸化物系の超電導体で
形成したので、熱シールドの温度で超電導状態となるの
で極低温容器は超電導コイルのみを収容すればよいので
小さくてよく、装置全体としてもさらに小形軽量化実現
できる効果を奏する。
【0044】また、この発明の請求項8に係わる超電導
電磁石装置は、超電導体リングを熱伝導性の良好な非磁
性体を円筒形またはドーナツ盤状に形成してその表面に
酸化物系の超電導体を形成したので、超電導体リングの
形成が容易となり、組立作業の作業性もよくなり、さら
に組立作業中及び組立後の変形もなくなる効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施例の構成を示す断面図
である。
【図2】 この発明の磁界の状況を模式的に説明する説
明図である。
【図3】 この発明の第2の実施例の構成を示す断面図
である。
【図4】 この発明の第2の実施例の超電導コイルの両
端外側部の超電導体リングの形状を変えた場合の構成を
示す断面図である。
【図5】 この発明の第3の実施例の構成を示す断面図
である。
【図6】 この発明の第3の実施例の第1の熱シールド
の両端側部にドーナツ盤状の超電導体リングを装着した
場合の構成を示す断面図である。
【図7】 従来の超電導電磁石装置の磁性体シールドを
用いて外部磁界を遮蔽する場合の構成を示す断面図であ
る。
【図8】 従来の超電導電磁石装置のシールドコイルに
逆磁界を発生させて外部磁界を遮蔽する場合の構成を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 超電導コイル 2 極低温容器
3 真空容器 4 第一の熱シールド 5 第二の熱シールド
6 磁性体シールド 7 シールドコイル 10 常温ボア 1
1 超電導コイル 12 超電導体リング 13 超電導体リング 1
4 超電導体リング

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置中心部に均一磁界を発生する超電導
    コイル、該超電導コイルが収納され、極低温冷媒液が充
    填された極低温容器、該極低温容器が収納され、内部が
    真空に保持された真空容器を備え、上記超電導コイルの
    外周部に超電導材料を円形に形成した超電導体リングを
    上記超電導コイルと同心状に配置したことを特徴とする
    超電導電磁石装置。
  2. 【請求項2】 超電導コイル及び超電導体リングを極低
    温容器内に収納したことを特徴とする請求項1に記載の
    超電導電磁石装置。
  3. 【請求項3】 装置中心部に均一磁界を発生する超電導
    コイル、該超電導コイルが収納され、極低温冷媒液が充
    填された極低温容器、該極低温容器が収納され、内部が
    真空に保持された真空容器、該真空容器内にあって上記
    極低温容器を包囲して熱遮蔽する少なくとも1層の熱シ
    ールド、上記極低温容器を包囲する熱シールド部に超電
    導材料を円形に形成した超電導体リングを超電導コイル
    と同心状に配置したことを特徴とする超電導電磁石装
    置。
  4. 【請求項4】 超電導コイルと略等しい直径の超電導材
    料をドーナツ盤状または円筒形に形成した超電導体リン
    グを超電導コイルの両端外側部にも超電導コイルと同心
    状に配置したことを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の超電導電磁石装置。
  5. 【請求項5】 超電導コイルの両端外側部に対向する熱
    シールドの側面にも超電導コイルと略等しい直径の超電
    導材料をドーナツ盤状に形成した超電導体リングを超電
    導コイルと同心状に配置したことを特徴とする請求項3
    に記載の超電導電磁石装置。
  6. 【請求項6】 超電導体リングは熱伝導性の良好な非磁
    性体材料と超電導材料とを一体に形成したものであるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2または請求項4
    に記載の超電導電磁石装置。
  7. 【請求項7】 超電導体リングは酸化物系の超電導体で
    形成されたことを特徴とする請求項3または請求項5に
    記載の超電導電磁石装置。
  8. 【請求項8】 超電導体リングは熱伝導性の良好な非磁
    性体を円筒形またはドーナツ盤状に形成してその表面に
    酸化物系の超電導体を形成したものであることを特徴と
    する請求項3または請求項5に記載の超電導電磁石装
    置。
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