JP3089857B2 - 中間調画像再現に用いられる画像処理方法 - Google Patents

中間調画像再現に用いられる画像処理方法

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JP3089857B2
JP3089857B2 JP04271195A JP27119592A JP3089857B2 JP 3089857 B2 JP3089857 B2 JP 3089857B2 JP 04271195 A JP04271195 A JP 04271195A JP 27119592 A JP27119592 A JP 27119592A JP 3089857 B2 JP3089857 B2 JP 3089857B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定の記録マトリクス
内に複数の画素を適宜配置し、中間調画像を画素のドッ
ト出力の有無にて再現する中間調画像再現に係り、この
画像再現に用いられる画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、中間調画像をハードコピー装
置等により再現する方法としては、組織ディザ法、誤差
拡散法などのディザ法が一般に知られている。しかし、
誤差拡散法は1つの画素の出力を決定するために多くの
計算を必要とし、処理に長時間を要する。一方、組織デ
ィザ法は、複数の画素から構成される記録マトリクスを
想定し、この画素毎に設定されたしきい値と再現対象で
ある原画の濃度レベルとを比較して、原画の濃度レベル
がしきい値を上回る画素について、黒ドットを出力表示
する方法である。このため、簡単な制御系での高速処理
が可能であり、広く用いられている。また、この組織デ
ィザ法では、記録マトリクス内の各画素に対応してしき
い値を設定するときに、記録マトリクス内の中央部の画
素ほど小さいしきい値を設定し、出力ドットが中央に集
中的に配置されるような、いわゆるドット集中型が採用
される場合が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
組織ディザ法においては、記録マトリクスを構成する画
素の数によって再現可能な階調数が決定されるため、原
画の多種の濃度レベルに対応できるようにするために
は、階調数を増やす必要があり、このためには記録マト
リクスを構成する画素の数を増やさなければない。その
場合に、上述したドット集中型を採用すると、出力ドッ
トが記録マトリクスの中央に集中して網点を構成するよ
うになるため、再現した中間調画像は大きな網点の目立
つ粗いものになり、画質が劣化するといった問題があ
る。一方、上記の誤差拡散法では、出力ドットを分散で
きるため網点は目立たず、一定の画質が保障されるが、
画像再現のための計算量が膨大なものとなり処理に時間
がかかるといった問題がある。
【0004】本発明は、上述した問題点を解決するもの
で、原画の再現に必要とされる階調数で、網点を目立た
せることなしに濃淡画像データの原画をドット出力の有
無による画像データに高速で再現できる中間調画像再現
に用いられる画像処理方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、複数の画素から構成される記録マ
トリクスを想定し、この記録マトリクスによって再現さ
れる多階調原画の濃度レベルに応じて、上記記録マトリ
クスの上記画素のうちドット出力する画素を決定する中
間調画像再現に用いられる画像処理方法において、図1
に示すように、複数のピークが周期的に単位空間内に存
在するような 空間座標において定義される関数に置き
換え可能な波を設定し(S1)、設定された上記波を定
義する空間座標の座標軸を、上記単位空間と上記記録マ
トリスクとが対応するように 上記記録マトリクスを定
義する座標軸に対応させ(S2)、上記記録マトリクス
の各画素位置に対応する、上記座標軸により定義される
各座標値ごとに、上記波の波高値を算出し(S3)、上
記記録マトリクスの各画素位置ごとに算出された上記波
高値に基づき、上記原画の濃度レベルに応じて上記記録
マトリクスのドット出力する画素を決定するためのしき
い値を算出する(S4)ものである。また、請求項2の
発明は、請求項1に記載の中間調画像再現に用いられる
画像処理方法において、上記波の1周期分における波高
値が、上記記録マトリスクの中心に対して対象とならな
いよう、少なくとも前記記録マトリクスを定義する座標
軸のXまたはY方向に上記波をオフセットした後、上記
波の波高値の算出を行うものである。また、請求項3の
発明は、請求項1又は2に記載の中間調画像再現に用い
られる画像処理方法において、上記波は、 W(t)=
Tsin(2πAt+B)[ただし、t:位置 T:大
きさ A:周波数 B:位相]を要素として有する関数
により置き換え可能な波であるものである。
【0006】
【作用】上記請求項1の発明の構成によれば、複数のピ
ークが周期的に単位空間内に存在するような 空間座標
において定義される関数に置き換え可能な波を設定し、
設定された波を定義する空間に記録マトリクスを対応さ
せ、記録マトリクスの各画素ごとに波の波高値を算出す
る。そして、この波高値に基づき、しきい値を算出す
る。このしきい値を用いて、原画の濃度レベルに応じて
記録マトリクスのドット出力する画素を決定して、ドッ
ト出力することにより、画像の再現を行なう。このよう
にすると、出力ドットが記録マトリクスの中央に集中し
て網点を構成することのないように、しきい値を設定す
ることができるので、再現画像が目の粗いものになら
ず、画質の劣化を防止することができる。また、請求項
2の発明の構成によれば、単位空間内に複数のピークが
周期的に発生し、記録マトリックスの座標軸中心に対し
て対象な波についても、出力ドットの偏りがなくなり、
再現画像の画質が改善される。また、請求項3の発明の
構成によれば、一般式で置き換え可能な波を設定し、記
録トリックスに対応させて中間調画像の再現を行うこと
ができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。本実施例では上記組織ディザ法を用
いる。ドットを出力するか否かの、2値の表現力しか持
たないデバイスにより濃淡データの画像を出力する場
合、濃淡データの原画を2値データの画像に変換する必
要がある。このとき、図2に示すように、複数の画素の
まとまりを記録マトリクスとして取扱い、この1つの記
録マトリクス中のドット出力する画素の数に応じて、数
段階の濃度レベルを表現することができる。この記録マ
トリクスの濃度は、ドット出力される画素の総面積と記
録マトリクスの面積との比率で表わされ、図2の例で
は、記録マトリクスは横3画素×縦3画素で構成されて
おり、この記録マトリクスでは、図2に示すように、1
0段階の濃度表現が可能となる。なお、図2中の( )
内の数字は、10段階のそれぞれの濃度レベルを示して
いる。組織ディザ法では、記録マトリクス内でドットが
出力される順番は各画素毎に定められたしきい値によっ
て予め決められており、本実施例では、図1に示したフ
ローチャートに従って、記録マトリクスの画素毎のしき
い値を決定し、このしきい値からドット出力する画素が
決定される。
【0008】次に、記録マトリクスにおいてドット集中
点の割り当て方法について説明する。原画像の再現に必
要な階調数がGである場合、
【0009】
【数1】 G≦Nx×My …(1)
【0010】の関係を満たす整数Nx,Myをそれぞれ
記録マトリクスの横の画素数,縦の画素数とする。階調
数Gが大きいために記録マトリクスの画素数が増える
と、記録マトリクスの中央に近い画素から出力されるよ
うなドット集中型の配置が設定されている場合、出力ド
ットが集中している中央部が大きなドット集中点にな
り、再現画像は大きな点の目立つ粗いものになってしま
う。そこで、記録マトリクス内に現れるドット集中点を
小さくして、点が目立たないようにする必要がある。し
かし、小さくしたドット集中点による再現画像の画質を
良くするには、濃度レベルを下げるわけにはいかないの
で、記録マトリクス内に小さくしたドット集中点を均等
に割り当てなければならない。
【0011】そのため、記録マトリクスを幾つかの画素
集合に分割し、この各々の画素集合について横縦の画素
数をnx,myとして、上記Nxの約数としてnxを、
上記Myの約数としてmyを求める。そして、各々の画
素集合について、原画に対応する濃度になるようにドッ
ト出力する。このようにすると、ドット集中点が横nx
画素×縦my画素の記録マトリクスを用いた場合と同じ
大きさになるように、記録マトリクス内にドット集中点
を均等に割り当てることができる。ただし、Nx,My
の約数が複数ある場合、画像の再現に際して許容できる
範囲で最大の約数をnx,myとする。ここで、もし、
nx,myを小さくしてドット集中点を小さくすると、
濃度レベルを一定に保つため1つの記録マトリクス内に
現れるドット集中点の数が増え、ドット集中点同士の優
先順位の付け方が再現画像の画質に大きく影響するよう
になり、ドット集中点同士の優先順位を決定するための
処理を更に行わなければならなくなり、処理が複雑にな
る。これを避けるために、上記のように、Nx,Myの
最大の約数nx,myを求め、記録マトリクスを横nx
画素×縦my画素に分割して、ドット出力する。
【0012】1つの記録マトリクス(Nx,My)にお
いて、ドット集中点を横nx画素×縦my画素に相当す
るドット集中点と同様とするのであれば、それを実現さ
せるためのしきい値を決定するために、まず、
【0013】
【数2】 n=Nx/nx …(2) m=My/my …(3)
【0014】を算出する。これによって得られるn,m
は1つの記録マトリクス内に発生させるドット集中点の
数で、この場合、1つの記録マトリクス内には、横n個
×縦m個のドット集中点を発生させなければならない。
【0015】上記の具体的な例を図3を参照して説明す
ると、30階調以上で再現したい原画データがある場
合、Nx,Myが6であれば、上記式(1)の条件を満
たす。そこで、記録マトリクスを6画素×6画素の構成
にすると、濃度レベル10%では、図3(a)のよう
に、出力ドットが4画素となり、この4画素は中央部に
集中される。この集中を回避して、6画素×6画素の記
録マトリクスのドット集中点を小さくしようとする場
合、6の約数が2,3であることから、ドット集中点を
2画素×2画素、あるいは3画素×3画素の記録マトリ
クスを用いた場合と同じ大きさにすることが可能であ
り、ここでは、上述の理由から、3画素×3画素の大き
さに相当させることにする。
【0016】6画素×6画素の記録マトリクスを用い
て、そのドット集中点を横3画素×縦3画素の記録マト
リクスを用いた場合のドット集中点と同じ大きさに抑え
るためには、上記式(2),式(3)から、n,mを算
出すると、 n=6/3=2 , m=6/3=2 となり、1つの記録マトリクス内に横2個×縦2個の計
4個の網点が発生するようにしなければならない。図3
(a)と図3(c)は、1つの記録マトリクス内にある
出力ドットの数は4つで同じであるが、図3(a)で
は、出力ドットが中央部に集中しているために、そのド
ット集中点の大きさは、図3(b)の3画素×3画素で
同じ濃度レベルを表現した場合の4倍になっている。と
ころが、図3(c)では、出力ドットを縦2個×横2個
に分散させているために、そのドット集中点は図3
(b)のものと同じ大きさとなり、再現画像は目の粗い
ものにならない。
【0017】次に、動作を説明する。図4のような関数
に置き換え可能な波が一般式
【0018】
【数3】 W(t)=Tsin(2πAt+B) …(4) ただし、t:位置 T:大きさ A:周波数 B:位相
【0019】で表わされるとすると、1つの記録マトリ
クス内に横n個×縦m個の網点を発生させるには、区間
[−1,1]内に波の頂点が横n個×縦m個あればよ
い。このためには、x方向の波として−1≦x≦1の範
囲でn周期の波が、y方向の波として−1≦y≦1の範
囲でm周期の波が必要である。このため、
【0020】
【数4】 Wx(x)=sin(nπx−π/2) …(5) Wy(y)=sin(mπy−π/2) …(6) で表される2つの波を合成した W(x,y) =sin(nπx−π/2)+sin(mπy−π/2) …(7)
【0021】で定義される波が設定される。この波は、
−1≦x≦1,−1≦y≦1の領域内に横n個×縦m個
の頂点を持っている。ここで、4分の1周期だけ位相を
遅らせているのは、原点でこの波に極値をとらせるため
である。
【0022】そして、記録マトリクスの横方向をx軸、
縦方向をy軸として、記録マトリクスをxy空間の−1
≦x≦1,−1≦y≦1の領域に対応させ、式(7)か
ら、記録マトリクスの各画素ごとに、該画素位置に相当
するxy空間の点(x,y)における波高値W(x,
y)が算出されて、波高値マトリクスHij(i=1,
…,Nx, j=1,…,My)が作成される。
【0023】次に、波高値マトリクスHijの要素を検
索して、波高値W(x,y)の大きい方から順に選び出
し、選び出された波高値マトリクスHijの要素に相当
する位置のしきい値マトリクスSij(i=1,…,N
x, j=1,…,My)に、選び出された順に1から
Nx×Myまでの番号が格納され、しきい値マトリクス
Sijが作成される。同じ波高値W(x,y)を持つ要
素が複数あった場合は、jの値の小さいものが優先さ
れ、jの値が同じであればiの値が小さいものが優先さ
れる。このようにして作られたしきい値マトリクスSi
jが、記録マトリクスの画素毎に定められたしきい値と
して2値画像データへの変換に利用される。
【0024】上述の具体例では、Nx,Myは6で、
n,mは2であるから、式(5)乃至式(7)より、設
定される波は、
【0025】
【数5】図5の波である W1(x)=sin(2πx−π/2) …(8) と図6の波である W2(y)=sin(2πy−π/2) …(9) とを合成した W(x,y) =sin(2πx−π/2)+sin(2πy−π/2) …(10)
【0026】で定義された波であり、この波は、図7の
ように、−1≦x≦1,−1≦y≦1の範囲内に横2個
×縦2個、計4個の頂点を持っている。
【0027】しかし、この波は座標軸を中心に完全な対
称形をしており、記録マトリクスを対応させると、図1
2に示すように、同じ波高値W(x,y)を持った画素
が多くなる。図12において、マス目1つが記録マトリ
クスの画素に相当しており、マス目の中に記された数値
が、式(10)で定義された波から算出される各画素の
波高値W(x,y)である。これを使って、上述した方
法でしきい値を決定すると、jの小さい要素が優先され
るために、記録マトリクスの下方の画素ばかりが多くド
ット出力されるような偏ったしきい値マトリクスSij
となってしまう。その結果、再現画像の画質が悪くな
る。そこで、同じ波高値W(x,y)を持った画素を少
なくするために、位相を僅かにずらし、式(10)で定
義される波に対して、以下のように位相のオフセットを
追加する。
【0028】
【数6】 W(x,y)=sin(2πx−π/2+0.0175) +sin(2πy−π/2+0.035) …(11)
【0029】この式の0.0175は度数法での1゜、
0.035は2゜に相当し、これらをラジアン単位に換
算したものである。
【0030】図8は、このオフセットされた波の−1≦
x≦1,−1≦y≦1の範囲内に記録マトリクスを当て
はめた状態を示す。マス目1つが記録マトリクスの1つ
の画素に相当しており、各画素の中心位置における波高
値W(x,y)を式(11)で設定された波から算出
し、その画素に相当する位置の波高値マトリクスHij
(i=1,…,6, j=1,…,6)に記録する。例
えば、左下の画素であれば、画素の中心の座標値は
(x,y)=(−0.83,−0.83)であるので、
その位置での波高値は、式(11)から、 W(−0.83,−0.83)=−0.95 と算出され、この値が波高値マトリクスH11に記録さ
れる。さらに、図8中の右隣の画素についての波高値W
(−0.5,−0.83)が算出されて波高値マトリク
スH21に記録される。以下、記録マトリクス内の全て
の画素について、波高値W(x,y)が算出され、波高
値マトリクスHijに記録される。図9は、こうして記
録された波高値マトリクスHijの内容を示す。マス目
の中に記された数値が各画素に対応する波高値W(x,
y)である。記録マトリクス中には、同じ波高値W
(x,y)を持つ画素が各波高値W(x,y)に対して
4画素ずつ存在しているが、この4画素は、発生させる
4つの小さなドット集中点に対して、上下左右に均等に
散在しているため、図12の場合のように、出力ドット
の偏りは生じない。それ故、再現画像の画質が悪くなる
こともない。
【0031】次に、図9の値を波高値マトリクスHij
の内容として、以下の手順により、しきい値マトリクス
Sij(i=1,…,6, j=1,…,6)を決定す
る。波高値マトリクスHijを検索し、最大の波高値が
記録されているものを探し、その位置に相当するしきい
値マトリクスSijに1を記録する。さらに、その次に
大きい波高値を探し、その位置に相当するしきい値マト
リクスSijに2を記録する。この処理をしきい値マト
リクスSijの全ての要素に番号が記録されるまで順次
繰り返し、波高値マトリクスHijの大きさの順位を、
対応するしきい値マトリクスSijの位置に記録する。
波高値マトリクスHijの要素が同じ大きさを持つ場
合、jの値の小さいものが優先され、jが同じであれば
iの小さいものが優先される。これによって、しきい値
マトリクスSijには、図9の波高値マトリクスHij
の要素の大きい順に従って、図10のように、1から3
6までの番号が記録される。例えば、図9において、i
=2,j=2の波高値2.0を持つ画素がしきい値1と
なる。
【0032】以上のしきい値マトリクスSijの作成
は、画像再現処理に先だって行われるため、画像再現処
理時間に影響を与えることはなく、画像再現処理は組織
ディザ法を用いて速やかに行うことができる。
【0033】以下に、濃淡データの原画から2値画像へ
の再現動作について説明する。原画データの濃度レベル
が最高出力濃度に対するパーセンテージで表わされてい
るとすると、デバイスに原画データが入力された場合、
【0034】
【数7】 F=L×0.01×(Nx×My)+1 …(12) ただし、F:原画の濃度境界値 Nx,My:記録マトリクスの横と縦の画素数 L:原画の濃度レベル
【0035】で原画の濃度境界値Fを計算する。この境
界値Fをしきい値マトリクスSijの各要素と比較し
て、境界値Fがしきい値マトリクスSijの要素を上回
る画素については、記録マトリクスの該画素をドット出
力する。例えば、図10のように、しきい値マトリクス
Sijが定められている場合、入力された原画データの
濃度レベルが10%濃度であれば、式(12)から、F
=10×0.01×(6×6)+1=4.6となり、原
画の濃度境界値Fは4.6である。この濃度境界値Fを
しきい値マトリクスSijの各要素と比較して、境界値
Fがしきい値マトリクスSijの要素を上回る画素につ
いては、該画素をドット出力する。図11は、ドット出
力された記録マトリクスの状態を示す。この記録マトリ
クスにおいて、1から4までの番号を持つ画素が黒く塗
られる。そして、原画の濃度レベルが変われば、再び境
界値Fを計算し直して、記録マトリクスの該当する画素
をドット出力する。これらを繰り返し、濃淡データの原
画から2値画像を再現する。
【0036】なお、本発明は上記実施例に限られるもの
ではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施
例において、xy空間で定義される波として、x方向の
波とy方向の波の2つの波を合成して用いているが、3
つ以上の波を合成して用いてもよい。また、波の合成は
加算によって行なわれているが、積算によって行なって
もよい。また、波高値マトリクスの要素として、対応す
る画素の中心位置での座標に対する波高値を使っている
が、画素内の別の位置の波高値、あるいは画素内の波高
値を積分したものを使ってもよい。また、波を発生させ
るために、波発生回路を設けてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
複数のピークが周期的に単位空間内に存在するような
空間座標において定義される関数に置き換え可能な波を
設定し、記録マトリクス内に任意の数のドット集中点が
現われるようにしきい値を設定できるので、多くの画素
から構成される記録マトリクスを使っても再現画像に現
われるドット集中点の大きさを調整することができ、必
要な階調数でドット集中点を目立たせずに濃淡画像デー
タの原画から2値画像の再現を行なうことができる。そ
の結果、再現画像の画質を一定レベル以上に保つことが
できるようになる。また、画像再現処理に先だって記録
マトリクスを作っておき、しきい値を算出しておくの
で、しきい値の算出が画像再現処理に影響を及ぼさず、
処理時間が遅くなることもなく、高速な再現処理が可能
となる。また、請求項2の発明によれば、上記の効果に
加えて、記録マトリックスの座標軸中心に対して対象な
波についても、再現画像の画質が改善される。また、請
求項3の発明によれば、上記の効果に加えて、一般式で
置き換え可能な波を設定して中間調画像の再現が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるしきい値マトリクス作
成の処理手順を示すフローチャートである。
【図2】組織ディザ法による多段階の濃度表現を示す図
である。
【図3】記録マトリクスにおいて同一濃度レベルでの出
力ドット配置の違いを示した図である。
【図4】関数に置き換え可能な一般的な正弦波の図であ
る。
【図5】本実施例においてx方向成分についてのみ変化
する波の図である。
【図6】本実施例においてy方向成分についてのみ変化
する波の図である。
【図7】本実施例においてxy空間で定義される波の図
である。
【図8】本実施例における記録マトリクスをxy座標空
間に対応させた図である。
【図9】本実施例におけるオフセットを加えた波の波高
値マトリクスの各要素を示す図である。
【図10】本実施例におけるしきい値マトリクスの各要
素を示す図である。
【図11】本実施例における記録マトリクスにおいて1
0%濃度でドット出力される画素を示した図である。
【図12】本実施例におけるオフセットを加えない波の
波高値マトリクスの各要素を示す図である。
【符号の説明】
Hij 波高値マトリクス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/40 - 1/409 H04N 1/46 H04N 1/60

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の画素から構成される記録マトリク
    スを想定し、この記録マトリクスによって再現される多
    階調原画の濃度レベルに応じて、上記記録マトリクスの
    上記画素のうちドット出力する画素を決定する中間調画
    像再現に用いられる画像処理方法において、複数のピークが周期的に単位空間内に存在するような
    空間座標において定義される関数に置き換え可能な波を
    設定し、 設定された上記波を定義する空間座標の座標軸を、上記
    単位空間と上記記録マトリスクとが対応するように
    記記録マトリクスを定義する座標軸に対応させ、 上記
    記録マトリクスの各画素位置に対応する、上記座標軸に
    より定義される各座標値ごと 上記波の波高値を算出
    し、 上記記録マトリクスの各画素位置ごとに算出された上記
    波高値に基づき、上記原画の濃度レベルに応じて上記記
    録マトリクスのドット出力する画素を決定するためのし
    きい値を算出することを特徴とする中間調画像再現に用
    いられる画像処理方法。
  2. 【請求項2】 上記波の1周期分における波高値が、上
    記記録マトリスクの中心に対して対象とならないよう
    少なくとも前記記録マトリクスを定義する座標軸のXま
    たはY方向に上記波をオフセットした後、上記波の波高
    値の算出を行うことを特徴とする請求項1に記載の中間
    調画像再現に用いられる画像処理方法。
  3. 【請求項3】 上記波は、 W(t)=Tsin(2πAt+B) [ただし、t:位置 T:大きさ A:周波数 B:位
    相] を要素として有する関数により置き換え可能な波である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の中間調画像再
    現に用いられる画像処理方法。
JP04271195A 1992-09-14 1992-09-14 中間調画像再現に用いられる画像処理方法 Expired - Fee Related JP3089857B2 (ja)

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