JP3086646B2 - 車両用ルーフレールおよびその成形方法 - Google Patents

車両用ルーフレールおよびその成形方法

Info

Publication number
JP3086646B2
JP3086646B2 JP07328183A JP32818395A JP3086646B2 JP 3086646 B2 JP3086646 B2 JP 3086646B2 JP 07328183 A JP07328183 A JP 07328183A JP 32818395 A JP32818395 A JP 32818395A JP 3086646 B2 JP3086646 B2 JP 3086646B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rail
synthetic resin
core
core material
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07328183A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09142226A (ja
Inventor
圭司 増山
裕明 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Inoac Corp
Original Assignee
Inoac Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Inoac Corp filed Critical Inoac Corp
Priority to JP07328183A priority Critical patent/JP3086646B2/ja
Publication of JPH09142226A publication Critical patent/JPH09142226A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3086646B2 publication Critical patent/JP3086646B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/14Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は車両の屋根部に装
着されるルーフレールおよびその成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、ワゴンやバンタイプの車両の
屋根部には、その両側に沿ってルーフレールが装着され
る。このルーフレールは、スキー板や大型の荷物など、
車内に持込み難い物品を載せて固定するために用いら
れ、図18およびその断面を表す図19と図20に示さ
れるように、ルーフレール本体51と芯材54とからな
る。ルーフレール本体51は合成樹脂の射出成形品より
なり、前記荷物などが載置される外形略棒状のレール部
52とその両側に形成された車両屋根部への取付脚部5
3とからなる。レール部52は断面略コの字状に形成さ
れ、その内面に前記芯材54が一体に設けられている。
この芯材54は、前記ルーフレール本体51の強度を維
持するためのもので金属などからなり、前記レール部5
2と同様に断面略コの字状に形成されている。また、取
付脚部53は、図20のように下部が太くなった形状と
され、前記レール部52の両端から屈曲形成されてい
る。
【0003】かかるルーフレールの製法例を図21ない
し図23に示す。なお、図22は図21の成形状態を表
す22−22断面図である。また、符号60はルーフレ
ール成形型、61は下型、62は上型である。図示され
るように、このルーフレール成形型60は、前記下型6
1と上型62との間に、レール部成形部63と取付脚部
成形部64とからなる成形キャビティ65を有してい
る。レール部成形部63の下型型面66には、当該レー
ル部成形部63に沿って芯材配置用突条67が形成され
ている。また、取付脚部成形部64の下型型面68には
ゲートGが設けられており、このルーフレール成形型6
0が配置された射出装置(図示せず)により、樹脂材料
を成形キャビティ65内へ注入するようになっている。
そして、前記芯材配置用突条67に芯材54を配置し、
図22のように型閉めした後、前記ゲートGから取付脚
部成形部64を介して成形キャビティ65内に合成樹脂
Pを注入し、型内の芯材54と一体にルーフレール本体
を形成する。
【0004】しかしながら、かかる従来方法にあって
は、図23から理解されるように、ゲートGから注入さ
れた合成樹脂Pが型内の芯材54端面に当たり、その樹
脂圧により端部55が浮き上がるおそれがある。このよ
うに浮き上がった芯材端部55は、ルーフレール成形品
の意匠面から突出して製品外観を損ねることがあるだけ
でなく、成形時に上型62型面に当たって該型面を傷つ
ける場合もある。それを防ぐため、図22の符号69に
示されるように、前記芯材配置用突条67上に芯材固定
用マグネットを設けることも考えられるが、前記樹脂圧
による芯材の浮き上がりを完全に防ぐことは困難であっ
た。
【0005】加えて、得られたルーフレールは、ルーフ
レール本体51が合成樹脂よりなり芯材54が金属より
なるため両者の接合が強固ではなく、長期にわたる荷重
や衝撃あるいは振動などにより、ルーフレール本体51
から芯材54がずれるおそれがあった。
【0006】そのため、図24に示すように、前記芯材
配置用突条67端部のゲートG側の下型型面66に凸部
70を立設して、該ゲートGから注入される合成樹脂P
が直接芯材端部55に当たるのを防ぐことが提案されて
いる。しかるに、この方法では、前記凸部70によって
形成された凹部がレール部に残るため、レール部の該部
分が薄肉になり、ルーフレールに充分な強度を持たせに
くいという問題がある。しかも、前記凹部からなる薄肉
部は芯材54の端部近傍であり、前記レール部52に荷
物などを載置した際には応力が集中してひびや折れなど
の原因となりやすく、該部分の強度が低下することは問
題であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明はこのような
問題点に鑑み提案されたものであって、高い強度を有す
る合成樹脂製車両用ルーフレールを提供しようとするも
のである。また、ルーフレールの成形時には芯材の浮き
上がりがなく、得られる製品の強度および外観も良好な
車両用ルーフレールの成形方法を提供しようとするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の車両
用ルーフレールは、棒状のレール部の少なくとも両端に
車体屋根部への取付脚部を有する射出成形品からなる合
成樹脂製ルーフレール本体と、前記ルーフレール本体の
射出成形時にレール部に設けられた芯材とよりなる車両
用ルーフレールにおいて、前記レール部がその端部を除
く部分で下側の開口する断面略コの字状とされ、前記芯
材がレール部の断面略コの字状内面に沿う断面コの字状
とされてレール部の断面略コの字状内面に設けられると
共に、該芯材の端部でレール部の端部内に埋設されてい
ることを特徴とする。
【0009】また、本発明の車両用ルーフレールの成形
方法は、レール部成形部と、少なくともその両端に形成
された取付脚部成形部とからなる成形キャビティを上型
と下型間に有する車両用ルーフレール成形型を用い、前
記レール部成形部の下型型面に芯材を配置して前記レー
ル部一端側の取付脚部成形部を介し合成樹脂を成形キャ
ビティ内に注入することにより、棒状のレール部の少な
くとも両端に取付脚部を有する合成樹脂製ルーフレール
本体と前記芯材とが一体となった車両用ルーフレールを
射出成形するに際し、前記合成樹脂注入側の芯材端部が
配置されるレール部成形部の下型を、前記芯材の合成樹
脂注入側端面と当接して該端面を覆う突部が形成された
上下可動のスライドコアで構成し、該スライドコアの上
面および下型型面に前記芯材を載置して合成樹脂注入側
の芯材端面を前記突部で覆い、次いで前記合成樹脂を注
入し、該合成樹脂が前記スライドコアの突部を乗り越え
て芯材の上側に充填し始めた後に、前記スライドコアを
下降させて、前記芯材の端部下面とスライドコア上面間
に成形空間を形成し、該成形空間に合成樹脂を充填する
ことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図1はこの発明の車両用ルーフレー
ル一実施例の要部を示す断面図、図2はその2−2線に
おける拡大断面図、図3は図1の3−3線における拡大
断面図である。
【0011】また、図4ないし図12はこの発明の成形
方法の一実施例を示すもので、図4はこの発明方法に用
いられる成形型の要部を示す斜視図、図5は前記成形型
に芯材を配置した状態を示す斜視図、図6はスライドコ
アを下降させた状態を上型を省略して示す斜視図、図7
は成形キャビティ内の合成樹脂が突部を乗り越える状態
を示す断面図、図8は芯材端部下面とスライドコア間に
成形空間を形成した状態を示す断面図、図9は前記成形
空間内に合成樹脂を充填した状態を示す断面図、図10
は図7の10−10線における拡大断面図、図11は図
8の11−11線における拡大断面図、図12は図9の
12−12線における拡大断面図である。
【0012】図13ないし図15はこの発明方法の他の
例を示すもので、図13は成形キャビティ内の合成樹脂
が突部を乗り越える状態を示す成形型の断面図、図14
は前記合成樹脂が芯材上側に充填された状態を示す断面
図、図15はスライドコアを下降させた状態を示す断面
図である。また、図16はスライドコアの他の例を示す
断面図、図17はその17−17線における拡大断面図
である。
【0013】図1ないし図3に示すように、この発明の
車両用ルーフレール10は、レール部12と取付脚部1
3を有するルーフレール本体11と該ルーフレール本体
11内に設けられた芯材14とからなる。
【0014】ルーフレール本体11は合成樹脂の射出成
形品よりなり、先に図18において示したように、外形
が棒状のレール部12の両端に取付脚部13が形成され
ている。レール部12は荷物などが載置される部分であ
って、図2に示すように、下側が開口する断面略コの字
状に形成されている。レール部12をこのような形状と
することにより、合成樹脂製車両用ルーフレール10の
強度を高めながら軽量化を達成することができる。
お、図1ないし図3に示すように、前記レール部12の
端部については、断面略コの字状とされていない。
【0015】また、取付脚部13はルーフレール10を
車体屋根部へ取り付けるためのもので、前記レール部1
2の端部から一体に連続して屈曲形成されている。この
取付脚部13は、図のように端部に向かって太くなる円
錐台形または角錐台形状などとされ、その底面側は取り
付けられる車体屋根の表面形状に合わせた平面または曲
面とされている。さらに、図示は省略するが、前記取付
脚部13の適宜の位置に車体取付用のボルト穴などが形
成される場合もある。なお、前記取付脚部13は、ルー
フレールの長さや取り付けられる車種に応じて、前記レ
ール部12の中間部分にも設けてよい。
【0016】ルーフレール本体11を構成する合成樹脂
として特に限定はないが、車両の外に取り付けられる性
質上、耐衝撃性に加え耐候性に優れたものであることが
望ましい。また、所望により前記合成樹脂にガラス繊維
などを混合してもよい。
【0017】前記レール部12の下面には、その長手方
向に沿って前記断面略コの字状内面に芯材14が一体に
設けられている。この芯材14はアルミニウムや鉄など
の金属よりなり、前記レール部12の内面形状に沿う断
面コの字状に形成されており、その端部15が前記レー
ル部12の端部内に埋設されている。前記芯材14は、
ルーフレール本体11の射出成形時に前記レール部12
に一体に形成されることにより、ルーフレール本体11
に設けられる。
【0018】このように、前記芯材14の端部をレール
部12内に埋設することにより、そのままでは接着性が
不充分となりやすい金属と合成樹脂どうしであっても、
両者を強固に接合することができる。そのため、振動や
衝撃によるレール部からの芯材のずれが生じず、長期の
使用によっても外観および強度は良好なままとなる。ま
た、従来、載貨による荷重に対して応力の集中が生じや
すかった芯材端部近傍が合成樹脂内に埋設されるので、
その強度が高められルーフレールの耐久性を一層向上さ
せることができる。
【0019】次に、図4ないし図12により、本発明の
車両用ルーフレールの成形方法について説明する。図4
および図7に示すように、本発明の成形方法に用いられ
るルーフレール成形型20は、上型21と下型22との
間に、レール部成形部23と少なくともその両端の取付
脚部成形部24とからなる成形キャビティ25を有して
いる。図4にその下型22の一部を示す。図示されるよ
うに、前記下型22の型面はレール部成形面26と取付
脚部成形面27とからなり、レール部成形面26には芯
材配置用突条28が、また一の取付脚部成形面27には
ゲートGがそれぞれ設けられている。芯材配置用突条2
8は、ルーフレールの成形に際し、芯材14をレール部
成形面26の正しい位置に配置するためのもので、本実
施例では断面コの字状の芯材14が嵌合保持可能な突形
状に形成されている。この芯材配置用突条28におい
て、配置される芯材端部15が合成樹脂注入側(ゲート
G側)となる部分はスライドコア30により構成されて
いる。
【0020】スライドコア30は、成形キャビティ25
内を流れる合成樹脂の圧力により、型内に配置された芯
材端部が浮き上がるのを防ぐとともに、少なくとも前記
芯材端部をレール部12内に埋設させるためのもので、
図4に示されるように、その上面は一端に突部31を有
する芯材保持可能な形状とされ、前記芯材配置用突条2
8の一端から連続して形成されている。前記スライドコ
ア30は、成形キャビティ25のレール部成形部23に
対して上下可動に設けられている。突部31は、前記ス
ライドコア30上面に芯材14を配置した際に、当該芯
材14の端面15aを覆うためのもので、図5に示され
るように、配置される芯材の厚みや形状に合わせて適当
な形状とされる。この突部31は、ルーフレールの成形
時において、成形キャビティ25内に注入された合成樹
脂が芯材14の端面15aに直接当たるのを防ぎ、前記
合成樹脂の樹脂圧により端部15が浮き上がるのを防止
する。
【0021】前記スライドコア30は成形キャビティ2
5のレール部成形部23に対して上下可動とされている
ので、図6から理解されるように、ルーフレール成形時
の所定の段階でスライドコア30を下降させることによ
り、前記成形キャビティのレール部成形部23に所定の
成形空間29を形成する。この成形空間29には周囲の
成形キャビティ25と同様に、合成樹脂が充填されて芯
材14の端部15をレール部12内に埋設する。
【0022】続いて、ルーフレールの成形例について説
明する。まず、図4に示すように、スライドコア30を
下型型面のレール部成形面26から突出させ、芯材配置
用突条28端部から合成樹脂注入側へ連続させておく。
そして、この芯材配置用突条28およびスライドコア3
0上面にあらかじめ芯材14を配置するとともに、前記
スライドコア30の突部31に芯材端面15aを当接さ
せて該端面15aを覆う。次いで、上型21と下型22
とを型閉めして、ゲートGから合成樹脂Pを成形キャビ
ティ25内に注入する。前記合成樹脂Pは、図7および
図10に示されるように、取付脚部成形部24内を充満
してレール部成形部23へ至る。前記レール部成形部2
3内にあらかじめ配置されている芯材14は、その端面
15aがスライドコア30の突部31により覆われてい
るので、合成樹脂Pの樹脂圧による芯材端部15の浮き
上がりが防止される。
【0023】レール部成形部23内へ流入した合成樹脂
Pは、前記スライドコア30の突部31を乗り越えて、
その後方に配置されている芯材14の上側に充填され
る。図8および図11から理解されるように、前記合成
樹脂Pが芯材端部15の上側に充填し始めた後、前記ス
ライドコア30をその上面が芯材配置用突条28下端の
下型型面と同一平面となるまで下降させる。これによ
り、前記スライドコア30の上面と芯材14下面との間
には、該スライドコア30を下降させたことによる新た
な成形空間29が形成される。そのため、成形キャビテ
ィ25内の合成樹脂Pは、該成形空間29内へも流入し
て充填されるので、図9および図12に示すように、前
記スライドコア30上に配置されていた合成樹脂注入側
の芯材端部15を、芯材14上部および前記成形空間2
9内に充填された合成樹脂により、ルーフレール本体の
レール部12内に一体に埋設させることができる。
【0024】前記したように、前記スライドコア30を
下降させるタイミングとしては、合成樹脂Pが当該スラ
イドコア30の突部31上を乗り越えて、芯材14の上
側に充填し始めた後に行なわれるが、具体的には図12
から理解されるように、前記芯材端部15の上側に形成
されているレール部成形部23に、合成樹脂Pが充分充
填された後に行なうことが望ましい。それにより、芯材
14がその上面に充満した合成樹脂Pにより押さえられ
るので、樹脂圧による芯材14の浮き上がりを完全に防
ぐことができる。
【0025】しかる後、ルーフレール成形型を開き製品
を得る。得られたルーフレール成形品は、芯材がレール
部に外観美麗にしかも精度よく取り付けられているだけ
でなく、その一端部がレール部内に埋設されているので
極めて高い強度を有している。なお、前記スライドコア
を下降させた際に、突部がルーフレール成形品のレール
部裏面部分に凹部を形成して、該部分の強度を不充分に
することが心配されるが、前記部分は、スライドコアの
下降によって新たに形成された成形空間であるため厚肉
となりその強度について全く問題はない。
【0026】また、図示は省略するが、ルーフレール成
形型に、ゲートGとは別に、芯材下側の前記成形空間の
ための専用ゲートを設け、ルーフレール本体を構成する
合成樹脂Pとは異なった樹脂を前記成形空間に注入する
こともできる。その際、前記成形空間に注入する樹脂を
剛性の高い物性を有するものとすれば、載貨などで負荷
のかかりやすい芯材端部近傍や取付脚部近傍の強度をさ
らに高めることができる。
【0027】このスライドコア30は、少なくとも合成
樹脂注入側(ゲートG側)の下型型面に設けられるが、
合成樹脂注入側とは反対側の芯材端部近傍にも設けれ
ば、芯材の両端部をレール部内に埋設して、芯材の浮き
上がりを完全に防ぐことができる。図13ないし図15
にその例を示す。なお、図中で図7と同一の符号は同一
の部材を示す。図示されるように、前記下型22のレー
ル部成形面26には、合成樹脂注入側とは反対側に副ス
ライドコア35が設けられている。図示されるように、
この副スライドコア35は、前記スライドコア30によ
り保持されていない側の芯材端部16を下側から支持す
るとともに、合成樹脂注入側のスライドコア30と同様
に上下可能に形成されている。
【0028】そして、前記芯材14の両端部15,16
を、スライドコア30と副スライドコア35とによって
下側から保持している状態で型閉めし、ゲートGから合
成樹脂Pを成形キャビティ25内に注入する。前記合成
樹脂Pは、取付脚部成形部24を充満し、スライドコア
30の突部31を乗り越える。スライドコア30は、少
なくともこの合成樹脂Pが芯材端部15上面に充満した
ところで下降させて、芯材端部15下側に成形空間を形
成する。この成形空間には、合成樹脂Pが充填される。
【0029】一方、図14から理解されるように、副ス
ライドコア35は、芯材14上面を流動する合成樹脂P
が該芯材上面のレール部成形部23に完全に充満し、芯
材のもう片方の端部16に到達してさらにその下面側に
も充填し始めた後に下降させる。それにより、前記芯材
端部16はその上面および下面に充填された合成樹脂P
により保持されるので、図15に示されるように、該端
部の浮き上がりや変形を生じることなく確実にレール部
内に埋設することができる。なお、芯材端部16の下面
に合成樹脂Pが確実に回り込んでから副スライドコア3
5を下降させるため、前記副スライドコア35は、前記
芯材端部16が配置される位置からやや内側に入ったと
ころに設けることが好ましい。
【0030】このように、合成樹脂Pは、前記スライド
コア30の下降によって形成された成形空間だけでな
く、副スライドコア35の下降により形成された成形空
間にも充填される。そして他方の取付脚部成形部24を
満たして、芯材14の両端部15,16をレール部内に
確実に埋設する。
【0031】さらにまた、図示は省略するが、図13の
前記芯材配置用突条28とスライドコア30および副ス
ライドコア35を一のスライドコアで構成したり、複数
のスライドコアで構成し、芯材の両端部のみならず中央
の下側に成形空間を形成して合成樹脂を充填するように
すれば、芯材の両端部のみならず中央部、あるいは芯材
全体をレール部内に埋設することができる。そうすれ
ば、ルーフレールの剛性がさらに向上する。なお、前記
スライドコア30および副スライドコア35は、エアあ
るいはオイルなどで作動するシリンダ装置など公知の前
進後退駆動装置と接続されて上下動するようになされ
る。
【0032】図16および図17はスライドコアの他の
例を示すものである。なお、図中の符号において、図7
と同一の符号は同一の部材を示す。このスライドコア4
0は、本体コア41と補助コア42とからなり、それぞ
れ本体コア駆動装置43と補助コア駆動装置44とによ
り独立して作動するようになっている。本体コア41は
前記本体コア駆動装置43により上下可動とされ、芯材
端部15が配置されている。前記本体コア41の下面に
は適当な傾斜を有する摺動面45が形成されており、補
助コア42の上面と摺接している。補助コア42は本体
コア41の上下位置を確実とするためのもので、図17
に示すように、前記本体コア41の駆動方向に略直交す
る方向(本実施例では左右方向)に作動するように配置
されている。この補助コア42の上面には、前記本体コ
ア41の摺動面45と合致する傾斜を有する摺動面46
が形成されており、両者が図のように組み合わされて配
置されている。
【0033】このスライドコア40によれば、たとえ
ば、補助コア42を矢印方向に前進させることにより、
摺動面45を介して摺接している本体コア41を補助コ
ア42の摺動面46により上方へ押すことができる。し
たがって、作動方向の異なる二つの駆動装置43,44
によって本体コア41を上方へ押すため、成形キャビテ
ィ内を流動する合成樹脂の樹脂圧により芯材14を下方
へ押す力が大となった場合にも、本体コア41および芯
材14の正しい位置を確保することができる。
【0034】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明の
車両用ルーフレールによれば、ルーフレール本体と芯材
とが強固に接合し、長期の使用や振動および衝撃による
ルーフレール本体からの芯材のずれを防ぐことができ
る。また、芯材の端部をレール部内に埋設することによ
り、芯材端部付近のルーフレール本体に充分な剛性を付
与することができ、載貨などによる応力の集中に対して
も折れやひびなどを生じることがない。
【0035】また、この発明の成形方法によれば、成形
キャビティにおける芯材の端部下側にスライドコアによ
り新たな成形空間を形成し、該空間に合成樹脂を充填す
ることによって、該端部をレール部内に埋設するもので
あるから、前記芯材端部が埋設された車両用ルーフレー
ルを簡単かつ確実に得ることができる。しかも、芯材端
部付近でルーフレール本体が薄肉となるのを防止できる
ため、強度の高いルーフレールを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の車両用ルーフレールの要部を示す断
面図である。
【図2】その2−2線における拡大断面図である。
【図3】図1の3−3線における拡大断面図である。
【図4】この発明の成形方法の一実施例を示すもので、
用いられる成形型の要部を示す斜視図である。
【図5】前記成形型に芯材を配置した状態を示す成形型
要部の斜視図である。
【図6】スライドコアを下降させた状態を上型を省略し
て示す成形型要部の斜視図である。
【図7】成形キャビティ内の合成樹脂が突部を乗り越え
る状態を示す断面図である。
【図8】成形空間を形成した状態を示す断面図である。
【図9】前記成形空間内に合成樹脂を充填した状態を示
す断面図である。
【図10】図7の10−10線における拡大断面図であ
る。
【図11】図8の11−11線における拡大断面図であ
る。
【図12】図9の12−12線における拡大断面図であ
る。
【図13】本発明方法の他の例を示すもので、成形キャ
ビティ内の合成樹脂が突部を乗り越える状態を示す成形
型の断面図である。
【図14】前記合成樹脂が芯材上側に充填された状態を
示す断面図である。
【図15】スライドコアを下降させた状態を示す断面図
である。
【図16】スライドコアの他の例を示す断面図である。
【図17】その17−17線における拡大断面図であ
る。
【図18】一般的なルーフレールの斜視図である。
【図19】そのレール部の拡大断面図である。
【図20】その取付脚部の断面図である。
【図21】そのルーフレールの成形例を示す成形型の部
分断面図である。
【図22】その成形状態を表す22−22線における断
面図である。
【図23】成形キャビティ内に合成樹脂を注入した状態
を示す断面図である。
【図24】ルーフレールの成形方法の他の例を示す断面
図である。
【符号の説明】
10 ルーフレール 11 ルーフレール本体 12 レール部 13 取付脚部 14 芯材 15 芯材端部 20 ルーフレール成形型 21 上型 22 下型 23 レール部成形部 24 取付脚部成形部 25 成形キャビティ 28 芯材配置用突条 29 成形空間 30 スライドコア 31 突部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−195981(JP,A) 特開 平6−32178(JP,A) 特開 平7−291042(JP,A) 実開 平6−20144(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 9/04 B29C 45/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状のレール部の少なくとも両端に車体
    屋根部への取付脚部を有する射出成形品からなる合成樹
    脂製ルーフレール本体と、前記ルーフレール本体の射出
    成形時にレール部に設けられた芯材とよりなる車両用ル
    ーフレールにおいて、前記レール部がその端部を除く部
    分で下側の開口する断面略コの字状とされ、前記芯材が
    レール部の断面略コの字状内面に沿う断面コの字状とさ
    れてレール部の断面略コの字状内面に設けられると共
    に、該芯材の端部でレール部の端部内に埋設されている
    ことを特徴とする車両用ルーフレール。
  2. 【請求項2】 レール部成形部と、少なくともその両端
    に形成された取付脚部成形部とからなる成形キャビティ
    を上型と下型間に有する車両用ルーフレール成形型を用
    い、前記レール部成形部の下型型面に芯材を配置して前
    記レール部一端側の取付脚部成形部を介し合成樹脂を成
    形キャビティ内に注入することにより、棒状のレール部
    の少なくとも両端に取付脚部を有する合成樹脂製ルーフ
    レール本体と前記芯材とが一体となった車両用ルーフレ
    ールを射出成形するに際し、 前記合成樹脂注入側の芯材端部が配置されるレール部成
    形部の下型を、前記芯材の合成樹脂注入側端面と当接し
    て該端面を覆う突部が形成された上下可動のスライドコ
    アで構成し、 該スライドコアの上面および下型型面に前記芯材を載置
    して合成樹脂注入側の芯材端面を前記突部で覆い、 次いで前記合成樹脂を注入し、該合成樹脂が前記スライ
    ドコアの突部を乗り越えて芯材の上側に充填し始めた後
    に、 前記スライドコアを下降させて、前記芯材の端部下面と
    スライドコア上面間に成形空間を形成し、該成形空間に
    合成樹脂を充填することを特徴とする車両用ルーフレー
    ルの成形方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、合成樹脂注入側とは
    反対側の芯材端部近くを支持するレール部成形部の下型
    を、上下可動の副スライドコアで構成し、合成樹脂注入
    開始後、該合成樹脂が芯材上側を通って合成樹脂注入側
    とは反対側の端部下面側に充填し始めた後に、副スライ
    ドコアを下降させることを特徴とする車両用ルーフレー
    ルの成形方法。
JP07328183A 1995-11-21 1995-11-21 車両用ルーフレールおよびその成形方法 Expired - Fee Related JP3086646B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07328183A JP3086646B2 (ja) 1995-11-21 1995-11-21 車両用ルーフレールおよびその成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07328183A JP3086646B2 (ja) 1995-11-21 1995-11-21 車両用ルーフレールおよびその成形方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09142226A JPH09142226A (ja) 1997-06-03
JP3086646B2 true JP3086646B2 (ja) 2000-09-11

Family

ID=18207404

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07328183A Expired - Fee Related JP3086646B2 (ja) 1995-11-21 1995-11-21 車両用ルーフレールおよびその成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3086646B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101310373B1 (ko) * 2011-08-09 2013-09-23 동신산업(주) 이피피 발포 폼 성형금형 및 그 성형품

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69937425T2 (de) 1998-06-11 2008-08-07 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Dachreling und Verfahren zu seiner Herstellung
KR100773387B1 (ko) * 2007-05-11 2007-11-05 (주)몰드피아 사이드바
KR100831617B1 (ko) * 2007-07-27 2008-05-26 (주)몰드피아 일체형 사이드 바
KR101727359B1 (ko) * 2014-01-16 2017-04-14 (주)엘지하우시스 복합소재 일체형 루프랙
DE102015212684B3 (de) * 2015-07-07 2016-11-03 Süddeutsche Aluminium Manufaktur GmbH Dachreling für ein Kraftfahrzeug, Kraftfahrzeug mit Dachreling sowie Verfahren zur Herstellung einer Dachreling

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101310373B1 (ko) * 2011-08-09 2013-09-23 동신산업(주) 이피피 발포 폼 성형금형 및 그 성형품

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09142226A (ja) 1997-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20110266716A1 (en) Sealing Molding With Insert For Forming Closeout Surface
JP3858949B2 (ja) 射出成形金型を用いたゴルフボールの製造方法
JP5869563B2 (ja) 圧力要素を有するインサートを備えたグレージングユニット、グレージングユニットを製造する方法、及びグレージングユニット用のインサート
DE19929971A1 (de) Verfahren zur Herstellung einer Kraftfahrzeugtür-Innenverkleidung
JP3086646B2 (ja) 車両用ルーフレールおよびその成形方法
JP3706840B2 (ja) シール付き外装部材の製造方法
US7094159B2 (en) Golf club and method for manufacturing the same
US4021072A (en) Inner door pull for automobiles
JP4391267B2 (ja) リフトゲートの構造
JP4585933B2 (ja) カウルトップカバー
US5435589A (en) Ski comprising a body and at least one cap, a tip and/or a tail manufactured independently, and process for manufacturing such a ski
KR970025912A (ko) 자동차용 합성수지제 범퍼 제조방법
CA2393938A1 (en) Integrated co-injection molded vehicle components and methods of making the same
MX2011000153A (es) Molde y metodo de fabricacion de una pieza de automovil parcialmente cubierta de plastico.
JP5147526B2 (ja) ウェザーストリップ
FR2706351A1 (fr) Vitrage surmoulé et dispositif pour obtenir ce vitrage.
JPH09201841A (ja) 射出成形部品およびその製造方法
JP3194336B2 (ja) 棒状中空成形品の製造方法及びその成形品
US8337745B2 (en) Integral molten evacuation channel
JP7380286B2 (ja) 車両用ピラーガーニッシュ
JPS61134212A (ja) 樹脂成形方法
JP3595950B2 (ja) 椅子の背もたれ板
KR100356844B1 (ko) 자동차용 도어 트림 제작 장치 및 이에 적합한 도어트림과 그 제작 방법
KR100245013B1 (ko) 자동차의 범퍼 및 그 제조방법
JP3062141B2 (ja) マッドガードの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees