JP3081896B2 - 眼科用メス - Google Patents

眼科用メス

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JP3081896B2
JP3081896B2 JP07195045A JP19504595A JP3081896B2 JP 3081896 B2 JP3081896 B2 JP 3081896B2 JP 07195045 A JP07195045 A JP 07195045A JP 19504595 A JP19504595 A JP 19504595A JP 3081896 B2 JP3081896 B2 JP 3081896B2
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一夫 市川
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    • A61F9/0133Knives or scalpels specially adapted therefor

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、眼球に切開創を
作製する眼科手術、特に白内障で白濁した水晶体を摘出
したり、その後に人工の水晶体、即ち眼内レンズを挿入
する白内障手術に際して、超音波により白濁した水晶体
の破砕を行い乳化・吸引して摘出する超音波乳化吸引装
置先端の筒状の超音波チップや、小さく折り畳んだ眼内
レンズなどの立体的な物体を眼球内に挿入する場合に用
いる切開創作製用の眼科用メスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】1949年リドレイ(Ridley)が、白内
障手術の際に白濁した水晶体の代わりに人工の水晶体、
即ち眼内レンズを初めて人眼に移植して以来、白内障の
治療として眼内レンズを移植することは広く行われてき
た。この初めての眼内レンズは、ポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)を光学部の材料とした眼内レンズで、
白内障手術後の眼内レンズ移植に伴う合併症については
多くの眼科医が関心を示し、それらの問題について取り
組み、その多くは解決が成されてはきた。しかし、硬質
な材料を光学部に用いるという本質的な問題により、こ
の眼内レンズを移植するための切開創は、光学部の直径
より幾分大きめの寸法が必要となるために、眼球に作製
する切開創が大きくなり、1).切開創の縫合が必要と
なり、2).切開創の縫合によって、手術後の乱視が増
大し、3).一定期間の術後経過観察を目的とする入院
が必要になるといった問題が解決できない状況にあっ
た。
【0003】また、前述の問題の一因には手術方法も挙
げられた。即ち、元来の白内障水晶体摘出術は、水晶体
をそのままの形態で取り除く白内障嚢外摘出術(ECC
E)で行われており、この手術方法では切開創が約10
mmであり、手術後の乱視を招くことが多かった。そこ
で、この手術方法に対して、超音波水晶体乳化吸引装置
を用いた超音波水晶体乳化吸引術(PEA)が近年出現
している。
【0004】これは、白濁した水晶体を、筒状の超音波
チップを用いて、超音波で水晶体を破砕して乳化・吸引
することにより、水晶体を摘出する方法で、この方法に
よれば眼球に作製する切開創は、筒状の超音波チップを
挿入するためだけの寸法となり、その切開創は約3〜4
mmで水晶体摘出が可能となる。従って、白内障の際の白
濁した水晶体を摘出する手術は、手術後の乱視軽減を図
る小さな切開創での手術が可能な状況にはあるが、人眼
の水晶体に代わる眼内レンズを移植する眼内レンズ挿入
術においては、眼内レンズの光学部が硬質な材料で構成
されるという本質的な問題により、眼内レンズを挿入す
るには光学部直径より幾分か大きな切開寸法、標準的な
光学部直径6.0mmに対する切開創としてはおよそ6.5mm
以上の切開創が必要となり、超音波水晶体乳化吸引術に
より小さな切開創から白濁した水晶体を摘出しても、眼
内レンズを挿入するためには小さな切開創を広げなけれ
ばならず、大きな切開創が原因となる手術後の乱視とい
う問題は解決されない状況にあった。
【0005】このような状況に対しては、手術後の乱視
軽減を目的として、切開創を小さくするための眼内レン
ズの改良、即ち短径を切開創の方向に向け挿入する楕円
型光学部の眼内レンズや、光学部直径を小さくした小径
光学部の眼内レンズが出現したが、光学部が硬質という
本質的な問題点は残されたままで、この場合の切開創は
およそ5.5mm程度とわずか1mm程度を小さくするにとど
まった。
【0006】また、このような状況を補うものとして、
手術医の手術手技が挙げられた。大きな切開創の問題と
しては、眼球組織を大きく切開してしまい、それによる
乱視発生という問題と、手術後にその切開創を塞ぐため
には縫合が必要となり、その縫合の強弱度合による不正
な乱視の発生という問題である。前者は、前述の問題で
硬質な光学部の眼内レンズを挿入するには限界があり、
改善されない状況ではあったが、後者については、切開
創を平面の多段階的な構成で作製し、眼球の前房水内圧
を利用することにより、縫合を必要としない自己閉鎖創
という切開創を構築する手術医の手術手技により改善が
成される状況にある。
【0007】しかし、このような白濁した水晶体を小さ
な切開創から除去することが可能な超音波乳化吸引術
や、手術後に切開創の縫合を行わず、それによる手術後
の不正乱視を軽減する手術方法の改良といった状況にあ
って、白内障手術において切開創が大きくなる本質的な
問題である眼内レンズも、この問題に対応する新しい眼
内レンズが近年用いられるようになってきた。
【0008】これは、特願昭58-18005 (特開昭58-14634
6)の発明で開示されるように、眼球に作製した小さな切
開創から挿入が可能な、少なくとも光学部が所定の記憶
特性を有する変形可能な弾性体等を用いた変形可能な眼
内レンズ、または少なくとも光学部が所定の記憶特性を
有する弾性体等を用い、光学部を眼内で支える異種部材
からなる支持部を有する変形可能な眼内レンズの出現
と、特願昭58-18005, 特願平 3-60188, 特願平 3-14206
7,特願平 3-142068,特願平 3-143079 の発明で開示され
ているような、変形可能な眼内レンズの光学部を圧縮し
たり、巻いたり、折曲げたり、伸ばしたり、折畳んだり
して変形させることで、変形前の大きな形状から小さな
形状にした上、眼球に作製した小さな切開創からの挿入
を可能とする挿入器具の出現である。これらの変形可能
な眼内レンズとその挿入器具により、眼内レンズ挿入術
も小さな切開創で可能となり、手術後の乱視を軽減する
小さな切開創での白内障手術が水晶体摘出から眼内レン
ズ挿入にわたり可能となった。更に、ごく最近では前記
変形可能な眼内レンズと挿入器具の改良により、超音波
水晶体乳化吸引術の切開創を拡大することのない、同一
寸法の切開創からの眼内レンズ挿入術が可能な状況とな
っている。
【0009】また、このような白内障手術における手術
方法並びに眼内レンズの移り変わりの中で、最も新しい
白内障手術として手術部位、即ち切開創を設ける部位を
角膜とした角膜小切開手術が発表されている。この手術
は、これまで通りに手術に起因する手術後の乱視を軽減
させ、手術を受ける患者の術後視機能の向上、即ち、患
者の術後のクオリティーライフ向上を図ることは当然の
ことながら、角膜を切開部位とした手術で、出血が少な
い、手術時の器具操作が容易で短時間の手術が可能であ
るという利点により、白内障治療となる白内障手術にお
いて患者の負担を軽減し、且つ入院を必要としない日帰
り手術を可能としている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例に示すような小さな切開創での白内障手術を可能と
するための超音波乳化吸引装置の筒状の超音波チップ
や、少なくとも光学部が所定の記憶特性を有する変形可
能な弾性体等を用いた変形可能な眼内レンズ、およびそ
の変形可能な眼内レンズを、変形前の大きな形状から小
さな形状に変形させた上、ノズル(円筒)形状をした先
端部を介して変形可能な眼内レンズを眼内に挿入する挿
入器具、または変形可能な眼内レンズを折り畳み、把持
した状態で挿入する鑷子等を、小さな切開創に挿入した
り、または切開創において器具等の操作を行うと、次の
ような問題点があった。
【0011】即ち、前記切開創の作製に用いる従来の眼
科用メスは、図13〜図16の各図に例示するように、
丸棒状の細長い柄部材1の先端側に先細の円錐台状の取
付部2を形成し、取付部2に刃部材3の基部4を嵌合固
定し、基部4の先端側に平板状の切開創作製部5を形成
し、切開創作製部5の鋭角に尖らせた先端部5aの両側
縁部の表,裏面に刃5bをそれぞれ形成し、切開創作製
部5を六角形状(または五角形状)とし、この作製部5
を幅の狭い連結部6を介して基部4に一体に形成してあ
る。
【0012】なお、刃部材3は柄部材1の軸線方向両側
にほぼ左右対称に設け、前記刃5bは表,裏面の一方の
みに形成してもよい。そして、柄部材1を手術医の手技
によって、切開創作製部5に形成した刃5bにより眼球
の角膜などに図17に示すような一直線状の切開創7を
形成している。また、縫合を必要としない自己閉鎖創の
作製では前記眼科用メスを使用し、多段的な平面を組合
せた切開創を、単純に切開創作製部5を刺し込むのでは
なく、手術医の手技により作製している。
【0013】しかし、これらのどちらの場合であって
も、平板状で先端に刃5bが設けられた平面板状の切開
創作製部5による切開創の作製では、その切開創の形状
は平面形状となる。このような平面形状を成し、且つ手
術後の乱視を軽減させる小さな切開創に、超音波乳化吸
引装置の筒状の超音波チップや、折り畳んだ状態の変形
可能な眼内レンズ、または変形可能な眼内レンズを、変
形前の大きな形状から小さな形状に変形させた上、ノズ
ル(円筒)形状をした先端部を介して変形可能な眼内レ
ンズを眼内に挿入する挿入器具および、変形可能な眼内
レンズを折り畳み、把持した状態で挿入する鑷子等、円
筒状や四角状もしくは他の形状の立体的な物体を挿入す
ると、横方向に一直線(一文字)で平面形状に切開され
た小さな切開創が縦方向に口を図17の鎖線に示すよう
に押し広げられ、切開創並びに切開創周辺の組織に伸延
等の応力が付加され損傷してしまうという問題点があ
る。また、同様に縫合を必要としない自己閉鎖創にあっ
ては、切開創並びに切開創周辺の組織に損傷が生じるこ
とに加え、この手術方法で目的とする縫合を必要としな
い自己閉鎖が達成されないという問題点がある。更に、
手術時間を短縮するなど手術を受ける患者の負担を軽減
させる角膜小切開手術にあっては、従来の切開部位であ
った強膜に比較して脆弱な角膜に切開創を設けるため、
前述の切開創並びに切開創周辺の組織に生じる損傷が大
きくなり、それによる影響も大きくなるという問題点が
ある。
【0014】この発明は、前述した問題点を解決して、
白内障手術における超音波乳化吸引装置の筒状の超音波
チップや、変形可能な眼内レンズを折り畳みなどにより
小さな形状に変形させて挿入器具のノズル(円筒)形状
の先端部や、前記眼内レンズを折り畳んで把持した鑷子
など、円筒状、四角状、あるいはその他の形状の立体的
な物体を、眼球とくにその角膜に作製した小さな切開創
から眼内に挿入する際に、前記切開創並びに切開創の周
辺の組織が損傷したり、切開創の自己閉鎖の達成ができ
なかったりすることのない、立体的な切開創を眼球に作
製できる、眼科用メスを提供することを目的としてい
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、柄部
材と、この柄部材の先端部に固定した基部に、前記柄部
材の先端から突出する方向に延在するとともに先端部に
先細の刃を有する切開創作製部を一体に形成した刃部材
とを備え、前記切開創作製部を前記刃側から眼球の角膜
または強膜に刺し込むことにより眼球内に立体的な物体
を挿入するための切開創を作製する眼科用メスにおい
て、前記刃部材の全体または少なくとも前記切開創作製
部の眼球内に挿入する部分を、前記刃部材の長手方向と
直交する方向の横断面が円弧状または逆V字状などを呈
する非平面形状に形成し、前記非平面形状は、前記切開
創作製部を刃側から眼球の角膜または強膜に刺し込むこ
とにより作製された切開創の内側に、前記物体の挿入時
は前記切開創が眼球の内方へ倒れ込み、かつ前記物体の
挿入時に前記切開創の伸延を防止するに充分な凸形状部
が所望の高さに形成されるように構成されていることを
特徴とする。請求項2の発明は、前記切開創作製部の先
端部は両側縁を凸弧状に僅かに膨らませて先細に尖ら
せ、前記両側縁部に刃をほぼ一定幅でそれぞれ形成した
ことを特徴とする。請求項3の発明は、前記切開創作製
部の先端部を尖らせることなく円弧状とし、これに沿う
ように刃を一定幅で円弧状に形成したことを特徴とす
る。
【0017】
【発明の実施の形態】図1ないし図4は、この発明に係
る眼科用メスの第1の実施形態を示し、図1は概略平面
図、図2および図3は要部の拡大平面図および拡大正面
図、図4は図2のA−A線断面図である。
【0018】第1の実施形態による眼科用メスは、丸棒
状の細長い金属製柄部材11の先端側に先細の円錐台状
の取付部12を形成し、取付部12に刃部材13の基部
14を嵌合固定し、基部14の先端側にこれと一体に切
開創作製部15を作製し、基部14の先端部および切開
創作製部15を柄部材11の先端からその軸方向に沿っ
て突出させてある。前記刃部材13は、柄部材11の軸
方向と直交し下面が開口する横断面円弧状に全体にわた
って形成し、切開創作製部15の先端部15aを鋭角に
尖らせ、この角を挾む両側縁部の表面のみに図5に示す
ように刃15bを形成してある。
【0019】第1の実施形態に係る眼科用メスは、手術
医の手技によって、切開創作製部15の眼球の角膜に刺
し込み、刃15bによって図6に示すようにアーチ状の
立体的な形状の切開創17を形成する。この際、切開創
作製部15の先端から図2のA−A線で示す位置まで、
即ち、刃15bの先端から刃15bの末端より若干基部
側までを挿入部とし、前記切開創作製部15の挿入部を
眼球内に挿入することが好ましい。
【0020】そして、前述のように作製されたアーチ状
の切開創17は、超音波乳化吸引装置の筒状の超音波チ
ップや、折り畳んだ状態の変形可能な眼内レンズ、また
は変形可能な眼内レンズを、変形前の大きな形状から小
さな形状に変形させた上、ノズル(円筒)形状をした先
端部を介して変形可能な眼内レンズを眼内に挿入する挿
入器具および、変形可能な眼内レンズを折り畳み、把持
した状態で挿入する鑷子等、円筒状や四角状もしくは他
の形状の立体的な物体を挿入した際、前述した従来の眼
科用メスの切開創作製部で作製した横方向一直線(一文
字)で平面形状に切開された小さな切開創では、この切
開創が縦方向に口を広げるように押し広げられ、切開創
並びに切開創周辺の組織に伸延等の応力が付加され損傷
してしまうという問題点が生じるが、図7に示すよう
に、第1の実施形態では、前記のような物体の挿入に際
して、切開創17の上側凹形状部18では、前記物体の
挿入により歪みや損傷が生じることなく滑らかに挿入さ
れ、切開創17の下側凸形状部19では切開創17が物
体の挿入により、眼球内部に倒れ込むようになり、切開
創17が縦方向に口を広げるように押し広げられことは
ない。そして、前記切開創17から物体を引き抜くと同
時に、下側凸形状部19は眼球内部の圧力により元の位
置に復元し、従来以上に自己閉鎖創の役割を果たす。
【0021】図8は第1の実施形態に係る眼科用メスの
刃部材の変形例をそれぞれ示す横断面図であり、131
,132 ,133 は、第1の実施形態に係る刃部材と
それぞれ曲率が異なる横断面を持つ円弧状の刃部材を示
し、前記以外は第1の実施形態の眼科用メスと同構成で
ある。そして、前記変形例の眼科用メスは、挿入する立
体的な物体の大きさ、形状に合せて適宜選択して、第1
の実施形態のものと同様に挿入する前記物体に適した曲
率のものを用いることで、第1の実施形態の眼科用メス
と同様な効果が得られる。
【0022】図9は第2の実施形態に係る眼科用メスの
刃部材を示す横断面図であり、23は横断面を倒立V字
状に形成した刃部材を示し、これ以外は第1の実施形態
の眼科用メスと実質的に同構成である。そして、第2の
実施形態の眼科用メスは、倒立V字状の立体的な切開創
を角膜などに作製でき、第1の実施形態のものと同様な
効果が得られる。
【0023】図10は第3の実施形態に係る眼科用メス
の要部の拡大平面図、図11は図10のB−B線断面図
であり、35は刃部材33の切開創作製部を示し、この
作製部35の先端部35aは両側縁を凸弧状に僅かに膨
らませて先細に尖らせ、両側縁部に刃35bをほぼ一定
幅でそれぞれ形成し、横断面形状を比較的緩やかな円弧
状にしてあり、これら以外は第1の実施形態の眼科用メ
スと実質的に同構成である。そして、第3の実施形態の
眼科用メスは、切開創作製部の横断面形状が第1の実施
形態のものと異なるので、異なった形状の切開創が角膜
などにできるが、切開創を形成部位などに合せて適宜選
択することで、第1の実施形態と同様な効果が得られ
る。
【0024】図12は第3の実施形態に係る眼科用メス
の変形例を示した要部の拡大平面図であって、切開創作
製部35の先端部35aを尖らせることなく円弧状と
し、これに沿うように刃35bを一定幅で円弧状に形成
してあり、これら以外は第3の実施形態の眼科用メスと
実質的に同様であり、第1の実施形態と同様な効果が得
られる。
【0025】この発明において、前記実施形態では、刃
部材の全長即ち全体にわたって横断面を円弧状にした
が、刃部材の基部を円柱状とし、切開創作製部を横断面
円弧状、逆V字状にするなど立体的な前記物体の周囲の
一部を包囲する立体的な非平面形状にしてもよいが、刃
部材の少なくとも眼球内に挿入する部分を前記非平面形
状に形成する必要がある。
【0026】また、立体的な前記物体の周囲の一部を包
囲する非平面形状は、横断面が下面が開口した円弧状、
逆V字状に限られることなく、上面が開口した円弧状
V字状、半截楕円形、角部に丸味を設け長辺が開口した
等脚台形状、逆U字形状、U字形状などに適宜変更でき
る。更に、刃部材の基部の形状、この基部を柄部材の先
端部に固定する手段、柄部材の形状、材質も、従来公知
の適宜の形状、手段、材質に適宜変更できる。
【0027】そして、刃部材の切開創作製部は、基部側
の幅を広くしたり、刃の平面形状を変更したり、裏面の
みあるいは表,裏両面に刃を形成したりしてもよい。ま
た、更に、刃部材の切開創作製部によって円弧状などの
立体的な切開創を形成する部分は、角膜のみに限られる
ことなく、強膜から角膜にわたって切開創を作製する場
合にも適用できる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
係る眼科用メスは、柄部材の先端部に基部を固定した刃
部材に、先端部に先細の刃を有する切開創作製部を
前記刃部材の全体または少なくとも前記切開創作製
部の眼球内に挿入する部分を、前記刃部材の長手方向と
直交する方向の横断面円弧状または逆V字状などを
する非平面形状に形成し、前記非平面形状が、前記切開
創作製部を刃側から眼球の角膜または強膜に刺し込むこ
とにより作製された切開創の内側に、前記物体の挿入時
は前記切開創が前記非平面形状は、前記切開創作製部を
刃側から眼球の角膜または強膜に刺し込むことにより作
製された切開創の内側に、前記物体の挿入時は前記切開
創が眼球の内方へ倒れ込み、かつ前記物体の挿入時に前
記切開創の伸延を防止するに充分な凸形状部が所望の高
さに形成されるように構成されている凸形状部が所望の
高さに形成されるように構成されていることにより、次
ような効果が得られる。
【0029】すなわち、眼球の角膜などに小さな切開創
を設け、器具等の立体的な物体を挿入する必要がある眼
科手術、特に白内障手術における超音波乳化吸引装置の
筒状の超音波チップや、折り畳んだ状態の変形可能な眼
内レンズ、または変形可能な眼内レンズを、変形前の大
きな形状から小さな形状に変形させた上、ノズル(円
筒)形状をした先端部を介して変形可能な眼内レンズを
眼内に挿入する挿入器具、変形可能な眼内レンズを折り
畳み、把持した状態で挿入する鑷子等、円筒状や四角筒
状もしくは他の形状の立体的な物体を小さな切開創から
挿入する際に、従来の眼科用メスでは、刃部材の切開創
作製部が薄い平板状であり、この作製部で作製した横方
向一直線(一文字)に平面形状に切開された小さな切開
創が縦方向に口を広げるように押し広げられ、切開創並
びに切開創周辺の組織に伸延などの応力が付加され、損
傷してしまうという問題点が生じる。
【0030】しかるに、請求項1の発明によれば非平
面形状の切開創作製部が眼球の角膜または強膜に刺し込
まれることにより作製された切開創の内側に所望高さの
凸形状部が形成されているから、物体の挿入時に凸形状
部が眼球の内方へ倒れ込むことにより、切開創が縦方向
に押し広げられることなく立体的な物体を眼球内に滑ら
かに挿入することができとともに、物体の挿入時に切開
創や切開創周辺の組織に歪みや伸延等による損傷が生じ
るのを防止できる。そして、物体の挿入時以外は凸形状
部が眼球内の水圧で自己閉鎖されるから、縫合を必要と
しない切開創の自己閉鎖を容易に達成できるほか、眼球
の角膜または強膜に作製される切開創を比較的小さくで
きる。これに伴い、脆弱な角膜への切開創の作製が容易
となり、手術時間の短縮及び手術を受ける患者の負担を
軽減できる
【0031】そして、請求項2、3の発明に記載したよ
うに、切開創作製部の先端部に形成した刃の先端からこ
の刃の末端より若干基部側までを、前記切開創作製部の
眼球内に挿入する部分とすることで、所定の形状寸法の
円弧状,逆V字状などの切開創を形成できて好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る第1の実施形態を示した眼科用
メスの概略平面図。
【図2】図1に示した眼科用メスの刃部材の拡大平面
図。
【図3】図1に示した眼科用メスの刃部材の拡大正面
図。
【図4】図2のA−A線断面図。
【図5】図1に示した眼科用メスの刃部材の縦断面図。
【図6】第1の実施形態の眼科用メスによって作製した
切開創の正面図。
【図7】図6に示した切開創の動作説明図。
【図8】第1の実施形態の眼科用メスの変形例をそれぞ
れ示した刃部材の拡大横断面図。
【図9】この発明に係る第2の実施形態を示した眼科用
メスの刃部材の拡大横断面図。
【図10】この発明に係る第3の実施形態を示した眼科
用メスの刃部材の拡大平面図。
【図11】図10のB−B線断面図。
【図12】第3の実施形態の眼科用メスの変形例を示し
た刃部材の拡大平面図。
【図13】従来例の眼科用メスの概略平面図。
【図14】図13に示した眼科用メスの刃部材の拡大平
面図。
【図15】図13に示した眼科用メスの刃部材の拡大側
面図。
【図16】図14のC−C線断面図。
【図17】従来例の眼科用メスによって作製した切開創
の正面図。
【符号の説明】
11 柄部材 12 取付部 13 刃部材 14 基部 15 切開創作製部 15a 先端部 15b 刃部 17 切開創 18 凹形状部 19 凸形状部 23 刃部材 33 刃部材 35 切開創作製部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柄部材と、この柄部材の先端部に固定し
    た基部に、前記柄部材先端から突出する方向に延在す
    るとともに先端部に先細の刃を有する切開創作製部を一
    体に形成した刃部材とを備え、前記切開創作製部を前記
    刃側から眼球の角膜または強膜に刺し込むことにより
    球内に立体的な物体を挿入するための切開創を作製する
    眼科用メスにおいて、前記 刃部材の全体または少なくとも前記切開創作製部の
    眼球内に挿入する部分を、前記刃部材の長手方向と直交
    する方向の横断面円弧状または逆V字状などを呈する
    非平面形状に形成前記非平面形状は、前記切開創作製部を刃側から眼球の
    角膜または強膜に刺し込むことにより作製された切開創
    の内側に、前記物体の挿入時は前記切開創が眼球の内方
    へ倒れ込み、かつ前記物体の挿入時に前記切開創の伸延
    を防止するに充分な凸形状部が所望の高さに形成される
    ように構成されていること を特徴とする眼科用メス。
  2. 【請求項2】 前記切開創作製部の先端部は両側縁を凸
    弧状に僅かに膨らませて先細に尖らせ、前記両側縁部に
    刃をほぼ一定幅でそれぞれ形成したことを特徴とする請
    求項1に記載の眼科用メス。
  3. 【請求項3】 前記切開創作製部の先端部を尖らせるこ
    となく円弧状とし、これに沿うように刃を一定幅で円弧
    状に形成したことを特徴とする請求項1に記載の眼科用
    メス。
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