JP3092932B2 - ポリイソシアネート組成物 - Google Patents

ポリイソシアネート組成物

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリウレタン原料として広く知られている
ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(以下、
ポリメリックMDIと略す。)と全く同様の取り扱いが可
能であり、さらに酸度の減少により反応性が改良され、
しかも貯蔵安定性ならびに空気中での安定性の優れたポ
リイソシアネート組成物に関するものである。
[従来の技術] ポリウレタンを製造するときに、原料である有機イソ
シアネート中に含まれる酸性起因物質が、その反応性に
影響を及ぼすことはよく知られている。
従って、酸度は有機イソシアネートの品質に関する重
要な指標であり、有機イソシアネート中の酸度を減少さ
せる処理方法が種々提案されている。
例えば、特公昭55−22473号公報には、エポキシ化合
物を利用する方法が開示されており、ポリメチレンポリ
フェニルイソシアネート中の酸度および加水分解可能な
塩化物含量は、生成物の粘度に無視しうる増加を伴っ
て、単一段階で減少し得るとの記載がある。
しかしながら、当該特許では、実施例からも明らかな
ように、その粘度増加はポリウレタン製造業者にとって
「無視しえない」程度であると共に、貯蔵安定性(経時
的粘度上昇)にも問題がある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、粘度,イソシアネート基含有率など
の諸物性、ならびに貯蔵安定性に影響を与えず、ポリメ
リックMDI中の酸度を減少させ、反応性を改良すると共
に、さらに、空気中における安定性の優れたポリイソシ
アネート組成物を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、かかる問題を解決するため種々検討の
結果、漸く本発明に到達した。
すなわち、本発明は、ポリメチレンポリフェニルポリ
イソシアネート(A)100重量部に対し、エポキシ化脂
肪酸エステル(B)0.01〜5重量部を反応させることを
特徴とするポリイソシアネート組成物に関する。
本発明におけるポリメチレンポリフェニルポリイソシ
アネート(A)は、一般に、ポリメリックMDIまたはク
レードMDIと呼ばれ、4,4′−ジフェニルメタンジイソシ
アネートと、2,4′−又は2,2′−異性体或いは数種の構
造の多核体との混合物である。
本発明におけるエポキシ化脂肪酸(B)としては、エ
ポキシ化動植物油ならびにエポキシ化脂肪酸モノエステ
ルが代表的に用いられる。
エポキシ化動植物油は、不飽和結合を含有する天然の
動植物油をエポキシ化し、二重結合をオキシラン環に変
成したものが適当である。
使用可能な動植物油としては、例えば、大豆油、アマ
ニ油、サフラワー油、ひまわり油、とうもろこし油、あ
る種の魚油などの、いわゆる乾性油ならびに半乾性油が
あり、その主成分は、オレイン酸、リノール酸などの不
飽和脂肪酸のトリグリセライド等が挙げられる。
これらのエポキシ化動植物油の内、特にエポキシ化大
豆油またはエポキシ化アマニ油が好ましい。
エポキシ化脂肪酸モノエステルとしては、例えば、不
飽和脂肪酸モノエステルをエポキシ化することによって
得られる。
不飽和脂肪酸としては、例えば、オレイン酸、トール
油脂肪酸、ヌカ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪
酸など、アルコールとしては、例えば、メタノール、ブ
タノール、オクタノールなどが挙げられる。
エポキシ化合物が、塩化水素などの酸性物質を補足す
ることは一般に知られているが、ポリメリックMDIと反
応させた場合、エポキシ化脂肪酸エステルのみが、特異
的に安定したポリイソシアネート組成物を与えること
は、驚くべきことである。
これは、通常用いられるエポキシ化合物が、分子末端
に、エポキシ基を有するα−エポキシドや、脂環族炭化
水素エポキシドであるのに対し、不飽和脂肪酸は、長鎖
の炭化水素の中ほどに二重結合を有するため、エポキシ
基が長鎖の途中に存在することによる、構造上の特徴に
起因するものと考えられる。
本発明においては、エポキシ化脂肪酸エステル(B)
は、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート
(A)100重量部(以下、部は重量部を示す)に対し
て、0.01〜5部、好ましくは0.03〜2部を用いる。
その使用量が0.01部未満であると、酸度の減少が不充
分であり、反応性の改良がみられない。
逆に5部を超えても、効果を損なうことはないが、希
釈効果によりポリイソシアネート組成物中の見掛けのイ
ソシアネート基含有率が低下するため、ポリウレタン製
造業者にとって使用上の制約を受ける。
本発明のポリイソシアネート組成物の製造は、前記ポ
リメリックMDI(A)に、窒素ガス雰囲気下で、上記量
のエポキシ化脂肪酸エステル(B)を添加し、50〜120
℃で1〜24時間、好ましくは70〜100℃で2〜12時間反
応した後、室温まで冷却することにより容易に得られ
る。
本発明のポリイソシアネート組成物は、従来のポリメ
リックMDIに比べて、粘度、イソシアネート基含有率な
どの諸物性、ならびに貯蔵安定性に影響を与えず、ポリ
メリックMDI中の酸度を減少させ、反応性を改良すると
共に、さらに、空気中における安定性の優れたポリイソ
シアネート組成物が得られ、ポリウレタンの製造用原料
として極めて有用である。
[実施例] 以下、本発明を、更に具体的に説明するため、実施例
及び比較例をあげて説明するが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。
ポリイソシアネート組成物の粘度、イソシアネート基
含有率、酸度の測定方法については、JIS規格K1603に示
されている。
空気中における安定性については、ドライングレコー
ダによる皮膜発生開始時間で評価を行う。
皮膜発生開始時間測定方法 皮膜発生開始時間は、ドライングレコーダ(理研光学
社製)によって測定する。
これは、水平に保ったガラス板(または歪曲しない硬
質プラスチック板)上に、一定の厚みになるように試料
(ポリイソシアネート組成物)を流し込み、針を試料中
で一定速度で移動させる。皮膜が発生するまでは針の軌
跡は残らない。
試料が空気中の水分との反応で硬化し表面に皮膜が発
生すると、針により皮膜が傷つけられ、痕跡が残る。
この痕跡が発生し始める時間を、皮膜発生開始時間と
し、遅いほど空気中での安定性が良好と判断する。
本試験では、気温23±1℃,相対湿度50±5%の雰囲
気中で、試料の厚みを2mm、針の移動速度を0.22mm/分と
し、試験時間は24時間とする。
反応性評価方法 200ccポリカップに、ポリイソシアネート組成物37.5
g、キシレン12.5g、ベンジル化フェノール樹脂50.0gを
装入し、1分間激しく撹拌混合した後、静置し、混合物
の硬化状態を表面のベタツキにより判定し、混合開始か
らベタツキがなくなるまでの時間(タックフリータイ
ム)が速いほど反応性が良好と判断する。
本試験では、混合前の各原料の液温ならびに気温は23
±1℃とする。
実施例1 撹拌機付き反応器を窒素ガスで置換し、ポリメチレン
ポリフェニルポリイソシアネート:MDI−CR200(三井東
圧化学製、イソシアネート基含有率:31.2%、粘度:206c
P/25℃、酸度:0.033%、皮膜発生開始時間:12時間、反
応性(タックフリータイム):180分)100gを仕込んだ。
これにエポキシ化大豆油:アデカサイザーO−130P
(アデカ・アーガス化学製、平均分子量:1000、オキシ
ラン酸素含有率:6.9%)0.3gを窒素ガス雰囲気下、撹拌
しながら室温で添加し、さらに85℃まで昇温した。
85℃で6時間反応後、室温まで冷却し、ポリイソシア
ネート組成物を得た。
得られたポリイソシアネート化合物は、イソシアネー
ト基含有率:31.1%、粘度:204cP/25℃、酸度:0.021%,
皮膜発生開始時間:15時間、反応性(タックフリータイ
ム):10分であった。
また、このポリイソシアネート化合物を、50℃の恒温
槽中に21日間放置した後の性状は、イソシアネート含有
率:30.8%、粘度:205cP/25℃であり、優れた貯蔵安定性
を示した。
実施例2〜5 エポキシ化大豆油:アデカサイザーO−130Pの添加量
を、0.05g、0.1g、1g、2gとした以外は、実施例1と同
様な処理を行い、それぞれポリイソシアネート化合物を
得た。
得られたポリイソシアネート化合物の性状を表−1に
示す。
実施例6,7 エポキシ化大豆油:アデカサイザーO−130Pの添加量
を0.3gとし、反応温度と反応時間を変えて、実施例1と
同様な処理を行い、ポリイソシアネート化合物を得た。
反応温度、反応時間ならびに得られたポリイソシアネ
ート化合物の性状を表−1に示す。
実施例8 エポキシ化大豆油の代わりに、エポキシ化アマニ油:
アデカサイザーO−180A(アデカ・アーガス化学製、平
均分子量:1000、オキシラン酸素含有率:9.1%)0.3gを
用いた以外は、実施例1と同様な処理を行い、ポリイソ
シアネート化合物を得た。
得られたポリイソシアネート化合物の性状を表−1に
示す。
実施例9 エポキシ化大豆油の代わりに、エポキシ化脂肪酸ブチ
ル:アデカサイザーD−178(アデカ・アーガス化学
製、分子量:365、オキシラン酸素含有率:7.8%)0.3gを
用いた以外は、実施例1と同様な処理を行い、ポリイソ
シアネート化合物を得た。
得られたポリイソシアネート化合物の性状を表−1に
示す。
実施例10 MDI−CR200の代わりに、MDI−CR400(三井東圧化学
製)を用いた以外は、実施例1と同様な処理を行い、ポ
リイソシアネート化合物を得た。
得られたポリイソシアネート化合物の性状を表−1に
示す。
実施例11 MDI−CR200の代わりに、MDI−CR700(三井東圧化学
製)を用いた以外は、実施例1と同様な処理を行い、ポ
リイソシアネート化合物を得た。
得られたポリイソシアネート化合物の性状を表−1に
示す。
比較例1 エポキシ化大豆油を添加せずに、実施例1と同様な加
熱処理を行い、ポリイソシアネート化合物を得た。
得られたポリイソシアネート化合物の性状を表−2に
示す。
比較例2 エポキシ化大豆油の代わりに、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂エピコート828(油化シェル製、エポキシ当
量:190)0.3gを用いた以外は、実施例1と同様な処理を
行い、ポリイソシアネート化合物を得た。
得られたポリイソシアネート化合物の性状を表−2に
示す。
比較例3 エポキシ化大豆油の代わりに、フェニルグリシジルエ
ーテル:エピオールP(日本油脂製、エポキシ当量:15
5)0.1gを用いた以外は、実施例1と同様な処理を行
い、ポリイソシアネート化合物を得た。
得られたポリイソシアネート化合物の性状を表−2に
示す。
比較例4、5 フェニルグリシジルエーテル:エピオールPの添加量
を0.3g、0.5gとした以外は、比較例3と同様な処理を行
い、それぞれポリイソシアネート化合物を得た。
得られたポリイソシアネート化合物の性状を表−2に
示す。
〔発明の効果〕 本発明のポリイソシアネート組成物は、従来のポリメ
リックMDIに比べ、酸度が低く、且つ、貯蔵安定性が優
れていることは、表−1及び表−2から明らかである。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネ
    ート(A)100重量部に対し、エポキシ化脂肪酸エステ
    ル(B)0.01〜5重量部を反応させることを特徴とする
    ポリイソシアネート組成物。
  2. 【請求項2】エポキシ化脂肪酸エステル(B)が、エポ
    キシ化動植物油である請求項1記載のポリイソシアネー
    ト組成物。
  3. 【請求項3】エポキシ化脂肪酸エステル(B)が、エポ
    キシ化大豆油、またはエポキシ化アマニ油である請求項
    1記載のポリイソシアネート組成物。
  4. 【請求項4】エポキシ化脂肪酸エステル(B)が、エポ
    キシ化脂肪酸モノエステルである請求項1記載のポリイ
    ソシアネート組成物。
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