JP3082653B2 - 波形発生装置 - Google Patents

波形発生装置

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JP3082653B2
JP3082653B2 JP07351908A JP35190895A JP3082653B2 JP 3082653 B2 JP3082653 B2 JP 3082653B2 JP 07351908 A JP07351908 A JP 07351908A JP 35190895 A JP35190895 A JP 35190895A JP 3082653 B2 JP3082653 B2 JP 3082653B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、フィードバック
FM技術に基づいて波形を発生する波形発生装置に関
し、例えば、音源波形として用いるのに適した、高次倍
音成分を多く含んだ波形を発生させることのできる波形
発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アナログシンセサイザーの原理は、周知
のとおり、VCO(電圧制御発振器)から発生したノコギ
リ波(あるいは、このノコギリ波をコンパレータに通す
ことによって得た方形波)のような音源波形を、VCF
(電圧制御フィルタ),VCA(電圧制御増幅器)及び
EG(エンベロープジェネレータ)で加工することによ
って楽音波形を合成するというものである。近年、ディ
ジタルシンセサイザーにおいても、アナログシンセサイ
ザーによる演奏音と同様な聴感を醸し出すために、こう
したノコギリ波や方形波を音源波形として用いて楽音波
形を合成したいという要請が大きくなっている。
【0003】こうした要請に応えるための一つの方式と
して、例えば特公昭61−20875号に示されたよう
なフィードバックFM型の楽音合成技術を応用すること
が考えられている。この方式は、位相情報に基づいて基
本波形発生手段(例えばサインテーブル等)から発生し
た波形をフィードバックし、フィードバックした波形で
該位相情報を変調することにより、高次倍音成分を含ん
だ所望の形状の波形(ノコギリ波や方形波等)を1つの
基本波形発生手段から発生させるというものである。こ
の方式によれば、新たな回路の設計製作を行なうことな
く、ディジタルシンセサイザーにおける既存の回路を利
用してノコギリ波や方形波等を発生させることができる
という利点と、合成しようとする楽音波形の音色に応じ
てフィードバック量を適宜に設定することにより、当該
音色に適した高次倍音成分を含んだノコギリ波や方形波
等を発生させることができるという利点がある。
【0004】ところで、こうしたフィードバックFM方
式では、フィードバック量を大きく設定すると、基本波
形発生手段,フィードバック手段及び変調手段から成る
フィードバック系のループ利得が大きくなることによっ
て、発生される音源波形に寄生発振を伴ってしまう。そ
こで従来は、フィードバックされる波形の隣接サンプル
点同士の振幅を平均化するアベレージャーを設けること
により、寄生発振を防ぐようにしていた。
【0005】図10は、このようなアベレージャー40
を設けた波形発生装置の一例を示す図である。周波数ナ
ンバfを一定のサンプリング周期毎に累算することによ
って位相情報発生部41から出力される位相情報p(但
しpは、「−1」から「1」の範囲で変化するように正
規化される)は、加算器42で乗算器49の出力と加算
されることによって変調される。加算器42の出力x
(xも、「−1」から「1」の範囲で変化するように正
規化される)は位相入力としてサインテーブル43に供
給され、サインテーブル43からはこの位相入力に基づ
いて波形「y=sin(π・x)」が出力される。
【0006】この出力波形yは、フィードバックされる
際、アベレージャー40で平均化処理される。すなわ
ち、アベレージャー40において、出力波形yは、遅延
回路44で1サンプリング周期分だけ遅延された後、遅
延回路45で更に1サンプリング周期分だけ遅延され
る。そして、遅延回路44の出力波形に乗算器46で
「0.5」を乗算した波形と、遅延回路45の出力波形
に乗算器47で「0.5」を乗算した波形とが、加算器
48で加算されることにより、波形の隣接サンプル点同
士の振幅が平均化される。図から理解できるように、ア
ベレージャー40は、有限インパルス応答(FIR)フ
ィルタと等価的な回路構成をなす。加算器48の出力波
形には、乗算器49でフィードバックレベルfbが乗算
される。そして前述のようにこの乗算器49の出力波形
が加算器42で位相情報pに加算されることにより、位
相情報pが変調される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、こうしたアベ
レージャーを設ける方式では、高次倍音成分を十分なレ
ベルで含んだ波形を発生させることができず、しかも発
生した波形の周波数スペクトラムにおいて、不所望のピ
ーク特性が出てしまうという問題があった。その原因を
解析してみると、次のとおりである。
【0008】図10の波形発生装置を例にとると、サイ
ンテーブル41の出力波形yは、 y=sin(π・x)…(1)式 である。ここで、フィードバック系が不安定になって発
振が起きるのは、サインテーブル41の傾きが負の部分
なので、この系を線形系として解析するために、「si
n(π・x)」をサインテーブル41の負の傾きの最大値
(すなわち、「sin(π・x)」の微分値である「πco
s(π・x)」の最小値)である「−π」に置き換えると、
(1)式は、 y=−π・x…(2)式 となる。
【0009】1サンプリング周期分の遅延時間を「zの
マイナス1乗」(zはz変換の複素パラメータ)で表現
すると、(2)式から、
【数1】 が導かれる。
【0010】これにより、伝達関数f(z)は、
【数2】 となる。この伝達関数f(z)の極は、
【数3】 となる。したがって、この系は、位相入力xに対する2
次のローパスフィルタであり、2個の極を持つ。
【0011】ここで、系が発振を起こさないための安定
条件は、伝達関数の極がz平面の単位円の中に存在する
ことである。したがって、安定条件を満たすためには、
(3)式の分母が単位円の外に存在しなければならず、こ
の分母の実数部分が「−1/2」であることから、分母
の虚数部分については、
【数4】 でなければならない。
【0012】(4)式から明らかなように、アベレージャ
ーを設けた場合には、フィードバックレベルfbを
「0.637」未満に設定しなければ、系の安定条件を
満たすことができない。ところが、ノコギリ波や方形波
のような、高次倍音成分を多く含む必要のある波形を発
生させるためには、フィードバックレベルfbをできる
だけ高く設定する必要があり、フィードバックレベルf
bが「0.637」でもあまり十分ではないことが確か
められている。そのため、アベレージャーを設けた従来
の方式では、高次倍音成分を十分なレベルで含んだ波形
を発生させることができなかった。
【0013】また従来の方式では、高次倍音成分を少し
でも多く含ませるためには、発振が起きるか起きないか
のぎりぎりの値(例えばfb=「0.6」程度)にフィ
ードバックレベルfbを設定しなければならなかった。
そうすると、発生する波形の周波数スペクトラムに現わ
れるピーク特性が顕著なものになってしまう。
【0014】このような高次倍音成分を十分なレベルで
含まない波形を音源波形として用いて楽音波形を合成し
ても、高品質な楽音波形を得ることはできない。また、
このような周波数スペクトラムにおける不所望のピーク
特性の顕著化は、ピークに対応する周波数成分が可聴帯
域に入った場合に、楽音が癖のある音として聞こえてし
まうので好ましくない。
【0015】この発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、高次倍音成分を十分なレベルで含み、且つ周波数ス
ペクトラムに顕著なピークを持たない所望の形状の波形
を発生させることができ、したがってこれを音源波形と
して用いることにより高品質な楽音波形を合成すること
のできる波形発生装置を提供しようとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明に係る波形発生
装置は、波形を発生させるための波形発生情報(例え
ば、基本波形の位相を指定する位相情報等)を供給する
波形発生情報供給手段と、前記波形発生情報に基づいて
基本波形を発生する基本波形発生手段と、前記基本波形
発生手段から発生した波形をフィードバックするフィー
ドバック手段と、前記フィードバック手段によってフィ
ードバックされた波形を用いて前記波形発生情報を変調
する変調手段とを含む波形発生装置において、前記フィ
ードバック手段によってフィードバックされる波形の周
波数帯域を制限するフィルタと、前記フィルタのフィル
タ特性と前記フィードバック手段における波形のフィー
ドバック量とのいずれか一方に応じて他方を制御する制
御手段とを具えたことを特徴としている。
【0017】波形発生情報供給手段から供給された波形
発生情報に基づいて基本波形発生手段から波形が発生す
ると、この波形がフィルタを経てフィードバック手段に
よってフィードバックされるが、その際、制御手段によ
って、フィードバック量とフィルタのフィルタ特性との
いずれか一方に応じて他方が制御される。こうしてフィ
ードバックされた波形を用いて、変調手段で波形発生情
報が変調される。
【0018】ここで、例えばフィードバック量が大きく
設定されても、それに応じて、制御手段がフィルタ特性
を制御することにより、系の安定条件をある程度余裕を
もって満たすことが可能である。したがって、フィード
バック量の設定範囲を十分に広くとることが可能になる
ので、図10に例示したアベレージャーを設けた方式い
おけるような、設定範囲を制限された状態下で発振ぎり
ぎりの値にフィードバック量を設定しなければならない
事態が避けられる。これにより、高次倍音成分を十分な
レベルで含み、且つ周波数スペクトラムに顕著なピーク
を持たない所望の形状の波形(ノコギリ波や方形波等)
を発生させることができるようになる。
【0019】
【実施の形態】以下、添付図面を参照してこの発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、この発明に係るフ
ィードバックFM方式の波形発生装置の実施の一形態を
示すブロック図である。この波形発生装置は、ディジタ
ルシンセサイザー内に設けられている。
【0020】位相情報発生部1は、加算器2とレジスタ
3とから成る循環回路であり、シンセサイザーのキーボ
ード(図示せず)の押鍵に基づいて供給される周波数ナン
バf(所望の周波数に対応する定数)を、クロックパル
スφsに従って一定のサンプリング周期毎に累算する
(加算または減算であってもよい)ことにより、時間的
に変化するプログレシブ位相情報pを作成する。加算器
2の出力は、「1」を越えると「−1」に戻されること
により、「1」から「−1」の範囲で正規化される。ま
たレジスタ3に格納されたデータは、図2に示すように
キーボードの押鍵時に発生するキーオンパルス信号KO
NPにより、所定の値(例えば「0」)に初期化される。
したがって、位相情報発生部1では、図3に例示するよ
うに、「0」から「1」に向かって変化し、以後「−
1」から「1」までの範囲での変化を繰り返す正規化さ
れた位相情報pが作成される。
【0021】位相情報pは、加算器4で乗算器7の出力
と加算されることによって変調される。加算器4の出力
x(この出力xの値も、「1」から「−1」の範囲で正
規化される)は、位相入力として基本波形発生部5に供
給される。基本波形発生部5は、一例としてサインテー
ブル(または、xの値に基づいてsin(π・x)を算出
する演算器)から成っており、この位相入力に基づいて
波形「y=sin(π・x)」を出力する。明らかなよう
に、位相入力xが加算器4でフィードバック変調されて
いることにより、出力波形yは、単純な正弦波とはなら
ず、複雑な倍音構成を持つ。
【0022】基本波形発生部5の出力波形yは、フィー
ドバックされる際、フィードバックフィルタ6で周波数
帯域を制限される。フィードバックフィルタ6は、無限
インパルス応答フィルタである。図4は、フィードバッ
クフィルタ6の構成の一例を示す。出力波形yは、加算
器21で、遅延回路24からの出力波形の正負の符号を
反転した波形と加算される。この加算器21の出力波形
には、乗算器22で、後述するフィルタ係数制御部8か
ら供給されるフィルタ係数aが乗算される。乗算器22
の出力波形は、加算器23で、遅延回路24からの出力
波形と加算される。加算器23の出力波形は、遅延回路
24で1サンプリング周期分遅延されて、図1の乗算器
7に供給される。したがって、この例では、フィードバ
ックフィルタ6は、フィルタ係数aに対して帰還系の帰
還係数が「1−a」となる1次の無限インパルス応答フ
ィルタである。
【0023】図5は、フィードバックフィルタ6の構成
の別の一例を示す。出力波形yは、乗算器25で、フィ
ルタ係数aと乗算される。他方、フィルタ係数aに乗算
器29で「−1」を乗じた値に加算器30で「1」を加
算した値「1−a」と、遅延回路27の出力波形とが、
乗算器28で乗算される。この乗算器25の出力波形と
乗算器28の出力波形とが加算器26で加算され、加算
器26の出力波形が、遅延回路27で1サンプリング周
期分遅延されて、図1の乗算器7に供給される。したが
って、この例でも、フィードバックフィルタ6は、フィ
ルタ係数aに対して帰還系の帰還係数が「1−a」とな
る1次の無限インパルス応答フィルタである。
【0024】乗算器7には、シンセサイザーの操作パネ
ル(図示せず)の操作に基づき、あるいは適宜の制御情報
に基づき、フィードバックレベルfbを示す情報が供給
される。乗算器7では、フィードバックフィルタ6の出
力波形にこのフィードバックレベルfbが乗算される。
そして、前述のようにこの乗算器7の出力波形が加算器
4で位相情報pに加算されることにより、位相情報pが
変調される。このフィードバックレベルfbを、合成し
ようとする楽音波形の音色に応じて適宜に設定すること
によって、当該音色に適した倍音成分を持つ音源波形
(ノコギリ波や方形波等)が基本波形発生部5から発生
するようになる。
【0025】ここで、加算器4と、基本波形発生部5
と、図4または図5に例示したフィードバックフィルタ
6と乗算器7とから成る系の伝達関数f(z)を求めるた
めに、前述の(1)式及び(2)式におけるようにsin(π
・x)を「−π・x」と置き換えると、図4及び図5の双
方の例ともに、基本波形発生部5の出力波形yは、
【数5】 となる。
【0026】これにより、伝達関数f(z)は、
【数6】 となる。この伝達関数f(z)は、次のような零点と極と
を持つ。 零点:z=1−a 極 :z=1−a−π・fb・a…(5)式 したがって、この系は、位相入力xに対する1次のロー
パスフィルタであり、1個の極を持つ。
【0027】(5)式から、系が発振を起こさないための
安定条件は、 fb<(1/π)・{(2/a)−1} ∴a<2/(π・fb+1)…(6)式 となる。
【0028】(6)式から明らかなように、フィードバッ
クフィルタ6(図4または図5に例示したような無限イ
ンパルス応答フィルタ)を設けたことにより、フィード
レベルfbを大きく設定しても、それに応じてフィルタ
係数aを「2/(π・fb+1)」未満に制御すれば(すな
わち、フィルタ係数aを小さくすることによってフィー
ドバックフィルタ6のカットオフ周波数を下げれば)、
系の安定条件が満たされるようになっている。したがっ
て、系の安定条件をある程度余裕をもって満たしつつ、
フィードレベルfbの設定範囲を十分に広くとることが
可能になっている。
【0029】図1に戻り、フィルタ係数制御部8にも、
フィードバックレベルfbを示す情報が供給される。フ
ィルタ係数制御部8は、このフィードバックレベルfb
に応じて、(6)式の安定条件をある程度余裕をもって満
たすフィルタ係数aを求めるものである。このフィルタ
係数aを示す情報はフィードバックフィルタ6に供給さ
れ、これにより、高次倍音成分を十分なレベルで含み、
且つ周波数スペクトラムに顕著なピークを持たない所望
の形状の波形(ノコギリ波や方形波等)を基本波形発生
部5から発生するようになる。
【0030】図6乃至図9は、それぞれフィルタ係数制
御部8の構成の一例を示す。図6の例では、フィルタ係
数制御部8は、フィードバックレベルfbに応じて、そ
れぞれ「2/(π・fb+1)」未満の所定値のフィルタ係
数aを出力する係数テーブル(または演算器であっても
よい)31から成っている。図7の例では、フィルタ係
数制御部8は、フィードバックレベルfbに応じた係数
「a’=2/(π・fb+1)」をそれぞれ出力する係数テ
ーブル(または演算器であってもよい)32と、フィー
ドバックレベルfbにそれぞれ応じた所定値のマージン
m(0<m<1)を出力するマージンテーブル33と、係
数aと’マージンmとを乗算してフィルタ係数aを求め
る乗算器34とから成っている。
【0031】図8の例では、フィルタ係数制御部8は、
フィードバックレベルfbに応じた係数「a’=2/(π
・fb+1)」をそれぞれ出力する係数テーブル(または
演算器であってもよい)35と、操作パネルの操作また
は適宜の制御情報によって設定されたフィルタ可変係数
k(0<k<1)と係数a’とを乗算してフィルタ係数a
を求める乗算器36とから成っている。図9の例では、
フィルタ係数制御部8は、フィードバックレベルfbに
応じた係数「a’=2/(π・fb+1)」をそれぞれ出力
する係数テーブル(または演算器であってもよい)37
と、操作パネルの操作または適宜の制御情報によって設
定された係数k’に応じて系の安定条件を満たす範囲内
にリミットされたフィルタ可変係数k(0<k<1)をそ
れぞれ出力する係数テーブル(または演算器であっても
よい)38と、フィルタ可変係数kと係数a’とを乗算
してフィルタ係数aを求める乗算器39とから成ってい
る。
【0032】尚、高品質な音源波形を得るためには、フ
ィードバックフィルタ6におけるカットオフ周波数をで
きる限り上げて、波形の高次倍音成分をカットしないよ
うにすることが望ましい。したがって、フィルタ係数制
御部8では、系の安定条件をある程度余裕をもって満た
す範囲内で、できる限り大きい値のフィルタ係数aを求
めるようにすることが望ましい。
【0033】このようにして基本波形発生部5から発生
した波形(ノコギリ波や方形波等)は、これを音源波形
として用いて所望の音色の楽音波形を合成するために、
音色フィルタ係数TFCOEF(合成しようとする音色
に応じて操作パネルの操作によって設定される係数)に
基づいて音色フィルタ9でフィルタ演算が施された後、
パラメータEGtP(音量エンベロープを決定するパラ
メータ)とキーオン信号KON(図2に示すように、キ
ーボードの押鍵時から離鍵時までの間出力される信号)
とに基づいてエンベロープジェネレータ10から出力さ
れるエンベロープデータが、乗算器11で乗算される。
尚、音色フィルタ9でフィルタ演算を施す前にエンベロ
ープデータを乗算するようにしてもよい。こうして合成
された楽音波形データSは、音響効果を付与するために
シンセサイザー内のエフェクタ(図示せず)に供給され
るか、あるいは、音響効果を付与することなくそのまま
アナログ変換されてサウンドシステム(図示せず)に送
られる。
【0034】他方で、基本波形発生部5から発生した波
形(ノコギリ波や方形波等)は、FM音源における変調
波としても利用される。すなわち、基本波形発生部5か
ら出力される音源波形yに対して、パラメータEGmP
(音量エンベロープを決定するパラメータ)と図2のキ
ーオン信号KONとに基づいてエンベロープジェネレー
タ12から出力されるエンベロープデータ(変調指数デ
ータ)が、乗算器13で乗算される。また、操作パネル
の操作または適宜の制御情報によって適宜設定された周
波数比データmulti(例えば、「1」や、任意の整
数や、任意の整数の逆数)が、乗算器15で位相情報p
に乗算されることにより、搬送波周波数が制御される。
そして、乗算器13の出力と乗算器15の出力とが加算
器14で加算されることにより位相変調つまりFMが行
なわれ、この加算器14の出力が位相入力として基本波
形発生部16に供給される。
【0035】基本波形発生部16も、基本波形発生部5
と同様に、位相入力に基づいて正弦波を出力するもので
あり、サインテーブルまたは演算器から成っている。こ
の場合も、加算器14からの位相入力が変調されている
ことにより、基本波形発生部16の出力は、単純な正弦
波とはならずに複雑な倍音構成を持つ。基本波形発生部
16の出力波形(すなわち、変調された楽音波形)に
は、パラメータEGcP(音量エンベロープを決定する
パラメータ)と図2のキーオン信号KONとに基づいて
エンベロープジェネレータ17から出力されるエンベロ
ープデータが、乗算器18で乗算される。こうしてFM
合成された楽音波形データTSも、音響効果を付与する
ためにエフェクタに供給されるか、あるいは、音響効果
を付与することなくそのままアナログ変換されてサウン
ドシステムに送られる。
【0036】以上のように、この波形発生装置では、フ
ィードレベルfbの設定範囲を十分に広くとっても、系
の安定条件がある程度余裕をもって満たされるようにな
っている。これにより、高次倍音成分を十分なレベルで
含み、且つ周波数スペクトラムに顕著なピークを持たな
い所望の形状の波形(ノコギリ波や方形波等)が得ら
れ、この波形に基づいて高品質な楽音波形が得られる。
【0037】尚、この実施の形態では、乗算器7の出力
波形を用いて位相情報pを変調しているが、位相情報p
ではなく周波数ナンバfのほうを乗算器7の出力波形を
用いて変調するようにしてもよい。また、この実施の形
態では、基本波形発生部5は正弦波を出力するサインテ
ーブルまたは演算器から成っているが、これに限らず、
正弦波以外の任意の波形(例えば、余弦波や、正弦波ま
たは余弦波のn乗波(nは任意の自然数)や、正弦波また
は余弦波の半波整流波や全波整流波等)を出力するテー
ブルまたは演算器で基本波形発生部5を構成するように
してもよい。また、正弦波等の三角関数波またはその他
の対称波形を出力する場合でも、テーブルには2分の1
周期波形または4分の1周期波形のような一部の波形の
みを記憶し、その読出し方を制御することによって1周
期分の波形を得る公知の技術を使用してよい。そうした
場合には、それぞれの基本波形に応じて決定される系の
安定条件を満たす範囲内で、フィードバックレベルfb
に応じてフィルタ係数制御部8でフィルタ係数aを制御
するようにすればよい。
【0038】また、この実施の形態では、基本波形発生
部5は1チャンネル分の波形しか発生していないが、複
数チャンネル分の波形を時分割に発生させるようにして
もよい。また、この実施の形態では、所望の形状の波形
(ノコギリ波や方形波等)を発生させるための手段をハ
ードウェア回路で構成しているが、これに限らず、こう
した波形を発生させるための演算処理をプログラムに記
述し、そのプログラムを、シンセサイザーの各部を制御
するためのCPUや、シンセサイザー内に設けられたD
SP(ディジタルシグナルプロセッサ)に実行させる
(すなわち、波形を発生させるための手段をソフトウェ
アで構成する)ようにしてもよい。
【0039】また、この実施の形態では、操作パネルの
操作または適宜の制御情報によって設定されたフィード
バックレベルfbに応じて、系の安定条件を満たす範囲
内でフィルタ係数aを制御しているが、逆に、操作パネ
ルの操作または適宜の制御情報によってフィルタ係数a
を設定し、そのフィルタ係数aに応じて、系の安定条件
を満たす範囲内でフィードバックレベルfbを制御する
ようにしてもよい。
【0040】また、この実施の形態では、フィルタ係数
制御部8は、操作パネルの操作によって設定された個々
のフィードバックレベルfbにそれぞれ応じた値のフィ
ルタ係数aを出力するようになっている。しかし、設定
された個々のフィードバックレベルfbに係わらず、操
作パネルで設定可能な最大のフィードバックレベルfb
に応じた一定値のフィルタ係数aをフィルタ係数制御部
8から出力させるようにしてもよい。
【0041】また、この実施の形態では、基本波形発生
部5から発生した波形を、モジュレーターとしての基本
波形発生部5とキャリアーとしての基本波形発生部16
との2個のオペレーターを設けたFM音源における変調
波として利用しているが、これに限らず、このFM音源
における搬送波として利用してもよいし、あるいは、3
個以上のオペレーターを設けた様々なアルゴリズムのF
M音源における変調波または搬送波として利用してもよ
い。またもちろん、AM音源における変調波または被変
調波として利用してもよい。
【0042】また、上述の説明では、説明の簡単のため
に、基本波形発生部5,16から発生する波形がリニア
表現であるように説明しているが、公知のように、対数
値表現の波形データを基本波形発生部5,16から発生
させるようにしてもよい。そうすることにより、波形デ
ータに対して乗算すべきエンベロープデータ等のデータ
を、この対数値に対して加算器で加算した後、その加算
出力(対数値)をリニア変換すればよくなるので、演算
回路の回路構成の簡略化や演算処理速度の向上が図られ
る。
【0043】また、この実施の形態では、シンセサイザ
ーにこの発明を採用しているが、シンセサイザー以外の
電子楽器や、パーソナルコンピュータを用いたコンピュ
ータミュージックシステムや、ゲームマシンや、カラオ
ケ装置等のような、楽音波形または任意のサウンドの合
成を行なう任意の装置にこの発明を採用してよい。
【0044】最後に、この発明の実施態様を幾つか列挙
する。 (1) 波形を発生させるための波形発生情報を供給す
る波形発生波形発生情報供給手段と、前記波形発生情報
に基づいて基本波形を発生する基本波形発生手段と、前
記基本波形発生手段から発生した波形をフィードバック
するフィードバック手段と、前記フィードバック手段に
よってフィードバックされた波形を用いて前記波形発生
情報を変調する変調手段とを含む波形発生装置におい
て、前記フィードバック手段によってフィードバックさ
れる波形の周波数帯域を制限するフィルタと、前記フィ
ルタのフィルタ特性と前記フィードバック手段における
波形のフィードバック量とのいずれか一方に応じて他方
を制御する制御手段とを具えたことを特徴とする波形発
生装置。
【0045】(2) 前記制御手段は、前記フィルタの
フィルタ係数と前記フィードバック量とのいずれか一方
に応じて他方を制御するものである(1)に記載の波形
発生装置。 (3) 前記フィルタは、無限インパルス応答フィルタ
である(2)に記載の波形発生装置。 (4) 前記制御手段は、前記フィードバック量に応じ
て前記フィルタ特性を制御するものである(1)乃至
(3)のいずれかに記載の波形発生装置。
【0046】(5) 位相を指定する位相情報を供給す
る位相情報供給手段と、前記位相情報に基づいて基本波
形を発生する基本波形発生手段と、前記基本波形発生手
段から発生した波形をフィードバックするフィードバッ
ク手段と、前記フィードバック手段によってフィードバ
ックされた波形を用いて前記位相情報を変調する変調手
段とを含む波形発生装置において、前記フィードバック
手段によってフィードバックされる波形の周波数帯域を
制限するフィルタと、前記フィルタのフィルタ特性と前
記フィードバック手段における波形のフィードバック量
とのいずれか一方に応じて他方を制御する制御手段とを
具えたことを特徴とする波形発生装置。
【0047】(6) 位相を指定する位相情報を供給す
る位相情報供給手段と、前記位相情報に基づいて基本波
形を発生する基本波形発生手段と、前記基本波形発生手
段から発生した波形をフィードバックするフィードバッ
ク手段と、前記フィードバック手段によってフィードバ
ックされた波形を用いて前記位相情報を変調する変調手
段とを含む波形発生装置において、前記フィードバック
手段によってフィードバックされる波形の周波数帯域を
制限する無限インパルス応答フィルタと、前記無限イン
パルス応答フィルタのフィルタ特性と前記フィードバッ
ク手段における波形のフィードバック量とのいずれか一
方に応じて他方を制御する制御手段とを具えたことを特
徴とする波形発生装置。
【0048】(7) 位相を指定する位相情報を供給す
る位相情報供給手段と、前記位相情報に基づいて基本波
形を発生する基本波形発生手段と、前記基本波形発生手
段から発生した波形をフィードバックするフィードバッ
ク手段と、前記フィードバック手段によってフィードバ
ックされた波形を用いて前記位相情報を変調する変調手
段とを含む波形発生装置において、前記フィードバック
手段によってフィードバックされる波形の周波数帯域を
制限するための、フィルタ係数aに対して帰還系の帰還
係数が「1−a」となる1次の無限インパルス応答フィ
ルタと、前記フィルタ係数aと前記フィードバック手段
における波形のフィードバック量とのいずれか一方に応
じて他方を制御する制御手段とを具えたことを特徴とす
る波形発生装置。
【0049】(8) 位相を指定する位相情報を供給す
る位相情報供給手段と、前記位相情報に基づいて基本波
形を発生する基本波形発生手段と、前記基本波形発生手
段から発生した波形のフィードバック量を任意に設定す
るための設定手段と、前記基本波形発生手段から発生し
た波形を、前記設定手段で設定された量だけフィードバ
ックするフィードバック手段と、前記フィードバック手
段によってフィードバックされた波形を用いて前記位相
情報を変調する変調手段とを含む波形発生装置におい
て、前記フィードバック手段によってフィードバックさ
れる波形の周波数帯域を制限するフィルタと、前記設定
手段で設定されたフィードバック量に応じて前記フィル
タのフィルタ特性を制御する制御手段とを具えたことを
特徴とする波形発生装置。
【0050】(9) 位相を指定する位相情報を供給す
る位相情報供給手段と、前記位相情報に基づいて基本波
形を発生する基本波形発生手段と、前記基本波形発生手
段から発生した波形のフィードバック量を任意に設定す
るための設定手段と、前記基本波形発生手段から発生し
た波形を、前記設定手段で設定された量だけフィードバ
ックするフィードバック手段と、前記フィードバック手
段によってフィードバックされた波形を用いて前記位相
情報を変調する変調手段とを含む波形発生装置におい
て、前記フィードバック手段によってフィードバックさ
れる波形の周波数帯域を制限するフィルタと、前記設定
手段で設定可能な最大のフィードバック量に応じて前記
フィルタのフィルタ特性を一定に制御する制御手段とを
具えたことを特徴とする波形発生装置。
【0051】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、高次
倍音成分を十分なレベルで含み、且つ周波数スペクトラ
ムに顕著なピークを持たない所望の形状の波形(ノコギ
リ波や方形波等)を発生させることができ、したがっ
て、この波形を音源波形として用いることにより、高品
質な楽音波形を合成することができるという優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る波形発生装置の一例を示すブロ
ック図
【図2】キーオンパルス信号及びキーオン信号を示す図
【図3】位相情報の一例を示す図
【図4】フィードバックフィルタの構成の一例を示す図
【図5】フィードバックフィルタの構成の別の一例を示
す図
【図6】フィルタ係数制御部の構成の一例を示す図
【図7】フィルタ係数制御部の構成の別の一例を示す図
【図8】フィルタ係数制御部の構成の別の一例を示す図
【図9】フィルタ係数制御部の構成の別の一例を示す図
【図10】従来の波形発生装置の一例を示す図
【符号の説明】
1,41 位相情報発生部 2,4,14,21,23,26,30,42,48
加算器 3 レジスタ 5,16 基本波形発生部 6 フィードバックフィルタ 8 フィルタ係数制御部 7,11,13,15,18,22,25,28,2
9,34,36,39,46,47,49 乗算器 9 音色フィルタ 10,12,17 エンベロープジェネレータ 24,27,44,45 遅延回路 31,32,35,37,38 係数テーブル 33 マージンテーブル 40 アベレージャー 43 サインテーブル

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波形を発生させるための波形発生情報を
    供給する波形発生情報供給手段と、 前記波形発生情報に基づいて波形を発生する波形発生手
    段と、 前記波形発生手段から発生した波形をフィードバックす
    るフィードバック手段と、 前記フィードバック手段によってフィードバックされた
    波形を用いて前記波形発生情報を変調する変調手段と 前記フィードバック手段によってフィードバックされる
    波形の周波数帯域を制御するフィルタと、 前記フィルタのフィルタ特性と前記フィードバック手段
    における波形のフィードバック量とのいずれか一方を設
    定する設定手段と、 前記設定手段による前記フィルタ特性及び前記フィード
    バック量の一方の設定に従って、他方を系の安定条件を
    満たす範囲内で設定 する制御手段とを具えたことを特徴
    とする波形発生装置。
  2. 【請求項2】 前記設定手段は、前記フィルタのフィル
    タ係数と前記フィードバック量とのいずれか一方を設定
    するものである請求項1に記載の波形発生装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルタは、無限インパルス応答フ
    ィルタである請求項2に記載の波形発生装置。
  4. 【請求項4】 前記設定手段は、前記フィードバック量
    設定し、前記制御手段は、設定されたフィードバック
    量に応じて前記フィルタ特性を設定するものである請求
    項1乃至3のいずれかに記載の波形発生装置。
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