JP3089581U - 布地一体化編成機により製成された布地の構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 布地の構造性を改善し、作製される衣類に多
様性を持たせることができる布地一体化編成機により製
成された布地の構造を提供する。 【解決手段】 布地一体化編成機により製成された円筒
状の布地２０の片側、あるいは両側に少なくとも一個以
上の折込部分２１が設けられ、前記折込部分は、前記布
地に一番目の所定位置を設定し、前記一番目の所定位置
から少し下がって設定された二番目の所定位置に前記布
地の円筒状の内側に折り込んで外側折り目が形成され、
前記一番目の所定位置に前記二番目の位置を合わせて一
体化させることにより結合部２２が形成され、同時に内
層布地２３が形成され、前記内層布地から前記結合部よ
り後に続く部分となる第二層布地２４が形成され、前記
折込部分の形成を繰り返すことにより、縫い目のない円
筒状多層布地を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は布地の構造に係るものであり、特に、布地一体化編成機により一体化 製成された布地から作製される衣類の形を多様化させるための布地一体化編成機 により製成された布地の構造に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

図１は、従来の一例の布地の構造を示す図である。図２は、従来の布地の構造 を示す分解図である。図３は、従来の他の一例の布地の構造を示す図である。図 ４は、従来の他の一例の布地の断面を示す図である。従来の布地の構造において 、造形の異なる部分を結合させる時、例えば、図１に示すように、水着１０のス カート１１部分は水着１０とは別に、もう一枚の布地からスカート１１を作り、 図２に示すように水着１０とスカート１１とをミシンで縫い、一体化させている 。また、図３に示すように、上下一体化水着１２は、胸当て部Ａの内部に、図４ に示すパッド１３を入れることができるようにするために、上記と同様に別の布 地１４をもう一枚裁断し、ミシンで縫うことで一体化させなければならない。

【０００３】 このような布地の構造は、作製される衣類に多様性を持たせるために長年開発 及び設計に従事し、開発、改良が進んでいる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の布地の構造において、例えば、伸縮性の肌着を作製する場合、２枚 の布地をミシンで縫った所は弾力性を失い、着心地を悪くしてしまう。従って、 このような問題点を解決するために、布地一体化編成機が開発され、この布地一 体化編成機によって縫い目のない布地が製成されている。これにより、縫い目の ない布地を用いて作製された衣類は、着心地が大幅に改善されたが、現在製造販 売されている縫い目のない布地は、シンプルな構造の布地のみで多様性に欠け、 多層構造の衣類を作製することが難しいという問題点があった。

【０００５】 本考案は、布地一体化編成機により製成された布地の構造において、布地の構 造性を改善し、作製される衣類に多様性を持たせることができる布地一体化編成 機により製成された布地の構造を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

前記の目的を図るために、本考案は、布地一体化編成機により製成された円筒 状の布地の片側、あるいは両側に少なくとも一個以上の折込部分が設けられ、前 記折込部分は、前記布地に一番目の所定位置を設定し、前記一番目の所定位置か ら少し下がって設定された二番目の所定位置に前記布地の円筒状の内側に折り込 んで外側折り目が形成され、前記一番目の所定位置に前記二番目の位置を合わせ て一体化させることにより結合部が形成され、同時に内層布地が形成され、前記 内層布地から前記結合部より後に続く部分となる第二層布地が形成され、前記折 込部分の形成を繰り返すことにより、縫い目のない円筒状多層布地を形成するこ とにより、布地の構造性を改善し、作製される衣類に多様性を持たせることがで きる。

【０００７】 以下に添付図面を参照して本考案のある好適な実施の形態を詳細に説明するが 、それらの構成は本考案の構造の絶対的な制限にならない。

【０００８】

【考案の実施の形態】

図５は、本考案の第１実施例における布地一体化編成機により製成された布地 の構造を示す立体構造図である。図６は、本考案の第１実施例における布地一体 化編成機により製成された布地の断面を示す図である。図７（Ａ）は布地の断面 を示す図であり、図７（Ｂ）は布地の構造を示す図である。図８は、図７（Ｂ） のＢ部分の布地の断面を示す図である。図９（Ａ）は布地の断面を示す図であり 、図９（Ｂ）は布地の構造を示す図である。図１０は、図９（Ｂ）のＣ部分の布 地の断面を示す図である。図１１は、本考案の第２実施例における布地一体化編 成機により製成された布地の構造を示す断面図である。図１２は、結合部分の布 地の構造を示す拡大立体構造図である。

【０００９】 図５に示すように、本考案の布地一体化編成機により製成された布地２０の構 造は、一つの円筒状に形成される。その円筒状の布地２０の片側、あるいは両側 に少なくとも一個以上の折込部分２１が設けられている。その折込部分２１は、 布地２０に一番目の所定位置を設定し、少し下がって、二番目に設定した所定位 置を円筒状の内側に折り込んで形成される。これにより、外側に折り目ができ、 布地２０の一番目の位置に２番目の位置を合わせて一体化させることにより、図 １２に示すように結合部２２が形成される。同時に、一つの内層布地２３を形成 し、その内層布地２３からその結合部２２より後に続く部分は一つの第二層布地 ２４となる。これを繰り返すことにより、縫い目のない円筒状多層布地を形成す ることができる。

【００１０】 図７（Ａ）に示すように、上記第二層布地２４を形成する方法において、上記 第二層布地２４を多層形成することにより、図７（Ｂ）に示すようにスカート３ ０を含む水着３１の製品を生成することができる。

【００１１】 また、図８に示すように、上記布地２０及び内側に折り込んだ内層布地２３の 間の所定位置で布地２０と内層布地２３を分離するように裁断する。これにより 、二層のスカート３０を形成することができる。更に、第二層布地２４を股の形 に合うように裁断し、縁取りを行うことにより、股部分３２を形成することがで きる。

【００１２】 図９（Ａ）、図９（Ｂ）に示すように、上記第二層布地２４を形成する方法に おいて、胸当て部にパッド接触層３３を含む上下一体化下着を形成することがで きる。

【００１３】 図１０に示すように、内層布地２３及び第二層布地２４の間をパッド接触層３ ３とし、その空間にワイヤー３５及びパッド３４を入れることができる。従って 、折込部分２１及び布地２０の間の開き口から中に入れた物を交換することがで きる構成とされる。

【００１４】 図６、図１１に示すように、折込部分２１及び内層布地２３、結合部２２、第 二層布地２４を反覆して多層形成することにより、折り目を多層化した衣類を形 成することができる。

【００１５】 これにより、本考案の布地一体化編成機により製成された布地の構造において 、上記結合部分は布地の一部分で、即ち、その布地に伸縮性がある場合、その結 合部も同様に伸縮性を有し、従来ミシンで縫うことによる欠点を改善することが できる。従って、衣類の着心地が大幅に改善されると共に、布地が本来有する強 さを増加させることができる。

【００１６】 また、本考案の布地一体化編成機により製成された布地の構造において、上記 布地は縫い目がないことにより、一体化多層の衣類を形成することができ、従来 のシンプルな布地とは異なり、布地の構造性が大幅に改善され、製品の造形に多 様性を付加することができる。

【００１７】

【考案の効果】

前記の説明と図面の掲載からわかるように、本考案の布地一体化編成機により 製成された布地の構造は、布地の構造性を改善し、作製される衣類に多様性を持 たせることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の一例の布地の構造を示す図である。

【図２】従来の布地の構造を示す分解図である。

【図３】従来の他の一例の布地の構造を示す図である。

【図４】従来の他の一例の布地の断面を示す図である。

【図５】本考案の第１実施例における布地一体化編成機
により製成された布地の構造を示す立体構造図である。

【図６】本考案の第１実施例における布地一体化編成機
により製成された布地の断面を示す図である。

【図７】（Ａ）は布地の断面を示す図であり、（Ｂ）は
布地の構造を示す図である。

【図８】図７（Ｂ）のＢ部分の布地の断面を示す図であ
る。

【図９】（Ａ）は布地の断面を示す図であり、（Ｂ）は
布地の構造を示す図である。

【図１０】図９（Ｂ）のＣ部分の布地の断面を示す図で
ある。

【図１１】本考案の第２実施例における布地一体化編成
機により製成された布地の構造を示す断面図である。

【図１２】結合部分の布地の構造を示す拡大立体構造図
である。

【符号の説明】

１０、３１ 水着 １１、３０ スカート １２ 上下一体化水着 １３ パッド １４、２０ 布地 ２１ 折込部分 ２２ 結合部 ２３ 内層布地 ２４ 第二層布地 ３２ 股部分 ３３ パッド接触層 ３４ パッド ３５ ワイヤー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 布地一体化編成機により製成された円筒
   状の布地の片側、あるいは両側に少なくとも一個以上の
   折込部分が設けられ、 前記折込部分は、前記布地に一番目の所定位置を設定
   し、前記一番目の所定位置から少し下がって設定された
   二番目の所定位置に前記布地の円筒状の内側に折り込ん
   で外側折り目が形成され、 前記一番目の所定位置に前記二番目の位置を合わせて一
   体化させることにより結合部が形成され、 同時に内層布地が形成され、前記内層布地から前記結合
   部より後に続く部分となる第二層布地が形成され、 前記折込部分の形成を繰り返すことにより、縫い目のな
   い円筒状多層布地を形成することを特徴とする布地一体
   化編成機により製成された布地の構造。