JP3087064U - コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成により、耐用期間を延長できるコ
ネクタを得ること。 【解決手段】 コネクタの外郭に内部への空気取入口を
設け、空気取入口にエアーニップルを取付けたこと。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はコネクタの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

コネクタは電気的接続を行なうもので、外郭は金属またはプラスチックに覆わ れ、金属の場合は、防錆のために表面処理または強固な電着塗装が施されている 。さらにコネクタ内部のコンタクト部分は高導電性の材質たる燐青銅やベリリウ ム銅が使われ、接触部分の耐磨耗性の向上、耐食性増進のために表面処理してあ る。

【０００３】 鉄鉱業界の溶鉱炉や圧延機に使われるコネクタの電流定格は、メインヒータの 電源関係は数十アンペアから数百アンペア程度のものが使われ、また温度管理や 湿度管理に使われる信号系のコネクタは数ミリアンペアから数アンペア程度のも のが使われている。

【０００４】 溶鉱炉、熱間圧延機の電源供給用コネクタまたは、それを制御する信号系のコ ネクタの両者とも高温多高湿や職場環境によって腐食性ガス、鉄鉱石粉砕時の粉 塵やほこりに曝され、過酷な使用環境である場合が多い。

【０００５】

【従来技術の欠点】

鉄鉱産業界の溶鉱炉や圧延機のコネクタは下記の環境に曝される。 （イ）溶鉱炉や圧延機の高温高熱の輻射熱を受ける。 （ロ）ロール工程における水蒸気の発生で多湿となる。 （ハ）溶鉱炉から発生する鉱物資源の腐食性ガスを受ける。

【０００６】 従来のコネクタは前記の保護対策として、防水構造、防塵構造、高い耐食性の めっきや強固な塗膜構造で保護しているが、設備が長時間停止中或いは設備を使 用しないときは、コネクタも外されコンタクト部がむき出しになっている場合が 多い。このときほこりや腐食性のガスが侵入し、コンタクトの硫化、黒化が起こ り、接触抵抗の増加や発熱が生じ、耐用期間を著しく縮める結果となる。

【０００７】 通常使用されている電気機器の電源コネクタに比べて鉄鉱関係のコネクタは耐 用期間が短いので、半年毎、または１年毎に定期点検をして、その度に損傷部分 （特にコンタクト部分）の交換をして再生化を図らねばならず、煩雑さと、費用 の支出があった。実際的にユーザでは内部コンタクトの交換はできない場合が多 いので、新品のコネクタと交換するケースが多かった。

【０００８】 またこのような作業環境に耐えるものを作ろうとした場合、防水性、防塵性、 耐腐食ガス性に優れた構造にしなければならず、特殊仕様の耐環境特性に優れた 表面処理や防塵カバーをつけたものとなり、その結果高価な特殊コネクタになら ざるを得なかった。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の課題は、簡易な構成により、耐用期間を延長させるコネクタを提供す ることにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

本考案の手段はコネクタの外郭に内部への空気取入口を設け、空気取入口にエ アーニップルを取付けたことにある。

【００１１】

【考案の実施の形態】

図１はおすコンタクト１０側に実施した例を示し、図２はめすコンタクト１５ 側に実施した例を示す。使用状態ではおすコンタクトとめすのコンタクトとは通 常結合されている。

【００１２】 本考案は、従来のコネクタに空気挿入手段としてエアーニップル２を取付けた 大電流コネクタで、エアーニップル２は、外郭のエンドベルト１にねじ込んであ る。

【００１３】 エアーニップル２の空気挿入口２ａに、エアーホースがつながれ、電気系統と は別個独立したエアーコンプレッサーに接続されている。この圧縮空気はコンタ クトの防湿のために、年間を通じて除湿されたホットなドライエアーを供給する 。またコネクタが電源に接続中或いは取外し中に拘らず、ホットなエアーを供給 し続ければ内部圧は大気圧より高くなりエアーの流れは内部から外部に一方通行 の循環となり、内部から外部に漏出していることになる。その結果、湿気や塵埃 、腐食性ガスは内部に侵入しない。コンタクト部分の表面状態は流出する空気の 質に相関があるので良質の空気が望まれる。

【００１４】 コネクタの内部から外部に漏れている空気の循環径路は図４に示すめすコンタ クト１５側にエアーニップル２を通じて注入された空気は、めすコンタクト１５ とジョイントインシュレータ１２との隙間を通って流れおすコンタクト１０が挿 入される挿入部隔壁１５ａの前面方向に空気が漏れて吹き出す。図４はおすコン タクト側が引抜かれた状態であるが、おすコンタクトが装着状態であっても気密 性のものでない限り、空気の流出径路が変らず外部に漏出している。

【００１５】

【考案の効果】

本考案によれば、エアーニップルにより内部から外部に空気を循環させれば、 コネクタのコンタクト部分に湿気や腐食性のガス、塵埃が付着する確率は低くな りコンタクトの耐用期間を延長できる。

【００１６】 また、コネクタの着脱に拘らず、ドライエアーを送り込んでいれば、塵埃、湿 気、腐食ガスを寄せ付けないので、簡単な構造でありながらコネクタ寿命に大き な効果を期待できる。反対に湿度はないが、高温環境のために定格電流まで流せ ないとき、或いは溶鉱炉の輻射熱を受けて温度が上昇しており、冷却したいとき は冷却空気を送れば、強制冷却となり、発熱温度の低下、電流定格の拡大にもな る等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】おすコンタクトの側面図。

【図２】めすコンタクトの側面図。

【図３】おすコンタクトの縦断側面図。

【図４】めすコンタクトの縦断側面図。

【符号の説明】

１ エンドベル ２ エアーニップル ３ 電線外郭シェル ４ グリップメッシュ ５ アダプタシェル ６ バレル ７ ロックナット ８ エンドベル ９ 電線外郭シェル １０ おすコンタクト １０ａ おすコンタクト部 １０ｂ 電線挿入部 １１ ジョイントインシュレータ １２ ピンインシュレータ １３ ケーブルパッキン １４ 接続電線 １５ めすコンタクト １５ａ めすコンタクト部 １５ｂ 電線挿入部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外郭部分に内部への空気取入口を設け、
   空気取入口にエアーニップルを取付けたコネクタ。