JP3086956B2 - 沿面プラズマcvdによる微粒子の気相合成方法及び装置 - Google Patents

沿面プラズマcvdによる微粒子の気相合成方法及び装置

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JP3086956B2 JP02227833A JP22783390A JP3086956B2 JP 3086956 B2 JP3086956 B2 JP 3086956B2 JP 02227833 A JP02227833 A JP 02227833A JP 22783390 A JP22783390 A JP 22783390A JP 3086956 B2 JP3086956 B2 JP 3086956B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は高周波沿面放電で生ずるプラズマのプラズマ
化学作用によって,原料ガスより酸化アルミニュウム、
酸化硅素、酸化チタン、テフロン等の、高純度で均一粒
径の固体超微粒子を気相合成する方法ならびにその装置
に関するものである。また生成した固体超微粒子を、そ
の場で直ちに目的とする対象物体上に電気的に付着させ
て、熱処理する事により該対象物表面上に該超微粒子物
質の被膜を形成したり、あるいは該超微粒子物体よりな
るフイルターを製作する方法およびその装置に関するも
のである。
[従来の技術] 従来、気相反応(以下CVDと略称する)によって固体
の超微粒子を生成する方法としては、CVDの励起源とし
て電気炉などで得られる高温度の熱や、直流アーク放電
・高周波放電・マイクロ波放電による熱プラズマ、ある
いは高出力レーザーの量子光学的化学作用などを利用す
るものが知られている。しかしこれらはいずれも多大の
消費エネルギーを要する上、生産性が極めて低く、また
生成された固体超微粒子の純度や粒径の均一性がよくな
かった。
[本発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、従来のCVD技術における上記の問題
を克服し、有効かつ安価に均一な粒径をもった固体超微
粒子を気相合成する方法とその装置を提供することにあ
る。さらにこの気相合成した固体超微粒子を、その場で
直ちに目的とする対象物体上に電気的に付着させて、熱
処理する事により該対象物表面上に該超微粒子物質の被
膜を形成したり、あるいは該超微粒子物体よりなるフイ
ルターを製作する方法、およびその装置を提供すること
にある。
[問題を解決するための手段] 本発明は上記の目的を、高周波沿面放電で生ずるプラ
ズマ(以下、沿面プラズマという)の強力なプラズマ化
学作用を利用した原料ガスからのCVD(以下、沿面プラ
ズマCVDという)を用いて達成する。
いま本発明に利用する沿面プラズマCVDの原理を第1
図に示す。図において、高周波沿面放電素子1は原料ガ
ス入口2と反応済みガスと生成固体微粒子の出口3を備
えたケーシング4内にガス通路5に平行に配設されてい
る。該高周波沿面放電素子1は例えば平板状のアルミナ
・ファインセラミックより成る誘電体層6(厚さ0.5mm
程度)の一方の表面7の上にタングステンよりなる線状
のコロナ放電極群8を平行かつ等間隔に設け、その他方
の表面9の上に該コロナ放電極群4に向き合う表面9の
全体を覆う如くに面状の誘導電極10を設けて成る。い
ま、両電極8、10を高周波高圧電源11に接続し、両電極
間に例えば周波数10kHz程度、電圧5kV(ピーク)程度の
高周波電圧を印加すると、該コロナ放電極群8のそれぞ
れの両側縁12から表面7に沿って強力な高周波沿面放電
が進展し、該コロナ放電極群8の間の表面部分を覆う面
状の沿面プラズマ13が形成される。この高周波沿面放電
は多数のパルス状の放電からなり、放電域に生成するプ
ラズマ内の電子温度は極めて高く、イオン及び分子温度
は常温付近の温度を越えないという、いわゆる非平衡プ
ラズマとなっているのがその大きな特徴である。すなわ
ち原料ガス分子に衝突した場合これに電離・解離・励起
およびこれらを出発点とする各種のラヂカル生成やプラ
ズマ化学反応を起こす主役は電子であり、イオンはこの
ような作用を行なわないが、沿面プラズマではこの電子
のエネルギーは極めて高く、無用なイオンのエネルギー
は極めて低く、その意味できわめて有効なプラズマであ
る。そこで、いま該沿面プラズマ13の領域に適当な原料
ガス、例えば四塩化硅素・酸素・水素・アルゴン等の混
合ガスを導入すると、これらのガス分子はエネルギーの
高い電子の射突を受けて分解されると共に、多数の反応
性に富んだラヂカルが生成され、その結果、常温・常圧
条件の下で気相から酸化硅素の固体超微粒子が析出生成
される。生成された固体微粒子は、反応済みガスと共に
ガス出口3から外部に排出供給される。あるいは該固体
微粒子は、ケーシング4の中で適当な方法で捕集した
り、対象物体上に塗着や成膜をしたり、フィルター膜を
形成する。他のすべてのCVD法による固体微粒子の生成
は高温度、あるいは高真空を必要とするのに対して、本
発明による高周波沿面放電を用いる沿面プラズマCVDは
常温・常圧下で行なう事が出来るのが大きな利点であ
る。しかも生成された固体微粒子の粒径が極めて均一で
あり、さらに後述する如く生成直後に電気的方法で捕集
したり、あるいは塗着・成膜・フィルター製造が出来る
ので、汚染の混入する余地がなく高品質・高性能の固体
微粒子やその応用製品が得られると言う多数の卓越した
利点を有しているのである。尚、ケーシング4の内部に
上述の板状の高周波沿面放電素子を複数個ガス通路5に
平行に、かつそのコロナ放電極群8が該ガス通路5に露
出する如くに配設する事が出来る事は言うまでもない。
すなわち、本発明による新規の固体微粒子の気相合成
法およびその装置は、原料ガスの供給部を有し、これに
連通せる原料ガスの入口と反応済みのガスの出口を具備
し原料ガスの通路を形成したるケーシングを有し、該ケ
ーシングの内部に誘電体層を介して該誘電体層の一方の
表面上にコロナ放電極を他方の表面上に該コロナ放電極
の対向部位の外側領域まで覆うごとき面状誘導電極を設
けてなる所の少なくとも1個の高周波沿面放電素子を設
け、該高周波沿面放電素子を少なくともその該コロナ放
電極が設けられた面が該ケーシング内の原料ガス通路に
露出する如くに配設し、該コロナ放電極と該面状誘導電
極間に高周波高電圧を印加して該コロナ放電極よりその
周囲の該誘電体層表面に沿って高周波沿面放電を発生せ
しめるための高周波高圧電源を有し、該原料ガス供給部
より該原料ガス入口を介して該ケーシング内に原料用ガ
スを導入の上、該高周波沿面放電領域を通過せしめ、高
周波沿面放電で生ずるプラズマのプラズマ化学作用によ
って該原料ガスより固体微粒子を気相合成する事を特徴
とする。
この場合、該誘電体層の材質にはいかなる絶縁物質な
いし半導電性物質を用いいてもよいが、セラミック誘電
体、特に純度が90%以上のアルミナ・ファインセラミッ
クを用いるのが、その機械的・化学的・熱的・電気的強
度の点で好適である。また該コロナ放電極および該面状
導電極の材質にはいかなる金属材料もしくは導電性ない
し半導電性非金属材料を用いても良いが、該誘電体層に
アルミナ・ファインセラミック誘電体を用いる時は、タ
ングステン金属をもちいるのがよい。その理由はタング
ステンを該アルミナ・ファインセラミック誘電体層に焼
結によって配設でき、その際両者の境界に強固なメタラ
イズ層を形成して両者を強く固着でき、さらに両者が殆
ど同じ熱膨張係数を有するため熱衝撃を受けても容易に
剥離しないからである。
また該高周波沿面放電素子の該面状誘導電極は該誘電
体層の表面に配設しても良いが、その肉厚内に埋設する
事も出来る。この場合には該コロナ放電極を肉厚内に該
面状誘導電極を埋設した誘電体層の両面に配設する事も
できる。
また該高周波沿面放電素子の該誘電体層の形状は平板
状・円筒状そのた適当ないかなる形状とする事も出来、
また該高周波沿面放電素子を該ケーシング内に複数個、
一定の間隔を隔てて互いに平行に配設し、その間の間隙
を原料ガスの通路とする事も出来る。
特に該高周波波沿面放電素子の誘電体層を円筒状とす
る時は、該コロナ放電極を該円筒状誘電体層の外表面上
に、該面状誘導電極を該円筒状誘電体層の内表面上もし
くはその肉厚内に設けてもよく、あるいは該コロナ放電
極を該円筒状誘電体層の内表面上に、該面状誘導電極を
該円筒状誘電体層の外表面上もしくはその肉厚内にに設
けて該円筒状誘電体層の内部をガスの通路としてもよ
い。後者の場合を該ケーシングを該円筒状誘電体層で構
成する事も出来、これによって該ケーシングを省略する
事が出来る。さらにこの場合、該円筒状誘電体層を複数
個並列に使用して、それぞれに原料ガスを流通せしめて
もよい。また同じく後者の場合、該円筒状誘電体層の内
部に、これと同心的にガスの通過を遮る円筒状筒体を配
設し、該円筒状誘電体層と該円筒状筒体との間の間隙に
ガス通路を形成する事も出来、あるいはケーシングを構
成する円筒状高周波沿面放電素子の内部に同心的に、別
の円筒状高周波沿面放電素子を設け、この別の円筒状高
周波沿面放電素子の円筒状誘電体の外表面上にコロナ放
電極、その内表面もしくはその肉厚内に面状誘導電極を
配設し、且つこの別の円筒状高周波沿面放電素子の内部
にガスを通過させないガス素子部を設けると共に上記二
つの同心的円筒状高周波沿面放電素子間の間隙にガス通
路を形成する事も出来る。
該高周波沿面放電素子はその誘電体層の両側のコロナ
放電極と面状誘導電極間に高周波高電圧を印加して高周
波沿面プラズマを生成する際、誘電体損とイオン射突に
よる損失のため、該誘電体層が加熱し、プラズマ化学作
用が低下する事がある。これを防止するに、該誘電体層
の面状誘導電極側の表面を水冷または空冷により冷却す
れば良く、そのためには該表面部位にウオータージャケ
ット等の適当な水冷部と冷却水供給部を設けたり、空冷
フイン等の適当な空冷部と冷却空気供給部を設けるとよ
い。
本発明に用いる原料ガスには高周波沿面放電プラズマ
のプラズマ化学作用によって、気相合成により固体微粒
子を生成するいかなるガス、あるいは2種類以上のガス
の混合ガスを用いても良い。この場合、プラズマ生成を
助長するアルゴンガスを添加すると、固体微粒子の生成
が著しく助長されて好適である。特に酸化硅素の微粒子
を得るには四塩化硅素と酸素の混合ガスを用れば良く、
これに水素やアルゴンを添加すると更に良く、また希釈
用不活性ガスとしては例えば窒素ないしアルゴンを用い
る事が出来る。また窒化硅素の微粒子を得るには四塩化
硅素とアンモニアの混合ガスを用いればよく、これにア
ルゴンを添加すれば更に良く、希釈用不活性ガスとして
窒素ないしアルゴンガスを用い得る。また酸化チタンの
微粒子を得るには四塩化チタンと酸素の混合ガスを用い
れば良く、これに水素やアルゴンを添加すれば更に良
く、希釈用不活性ガスとしては窒素ないしアルゴンを用
い得る。また窒化チタンの微粒子を得るには四塩化チタ
ンとアンモニアの混合ガスを用いれば良く、これにアル
ゴンを添加すれば更に良く、希釈用不活性ガスとしては
窒素ないしアルゴンを用い得る。またアルミナ(酸化ア
ルミニュウム)の微粒子を得るには臭化アルミニウムと
酸素の混合ガスを用いれば良く、これに水素やアルゴン
を添加すれば更に良く、希釈用不活性ガスとしては窒素
またはアルゴンを用い得る。また窒素化アルミニウムの
微粒子を得るには、臭化アルミニウムとアンモニアの混
合ガスを用いれば良く、これにアルゴンを添加すれば更
に良く、希釈用不活性ガスとしては窒素またはアルゴン
を用い得る。
また本発明の装置によって気相合成された固体微粒子
は、これを何らかの方法で捕集する必要がある。そのた
めには本装置の外側に電気集塵装置・濾過集塵装置その
他適当な固体微粒子捕集機構を設けても良いが、該ケー
シング内にかかる捕集機構を設けるのが、生成微粒子が
汚染されないので、より好適である。かかる内部捕集機
構の一例として、該コロナ放電極に対向してこれより絶
縁の上、捕集電極を設け、これと該コロナ放電極との間
に直流高圧電源を接続して両電極間に直流高電圧を印加
し、これによって該コロナ放電極の周囲に生成される沿
面プラズマから該捕集電極に向けて正または負の単極性
イオンを放出せしめ、このイオンを該沿面プラズマ領域
で気相合成された固体微粒子に射突せしめてこれを荷電
し、電界の作用による電気力で該荷電固体微粒子を該捕
集電極へと駆動してその表面に付着せしめる事により該
生成固体微粒子を該捕集電極上に捕集してもよい。
以上は本発明による沿面プラズマによって固体微粒子
を気相合成する方法および装置の基本形であるが、これ
をさらに種々の構成形態に発展せしめる事が出来る。
例えば、その一つとして、本発明による固体微粒子の
気相合成装置のガス通路内に、該高周波沿面放電素子の
該コロナ放電極に対向の上これより絶縁して生成固体微
粒子吸引用の吸引電極を設け、該コロナ放電極と該吸引
電極の間に直流電源を接続して両電極間に直流電圧を印
加し、すでに述べたように生成固体微粒子を沿面プラズ
マからの単極性イオンの射突によって荷電し、これを該
吸引電極に向かって吸引し、所望の対象物体に付着せし
めたり、その表面上に該固体微粒子の層を成膜したり、
あるいは該固体微粒子よりなるフィルター膜を成膜する
事が出来る。すなわち、該対象物体を適当な開口部を経
て該ケーシング内に挿入の上、適当な保持機構によって
該吸引電極とこれに対向する該コロナ放電極との間の空
間に配設保持し、該吸引電極に向かって吸引される該荷
電微粒子をその表面上に塗着した上、適当な取り出し用
開口部より外部に取り出す所の物体の固体微粒子塗着装
置を構成出来る。
その際、該被塗着物取り出し用開口部の外側に加熱装
置を設けて固体微粒子を塗着せる該被塗着物をその中に
導き、加熱して固体微粒子の塗着膜を充分に加熱の上、
該被塗着物の表面に連続した固体微粒子物体の膜を成膜
せしる事が出来、これによって物体表面への成膜装置を
構成する事が出来る。
またこの場合、該被塗着物を多孔性のセラミック担持
層とし、固体微粒子を塗着せる該多孔性セラミック担持
層を該被塗着物取り出し用開口部の外側の加熱装置内に
導いて固体微粒子の塗着膜を加熱する際、その加熱温度
と加熱時間を適当な値に制御すると、該固体微粒子の塗
着層は連続した膜にならず、多孔性フィルター膜と成
る。従って該多孔性セラミック担持層表面に該固体微粒
子物質のフィルター膜を成膜する事が出来、これによっ
て新規のフィルター膜形成装置を構成する事が出来る。
これは、該帯電固体微粒子が電気力で対象物の表面に付
着する時、個々の粒子が電界中で誘電分極する結果、粒
子間の分極電荷同士の相互作用で物体表面に垂直に数珠
玉状に連結して糸の様に沈着成長するためである。その
結果加熱により、該数珠玉の連結部が焼結すると共に、
該糸状数珠玉体が相互に絡み合って上記の多孔性フィル
ター膜となるのである。その平均気孔径は0.01−1.0ミ
クロンの範囲で自由に選択出来、またその空隙率は95%
にも達するので、この様な小さい気孔径であるにも拘わ
らず該フィルター膜の圧力損失は極めて低い。
上記のフィルター膜成型装置において、該高周波沿面
放電素子の該誘電体層を円筒状とし、該コロナ放電極を
該円筒状誘電体層の内表面上に配設し、該吸引電極を円
筒状として該円筒状誘電体層の中心軸上に配設し、かつ
該多孔性セラミック担持層を円筒状として該円筒状吸引
電極の外側にこれを囲繞して配設すると、円筒状多孔性
セラミック担持層の表面に上記の固体微粒子物質のフイ
ルター膜形を形成出来、種々の応用にあたって便利であ
る。
また、本発明の変形の例として、気相合成せる固体微
粒子を、その場で直ちに該沿面放電プラズマからのイオ
ンで交番電界中で単極性に荷電の上、これを器壁に付着
せしめる事なく外部に取り出して希望する対象物体に電
気的に付着させたり、あるいはガス通路に配設した対象
物に直接付着させたりする事が出来る。これを実現する
には平板状誘電体層を用いる場合、円筒状誘電体層を用
いる場合のいずれについても、該高周波沿面放電素子を
互いに独立な一対の素子に分け、夫々のコロナ放電極が
向かい合う如くにガス通路を隔てて平行に対向せしめ、
さらに該一対の高周波沿面放電素子に、それぞれ1個の
高周波高圧電源を設けてそれぞれを当該高周波沿面放電
素子のコロナ放電極と面状誘導電極間に接続し、さらに
ガス通路を隔てて向かい合った一対の上記コロナ放電極
の一方と他方の間、もしくは前者に属する面状誘導電極
と後者に属する面状誘導電極の間のいずれかの間に、該
高周波高圧電源より低い周波数の交番電圧を供給する交
流主電源を接続して該コロナ放電極同士もしくは該面状
誘導電極同士の間に交番主電圧を印加することにより該
一対のコロナ放電極に挟まれたガス通路の空間に交番電
界を形成せしめ、さらに該交流主電源に接続されたぞれ
の高周波沿面放電素子の該コロナ放電極もしくは該面状
誘導電極がその交番主電圧の正または負の特定極性をと
る期間のみ、その属する高周波沿面放電素子のコロナ放
電極と面状誘導電極間に接続された該高周波高圧電源に
高周波高電圧を出力せしめるための制御回路を設けると
よい。こうすると、該沿面放電プラズマはガス通路を挟
んで相対向する上記コロナ放電極から、その該交番電界
の正または負の半周期の間だけ発生して該極性と同一極
性の単極性イオンを反対位置のコロナ放電極に向けて放
出し、この単極性イオンが該コロナ放電極に挟まれたガ
ス通路領域(以下、荷電域という)を該交番電界に同期
して往復し、これが当該プラズマ領域で気相合成された
固体微粒子に射突してこれを上記の極性に荷電する。荷
電された微粒子は交番主電界により振動的電気力を受け
てガス通路を小振幅で振動しつつ、器壁に衝突して失わ
れる事なく、ケーシングの外の作業域に供給される。そ
こで、必要に応じて外部作業域で該荷電微粒子を更に電
気的に対象物体に付着させて回収したり、あるいは付着
後、熱処理を行なう事により成膜したり、あるいは該固
体微粒子のフィルター膜を生成する事が出来る。この場
合、対象物体を該荷電域に送入してここでその表面に該
微粒子を衝突させる事により付着させてもよく、さらに
該対象物体が光ファイバー等の様に線状の物体の場合に
は、これを連続的に該荷電域を通過せしめて連続的に該
固体微粒子を付着させ、下流側に設けた加熱器の中を連
続的に通して付着微粒子を加熱・成膜してもよい。
かかる装置をボクサーチャージャーと言い、これを具
体的に実現するには、平板状の誘電体層を有する互いに
独立な該高周波沿面放電素子を2個、ガス通路を挟んで
それらのコロナ放電極が向き合う如くに対向配設しても
良く、また該高周波沿面放電素子の誘電体層が円筒状で
ある時は、該コロナ放電極を互いに独立な2群に分け、
それぞれを該円筒状誘電体層内表面上の、円筒中心軸に
対して対象でかつ各個が該内表面円周のほぼ1/4を占め
る相対する一対の配設領域に設け、該面状誘導電極も互
いに独立な2群に分割の上それぞれの該コロナ放電極に
帰属して該誘電体層を介してこれに対向する位置に設
け、該円筒状誘電体層を該原料ガスの通路としてもよ
い。
この場合、相対向する上記一対のコロナ放電極の間の
ガス通路に該固体微粒子を塗着すべき被塗着物を配設保
持するための保持機構と、該被塗着物を該ケーシング内
の該配設保持部位に送入し、その部位より取り出すため
の開口部を設けても良い。また、該被塗着物取り出し用
開口部の外側に加熱装置を設け、その中に固体微粒子を
塗着せる該被塗着物を導いて、その固体微粒子の塗着膜
を加熱の上、該被塗着物の表面に該固体微粒子物質の連
続した膜を成膜せしめる事が出来、これによって物体表
面への成膜装置を構成する事が出来る。その際、該被塗
着物を多孔性のセラミック担持層とし、該被塗着物取り
出し用開口部の外側に設けた加熱装置の加熱温度と加熱
時間を適当に制御する事により、すでに述べたように該
多孔性セラミック担持層表面に該固体微粒子の多孔性フ
ィルター膜を成膜せしめる事も出来る。
なお、上記の各装置によって作成した多孔性セラミッ
ク担持層表面に固体微粒子物質の多孔性フィルター膜を
成膜して成るフィルターは、既に述べた如く、極めて微
細かつ均一な気孔径を有すると共に、その気孔率がきわ
めて高く、圧力損失が著しく低い。その上、化学的・熱
的・機械的な強度が非常に高い優れたフィルターで、こ
のフィルター自体も本発明の中に包含される。
[実施例] 第2図は本発明の一実施例で円筒状固体微粒子気相合
成装置14の縦断面図、第3図はその横断面図を示す。図
において15はアルミナ・ファインセラミックよりなる円
筒状の誘電体層で、ケーシング4を兼ねており、その内
表面16にタングステンよりなる線状のコロナ放電極群17
が円筒軸に平行に、かつ相隣る相互に平行かつ等間隔に
配設され、その両端部でタングステンよりなる環状導体
18に接続されている。そして該線状コロナ放電極群17を
含む内表面16は、図には示されていない99%の高純度の
アルミナ保護層で被覆されている。19は同じくタングス
テンよりなる円筒状の面状誘導電極で、該円筒状誘電体
層15の肉厚内に、該誘電体層の一部を隔てて該線状コロ
ナ放電極群17に向き合った部位の全体よりも上下にやや
広い領域全部を覆う如くに埋設されている。11は高周波
高圧電源で、該両電極17、19間に接続されてその間に高
周波高電圧を印加し、その結果該線状コロナ放電極群17
の両側縁から高周波沿面放電が該内表面16に沿って進展
し、隣合う線状コロナ放電極の間の内表面領域に沿面プ
ラズマ13が形成される。20は該円筒状誘電体層15の内部
にこれと同軸に配設された筒体で、該内表面16との間に
比較的狭いガス通路21を形成し、原料ガスを出来るだけ
該沿面プラズマ13の内部領域付近に強制通過させ、有効
にプラズマ化学作用を受けさせる。いま原料ガス入口2
より例えば四塩化硅素・アンモニア・アルゴンの混合気
体よりなる原料ガスを本装置14の内部に導入し、該ガス
通路21を通過させると、上記沿面プラズマのプラズマ化
学作用で気相中から窒化硅素の固体超微粒子が析出生成
する。この微粒子は反応済みガスと共にその出口3から
外部に排出供給される。
第4図は第2図および第3図の装置における筒体20を
導体で形成して円筒状吸引電極22とし、これと該線状コ
ロナ放電極群17との間に直流電源23を接続して両電極間
に直流電圧を印加した実施例で、図における2より21ま
での番号の要素の名称および機能は第2図および第3図
における同一番号の名称および機能と同一である。本例
では該沿面プラズマ13から該吸引電極22と異極性(本例
では負極性)の単極性イオンが22に向かって引きださ
れ、生成直後の固体微粒子に射突してこれを負に荷電す
る。したがって荷電された微粒子は直流電界の及ぼす電
気力で該吸引電極22へと吸引され、その表面24に捕集さ
れてここに該固体微粒子の塗着層25を形成する。そこで
該捕集電極を外部に取り出してこの塗着層25を剥ぎ取る
事により、該固体微粒子を汚染しないで回収する事が出
来る。また所望の物体に該固体微粒子を塗着・成膜する
場合、該所望の物体が導体または半導体の場合、これを
上記吸引電極22としてその表面24に上記の方法で該固体
微粒子を塗着し、しかる後これを外部に取り出して外部
に設けられた図には示されていない加熱装置にいれて加
熱する事により、該物体の表面の該固体微粒子塗着層を
焼結し、成膜する事も出来る。さらに該物体が線状の場
合には、これを連続的に本装置1の中を通過せしめつつ
該固体微粒子をその表面に塗着し、これを1の外部の両
端開放の加熱装置の中を通過せしめて連続的にその表面
に該固体微粒子物質を成膜する事も可能である。
この場合、もし該所望の物体が絶縁物である時は、こ
の物体を該吸引電極22と該線状コロナ放電極群17との間
に挿入すれば、荷電された固体微粒子は該物体の該線状
コロナ放電極群17に対向した表面に付着する。したがっ
て上記と同じ方法で該絶縁物体の表面に塗着・成膜する
事が出来る。第5図はその一例で、図における2より25
までの番号の要素の名称および機能は第2図、第3図お
よび第4図の同一番号の名称および機能と同一である。
26は該円筒状吸引電極22の周りに取り付けられた多孔性
アルミナ円筒で、上述の原理により固体微粒子の塗着層
25がその外表面27の上に形成される。そこで、これを外
部に取り出して図に示されていない加熱装置の中に挿入
し、適当な温度で適当な時間加熱すると、すでに述べた
様に該多孔性アルミナ円筒26の外表面上に沿面プラズマ
CVDによって気相合成された該固体微粒子物質、例えば
酸化硅素・窒化硅素・酸化チタン・窒化チタン・テフロ
ン等のフィルター膜を成膜する事が出来る。
第6図は多孔性アルミナ円筒26の内表面28の上に気相
合成された固体微粒子の塗着層25を形成し、これによっ
てそのフィルター膜を該円筒の内表面28の上に成膜する
ための装置である。図における2より25までの番号の要
素の名称および機能は第2図、第3図および第4図の同
一番号の名称および機能と同一である。ただし本例で
は、円筒状誘電体層15の外表面上に線状コロナ放電極17
が、また15の内表面上に円筒状誘導電極19が設けられて
おり、その周りにこれと同軸にケーシング4を兼ねた円
筒状吸引電極29が絶縁配設されている。そしてこの円筒
状吸引電極29の内面に接して該多孔性アルミナ円筒26が
挿入配設されている。そこで、本例の場合、沿面プラズ
マ13は該円筒状誘電体層15の外表面上の線状コロナ放電
極17間の面上に生成し、これから本例では負イオンが該
円筒状誘導電極19の内面に向けて吸引され、その射突を
受けて荷電された気相合成直後の固体微粒子も同じ方向
に電気力で吸引されて該多孔性アルミナ円筒26の内面に
付着し、ここに塗着層を形成する。従ってここに上記フ
ィルター膜を形成出来る事は説明を要しない。
第7図は2個の独立な平板状高周波沿面放電素子1a,1
bをそれぞれのコロナ放電極群8a,8bがガス通路5を挟ん
で向き合う如くに平行に配設して、既に述べたボクサー
チャージャー方式の固体微粒子気相合成装置を構成した
例である。6a,6bはそれぞれ該平板状高周波沿面放電素
子1a,1bに属する平板状誘電体層、10a,10bはそれぞれの
面状誘導電極、11a,11bはそれぞれの高周波高圧電源で
ある。図における2より13までの番号の要素の名称およ
び機能は第1図の同一番号の名称および機能と同一であ
る。ただし本例では上記2個の平板状誘電体層6a,6bが
ケイ−シング4の左右の壁体を兼ねている。30は交流高
圧電源で、その出力端子は該コロナ放電極群8a,8bに接
続され、両電極間に該高周波高圧電源11a,11bの周波数
の1/5以下の周波数の主電圧を印加する。そして該コロ
ナ放電極群8aが該主電圧の例えば負の極性をとる期間の
間は該高周波高圧電源11aのみを動作させてその出力電
圧を該コロナ放電極群8aと面状誘導電極10aの間に印
加、該コロナ放電極群8aの周囲に沿面プラズマを発生せ
しめ、また主電圧の極性が反転して該コロナ放電極群8b
が該主電圧の負極性をとる期間の間には該高周波高圧電
源11bのみを動作させてその出力電圧を該コロナ放電極
群8bと面状誘導電極10bの間に印加、該コロナ放電極群8
bの周囲に沿面プラズマを発生せしめる様な制御回路を
電源11a,11bに設ける。この時は既に述べた様に前の期
間には、該コロナ放電極群8aの周りの沿面プラズマから
負イオンが引きだされて該コロナ放電極群8bに向かって
走行し、後の期間には逆の方向に同じく負イオンが走行
してガス通路を横切って連続的に負イオンの往復が繰り
返えされる。そこで、両コロナ放電極8a,8bの周りの沿
面プラズマで気相合成された固体微粒子は、直ちに該負
イオンの射突を受けて負に荷電され、ガス通路5の内部
で交番電界による交番電気力をうけて小振幅で振動を繰
り返しつつガス流とともに反応済みガス出口から外部に
放出供給される。この場合、イオン射突による荷電をも
たらす電界(荷電電界)が直流電界であれば荷電された
固体微粒子は電気集塵作用で直ちに器壁に付着し、出口
3から排出される事が無い。荷電電界に本例の如く交番
電界を用いるとこの様な器壁への付着が無くなり、固体
微粒子の全量が外部に取り出せる。この粒子は電荷を帯
びているので外部で、この電荷と逆極性の電圧を印加し
た電極に電気的に捕集出来、また所望の物体に回収・塗
着・成膜・フィルター膜形成等が出来る事は説明を要し
ない。また該ガス通路内に所望の物体を挿入すれば、そ
の表面上に該荷電微粒子が付着し、容易に微粒子回収や
塗着する事も出来、これをさらに外部で加熱して成膜・
フィルター膜生成等を行ないうる。
第8図はかかる内部操作を行なう方式の一実施例の縦
断面図、第9図はその横断面図である。本例ではアルミ
ナセラミックで出来た円筒状誘電体15がケーシング4を
兼ねており、その内表面16の円周の相対する約1/4の領
域に、それぞれ独立した線状コロナ放電極群17a,17bが
配設されており、それぞれに該該表面領域に独立した面
状誘導電極19a,19bが配設されている。図における2よ
り30までの番号の要素の名称および機能は第7図におけ
る同一番号要素の名称および機能と同一であり、ガス通
路5の内部において荷電された気相合成固体微粒子が生
成されて電気力で振動する事は第7図の実施例と全く同
様であるから説明を省略する。ただし本例では絶縁物よ
りなる所望の円筒状物体31が中心軸に沿ってガス通路5
の内部に挿入されており、したがって振動中の荷電微粒
子はその表面に衝突して付着し、塗着層を形成する。そ
こでこの物体31これを外部に取り出して、微粒子回収・
成膜・フィルター形成が出来る事はすでに述べた通りで
ある。特に該物体が光ハイバーの如く線状の絶縁物体で
ある場合は、これを連続的にガス通路5内を通し、その
上に塗着し、外部の下流側に図には示していない両端開
放の加熱装置を設け、その中を通過させて加熱・成膜す
る事が出来る事も言うまでもない。
[効 果] 本発明は上述の通りであり、強力な高周波沿面放電の
プラズマ化学作用を利用して原料ガスから常温・常圧下
において固体超微粒子を気相合成する事が出来るので、
真空下で行なう従来の方法にくらべてその操作が大幅に
簡便となり、また高温加熱やアーク放電を用いる従来法
にくらべてエネルギーの節約効果は著しい。また生成し
た固体微粒子を電気的に直ちに捕集でき、回収・塗着・
成膜・フィルター生成等の処理を汚染物の混入なく行な
いえて高品質の製品を得る事が出来る。
【図面の簡単な説明】
添付図の第1図は本発明の原理と一実施例を示す。第2
図は他の実施例の縦断面図、第3図はその横断面図を示
す。第4図はまた他の実施例の縦断面図、第5図はさら
に別の実施例の縦断面図、第6図はまた他の実施例の縦
断面図、第7図はさらに別の実施例の縦断面図、第8図
はまた他の実施例の縦断面図、第9図はその横断面図で
ある。 1……高周波沿面放電素子 1a,1b……平板状高周波沿面放電素子 2……原料ガス入口 3……反応済みガス出口 4……ケーシング 5……ガス通路 6,6a,6b……平板状誘電体層 7……表面 8,8a,8b……線状コロナ放電極群 9……表面 10,10a,10b……誘導電極 11,11a,11b……高周波高圧電源 12……側縁 13……沿面プラズマ 14……固体微粒子の気相合成装置 15……円筒状誘電体層 16……内表面 17……線状コロナ放電極群 18……環状導体 19……円筒状誘導電極 20……筒体 21……ガス通路 22……円筒状吸引電極 23……直流電源 24……表面 25……塗着層 26……多孔性アルミナ円筒 27……外表面 28……内表面 29……円筒状吸引電極 30……交流主電源 31……円筒状絶縁物体

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料ガスの供給部を有し、これに連通せる
    原料ガスの入口と反応済みガスの出口を具備し原料ガス
    の通路を形成したるケーシングを有し、該ケーシングの
    内部に誘電体層を介して該誘電体層一方の表面上にコロ
    ナ放電極を他方の表面上に該コロナ放電極の対向部位の
    外側領域まで覆うごとき面状誘電電極を設けてなる所の
    少なくとも1個の高周波沿面放電素子を設け、該高周波
    沿面放電素子を少なくともその該コロナ放電極が設けら
    れた面が該ケーシング内の原料ガス通路に露出する如く
    に配設し、該コロナ放電極と該面状誘電極間に高周波高
    電圧を印加して該コロナ放電極よりその周囲の該誘電体
    層表面に沿って高周波沿面放電を発生せしめるための高
    周波高圧電源を有し、該原料ガス供給部より該原料ガス
    入口を介して該ケーシング内に原料用ガスを導入の上、
    該高周波沿面放電領域を通過せしめ、高周波沿面放電で
    生ずるプラズマのプラズマ化学作用によって該原料ガス
    より固体微粒子を気相合成する事を特徴とする所の固体
    微粒子の気相合成方法。
  2. 【請求項2】原料ガスの供給部を有し、これに連通せる
    原料ガスの入口と反応済みガスの出口を具備し原料ガス
    の通路を形成したるケーシングを有し、該ケーシングの
    内部に平板状もしくは円筒状の誘電体層を介して該誘電
    体層の一方の表面上に該コロナ放電極を他方の表面上に
    該コロナ放電極の対向部位の外側領域まで覆うごとき面
    状誘電電極を設けてなる所の少なくとも1個の高周波沿
    面放電素子を設け、該高周波沿面放電素子を少なくとも
    その該コロナ放電極が設けられた面が該ケーシング内の
    原料ガス通路に露出する如くに配設し、該コロナ放電極
    と該面状誘電極間に高周波高電圧を印加して該コロナ放
    電極よりその周囲の該誘電体層表面に沿って高周波沿面
    放電を発生せしめるための高周波高圧電源を有し、該原
    料ガス供給部より該原料ガス入口を介して該ケーシング
    内に原料用ガスを導入の上、該高周波沿面放電領域を通
    過せしめ、高周波沿面放電で生ずるプラズマのプラズマ
    化学作用によって該原料ガスより固体微粒子を気相合成
    する事を特徴とする所の固体微粒子の気相合成装置。
  3. 【請求項3】該高周波沿面放電素子の該コロナ放電極に
    対向の上これより絶縁して固体微粒子吸引電極を設けて
    ガス通路内を構成し、該コロナ放電極と該吸引用電極間
    に接続して両電極間に直流電圧を印加するための直流電
    源を設けた事を特徴とする請求項2記載の固体微粒子の
    気相合成装置。
  4. 【請求項4】平板状の高周波沿面放電素子においてはお
    互いに独立な一対の高周波沿面放電素子を一定の間隔を
    もって平行に配設し、また、円筒状の高周波沿面放電素
    子においてはコロナ放電極をお互いに独立な2群に分
    け、それぞれを該円筒状誘電体層内表面上の円筒中心軸
    に対して対称でかつ各個が該内表面円周のほぼ1/4を占
    める相対する一対の配設領域に設けるとともに、対向す
    る面状誘電電極もお互いに独立な2群に分割のうえ、そ
    れぞれのコロナ放電極に誘電体層を介して対向して配設
    することで、お互いに独立な一対のコロナ放電極を対向
    させて原料ガス通路を構成し、一対の該高周波高圧電源
    を設けてそれぞれを上記独立のコロナ放電極とその面状
    誘電電極それぞれの間に接続し、さらに該独立な一方の
    コロナ放電極と他方のコロナ放電極間もしくは一方の面
    状誘電電極と他方の面状誘電電極間のいづれかの間に接
    続して両者の間に交番電圧を印加するための交流主電源
    と、それぞれの高周波沿面放電素子の該コロナ放電極も
    しくは該面状誘導電極がこれに接続された該交番主電圧
    の正または負の特定の極性をとる期間のみその属する高
    周波沿面放電素子のコロナ放電極と面状誘導電極間に接
    続された該高周波高圧電源に高周波高圧を出力せしめる
    ための制御回路を設けた事を特徴とする請求項2に記載
    の固体微粒子の気相合成装置。
  5. 【請求項5】請求項3または4に記載の固体微粒子の気
    相合成装置の該ガス通路に該固体微粒子を塗着すべき被
    塗着物を配設保持するための保持機構と、該被塗着物を
    該ケーシング内の該配設保持部位に挿入し、その部位よ
    り取り出すための開口部を設けた事を特徴とする物体の
    固体微粒子塗着装置。
  6. 【請求項6】請求項5の該被塗着物取り出し用開口部の
    外側に固体微粒子を塗着せる該被塗着物を加熱して固体
    微粒子の塗着膜を加熱の上、被塗着物の表面に成膜せし
    めるための加熱装置を設けた事と特徴とする物体表面へ
    の成膜装置。
  7. 【請求項7】請求項6の装置において該被塗着物を多孔
    性のセラミック坦時層とし、該被塗着物取り出し用開口
    部の外側に固体微粒子を塗着せる該多孔性セラミック坦
    持層を加熱して固体微粒子の塗着膜を加熱の上、該多孔
    性セラミック坦持層表面に該固体微粒子の多孔性焼結膜
    よりなるフィルター膜を成膜せしめるための加熱装置を
    設けた事と特徴とする物体表面への成膜装置。
  8. 【請求項8】請求項7の装置によって製造せる、多孔性
    セラミック坦持層表面に固体微粒子の多孔性焼結膜フィ
    ルター膜を成膜して成る所のフィルター。
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