JP3081877B1 - 宝玉の取付部及び取付方法 - Google Patents
宝玉の取付部及び取付方法Info
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Abstract
アモンド等の宝玉を最大限に輝かせることができる宝玉
の取付部及び取付方法を提供するものである。 【解決手段】 指輪10の本体部12に形成された取付
窪み部16には4個の固定爪22が立設され、固定爪2
2の間にはダイアモンド24が配設されている。前記固
定爪22の折曲部22Bにはダイアモンド24のガード
ル部28とパピリオン部26の僅かな上端部26Aが食
い込むようになっている。また、前記固定爪22の押圧
部22Cはダイアモンド24のクラウン部30に僅かに
当接している。従って、固定爪22とダイアモンド24
の当接面積は極めて小さくなっている。
Description
られたダイアモンド等の宝玉を最大限に輝かせることが
できる宝玉の取付部及びその取付方法に関する。
の指輪は、宝玉を囲むように立設された立爪と称される
固定爪を折り曲げて固定爪の押圧部を宝玉のクラウン部
の傾斜面に当接させると共に固定爪の中間部をパピリオ
ン部の広い範囲に当接させて宝玉を指輪の本体部に固定
して取り付けている。しかし、従来の固定爪を用いて宝
玉を取付部に取り付けてなる宝飾品は世界で最もダイア
モンドを輝かせるとされるニューヨークの著名な宝石店
であるティファニー社の指輪においても固定爪は宝玉の
クラウン部とパピリオン部の広い範囲で当接するため固
定爪と宝玉の当接面積が大きくなる。しかし、宝玉に当
接した固定爪は光の屈折に変化を与えるため、宝玉に入
射した光が効率的に屈折せず、効果的に光を放射するよ
うに計算されてカットされた宝玉の光の放射を低減させ
る。その結果、宝玉を最大限輝かせることが困難になる
という不具合がある。
に鑑み指輪等の取付部に取り付けられたダイアモンド等
の宝玉を最大限輝かせることができる宝玉の取付部及び
その取付方法を提供するものである。
が固定して取り付けられる取付部と、この取付部の表面
に窪んで形成された取付窪み部と、この取付窪み部の内
側面に形成された反射面と、前記取付窪み部の底部に貫
通形成されると共に取付窪み部に配設された宝玉のパピ
リオン部が挿入される貫通孔と、弾性を有する材料から
形成されて前記取付窪み部の内側に立設されると共に取
付窪み部に配設された前記宝玉が取付窪み部及び貫通孔
に非接触となるように支持固定する複数の固定爪と、こ
の固定爪の中間に形成されて宝玉のガードル部が食い込
むと共にパピリオン部の上端部が僅かに食い込む折曲部
と、を有してなることを特徴としている。請求項2の発
明は、宝玉が取り付けられる取付部に設けられると共に
内側に反射面が設けられた取付窪み部に上方に向かって
拡開して複数の固定爪を立設固定し、立設固定された固
定爪間に宝玉を配設して宝玉が前記固定爪以外に非接触
状態になるように固定爪で支持させると共に前記取付窪
み部の底部に貫通された貫通孔に宝玉のパピリオン部を
挿入し、前記固定爪の先端を宝玉方向に折り曲げること
により宝玉のガードル部とパピリオン部の上端部を僅か
に固定爪の折曲部に食い込ませると共に固定爪の押圧部
を宝玉のクラウン部に当接させ、前記固定爪の押圧部よ
り先端を切断することにより宝玉を取付部に取り付ける
ことを特徴としている。
玉の取付部及び取付方法の一実施例が示されている。な
お、この実施例では宝玉としてのダイアモンドを取付部
としての指輪に取り付ける場合を例にして説明する。図
1及び図2に示されるように、取付部である指輪10の
リング状の本体部12はプラチナが90重量パーセント
でパラジウムが10重量パーセントからなる公知のプラ
チナ900で形成されている。この本体部12には指穴
14が形成されると共に本体部12の頭部には縦断面円
弧状に窪んで形成された取付窪み部16が形成されてい
る。この取付窪み部16の内側面は略半球状の反射面1
8とされ、光をより効率的に反射できるようになってい
る。また、図1及び図7に示されるように、取付窪み部
16の底部には平面視真円状の貫通孔20が形成され、
貫通孔20は前記指穴14に貫通形成されている。前記
取付窪み部16には前記貫通孔20を囲むように4個の
固定爪22が所謂ロウ付けにより固定されて立設されて
いる。これら固定爪22は基端部22Aから徐々に拡開
するように固定されている。これら固定爪22を拡開さ
せて立設する場合、配設する宝玉としてのダイアモンド
24のパピリオン部26とキューレット部27が貫通孔
20に入り込んだところでダイアモンド24のガードル
部28外周面が固定爪22に当接支持されるように固定
爪22の対角線寸法W(図7参照)が設定されている。
また、固定爪22は弾性に富んだプラチナ900で形成
されている。この弾性に富んだプラチナ900は前記本
体部12を構成するプラチナ900と異なり、パラジウ
ム10重量パーセントの代わりに他の材料を加えること
により前記本体部12を形成するプラチナ900に比べ
て弾性に富むようになっている。図1及び図2に示され
るように前記取付窪み部16には4本の固定爪22の内
側にダイアモンド24が配設され、図1に示されるよう
にダイアモンド24のパピリオン部26とキューレット
部27は前記貫通孔20に挿入されている。図1及び図
4に示されるように、前記固定爪22の折曲部22Bは
ダイアモンド24のガードル部28に対応している。こ
の折曲部22Bは固定爪22の弾性によりダイアモンド
24のガードル部28とパピリオン部26の上端部の僅
かな部分26Aを挟み付けると共にガードル部28とパ
ピリオン部26の上端部の僅かな部分26Aは前記折曲
部22Bに食い込むようになっている。しかも、固定爪
22を形成するプラチナ900は弾性に富んでいるので
前記ダイアモンド24を強く挟持することによりダイア
モンド24を固定している。前記固定爪22の押圧部2
2Cは短く形成されダイアモンド24のクラウン部30
の傾斜面30Aに僅かに当接してダイアモンド24を押
さえ付けている。これにより、前記ダイアモンド24は
本体部12の取付窪み部16に固定爪22によって固定
した状態で取り付けられている。なお、前記固定爪22
の押圧部22Cの先端は丸く面取りされ、固定爪22に
衣服等が引っかかるのを可及的に防止している。従っ
て、この指輪10においては本体部12に取り付けられ
るダイアモンド24は固定爪22の短い押圧部22Cが
ダイアモンド24のクラウン部30の傾斜面30Aに当
接すると共に幅の狭いガードル部28とパピリオン部2
6の上端部の僅かな部分26Aが固定爪22の折曲部2
2Bに食い込むだけで固定されているので固定爪22と
ダイアモンド24の当接面を極めて少なくすることがで
きる。このため、固定爪22の影響をほとんど受けるこ
とがないのでダイアモンド24の輝きを計算してダイア
モンド24に施されたカットを十分生かすことができ
る。この結果、図5に示されるようにダイアモンド24
のクラウン部30のテーブル面30Bから入射した光H
1は効率的にダイアモンド24内を屈折してテーブル面
30Bから放射される。テーブル面30Bから入射した
光H2はパピリオン部26から放射された後に再度ダイ
アモンド24に入射してテーブル面30Bから放射され
る。また、取付窪み部16の反射面18に反射した光H
3もパピリオン部26から入射してテーブル面30Bか
ら放射されるのでダイアモンド24の輝きを最大限に発
揮させることができる。なお、前記指輪10の取付窪み
部16の底部には貫通孔20が形成されているため、店
頭などで指輪10を展示するような場合は光が前記貫通
孔20からも入りダイアモンド24の輝きを一層増加さ
せることができると共に商品価値をより高めることがで
きる。
付ける取付方法について説明する。図6及び図7に示さ
れるように、予め取付窪み部16が形成された本体部1
2の取付窪み部16に長い状態の固定爪22を配設し、
固定爪22の基端部22Aを所謂ロウ付けにより貫通孔
20を囲むように立設固定する。このとき、固定爪22
は基端部22Aから上方に向かって徐々に拡開するよう
に固定する。次に、図8に示されるように、前記長い状
態の固定爪22の間にダイアモンド24を上方から配設
して指等でダイアモンド24のテーブル面30Bを強く
押してダイアモンド24を押し込むとダイアモンド24
のガードル部28の直経寸法と固定爪22の対角線寸法
W(図7参照)とが一致した点でダイアモンド24のガ
ードル部28は傾斜している固定爪22に挟持、支持さ
れるためダイアモンド24がそれ以上下がるのを阻止さ
れる。また、この時、ダイアモンド24のパピリオン部
26とキューレット部27は既に貫通孔20に挿入する
ようになっている。そして、 図9に示されるように長
い状態の固定爪22の先端部を互いに対向している固定
爪22方向に折り曲げる。この時、固定爪22の押圧部
22Cがダイアモンド24のクラウン部30の傾斜面3
0Aを押圧するように強く固定爪22を折り曲げる。固
定爪22を折り曲げることにより、固定爪22の中間部
には折曲部22Bが形成されると共に折曲部22Bはダ
イアモンド24のガードル部28に強く当接し、前記ガ
ードル部28とパピリオン部26の上端部の僅かな部分
26Aは固定爪22の折曲部22Bに深く食い込む状態
になる。また、固定爪22を折り曲げたことによりダイ
アモンド24は下方に少し押されると共に固定爪22の
弾性により固定爪22によって強く挟持されることにな
る。この状態で固定爪22に加えていた押圧力を解除す
ると、固定爪22の先端部は復帰するが、ダイアモンド
24は確実に固定爪22に固定された状態となる。そし
て、前記固定爪22の押圧部22Cから先の先端部を切
断して、押圧部22Cの先端部を面取りすることにより
ダイアモンド24の取付作業が終了する。
24を例にして説明したが、宝玉はダイアモンド24に
限定されるものではなく、ルビー、エメラルド等でもよ
いことは勿論である。また、実施例では固定爪22を弾
性に富んだプラチナ900で形成したが、固定爪22は
弾性に富んだ貴金属であればプラチナ900に限定され
ないことは勿論である。なお、本体部12もプラチナ9
00で形成したが、プラチナ900に限定されないこと
は勿論である。また、実施例では取付部として指輪10
を例に用いたが、指輪10に限定されるものではなくネ
ックレスやピアス等でもよいことは勿論である。
宝玉と宝玉を固定する固定爪の接触面積を極めて小さく
できるので取り付けられる宝玉の輝きに与える固定爪の
影響を最小限に抑えて宝玉に施されたカットを十分生か
して宝玉の輝きを最大限発揮させることができるという
優れた効果を有する。
図である。
ある。
正面図である。
一部拡大平面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 宝玉が固定して取り付けられる取付部
と、この取付部の表面に窪んで形成された取付窪み部
と、この取付窪み部の内側面に形成された反射面と、前
記取付窪み部の底部に貫通形成されると共に取付窪み部
に配設された宝玉のパピリオン部が挿入される貫通孔
と、弾性を有する材料から形成されて前記取付窪み部の
内側に立設されると共に取付窪み部に配設された前記宝
玉が取付窪み部及び貫通孔に非接触となるように支持固
定する複数の固定爪と、この固定爪の中間に形成されて
宝玉のガードル部が食い込むと共にパピリオン部の上端
部が僅かに食い込む折曲部と、を有してなることを特徴
とする宝玉の取付部。 - 【請求項2】 宝玉が取り付けられる取付部に設けられ
ると共に内側に反射面が設けられた取付窪み部に上方に
向かって拡開して複数の固定爪を立設固定し、立設固定
された固定爪間に宝玉を配設して宝玉が前記固定爪以外
に非接触状態になるように固定爪で支持させると共に前
記取付窪み部の底部に貫通された貫通孔に宝玉のパピリ
オン部を挿入し、前記固定爪の先端を宝玉方向に折り曲
げることにより宝玉のガードル部とパピリオン部の上端
部を僅かに固定爪の折曲部に食い込ませると共に固定爪
の押圧部を宝玉のクラウン部に当接させ、前記固定爪の
押圧部より先端を切断することにより宝玉を取付部に取
り付けることを特徴とする宝玉の取付方法。
Priority Applications (1)
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP11044581A Expired - Lifetime JP3081877B1 (ja) | 1999-02-23 | 1999-02-23 | 宝玉の取付部及び取付方法 |
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