JP3084923U - 車両用コードカバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動二輪車などの車両に配線される電気コー
ドを、機能的にして効果的に覆うことができるコードカ
バーを提供する。 【解決手段】 コードカバー１を形成する素材は、柔軟
性と耐薬品性が高い合成ゴム素材を採用し、まず、内径
が約５〜８ミリ程度で長さが約１５０ミリ程度のチュー
ブ状を成す筒体２の表面に、一定間隔に補強突部３，３
を数多く施した筒体２において、一方側の内側端周部に
嵌合凹部４を設け、他方の外面端周部に、は、前記嵌合
凹部４に収まる幅と大きさの突縁５を有するカバー体を
一体成形して成るコードカバー１を構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、自動二輪車などの車両に配線される電気コードを機能的にして効果 的に覆うことができるコードカバーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、自動二輪車や自動車を含む車両においては、電気系統を複数本のコ ードを用いて配線している。さらに、それらのコードの保護や損傷を防ぐために 、別途のコードカバーで覆う配線も行われる。とりわけ自動二輪車のように、構 成上において、エンジン回りや各ランプに至る部分が完全に覆われていないので 、それぞれの配線コードが風雨にさらされたり、泥や砂などによりコードの損傷 を防ぐために、図５に示すようなコードカバーで覆って配線している。

【０００３】 このコードカバーをさらに具体的に説明すると、ポリプロピレン等の合成樹脂 素材による筒体の表面に、ジャバラ状の凹凸部を設けた長尺のカバーの側面に、 幅の狭い切れ込みを一体に設けたコードカバーであり、これを用いてコードをカ バーする場合は、あらかじめ配線コードの長さにカットしたコードカバーにコー ドを差し込んで配線する方法以外に、他方、コードを配線した上で、前記したコ ードカバーの切れ込みを広げるようにしてコードを差し込むことで、配線後にコ ードを覆えるコードカバーとして一般的に広く使われている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

以上のようなコードカバーの技術があり、コードの保護や損傷を防止するカバ ーとして一定の効果を果たしている。しかし、その構成上において次に示すよう な不便や欠点あり使いにくいものであった。まずコードカバーの素材はＰＰ材で あり、その表面にジャバラ状の凹凸部を設けて適度に曲げられる素材とした構成 であるとは言え、合成樹脂素材のＰＰ材で形成されるので、柔軟性に劣ることは もとより、細かい曲げ部分の配線においてはきわめてコードになじみにくい。

【０００５】 加えて、コードカバーの側面には切れ込みを設けているので、配線後でもコー ドに被せられる利点はあるが、他方、素材が柔軟性に劣るので、例え切れ込みが あるとは言え配線後に被せるのはかなり慣れないと難しい。また、この切れ込み 部から水や埃はもとより泥や砂も入りやすくなり、さらに、曲げた部分は一層開 くことになるので、肝心のコードの保護や損傷を効果的に防ぐカバー本来の目的 を達成し得ないコードカバーである。

【０００６】 あわせて気温の低い低温時には、素材の性質上固くなり破損しやすい素材であ る。また薄くても丈夫な素材であるが、他方、カットする場合は手軽に挟みで切 りにくく、時には破損することもあるので、素材的にも構造的にも機能的にして 有効なコードカバーとして使えないなどの、不便や欠点が多く扱いにくいコード カバーであった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は以上のような従来のコードカバーがもつ不便や欠点を解消したコード カバーを提供するものであり、その構成は、合成ゴム素材によるカバーの内径が 約４〜８ミリ、長さ約１５０ミリ程度のチューブ状の筒体の表面に一定間隔の補 強突部を有し、かつその筒体の両端部において、一方側の内側端周部に嵌合凹部 を設け、他方の外面端周部には、前記内側端周部に設けた嵌合凹部に収まる幅と 大きさを成す突縁を一体形成して成るコードカバーを形成する。

【０００８】 以上のように筒体の両端部に連結手段して、嵌合凹部及び突縁を一体成形した コードカバーを構成することにより、配線されるコードの長さに応じて、コード カバーの端部に設けた嵌合凹部と、他のコードカバーの突縁を嵌め込むことで任 意の長さに自在に連結でき、かつ雨水や埃、砂などを効果的に防止することが可 能なコードカバーを構成する。

【０００９】

【考案の実施の形態】 この考案におけるコードカバー１の素材は、ＥＰＴ材による合成ゴム素材で一 体形成されているので、柔軟性はもとより耐薬品性も高い素材で成るコードカバ ー１を構成するので、混み入った配線にも柔軟に馴染み、曲げ角度が小さい配線 コードにも順応してカバーしやすく、素材特性による油分や薬品にも対抗性が高 い素材であるので、自然環境の中にさらされる車両用として耐久性が高いコード カバーを形成する。

【００１０】 加えて、そのコードカバー１を形成する筒体２の両端部には、一方の内側端周 部に嵌合凹部４を設け、他方の外面端周部には、前記嵌合凹部４に収まる突縁５ を形成しているので、短かいコードカバー１であっても、図３〜４に示す使用例 図のようにして、配線されるコードＡの長さに応じて複数本のコードカバー１， １を連結するだけで速やかに対応できる。また連結後に余分の部分をカットする 場合でもゴム素材であるので挟みなどで容易に切り取れる。

【００１１】 さらに、前記した嵌合凹部４と突縁５による連結部は一体状に密接され、かつ 切れ込みなども施していないので、埃や砂はもとより、雨水の侵入も効果的に防 止することに加え、コードカバー１は柔軟素材であるが、表面に等間隔の補強突 部３，３を数多く施しているので、コードＡの曲げ角度が小さい場合であつても つぶれにくいコードカバー１を形成する。さらに、仮にバイク等が転倒してコー ドカバー１の一部が破損しても、その部分のみ新しい物と取り替えて使える機能 的にして有効なコードカバー１を構成する。

【００１２】

【実施例】

本考案のコードカバーの実施例を、図１に示す一部省略した斜視図と図２に示 す一部省略した一部欠損断面図、図３のコードカバー２本を連結する前の状態を 示す一部欠損断面図及び図４のコードカバー２本を連結した状態を示す断面図を 参照して説明する。

【００１３】 この考案のコードカバー１を形成する素材は、柔軟性と耐薬品性が高い合成ゴ ム素材であるＥＰＴ材を採用し、まず、内径が約５〜８ミリ程度で長さが約１５ ０ミリ前後のチューブ状を成す筒体２の表面に、一定間隔に補強突部３，３を数 多く施した筒体２において、一方側の内側端周部に嵌合凹部４を設け、他方の外 面端周部には、前記嵌合凹部４に収まる幅と大きさの突縁５を有するカバー体を 一体成形して成るコードカバー１を構成する。

【００１４】 本考案のコードカバー１は以上のような構成としているが、そのコードカバー １を形成する筒体２の表面には、柔軟なゴム素材でもつぶれにくくする手段とし て、補強突部３を等間隔に設けるのが好ましいが、必ずしも施さなくても構わな い。また長さは約１５０ミリ程度としているが、その長さも短くても長くてもよ い。さらにコードカバー１の素材は合成ゴムを採用しているが、柔軟性ある素材 であれば他の合成樹脂素材でも差し支えないものであり、いずれも特に限定する ものではない。

【００１５】

【考案の効果】

本考案におけるコードカバーは、以上のような構成を成すので次に示すような 長所や効果を提供する。 まず、コードカバーを形成する素材は、柔軟性と耐薬品性が高いＥＰＴ材によ る合成ゴム素材を使用しているので、曲げ角度のある配線にも順応して曲げやす く、カットもしやすい素材を採用したコードカバーである。

【００１６】 加えて、コードカバーは短いが、その両端部には、一方の内側端周部に嵌合凹 部を有し、他方の外面端周部には、前記嵌合凹部に収まる突縁を一体成形した構 成であるので、車両に配線するコードの長さに応じて複数本のコードカバーを連 結することでスピーディに対応できる。さらに連結部は、ゴム素材の特性ととも に嵌合凹部と突縁が嵌り合うので密着し、埃や砂はもとより、雨水に対しても有 効にその機能を発揮して効果的な保護防止をするとともに、油分や薬品にも対抗 性が高い素材であるので、自然環境の厳しい中で使用される車両用のコードカバ ーとしても、条件を満たすことが可能なコードカバーである。

【００１７】 さらに、柔軟なゴム素材によるコードカバーであるが、表面に補強突部を等間 隔に設けているので、配線時における曲げ角度が小さい場合でもつぶれることな く、複雑に配線されたコードにも馴染んでカバーするとともに、連結及び余分な 部分のカットも挟みで簡単に行える素材であることはもとより、仮に一部のコー ドカバーが破損しても、その部分のみ新しいコードカバーに取り替えるだけで対 応できるので慣れない者でも作業効率が高い。加えて、構成もシンプルにして一 体成型が可能であるので、安価にして広く提供することができる。また本考案は 車両用を対象としているが、一般的に使用される配線コードカバーとしても応用 することが可能な技術であり、従来には見られない機能的な車両用コードカバー を提供する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のコードカバーの実施例を示す一部省略
した斜視図である。

【図２】コードカバーの一部省略した一部欠損断面図で
ある。

【図３】２本のコードカバーの連結前の状態を示す一部
欠損断面図である。

【図４】２本のコードカバーの連結後の状態を示す断面
図である。

【図５】従来のコードカバーを示す一部省略した正面図
である。

【符号の説明】

１・・コードカバー ２・・筒体 ３・・補強突部 ４・・嵌合凹部 ５・・突縁 Ａ・・コード

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動二輪車などの車両用の配線コードカ
   バーであって、柔軟性を有する合成樹脂素材による一定
   の長さを成す筒体において、該筒体の一方側の内側端周
   部に嵌合凹部を設け、他方の外面端周部には、前記嵌合
   凹部に嵌る幅と大きさの突縁を一体成形して成る構成を
   特徴とする車両用コードカバー。
2. 【請求項２】 コードカバーを形成する筒体表面に、一
   定間隔に多数の補強突部を一体形成して成る請求項１に
   記載する車両用コードカバー。
3. 【請求項３】 コードカバーの素材が、合成ゴム素材で
   形成される請求項１又は請求項２に記載する車両用コー
   ドカバー。