JP3087013B2 - カラービデオカメラの信号処理回路及び映像信号処理方法 - Google Patents

カラービデオカメラの信号処理回路及び映像信号処理方法

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JP3087013B2 JP07098603A JP9860395A JP3087013B2 JP 3087013 B2 JP3087013 B2 JP 3087013B2 JP 07098603 A JP07098603 A JP 07098603A JP 9860395 A JP9860395 A JP 9860395A JP 3087013 B2 JP3087013 B2 JP 3087013B2
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  • Processing Of Color Television Signals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家庭用ビデオムービー
や監視用カメラで用いられるカラービデオカメラの信号
処理回路及び映像信号処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】NTSCカラーテレビジョン方式では、
入力像の赤、緑、青3つの原色信号(R信号、G信号、
B信号)より、下記の輝度信号EY、I信号EI、Q信号
Qに置き換え、このI、Q信号成分を色副搬送波で変
調し、それぞれを帯域制限したのち、輝度信号に混合し
て映像信号EMを得るようにしている。
【0003】EY=0.59×G+0.30×R+0.11×B EI=0.60×R-0.28×G-0.32×B EQ=0.21×R-0.52×G+0.31×B EM=EY+EQ sin(ωt+33°)+EI cos(ωt+33°) ここで、R、G、Bの原色信号は入力像が無彩色のとき
大きさが等しくなるようゲインを合わせている。このた
め、色信号成分を表すI、Q信号は無彩色の時、大きさ
は0となる。
【0004】民生用のカラービデオカメラの場合は、色
副搬送波の位相関係が簡単になるように下記の輝度信号
Y、2つの色差信号ER-Y、EB-Yに変換し、同様に、
色差信号ER-Y、EB-Yを色副搬送波で変調し、輝度信号
Yに多重化することにより、下記映像信号EMを得るよ
うにしている。
【0005】EY=0.59×G+0.30×R+0.11×B ER-Y=0.70×R-0.59×G-0.11×B EB-Y=0.89×B-0.59×G-0.30×R EM=EY+EB-Y sin(ωt)/2.03+ER-Y cos(ωt)/1.14 このようなカラービデオカメラの信号処理回路の基本構
成を図5に示す。図中、51はCCD撮像素子、52は
色分離回路、53はマトリクス回路、54はエンコーダ
である。この構成の場合、CCD撮像素子51からの出
力信号を、そのCCD撮像素子51に適合した色分離回
路52より輝度信号、I信号、Q信号に変換し、マトリ
クス回路53において輝度信号成分および2つの色差信
号に変換し、さらに、エンコーダ54により映像信号を
得るようになっている。
【0006】CCD撮像素子51としては、3つのCC
Dを用いる3板式を含み種々の方式があるが、民生用カ
ラービデオカメラでは主に1つのCCDを用いた単板式
が用いられている。単板式の場合、CCD撮像素子51
の上面に、R、G、B3色の原色カラーフィルタや補色
カラーフィルタが貼着される。
【0007】前述の補色カラーフィルタを貼着した単板
式CCD撮像素子を用いたカラービデオカメラの信号処
理回路を図6に示す。前記補色カラーフィルタとしては
色差線順次カラーフィルタが用いられている。図6にお
いて、55は色分離回路52からの出力信号をライン補
間する色信号補間回路であり、この色信号補間回路55
は、1H遅延回路56と、ラインセレクタ57とを備え
ている。
【0008】ところで、CCD撮像素子を用いたカラー
ビデオカメラの性能を決定する要因のひとつには、信号
雑音比が知られている。この信号雑音比を主に決定する
のは、CCDエリアセンサの雑音成分である。この雑音
成分は、光電変換時に発生するショット雑音、電荷検出
部で発生するリセット雑音および出力回路のアンプ雑音
からなる。
【0009】前述のリセット雑音とアンプ雑音は一定の
値をとり、ショット雑音は信号に依存しその大きさを電
子数で示すと信号電子数の平方根の数となる。従来のC
CD撮像素子では、信号電子数が標準撮像状態で104
個程度であるため、ショット雑音によるS/N比低下は
問題とならず、低照度時のリセット雑音とアンプ雑音が
問題であった。
【0010】また、近年における半導体の微細加工技術
の進展につれてCCD撮像素子の小型化が進むと、1つ
の画素で取り扱える信号電子数が減少することになり、
そのために、出力信号に含まれる雑音成分のうち、一定
量となるリセット雑音やアンプ雑音の比率が高まるだけ
でなく、信号量に依存するショット雑音まで無視するこ
とができなくなってきた。
【0011】特に、前述の図6に示す構成では、輝度信
号成分に色信号成分を変調して多重化するように設計さ
れている関係上、輝度信号のS/N比を重視するために
色信号成分の変調度は小さくなる傾向にある。また、原
色フィルタ方式を採用する場合でも輝度信号が信号加算
の結果として得られるため、相対的に色信号のS/N比
は悪くなる。つまり、前述の小型化によるS/N比の低
下は、輝度信号と比べ色信号成分で問題となる。
【0012】このような問題に対して、従来では、空間
的な統計処理を行う周知のメディアンフィルタや、注目
画素に対してそれ以前の画素信号との加算平均化処理を
行う周知の巡回型フィルタの適用が検討されている。こ
れらのフィルタの処理は、図5や図6のカラービデオカ
メラの信号処理回路において、マトリクス回路53から
出力される輝度信号および2つの色差信号のそれぞれに
ついて施すようにする。なお、前述の巡回型フィルタと
しては、一般的に、図7に示すライン巡回型フィルタ5
8と、図8に示すフィールド巡回型フィルタ59とが知
られている。図7および図8において、60,61は減
衰器、62は加算器、63は1ラインメモリ、64は1
フィールドメモリである。いずれの巡回フィルタ58,
59も、特性は、減衰器60,61で決まる現入力信号
と遅延信号の比率すなわち巡回係数=(遅延信号)/
(現信号+遅延信号)で決定される。この巡回係数が大
きくなれば、雑音改善効果が上がるが、演算方向に対す
る解像度劣化も増える。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記メディ
アンフィルタを用いた場合、ランダムな雑音低減には効
果があるものの、高周波な画像に対しては劣化を生じ
る。さらに取り扱う領域を越えるような低周波な雑音に
対しては効果がないため、色信号のように狭帯域な信号
には適さない。
【0014】また、上記ライン巡回型フィルタ58を用
いた場合、色信号の雑音除去に効果があるものの、垂直
方向の平均化処理となるために、垂直解像度の低下をま
ねくとともに、画面全体に現れるような雑音の除去は困
難である。また、図6に示すような単板式カラービデオ
カメラでは、色信号補間回路55で色差信号をライン補
間しているため、ライン巡回型フィルタ使用によりさら
に垂直解像度の低下を招くことになる。
【0015】このようにメディアンフィルタやライン巡
回型フィルタ58を用いても、雑音低減、特に色差信号
の雑音低減の効果が得られない。
【0016】一方、上記フィールド巡回型フィルタ59
を用いた場合、雑音改善効果を奏するものの、時間軸方
向の演算となるために時間軸での解像度劣化すなわち動
きに対する残像が発生するという問題がある。
【0017】この問題は、図9に示すように入力信号と
1フィールドメモリ64より得られた1フィールド遅延
信号との相関により判定する動き検出回路65を追加す
るとともに、動き検出結果に応じて巡回係数を可変とな
るように構成することにより、回避できるようになる。
つまり、動き検出回路65で動き部分と静止部分を検出
し、静止部分では巡回係数を大とし、動き部分では巡回
係数を抑えるようにするのである。
【0018】しかしながら、図9に示すフィールド巡回
型フィルタ59Aを図5や図6のカラービデオカメラの
信号処理回路に用いた場合、回路規模が大きくなるなど
コスト増を余儀なくされる他、動き検出回路65が多大
なデータを扱う相関処理を行う関係から消費電力が大と
なるために、低消費電力化が必要不可欠なカラービデオ
カメラのような携帯機器には適さないことが指摘され
る。
【0019】この図9に示す構成に対して、特開昭64
−71287号公報で示される構成が考えられている。
この公報に記載のものでは、輝度信号のみから動き検出
を行うようにし、ここで動き検出した結果により、輝度
信号と2つの色差信号とについての巡回係数をそれぞれ
適正に可変設定するようにしている。つまり、2つの色
差信号についての動き検出を省くようにしている。
【0020】しかしながら、この公報の構成について
も、依然として、一つの動き検出回路が必要となるため
に、カラービデオカメラのような携帯機器での利用には
適さないと言える。
【0021】したがって、本発明は、簡単な回路構成で
かつ低消費電力となる構成としながら、S/N比を改善
した映像信号を生成できるカラービデオカメラの信号処
理回路を提供することを目的としている。
【0022】また、本発明は、先のカラービデオカメラ
の信号処理回路を用いて高品質な画像表示を行える映像
信号処理回路を提供することも目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】第1の発明のカラービデ
オカメラの信号処理回路は、CCD撮像素子の出力信号
より輝度信号と2つの色差信号を求める第1手段と、前
記2つの色差信号のみについてそれぞれフィールド巡回
加算処理を行う第2手段と、この第2手段から与えられ
る2つの色差信号を色副搬送波信号で変調するとともに
前記第1手段から直接与えられる輝度信号に多重化して
映像信号を生成する第3手段とを含む。
【0024】なお、前述の第2手段は、入力される対象
の色差信号と、1フィールド遅延された色差信号とを加
算し、垂直方向で相関をとるフィールド巡回型フィルタ
である。
【0025】第2の発明のカラービデオカメラの信号処
理回路は、CCD撮像素子の出力信号より輝度信号成分
と2つの色信号成分とを分離する色分離回路と、色分離
回路からの3つの信号成分より輝度信号と2つの色差信
号に変換するマトリクス回路と、マトリクス回路から出
力される2つの色差信号のみについてそれぞれフィール
ド巡回加算処理を行う2つのフィールド巡回型フィルタ
と、この2つのフィルタ巡回型フィルタからそれぞれ与
えられる2つの色差信号を色副搬送波信号で変調すると
ともに前記マトリクス回路から直接与えられる輝度信号
に多重化して映像信号を生成するエンコーダとを含む。
【0026】第3の発明の映像信号処理方法は、カラー
ビデオカメラ側で、CCD撮像素子の出力信号より輝度
信号と2つの色差信号を求め、これら輝度信号と2つの
色差信号のうち、2つの色差信号のみについてフィール
ド巡回加算処理を行い、その2つの色差信号を色副搬送
波信号で変調するとともに輝度信号に多重化して映像信
号を生成させる一方、テレビ受像機側で、前記カラービ
デオカメラで生成した映像信号より輝度信号と3つの色
差信号を求め、この3つの色差信号に前記輝度信号を加
算してR、G、Bの色信号成分に復調して表示器に出力
させる。
【0027】
【作用】本発明のカラービデオカメラの信号処理回路で
は、輝度信号についてフィールド巡回加算処理を行わな
いで、2つの色差信号についてのみフィールド巡回加算
処理を行うように構成しており、このフィールド巡回加
算処理では、従来のような動き検出回路の検出結果に応
じて巡回係数を可変するという処理は行わない。このた
め、色差信号のS/N比を改善できるようになるもの
の、フィールド間での信号の変化すなわち動き部分での
信号劣化(残像)が発生することは避けられない。
【0028】本発明の映像信号処理方法では、前述のカ
ラービデオカメラにおいて生成する映像信号の信号劣化
を、テレビ受像機側での色信号の復調時において、フィ
ールド巡回加算処理を施してある色差信号に対してフィ
ールド巡回加算処理を施していない輝度信号を加算する
ことにより、自動的に補正させるようにしている。つま
り、輝度信号の変化でもって色差信号の信号劣化が補正
されることになる。
【0029】つまり、カラービデオカメラ側において、
輝度信号についてフィールド巡回加算処理を行わない
で、2つの色差信号についてのみフィールド巡回加算処
理を行わせるから、テレビ受像機側において、特別な構
成を必要としなくとも、フィールド巡回加算処理に伴う
信号劣化を自動的に補正できるようになるのである。
【0030】
【実施例】以下、本発明の詳細を図1ないし図4に示す
実施例に基づいて説明する。ここでは、カラービデオカ
メラとして、民生用カラーカメラに最もよく用いられて
いる補色カラーフィルタのひとつである色差線順次カラ
ーフィルタを用いた方式を例に挙げる。
【0031】図1ないし図4は本発明の一実施例にかか
り、図1は、カラービデオカメラの信号処理回路の構成
図、図2は、色差線順次カラーフィルタの画素配置、図
3は、色差線順次カラーフィルタからの信号読み出し形
態を説明するための図、図4は、2軸復調方式のテレビ
受像機の信号処理回路の構成図である。
【0032】図1において、1はCCD撮像素子、2は
色分離回路、3はマトリクス回路、4はエンコーダ、5
は色信号補間回路、6はフィールド巡回型フィルタであ
る。色信号補間回路5は、従来例で説明した図6に示す
ものと同様の構成であり、1H遅延回路5aと、ライン
セレクタ5bとからなる。フィールド巡回型フィルタ6
は、従来例で説明した図8に示すものと同様の構成であ
り、減衰器6a,6bと、加算器6c、1フィールドメ
モリ6dとからなる。なお、色分離回路2とマトリクス
回路3とが請求項の第1手段に対応し、フィールド巡回
型フィルタ6が請求項の第2手段に対応し、エンコーダ
4が請求項の第3手段に対応している。
【0033】この実施例の特徴構成は、マトリクス回路
3から出力される輝度信号および2つの色差信号のう
ち、2つの色差信号のみについてフィールド巡回型フィ
ルタ6によりフィールド巡回加算処理を行わせるように
し、輝度信号についてフィールド巡回加算処理を行わせ
ないようにしていることである。
【0034】CCD撮像素子1は、1つのCCDあたり
2つのフォトダイオードからなっており、ここでは、1
度に2つのフォトダイオードの信号を合算して駆動する
フィールド蓄積モードと呼ぶ信号読み出しが行われる。
なお、前述の信号読み出しには、テレビの飛び越し走査
にあわせて1度の走査で1つおきのフォトダイオードの
信号を読むフレーム蓄積モードもある。
【0035】このCCD撮像素子1の上面には、図2に
示すようなカラーフィルタ7が貼り付けられている。こ
のカラーフィルタ7は、マゼンタ色(Ma)フィルタ、
緑色(G)フィルタ、黄色(Ye)フィルタ、シアン色
(Cy)フィルタとを備え、これら各フィルタはそれぞ
れの色成分を透過する。
【0036】このようなカラーフィルタ7を使用したC
CD撮像素子1の出力信号は、図3に示すように、フィ
ールド蓄積モードで加算され、以下の信号となる。
【0037】第1フィールドの第1列の信号は、以下の
形で順次出力される。
【0038】Ma+Ye G+Cy Ma+Ye G+Cy これを色成分で示すと、 2R+G+B 2G+B 2R+G+B 2G+B となる。
【0039】ここで、Y=1.5×G+R+B とおくと 2R+G+B=Y+(R-0.5×G) 2G+B =Y-(R-0.5×G) となり、上記信号が、 Y+(R-0.5×G) Y-(R-0.5×G) Y+(R-0.5×G) Y-
(R-0.5×G) と表せ、輝度信号成分を基底成分として、(R-0.5×G)で
示される色信号成分が1/2クロック周波数成分で変調
し重畳されていることが分かる。
【0040】このため、出力信号の隣接画素の加算処理
で輝度信号成分が、差分を取ることで色信号成分が得ら
れる。この処理は色分離回路2において行われる。
【0041】また、同様に、第2列より輝度信号成分と
(B-0.5×G)で示される色信号成分が得られる。
【0042】第2フィールドの各々の列についても上記
第1フィールドでの説明と同様であるので、説明を省略
する。
【0043】これらの信号よりカラー信号を求めるが、
1列に1つの色信号しか求められないため、お互いに不
足となる色信号成分については色信号補間回路5により
1列前の信号が補間される。
【0044】以上の処理により、輝度信号成分と2つの
色信号成分が得られ、さらにこの3つの信号成分よりマ
トリクス回路3において輝度信号と2つの色差信号に変
換し、さらにエンコーダ4において色差信号を色副搬送
波で変調し輝度信号に多重化して映像信号を求めること
になる。
【0045】ところで、フィールド巡回型フィルタ6の
処理を説明する。ここで例として赤の色差信号ついて考
える。
【0046】現入力信号と1フィールドメモリ6dによ
り得られた遅延信号に対し減衰器6a,6bを通し加算
して得られた巡回フィルタ出力は、 ER-Y n'=(1-K)ER-Y n+KER-Y'n-1 ER-Y n :nフィールド目の(R-Y)信号 ER-Y n' :nフィールド目の(R-Y)信号の巡回フィルタ
出力信号 K :巡回係数 (0<K<1) と表すことができる。
【0047】このとき、この信号のS/N比は √((1−K)(1+K)) だけ改善される。
【0048】このようにフィールド巡回型フィルタ6を
利用していれば、信号のS/N比を改善できるものの、
動き検出回路を用いて巡回係数を可変しないことから信
号劣化(動きに対する残像)が生じることは避けられな
い。このような信号劣化については、下記するようにテ
レビ受像機側での信号再生時において自動的に補正を行
うことができる。
【0049】次に、図4に示す一般的な2軸復調方式の
テレビ受像機での信号再生について簡単な説明を行う。
図4において、10はチューナー、11は映像検波器、
12は色復調器、13はマトリクス回路、14a,14
b,14cは加算器、15は受像管である。
【0050】チューナー10および映像検波器11から
得られた映像信号より輝度信号とさらに色復調器12を
通し色差信号R−Y信号、B−Y信号を復調する。この
色差信号よりマトリクス回路13において以下の演算に
よりG−Y信号を求める。
【0051】EG-Y=−(0.51ER-Y+0.19EB-Y) その結果得られた3つの色差信号について、加算器14
a〜14cで輝度信号を加算してR、G、Bの色信号成
分に復調し、受像管15に出力する。すなわち、テレビ
受像機での原色信号の再生処理は、各色差信号に輝度信
号を加算することにより行う。
【0052】ここで、図1に示すカラービデオカメラで
フィールド巡回加算処理された赤の色差信号について考
える。
【0053】輝度信号の加算による原色信号への復調に
より赤の色信号として、 ER n=ER-Y n’+EY n =(1-K)(ER-Y n+EY n)+K(ER-Y n-1'+EY n) =(1-K)(ER-Y n+EY n)+K((1-K)(ER-Y n-1+EY n)+ ・・・ ) =(1-K)(ER-Y n+EY n)+K((1-K)((ER-Y n-1+EY n-1)+(EY n-EY n-1))+ ・・・ ) =(1-K)(ER n)+K((1-K)(ER n+((ER n-1-ER n)-(EY n-1-EY n)))+ ・・・ ) 上式が得られ、輝度信号の差成分(EY n-1-EY n)により色
信号の変化(ER n-1-ER n)の補正が行われていることが解
る。
【0054】また、青の色信号についても上記と同様で
あり、さらに青と赤の1次結合で得られる緑の色信号に
ついても上式は成り立つ。
【0055】以上のように、カラービデオカメラにおい
て色差信号のみをフィールド巡回型フィルタ6で処理し
て輝度信号については該フィルタで処理させないように
することにより、色差信号のS/N比を改善できるよう
になるとともに、カラービデオカメラで生成する映像信
号における信号劣化(動きに対する残像)を一般的なテ
レビ受像機側で自動的に補正できて高品質な画像が表示
できるようになる。
【0056】なお、本発明は上記実施例のみに限定され
るものではなく、種々な応用や変形が考えられる。上記
実施例では、色差線順次カラーフィルタ方式に沿って説
明を行っているが、図5に示す基本構成を有するカラー
ビデオカメラであれば本発明を適用することができる。
例えば、ベイヤ配列式カラーフィルタを用いるものや、
多板式のCCD撮像素子を用いるものなどでも本発明を
適用できる。
【0057】
【発明の効果】以上のように、本発明のカラービデオカ
メラの信号処理回路では、動き検出回路を用いずにフィ
ールド巡回型フィルタを利用しているから、簡単な回路
構成でかつ低消費電力とすることができて、携帯機器に
最適な低消費電力化が実現できる。
【0058】本発明の映像信号処理方法では、前述のカ
ラービデオカメラの信号処理回路で生成する映像信号に
フィールド巡回型フィルタを用いることに伴う信号劣化
(動きに対する残像)が生じていても、テレビ受像機側
において特別な構成としなくても自動的に補正させるこ
とができるから、映像信号のS/N比を改善することが
できて、高品質な画像を表示できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のカラービデオカメラの信号
処理回路の構成図
【図2】図1のCCD撮像素子に貼着する色差線順次カ
ラーフィルタの画素配置を示す図
【図3】図2の色差線順次カラーフィルタの信号読み出
し形態を説明するための図
【図4】一般的な2軸復調方式のテレビ受像機の信号処
理回路の構成図
【図5】従来のカラービデオカメラの信号処理回路の基
本構成図
【図6】従来の他のカラービデオカメラの信号処理回路
の構成図
【図7】一般的なライン巡回型フィルタの構成を示す図
【図8】一般的なフィールド巡回型フィルタの構成を示
す図
【図9】従来の他のフィールド巡回型フィルタの構成を
示す図
【符号の説明】
1 CCD撮像素子 2 色分離回路 3 マトリクス回路 4 エンコーダ 5 色信号補間回路 6 フィールド巡回型フィルタ 7 カラーフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 9/67,9/78 H04N 9/79 - 9/898

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CCD撮像素子の出力信号より輝度信号
    と2つの色差信号を求める第1手段と、 前記2つの色差信号のみについてそれぞれフィールド巡
    回加算処理を行う第2手段と、 この第2手段から与えられる2つの色差信号を色副搬送
    波信号で変調するとともに前記第1手段から直接与えら
    れる輝度信号に多重化して映像信号を生成する第3手段
    と、 を含む、ことを特徴とするカラービデオカメラの信号処
    理回路。
  2. 【請求項2】 第2手段は、入力される対象の色差信号
    と、1フィールド遅延された色差信号とを加算し、垂直
    方向で相関をとるフィールド巡回型フィルタである、請
    求項1のカラービデオカメラの信号処理回路。
  3. 【請求項3】 CCD撮像素子の出力信号より輝度信号
    成分と2つの色信号成分とを分離する色分離回路と、 色分離回路からの3つの信号成分より輝度信号と2つの
    色差信号に変換するマトリクス回路と、 マトリクス回路から出力される2つの色差信号のみにつ
    いてそれぞれフィールド巡回加算処理を行う2つのフィ
    ールド巡回型フィルタと、 この2つのフィルタ巡回型フィルタからそれぞれ与えら
    れる2つの色差信号を色副搬送波信号で変調するととも
    に前記マトリクス回路から直接与えられる輝度信号に多
    重化して映像信号を生成するエンコーダと、 を含む、ことを特徴とするカラービデオカメラの信号処
    理回路。
  4. 【請求項4】 カラービデオカメラ側で、CCD撮像素
    子の出力信号より輝度信号と2つの色差信号を求め、こ
    れら輝度信号と2つの色差信号のうち、2つの色差信号
    のみについてフィールド巡回加算処理を行い、その2つ
    の色差信号を色副搬送波信号で変調するとともに輝度信
    号に多重化して映像信号を生成させる一方、 テレビ受像機側で、前記カラービデオカメラで生成した
    映像信号より輝度信号と3つの色差信号を求め、この3
    つの色差信号に前記輝度信号を加算してR、G、Bの色
    信号成分に復調して表示器に出力させる、ことを特徴と
    する映像信号処理方法。
JP07098603A 1995-04-24 1995-04-24 カラービデオカメラの信号処理回路及び映像信号処理方法 Expired - Fee Related JP3087013B2 (ja)

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