JP3094205U - 和 服 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】長着を、両袖部を欠如させたノースリーブ型の
ワンピース様の洋服感覚で着こなせ、夏季には涼しく着
用出来て袖のたくし上げによる不体裁が生ぜず、紐一本
と太鼓部分が予め形成された締結容易な文化帯等で何人
にも着付けが出来、風呂上がりはノースリーブとして、
また外出時は長着と共生地である上衣を羽織りより短尺
に仕立てて、両袖部を付設するので、長着の上から上衣
を着用すれば、あらゆる場面に多機能に活用出来る利便
があり、且つ両者は調和の採れたアンサンブルとなり、
ファッション性に優れたものとなる。 【解決手段】両袖部を切除し、衿部が設けられた前身頃
と、この前身頃に縫合される後身頃とによって仕立てら
れた対丈の長着と、羽織りより短尺で両袖部を設けたハ
ッピ型上衣とを組合せ、該長着と上衣とは一反の反物に
よって仕立て上げられる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は主として女性用に供する簡易な和服のファッションとしての適用性 があって、風呂上がりや外出着としても使用出来る多機能に活用可能な和服に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、和服殊に女性が浴衣を着用する場合に於いてさえも、自分自身で着 付けることが困難な場合が多く見られ、着物離れの一因ともなっている。特に夏 季に浴衣を着用した際には、着用者が暑さ故に浴衣の両袖部を肩方向へたくし上 げる不体裁が発生し、女性としての身だしなみに欠如し、遺憾とするところであ った。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

然るに本考案が茲に開発した和服にあっては、既述従来の欠陥に鑑みて鋭意研 究の結果に開発されたものであって、和服であるに拘らず、両袖部を欠如させた ノースリーブ型のワンピースの如き洋服感覚で着こなせ、夏季に涼しく袖をたく し上げる不体裁が発生せず、長着と共生地となった上衣を羽織りより短尺に仕立 てて、両袖部を設けることで、長着は紐一本と予め太鼓部分等が形成された文化 帯、その他結び容易な帯や引っ付け帯にて何人にも充分な着付けが可能で、風呂 上がりはノースリーブとして、また外出時はその長着の上から上衣を着用するこ とで、あらゆる場面で多機能に活用し得るスタイルとなる和服を提供出来、また 一反の反物で長着と上衣とを仕立てることで、調和良く組み合わされたアンサン ブルとなり、ファッション性に優れた和服を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記した目的を有効に達成するがために本考案になる和服にあっては、両袖部 を切除し、衿部２が設けられた前身頃１と、この前身頃１に縫合される後身頃３ とによって仕立てられた対丈の長着４と、羽織りより短尺で両袖部５、５ａを設 けたハッピ型上衣６との組合せよりなる和服を特徴としており、また長着４と上 衣６とは、一反の反物９によって仕立て上げられる和服を特徴とするものである 。

【０００５】

【実施例】

次いでこの考案になる和服に関する実施の一例について詳述する。

【０００６】 本考案の和服は、所謂お端折りをしないで着られるように、着丈いっぱいに仕 立て上げられた対丈の長着４と、この対丈の長着４の上面より羽織るハッピ型上 衣６とが、一反の反物９によって仕立て上げられ製出されるものである。

【０００７】 斯かる反物９は、花鳥風月、幾何学的模様、その他適宜図柄模様等が描出され た一反の織物地であって、この反物９を所定に裁断して対丈の長着４と、ハッピ 型上衣６に仕立て上げるのであるが、対丈の長着４は、衿部２が設けられた前身 頃１と後身頃３とを縫合して仕立て、この際通常は付設される両袖部を欠如する 構成に、長着４が仕立て上げられている。

【０００８】 つまり和服に於ける対丈の長着４部分は、前身頃を打ち合せて折り畳んだ場合 、略長方形の外観を呈するものとなり、丁度ノースリーブの長着の如き外観を備 えるものとなる。

【０００９】 この長着４を着用する場合は、前身頃１と後身頃３とが縫合される両脇側の袖 つけ部分に相当する袖ぐり７を未縫合で開口部分となし、この開口部分の袖ぐり ７より手を通して着用するのである。

【００１０】 次いで着用した長着４は、お端折りのない着丈であるので、お端折りを作るこ と無く、そのまま紐一本と予め所望形状の太鼓部分が形成された文化帯等の締付 容易な帯を以って、胴部分に着廻して固定し、何人にも簡単に着付けることが出 来るものとなる。

【００１１】 この長着４の上面には、同一反物９より仕立て上げられる、長着４と共生地と なったハッピ型上衣６が任意に着用されるのであるが、斯かるハッピ型上衣６は 、通常の羽織りより丈が短かく形成され、左右には筒袖等の両袖部５、５ａが付 設されている。

【００１２】 この考案の和服に於ける長着４は、そのサイズをＳ、Ｍ、Ｌで仕立てられ、ノ ースリーブのスタイルとし、上衣６にはカジュアルにするため紐類は付設しない 構成とし、ゆかた地やちぢみ地、その他任意の素材を用いて仕立てられ、特に女 性用として使用するのが好ましい。

【００１３】

【考案の効果】

本考案によれば、長着のお端折り部分と袖部分とを反物から除外して、該部分 を有効利用して長着と上衣を廉価にセット販売出来るもので、和服であるに拘ら ず、両袖部を欠如させたノースリーブ型のワンピースの如き洋服感覚で着こなせ ると共に、夏季には涼しく袖をたくし上げる不体裁が発生せず、長着と共生地と なった上衣を羽織りより短尺に仕立てて、両袖部を設けることで、長着は紐一本 と予め太鼓部分等が形成された文化帯、その他結び容易な帯や引っ付け帯にて何 人にも簡単に充分な着付けが可能となり、風呂上がりはノースリーブとして、ま た外出時はその長着の上から上衣を着用することで、あらゆる場面で多機能に活 用し得るスタイルとなる和服を提供出来、また一反の反物で長着と上衣とを仕立 てることで、調和良く組み合わされたアンサンブルとなり、ファッション性に優 れた和服が得られる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】長着の正面図である。

【図２】長着の背面図である。

【図３】上衣の正面図である。

【図４】上衣の背面図である。

【図５】長着と上衣を着用した正面図である。

【図６】反物の斜視図である。

【符号の説明】

１ 前身頃 ２ 衿部 ３ 後身頃 ４ 長着 ５ 袖部 ５ａ 袖部 ６ 上衣 ７ 袖ぐり ８ 帯 ９ 反物

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 両袖部を切除し、衿部（２）が設けられ
   た前身頃（１）と、この前身頃（１）に縫合される後身
   頃（３）とによって仕立てられた対丈の長着（４）と、
   羽織りより短尺で両袖部（５、５ａ）を設けたハッピ型
   上衣（６）との組合せよりなる和服。
2. 【請求項２】 長着（４）と上衣（６）とは、一反の反
   物（９）によって仕立て上げられる請求項１記載の和
   服。