JP3087244B2 - イオン照射による表面改質方法及び改質装置 - Google Patents

イオン照射による表面改質方法及び改質装置

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JP3087244B2 JP09314585A JP31458597A JP3087244B2 JP 3087244 B2 JP3087244 B2 JP 3087244B2 JP 09314585 A JP09314585 A JP 09314585A JP 31458597 A JP31458597 A JP 31458597A JP 3087244 B2 JP3087244 B2 JP 3087244B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックフィ
ルムやプラスチック板や液晶基板や紙等の処理対象物体
の表面をイオン照射により改質する方法と装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチックフィルム等の表面を
改質してぬれ性等を向上させる方法として、コロナ放電
処理方法が一般的である(例えば、特公平1−1105
5号公報参照)。この方法は、アースされた処理ロール
にコロナ放電電極を対向させ、プラスチックフィルム等
を処理ロールに接触させて案内しながら、コロナ放電電
極に高周波の高電圧を印加して処理ロールとの間にコロ
ナ放電を起こし、そのコロナ放電によりプラスチックフ
ィルム等の表面を改質する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、コロナ放電処
理方法によると次のような問題点があった。 高電圧放電は局部的に起こり易いため、放電ムラが
多く、均一に処理できない。 高価な高周波高電圧電源を必要とし、また電力消費
も大きい。 火花や熱の発生によりプラスチックフィルム等を損
傷させる。 高濃度のオゾンが発生するため、その処理のための
設備と費用を余計に必要とする。 放電ノイズによる周囲環境への悪影響がある。 高電圧放電のため人体への安全性の問題がある。 弱い処理を行おうとしても、なかなかできない。 コロナ放電処理後のプラスチックフィルム等に、帯
電電荷が複雑な帯電模様となって残り、これがその後の
コーティング処理(ぬれ性向上後のプラスチックフィル
ム等の表面をコーティングする)に悪影響を及ぼし、大
きなコーティングムラとなって現れる。
【0004】本発明の目的は、コロナ放電処理方法によ
るこのような問題点を悉く解消できるようにすること、
すなわち、均一で高密度に表面改質できる、高周波高電
圧電源でなくとも一般の高電圧電源で電力消費少なく処
理できる、火花や熱の発生がなくプラスチックフィルム
等の処理対象物体を損傷させない、オゾンの発生及び放
電ノイズの発生がほとんど無い、弱処理を容易に行え
る、処理程度の加減も容易である、高密度の表面改質と
共に高密度の除電も同時に行える、等の優れた効果を発
揮する新規な表面改質方法及び表面改質装置を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による表面改質方
法及び表面改質装置では、図1にその基本構成を示すよ
うに、平面又は曲面を有するイオン吸引面電極2と正負
のイオンを発生する正負イオン生成器3との間に処理対
象物体1を配置し、イオン吸引面電極2に、正負が逆極
性になる高電圧を交互に印加し、正負イオン生成器3で
発生した正負のイオンをイオン吸引面電極2で吸引して
処理対象物体1に強制的に照射する。
【0006】正負イオン生成器3とイオン吸引面電極2
に、互いに逆位相の交流高電圧HV1とHV2(図2参
照)をそれぞれ印加することで、正負イオン生成器3で
交互に生成される正負のイオンを、イオン吸引面電極2
で同等に吸引することができる。この場合の等価回路を
図3に示す。同図において7は正負イオン生成器3のア
ース電極、Cは、処理対象物体1とイオン吸引面電極2
との静電容量である。また、正負イオン生成器3とし
て、正イオンを発生する正イオン発生電極3Aと、負イ
オンを発生する負イオン発生電極3Bとを設け、これら
電極に正負の直流高電圧DHV1とDHV2をそれぞれ
印加して正負のイオンを同時に生成しても良い。この場
合の等価回路を図4に示す。
【0007】処理効率を上げるため、処理対象物体1の
走行方向に並列させた複数の正負イオン生成器3からの
正負のイオンを、処理対象物体1に照射すると良い。こ
の場合、イオン吸引面電極2は、全ての正負イオン生成
器3に対して共通とする。
【0008】処理の均一性を高めるため、処理対象物体
1の走行方向に並列させた複数の正負イオン生成器3へ
印加する高電圧を、処理対象物体1の進行方向に向かう
順序で徐々に低くすると良い。
【0009】本発明によれば、後述のように高密度の表
面改質と同時に高密度の除電も同時に行えるが、それで
も処理対象物体1に幾分の残留電荷がある場合には、積
極的に除電して残留電荷を無くすため、正負イオン生成
器3による正負のイオン照射後に、直流除電器4又は5
で生成された正又は負のイオンを、正負イオン生成器3
よりも弱い照射条件で照射し、更に、直流除電器4・5
による正又は負のイオン照射後に、交流除電器6により
正負のイオンを、直流除電器4・5よりも更に弱い照射
条件で照射する方法を併用することができる。
【0010】イオン吸引面電極は、図1に示すように板
状としても、また図16に示すように処理対象物体1を
案内するローラで構成しても良い。
【0011】正負イオン生成器3とイオン吸引面電極2
との間の距離を可変できるように、これらの双方又はい
ずれか一方を、処理対象物体1に向かって進退可能にす
ると良い。
【0012】処理対象物体の表裏両面を同等に表面改質
できるようにするには、第1の正負イオン生成器と第1
のイオン吸引面電極とによる第1の組み合わせと、第2
の正負イオン生成器と第2のイオン吸引面電極とによる
第2の組み合わせとを、正負イオン生成器とイオン吸引
面電極とが処理対象物体の表裏において互いに逆の配置
関係になるように設ける。
【0013】表面改質処理した後、除塵してから、後工
程であるコーティング処理へ移行するには、正負イオン
生成器とイオン吸引面電極とによる処理後の処理対象物
体にエアーを噴射するエアー噴射部50aと、エアーを
吸引するエアー吸引部50bとを有するエアーシャワー
除塵装置50を備えると、除塵を綺麗に行える。
【0014】
【作用】本発明によると、正負イオン生成器が正負のイ
オンを交互に又は同時に発生しているとき、イオン吸引
面電極には正負の高電圧が交互に印加されるので、正負
イオン生成器によって生成された正負のイオンが、イオ
ン吸引面電極によって吸引され、つまり、正負のイオン
が処理対象物体へ向かって照射される電界が形成され、
正負のイオンが処理対象物体表面に強制的に注入される
ような様相となる。
【0015】このように注入された正負のイオンのエネ
ルギーによって、処理対象物体が例えばプラスチックフ
ィルムの場合、その表面にラジカルや更に別のイオンが
生成し、これらに、電界中の酸素や窒素、水分等が反応
してカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基等
の酸性官能基が生成し、その結果、表面のぬれ性が向上
することになる。この場合、イオン吸引面電極は拡がる
面を有しているため、イオン吸引力に場所的なムラが生
じることがないとともに、正負のイオンを同等に吸引で
きるので、高密度に表面改質できる。
【0016】また、静電気的に見ると、処理対象物体
に、イオン吸引面電極との間の静電容量Cにより、又は
静電容量が無いとき(処理対象物体がイオン吸引面電極
に接触しているとき)は直接に、正負の電位が交互に誘
起されるので、正負イオン生成器からの正負のイオンは
処理対象物体面に向かって強制的に吸引される。その結
果、無数の小さい正負の帯電部分がランダムに混在して
複雑な帯電模様を形成し、処理対象物体面で微視的に中
和状態になっていても、処理対象物体に上記のように電
位が誘起されるのに加えて、その正の帯電部分には負の
イオンが、負の帯電部分には正のイオンが確実に反応し
て、正負それぞれの帯電部分が上記のような表面改質と
同時に除電される。この場合も、イオン吸引面電極のイ
オン吸引力に場所的なムラが生じることがないととも
に、正負のイオンを同等に吸引できるので、高密度に除
電できる。
【0017】正負イオン生成器及びイオン吸引面電極に
印加される電圧は極性が変化し、またこれら電極に対し
て処理対象物体を移動させると、正イオンによる吸引が
強いところと、負イオンによる吸引が強いところとが交
互になる。そこで、複数の正負イオン生成器を処理対象
物体の走行方向に並列させて、これらによる正負のイオ
ンを、場所を変えて処理対象物体に強制的に照射する
と、処理効率を上げることができるばかりでなく、正負
のイオン吸引作用を処理対象物体の走行方向に平均化し
て、このような処理ムラを一層少なくすることができ
る。また、このような巨視的に現れる処理ムラの解消
は、複数の正負イオン生成器によるイオン生成作用を処
理対象物体の進行方向に徐々に弱めることにより、一層
向上させることができる。また、次の補助工程として、
直流除電器による弱い直流除電、更に交流除電器による
弱い交流除電を併用することにより、残留電荷の除電も
確実となる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0019】図1に本発明の全体の基本的構成を示す。
同図において、処理対象物体であるプラスチックフィル
ム(以下、フィルムと記す)1が、ローラ8に案内され
て右方へ走行されるものとすると、その走行途中にイオ
ン処理部Aと除塵部Bとが配置されており、プラスチッ
クフィルム1はイオン処理部Aで表面改質及び除電され
てから除塵部Bで除塵される。
【0020】図5にイオン処理部Aの一例を示す。イオ
ン処理部Aでは、複数の正負イオン生成器3に対して共
通のイオン吸引面電極2を対向させることにより、イオ
ン処理ゲート部9が構成されている。そして、フィルム
1は、これら正負イオン生成器3とイオン吸引面電極2
の間で後述のように多段階に処理されながら、イオン処
理ゲート部9を通過するようになっている。
【0021】複数の正負イオン生成器3は、フィルム1
の走行方向(長さ方向)に間隔をおいて並列に、しかも
フィルム1の片面(上面)より少し離れて設置されてい
る。各正負イオン生成器3は、フィルム1の幅員方向に
延びてその幅員を越える長さになっている。この各正負
イオン生成器3としては、種々の構造のものを使用でき
るが、多数の電極針を用いたものが経済的であり、その
一例を図6(底面図)及び図7に示す。この正負イオン
生成器は、電極針10の1本1本を、別々に容量結合又
は抵抗結合とするため、セラミック誘電体又はセラミッ
ク抵抗体によるコア11に別々に植設し、このコア11
の多数個を長いプリント基板12の孔に1個ずつ嵌合さ
せた状態で、これらコア11とプリント基板12とを樹
脂ケーシング13内の絶縁モールド14中に埋設するこ
とにより、多数の電極針10の一部を、絶縁モールド1
4の表面から樹脂ケーシング13の長さ方向(フィルム
1の幅員方向)に一定の間隔おいて配列突出させ、その
配列の両側にアース電極板7を平行に対設させたもので
ある。そして、プリント基板12の導電パターンに高電
圧を印加すると、全電極針10とアース電極板7との間
で一斉に放電が生じて正負のイオンを生成する。各正負
イオン生成器3の長さはフィルム1の幅員を越える長さ
になっている。
【0022】図5の例では、このような正負イオン生成
器3を複数本用い、これらをフィルム1の走行方向に一
定の間隔をおいて平行に配置して、交流高電圧電源装置
AC1から交流高電圧を同時に印加する。正負イオン生
成器3間の間隔はフィルム1の走行スピードに応じて調
整する。これら正負イオン生成器3は、図1に示すよう
に共通のホルダ15に保持し、エアーシリンダ等の直線
運動アクチュエータ16によりフィルム1に対して進退
可能(位置調整)とすることができる。
【0023】このような独立した正負イオン生成器を複
数本用いることに代えて、図8及び図9(底面図)に示
すようなマルチイオン生成器3Aを用いても良い。この
マルチイオン生成器3Aは、多数の電極針10を、板状
の絶縁ホルダ17に、フィルム1の幅員方向に一定の間
隔をおいて配列突設するとともに、その列をフィルム1
の走行方向に間隔をおいて平行に複数列設け、またアー
ス電極棒7Aを、電極針10の各列の両側に平行に位置
するように絶縁ホルダ17に架設したものである。そし
て、絶縁ホルダ17から引き出されている高圧ケーブル
18を介して全電極針10に交流高電圧を一斉に印加す
るようになっているとともに、全アース電極棒7Aを、
絶縁ホルダ17に付設された導電板19及びアース用ケ
ーブル20を介してアースできるようになっている。
【0024】一方、イオン吸引面電極2は、フィルム1
の走行方向及び幅員方向の両方向について、全ての正負
イオン生成器3に共通して対向する平面をもった1枚の
板(導電性金属板など)で構成され、上記交流高電圧電
源装置AC1から、後記のように正負イオン生成器3と
は逆位相の交流高電圧を印加される。このイオン吸引面
電極2も、碍子21を介してエアーシリンダ等の直線運
動アクチュエータ22に支持することにより、フィルム
1に対して進退可能(位置調整)とすることができる。
なお、図8及び図9に示したマルチイオン生成器3Aを
用いる場合には、イオン吸引面電極2は、電極針10の
全列に対し共通して対向する平面をもったものとする。
【0025】交流高電圧電源AC1は、商用交流電源か
らの100V又は200Vの交流電圧を昇圧するトラン
ス23を有し、その二次側の正負両極のタップのうちの
一方のタップを、上記のように配列されている全ての正
負イオン生成器3に接続し、他方のタップをイオン吸引
面電極2に接続してある。従って、正負イオン生成器3
とイオン吸引面電極2には逆位相の交流高電圧が同時に
印加される。
【0026】よって、各正負イオン生成器3に正の高電
圧が印加されて正のイオンが生成されているときは、イ
オン吸引面電極2には、負の高電圧が印加されてフィル
ム1面に静電容量Cにより負の電位が誘起され、また各
正負イオン生成器3に負の高電圧が印加されているとき
は、イオン吸引面電極2には正の高電圧が印加されてフ
ィルム1面に正の電位が誘起されるので、各正負イオン
生成器3で交互に生成される正負のイオンは、いずれも
静電気的吸引作用によりフィルム1面に向かって強制的
に吸引される。その結果、フィルム1面は高密度に表面
改質されると同時に、高密度に除電される。しかも、こ
のような作用が、フィルム1の走行方向に配列している
複数の正負イオン生成器3により繰り返し行われる。こ
の場合、イオン吸引面電極2は、フィルム1の走行方向
及び幅員方向に拡がる面を有しているため、イオン吸引
力に場所的なムラが生じることがないとともに、正負の
イオンを同等に吸引できるので、改質ムラ及び除電ムラ
は少ない。
【0027】正負イオン生成器3及びイオン吸引面電極
2に印加される電圧の極性が正負交互になることに加え
て、これらの電極に対してフィルム1が移動するため、
その表面を走行方向に見ると、正イオンによる吸引が強
いところと、負イオンによる吸引が強いところとが交互
になる。そこで、複数の正負イオン生成器3をフィルム
1の走行方向に並列させて、これらによる正負のイオン
を、場所を変えてフィルム1面に強制的に照射すれば、
処理を平均化できる。
【0028】更に、複数の正負イオン生成器3に印加す
る電圧を一律としないで、図10に示すように例えば交
流高電圧電源AC1のトランス23の二次側に複数のタ
ップを設けて、複数の正負イオン生成器3への印加電圧
をフィルム1の進行方向に向かう順序で段階的に小さく
すれば、ムラの解消を一層効果的に行える。
【0029】イオン処理ゲート部9による上記のような
処理後に、補助的に残留電荷の除電を行うため、図5に
示すように、イオン処理ゲート部9よりもフィルム1の
進行方向側には、負イオン生成用直流除電器4、その更
に進行方向側には正イオン生成用直流除電器5、更に進
行方向側には交流除電器6が配置されている。そして、
負イオン生成用直流除電器4には、直流高電圧電源装置
DC1により負の直流高電圧が印加され、正イオン生成
用直流除電器5には、同直流高電圧電源装置DC1によ
り正の直流高電圧が印加され、交流除電器6には上記交
流高電圧電源装置AC1により交流高電圧が印加され
る。この交流除電器6としては、図6及び図7に示した
ものと同じようなものを使用することができる。直流除
電器4、5としては多数の放電針を用いた公知のもので
良く、特別なものを使用する必要はない。
【0030】これら直流除電器4、5及び交流除電器6
は、イオン処理ゲート部9の正負イオン生成器3よりも
フィルム1に対するイオン照射力を弱くするため、フィ
ルム1に対する距離を正負イオン生成器3よりも総じて
大きくし、しかも相互において除電力を徐々に弱くする
ため、フィルム1に対する距離を段階的に大きくしてい
る。
【0031】直流高電圧電源装置DC1は、商用周波数
電源からの100V又は200Vの交流電圧を、トラン
ス24やダイオード25等からなるAC/DC変換部2
6で電圧降下させた直流電圧に変換した後、定電圧IC
回路27に供給し、この定電圧IC回路27の出力端か
ら、可変抵抗28で任意に調整した直流電圧を出力す
る。そして、この調整された直流電圧をコンデンサ29
・30により更に平滑化してから、高周波発振回路31
へ印加する。
【0032】高周波発振回路31は、高周波トランス3
2の一次側に接続され、直流電圧印加により起動用トラ
ンジスタ33がオンになると、自励発振により高周波発
振する。これが発振すると、高周波トランス31の二次
側に交流の高電圧が得られるとともに、発光ダイオード
34が点灯する。
【0033】高周波トランス32の二次側には、正側の
倍電圧整流回路35と負側の倍電圧整流回路36とが並
列接続されている。これら倍電圧整流回路35・36
は、ダイオードとコンデンサとを直列に積み重ねるよう
に接続することにより、積み重ねた段数だけトランス3
2の二次電圧の倍数の直流高電圧が得られる。負側の倍
電圧整流回路36の出力端は、高圧ケーブルを介して負
イオン生成用直流除電器4に接続されてこれに負の直流
高電圧を印加し、正側の倍電圧整流回路35は、同様に
高圧ケーブルを介して正イオン生成用直流除電器5に接
続されてこれに正の直流高電圧を印加する。
【0034】なお、定電圧IC回路27、可変抵抗2
8、高周波発振回路31、高周波トランス32及び発光
ダイオード34を、倍電圧整流回路35・36のそれぞ
れについて用意しても良い。
【0035】また、交流高電圧電源AC1において、図
5の例では、トランス23の一つの二次巻線の2つのタ
ップから逆位相の電圧を取り出しているが、2つの二次
巻線を設けて、それらから互いに逆位相の電圧を別々に
取り出すようにしても良い。更に、トランス23の二次
側と正負イオン生成器3との間、同様にトランス23の
二次側とイオン吸引面電極2との間は、抵抗結合又は容
量結合のいずれの接続形式でも良い。
【0036】上記のようにイオン処理ゲート部9で表面
改質されたフィルム1は、次に負イオン生成用直流除電
器4からの負イオンを照射されることにより、残留帯電
部分のうちの主に正の帯電部分を除電される。
【0037】次に、フィルム1は、正イオン生成用直流
除電器5からの正イオンによる除電処理を受ける。
【0038】最後に、フィルム1は、交流除電器6から
の正負のイオンにより弱い正負の除電処理を受ける。
【0039】上記のようにしてイオン処理部Aで表面改
質と同時に除電されたフィルム1は、ローラ8の上側の
除塵部Bで次のようにエアー噴射により除塵される。図
11に除塵部Bの一例を示す。同図において、ローラ8
の上側に、エアー噴射部50aと2つのエアー吸引部5
0bとをケーシング51内に仕切り形成したエアーシャ
ワー除塵装置50が設置されている。そのエアー噴射部
50aには、ブロア52からのエアーが送気側フィルタ
53及び送気側ダンパ54を介して送気され、またブロ
ア52における吸気作用によって、エアー吸引部50b
内に吸気されたエアーが吸気側ダンパ55及び吸気側ダ
ンパ54を介してブロア52へ還流するようになってい
る。エアー噴射部50aには、ローラ8の表面上を走行
するフィルム1に向かってエアーを斜めに噴射するノズ
ル57が設けられ、2つのエアー吸引部50bのうちの
エアー噴射部50a側のエアー吸引部には小さい吸気口
58、他方のエアー吸引部には大きい吸気口59が設け
られている。
【0040】従って、ノズル57から噴射されたエアー
は、ローラ8上でフィルム1に当たって反射してから2
つのエアー吸引部50bに吸引されるので、フィルム1
に付着していた塵埃等は強制的に除去されて回収され
る。この場合、フィルム1は、イオン処理部Aで綺麗に
除電された直後であるので、除塵も綺麗に行われる。な
お、除電と除塵とを同じ場所で同時に行うようにしても
よい。図11において、Cはローラ8より剥離後のフィ
ルム1を除電する補助除電部である。
【0041】次に、上述した以外のイオン処理部の変形
例について簡単に説明する。図1、図5、図10に示す
例では、フィルム1の表側に(正負イオン生成器3を配
置し、裏側にイオン吸引面電極2を配置し、フィルム1
の片面を主に処理するようにしたが、これとは逆に配置
してもよく、また正負イオン生成器3を表側、イオン吸
引面電極2を裏側に配置した第1の組と、これとは逆
に、イオン吸引面電極2を表側、正負イオン生成器3を
裏側に配置した第2組とを、フィルム1の進行方向に並
置すれば、フィルム1の表裏両面を同等に処理できる。
【0042】図12は、イオン処理ゲート部9の各正負
イオン生成器3として、正負イオン同時生成型の直流除
電器を用い、それぞれに直流高電圧電源装置DC1から
正の直流高電圧と負の直流高電圧を同時に印加するよう
にしたものである。この場合、各直流除電器は、フィル
ム1の幅員方向に1列に配列している多数の電極針に対
して、正負の直流高電圧を配列方向に正負交互の関係に
なるように印加する。すなわち、正の電極針と負の電極
針とが交互に1列に並ぶようにする。又は、正の電極針
の列と負の電極針の列に分け、これら2列に正負の直流
高電圧を別々に印加する。
【0043】図13は、イオン処理ゲート部9と交流除
電器6との間に配置した2つの直流除電器4・5も上記
のような正負イオン同時生成型としたもの、図14はイ
オン処理ゲート部9の正負イオン生成器3は交流型とし
て、2つの直流除電器4・5を正負イオン同時生成型と
したものである。図13及び図14の場合、2つの直流
除電器4・5の一方は省略することができる。
【0044】図15及び図16は、イオン処理ゲート部
9の複数の正負イオン生成器3に代わる正負イオン同時
生成型のマルチイオン生成電器3Bを示す。このマルチ
イオン生成器3Bは、多数の電極針37を、板状の絶縁
ホルダ38に、フィルム1の幅員方向に一定の間隔をお
いて配列突設するとともに、その列をフィルム1の走行
方向に間隔をおいて平行に複数列設けたものである。そ
して、図16に示すように、各列において正の電極針と
負の電極針とが交互の配列になるようにする。又は、正
の電極針の列と負の電極針の列に分け、正の列と負の列
がフィルム1の走行方向に交互になるようにする。な
お、39・40は正負の直流高電圧をそれぞれ供給する
高圧ケーブルである。
【0045】図17は、イオン吸引面電極2をフィルム
1を案内するローラで構成し、複数の正負イオン生成器
3をこのローラの円弧に沿って配置したものである。こ
の場合、イオン吸引面電極2がフィルム1に接触して正
負の電圧がフィルム1に直接加わるため、図3及び図4
の等価回路における結合容量Cは省略される。従って、
上述した例のようにイオン吸引面電極3をフィルム1か
ら離した場合に比べて、処理効率は高い。また、装置も
小型化できる。なお、同じイオン吸引面電極2に対し
て、交流除電する正負イオン生成器と直流除電する正負
イオン生成器とを対向配置しても良い。
【0046】<実験例>次に、本発明者らが行った実験
例とその結果について述べる。処理対象のフィルムとし
て、厚さ6μmと25μmのPET(ポリエチレンテレ
フタレート樹脂)を用い、図1においてフィルム走行速
度は100m/分、150m/分で、正負イオン生成器
3に印加する電圧はAC8KVとし、イオン吸引面電極
2に印加する電圧を0KV、AC1KV、AC2KV,
AC3KV、AC4KV、AC5KVと変えて実験し、
処理直後のフィルム1の表面のぬれ性(dyn/cm)を調
べた。その結果を図18に示す。また、経日変化を図1
9に示す。
【0047】6μmのフィルムでは、未処理で43dy
n/cmのものが、イオン吸引面電極2の印加電圧0K
Vでは44dyn/cm(100m/分)、47dyn
/cm(150m/分)になり、AC3KVでは、48
dyn/cm(100m/分)、48dyn/cm(1
50m/分)と向上した。
【0048】また、25μmのフィルムでは、未処理で
45dyn/cmのものが、イオン吸引面電極2の印加
電圧0KVでは46dyn/cm(100m/分)、5
0dyn/cm(150m/分)になり、AC3KVで
は、50dyn/cm(100m/分)、52dyn/
cm(150m/分)と向上した。
【0049】更に、他の材質の厚さ6μmのフィルムで
は、未処理で49dyn/cmのものが、70dyn/
cmまで向上した。
【0050】以上の結果から、正負イオン生成器3から
のイオンをイオン吸引面電極2で吸引してフィルムに照
射することで、その表面のぬれ性の向上が図れること、
イオン吸引面電極2への印加電圧を可変することで、ぬ
れ性(dyn数)を簡単に制御できることが分かる。
【0051】
【発明の効果】本発明による効果は次のとおりである。 (請求項1、2、3、4及び9、10、11による効
果)正負イオン生成器から正負のイオンを交互に又は同
時に発生させながら、この正負イオン生成器と処理対象
物体を挟んで対向するイオン吸引面電極に正負の高電圧
を交互に印加させて、処理対象物体に正負のイオンを交
互に照射し、正負のイオンを処理対象物体面に向かって
強制的に吸引するので、次のような効果がある。
【0052】 均一で高密度に表面改質できる。 高周波高電圧電源でなくとも一般の高電圧電源で電
力消費少なく処理できる。 火花や熱の発生がなくプラスチックフィルム等の処
理対象物体を損傷させない。 オゾンの発生及び放電ノイズの発生がほとんど無
く、オゾン対策及び放電ノイズ対策のための設備と費用
が不要になる。 弱処理を容易に行える。 処理程度の加減も容易である。 高密度の表面改質と共に高密度の除電も同時に行え
る。
【0053】(請求項5及び12による効果)正負イオ
ン生成器及びイオン吸引面電極に印加される電圧は極性
が変化し、またこれら電極に対して処理対象物体を移動
させると、正イオンによる照射が強いところと、負イオ
ンによる照射が強いところとが交互になるが、複数の正
負イオン生成器を処理対象物体の走行方向に並列させる
ことにより、これらによる正負のイオンを、場所を変え
て処理対象物体に強制的に照射するので、処理効率を上
げることができるばかりでなく、正負のイオンによる処
理作用を処理対象物体の走行方向に平均化して、全体と
して改質ムラ及び除電ムラを一層少なくすることができ
る。
【0054】(請求項6、7、8及び16、17による
効果)正負イオン生成器とイオン吸引面電極による上記
のような改質処理後に、直流除電器又は交流除電器によ
り更に補助的に除電するので、改質処理後の残留電荷を
除くことができる。
【0055】(請求項13による効果)イオン吸引面電
極を板状としたので、それを安価に提供できるととも
に、複数の正負イオン生成器に対して簡単に対向配置で
きる。
【0056】(請求項14による効果)イオン吸引面電
極を、処理対象物体の走行を案内するローラで構成した
ので、処理対象物体に正負の電圧を直接加えることがで
きるため、改質効率を向上させることができるととも
に、装置も小型化できる。
【0057】(請求項15による効果)正負イオン生成
器とイオン吸引面電極との距離を可変できるので、これ
らによる処理条件を調整できるとともに、これら電極間
に処理対象物体を最初に通してセットする場合、その作
業が容易である。
【0058】(請求項18による効果)第1の正負イオ
ン生成器と第1のイオン吸引面電極とによる第1の組み
合わせと、第2の正負イオン生成器と第2のイオン吸引
面電極とによる第2の組み合わせとを、正負イオン生成
器とイオン吸引面電極とが処理対象物体の表裏において
互いに逆の配置関係になるように設けたので、処理対象
物体の表裏両面を同等に表面改質できる。
【0059】(請求項19による効果)高密度に表面改
質及び除電してから、エアー噴射と吸塵を同時に行って
除塵するので、除塵も綺麗にでき、後工程であるコーテ
ィング処理の仕上がりが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体的な基本構成図である。
【図2】図1中の正負イオン生成器とイオン吸引面電極
に印加される交流電圧の位相関係を示す波形図である。
【図3】正負イオン生成器に交流電圧を印加する場合の
等価回路である。
【図4】正負イオン生成器の正イオン発生電極と負イオ
ン発生電極にそれぞれ正負の高電圧を印加する場合の等
価回路である。
【図5】イオン処理部の一実施例を示す電気結線図であ
る。
【図6】正負イオン生成器の一具体例を示す底面図であ
る。
【図7】同上の断面図である。
【図8】正負イオン生成器をマルチ交流電極構造にした
例の一部断面図である。
【図9】同上の一部を省略した底面図である。
【図10】イオン処理部の第1の変形例を示す電気結線
図である。
【図11】除塵部の一例を示し概要構成図である。
【図12】イオン処理部の第2の変形例を示す電気結線
図である。
【図13】イオン処理部の第3の変形例を示す電気結線
図である。
【図14】イオン処理部の第4の変形例を示す電気結線
図である。
【図15】正負イオン生成器をマルチ直流電極構造にし
た例の正面である。
【図16】同上の一部を省略した底面図である。
【図17】イオン処理部の第5の変形例を示す電気結線
図である。
【図18】ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムに
ついて行った実験結果を示す図である。
【図19】同上の経日変化を示す図である。
【符号の説明】
A イオン処理部 B 除塵部 1 プラスチックフィルム(処理対象物体) 2 イオン吸引面電極 3 正負イオン生成器 3a 正イオン発生電極 3b 負イオン発生電極 4・5 直流除電器 6 交流除電器 50 エアーシャワー除塵装置 50a エアー噴射部 50b エアー吸引部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 19/08 G21K 5/04 C08J 7/00

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平面又は曲面を有するイオン吸引面電極と
    正負のイオンを発生する正負イオン生成器との間に処理
    対象物体を配置し、イオン吸引面電極に、正負が逆極性
    になる高電圧を交互に印加し、正負イオン生成器で発生
    した正負のイオンをイオン吸引面電極で吸引して処理対
    象物体に強制的に照射することを特徴とする、イオン照
    射による表面改質方法。
  2. 【請求項2】正負イオン生成器に正負の高電圧を交互に
    印加して正負のイオンを交互に生成すると同時に、イオ
    ン吸引面電極に、正負イオン生成器へ印加される高電圧
    と同期してそれと正負が逆極性になる高電圧を交互に印
    加することを特徴とする請求項1に記載の、イオン照射
    による表面改質方法。
  3. 【請求項3】正負イオン生成器とイオン吸引面電極に、
    互いに逆位相の交流高電圧を同時に印加することを特徴
    とする請求項2に記載の、イオン照射による表面改質方
    法。
  4. 【請求項4】正負イオン生成器の正イオン発生電極に正
    の高電圧を印加して正イオンを発生すると同時に、負イ
    オン発生電極に負の高電圧を印加して負イオンを発生さ
    せながら、イオン吸引面電極に、正負が逆極性になる高
    電圧を交互に印加することを特徴とする請求項1に記載
    の、イオン照射による表面改質方法。
  5. 【請求項5】処理対象物体の走行方向に並列させた複数
    の正負イオン生成器からの正負のイオンを、共通のイオ
    ン吸引面電極で吸引することを特徴とする請求項1、
    2、3又は4に記載の、イオン照射による表面改質方
    法。
  6. 【請求項6】処理対象物体の走行方向に並列させた複数
    の正負イオン生成器へ印加する高電圧を、処理対象物体
    の進行方向に向かう順序で徐々に低くすることを特徴と
    する請求項5に記載の、イオン照射による表面改質方
    法。
  7. 【請求項7】正負イオン生成器により正負のイオンを照
    射された処理対象物体に、直流除電器からの正又は負の
    一方の極性のイオンを、正負イオン生成器よりも弱い照
    射条件で照射して除電することを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5又は6に記載の、イオン照射による表面
    改質方法。
  8. 【請求項8】直流除電器による除電処理後の処理対象物
    体に、更に交流除電器により正負のイオンを、直流除電
    器よりも更に弱い照射条件で照射して二次的に除電する
    ことを特徴とする請求項7に記載の、イオン照射による
    表面改質方法。
  9. 【請求項9】平面又は曲面を有するイオン吸引面電極
    と、処理対象物体を通過させる間隔をおいてこのイオン
    吸引面電極と対向する正負イオン生成器と、正負イオン
    生成器に正負の高電圧を交互に印加して正負のイオンを
    交互に生成すると同時に、イオン吸引面電極に、正負イ
    オン生成器へ印加される高電圧と同期してそれと正負が
    逆極性になる高電圧を交互に印加する電源装置とを備え
    たことを特徴とする、イオン照射による表面改質装置。
  10. 【請求項10】電源装置として、正負イオン生成器とイ
    オン吸引面電極とに逆位相の交流電圧を同時に印加する
    交流高電圧電源装置を用いることを特徴とする請求項9
    に記載の、イオン照射による表面改質装置。
  11. 【請求項11】正負イオン生成器として、正イオンを発
    生する正イオン発生電極と負イオンを発生する負イオン
    発生電極を設け、これら正イオン発生電極及び負イオン
    発生電極に正負の直流高電圧をそれぞれ印加する直流高
    電圧電源と、イオン吸引面電極に、交流高電圧を印加す
    る交流高電圧電源とを備えたことを特徴とする請求項9
    又は10に記載の、イオン照射による表面改質装置。
  12. 【請求項12】複数の正負イオン生成器を、処理対象物
    体の走行方向に並列させて共通のイオン吸引面電極と対
    向させたことを特徴とする請求項9、10又は11に記
    載の、イオン照射による表面改質装置。
  13. 【請求項13】イオン吸引面電極を板状にしたことを特
    徴とする請求項9、10、11又は12に記載の、イオ
    ン照射による表面改質装置。
  14. 【請求項14】イオン吸引面電極を、処理対象物体の走
    行を案内するローラで構成したことを特徴とする請求項
    9、10、11又は12に記載の、イオン照射による表
    面改質装置。
  15. 【請求項15】正負イオン生成器とイオン吸引面電極と
    の距離を可変する機構を備えたことを特徴とする請求項
    9、10、11、12、13又は14に記載の、イオン
    照射による表面改質装置。
  16. 【請求項16】正負イオン生成器とイオン吸引面電極と
    の対向部よりも処理対象物体の進行方向側に、正又は負
    のイオンを生成する直流除電器を配置したことを特徴と
    する請求項9、10、11、12、13、14又は15
    に記載の、イオン照射による表面改質装置。
  17. 【請求項17】直流除電器よりも更に処理対象物体の進
    行方向側に、正負のイオンを発生する交流除電器を配置
    したことを特徴とする請求項16に記載の、イオン照射
    による表面改質装置。
  18. 【請求項18】第1の正負イオン生成器と第1のイオン
    吸引面電極とによる第1の組み合わせと、第2の正負イ
    オン生成器と第2のイオン吸引面電極とによる第2の組
    み合わせとを、正負イオン生成器とイオン吸引面電極と
    が処理対象物体の表裏において互いに逆の配置関係にな
    るように設けたことを特徴とする請求項9、10、1
    1、12、13、14、15、16又は17に記載の、
    イオン照射による表面改質装置。
  19. 【請求項19】正負イオン生成器とイオン吸引面電極と
    による処理後の処理対象物体にエアーを噴射するエアー
    噴射部とエアーを吸引するエアー吸引部とを有するエア
    ーシャワー除塵装置を備えたことを特徴とする請求項
    9、10、11、12、13、14、15、16、17
    又は18に記載の、イオン照射による表面改質装置。
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