JP3091553B2 - 金属検出装置 - Google Patents

金属検出装置

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JP3091553B2
JP3091553B2 JP1829692A JP1829692A JP3091553B2 JP 3091553 B2 JP3091553 B2 JP 3091553B2 JP 1829692 A JP1829692 A JP 1829692A JP 1829692 A JP1829692 A JP 1829692A JP 3091553 B2 JP3091553 B2 JP 3091553B2
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信之 黒崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検査物に混入した金
属を検出する金属検出装置に関し、特に、被検査物の搬
送速度の変更に伴うフィルタ回路素子の取り替え作業を
不要にした金属検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から使用されているこの種の金属検
出装置の概要について、図5に示す構成ブロック図によ
り説明する。この図において、1は高周波発振器、2は
前記発振器1に接続されている発振コイル、3はこの発
振コイル2に対向して配置されている受信コイルで、こ
の受信コイル3は発振コイル2の交番磁界中に置かれて
いる。4はこの受信コイル3に誘起された受信信号を増
幅する増幅回路、5は発振周波数と同一の中心周波数を
もつ帯域フィルタ、6は金属検出信号を復調する同期検
波回路、7は金属検出信号の周波数を通過させるアナロ
グフィルタ、8は電圧比較回路である。なお、9は前記
発振器1から前記同期検波回路6に供給する同期信号の
位相を変化させる移相回路で、金属の検出に適した位相
の同期信号を形成する。アナログフィルタ7で抽出され
た金属検出信号は、その波高を後段の電圧比較回路8で
比較され、基準値以上の波高であった場合には、金属を
検出したことを外部に出力する。
【0003】このような構成からなる金属検出装置で
は、ベルトコンベア等の搬送手段を使用して、被検査物
10を発振コイル2と受信コイル3の間に矢印Aの方向
に通過させ、金属検出を行う。該被検査物10に金属が
混入している場合、受信コイル3には、発振信号が金属
検出信号によって変調された被変調信号として受信され
る。この受信信号を増幅回路4により増幅した後、帯域
フィルタ5により被変調信号のみを通過させて、周波数
が異なる多くの不要な信号を除去し、同期検波回路6に
より金属検出信号を復調する。アナログフィルタ7は、
同期検波回路6の出力信号のうち、復調された金属検出
信号のみを通す回路であり、その最も信号を通す周波数
は金属検出信号の周波数と等しくなるように設計されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、同期検
波回路6で復調された前記金属検出信号の周波数は、被
検査物10の搬送手段であるベルトコンベア等の搬送速
度によって変化するため、ベルトコンベア等の搬送速度
が変化した場合には、アナログフィルタ7の最も信号を
通す周波数と金属検出信号の周波数が異なり、検出感度
が変動するという問題点があった。
【0005】そこで、ベルトコンベア等の搬送速度を変
更したい場合には、アナログフィルタ7の通過周波数帯
を変更する必要があった。これまで金属検出装置に使用
されているアナログフィルタ7は、コンデンサ、インダ
クタ、抵抗器の3種類の素子のうち、最低2種類以上を
含む回路素子で構成されているため、通過周波数帯を変
化させるには、これら回路素子を付け替える必要があ
り、非常に手間のかかる作業を行わざるをえなかった。
【0006】本発明にかかる点に鑑みなされたもので、
その目的は前記問題点を解消し、被検査物の搬送速度の
変更に伴うフィルタ回路素子の取り替え作業を不要にし
た金属検出装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の構成は、高周波発振器より発振コイルを励磁
して交番磁界を発生させ、該磁界の磁束と鎖交する二個
の受信コイルから得られる信号を同期検波し、その
後、アナログフィルタを通して得られる出力信号から、
前記発振コイルと前記受信コイルとの間を通過する金属
を検出する装置において、次のとおりである。
【0008】前記アナログフィルタが、通過周波数帯が
可変なフィルタ回路と該フィルタ回路の通過周波数帯
を制御するための、クロック周波数信号を発生するクロ
ック発生器とから成り、前記同期検波された金属検出信
号の周波数の変化に応じて、前記クロック発生器からの
クロック信号の周波数を変化させて、前記フィルタ回路
の通過周波数帯を前記金属検出信号の周波数に一致させ
る装置である
【0009】前記アナログフィルタが、通過周波数帯が
可変なフィルタ回路と、該フィルタ回路の通過周波数帯
を制御するための、クロック周波数信号を発生するクロ
ック発生器と、通過周波数とクロック信号の周波数との
比を設定するクロック/通過周波数比設定器とから成
り、前記同期検波された金属検出信号の周波数の変化に
応じて、前記クロック発生器からの一定のクロック周波
信号に対し、前記クロック/通過周波数比設定器のク
ロック/通過周波数比の設定値を変化させて、前記設定
器からのクロック信号の周波数を変化させて、前記フィ
ルタ回路の通過周波数帯を前記金属検出信号の周波数に
一致させる装置である
【0010】前記フィルタ回路は、スイッチイング回路
と、前記クロック信号の周波数によって該スイッチイン
グ回路のスイッチイング速度を制御するスイッチイング
制御回路と、2個のコンデンサとから成り、前記スイッ
チイング回路と一方のコンデンサとによってなる等価的
なひとつの抵抗器と、他方のコンデンサとで、フィルタ
作用をさせる装置である
【0011】
【作 用】以上のように本発明は構成されているので、
前記クロック発生器からのクロック周波数を変化させ
て、前記フィルタ回路の通過周波数帯を最適に調整す
る。
【0012】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の好適な実施例
を例示的に詳しく説明する。 (第1実施例)図1は本発明の金属検出装置の第1実施
例を示す構成ブロック図で、図5と同一のものには同一
符号を付して説明を省略する。
【0013】図1において、フィルタ11は、その通過
周波数帯が可変なフィルタ回路12と、該フィルタ回路
12の通過周波数帯を制御するためのクロック周波数信
号を発生するクロック発生器13とから構成され、該ク
ロック発生器13からの前記クロック信号の周波数を変
化させて、前記フィルタ回路12の通過周波数帯を、金
属検出信号の周波数と一致させている。
【0014】ここで、前記フィルタ回路12は、スイッ
チング回路、クロック周波数信号によって該スイッチン
グ回路のスイッチング速度を制御するスイッチング制御
回路、差動増幅器及びコンデンサとから成る。
【0015】図2は前記フィルタ回路12の低域フィル
タの一例を示す。図2において、12aはスイッチング
回路、12bはスイッチング制御回路、12cは差動増
幅器、C1 ,C2 はコンデンサであり、スイッチング制
御回路12bはスイッチング回路12aの接続方向を、
A側又はB側に交互に切り換えるとともに、クロック発
生器13からのクロック周波数信号により、そのスイッ
チング速度を制御する。なお、VINは入力端、VOUT
出力端である。
【0016】このうち、コンデンサC1 とスイッチング
回路12aは、等価的にひとつの抵抗器とみなすことが
でき、その抵抗値はスイッチング回路12aのスイッチ
ング速度によって変化させることができる。
【0017】従って、このフィルタ回路12は、等価的
に前記抵抗器とコンデンサC2 とで構成される回路とな
り、入力端VINから入力された金属検出信号は低域フィ
ルタを通って出力端VOUT に出力される。
【0018】また、前記クロック発生器13からのクロ
ック周波数を変化させることにより、スイッチング制御
回路12bがスイッチング回路12aのスイッチング速
度を変化させて、前記フィルタ回路12の通過周波数帯
を変化させることができる。
【0019】(第2実施例)図3は本発明の金属検出装
置の第2実施例を示す構成ブロック図で、図1及び図5
と同一のものには同一符号を付いて説明を省略する。
【0020】図3において、フィルタ21はその通過周
波数帯が可変なフィルタ回路12と、該フィルタ回路1
2の通過周波数帯を制御するため、クロック周波数信号
を発生するクロック発生器13と、通過周波数とクロッ
ク信号の周波数との比を設定するクロック/通過周波数
比設定器22とから構成され、前記クロック発生器13
からのクロック信号を一定にし、前記クロック/通過周
波数比設定器22の設定値を変化させて、該フィルタ回
路12の通過周波数帯を金属検出信号の周波数と一致さ
せている。
【0021】図4は、図2の前記フィルタ回路12のな
かのスイッチング制御回路12bに、クロック/通過周
波数比設定器22からの比の設定信号を入力し、クロッ
ク発生器13からのクロック周波数信号にこの比の設定
信号値を掛け合わせた周波数により、スイッチング回路
12aのスイッチング速度を制御して前記フィルタ回路
12の通過周波数帯を決定している。
【0022】なお、本発明の技術は前記実施例に限定さ
れるものではなく、コンデンサとスイッチング回路等に
よるフィルタ機能を有する回路であれば、同様な機能を
果たす他の態様の手段によってもよく、また、スイッチ
トキャパシタフィルタの専用ICを使用する等の変更も
可能である。
【0023】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
金属検出装置によれば、復調された金属検出信号を通過
させるアナログフィルタとして、通過周波数帯が可変な
フィルタ回路と、該フィルタ回路の通過周波数帯を制御
するクロック発生器、又は更にクロック/通過周波数比
設定器とから成り、被検査物の搬送速度の変更に伴う前
記金属検出信号の周波数の変化に応じて、前記クロック
発生器からのクロック周波数を連続的に変化させるなど
して、前記フィルタ回路の通過周波数帯を前記金属検出
信号の周波数に一致させるので、従来のような、フィル
タ回路素子の取り替え作業を不要にするという効果を奏
する
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属検出装置の第1実施例を示す構成
ブロック図である。
【図2】図1におけるフィルタ回路の一例を示す低域フ
ィルタの回路図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す構成ブロック図であ
る。
【図4】図3におけるフィルタ回路の一例を示す低域フ
ィルタの回路図である。
【図5】従来の金属検出装置の構成ブロック図である。
【符号の説明】
11,21 フィルタ 12 フィルタ回路 12a スイッチング回路 12b スイッチング制御回路 12c 差動増幅器 13 クロック発生器 22 クロック/通過周波数比設定器 C1,2 コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01V 3/10 G01N 27/72

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波発振器より発振コイルを励磁して
    交番磁界を発生させ、該磁界の磁束と鎖交する二個の受
    信コイルから得られる信号を同期検波し、その後、ア
    ナログフィルタを通して得られる出力信号から、前記発
    振コイルと前記受信コイルとの間を通過する金属を検出
    する装置において、 前記アナログフィルタが、通過周波数帯が可変なフィル
    タ回路と該フィルタ回路の通過周波数帯を制御する
    めの、クロック周波数信号を発生するクロック発生器と
    から成り、前記同期検波された金属検出信号の周波数の
    変化に応じて、前記クロック発生器からのクロック信号
    周波数を変化させて、前記フィルタ回路の通過周波数
    帯を前記金属検出信号の周波数に一致させることを特徴
    とする金属検出装置。
  2. 【請求項2】 高周波発振器より発振コイルを励磁して
    交番磁界を発生させ、該磁界の磁束と鎖交する二個の受
    信コイルから得られる差信号を同期検波し、その後、ア
    ナログフィルタを通して得られる出力信号から、前記発
    振コイルと前記受信コイルとの間を通過する金属を検出
    する装置において、 前記アナログフィルタが、通過周波数帯が可変なフィル
    タ回路と、該フィルタ回路の通過周波数帯を制御する
    めの、クロック周波数信号を発生するクロック発生器
    と、通過周波数とクロック信号の周波数との比を設定す
    クロック/通過周波数比設定器とから成り、前記同期
    検波された金属検出信号の周波数の変化に応じて、前記
    クロック発生器からの一定のクロック周波数信号に対
    し、前記クロック/通過周波数比設定器のクロック/通
    過周波数比の設定値を変化させて、前記設定器からのク
    ロック信号の周波数を変化させて、前記フィルタ回路
    通過周波数帯を前記金属検出信号の周波数に一致させる
    ことを特徴とする金属検出装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルタ回路は、スイッチイング回
    路と、前記クロック信号の周波数によって該スイッチイ
    ング回路のスイッチイング速度を制御するスイッチイン
    グ制御回路と、2個のコンデンサとから成り、前記スイ
    ッチイング回路と一方のコンデンサとによってなる等価
    的なひとつの抵抗器と、他方のコンデンサとで、フィル
    タ作用をさせることを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載の金属検出装置。
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