JP3090832U - チップソーの研磨工具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】安価で、軽量コンパクトな工具であり、円盤状
のチップソーの刃先のすくい角と逃げ角を、簡単かつ均
一に研磨し、切れ味を長期安定維持する為のチップソー
の研磨工具を提供する。 【解決方法】工具匡体（１）のチップソー固定突起部
（４）とピッチ固定バネ具（６）の間にチップソーを嵌
め込み、固定用ワッシャー（５）と固定ビス（１１）で
留めると、チップソーの中心点と刃先位置決めガイド穴
（２）の支点が同一直線上にあるため、ピッチ送りして
も常に支点上に刃先が固定される。そこで、研磨ガイド
穴（１０）に沿って小型ハンドグラインダー（１１）で
研削すると、すくい角および逃げ角の目立てが容易に出
来る。また、ピッチ固定バネ具（６）の位置を調整する
ことにより、刃数の違うチップソーの研磨も可能とな
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、草刈機や丸鋸に使用される円盤状のチップソーの刃先のすくい角 と逃げ角を、簡単かつ安全に研磨し、切れ味を長期安定維持する為のチップソー の研磨工具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より草刈機は、小型エンジンの駆動力で円盤状の刈刃を高速回転させて、 雑草や雑木を切払う農作業機である。そのため、作業中に石などの障害物がある と刃毀れを起こし、切れ味が悪くなる。また、丸鋸も使用回数が多くなると磨耗 により切れ味が悪くなる。このため定期的に刃先を研磨する必要がある。これを 研磨する機械が研磨機であるが、この種の研磨機は各種のものが公知されている 。しかし、どれも機械仕立てで大掛かりなものが多く、手軽さがなく持ち運び不 便なものばかりであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

これは次のような欠点があった。 （イ）基台、チップソー支持具、固定グラインダーの組み合わせの研磨機は、大 掛かりでかつ重く手軽さが無い。 （ロ）研磨機はかさ張り設置場所を設けないと安全確実に研磨できない。 （ハ）研磨機は精密機械であり、複雑なため安価でない。 （ニ）研磨機は１回設定を行うと同一ピッチで研削するが、被加工物が刃毀れ変 形等でピッチが同一形状でないと、研磨漏れがあり応用が利かない。 本考案は、以上の欠点を解決するためになされたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案に係るチップソー研磨工具は、工具匡体（１）と、チップソーを固定す る為の固定用ワッシャー（５）と、ピッチ固定バネ具（６）と、すくい角逃げ角 共用研磨冶具（７）および小型ハンドグラインダー（１０）から構成し、この工 具をチップソーに装着すると、チップソーの中心点と、工具匡体（１）に開いた 刃先位置決めガイド穴（２）の支点が同一直線上にあるため、ピッチ送りしても 常に刃先が刃先位置決めガイド穴（２）の支点上に固定されることを特徴とする 。 また、すくい角逃げ角共用研磨冶具（７）は裏返して使用でき、刃先のすくい 角および逃げ角に対応できる。しかも最大１５度の可動域を有するので あらゆ る刃先角度に対応できる。刃数の違うチップソーに対してもピッチ固定バネ具（ ６）を調節することで対応できるようになっている。 本考案は、以上の構成よりなるチップソー研磨工具である。

【０００５】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を説明する。 （イ）工具匡体（１）に刃先位置決めガイド穴（２）と冶具固定ガイド溝（３） とチップソー固定突起部（４）を設ける。 （ロ）チップソーは固定用ワッシャー（５）と固定ビス（１１）で友締めされ、 ピッチ固定バネ具（６）により回転することを抑制される。 （ニ）すくい角逃げ角共用研磨冶具（７）を、冶具固定ガイド溝（３）に嵌合し 、刃先角度調整ガイド穴（８）に固定ビス（１１）で工具匡体（１）に取り付け る。 （ホ）すくい角逃げ角共用研磨冶具（７）には研磨ガイド穴（９）を設け、工具 匡体（１）の刃先位置決めガイド穴（２）に貫通する構造を有する。 本考案は、以上の構成よりなっている。 本考案を使用する時は、すくい角逃げ角共用研磨冶具（７）のすくい角側で研 磨ガイド穴（９）に沿って小型ハンドグラインダー（１０）で研削し、手動でピ ッチ送りしながら全周の刃先のすくい角を研磨する。次にすくい角逃げ角共用研 磨冶具（７）を裏返し、逃げ角側で同様に全周の刃先の逃げ角を研磨する。

【０００６】

【考案の効果】 本考案を使用することで、一般家庭でも、作業先でも場所を選ばず、簡単にチ ップソーの目立てが出来る。また、ほとんどの工程が手作業な為、刃毀れや変形 に対し対応ができ、均一かつ研磨漏れが無く切れ味を損なうことが無い。 また、なによりも軽量コンパクトなので、何処にでも携帯できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の斜視図

【図２】本考案の分解斜視図

【図３】本考案の使用状態を示す斜視図

【符号の説明】

１ 工具匡体 ２ 刃先位置決めガイド穴 ３ 冶具固定ガイド溝 ４ チップソー固定突起部 ５ 固定用ワッシャー ６ ピッチ固定バネ具 ７ すくい角逃げ角共用研磨冶具 ８ 刃先角度調整ガイド穴 ９ 研磨ガイド穴 １０ 小型ハンドグラインダー １１ 固定ビス

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】工具匡体（１）に刃先位置決めガイド穴
   （２）と冶具固定ガイド溝（３）とチップソー固定突起
   部（４）を設け、固定用ワッシャー（５）とピッチ固定
   バネ具（６）でチップソーを固定し、すくい角逃げ角共
   用研磨冶具（７）を刃先角度調整ガイド穴（８）に固定
   ビス（１１）を嵌めて装着し、研磨ガイド穴（９）に沿
   って小型ハンドグラインダー（１０）で研削すると刃先
   が研磨できることを特徴とするチップソーの研磨工具。