JP3091167U - 自動車内の荷物の固定ベルト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トランクルーム内の荷物を固定しておけるよ
うにする。 【解決手段】 ゴムバンドで形成し、長さ方向に伸縮自
在となった帯状本体の一方の面の一端に矩形の面ファス
ナ１を縫着し、他方の面を全長に渡ってフェルト面２に
形成する。この面ファスナ１とフェルト面２とを固着さ
せて、荷物Ｗの締結用の係合構造とする。そして、その
帯体のフェルト面２側の中央にも面ファスナ３を縫着
し、ベルト１０をトランクルームＴ内のフェルト面Ｆに
固着させるための面ファスナとする。このベルト１０を
用いて、荷物ＷをトランクルームＴ内に固定するには、
先ず、ベルト１０で荷物Ｗを取り巻いて、前記締結用の
面ファスナ１を裏面のフェルト面２に固着させて荷物Ｗ
を縛り上げ、荷物Ｗを拘束した状態のそのベルト１０
を、前記面ファスナ３でもってトランクルームＴ内のフ
ェルト面Ｆに固着させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、自動車内に、特に、トランクルームの中に持ち込んだ荷物を、定 められた位置に固定しておくためのベルトに関する。

【０００２】

【従来の技術】

車で出かける際、荷物をトランクルームの中に入れておくと、走行中の振動に よって荷物も振動し、また、急ブレーキの際に大きな衝撃が加わると、その荷物 が割れ物であったり、割れ物を伴っていたりした場合には、それらが壊れてしま う場合がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、この考案の課題は、自動車のトランクルームに荷物を入れて移動する 際、その荷物にかかる走行中の振動や衝撃を抑制することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、この考案は、トランクルーム内のフェルト面を利 用して、そこに固着させる面ファスナを有したベルトで荷物を縛って、そのベル トの前記面ファスナを前記フェルト面に固着させるようにしたのである。

【０００５】 こうして、荷物に加わる走行中の振動や、急ブレーキの際の大きな衝撃を抑制 することができる。

【０００６】

【考案の実施の形態】

そのベルトの実施形態として、帯状本体に、その長さ方向の二点同士を係合さ せ、かつ、その係合二点間の距離が可変となった係合構造と面ファスナを設けた ものとしたのである。

【０００７】 使用時は、その帯状本体で荷物を取り巻いて、前記係合構造を係合させて前記 荷物を縛るとともに、前記面ファスナでトランクルーム内のフェルト面に前記帯 状本体を固着することにより、前記荷物を、そのフェルト面の位置に固定する。

【０００８】 その際、上記ベルトの係合構造として、上記帯状本体の一方の面に面ファスナ を設け、他方の面を、その長さ方向の一部又は全てに渡って、前記面ファスナが 固着するフェルト面に形成するものとすれば、荷物の縛り上げが簡単に行える。

【０００９】 上記構成において、上記ベルトを長さ方向に伸縮自在となった弾性部材で形成 すれば、そのベルトの伸縮範囲において、固定する荷物の大きさの種類に幅を持 たせることができる。

【００１０】 上記構成のベルトを主ベルトとし、その主ベルトの上記帯状本体に、その長さ 方向に交差して、帯状の補助ベルトを装着し、その補助ベルトの帯状本体に、そ の長さ方向の二点同士を係合させ、かつ、その係合二点間の距離が可変となった 係合構造を設けた新たなベルトを作製し、そのベルトの主ベルトと補助ベルトで 荷物を水平と垂直の両方向で拘束するようにすれば、主ベルトだけの場合に比べ て、荷物の固定がより確実になる。

【００１１】 その際、上記補助ベルトの係合構造として、上記帯状本体の一方の面に面ファ スナを設け、他方の面を、その長さ方向の一部又は全てに渡って、前記面ファス ナが固着するフェルト面に形成するものとすれば、この場合も、上記と同じ理由 で、荷物の縛り上げが簡単に行える。

【００１２】 また、上記補助ベルトも長さ方向に伸縮自在となった弾性部材で形成すれば、 主ベルトとともに、その補助ベルトで拘束できる方向の寸法に幅をもたせること ができる。

【００１３】

【考案の実施例】 以下、図を参照して、この考案の実施例を説明する。 （第１の実施例） 図１は第１の実施例のベルト１０を、その両端の係合構造を開放した状態で示 したものである。このベルト１０は帯状本体がゴムバンドで形成されており、長 さ方向に伸縮自在となっている。

【００１４】 帯状本体の一方の面の一端には、その帯の幅と同じ幅の矩形の面ファスナ１が 縫着されており、帯状本体の他方の面は、その全長に渡ってフェルト面２に形成 されている。これらの面ファスナ１とフェルト面２とが、このベルト１０で荷物 を取り巻いて縛る際の、ベルト１０の二点間を係合するための係合構造となって いる。

【００１５】 他方、このベルト１０には、前記係合用の面ファスナ１とは別に、前記フェル ト面２側の長さ方向の中央に、そのベルト１０の幅と同じ幅の矩形の面ファスナ ３が縫着されている。この面ファスナ３が、ベルト１０をトランクルーム内のフ ェルト面に固定させるための面ファスナである。

【００１６】 以上のような構成のこの実施例のベルト１０を用いて、荷物をトランクルーム 内で固定するには、先ず、図２（ａ）に示すように、そのベルト１０で荷物Ｗを 縛る。すなわち、ベルト１０で荷物Ｗを取り巻いて、ベルト１０の一端の面ファ スナ１を、他方の面のフェルト面２に対して、荷物Ｗを締めつけることのできる 位置で固着させる。

【００１７】 そして、図２（ｂ）に示すように、その荷物Ｗを拘束した状態のベルト１０の 、前記面ファスナ３でトランクルームＴ内のフェルト面Ｆに固着させる。こうし て、荷物Ｗを、そのフェルト面Ｆの位置に固定することができる。

【００１８】 なお、この実施例では、ベルト１０の一方の面の一端に設けた面ファスナ１が 固着するフェルト面２を、ベルト１０の他方の面の全長に渡って形成したので、 縛り上げる荷物Ｗの大きさ（外周寸法）に幅広く対応できる。

【００１９】 （第２の実施例） 図３は第２の実施例のベルト２０を、使用前の状態で示したものである。この ベルトは主ベルト２０ａと補助ベルト２０ｂを交差させて、互いの中央で縫着し たものである。両方のベルト２０ａ、２０ｂとも、第１の実施例のベルト１０と 同様、ゴムバンドで形成されていて、その長さ方向に伸縮自在となっている。

【００２０】 それぞれの一方の面の一端には、その帯の幅と同じ幅の矩形の面ファスナ１１ ａ、１１ｂが縫着されており、他方の面が、その全長に渡ってフェルト面１２ａ 、１２ｂに形成されている。

【００２１】 そして、二本のベルトの内、主ベルト２０ａの前記フェルト面１２ａ側の中央 に、ベルト２０をトランクルーム内のフェルト面に固着させるための矩形の面フ ァスナ１３ａが縫着されている。

【００２２】 他方、補助ベルト２０ｂは荷物Ｗを縛り上げるだけのものであり、主ベルト２ ０ａの縛る方向に交差する方向に荷物Ｗを縛って、主ベルト２０ａとともに、荷 物Ｗを水平と垂直の両方から拘束するためのものである。この実施例でも、主ベ ルト、補助ベルトそれぞれの一方の面の一端に設けた面ファスナ１１ａ、１１ｂ が固着するフェルト面１２ａ、１２ｂを、それぞれのベルト２０ａ、２０ｂの他 方の面の全長に渡って形成したので、縛り上げる荷物Ｗの大きさ（外周寸法）に 幅広く対応できる。

【００２３】 以上が第２の実施例のベルト２０の構成であり、その使用方法は、先ず、図４ （ａ）に示すように、主ベルト２０ａと補助ベルト２０ｂの両方で、前記第１の 実施例のベルト１０によるごとく、荷物Ｗを縛りあげ、次に、同図（ｂ）に示す ように、主ベルト２０ａに設けられたトランクルーム内のフェルト面への固定用 面ファスナ１３ａでベルト２０をトランクルームＴ内のフェルト面Ｆに固着して 、荷物Ｗをその位置に固定する。

【００２４】 この第２の実施例のベルト２０によれば、主ベルト２０ａと補助ベルト２０ｂ により、荷物Ｗを水平と垂直の両方向で拘束するので、主ベルト２０ａだけの場 合に比べて、荷物Ｗの固定がより確実になる。

【００２５】 なお、上記両実施例では、ベルト１０、２０の二点の係合構造を面ファスナ１ 、１１ａ、１１ｂとフェルト面２、１２ａ、１２ｂ同士としたが、係合構造はこ れに限られることはなく、他の公知の手段、例えば、図４（ｃ）に示すような係 合構造のもの、あるいはバックル等を用いることができる。

【００２６】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案のベルトを用いれば、トランクルームに持ち込 んだ荷物を、そのトランクルーム内のフェルト面に固定しておくことができるの で、走行中の振動や急ブレーキの際の衝撃を受けても、荷物ががたつくことがな く、その荷物が割れ物であっても、壊れたりするおそれがない、という効果があ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の実施例のベルトを使用前の状態で示した
ものである。

【図２】（ａ）、（ｂ）それぞれに、第１の実施例のベ
ルトの使用方法を示したものである。

【図３】第２の実施例のベルトを使用前の状態で示した
ものである。

【図４】（ａ）、（ｂ）それぞれに、第２の実施例のベ
ルトの使用方法を示し、（ｃ）に、公知の係合構造の一
例を示したものである。

【符号の説明】

１、３、１１ａ、１１ｂ、１３ａ 面ファスナ ２、１２ａ、１２ｂ フェルト面 １０、２０ ベルト ２０ａ 主ベルト ２０ｂ 補助ベルト Ｔ トランクルーム Ｆ フェルト面

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 帯状本体に、その長さ方向の二点同士を
   係合させ、かつ、その係合二点間の距離が可変となった
   係合構造と面ファスナが設けられており、その帯状本体
   で荷物を取り巻いて、前記係合構造を係合させて前記荷
   物を縛るとともに、前記面ファスナで自動車のトランク
   ルーム内のフェルト面に前記帯状本体を固定することに
   より、前記荷物を、前記フェルト面に固定するようにな
   った自動車内の荷物の固定ベルト。
2. 【請求項２】 上記係合構造として、上記帯状本体の一
   方の面に面ファスナを形成し、他方の面を、その長さ方
   向の一部又は全てに渡ってフェルト面に形成した請求項
   １に記載の自動車内の荷物の固定ベルト。
3. 【請求項３】 上記帯状本体が長さ方向に伸縮自在とな
   った弾性部材で形成されている請求項１又は２に記載の
   自動車内の荷物の固定ベルト。
4. 【請求項４】 請求項１に記載のベルトを主ベルトと
   し、その主ベルトの上記帯状本体に、その長さ方向に交
   差して、帯状の補助ベルトが装着されており、前記補助
   ベルトの帯状本体に、その長さ方向の二点同士を係合さ
   せ、かつ、その係合二点間の距離が可変となった係合構
   造が設けられている自動車内の荷物の固定ベルト。
5. 【請求項５】 上記補助ベルトに設ける係合構造とし
   て、前記補助ベルトの帯状本体の一方の面に面ファスナ
   を形成し、他方の面を、その長さ方向の一部又は全てに
   渡ってフェルト面に形成した請求項４に記載の自動車内
   の荷物の固定ベルト。
6. 【請求項６】 上記補助ベルトが長さ方向に伸縮自在と
   なった弾性部材で形成されている請求項４又は５に記載
   の自動車内の荷物の固定ベルト。