JP3088014B2 - 迅速微生物検出法 - Google Patents

迅速微生物検出法

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JP3088014B2
JP3088014B2 JP03513596A JP51359691A JP3088014B2 JP 3088014 B2 JP3088014 B2 JP 3088014B2 JP 03513596 A JP03513596 A JP 03513596A JP 51359691 A JP51359691 A JP 51359691A JP 3088014 B2 JP3088014 B2 JP 3088014B2
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メルク・パテント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツンク
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、多種多様な場合、たとえば食品、臨床検
体、および環境上重要な試料において微生物、たとえば
細菌およびバクテリオファージを検出する方法に関する
ものである。本発明は抗菌性化合物に対する感受性およ
び殺ウイルス薬の有効性の検査にも利用しうる。
発明の背景 細菌の検出および同定は種々の微生物利用において極
めて重要である。たとえば食品、水および他の飲料を病
原性細菌についてスクリーンする必要性は、消費者の安
全を保証するのに極めて重要である。特定の科の細菌の
量を測定することは、これらの製品の貯蔵寿命および微
生物許容度、ならびにそれらの製造に用いられる加工装
置および原料の衛生状態を推定するために慣用される方
法である。微生物感染の診断も原因生物の検出に依存す
る。環境水をレジオネラ属(Legionella)などの微生物
についてスクリーンすることはかなり重要であると最近
では考えられている。
バクテリオファージ(細菌に特異的に感染するウイル
ス)を検出するという要望は、細菌を死滅させるそれら
の能力、従ってそれらがたとえば発端培養細菌を死滅さ
せることにより牛乳の発酵に及ぼす可能性がある有害な
影響に起因する。バクテリオファージは水工業において
河川の流速または下水の漏出を調べるためのトレーサー
としても用いられる。
細菌の検出および計数を行うために用いられる方法に
は多数の欠点がある。伝統的な培養に基づく方法が、用
いられる試験法の主体をなす。しかしそれらは目的とす
る生物を増殖させるが他の細胞の増殖は抑制する選択培
地における細菌の増殖に依存するので、本来緩徐であ
り;生育性細菌全体の計数に18−24時間を要し、サルモ
ネラ属菌(Salmonella)の検出に4−7日を要する。多
くの場合、与えられた培地により細菌の特定の増殖要件
が満たされない可能性があり、または準致死状態にまで
損傷を受けているか、もしくはそれらが生育性であるが
培養し得ないストレス誘導された生理状態に陥っている
可能性があるので、細菌数は実際より少なく評価される
可能性がある。培養に基づく方法は必要とするインキュ
ベーション期間が長いため、現場試験には不適当であ
る。
これらの欠点に対処し、迅速な細菌検出を可能にする
種々の方法が提案され、あるものは現場使用に適用しう
ると主張された。たとえばすべての生体の細胞内成分で
あるアデノシントリホスフェート(ATP)の測定は迅速
法を提供するが、これは特異的でなく、従ってせいぜい
全細菌数が推定されるにすぎない。
目的とする細菌に特異的な抗体を用いるイムノアッセ
イは、特異性および感度が不適当であるため、たとえば
サルモネラ属菌試験の場合はイムノアッセイ前に2日間
の増菌培養を必要とするので、広範には採用されなかっ
た。競合生物および試料マトリックスからの妨害は、許
容し得ない割合の擬陽性および擬陰性結果、ならびに培
養法により実質的に短期間ではないプロトコールをもた
らした。
DNAまたはRNAプローブに基づく方法が細菌の検出に適
用されたが、現在では複雑なプロトコール、ある溶液中
の不快な化学物質、および高い温度の必要性に付随する
問題がある。それらはもちろん、古典的な微生物学に熟
練した技術者には快く利用されない。イムノアッセイ法
および核酸増幅法、たとえばポリメラーゼ連鎖反応(PC
R)と共に、それらは生存細菌と死滅細菌を識別しな
い。このためそれらは生育性細菌の直接アッセイ(生存
生物を増幅させる培養工程がない場合)には不適当であ
る。ある用途にはこの区別が極めて重要である。たとえ
ば水系の生存レジオネラ属菌がほとんど無いことを保証
するために殺菌薬を用いる場合、殺菌過程で死滅した生
物を識別および検出しないアッセイ法を採用することは
無意味である。
細菌の検出速度を高めるために高価な計測器に依存す
る方法は多数ある。その一例は細菌の存在をそれらが複
雑な栄養を代謝してより簡単な化学物質に変換し、同時
に培地の電気的特性が変化することにより検出するイン
ピーダンス/コンダクタンス測定である。このような方
法は資本集中性が高く、小規模の研究所または現場使用
には不適当である。
場合により選択的染色を用いる鏡検法は感度に限界が
あり、一般に生存細菌と死滅細菌の識別性に乏しい。ル
ーティン鏡検法は、選択培養または免疫学的染色と組み
合わせない限り、形態に基づく推定同定が可能であるに
すぎない。
以上からみて、実施が容易であり、特異的、迅速であ
り(数日ではなく数時間で結果を与える)、生存生物の
みを検出することができ、現場使用が可能であり、かつ
高価な計測器を必要としない、細菌およびバクテリオフ
ァージの検出法を得ることが極めて望ましい。アッセイ
は多種多様な種類の試料について前処理なしに、かつ最
少の工程数で実施しうることが好ましい。アッセイ結果
は、観察が容易であり、かつ自動読み取り化し易い、検
出可能なものでなければならない。さらに、他の場合に
は検出のために予備増菌培養工程および選択的増菌工程
を必要とする不能な細菌をアッセイにより検出しうるこ
とが望ましいであろう。培養不可能であるが生育性であ
る生物をも検出し得なければならない。
先行技術の説明 微生物同定法の多くは栄養寒天平板を用いる古典的な
微生物学に基づくものである。近年、分子生物学および
遺伝子修飾を利用する試みもこの領域に適用されてい
る。特にウリツルおよびクーン(欧州特許出願第016893
3号明細書)によれば、バクテリオファージに検出性マ
ーカー(しばしば酵素ルシフェラーゼ)を導入し、次い
でこれを利用して細菌を検出することができる。そのバ
クテリオファージの宿主である当該細菌を含む疑いのあ
る試料に、修飾されたファージを添加する。適切な宿主
細菌が存在する場合、バクテリオファージ核酸はその宿
主に感染し、その細菌において発現するであろう。修飾
されたバクテリオファージがマーカーであるルシフェラ
ーゼを保有する場合、細菌の存在は容易に検出しうる発
光により測定しうる。
DNAプラント・コーポレーションによりPCT/90/04041
は異なるマーカー系、すなわち氷核(ice nucleatio
n)を用い、かつ判定を行うためにファージのパネルを
利用する。
PCT90/04037は、一連の有毒物質を検出するための試
験系に遺伝子修飾された微生物を指示体として用いる。
PCT89/03878には、真核生物ウイルスに適用しうる遺
伝子修飾に基づく系が記載されている。
米国特許第4,797,363号は種々のシグナル系で識別さ
れたバクテリオファージを用いる。しかし標識は直接的
な化学的方法によるものであり、付加遺伝子の発現によ
るものではない。
新規な発明の利点 細菌を検出するためのバクテリオファージを用いる遺
伝子修飾に基づく系においては、遺伝子修飾はバクテリ
オファージに対するものであった。種々の技術的理由か
ら、これは必ずしも形成するのが容易ではない修飾であ
る。細菌同定のためにファージのパネルを必要とする場
合、パネルの各ファージが同様な修飾の必要とし、従っ
て問題は増大する。本発明の1形態によれば、遺伝子修
飾されていないバクテリオファージを使用し、検出可能
なマーカーを保有する修飾された細菌(または修飾され
た細菌のパネル)をのちに使用する。バクテリオファー
ジと比較して細菌を修飾することは技術的にはるかに容
易である。
発明の要約 本発明は試料中の細菌またはバクテリオファージを試
験および検出するための数種の方法からなる。本発明は
抗菌薬に対する細菌の感受性を判定し、抗ウイルス薬の
有効性を評価することもできる。定性的および定量的双
方の試験が包含される。
これはバクテリオファージと細菌の相互作用を利用す
ることにより達成される。バクテリオファージが細菌に
感染する様式をアッセイ法の開発に利用することができ
る。この相互作用は特異的であり、この認識/結合が起
こると、バクテリオファージはその核酸を宿主細菌中へ
注入する。次いで宿主は産生される‘ファージ’の複製
に利用され、次いで宿主が破壊されると、他の細菌の感
染に利用される。
ファージが特異的に細胞に感染し、その核酸を注入す
ると、それは細胞外環境から保護される。本発明の一部
は、細菌を特異的に感染していないファージを死滅また
は排除するために、これを利用する。従って、試料がた
とえばサルモネラ属菌を含む場合は特異的ファージが保
護され、サルモネラ属菌が存在しない場合はファージは
保護されない。結合していないファージの排除または死
滅は種々の方法、たとえば抗ウイルス薬、熱、ファージ
の安定性に必須である化学物質の除去などに達成しう
る。
この観点は、直接たは間接標識されたファージを細菌
の表面に結合させ、結合していないものを洗浄除去した
のちシグナル(酵素、蛍光、ルミネセントなど)を発現
させる、ファージを用いる他の診断法とは明らかに著し
く異なる。この場合、重要な出来事はすべて細胞の外で
起こり、本発明と明瞭な対照をなす。
本発明の次の工程は、検出される細胞の数に依存す
る。保護され、複製および出現しうるバクテリオファー
ジの数は、直接に検出するのに十分なものである。そう
でない場合、それらを増殖中の宿主上で必要な期間(フ
ァージの世代時間は1時間以下であり、10−1000の後代
が産生されるので、これは短期間でよい)増幅させるこ
とにより、増幅することができる。
ファージの数が検出に適したものになると、多数の方
法により、たとえばファージのある成分に対する抗体も
しくはファージゲノムに対する核酸プローブを用いて免
疫学的に、またはプラークアッセイにより、検出を行う
ことができる。好ましい方法は、検出しうるシグナルを
形成するポテンシャル(容易に検出しうる表現型をコー
ドする遺伝子)を含むが、このポテンシャルは細菌がフ
ァージに感染した場合にのみ発現する細菌を遺伝子修飾
により構成しうるという知見に基づく。ファージがシグ
ナル産生の引き金を引き、従ってファージ(従ってそれ
を保護する細菌)の存在を高感度で容易に検出しうる。
ここでリポーター細菌と呼ぶこれらの際はそれ自体新規
な材料であり、本発明の他の観点をなす。
従って本発明は2つの重要な特色のうち一方または両
方を用いることによる数種の試験法を包含する。重要な
特色の1つは、ファージに感染した細菌をも含む流体試
料中の細胞外バクテリオファージを死滅させることであ
る。他方の重要な特色は、発現した際に検出可能なポリ
ペプチドを産生するインディケーター遺伝子を含むべく
遺伝子工学的に処理されたリポーター細菌を提供するこ
とである。インディケーター遺伝子の性質、および検出
可能なポリペプチドを検出するために用いられる手段は
本発明の本質ではない。
以下の節にこれら2つの重要な特色について述べる。
それに続いて本発明による種々の試験法につき述べる。
鑑別ファージ死滅 ヒロタニ(Hirotani)ら(1991)には、T5ファージに
対する不飽和脂肪酸および関連アルコール類の抗ウイル
ス活性に記載されている。3000 lux(ルーメン/cm2
の照明を付加して、彼らはC18:2リノエライジン酸(L
A)を50μg/mlで用いて97.6%のT5ファージ不活性を達
成した。本発明者らは、これらの方針に沿ったプロトコ
ールにより本発明者らが目的とする鑑別ファージ死滅を
達成しうることを証明した。この酸はまたアルコール類
を添加含有する流体試料をフォトン照射する。蛍光が極
めて好適である。単色光を用いる場合、波長は好ましく
は420nm付近であるが、補助効果は530nm付近で見られ
る。試料中の細菌を感染したファージに不都合な影響を
及ぼすことなく細胞外バクテリオファージを選択的に死
滅させるのに十分な期間および強度の照明が有効であ
る。
鑑別ファージ死滅のための処置の別法は、試料にC1−
C4カルボン酸、たとえば酢酸を添加することによる。試
料中の酢酸濃度は、好ましくは0.01−1.0%、特に0.1−
0.5%である。これらの数値は試料中の氷酢酸の容量%
で表される。濃度が低すぎると細胞外バクテリオファー
ジは死滅しない;濃度が高すぎると試料中の感染細菌が
損傷を受ける可能性がある。酢酸がウイルス死滅作用を
呈する期間、たとえば37℃で15分間、試料をインキュー
ベートし、次いで塩基の添加によりほぼ中性に戻す。酢
酸の代わりにビネガー(5%)を用いて、極めて類似す
る結果を得た。
細胞外バクテリオファージを死滅させたのち、試料中
の生存ファージ(感染細菌内に存在)を増幅する必要が
しばしばある。しかし周囲温度またはより高い温度にお
ける細菌のバクテリオファージ感染は細菌を後続の酢酸
暴露に対して感受性となし、従って細菌がその後ファー
ジを適正に増幅し得ないと思われる。この問題に対する
好ましい解決策は、試料中の際のバクテリオファージ感
染を周囲温度より低い温度で行うことである。たとえば
試料を氷浴中で0℃に保持することができる。ファージ
感染はこのような低温でも効果的に起こり、得られた感
染細菌はもはや酢酸処理に対して感受性ではない。
それ自身が酸感受性である生物、たとえばプソイドモ
ナス科細菌については、このような処理は有効でない。
可能な他の処理は、過酸化水素および水酸化ナトリウム
の混合物を用いるものである。
リポーター細菌の調製 有効なバクテリオファージ(ファージ)感染は、一般
に一組の遺伝子が順次発現することを必要とする。多数
のバクテリオファージの研究により、一時的な調節を得
るための種々の生物学的方法が確認された(たとえばラ
ブセイおよびガイドシェク(Rabussay,Geiduschek),19
77;マックナイトおよびチアン(McKnight,Tjian),1986
を参照されたい)。これらの方法は大部分が転写制御を
伴うものである。報告されている古典的な方法ほ転写開
始に際して作動する(ヤコブおよびモノード(Jacob,Mo
nod),1961;プタシュネ(Ptashne),1986)。
最初にファージLambdaに関して報告された他の機構に
おいては、感染に際して初期に発現された遺伝子の転写
に用いたものと同じプロモーターを用いて、のちに転写
体の終止解除過程で発現される遺伝子を転写する(ロバ
ーツ(Roberts),1969)。この型の制御を示すオペロン
は、終止シグナルに対してプロモーター近位に位置する
遺伝子を最大限に発現することができ、これに対し終止
シグナルに対してプロモーター遠位に位置する遺伝子は
発現しないか、またはわずかしか発現しないように配置
される。これら後者の組の遺伝子は、生理的または発生
上の何らかの変化により終止シグナルの活性が除かれた
場合に発現する。終止シグナルの性質および終止解除因
子の性質は大幅に異なる(プラット(Platt),1986)。
分子微生物学の用具および手法を用いて、バクテリオ
ファージのゲノムを切断し、そのゲノムの要素を自己複
製プラスミドベクター中へクローン化することができ
る。ランダムに形成されたこれらの構造体のライブラリ
ーうち、バクテリオファージプロモーターを含むものは
プロモーター近位遺伝子を発現する;ただしプロモータ
ーが正常なリファンピシン感受性細菌RNAポリメラーゼ
を利用する場合に常にそうである。クローン化されたバ
クテリオファージDNAがプロモーターのほかに終止シグ
ナルを含む場合、プロモーターに近位の遺伝子は発現さ
れるが、プロモーターターミネーターに遠位の遺伝子は
発現されない。これらのプロモーター遠位遺伝子は、終
止解除シグナルを含む適正なバクテリオファージが供給
され、これがクローン化されたDNAセグメント上に存在
しない場合にのみ発現する。しかしバクテリオファージ
感染に対応して一時的に制御される遺伝子発現の自然な
部分として、トランスアクティング(trans−acting)
終止解除因子が付与されていてもよい。すなわち転写タ
ーミネーターの下流にあるプラスミドクローン化された
プロモーター遠位遺伝子は、バクテリオファージ感染に
際してのみ発現される。天然のバクテリオファージ遺伝
子が、その産生物を容易に監視しうるインディケーター
遺伝子、たとえばluxAluxBにより置換されている場合、
ファージ依存性終止解除によりこのインディケーター遺
伝子表現型が発現するであろう。luxAluxBを用いた構造
体について、これは初期のプラスミドベクター構造体は
暗色であるが、バクテリオファージ感染に際してはバイ
オルミネセンスが生じることを意味する。luxAluxB発現
およびバイオルミネセンスは好ましいインディケーター
系であるが、バクテリオファージ感染後のトランスアク
ティング終止解除状態の監視を容易にする他のインディ
ケーター系も用いられる。
バクテリオファージ、たとえばLambda φ80、p2、p2
2、Hk022および21の分子構成および遺伝子制御機構に関
する既知の知識により、当業者は前記の構造体を工学的
に構成するためにインビトロで単離すべき特異的DNA領
域を確認することができるであろう。しかし遺伝学的に
解明されていないバクテリオファージのゲノムのランダ
ムクローニングによって同様に有効な構造体を得ること
ができるので、この‘徹底的な’知識は有用ではある
が、必要ではない。
バクテリオファージ23074−B1(ATCC)は、そのゲノ
ムが解明されていないリステリア・モノサイトジェネス
(Listeria monocytogenes)血清タイプ4ファージで
ある。ゲノム23074−B1について制限酵素Sau3aを用いる
部分消化を行い、pCK1グラム陽性レプリコン(ガッソン
およびアンダーソン(Gasson and Anderson),1985)
およびluxAluxB遺伝子の無プロモーターコピーを含むプ
ラスミドpSB292(第1図)のBamH1部位にDNAフラグメン
トをリゲートした。リゲーション反応を用いてリステリ
ア・モノサイトジェネス23074をクロラムフェニコール
耐性に形質転換し、組換えクローンをバイオルミネセン
ト表現型につきスクリーンした。構成性バイオルミネセ
ンスを含まないクローン(暗色クローン)をさらにバク
テリオファージ23074−B1に感染させたのち、バイオル
ミネセンスにつきスクリーンした。ファージ依存性バイ
オルミネセンスを備えたクローンが確認された。第2図
はファージ感染後にこのような構造体の1つ(pSP19)
のバイオルミネセンスプロフィルを示す。ファージ感染
細胞と非感染細胞の間に100倍のバイオルミネセンスの
差が認められた。pSP19および類似の表現型を示す構造
体は、バクテリオファージ23074−B1の存在を検知する
ための基礎となる。pSP19は予めファージゲノムに関す
る知識なしに構成され、選択法の一般的な性質を表す。
同様なプロトコールによりリステリア・モノサイトジェ
ネスに対する他のバクテリオファージを検出することが
できた。
必ずしもすべてのバクテリオファージが終止解除によ
る一時的な遺伝子発現を制御するわけではないことは知
られている。たとえばT7は新規なT7 RNAポリメラーゼ
特異性バクテリオファージプロモーターからの転写を促
進する新規なリファンピン耐性RNAポリメラーゼを備え
ている(チャンバーリン(Chamberlin),1970)。それ
にもかかわらず、上記のクローニングプログラムにより
スクリーンした場合、T7型の他のファージは対応するバ
クテリオファージに感染しない限りインディケーター遺
伝子に対してサイレントである組換え構造体を備えてい
る。これらの構造体はインディケーター遺伝子に対して
近位にバクテリオファージ特異性RAMポリメラーゼプロ
モーター配列を備えていると思われる。宿主RNAポリメ
ラーゼはこのような構造体を転写せず、従って用いたイ
ンディケーターがluxAluxBである場合、この組換え体は
暗色であろう。しかしバクテリオファージ感染はバクテ
リオファージRNAポリメラーゼの一時的発現、従ってイ
ンディケーター遺伝子の能動転写を生じる。T7、T3、T5
およびSP6ファージ特異性RNAポリメラーゼを用いて組換
えプラスミドベクターにおける遺伝子発現を制御するこ
とは周知である(オールドおよびプリムローズ(Old,Pr
imrose),1989)。しかし従来これはバクテリオファー
ジの計数には用いられておらず、この要素は交換にイン
ディケーター遺伝子の発現を誘導するために一時的発現
を利用する一般的方法における可能な制御方法の1つに
すぎない。
バクテリオファージP1は、ファージ遺伝子発現を一時
的に調節するために終止または特異的RNAポリメラーゼ
のいずれも用いないと思われる、十分に解明されたファ
ージである(ヤルモリンスキーおよびスターンバーグ
(Yarmolinsky,Sternberg),1988)。それにもかかわら
ず、誘導されていない溶原菌においては不活性である
が、プロファージ誘導後、約30分で活性になるプロモー
ターがP1から確認された(前掲)。これらのプロモータ
ーはバクテリオファージ23074−B1に関して先に述べた
スクリーニング法により確認されると予想される。クロ
ーニングベークターはP1宿主細菌において機能するもの
でなければならないが、選択の原理は同じである。
現在遺伝子レベルで十分に解明されているバクテリオ
ファージのうちには、一時的制御の要素を欠如すると思
われるものはない。従ってこれらの要素がすべてのバク
テリオファージに存在すると仮定するのが妥当である。
一時的制御の機構は異なるが、現在確認されている機構
はすべて、インディケーター遺伝子(たとえばluxAlux
B)を一時的に制御されるバクテリオファージ遺伝子ス
イッチの発現制御下に置くバクテリオファージ/インデ
ィケーターキメラを構成しやすい。ファージ感染してい
ない宿主中に安定な遺伝子構造体として存在する場合、
インディケーター遺伝子は発現しないであろう。しかし
ファージ感染に際して、バクテリオファージはキメライ
ンディケーター構造体の発現を活性化するトランスアク
ティング因子を供給しうる。インディケーター発現(た
とえばluxAluxBを用いた場合はインビボバイオルミネセ
ンス)の測定はヴィルレントバクテリオファージ粒子の
存在を直接に定量測定するものである。バクテリオファ
ージを分子生物学的に詳細に理解することはキメライン
ディケーターの構成を助成するであろうが、リステリア
・モノサイトジェネスファージ23074−B1に関するこの
ような構造体の立証は、全く解明されていないバクテリ
オファージからキメラインディケーターを形成しうるこ
とを示す。従って原則としてキメラインディケーター構
造体はいかなる細菌/バクテリオファージ対についても
形成しうる。
これらの方法により、リポーター細菌、すなわち遺伝
子スイッチ/インディケーター遺伝子キメラを含むべく
構成された遺伝子工学的に形成された細菌であって、ス
イッチの活性化がファージ感染に際して供給されたトラ
ンスアクティング因子に依存するものが得られる。これ
らの遺伝子工学的に形成された細菌は非生育および非培
養性となるが、それらがファージ感染を検出する能力は
保持される。
これらのリポーター細菌を用いた種々の試験法を以下
の節に記載する。
1.細菌の迅速検出 a)ファージの増幅およびアッセイ サルモネラ属菌種またはリステリア属菌種などの細菌
は検出前に採取および増菌する必要がある。細菌数を検
出水準にまで高める増菌は、微生物の増幅および分割の
速度に応じた時間を要する。細菌数の増加は指数曲線に
従い、従って1個のサルモネラ属菌またはリステリア属
菌が108個の細菌に達するためには、それぞれ27回の分
割を必要とし、増殖速度を30分とすれば、これは最低14
時間を要する。これに対し、バクテリオファージ感染サ
イクルは一般に40分を要し、後代ファージ10−100個を
産生する。溶菌性ファージに感染した1個のサルモネラ
属菌またはリステリア属菌はさらにヘルパー細菌の存在
下で、放出数10において5.3時間、放出数100において2.
6時間で108個のバクテリオファージ粒子を産生する。す
なわちバクテリオファージは細菌の3−5倍の速度で増
幅される。このバクテリオファージ増幅を利用して、下
記により食品その他の試料中の低い数の病原性細菌の存
在を検知することができる: 1−10個の病原性細菌を含む25gの食品を増殖培地に
ホモジナイズし、病原体を確実に迅速感染するのに十分
な濃度で病原体付随性バクテリオファージを添加する
(10以上のm.o.i.*)(m.o.i.*:感染の多重度)。フ
ァージDNAを10−15分間病原体に注入させたのち、化学
的または物理的処理により残存バクテリオファージすべ
てを破壊、除去、中和または不活化する。化学的処理の
例には、殺ウイルス濃度であるが抗微生物濃度未満であ
るバイオサイドが含まれる。物理的処理の例には、殺ウ
イルス濃度であるが抗微生物濃度未満である熱が含まれ
る。バクテリオファージを破壊したのち、殺ウイルス性
化学物質を中和し、熱を用いた場合は温度を微生物の増
幅に最適なものに戻す。当初の病原体はこの時点ではフ
ァージ感染しており、生育性の細胞外ファージは存在し
ない。さらに30−40分間インキュベートしたのち、当初
の病原体のファージ感染サイクルは完了し、病原体の溶
解に伴ってヴィルレントバクテリオファージが放出され
る。放出されたバクテリオファージの数は検出するには
すくなすぎるであろうが、培養物に許容(permissive)
宿主(必ずしも病原性ではない)を添加すると、これら
のわずかなファージが増幅される。許容細菌106−107
を添加すると、3−5時間で10−100またはそれ以上の
ファージ粒子を増幅しうる。このような濃度のバクテリ
オファージの存在は前記のバクテリオファージアッセイ
様式によって迅速かつ好都合に検出しうる。
食品その他の試料が低い濃度のターゲット病原体を含
む場合、これらを感染および増幅ののち陽性バクテリオ
ファージアッセイ法により間接的に検出する。バクテリ
オファージの好ましいアッセイ法は、発現に関してファ
ージ感染依存性であるプロモーター/luxABまたはluxAlu
xBキメラを含むべく遺伝子工学的に処理された細菌にお
いてバイオルミネセント表現型を誘導することによるも
のである。しかし最終的な増幅された培地中のファージ
の存在を免疫学的にアッセイすることも考慮しうる。
ターゲット細菌を含まない試料はバクテリオファージ
を殺ウイルス処理から保護(食、eclipse)し得ない。
従って許容宿主細菌により増幅すべきファージが得られ
ない。このような試料は最終的な増幅培養物中にバクテ
リオファージを含まず、これらの培養物からの試料は前
記のバクテリオファージアッセイに際して陰性である。
試料は病原体付随性バクテリオファージの存在または
不在に基づいて、36時間以内にターゲット病原体につき
陽性または陰性と判定することができる。
バクテリオファージは生育性であるが非培養性である
細菌を感染しうるので、細菌の迅速検出には準致死的損
傷を受けた細菌を含むはずである。準致死的損傷を受け
た細菌の増殖能を回復させる必要性が避けられること
は、アッセイ速度に著しく寄与する。
低濃度の細菌を検出するために用いられるバクテリオ
ファージは、NaOHなどの薬品で化学的に処理されるか、
または化学的もしくは物理的不活化剤に対するそれらの
感受性を高める自然突然変異に関して選択することがで
きる。このような突然変異体は、ターゲット細菌の初回
感染後にこれらのターゲット細菌から放出されたファー
ジを増幅する前に行われる残存バクテリオファージ不活
化を容易にするであろう。
ターゲット細菌から放出されたバクテリオファージの
増幅に用いられる許容細菌は、病原性ポテンシャルおよ
び/または自然環境において効果的に競合する能力を減
じる自然突然変異体に関して選択することができる。
b)1サイクルの感染およびアッセイ インディケーター微生物、たとえば腸内細菌群は、一
般に食品および環境試料中に個々の病原体を十分に越え
る濃度で存在する。漸増する濃度の細菌を漸増する病原
体の存在確率の尺度として用い、その結果、衛生状態の
確立およびHACCP監視において慎重な監視がかなり有用
であることを証明しうる(Microoyganisms in Foods
4;ICMSF)。102/gまたはcm2の濃度のインディケータ
ー細菌の散在の監視は、前記のファージ増幅アッセイに
より行うのが最良である。しかし103/gまたはcm2の濃
度は増幅を行わない1サイクルのファージ感染により、
従って100分以下の時間規模でアッセイすることができ
る。
103/gまたはcm2のインディケーター細菌を含む試料
を、インディケーターの迅速感染を保証するのに十分な
濃度のインディケーター付随性バクテリオファージで処
理する(10以上のm.o.i.)。ファージRNAを10−15分間
インディケーター細菌に感染させたのち、化学的または
物理的処理により残存バクテリオファージをすべて破壊
する。ウイルス処理を中和したのち、微生物増殖培地中
でのインキュベーションを40−50分間継続してファージ
感染サイクルを完了させる。バクテリオファージは104
以上の濃度で放出される(最小放出数10と仮定して)。
この濃度ではバクテリオファージの存在は、許容宿主に
よりさらに増幅させることなく、上記の新規なアッセイ
形式によって直接にアッセイすることができる。
c)競合結合およびアッセイ 1サイクルの感染およびアッセイに際して記載したも
のに代わる形式では、アッセイされる試料中に存在する
インディケーター細菌とファージの存在を検出するため
に工学的に処理された細菌との間におけるバクテリオフ
ァージの競合結合を利用する。等濃度の天然インディケ
ーター細菌および工学的に形成されたアッセイ用細菌な
らびに飽和濃度未満のバクテリオファージが与えられる
と、ファージはインディケーター細菌とアッセイ用細菌
の結合と感染の間に均等に分布するであろう。これらの
状況下では、luxABから得られるバイオルミネセンスの
量はインディケーター細菌が存在しない場合に得られる
ものの半分であろう。この結合の場合、アッセイ時間は
60分以下であり、殺ウイルス処理工程の必要がなく、ア
ッセイ細菌とバクテリオファージの比率を操作すること
により細菌数を定量的に推定することができる。
2.環境内バクテリオファージの迅速検出 バクテリオファージアッセイ形式を、リポーター細菌
が先に詳述した環境内バクテリオファージによる感染に
対して反応性となるように工学的に処理されたものに設
計することができる。この種類のファージには大腸菌フ
ァージが含まれる。このアッセイ法は水および下水廃液
中の生育性大腸菌ファージを迅速検出することができ
る。このアッセイ法は原則としていかなる細菌/バクテ
リオファージ対をも検出すべく設計しうるので、いかな
る関連バクテリオファージの現場検出をも考慮しうる。
3.殺ウイルス薬の迅速評価 上記のバクテリオファージ検出アッセイ形式は生育性
および感染性ファージのみを検出し、ファージ粒子の存
在のみでなく生物活性を反映する。有効な殺ウイルス薬
の抗ウイルス活性の測定および評価は、一般に複雑な細
胞培養または電子顕微鏡設備を必要とする。原核細胞の
ウイルスとしてのバクテリオファージは殺ウイルス化合
物の効力を試験するためのモデルウイルス試薬として使
用しうる。野生型バクテリオファージに対する殺ウイル
ス活性は、発現に関してファージ感染に依存するプロモ
ーター/luxABキメラを含むべく遺伝子工学的に処理され
た細菌を用いるアッセイにより、バイオルミネセンスの
減少として測定しうる。この種類の細菌をここでは新規
なバクテリオファージアッセイ形式として説明した。
これまでにバクテリオファージゲノム内にluxABを含
むべく遺伝子工学的に処理された組換えバクテリオファ
ージを用いる殺ウイルス薬のアッセイ法は報告されてい
る(ジャシム(Jassim)ら,1990)。しかし本発明は野
生型バクテリオファージを用い、一方ではウイルス生育
性の尺度としてのバイオルミネセンスの発現を維持する
ことができる。
本発明を以下の実施例によってさらに説明する: 実施例1は、リステリア・モノサイトジェネス23074
に基づくリポーター細菌の調製および使用につき記載す
る。
実施例2−5は、ファージ感染は大腸菌(E.coli)が
その後増幅される活性を損なうことなく細胞外バクテリ
オファージを死滅させる方法につき記載する。
実施例6は、実施例1で得たリポーター細菌を増幅バ
クテリオファージで活性化することによるリステリア属
菌の検出法につき記載する。
実施例1 リステリア・モノサイトジェネス23074のB1ファージか
らのプロモーターのクローニング プラスミドDNAおよびファージDNAの単離 プラスミドDNAを標準法により単離し、CSCl濃度匂配
中で遠心分離して平衡化することにより精製した。B1フ
ァージ粒子をリステリア・モノサイトジェネス ATCC
23074中で増殖させ、CSCl濃度匂配中でバンディングす
ることにより精製した(オーデュリエール(Audurier)
ら,1977による)。DNAをフェノール/クロロホルム抽出
処理によりファージから遊離させ、0.3M酢酸ナトリウム
の存在下でのエタノール沈殿により採取した。
プロモータースクリーニングのためのpSB292中のB1ファ
ージライブラリーの調製 B1ファージからのDNAの制限酵素Alu I、Hae IIIおよ
びRsa Iで別個に消化した。反応が完了したのち、酵素
をフェノール/クロロポルム抽出により除去し、DNAを
エタノール沈殿により採取した。平行してプラスミドpS
B292(第1図およびパーク(Park)ら,1991)をSma Iで
消化し、上記と同様にDNAを採取した。等容量のAlu I、
Hae IIIおよびRsa I消化物を混合することによりB1ファ
ージDNAフラグメントの混合物を調製した。次いで1mM塩
化ヘキサミンコバルトIIIを含む標準リゲーション反応
により、これらのフラグメントをpSB292のSma I部位に
リゲートした(挿入配列/ベクター比2:1)。リゲーシ
ョン混合物をVSWPフィルター(ミリポア)により蒸留水
に対して30分間透析し、これを用いてパークおよびスチ
ュワート(Park,Stuwart,1990)の方法によりリステリ
ア・モノサイトジェネス ATCC 23074を形質転換し
た。5μg/mlのクロラムフェニコールを含有するブレイ
ン・ハート・インフュージョン寒天(BHI、オクスフェ
ード)に接種し、30℃で1夜インキュベートすることに
より形質転換体を採取した。
ファージ誘導性プロモーターについての形質転換体のス
クリーニング B1ファージライブラリーから薬3×103の形質転換体
を得た。ファージプロモーターがluxABを構成性発現し
たpSB292の誘導体を含む形質転換体を、ペトリ皿の蓋に
20μlのドデカノールを添加したのち、アーガス100VIM
3フォトン・イマジング・カメラ(ハママツ・フォトニ
クス)によりバイオルミネセントコロニーとして視覚化
した。lux遺伝子が発現しなかった多数の“暗”形質転
換体(350)を2重試験用セットのBHI/クロラムフェニ
コール平板上に拾い上げ、30℃で4時間インキュベート
した。次いでB1ファージ(10μl、3×108PFUを含有)
を1セットの2重試験用平板上にスポットし、さらに1
時間インキュベーションを続けた。次いでファージ感染
および非感染平板をフォトン・イマジング・カメラで視
覚化した。B1バクテリオファージ感染の存在下でのみバ
イオルミネセントである1形質転換体は、ファージ誘導
性プロモーターがlux遺伝子の発現を指示するpSB292誘
導体を含むと思われた。このプラスミドをpSP19と表示
した。
プロモーター誘導実験 pSP19を含む細胞を、5μg/mlのクロラムフェニルコ
ールを含有するBHIブロス中において30℃で振盪しなが
ら増殖させた。600nmにおける吸光度が0.1となった時点
で細胞を採取した(8000gおよび30℃で10分間)。上澄
液を廃棄し、細胞ペレットを最初の容量の1/100のブロ
スに再懸濁した。0.5mlのこの懸濁液2アリコートをプ
ラスチック製試験管中へ取り出した。1本の試験管には
B1バクテリオファージを感染の多重度3で添加した。次
いで両方の試験管を撹拌せずに30℃で10分間インキュベ
ートし、ファージを吸収させた。この期間ののち、予め
加温した50mlのBHIを入れた別個のフラスコに試験管の
内容物を移した。次いで培養物を最初の条件下でインキ
ュベートした(30℃、150rpm)。細胞濃度および細胞バ
イオルミネセンス測定のために、一定の時間間隔で1ml
の試料を取り出した。バイオルミネセンスは試料にエタ
ノール中の1%ドデカノール溶液0.01容量を添加し、直
ちにルミノメーター(ターナー・デザインズ、20)によ
り発光を評価することにより評価された。
プラスミドpSP19を含むリステリア・モノサイトジェ
ネス23074に、ゼロの時点でバクテリオファージ23074−
B1を感染させた。ファージ感染後に経時的にバイオルミ
ネセンスの増大が認められた。結果を第2図に示す。
実施例2 方法 ファージLambdaをトリス−Cu緩衝液(1.21gトリス;5.
8g NaCl;0.075g CaCl2;1%w/v CuSO4 10ml/l;pH7.
4)中のリノエライジン酸(LA)(50μg/ml)に、種々
の照明条件下で暴露した。これらには、暗所、蛍光照
明、ならびに300、338、360、375、395、400、420、45
0、455および530nmに透過最大をもつ一連のフィルター
(ウォーターズ・アソシエーツ社、マニュアルNo.1M829
02、1980、および第3図)を用いた比較的特異的な波長
の露光が含まれる。フィルター透過用の入射光は顕微鏡
用集光レンズから得られた。露光時間、露光温度、およ
びCu2+の重要性を評価した。
結果 LAは50μg/mlの濃度で37℃において30分間で、93%の
Lambdaファージを不活化した(第1表)。この不活化
は、試料を暗所でインキュベートした場合には認められ
なかった。大腸菌W3110は照明の有無いずれにおいて
も、不飽和脂肪酸によって著しい影響を受けなかった。
実施例3 この実施例は選択的殺ウイルス薬としての酢酸の使用
につき説明する。
無菌エッペンドルフ試験管に109pfu/mlのファージ8.4
μl+個々の宿主細菌細胞希釈液8.4μlを分配した。
この混合物を氷上で10分間インキュベートした。次いで
各試験管に下記のいずれかを添加した: i) Lambda緩衝液中の最終ビネガー濃度5、10、15も
しくは20%v/vとなるビネガー溶液、または ii) Lambda緩衝液中の最終酢酸濃度0.005、0.05、0.
1、0.25および0.5% v/vとなる氷酢酸溶液。試験管を
さらに37℃で静止条件下に15または30分間インキュベー
トした。次いで酸を3M水酸化ナトリウムにより中和し
た。感受性宿主細胞(108cfu/ml)100μlを用いて平板
上でプラーク形成によりファージの増殖(pfu/ml)を検
出した。
結果は後記の第2表に示され、ビネガーについて得た
結果(結果は示されていない)と同様にpH2.91−2.35で
ファージが急速に(15分)で死滅することを表す。また
ビネガーと同様に酢酸はリステリア・モノサイトジェネ
スファージに対しても同等に有効である。
5% v/vビネガーと0.25% v/v酢酸の比較試験はほ
ぼ均等なファージ不活化プロフィルを示した。ファージ
に対する細菌暴露の好ましい時間は氷上で5−50分間で
あり、氷上で約10分間が最適であることが示された。こ
のプロトコールにより、後記の第3表に示すように細菌
をプラーク形成によって5時間で検出することができ
る。氷上で20分間という長い感染時間であっても、その
後ビネガーまたは酢酸による15分間の処理に際して細菌
生育性の損失は認められなかった。
混合細菌集団において大腸菌W3110を検出するために
酢酸によるファージ死滅を採用しうる可能性について調
べた。109cfu/mlの表皮ブドウ球菌(Staph.epidermi
s)、サルモネラ・アリゾナ(S.arizonae)、ストレプ
トコッカス・ミュータンス(Strep.mutans)、緑膿菌
(Ps.aeruginosa)および枯草菌(B.subtilis)を含む
混合培養物に種々の量の大腸菌W3110を接種した。ファ
ージLambdaを用い、上記の酢酸によるファージ不活化プ
ロトコールを採用して、混合培養物中に存在する大腸菌
W3110を特異的に検出した。第4表はこの方法が実用化
しうるものであることを立証する結果を示す。
かっこ内のデータは、リステリア・モノサイトジェネ
スATCC 23074のcfu/ml、およびファージ23074 B1のpf
u/mlである。
実施例4 プロトコール 大腸菌W3110の一夜培養物をLambda緩衝液中に10倍段
階希釈した。種々の数の細胞を含む8.4μlアリコート
を2重試験法で無菌エッペンドルフ試験管に移した。こ
れに8.4μlのファージLambda懸濁液(1×109pfu/ml)
を添加し、ファージを0℃で01分間、細胞に吸着させ
た。次いで吸着されていないファージをLambda緩衝液中
の酢酸83.2μlの添加(最終濃度0.25%となす)により
不活化し、39℃で20分間インキュベートした。次いで14
μlの0.3M NaOHの添加により酸を中和した(最終pH約
8.0となす)。
次いで直ちに、影響を受けなかったファージ(すなわ
ちW3110細胞への吸着により保護されたもの)のタイタ
ーを2重試験用セットの一方において測定した:100μl
のW3110細胞(1×106cfu)および3mlの0.6%上層寒天
と混合し、ルリア(Luria)寒天平板上に注入し、37℃
でインキュベートした。18時間のインキュベーションの
のち、プラークを計数した。2重試験用セットの他方の
ファージ増幅を3mlのFTブロスの添加により開始し、培
養物を37℃で振盪しながら(150rpm)5時間インキュベ
ートした。上記に従って100μlの試料を平板培養する
ことによりファージタイターを測定した。
結果を下記の、第5表に示す。
Lambda緩衝液は、6mMトリス−HCl、pH7.8、10mM MgS
O4・7H2O、10mM CaCl2、0.005%ゼラチンである。
FTブロスは、リットル当たり5gのNaCl、10gのトリプ
トン、10mlの1M MgCl2、20mlの10%マルトースであ
る。
これらの実施例3および4は、殺ウイルス処理後に同
時に存在する細菌の細胞数またはそれらの増幅能を検知
しるう程度に低下させることなく、バクテリオファージ
を15分以内に、対数サイクル9以上の効率で死滅させる
ことができる完全なプロトコールを記載する。これらの
実施例はさらに、この方法を種々のバクテリオファージ
に適用することができ、かつグラム陽性およびグラム陰
性双方の細菌属に有効であることを示す。一者および複
合培養におけるバクテリオファージ増幅による細菌の直
接検出が立証される。
被験生物に応じてわずかなプロトコール変更が若干必
要であるが、以下の実施例が示すように原理は依然とし
て同じである。
実施例5 実施例3および4の方法を反復し、ただし黄色ブドウ
球菌(Staphylo.aureus)NCIMB 8588およびファージNC
IMB 9563を用いた。2種類の異なる酢酸濃度により鑑
別ファージ死滅を行った。0℃でファージを結合させた
のち、試料を37℃に5分間加温し、次いで0℃に冷却し
たのち酢酸処理した。結果を第6表に示す。
実施例6 増幅したファージを用いたLm23074(pSP19)の活性化に
よりリステリア属菌の検出 プロトコール 6×108個/mlを含むリステリア・モノサイトジェネス
23074(ATCC)の一夜培養物を、Lambda緩衝液中に10倍
段階希釈した。種々の数の細胞を含む10μlアリコート
を無菌エッペンドルフ試験管に移し、氷水上で5分間冷
却した。これに、1×109pfu/mlを含むファージLm23074
−B1(ATCC)懸濁液10μlを添加し、ファージを0℃で
10分間、細胞に吸着させた。次いで吸着されていないフ
ァージをLambda緩衝液中の0.31%酢酸80μlの添加によ
り不活化し、39℃で20分間インキュベートした。次いで
14μlの0.3M NaOHの添加により酸を中和した(最終pH
約8.0となす)。ファージを増幅するために、ルリアブ
ロス1.4ml中の増殖菌株Lm23074 1×108個をエッペン
ドルフ試験管に添加し、試料を30℃で4時間インキュベ
ートした。この培養物中に存在するファージの数を、ま
ず増殖細菌の添加直後にLm23074のローン(lawn)上に
試料10μlをスポットすることにより測定した(このア
ッセイ法のみが最低103pfu/mlのタイターを測定しう
る)。4時間の増幅後に上澄液中のファージの存在は、
100μlアリコートをLm23074(pSP19)の指数増殖培養
物200μlに添加することにより、A4500.25−0.3におい
て検出された。60分間感染させたのち、光誘導を測定し
た。
結果を下記の第7表に示す。ここで各細胞につき記録
された光単位を第3欄に挙げる。
上記の例は、6個程度の少数のリステリア・モノサイ
トジェネス細胞を全アッセイ時間5.5時間で検出しうる
ことを示す。これは現在の迅速検出法における重要な進
歩である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI (C12N 1/21 C12R 1:42) (C12N 1/21 C12R 1:445) (C12N 1/21 C12R 1:01) (72)発明者 ロスタス―マリガン,カタリン イギリス国ノッティンガム エヌジー 5・1キュービー,ビーストン・レイラ ンズ,ビーチ・アベニュー 102 (72)発明者 パーク,サイモン・フィーロン イギリス国マックレスフィールド エス ケイ10・5ビーエヌ,ボーリントン,ロ ード・ストリート 34 (72)発明者 ディナイアー,スティーブン・ポール イギリス国イースト・サセックス ビー エヌ7・3エヌエイ,リューズ,クレイ ンダウン 34 (72)発明者 スチュワート,ゴードン・シドニー・ア ンダーソン・バーニー イギリス国ラフバロ エルイー11・0キ ューエル,ジェームズ・アベニュー 14 (72)発明者 ジャシム,サバ・アブデル・アミー イギリス国ノッティンガム エヌジー 11・8エフワイ,クリフトン,リバーグ リーン 12 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 1/21 C12N 15/00 C12Q 1/00 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発現に際して検出可能なポリペプチドを生
    産するインディケーター遺伝子を含むべく遺伝子工学的
    に処理されたリポーター細菌において、該インディケー
    ター遺伝子の発現が該細菌のバクテリオファージ感染に
    際して開始されるリポーター細菌。
  2. 【請求項2】インディケーター遺伝子がルシフェラーゼ
    である、請求の範囲第1項に記載のリポーター細菌。
  3. 【請求項3】流体試料または適切な処理により流体とな
    された試料中のターゲット細菌を下記工程により検査す
    る方法: a)存在するターゲット細菌を感染させる条件下で試料
    にバクテリオファージを添加し、 b)試料中の細胞外バクテリオファージを破壊、除去、
    中和または不活性し、 c)試料をインキュベートして感染を完了させ、ターゲ
    ット細菌にバクテリオファージを放出させ、そして d)試料中のターゲット細菌を指示するものとしてバク
    テリオファージを下記のようにアッセイする: di)得られたバクテリオファージを用いて請求の範囲第
    1項または第2項に記載のリポーター細菌を感染させ、 dii)リポーター細菌が発現した検出可能なポリペプチ
    ドを、試料中のターゲット細菌を指示するものとして観
    察する。
  4. 【請求項4】工程c)とd)の間に下記の追加工程: ci)許容宿主細菌を用いて試料中のバクテリオファージ
    を増幅する が含まれる、請求の範囲第3項に記載の方法。
  5. 【請求項5】ターゲット細菌が病原体である、請求の範
    囲第4項に記載知の方法。
  6. 【請求項6】工程b)が試料を不飽和脂肪酸の存在下に
    フォトン照射することにより実施される、請求の範囲第
    3項ないし第5項のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】工程b)が酢酸を用いて実施される、請求
    の範囲第3項ないし第5項のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】工程a)が周囲温度より低い温度で実施さ
    れる、請求の範囲第7項に記載の方法。
  9. 【請求項9】試料中のターゲット細菌を下記工程により
    検査する方法: a)請求の範囲第1項または第2項に記載のリポーター
    細菌を試料に添加し、 b)存在するターゲット細菌および添加されたリポータ
    ー細菌を感染させる競合アッセイ条件下で試料にバクテ
    リオファージを添加し、 c)リポーター細菌が発現した検出可能なポリペプチド
    を、試料中のターゲットを指示するものとして観察す
    る。
  10. 【請求項10】試料中のバクテリオファージを下記工程
    により検査する方法: a)存在するバクテリオファージがリポーター細菌に感
    染する条件下で請求の範囲第1項または第2項に記載の
    リポーター細菌を試料に添加し、 b)リポーター細菌が発現した検出可能なポリペプチド
    を、試料中のバクテリオファージを指示するものとして
    観察する。
  11. 【請求項11】殺ウイルス薬を下記工程により試験する
    方法: a)既知濃度の予め定められたバクテリオファージを含
    有する流体を用意し、 b)流体を殺ウイルス薬により処理し、 c)処理された流体に、生存バクテリオファージが感染
    する条件下で、請求の範囲第1項または第2項に記載の
    リポーター細菌を添加し、 d)標識細菌が発現した検出可能なポリペプチドを、殺
    ウイルス処理の有効性を指示するものとして観察する。
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