JP3085226U - 生理用漏液吸収シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外出中に生理の兆しがあったときには、パン
ティ内面に生理用ナプキン等の吸収体を装着するが、月
経液量が多い場合や吸収体が位置ずれした場合等には、
吸収体から月経液の一部が漏れ出し、その漏出月経液で
パンティを汚すことがある。 【解決手段】 生理用ナプキンよりやや大面積を有し、
且つ内面側に吸収体９から漏出する月経液を吸収する吸
液層２と外面側に吸液層２で吸収した月経液の透過を阻
止する防水層３とを有するシート材１を用い、防水層３
の外面にシート材１をパンティ股部１１の内面に対して
剥離自在に貼着させるための粘着剤４を塗布するととも
に、該粘着剤塗布面の外面に剥離可能な被覆シート５を
被覆させて構成しており、使用時には、被覆シート５を
剥がしてシート材１をパンティ股部１１の内面に貼着さ
せることができるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本願考案は、パンティの股部の内面において生理用ナプキンや生理用タンポン 等の吸収体と共に使用され、吸収体で吸収できなかった（吸収体から漏れ出した ）月経液をパンティに付着させないための生理用漏液吸収シートに関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

一般に、月経時には、生理用ナプキンや生理用タンポン等の吸収体をあてがう とともに、生理用ショーツを装着して、吸収体からの漏出月経液が下着（生理用 ショーツ）から滲み出さないようにしている。

【０００３】 図６には、一般的な生理用ショーツ１０Ａが示されているが、この生理用ショ ーツ１０Ａには、股部１１Ａの内面に吸収・防水シート１２を縫着している。こ の吸収・防水シート１２は、生理用ナプキン等の吸収体で吸収できずに吸収体か ら漏れ出した月経液（少量である）を吸収するとともに、その吸収月経液がショ ーツ外面に滲み出さないようにするものである。そして、この吸収・防水シート １２は、股部１１Ａの内面に一体に縫着している。尚、この種の生理用ショーツ １０Ａは、パンティより高価である。

【０００４】 ところで、生理用ショーツ１０Ａは、生理中のみに装着し、通常は下着として パンティのみを装着している。尚、生理予定日近くになると、外出時には、吸収 体（生理用ナプキン等）は携帯するものの生理用ショーツまでは持ち歩かないの が現状である。そして、外出中に生理が始まると、パンティ内側に吸収体（生理 用ナプキン等）を装着しただけで帰宅まで我慢する場合がほとんどである。

【０００５】 ところが、パンティの内側に吸収体を装着しただけでは、月経量が多かったり 、吸収体が位置ずれしたりすると、月経液の一部が吸収体から外に漏れ出すこと があるが、その場合には、漏出月経液でパンティを汚したり、延いてはパンティ から滲み出した月経液でスカートやズボンを汚すことがあり、女性にとっては月 経液の漏れ出しが非常に心配ごとになっていた。

【０００６】 本願考案は、上記のような事情に鑑み、簡易な構成で且つ携帯に便利であり、 しかも生理用ショーツがなくても、生理用ナプキン等の吸収体から漏れ出る月経 液がパンティに付着しない（従って、月経液でスカートやズボンを汚さない）よ うにし得る生理用漏液吸収シートを提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本願考案は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。尚 、本願考案は、パンティの股部の内面において生理用ナプキンや生理用タンポン 等の吸収体と共に使用される生理用漏液吸収シートを対象にしている。

【０００８】 本願の生理用漏液吸収シートは、生理用ナプキンよりやや大面積を有し、且つ 内面側に吸収体から漏出する月経液を吸収する吸液層と外面側に吸液層で吸収し た月経液の透過を阻止する防水層とを有するシート材を用いている。

【０００９】 シート材の吸液層は、例えばポリウレタン樹脂、不織布、布等で保水性のある 材料で形成されている。シート材の防水層は、適宜の防水フイルム（例えば合成 樹脂フイルム）を使用している。そして、防水層は吸液層の外面にラミネート加 工によって一体化（接着）されている。

【００１０】 又、本願の生理用漏液吸収シートでは、シート材における防水層の外面に、パ ンティ股部の内面に対して剥離自在に貼着させるための粘着剤を塗布していると ともに、該粘着剤塗布面の外面に剥離可能な被覆シート（剥離紙）を被覆してい る。尚、この生理用漏液吸収シートは、１枚づつ包装したり、あるいは複数枚（ 例えば１０枚程度）を積層した状態で単一包装したりして商品化される。

【００１１】 本願の生理用漏液吸収シートは、次のようにして使用される。尚、生理予定日 近くになると、生理用ナプキン等の吸収体と共に本願の生理用漏液吸収シートも 携帯する。又、非生理時には、通常、下着としてパンティを履いている。尚、外 出時には一般に生理用ショーツを持ち歩かない。

【００１２】 そして、外出中に生理の兆しがあったときには、本願の生理用漏液吸収シート を取り出して被覆シートを剥がし（粘着剤塗布面を露出させる）、シート材の外 面（粘着剤塗布面）を装着状態のパンティの股部内面に貼着させる。続いて、吸 収体が生理用タンポンの場合は該生理用タンポンを膣口内に挿入し、吸収体が生 理用ナプキンの場合は該生理用ナプキンの外面をパンティ内面に貼着させている シート材の吸液層面に接着させた後、パンティを正常位置に装着する。この状態 では、膣口にあてがっている吸収体の外側全面を本願のシート材で被覆しており 、従って、吸収体が直接パンティ内面に接触しない。

【００１３】 そして、生理が始まると、月経液は吸収体で吸収されるが、月経液量が多いと き、あるいは吸収体が位置ずれしているとき等には、吸収体から月経液が漏れ出 すことがある。尚、吸収体から漏れ出す月経液量は微量である。

【００１４】 ところで、吸収体の外側には、本願のシート材（パンティの股部内面に貼着さ れている）が被覆されているので、もし吸収体から月経液の一部が漏れ出しても 、その漏出月経液をシート材の吸液層で吸収できる。又、シート材の外面側には 防水層を有しているので、吸液層で吸収した月経液がシート材の外面側に滲み出 すことがなく、従って月経液でパンティを汚すことがない。又、パンティ内面に 装着しているシート材は、必要に応じてパンティ内面から剥がして、新しいもの と取り替えることができる。

【００１５】 又、本願のシート材は、生理用ナプキンよりやや大面積を有しているので、月 経液吸収体として生理用ナプキンを使用した場合でも、該生理用ナプキンを完全 に被覆することができる。

【００１６】

【考案の実施の形態】

以下、図１〜図５を参照して本願実施形態の生理用漏液吸収シートを説明する と、この生理用漏液吸収シートは、生理時に生理用ナプキン９等の吸収体ととも に使用されるものである。尚、この実施形態では、吸収体として生理用ナプキン ９を使用したもので説明する。

【００１７】 図１に示す生理用漏液吸収シートは、生理用ナプキン９の外形よりやや大きく 、且つ図４及び図５に示すようにパンティ１０の股部１１の比較的広面積部分を カバーし得る面積を有している。尚、この生理用漏液吸収シートは、前側より後 側（臀部被覆側）が広幅になるように成形されている。

【００１８】 そして、この生理用漏液吸収シートは、実質的に使用されるシート材１の外面 に粘着剤４を塗布するとともに、該粘着剤塗布面を剥離自在な被覆シート５で被 覆して構成されている。

【００１９】 シート材１は、内面側に月経液を吸収する吸液層２と外面側に吸液層２で吸収 した月経液の透過を阻止する防水層３とを有している。尚、このシート材１は、 柔軟性があり、パンティ股部１１の内面形状に沿って自由に撓ませることができ る。

【００２０】 シート材１の吸液層２は、例えばポリウレタン樹脂、不織布、布等で保水性の ある材料で形成されている。又、シート材１の防水層３は、合成樹脂フイルム等 の適宜の防水フイルムを使用している。そして、吸液層２と防水層３とは、ラミ ネート加工によって一体化（接着）されている。尚、吸液層２は、生理用ナプキ ン９で吸収できずに漏出する月経液（微量である）を吸収できる程度の比較的少 吸収量のものでよい。

【００２１】 シート材１の防水層３の外面には、粘着剤４を塗布している。この粘着剤４は 、防水層３の全面に塗布することが好ましいが、少なくとも防水層３の外周部分 にあればよい。又、該粘着剤４の塗布面には、剥離自在な被覆シート５が貼着さ れている。この被覆シート５としては、一般的な剥離紙が使用可能である。

【００２２】 尚、図２及び図３には、吸液層２、防水層３、粘着剤４の層、被覆シート５を 、それぞれ作図上かなりの厚さで表示しているが、実際には生理用漏液吸収シー ト全体の厚さは、特に限定するものではないが１mm程度でよい。又、生理用漏液 吸収シートは、標準サイズの昼用と、大サイズの夜用のものを形成することがで きる。そして、図１に示す生理用漏液吸収シートは、包装材で例えば１枚づつ個 別に包装したり、あるいは複数枚まとめて包装して商品化される。

【００２３】 この実施形態の生理用漏液吸収シートは、次のようにして使用される。この生 理用漏液吸収シートは、生理予定日近くになると、生理用ナプキン９と共に携帯 する。又、非生理時には、通常、下着としてパンティを履いているが、外出時に は一般に生理用ショーツは持ち歩かない。

【００２４】 そして、外出中に生理の兆しがあったときには、この生理用漏液吸収シートを 取り出して、被覆シート５を図１及び図２に鎖線図示（符号５′）するように剥 がして粘着剤４の塗布面を露出させ、このシート材１の外面（粘着剤塗布面）を 図４及び図５に示すようにパンティ１０の股部１１内面に貼着させる。続いて、 生理用ナプキン９をパンティ内面に貼着させているシート材１の内面（吸液層２ の上面）に接着させた後、パンティを正常位置に装着する。この状態では、生理 用ナプキン９が膣口に対して所定位置にあてがわれているとともに、生理用ナプ キン９の外面全体がシート材１で被覆されている。従って、生理用ナプキン９は 直接パンティ内面に接触しない。

【００２５】 そして、生理が始まると、月経液が生理用ナプキン９で吸収されるが、月経液 量が多いとき、あるいは生理用ナプキン９が位置ずれしているとき等には、生理 用ナプキン９から月経液が漏れ出すことがある。尚、月経液の大部分は生理用ナ プキン９で吸収されるため、生理用ナプキン９から漏れ出す月経液量は微量であ る。

【００２６】 ところで、生理用ナプキン９の外側には、吸液層２と防水層３とを有するシー ト材１（パンティ股部１１の内面に貼着されている）が被覆されているので、も し生理用ナプキン９から月経液の一部が漏れ出しても、その漏出月経液をシート 材１の吸液層２で吸収できる。又、吸液層２で吸収した月経液は、防水層３で阻 止されるのでシート材１の外面側に滲み出すことがなく、従って月経液でパンテ ィを汚すことがない。又、シート材１は、必要に応じてパンティ内面から剥がし て、新しいものと取り替えることができる。

【００２７】

【考案の効果】

このように、本願考案の生理用漏液吸収シートは、被覆シート５を剥がすこと によってシート材１をパンティ股部１１の内面に貼着させることができ、例えば 外出中であっても簡易に使用することができる。又、吸収体（生理用ナプキン等 ）９で吸収できずに該吸収体から月経液の一部が漏出しても、シート材１で吸収 ・阻止できるので、月経液でパンティ１０を汚すことがない。さらに、この生理 用漏液吸収シート（シート材）を使用すれば、従来使用していた生理用ショーツ （高価である）がなくてもよく、経費（生理用ショーツの購入費用）を節約でき るという効果がある。

【００２８】 又、本願のシート材１は、生理用ナプキンよりやや大面積を有しているので、 月経液吸収体として生理用ナプキン（かなりの面積を有する）を使用した場合で も、シート材１で該生理用ナプキンの外形全体を完全に被覆することができて、 安全である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願実施形態の生理用漏液吸収シートの斜視図
である。

【図２】図１のII−II拡大断面図である。

【図３】図２の各層の分解図である。

【図４】図１の生理用漏液吸収シートを装着したパンテ
ィの正面図である。

【図５】図４のＶ−Ｖ拡大断面図である。

【図６】従来の生理用ショーツの正面図である。

【符号の説明】

１はシート材、２は吸液層、３は防水層、４は粘着剤、
５は被覆シート、９は吸収体（生理用ナプキン）、１０
はパンティ、１１は股部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パンティ（１０）の股部（１１）の内面
   において生理用ナプキンや生理用タンポン等の吸収体
   （９）と共に使用される生理用漏液吸収シートであっ
   て、 生理用ナプキンよりやや大面積を有し、且つ内面側に前
   記吸収体（９）から漏出する月経液を吸収する吸液層
   （２）と外面側に該吸液層（２）で吸収した月経液の透
   過を阻止する防水層（３）とを有するシート材（１）を
   用い、 前記防水層（３）の外面にシート材（１）をパンティ股
   部（１１）の内面に対して剥離自在に貼着させるための
   粘着剤（４）を塗布するとともに、 該粘着剤塗布面の外面に剥離可能な被覆シート（５）を
   被覆させた、 ことを特徴とする生理用漏液吸収シート。