JP3091798B2 - 湯水混合制御装置 - Google Patents

湯水混合制御装置

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JP3091798B2
JP3091798B2 JP04322583A JP32258392A JP3091798B2 JP 3091798 B2 JP3091798 B2 JP 3091798B2 JP 04322583 A JP04322583 A JP 04322583A JP 32258392 A JP32258392 A JP 32258392A JP 3091798 B2 JP3091798 B2 JP 3091798B2
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雄一郎 那木
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パロマ工業株式会社
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  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)
  • Domestic Hot-Water Supply Systems And Details Of Heating Systems (AREA)
  • Control Of Temperature (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湯と水とを混合して出
湯するミキシングタイプの給湯器に用いられる湯水混合
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、給湯器の出湯特性を向上させ
るため、熱交換器で加熱された湯と熱交換器を迂回して
供給された水とを混合して出湯する給湯器が知られてい
る。こうした給湯器に用いられる湯水混合制御装置にお
いては、湯水混合後の出湯温度を検出し、この出湯温度
が予め設定された設定温度になるように混合弁を駆動制
御している。この出湯温度を混合弁の駆動により制御す
る手法としては、PID制御(比例積分微分制御)、P
D制御(比例微分制御)、PI制御(比例積分制御)、
P制御(比例制御)などが用いられている。
【0003】例えば、PD制御においては、次式のよう
に混合弁の駆動操作量が設定される。 yn =kp・en+kd(en −en-1 ) yn …駆動操作量 en …出湯温度と設定温度との偏差 en-1 …前回検出したen kp …比例項制御定数 kd …微分項制御定数 こうした従来の湯水混合制御においては、様々な状況下
での出湯性能を満たすように制御定数(kp ,kd )が
1組設定されるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、混合弁
の位置によって混合比の変化率が一定ではないために、
適正な湯温制御を行うことができない。例えば、図2に
示す混合弁のリフト量(水側全閉位置に対する弁体12
の位置)を変化させると、全流量に対する湯の混合比の
変化は図4(A)に示すように曲線状の特性を有する。
つまり、リフト量が小さいほど(湯の混合比が高い状態
ほど)わずかの操作量で混合比が変化し、逆に、リフト
量が大きいほど混合比の変化が少ない(逆に言えば、同
量の混合比変化をさせるにはリフト量が大きいほど大き
な操作量が必要となる)のである。尚、このような特性
を有するのは、図2に示した混合弁に限るものでなく、
湯側,水側にそれぞれ制御弁を設けたものや、湯側ある
いは水側にのみに制御弁を設けたものであっても同じで
ある。
【0005】従って、従来から採用されていた制御方式
では、図5に示すような直線状の特性(リフト量に対す
る混合比の変化率が一定)であれば、制御定数(kp ,
kd)を一定としても良いわけであるが、実際にはその
ような特性を得るには弁構造が非常に複雑となってしま
う。このため、一般に制御定数の設定は、出湯温度のハ
ンチングを生じないような混合比変化率の高いポイント
に基づくこととなり、制御速度をどうしても遅くしなけ
ればならない。つまり、混合比変化率の低いポイントで
は制御速度を上げられるにもかかわらず、変化率の高い
ポイントに合わせざるを得ず、適正な湯温制御ができな
いのである。本発明の湯水混合制御装置は上記課題を解
決し、出湯温特性を一層向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の湯水混合
制御装置は、熱交換器により加熱された湯と、該熱交換
器への給水路から分岐したバイパス管に供給された水と
を混合して出湯する給湯器に用いられ、上記湯と水との
混合比を調整する混合弁装置と、上記混合された湯の出
湯温度を検出する出湯温検出手段と、上記検出された出
湯温度と設定温度との偏差に基づいて、上記混合弁装置
を駆動制御する混合制御手段とを備えた湯水混合制御装
置において、上記混合弁装置の混合比を検出する混合比
検出手段と、上記検出された混合比に応じて、上記混合
制御手段の駆動制御量を補正する駆動量補正手段とを備
えたことを要旨とする。
【0007】また、本発明の第2の湯水混合制御装置
は、上記第1発明において、上記混合比の検出は、上記
混合弁装置の弁体位置検出によることを要旨とする。
【0008】更に、本発明の第3の湯水混合制御装置
は、上記第1あるいは第2発明において、上記駆動量補
正手段は、上記混合比を因子としたファジー推論に基づ
いて補正することを要旨とする。
【0009】
【作用】上記構成を有する本発明の湯水混合制御装置
は、混合された湯の出湯温度と設定温度との偏差に基づ
き混合制御手段が混合弁装置を駆動制御して混合比を調
整すると共に、混合比検出手段により検出した混合比に
応じて混合制御手段の駆動制御量を補正する。従って、
混合比に応じて混合比変化率が変動してしまう混合弁装
置を用いた場合でも、混合比に応じた適切な制御量が得
られ、良好な出湯温特性が得られる。
【0010】また、第2発明の湯水混合制御装置では、
混合比の検出が弁体位置検出によるものであるため、流
量センサ等の検出手段は必要としない。
【0011】更に、第3発明の湯水混合制御装置では、
混合比を因子としたファジー推論に基づいて駆動制御量
を補正している。一般に、PID制御等の比例制御にお
いては数学的処理により精密な制御量が算出される反
面、様々な状況に対処するため場合分け等により制御条
件を増加させた場合には、演算処理が指数的に増大して
しまう。一方、ファジー制御は、精密な制御には不向き
であるものの、様々な状況に対応した制御に有効であ
る。そこで、第3発明ではこの長所を生かして混合比を
ファジー推論の因子として駆動制御量を補正することで
様々な混合状況に対処した補正演算処理が容易となる。
【0012】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の湯水混合制御装置の好適
な実施例について説明する。
【0013】図1は、一実施例としての湯水混合制御装
置を備えた給湯器の概略構成図である。この給湯器は、
上水道に接続される給水管1と、給水管1から導かれた
冷水をバーナ2での燃焼熱で加熱する熱交換器3と、熱
交換器3で加熱された湯を送り出す給湯管4と、給水管
1から分岐して設けられるバイパス管5と、バイパス管
5からの冷水と給湯管4からの湯とを混合して設定温度
になるように混合比を制御する湯水混合制御部20と、
混合された湯を給湯栓6に導く出湯管7とを備える。ま
た、給水管1には、バイパス管5の分岐点より下流側で
熱交換器3側の通水量(湯側流量)を検出する流量セン
サ8が、バイパス分岐点より上流側に入水温度を検出す
る入水温度センサ9が設けられる。更に、給湯管4に
は、熱交換器3下流側で混合前の湯温(湯側温度)を検
出する湯側温度センサ10が設けられる。尚、給湯器に
おける燃焼系、給排気系、点火系等については本発明の
要旨でないため省略する。
【0014】湯水混合制御部20は、給湯管4とバイパ
ス管5との合流点に設けられる混合弁11と、混合弁1
1の弁体12(図2に概略を示す)を進退駆動するモー
タ13(本実施例ではステッピングモータ)と、出湯管
7に設けられ出湯温度を検出する出湯温度センサ14
と、混合弁11の駆動制御を行うコントローラ30とか
らなる。
【0015】混合弁11は、図2に示すように、バイパ
ス管5側に設けられる弁シート15と給湯管4側に設け
られる弁シート16との間で進退する弁体12により湯
と水との混合比を調整するもので、モータ13の回転が
ギヤ装置17を介して弁体駆動軸18に伝達され、弁体
駆動軸18に形成されたネジ19により進退動作が加わ
るように構成されている。従って、弁体12の位置(つ
まり混合比)は、モータ13の回転位置に応じたものと
なる。
【0016】コントローラ30は、周知の算術論理演算
回路を構成するCPU31と、制御プログラムやファジ
ー推論等を記憶するROM32と、各種データを一時的
に記憶するRAM33と、各温度センサ9,10,14
および流量センサ8からの信号を入力して演算可能なデ
ジタル信号に変換する入力インタフェース34と、モー
タ13に駆動制御信号を出力する出力インタフェース3
5と、これらを相互に接続するバス36等から構成され
る。
【0017】次に、第1実施例としての湯水混合制御処
理について説明する。尚、本実施例では、PD制御をベ
ースとした制御として説明する。図3は、コントローラ
20の実行する湯水混合制御ルーチンを表し、所定の周
期(例えば、50mm秒毎)で繰り返し実行されるもので
ある。
【0018】まず、出湯温度センサ14により出湯温度
を検出すると共に、混合弁11の弁体12位置(以下、
リフト量と呼ぶ)つまりモータ13の制御位置を読み込
む(S10)。本実施例では、ステッピングモータを用
いていることから、原点位置からのパルス数累計を記憶
することで弁体12位置を求められるが、他のモータに
おいてもエンコーダ等の位置センサにより求められる。
【0019】続いて、読み込まれたリフト量に基づい
て、図4(B)に示す制御定数算出マップを参照して制
御定数(kp ,kd )を決定する(S11)。つまり、
図4(A)に示すように混合比の変化率(破線で示す傾
き)がリフト量に応じて変動することから、この混合比
の変化率に応じた制御定数を決定するのである。
【0020】次に、ステップ11で決定された制御定数
および出湯温度と設定温度との偏差en に基づいて、次
式のように操作駆動量yn を算出する(S12)。尚、
en-1 は前回算出した偏差であり、RAM33に一時的
に記憶されたデータである。 yn =kp・en+kd (en −en-1 ) そして、この操作駆動量yn にてモータ13を駆動し
(S13)、本制御ルーチンを一旦抜ける。
【0021】以上説明したように、第1実施例によれば
混合弁11のリフト量に応じて制御定数を補正している
ため、混合比の変化率が変動する混合弁であっても最適
な駆動制御量が設定され、出湯温特性が良好になる。ま
た、混合比がリフト量に対応することから、混合比検出
をリフト量検出で代替させることができ、混合比検出用
の流量センサ等は不要となり構成が簡易になる。もちろ
ん、流量センサを用いて混合比を検出してもよいが、そ
の場合には、湯側流量を検出する流量センサ8(第2実
施例で用いる)に加えてバイパス管5側流量あるいは入
水量(総流量)を検出する流量センサが必要となる。ま
た、混合弁11の駆動源としてステッピングモータを用
いているため制御性が良好であり、位置検出用の特別な
センサは不要となる。
【0022】次に、第2実施例としての湯水混合制御処
理について説明する。図6は、コントローラの実行する
湯水混合制御ルーチンを表し、所定の周期(例えば、5
0mm秒毎)で繰り返し実行されるものである。
【0023】まず、各温度センサ9,10,14から入
水温度TC ,湯側温度TH ,出湯温度TM を、流量セン
サ8から湯側流量QH を読み込むと共に、RAM33内
に記憶されている現在の混合弁21の弁体位置(リフト
量L)つまりモータ13の制御位置を読み込む(S2
0)。
【0024】続いて、ステップ20で読み込まれた入水
温度TC ,湯側温度TH ,出湯温度TM ,湯側流量QH
から総流量である出湯量QT を次式のように算出する
(S21)。 QT =QH(TH −TC )/(TM −TC ) これは、QT・TM =TH・QH +TC(QT −QH)の関
係から導いたものである。尚、出湯管7や給水管1上流
側に流量センサを設けて出湯量QT を直接検出するよう
にしてもよいが、圧力損失の影響および製造コストを考
慮すれば本実施例のように算出にて求めたほうが好まし
い。
【0025】次に、予め設定された設定温度TS と出湯
温度TM との偏差en に基づいてモータ13の駆動操作
量yn を次式のように算出する(S22)。 yn =kp・en+kd (en −en-1 ) 尚、この式における制御定数kp ,kd は予め設定され
た一定値である。また、この駆動操作量yn は後述の処
理により補正されることから、その補正処理時に一緒に
算出してもよい。
【0026】次に、先に求められたリフト量L、出湯量
QT および偏差en に基づいて駆動操作量yn を補正す
るための補正係数Aの算出をファジー推論を用いて行う
(S23)。
【0027】ここで、ファジー制御を行うために必要な
条件部メンバシップ関数、ルール、結論部メンバシップ
関数について説明する。図7(A)は出湯量QT に関す
る条件部メンバシップ関数、同図(B)は偏差の絶対値
|en |に関する条件部メンバシップ関数,同図(C)
はリフト量Lに関する条件部メンバシップ関数である。
また、図8(A)は結論部メンバシップ関数である。
尚、各符号PS,PM,PL,PMS,PMLおよびα
は、それぞれ次のことを意味する。
【0028】PS…正の方向に小さいこと PM…正の方向に中位なこと PL…正の方向に大きいこと PMS…PSとPMとの間であること PML…PLとPMとの間であること α……重み
【0029】また、予め設定されたルールは以下の通り
とする。 <ルール1> |en |=PS かつ QT =PS かつ L=PS
ならば α=PS <ルール2> |en |=PS かつ QT =PS かつ L=PL
ならば α=PMS <ルール3> |en |=PS かつ QT =PL かつ L=PS
ならば α=PMS <ルール4> |en |=PS かつ QT =PL かつ L=PL
ならば α=PM <ルール5> |en |=PL かつ QT =PS かつ L=PS
ならば α=PM <ルール6> |en |=PL かつ QT =PS かつ L=PL
ならば α=PML <ルール7> |en |=PL かつ QT =PL かつ L=PS
ならば α=PML <ルール8> |en |=PL かつ QT =PL かつ L=PL
ならば α=PL
【0030】ここで具体的に例をあげて説明する。今、
出湯量QT =2.5(リットル/分)、偏差en =3.
0(deg )、リフト量L=0.5mmとした場合を考え
る。図7(A)から出湯量QT におけるPSの適合度=
0.75、PLの適合度=0.25となり、同図(B)
から偏差en におけるPSの適合度=0、PLの適合度
=1.0となり、同図(C)からリフト量LにおけるP
Sの適合度=0.83、PLの適合度=0.17とな
る。これに対して、先のルール1〜8をあてはまると、 ルール1よりPS=0 ルール2よりPMS=0 ルール3よりPMS=0 ルール4よりPM=0 ルール5よりPM=0.75 ルール6よりPML=0.17 ルール7よりPML=0.25 ルール8よりPL=0.17 となる。
【0031】この適合度を用いて結論部メンバシップ関
数を修正すると、図8(B)のようになる。各適合度の
重みαを乗じてこれらを合成した重心Gを求めると、 G=(0.75X1.0+0.25X1.5+0.17X1.5+0.17X1.7)/(0.7
5+0.25+0.17+0.17)=1.246 となる。この重心Gが求める補正係数Aである。
【0032】こうして補正係数Aが求められると、図6
のステップ24にて駆動操作量ynがA・yn に補正さ
れ、それに基づいてモータ13が駆動され混合比が調整
され(S25)、本制御ルーチンを一旦抜ける。そし
て、これらの処理が50mm秒毎に繰り返される。
【0033】以上説明したように第2実施例の湯水混合
制御処理では、第1実施例と同様に混合弁11のリフト
量に応じて駆動操作量を補正するため、混合比の変化率
が変動する混合弁であっても最適な駆動制御量が設定さ
れ、しかも、リフト量を因子としたファジー推論を用い
ることにより、混合弁の種々の状況に対処させた演算処
理が容易となる。更に本実施例では、リフト量だけでな
く、出湯量および偏差をもファジー推論の因子として駆
動操作量を補正することにより、一層出湯温特性を向上
させている。これは、以下に示す理由からである。
【0034】つまり、湯水混合制御においては、湯と水
とが混合されてから出湯温度が検出されてるまでの時間
遅れを極力少なくしたいのであるが、小流量時において
は混合湯が出湯温度センサ14に到達するまでの時間遅
れが大きくなってしまう。このため、従来においてはこ
うした時間遅れによる出湯温度のハンチングを防止する
ために駆動操作量を小さく設定せざるを得なく、駆動操
作量を大きくしても問題とならない大流量時においても
制御速度が小流量時に合わされて遅くなっていた。
【0035】そこで、この第2実施例では、出湯量を制
御因子として駆動制御量を補正しているため、湯水混合
から温度検出までの時間遅れに対処でき小流量から大流
量に亘る広範囲での混合制御が良好となり出湯特性が向
上するのである。
【0036】また、出湯量だけで補正した場合には、小
流量時に駆動操作量が抑えられるが、このときの偏差が
大きな状況においてはそれほど抑える必要がないことか
ら、偏差をも制御因子に加えて補正するため、偏差が大
きければ駆動操作量の抑え度合を少なくする側に働かす
ことができ一層出湯特性を向上することができるのであ
る。
【0037】しかも、これらの補正処理はファジー推論
を用いて行っているため、ファジー制御の長所が生かさ
れて種々の条件に応じた制御が容易となり、PD制御の
演算負担を低減することができる。
【0038】次に、第3実施例としての湯水混合制御処
理について説明する。この実施例は、上述した第1実施
例と第2実施例との中間的な処理を行うもので、図9に
示すフローチャートに沿って実行される。
【0039】まず、第2実施例と同様に、各温度センサ
9,10,14から入水温度TC ,湯側温度TH ,出湯
温度TM を、流量センサ8から湯側流量QH を読み込む
と共に、RAM33内に記憶されている現在の混合弁2
1の弁体位置(リフト量L)を読み込む(S30)。
【0040】続いて、読み込まれた混合弁21のリフト
量Lに基づいて、図4(B)に示す制御定数算出マップ
を参照して制御定数(kp ,kd)を決定する(S3
1)。そして、この制御定数(kp ,kd)および出湯温
度TM と設定温度TS との偏差en に基づいてモータ1
3の駆動操作量yn を算出する(S32)。 yn =kp・en+kd (en −en-1 )
【0041】次に、ステップ30で読み込まれた入水温
度TC ,湯側温度TH ,出湯温度TM ,湯側流量QH か
ら総流量である出湯量QT を第2実施例と同様に次式の
ように算出する(S33)。 QT =QH(TH −TC )/(TM −TC )
【0042】次に、求められた出湯量QT および偏差e
n に基づいて駆動操作量yn を補正するための補正係数
Bの算出をファジー推論を用いて行う(S34)。
【0043】ここで、ファジー制御を行うために必要な
条件部メンバシップ関数、ルール、結論部メンバシップ
関数について説明する。出湯量QT に関する条件部メン
バシップ関数および偏差の絶対値|en |に関する条件
部メンバシップ関数は、第2実施例と同様に図7
(A),(B)に示したものを使用する。また、結論部
メンバシップ関数に関しては図10(A)に示す。
【0044】また、予め設定されたルールは以下の通り
とする。 <ルール1> |en |=PS かつ QT =PS ならば α=PS <ルール2> |en |=PS かつ QT =PL ならば α=PM <ルール3> |en |=PL かつ QT =PS ならば α=PM <ルール4> |en |=PL かつ QT =PL ならば α=PL
【0045】ここで具体的に例をあげて説明する。今、
出湯量QT =2.5(リットル/分)、偏差en =2.
4(deg )とすると、図7(A)から出湯量QT におけ
るPSの適合度=0.75、PLの適合度=0.25と
なる。また、同図(B)から偏差en におけるPSの適
合度=0.3、PLの適合度=0.7となる。これに対
して、先のルール1〜4をあてはまると、 ルール1よりPS=0.3 ルール2よりPM=0.25 ルール3よりPM=0.7 ルール4よりPL=0.25 となる。
【0046】この適合度を用いて結論部メンバシップ関
数を修正すると、図10(B)のようになる。各適合度
の重みαを乗じてこれらを合成した重心Gを求めると、 G=(0.3×0.3+(0.25+0.7)×1+
0.25×1.7)/(0.3+0.25+0.7+
0.25)=0.977 となる。この重心Gが求める補正係数Bである。
【0047】こうして補正係数Bが求められると、図9
のステップ35にて駆動操作量ynがB・yn に補正さ
れ、それに基づいてモータ13が駆動され混合比が調整
され(S36)、本制御ルーチンを一旦抜ける。
【0048】以上3つの実施例について説明したが、こ
こで混合比の検出の別の実施例を説明する。先の実施例
では、混合比検出に代えてリフト量検出を行ったが、以
下のように混合比を検出してから補正処理を行ってもよ
い。つまり、入水温度センサ31,湯側温度センサ3
2,出湯温度センサ14により検出した入水温度TC ,
湯側温度TH ,出湯温度TM に基づいて次式のように
混合比Kを算出するのである。 K=(TM −TC )/(TH −TC )…… 尚、この式は以下のように導入される。バイパス管5
を流れる流量をQC 、熱交換器3を流れる流量をQH と
すると、 TH・QH +TC・QC =TM(QH +QC ) K=QH /(QH +QC ) 従って、 TH・K+TC(1−K)=TM となり、上記式が得られるのである。
【0049】こうして混合比が算出されると、図4
(C)に示す制御定数算出マップを参照して制御定数
(kp ,kd )を決定し駆動操作量yn を算出する。ま
た、第2実施例のようにファジー推論を用いるものであ
れば、リフト量に代えて混合比に対して設定したメンバ
シップ関数を用いればよい。
【0050】また、出湯温度の安定時を想定すれば、混
合比を次式のように算出してもよい。 K=(TMSP −TC )/(THSP −TC ) TMSP …出湯設定温度 THSP …熱交換器出口側の設定温度
【0051】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、例えば、PID制御,P制御,PI制御等に適用し
たものであってもよく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
において、種々なる態様で実施し得ることは勿論であ
る。混合弁に関しても、水側,湯側を個々にあるいは何
れか一方を流量調整するタイプであってもよい。また、
第1,3実施例では制御定数算出マップを曲線で表した
が、近似直線に置き換えて演算処理の簡易化を図っても
よく、制御定数をリフト量の関数(例えば、kd =f
(x):x=リフト量)として扱ってもよい。また、第
2,3実施例で示したメンバシップ関数の設定等におい
ても種々の態様で実施することができる。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の湯水混合
制御装置によれば、混合比に応じて駆動制御量を補正し
ているため、広範囲にわたる混合比での出湯温性能が良
好となるという優れた効果を奏する。また、ファジー推
論を用いて駆動制御量を補正するものでは、種々の変化
状態に応じた制御が容易となり演算負担を低減すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例としての湯水混合制御装置を備えた給湯
器の概略構成図である。
【図2】混合弁の概略構成図である。
【図3】第1実施例としての湯水混合制御ルーチンを表
すフローチャートである。
【図4】リフト量と混合比との関係および制御定数算出
マップを表すグラフである。
【図5】リフト量と混合比との関係を表すグラフであ
る。
【図6】第2実施例としての湯水混合制御ルーチンを表
すフローチャートである。
【図7】条件部メンバシップ関数を表すグラフである。
【図8】結論部メンバシップ関数を表すグラフである。
【図9】第3実施例としての湯水混合制御ルーチンを表
すフローチャートである。
【図10】第3実施例の結論部メンバシップ関数を表す
グラフである。
【符号の説明】
8…流量センサ、 9…入水温度センサ、 10…湯側
温度センサ、11…混合弁、 12…弁体、 13…モ
ータ、 14…出湯温度センサ、20…湯水混合制御
部、 30…コントローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−102941(JP,A) 特開 平2−191007(JP,A) 特開 平4−136634(JP,A) 特開 平4−136633(JP,A) 特開 平4−71009(JP,A) 特開 平6−147641(JP,A) 実開 昭59−56467(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24D 17/00 F24H 1/10 302

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換器により加熱された湯と、該熱交
    換器への給水路から分岐したバイパス管に供給された水
    とを混合して出湯する給湯器に用いられ、 上記湯と水との混合比を調整する混合弁装置と、 上記混合された湯の出湯温度を検出する出湯温検出手段
    と、 上記検出された出湯温度と設定温度との偏差に基づい
    て、上記混合弁装置を駆動制御する混合制御手段とを備
    えた湯水混合制御装置において、 上記混合弁装置の混合比を検出する混合比検出手段と、 上記検出された混合比に応じて、上記混合制御手段の駆
    動制御量を補正する駆動量補正手段とを備えたことを特
    徴とする湯水混合制御装置。
  2. 【請求項2】 上記混合比の検出は、上記混合弁装置の
    弁体位置検出によることを特徴とする請求項1記載の湯
    水混合制御装置。
  3. 【請求項3】 上記駆動量補正手段は、上記混合比を因
    子としたファジー推論に基づいて補正することを特徴と
    する請求項1あるいは請求項2記載の湯水混合制御装
    置。
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