JP3094748U

JP3094748U - 仮止め用クランプ

Info

Publication number: JP3094748U
Application number: JP2002008019U
Authority: JP
Inventors: 武男小野寺
Original assignee: 有限会社オーエルビー
Priority date: 2002-12-18
Filing date: 2002-12-18
Publication date: 2003-07-04
Anticipated expiration: 2008-12-18

Abstract

(57)【要約】【課題】強固に仮止めできると共に、操作の簡単なク
ランプを安価に提供することを課題とする。【解決手段】ほぼＶ字状をなして相対する一対の弾性
圧着棒を、そのＶ字形を拡縮する方向に弾性変位自在と
したクランプ本体と、上記一対の弾性圧着棒をクランプ
時の閉縮状態にロックするロック具とを具備し、上記一
対の弾性圧着棒のそれぞれのほぼ中間部に、外方へ開口
する被係止凹部を設け、上記ロック具は、ロック部とそ
れから延出する柄部とからなり、該ロック部の一端に、
上記クランプ本体の一方の被係止凹部に係止すべき係止
部を設け、他端に、上記他方の被係止凹部に係止すべき
内方へ開口する係止凹部を設けた、圧縮型仮止めクラン
プ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本願考案は、モルタル又はコンクリート用型枠の一時固定、木板の接着時の締着、材料の位置決め等、各種材料を所定位置に仮止めするためのクランプに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えばコンクリート躯体のモルタル仕上げ用型枠を基本定木に仮止めするクランプとして、ヒンジ連結した一対の挾み片をトーションコイルバネにより常時圧着させる物干しバザミに類似したクランプが知られており、また木板同志を接着する場合の締着クランプとして、Ｃ形フレームの一端部に締着ボルトを螺合したものが使用されている。

【０００３】しかし、前者は、トーションコイルバネの弾発力が比較的弱いため重量のある材料を仮止めする用途に適さない欠点があり、また後者は、比較的高価であるため数多く使用する作業ではコスト高となるばかりでなく、締着ボルトの回し操作に手間のかかる難点があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本願考案は、比較的強い弾発力で材料を仮止めできると共に操作の簡単なクランプを安価に提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を達成するための手段】

そこで、本願第１考案は、ほぼＶ字状をなして相対する一対の弾性圧着棒を、そのＶ字形を拡縮する方向に弾性変位自在としたクランプ本体と、上記一対の弾性圧着棒をクランプ時の閉縮状態にロックするロック具とを具備し、上記一対の弾性圧着棒のそれぞれのほぼ中間部に、外方へ開口する被係止凹部を設け、上記ロック具は、ロック部とそれから延出する柄部とからなり、該ロック部の一端に、上記クランプ本体の一方の被係止凹部に係止すべき係止部を設け、他端に、上記他方の被係止凹部に係止すべき内方へ開口する係止凹部を設けた、圧縮型仮止め用クランプを提案し、

【０００６】本願第２考案は、ほぼＶ字状をなして相対する一対の弾性圧着棒を、そのＶ字形を拡縮する方向に弾性変位自在としたクランプ本体と、上記一対の弾性圧着棒をクランプ時の拡開状態にロックするロック具とを具備し、上記一対の弾性圧着棒のそれぞれのほぼ中間部に、内方へ開口する被係止凹部を設け、上記ロック具は、ロック部とそれから延出する柄部とからなり、該ロック部の一端に、上記クランプ本体の一方の被係止凹部に係止すべき係止部を設け、他端に、上記他方の被係止凹部に係止すべき外方へ開口する係止凹部を設けた、拡張型仮止め用ランプを提案する。

【０００７】本願考案における上記「弾性圧着棒」には、軟鋼、炭素鋼、特殊鋼、銅・亜鉛合金、銅・亜鉛・アルミニウム合金等の弾性金属からなる横断面円形、長方形等の棒状材が使用される。以下図面を参照して本願考案の実施例について説明する。される。

【０００８】

【実施例】

〔実施例１〕図１は圧縮型仮止め用クランプの実施例で、そのクランプ本体（１）は、同図（イ）に示すように軟鋼からなる弾性丸線をほぼＶ字状に屈曲して、Ｖ字形に相対する２本の弾性圧着棒（２）、（２）を形成し、該弾性圧着棒（２）、（２）は、丸く曲げた基端部（３）から直線状に延長する柄部（４）、（４）、及び該柄部（４）、（４）と連続する内方に開くほぼコ字状の圧着部（５）、（５）からなるもので、その柄部（４）、（４）と圧着部（５）、（５）との連続部に、外方へ開口する被係止凹部（６）、（６）を形成してある。

【０００９】一方、ロック具（７）は、同図（ロ）に示すように、クランプ本体（１）と同材質の丸線を屈曲して、直線状の柄部（８）及び該柄部（８）と約７０度をなす直線状のロック部（９）からなるＬ字状のもので、そのロック部（９）の自由端がわに、該端部をＵ字状に屈曲して内側に開口する係止凹部（１０）を形成すると共に、係止部（９）の他端がわに、柄部（８）との屈曲部に内側に開口する係止凹部（１１）を形成してある。

【００１０】この場合、上記係止凹部（１０）、（１１）の間隔は、上記クランプ本体（１）の圧着部（５）、（５）間で所期材料を十分に弾性的にクランプすべく、上記被係止凹部（６）、（６）間を挾搾できるだけの間隔としてある。

【００１１】上例の作用を使用例とともに次に説明する。図３に示すように、躯体（Ａ）の表面をモルタル仕上げするための型枠（Ｂ）を定木（Ｃ）の端部に重合し、その重合部を本案クランプにより仮止めする場合は、まずクランプ本体の圧着部（５）、（５）間を上記重合部に被装し、ロック具（７）の係止凹部（１０）を一方の被係止凹部（６）に係止した後柄部（８）を回して、他方の被係止凹部（６）を柄部（８）に滑らせて圧縮しつつ係止凹部（１１）に係止させる。それにより上記圧着部（５）、（５）が閉縮状態となって上記重合部を弾性的にクランプする。このようにすれば、上記圧着部（５）、（５）の閉縮による弾性復元力がクランプ本体の被係止凹部（６）、（６）をロック具の係止凹部（１０）、（１１）に強く圧着させ、それにより該被係止凹部（６）、（６）と係止凹部（１０）、（１１）との係止を強化し、ロック具（７）を係止状態に確保すると共に、圧着部（５）、（５）による型枠（Ｂ）と定木（Ｃ）との仮止めを維持する。

【００１２】モルタル硬化後、ロック具の柄部（８）を回して係止凹部（１１）を被係止凹部（６）から離脱させれば、圧着棒（２）、（２）が元の拡開状態に弾性復帰し、圧着部（５）、（５）による圧着を解除する。

【００１３】図１（ハ）に示すロック具の他の例は、ロック部（９ａ）の自由端に係止リング（１０ａ）を設け、他端がわに、上記係止リング（１０ａ）からの距離に差をつけた２つの係止凹部（１１ａ）、（１１ａ’）を設けたものである。本例によれば、係止凹部（１１ａ）による第１段の閉縮と、係止凹部（１１ａ’）による、それよりも挾搾された第２段の閉縮を行うことができる。

【００１４】〔実施例２〕図２は拡張型仮止め用クランプの実施例で、そのクランプ本体（２１）は、同図（イ）に示すように弾性丸線をほぼ扁平Ｖ字状に屈曲し、２本の相対する弾性圧着棒（２２）、（２２）は、基端部（２３）から延長する直線状柄部（２４）、（２４）及び外方へ開くほぼ扁平コ字状の圧着部（２５）、（２５）からなり、その中間部に内方へ開口する被係止凹部（２６）、（２６）を形成してある。

【００１５】ロック具（２７）は、同図（ロ）に示すように弾性丸線を屈曲してほぼ山形のロック部（２９）の自由端に外方へ開口する係止凹部（３０）を、他端に外方へ開口する係止凹部（３１）をそれぞれ形成してある。

【００１６】この場合、上記係止凹部（３０）、（３１）の間隔は、上記クランプ本体（２１）の圧着部（２５）、（２５）により所期材料を十分弾性的にクランプすべく、上記被係止凹部（２６）、（２６）間を拡開できるだけの間隔にしてある。

【００１７】使用においては、図４に示すように、隣り合う躯体（Ａ_２０）、（Ａ_２０）の表面をモルタル仕上げするため相対する側面に当接した型枠（Ｂ_２０）、（Ｂ_２ _０）を本案クランプにより仮止めする場合は、まず、クランプ本体（２１）を型枠（Ｂ_２０）、（Ｂ_２０）間に位置させ、ロック具（２７）の係止凹部（３０）をクランプ本体の一方の被係止凹部（２６）に係止した後柄部（２８）を回して、他方の被係止凹部（２６）をロック部（２９）の山形に滑らせて拡張しつつ係止凹部（３１）に係止させる。それにより圧着部（２５、）（２５）が拡開して上記型枠（Ｂ_２０）、（Ｂ_２０）を仮止めする。

【００１８】モルタル硬化後、ロック具の柄部（２８）を回して係止凹部（３１）を被係止凹部（２６）から離脱させれば、圧着棒（２２、）（２２）が元の状態に閉縮し、仮止めを解除する。

【００１９】図２（ハ）に示すロック具の他の実施例は、ロック部（２９ａ）の自由端に係止リング（３０ａ）を、他端がわに、上記係止リング（３０ａ）からの距離に差をつけた２つの係止凹部（３１ａ）、（３１ａ’）を設けたものである。

【００２０】

【考案の効果】

本願第１考案の圧縮型仮止め用クランプ及び本願第２考案の拡張型仮止め用クランプによれば、Ｖ字形の一対の弾性圧着棒全体の弾性によりクランプを行うものであるから、比較的強力な仮止めを行うことができると共に、構造が簡単で安価に提供できる利点があり、しかも柄部の簡単な操作によりロック具の係止凹部とクランプ本体の被係止凹部との係脱を迅速に行うことができるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】（イ）圧縮型仮止め用クランプの正面図であ
る。（ロ）ロック具の平面図である。（ハ）ロック具の他の実施例の平面図である。

【図２】（イ）拡張型仮止め用クランプの正面図であ
る。（ロ）ロック具の平面図である。（ハ）ロック具の他の実施例の平面図である。

【図３】圧縮型仮止め用クランプの使用状態の略線図で
ある。

【図４】拡張型仮止め用クランプの使用状態の略線図で
ある。

【符号の説明】

１、１ａ、２１、２１ａクランプ本体２、２ａ、２２、２２ａ弾性圧着棒６、６ａ、２６、２６ａ被係止凹部７、７ａ、２７、２７ａロック具８、８ａ、２８、２８ａ柄部９、９ａ、２９、２９ａロック部１０、３０係止凹部１０ａ、３０ａ係止リング１１、１１ａ、１１ａ’、３１、３１ａ、３１ａ’ 係
止凹部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ほぼＶ字状をなして相対する一対の弾性
圧着棒を、そのＶ字形を拡縮する方向に弾性変位自在と
したクランプ本体と、上記一対の弾性圧着棒をクランプ時の閉縮状態にロック
するロック具とを具備し、上記一対の弾性圧着棒のそれぞれのほぼ中間部に、外方
へ開口する被係止凹部を設け、上記ロック具は、ロック部とそれから延出する柄部とか
らなり、該ロック部の一端に、上記クランプ本体の一方
の被係止凹部に係止すべき係止部を設け、他端に、上記
他方の被係止凹部に係止すべき内方へ開口する係止凹部
を設けた、圧縮型仮止めクランプ。
【請求項２】ほぼＶ字状をなして相対する一対の弾性
圧着棒を、そのＶ字形を拡縮する方向に弾性変位自在と
したクランプ本体と、上記一対の弾性圧着棒をクランプ時の拡開状態にロック
するロック具とを具備し、上記一対の弾性圧着棒のそれぞれのほぼ中間部に、内方
へ開口する被係止凹部を設け、上記ロック具は、ロック部とそれから延出する柄部とか
らなり、該ロック部の一端に、上記クランプ本体の一方
の被係止凹部に係止すべき係止部を設け、他端に、上記
他方の被係止凹部に係止すべき外方へ開口する係止凹部
を設けた、拡張型仮止めクランプ。