JP3084664B2 - 鉄骨大梁における梁組み込み型制震ダンパー部 - Google Patents

鉄骨大梁における梁組み込み型制震ダンパー部

Info

Publication number
JP3084664B2
JP3084664B2 JP03321544A JP32154491A JP3084664B2 JP 3084664 B2 JP3084664 B2 JP 3084664B2 JP 03321544 A JP03321544 A JP 03321544A JP 32154491 A JP32154491 A JP 32154491A JP 3084664 B2 JP3084664 B2 JP 3084664B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel
web
girder
plate
damper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03321544A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05133136A (ja
Inventor
庄滋 中村
秀雄 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimizu Corp filed Critical Shimizu Corp
Priority to JP03321544A priority Critical patent/JP3084664B2/ja
Publication of JPH05133136A publication Critical patent/JPH05133136A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3084664B2 publication Critical patent/JP3084664B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Vibration Dampers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄骨材からなる大梁に
おいての制震ダンパー部に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6に示すように、従来、鉄骨構造体の
大梁においての制震ダンパー部1では、梁組み込み型と
して、この大梁aを構成する一対の鉄骨大梁部材2,2
を大梁aの中央で突き合うようにして配置し、近接した
鉄骨大梁部材の端部3,3に渡るようにして鋼材ダンパ
ー4が鉄骨大梁部材のウエブ2aの両面に取付固定され
ていた。
【0003】前記鋼材ダンパー4は、図8に示すよう
に、略H字状とした鋼材からなるプレート状で、上述し
たように鉄骨大梁部材2のウエブ2aにボルト締結され
る取付面部40を両側に有し、この取付面部40を繋い
で中央を細くした連続部41とからなるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た構造の制震ダンパー部を採用した鉄骨構造体に関し
て、地震動入力の早期レベル(弾性設計領域)において
この鋼材ダンパーを検討すると、塑性化領域が小さく、
よってエネルギー吸収能が低いという欠点がある。また
鋼材プレートよりこの略H字状の鋼材ダンパーを切り出
すため、加工度や歩留りの点からコストが高いものとな
っていた。
【0005】そこで本発明は上記した事情に鑑みて、地
震動入力の早期レベルにおいて、制震ダンパー部の塑性
化領域を大きくすることを課題とし、低コストにて制震
ダンパー部のエネルギー吸収能を高めることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は上記した課題を
考慮してなされたもので、大梁を構成する一対の鉄骨大
梁部材が大梁の中央で突き合うようにして配置され、前
記鉄骨大梁部材の近接する端部に渡って鋼材ダンパーを
設けた鉄骨大梁の制震ダンパー部において、前記鋼材ダ
ンパーは、鉄骨大梁部材端部の一方のウエブから他方の
ウエブに渡って位置して該ウエブに対して直角にして側
方に張り出した板状部と、前記板状部の端部に対して一
体となってかつウエブに取付固定された取付座部とから
なり、ウエブの側方に張り出る前記板状部の取付座部間
を、該取付座部間に対応するウエブそれぞれに対して無
支持部分としたことを特徴とする鉄骨大梁における梁組
み込み型制震ダンパー部を提供して、上記課題を解消し
ようとするものである。
【0007】
【作用】本発明において、鋼材ダンパーにおける取付座
部間の板状部は直接支持される部分ではなく、面外曲げ
が起こり易い部分となっている。このため、地震動入力
の早期レベルで、前記取付座部間の板状部にエネルギー
が伝わると、この部分でエネルギーを受けて塑性変形を
起こし易く、よって制震ダンパー部としてのエネルギー
吸収能が向上する。
【0008】
【実施例】つぎに本発明を図1から図5に示す実施例に
基づいて詳細に説明する。本発明において制震ダンパー
部1は、図示するように梁組み込み型をなし、鋼材ダン
パー5は、大梁aの両面においての長手方向に渡され
ている。そしてこの鋼材ダンパー5は、図3に示すよう
に鉄骨大梁部材端部3,3のウエブ2a,2aに渡る板
状部6と、前記板状部6の端部に対して一体となって
置して鉄骨大梁部材の端部3におけるウエブ2aに面す
るように設けられた取付座部7とからなるものであり、
図2に示すように前記取付座部7それぞれがウエブ2a
を両面から挟み込むようにしてこのウエブ2aにボルト
締結されることによって、前記板状部6がウエブ2aに
対して直角に位置するように、すなわちウエブ面から側
方に張り出るように設けられている。
【0009】上述したように、鋼材ダンパー5の板状部
6はその端部が取付座部7を介してウエブ2aに支持さ
れた状態となっており、そして板状部6の取付座部間8
は直接支持されることの無い部分として設けられてい
る。このため前記取付座部間8は面外曲げが生じ易く、
地震動入力の早期レベルにおいての塑性化領域が広くエ
ネルギー吸収能が高いものとなっている。
【0010】例えば図4に示されているように、上記板
状部7の取付座部間8は両端固定で幅Wが一定のプレー
トとして考察でき(図4のイ参照)、エネルギーが加わ
って変形するとき(変形形状を図4のロに示す)の応力
分布において、プレート端部側が塑性化領域に達するこ
とになる(図4のハで塑性化領域に達した部分を矢印b
で示す)。
【0011】また上記板状部7における取付座部間8は
外側縁側を切り欠いた形状とすることも可能である。図
5に示すようにこの場合には、鉄骨端部間に対応する部
分の幅W′が一番小さくなるようにした外縁弓形状で両
端固定のプレートとして考察でき(図5のイ参照)、エ
ネルギーが加わって変形するとき(変形形状を図5のロ
に示す)の応力分布において、全域が塑性化領域に達す
ることになり(図5のハで塑性化領域に達した部分を矢
印bで示す)、極めて高いエネルギー吸収能を発揮する
ようになる。
【0012】上記構造の制震ダンパー部1にあっては、
地震動入力の早期レベルでの板状部6に伝わるエネルギ
ーによって、取付座部間8が塑性変形となる形状変形ま
でに達し易くなり、エネルギーの吸収能が高められてい
る。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
大梁を構成する一対の鉄骨大梁部材が大梁の中央で突き
合うようにして配置され、前記鉄骨大梁部材の近接する
端部に渡って鋼材ダンパーを設けた鉄骨大梁の制震ダン
パー部において、前記鋼材ダンパーは、鉄骨大梁部材端
部の一方のウエブから他方のウエブに渡って位置して該
ウエブに対して直角にして側方に張り出した板状部と、
前記板状部の端部に対して一体となってかつウエブに取
付固定された取付座部とからなり、ウエブの側方に張り
出る前記板状部の取付座部間を、該取付座部間に対応す
るウエブそれぞれに対して無支持部分としたので、鋼材
ダンパーの板状部の面外曲げが有効に利用でき、地震動
入力の早期レベルにおいて、鋼材ダンパーの板状部など
の鋼材に降伏が見込まれ、エネルギー吸収能の高いダン
パー部が得られるようになる。また、従来の大梁に面接
合させた状態のプレート状の鋼材ダンパーを用いたもの
に比べて形状が容易で歩留りがよく加工度合いも小さく
なって、低コストで梁組み込み型制震ダンパー部が得ら
れるようになるなど、実用性に優れた効果を奏するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鉄骨大梁における梁組み込み型制
震ダンパー部の一実施例を示す説明図である。
【図2】図1のA−A線部における断面を示す説明図で
ある。
【図3】図1のB−B線部における断面を示す説明図で
ある。
【図4】一実施例における板状部の取付座部間を示す説
明図で、(イ)はプレート形状を示し、(ロ)は変形状
態を示し、(ハ)は応力分布を示す図である。
【図5】他の実施例における板状部の取付座部間を示す
説明図で、(イ)はプレート形状を示し、(ロ)は変形
状態を示し、(ハ)は応力分布を示す図である。
【図6】従来例を示す説明図である。
【図7】図6のC−c線部における断面を示す説明図で
ある。
【図8】従来例における鋼材ダンパーを示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1…制震ダンパー部 2…鉄骨大梁部材 2a…ウエブ a…大梁 3…鉄骨大梁部材の端部 5…鋼材ダンパー 6…板状部 7…取付座部 8…取付座部間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 9/02 F16F 7/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大梁を構成する一対の鉄骨大梁部材が大梁
    の中央で突き合うようにして配置され、前記鉄骨大梁部
    材の近接する端部に渡って鋼材ダンパーを設けた鉄骨大
    梁の制震ダンパー部において、 前記鋼材ダンパーは、鉄骨大梁部材端部の一方のウエブ
    から他方のウエブに渡って位置して該ウエブに対して直
    角にして側方に張り出した板状部と、前記板状部の端部
    に対して一体となってかつウエブに取付固定された取付
    座部とからなり、ウエブの側方に張り出る前記板状部の
    取付座部間を、該取付座部間に対応するウエブそれぞれ
    に対して無支持部分としたことを特徴とする鉄骨大梁に
    おける梁組み込み型制震ダンパー部。
JP03321544A 1991-11-11 1991-11-11 鉄骨大梁における梁組み込み型制震ダンパー部 Expired - Fee Related JP3084664B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03321544A JP3084664B2 (ja) 1991-11-11 1991-11-11 鉄骨大梁における梁組み込み型制震ダンパー部

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03321544A JP3084664B2 (ja) 1991-11-11 1991-11-11 鉄骨大梁における梁組み込み型制震ダンパー部

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05133136A JPH05133136A (ja) 1993-05-28
JP3084664B2 true JP3084664B2 (ja) 2000-09-04

Family

ID=18133746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03321544A Expired - Fee Related JP3084664B2 (ja) 1991-11-11 1991-11-11 鉄骨大梁における梁組み込み型制震ダンパー部

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3084664B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101707472B1 (ko) * 2014-08-28 2017-02-27 박소연 옷 포장용 롤링띠

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0791910B2 (ja) * 1988-02-05 1995-10-09 鹿島建設株式会社 弾塑性ダンパー

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101707472B1 (ko) * 2014-08-28 2017-02-27 박소연 옷 포장용 롤링띠

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05133136A (ja) 1993-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
NZ233216A (en) Bicycle seat support beam: layer of shock absorbing material between two leaves of the beam
US4546848A (en) Differential gear housing supporting apparatus
US4133157A (en) Damper for sound conducted in solids
JP3084664B2 (ja) 鉄骨大梁における梁組み込み型制震ダンパー部
JPH0415141A (ja) 自動車用バンパーの取付構造
JP4191673B2 (ja) 履歴ダンパ
GB2131367A (en) Vehicle differential gear housing supporting apparatus
JP2939916B2 (ja) 鉄骨大梁における梁組み込み型制震ダンパー部
JPH0880873A (ja) 自動車のフード
KR102185142B1 (ko) 잔류변형 제어기능 및 면내거동 안정성 향상을 위한 탄소성 거동식 강재 댐퍼
JP2000199279A (ja) 制震ブレ―スダンパ―及びそれに用いるエネルギ―吸収体とこれの設計方法
JPH11256876A (ja) 建築物の制震装置
JP2813122B2 (ja) 弾塑性ダンパ
JP2653248B2 (ja) 車両用骨格部材、並びにサイドメンバ
JPH10227061A (ja) 偏心型引張ブレース構造
JPH05156840A (ja) 鋼材ダンパの取付構造
JPH0374757U (ja)
KR102052298B1 (ko) 핀접합 세타형 강재 댐퍼를 적용한 댐핑 모듈
JP2703811B2 (ja) 吸音構造
JPH01210514A (ja) 防舷材用支衝部材
JPH06183259A (ja) 自動車のドアを強化するための反発弾性桁材
JP2020118025A (ja) 木質構造体用制振部材及び木質構造体の制振構造
JP7246163B2 (ja) 吸音パネル
JP3334559B2 (ja) 車両のダイナミックダンパ取付構造
JPH0742809B2 (ja) 平面ダンパーの面外変形低減装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees