JP3083927U - 改良された治療用の鎖骨張り器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 骨折の場合に鎖骨用の固締装具として使用す
る改良された治療用鎖骨張り器を提供する。 【解決手段】治療用鎖骨張り器は、キャンバス地または
同様の織物材料で製造された２つの同一のコンポーネン
ト（１）を有し、その表面は好ましくは「ベロア」型の
織物として構成された被覆（２）を有し、且つ該鎖骨張
り器は、その端の１つで付着性領域（４）と、その中心
領域で曲線状の形状部分（７）とを有し、この曲線状の
形状部分は異なる材料の包み込みパッド（３）で外部が
被覆され、更に該鎖骨張り器は、ベルクロ型付着部材
（４）により固締される要素を備えたものの対向端で固
締バックル（５）を有することを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、骨折の場合に鎖骨用の固締装具として使用することにある改良され た治療用の鎖骨張り器即ち鎖骨伸長具に関する。この鎖骨張り器は、人体構造に 根ざした形状を有する２本のテープから成り、それらの湾曲が腋窩即ちわきのし たにおいてテープが取る曲線に適合し、この領域に一つの発泡体状の屈曲性の材 料または同様の材料が重なり、腋窩即ちわきのしたの区域における鎖骨張り器本 体の摩擦を減少させ、固締部品を接合部分上でのテープの閉鎖あるいは張り器と して作用させる。

【０００２】 この考案は、医療器具、装置および補助部品の製造に供される産業の範囲内、 さらに具体的にいえば、外傷学即ち災害外科の特定分野の範囲内で応用可能であ る。

【０００３】

【従来の技術】

鎖骨骨折を直すためには、患者の身体に配置すると「８」字状となる包帯が現 在使用されている。前記包帯の使用では、その包帯材料に鑑み、必要な張力が持 続的に維持できないため、この包帯の使用は一時的なものである。

【０００４】 鎖骨骨折を直す手段として、肩の上面に適用され、また背部に位置した固締お よび固定リングによって互いに接合および引締められ、腋窩即ちわきのしたの部 位即ち部分を通過する従来のテープを使用することもある。

【０００５】 表面のすべてにわたる同様の幅と厚さにより、前記テープの欠点は、人体構造 に根ざした形状を有さず、患者の身体、特に腋窩の部位でなされる回転に適合す ることができず、結果として不快感や痛みが発生することである。

【０００６】 単一の接合、すなわち、前記リングにおけるテープの４端の接合時には、背部 に著しい厚さの部位が形成され、疾患患者または特にベッドに身体を横たえる患 者に不快感を生じさせることも確認されている。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は、上記の欠点が改善された鎖骨張り器即ち鎖骨伸長具を提供す ることである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この考案の治療用の鎖骨張り器は、適切な人間工学に基づく構造を提供し、結 果として現在まで用いられた装置に比べ多数の利点を有する。

【０００９】 さらに具体的にいえば、治療を目的とした改良された本考案の鎖骨張り器は、 その中心領域で「７」の字の形状を有する織物材料で製造された本体を有し、こ れは鎖骨骨折を受けた患者の腋窩外面に理想的に適合され、また該本体は、その 外側部分において発泡体等の異なる材料から得られる包み込みパッドを備えた湾 曲した中心領域を除き、「ベロア」織物で外部から被覆された端部を有する。

【００１０】 その部分の端の１つは「ベルクロ（Velcro）」型の被覆を有するため、対向端 のバックルへの挿入時には、患者の寸法と一致した理想的な適合が達成され、適 切な引締めを可能にする。

【００１１】 上記状態を達成するため、鎖骨張り器は、使用者の肩表面にわたって同様の領 域で重ね合わせて結合される２つの同一の部分から成り、患者が頸部および頭部 を動かせるような自由な部分を画定する。

【００１２】

【考案の実施の形態】

図面から判明するように、改良された治療用の鎖骨張り器は、図３および図４ に示した平らで人体構造に根ざした形状を有する２つの同一のテープを有し、そ の各々が対角線上に配置され、腋窩即ちわきのしたの表面に対応した部位即ち領 域を占め且つ向かい合った領域を通ってそれらは肩表面に付着し、これらのテー プの各々は、いずれかの性質の織物材料、好ましくは綿織物で製造されており、 「ベルクロ」と接合した側に沿って「ベロア」型の織物として構成された被覆（ ２）を有し、その端部の１つでは、「ベルクロ」状の固締領域（４）が備えられ 、且つ対向する端部ではバックル（５）を組み込み、このバックルの内側に固締 コンポーネント即ち固締部分（４）を受け持つ端部が導入され、この領域（４） は体表面（２）にしっかりと付着したままになる。

【００１３】 鎖骨張り器を一体化する部分の各々は湾曲または曲線形状を有する中心領域（ ７）を有し、１０°から最大１７０°までの角度で構成された範囲での適用を可 能にし、この領域は、異なる材料で製造された包み込みパッド即ち包み込み用の 詰め物（３）により外部から被覆され、骨折を治療するため患者（１０）に配置 する器具を一体化するコンポーネント即ち部材（１）の固締を達成する。

【００１４】 当業者が本考案の範囲およびそれからもたらされる利点を理解するために、こ の説明をさらに拡大する必要があるとは考えられない。

【００１５】 部品の材料、形状および配置は、考案の本質を改変することなく多様に提供す ることができる。

【００１６】 この明細書が記載されている用語は、つねにきわめて広い非制限的な意味で解 釈するべきである。

【図面の簡単な説明】

【図１】改良された治療用の鎖骨張り器に関する本考案
の目的物を示す部分的断面図である。

【図２】本考案の鎖骨張り器の別の同様の１つと協働し
た部分の対向端のバックルすなわち固締具を示す斜視図
である。

【図３】本考案が組み込まれた背部に沿った患者の体部
を示す図である。

【図４】図３に示した目的物の前部に対応する正面図で
ある。

【符号の説明】

１ コンポーネント、 ２ 被覆、 ３ 包み込みパッド、 ４ 付着部分、 ５ 固締バックル、 １０ 患者

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 改良された治療用の鎖骨張り器におい
   て、キャンバス地または同様の織物材料で製造された２
   つの同一のコンポーネント（１）を有し、その表面は好
   ましくは「ベロア」型の織物として構成された被覆
   （２）を有し、且つ該鎖骨張り器は、その端の１つで付
   着性領域（４）と、その中心領域で曲線状の形状部分
   （７）とを有し、この曲線状の形状部分は異なる材料の
   包み込みパッド（３）で外部が被覆され、更に該鎖骨張
   り器は、ベルクロ型付着部材（４）により固締される要
   素を備えたものの対向端で固締バックル（５）を有する
   ことを特徴とする治療用の鎖骨張り器。