JP3081852B2 - はえ縄漁用漁具 - Google Patents

はえ縄漁用漁具

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、漁業用釣糸、とく
に、マグロはえ縄漁に使用される釣元ワイヤを備えたは
え縄漁用漁具に関する。
【0002】
【従来の技術】マグロはえ縄漁では、日の出前1〜2時
間頃から船尾より浮標灯を投下し、幹縄を順々に繰り出
しながら、枝縄部の釣針にサンマ、イカ、イワシなどの
生餌又は疑似餌を装餌して、海中に投縄する。使用する
漁具の鉢数は漁船の大きさによって異なるが、一日当り
の使用鉢数は最大で550〜600鉢ほど、一般には4
00〜500鉢ほどになる。幹縄は、ある程度のたるみ
をもたせて投縄するが、1鉢の長さを約300mとし
て、たるみを約2割もたせ、450鉢とすると、全長で
100km以上にも及ぶ。
【0003】このようなはえ縄操業では、10〜12ノ
ットの全速力で投縄したとしても約4時間を要する。最
近までは投縄のほとんどが手作業に依存していたが、自
動投縄機が登場してからは作業が軽減されている。自動
投縄機で幹縄を繰り出し、その過程で所定の幹縄位置に
投縄し、浮子などを順番に特殊なクリップで取り付けて
いく。
【0004】ところで、枝縄部において釣針が直接とり
つけられる部分を釣元ワイヤといい、この釣元ワイヤに
用いる材料の選択いかんによってはマグロの食い付き具
合がかなり異なり、漁獲高に大きな影響を及ぼすことが
知られている。一般に、釣元ワイヤにはテグスや組紐を
用いるが、これらはマグロの暴れ回りに対しても十分な
強度を有し、かつ、マグロに気付かれないほど十分に細
径のものが無い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような事情から、
釣元ワイヤに鋼線を採用することが提案されている。鋼
線は、所望の引張り強度を満たしつつ、釣元ワイヤをさ
らに細径にすることができる。細径の釣元ワイヤを用い
ると、マグロに気付かれ難く、かつ、軽量であるので餌
の動きが活発化し、マグロの食い付きを良くすることが
期待される。
【0006】しかしながら、釣元ワイヤは、海中に浸漬
して使用するものであるので、短期間で腐食されてしま
う。このため、釣元ワイヤを長期間にわたり安定に使用
するには、鋼線に十分な厚さの耐蝕めっきを施す必要が
ある。ところが、めっき層を厚くすると、寿命を延ばす
ことはできるが、めっき層は脆いため耐疲労性が低下
し、その上、釣元ワイヤが太径となり、マグロの食い付
き率が低下する。
【0007】また、従来の釣元ワイヤにおいては、素線
抗張力を上げると、素線の耐疲労性が低下するととも
に、母材・めっき間に脆弱な合金層が生成され、さらに
耐疲労性が低下し、短期間で断線を生じる。とくに、マ
グロはえ縄漁では長期間にわたり、毎日操業するので、
使用安定性が要求される。
【0008】この発明は、上記課題を解決するためにな
されたものであり、マグロなどの対象魚の餌に対する食
い付き率が高く、耐久性・操作性に優れたはえ縄漁用漁
具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】この発明に係
るはえ縄漁用漁具は、釣針を枝縄部につなぐ釣元ワイヤ
が、0.68〜1.00重量%の炭素を含み、素線抗張
力が180〜400 kgf/mm2 の複数の鋼線を撚合して
形成され、かつ、これらの鋼線が亜鉛アルミニウム合金
めっきされ、亜鉛アルミニウム合金めっき付着量が1平
方メ−トル当たりにつき40乃至100グラムであるこ
とを特徴とする。
【0010】釣元ワイヤの素線の材質を上記の組成範囲
に選ぶ理由は、高抗張力化を図る目的から、ワイヤ素線
の強度を180〜400 kgf/mm2 程度のレベルに向上
させるには、少なくとも0.68重量%以上の炭素を鋼
線に含ませる必要があるからである。一方、炭素の含有
量を高くし過ぎると、ケ−ブルの耐疲労特性が低下する
ので、めっき処理等による影響をも考慮して、炭素含有
量の上限値を1.00重量%とした。さらに、任意にク
ロムを添加して鋼線を強化する場合は、同様の理由によ
り、クロム含有量の上限値を0.4重量%とした。
【0011】また、Zn−Al合金めっきのアルミニウ
ム含有量の下限値を4重量%とした理由は、この値を下
回るアルミニウム含有量では所望の耐食性を得ることが
できなくなるからである。
【0012】一方、Zn−Al合金めっきのアルミニウ
ム含有量の上限値を6重量%とした理由は、この値を上
回るアルミニウム含有量では所望の耐疲労特性を得るこ
とができなくなるからである。
【0013】さらに、合金中のAl含有量を4〜6重量
%とすることにより、浴中における溶融金属の流動性が
良好になるので、めっき表面が美麗になること、Zn−
Al合金の融点が低くなるので、強度部材としての鋼線
のめっきに適すること、浸漬のための設備工具の浴中で
の浸食を抑制することができること、ドロスの発生が少
なくなること、などの利点がある。
【0014】亜鉛アルミニウムめっき付着量の下限値を
1平方メ−トル当たり40グラムとするのは、めっき付
着量がこれを下回ると、めっき厚さが不均一になりやす
く、めっきの薄い部分に錆を生じて、耐食性・耐久性に
劣るようになるからである。
【0015】一方、亜鉛アルミニウムめっき付着量の上
限値を1平方メ−トル当たり100グラムとするのは、
素地とめっきとの界面に脆い金属間化合物層が生成され
るため、めっき付着量がこれを上回ると、ワイヤ又はワ
イヤ撚り線の繰り返し曲げや振動により界面近傍の金属
間化合物層に疲労亀裂が生じ、短時間で断線するように
なるからである。
【0016】亜鉛アルミニウムめっきを単一の溶融金属
浴に撚合ワイヤ又は撚合ワイヤを構成する鋼線を浸漬通
過させる所謂「一浴法」で形成する理由は、第1に素線
母材とめっき層との境界に脆い金属間化合物層が成長発
達することを防ぐため、第2にめっきの表面特性を良好
にするためである。第1の理由は、素線母材とめっき層
との境界の金属間化合物は硬くて脆い性質を有するの
で、この金属間化合物層が無視できない程の厚さに成長
発達すると、これが疲労亀裂の起点となって釣元ワイヤ
の耐疲労特性が著しく低下することによる。また、第2
の理由は、一浴法により形成しためっきは、偏肉が少な
く、滑らかな表面を有するので、操作性に優れるととも
に、耐食性および耐疲労特性が向上することによる。
【0017】また、めっき直後の冷却条件を所望の速度
・温度に制御することにより、めっき層を、α相または
β相の樹枝状晶組織の間隙に粒状化の進行したパ−ライ
ト相が存在する混合組織とすることができる。このよう
な樹枝状晶/パ−ライト相の混合組織は、耐疲労特性に
とくに優れており、釣元ワイヤの耐久性向上に大きく寄
与する。
【0018】これに対して、α相とβ相の薄板状の層が
交互に配列されたパ−ライト組織では、疲労クラックが
結晶粒界に沿って伝わりやすく、耐疲労特性に劣る。と
くに、結晶粒界が表面から素地に直接つながるシャ−プ
なパ−ライト組織では、疲労クラックが薄板状組織の結
晶粒界に沿って表面まで伝播し、短時間で疲労破断に至
る。
【0019】
【実施例】以下、添付の図面を参照しながら本発明の種
々の実施例について説明する。図2に示すように、はえ
縄漁用漁船70から幹縄30が次々に投縄されている。
【0020】幹縄30は、はえ縄の主要部をなし、全長
100km以上に及ぶ。幹縄30には浮き縄40がほぼ
等間隔にクリップ(図示せず)で取り付けられ、幹縄3
0が海底に沈下しないようになっている。各浮き縄40
の上端には浮子51及び旗竿60がそれぞれ取り付けら
れ、複数の浮き縄40を介して幹縄30に所望の浮力が
与えられる。なお、夜間でも見えるように、適当な間隔
をおいて浮標灯50が浮子51とともに設けられてい
る。
【0021】浮き縄40には幹縄30とほぼ同じ太さの
縄を用いるが、幹縄30のように強い力を受けないの
で、浮き縄40の径は多少細くとも差支えない。因み
に、浮き縄40の長さは約40mである。
【0022】多数の枝縄部20が、幹縄30から吊り下
がっている。枝縄部20のそれぞれの相互間隔は約50
mである。枝縄部20の下端には釣針26がそれぞれ取
り付けられ、各釣針26に餌が付けられている。ここ
で、浮き縄40から次の浮き縄40までの間を1鉢とい
う。図3に示すように、マグロはえ縄漁の場合は、1鉢
に設けられる枝縄部20の長さはほぼ同じである。次
に、図1を参照しながら枝縄部20について説明する。
【0023】枝縄部20は、おおまかに三つの部分で構
成されている。すなわち、幹縄結着部31のほうから順
に上部枝縄22、セキヤマ24、釣元ワイヤ11が結着
されている。枝縄部20は、下端の釣元ワイヤ11に釣
針26を取り付けてあるので、釣竿でいえば道糸の役目
をなすものである。とくに、漁夫は釣元ワイヤ11の材
料及びその状態がマグロの餌つきに影響を及ぼすとして
釣元ワイヤ11には神経を使う。
【0024】上部枝縄22の長さは、対象魚の生息する
遊泳層によって異なるが、マグロ漁の場合は15〜20
mほどである。上部枝縄22に続くセキヤマ24は、9
本の26〜29番線を撚り合わせたワイヤに絹糸または
ビニロン210Dの太さの糸でせき巻きしたものであ
り、枝縄22とは「つぼ」によって連結し、その下端も
同様に釣元ワイヤ11につなげられる。
【0025】図4に示すように、結着部31により上部
枝縄22が幹縄30に結着されている。図5に示すよう
に、サルカン23によりセキヤマ24が上部枝縄22に
連結されている。サルカン23は、よりもどしの役割を
有する。図6に示すように、結合部25により釣元ワイ
ヤ11がセキヤマ24に結合されている。図7に示すよ
うに、釣元ワイヤ11の下端に釣針26が取り付けられ
ている。釣元ワイヤ11は、7本の25〜30番線のワ
イヤを撚り合わせてなり、長さが約2mである。釣針2
6には105 〜115 mmの大きさのものを用いる。図8に示
すように、旗竿60には浮き縄40、2個の浮子51、
紅白旗61、重り62が結び付けられている。次に、釣
元ワイヤ11を製造する場合について説明する。 [鋼線の熱処理]
【0026】炭素含有量がそれぞれ0.62重量%,
0.68重量%,0.86重量%,0.92重量%,
0.96重量%の過共析鋼にクロムを0.20重量%添
加した1.42mm径の五種類のピアノ線材を、オ−ステ
ナイト領域に加熱後、最高加熱温度からA1 変態点を通
過するまでの時間が0.8秒以下になるような速度で加
速冷却し、各線材の組織をオ−ステナイトからパ−ライ
トに変態させる。
【0027】この熱処理工程では、初期セメンタイトが
生成して組織が粗大化しないように注意を要する。粗大
セメンタイトが析出すると、その後の伸線加工が困難と
なり、ワイヤの耐疲労性が低下するからである。 [鋼線のめっき処理]
【0028】図9を参照して鋼線のめっき処理について
説明する。上記のように熱処理した鋼線11aを、図示
しない溶融鉛浴(約420〜440℃)に浸漬通過さ
せ、さらに水冷槽、塩酸槽、水洗槽(いずれも図示せ
ず)に浸漬通過させ、表面を脱脂洗浄する。脱脂洗浄処
理後、フラックス槽2にて鋼線11aに所定量のフラッ
クスを付着させ、熱風乾燥炉3にてこれを乾燥する。乾
燥後、鋼線11aをめっき浴4に浸漬通過させる。めっ
き浴4には溶融状態の亜鉛アルミニウム合金が容れられ
ている。
【0029】浴中ロ−ル5により鋼線11aの移送方向
が水平から垂直に変換され、浴4から鋼線11aが引き
上げられるところにシ−ルボックス6が設けられてい
る。シ−ルボックス6中には非酸化性ガス7が導入さ
れ、鋼線11aに付着した過剰の亜鉛アルミニウム合金
を非酸化性雰囲気下で絞り落とし、めっき層を適正な厚
さに調整する。さらに、水冷ノズル8により鋼線11a
に水を噴射し、鋼線11aを水冷する。冷却水を45±
2℃に温度調節し、鋼線11aを所望の冷却速度で冷却
する。亜鉛アルミニウム合金めっき付着量はワイヤ表面
積1平方メ−トル当たり30〜120グラムの範囲で種
々変え、表1に示す種々のサンプルを作製した。
【0030】なお、比較調査のために、これとは別に炭
素含有量が0.62重量%の素線に亜鉛めっきし、別の
サンプル(比較例1〜5)を作製した。この場合に、亜
鉛めっき付着量をワイヤ表面積1平方メ−トル当たり8
0〜160グラムの範囲で種々変えた。 [伸線]
【0031】めっき処理後、鋼線11aを減面率96.
5%で伸線加工した。このとき、所望の強度を得るため
の加工度を確保する目的から、伸線加工中に発生するワ
イヤの表面引張残留応力を小さくする必要がある。すな
わち、伸線途中において、複数の小径ロ−ラを千鳥状に
配列した所謂ならしロ−ルに鋼線11aを通し、これに
小さな曲げ歪みを与え、撚回値を向上させる。この実施
例のように、一浴法により形成しためっきの表面性状は
良好であるので、伸線加工が耐疲労特性に及ぼす影響は
認められない。 [撚合]めっき付着量が1m2 あたり80グラム程度の
鋼線11aを撚合し、ワイヤ11を製造する場合につい
て説明する。
【0032】筒形撚り線機の7つのボビンから鋼線11
aをそれぞれボイスに向かって供給しながら、ロ−タを
回転させ、図10に示すような断面を有する1×7本の
ワイヤロ−プ11を製造した。このときの撚りピッチは
28〜30mmとした。
【0033】表1に示すように、上記の工程を経て、実
施例1〜16および比較例1〜19のワイヤロ−プをそ
れぞれ製造した。なお、ここではワイヤロ−プ11を1
×7本撚りとしたが、これのみに限られず、図11の3
×7本撚りロ−プ、図12の1×(3+9)本撚りロ−
プ、図13の4×3本撚りロ−プとしてもよい。次に、
図14を参照しながらロ−プ11の疲労試験について説
明する。 [耐久性試験]
【0034】サンプルロ−プ11の一端を疲労試験機の
部材81に固定し、支持ロ−ル83を介して他端に重り
82を吊り下げた状態で、3個1組のロ−ル80により
サンプルロ−プ11に繰り返し引張り・圧縮曲げ応力を
付与した。各ロ−ル80の直径は1インチであり、3個
が同時に水平方向に往復移動するようになっている。重
り82の重量はロ−プ11の破断荷重の10%に相当す
る。
【0035】この場合に、試験条件は、ストロ−ク量2
5mmの往復振動をロ−プ11に対して約8万回与えた。
なお、耐久性試験の合否の判定は、素線の断線の有無で
良否の判定を行なった。表1に示すように、実施例1〜
16の試験結果はすべて良好であった。これに対して比
較例3〜5,11,13,15,17,19の結果は不
良であった。 [耐食性試験]
【0036】各サンプルロ−プの耐食性を評価するため
に、塩水噴霧試験を行なった。室温下で塩水をロ−プに
噴霧し、表面に赤錆が発生するまでの時間を調べた。赤
錆発生時間が200時間を超えるものを合格とする。
【0037】表1に示すように、実施例1〜16の試験
結果はすべて赤錆発生時間が200時間を大幅に超える
結果となり、優秀であった。これに対して比較例1,
2,6,12,14,16,18の結果は明らかにこれ
より劣った。なお、その他の比較例は、赤錆発生時間が
220時間の結果となり、比較的良好であった。
【0038】なお、ロ−プの冷間引き抜き(伸線)加工
及びめっき処理の工程は、両者が入れ代わってもよい。
すなわち、上記実施例ではめっき処理後に伸線加工した
場合について説明したが、伸線加工後にめっき処理して
もよい。
【0039】また、上記実施例では、マグロはえ縄漁の
例について説明したが、これのみに限られることなく、
図15に示すように、1鉢のなかに長さが異なる枝縄部
20を有するトンボ縄に上記の釣元ワイヤ11を採用し
てもよい。また、さらに、図16に示すように、1鉢の
なかにただ1本のみの枝縄20を有するクロマグロ縄に
も採用することができる。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】この発明によれば、耐久性・操作性に優
れるとともに、高抗張力で軽量の漁具を提供することが
できる。とくに、ワイヤめっき処理の際に冷却速度を制
御すると、素線母材とめっき層との境界の金属間化合物
層の成長発達が少なく、耐疲労特性に優れためっき組織
を得ることができる。このため、コンパクトで軽く、か
つ、断線し難い釣元ワイヤを備えた漁具を得ることがで
きる。
【0042】また、素線抗張力を上げることにより、素
線径を細くし、亜鉛アルミニウム合金の付着量を多くす
ることができ、耐蝕性を改善することができる。とく
に、亜鉛めっきに対して亜鉛アルミニウム合金めっきで
は、付着量を同量とした場合に2〜3倍の耐蝕性の向上
を図ることができる。さらに、本発明の漁具では従来の
テグス製品に比べて、釣元ワイヤの径を20乃至25%
細くすることができるので、マグロの食い付き率が著し
く向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る漁具の仕組みを示す図。
【図2】マグロはえ縄漁の概要図。
【図3】浮子と浮子のと間のはえ縄1鉢の仕組みを示す
図。
【図4】枝縄を幹縄につなぐ部分の拡大図。
【図5】よりもどし(サルカン)とセキヤマとの接続部
分を示す拡大図。
【図6】セキヤマと釣元ワイヤとの接続部分を示す拡大
図。
【図7】釣元ワイヤに接続された釣針を示す拡大図。
【図8】旗竿を示す拡大図。
【図9】メッキ装置の一部を示す概要構成図。
【図10】本発明の実施例に係る釣元ワイヤの横断面
図。
【図11】他の実施例の釣元ワイヤの横断面図。
【図12】他の実施例の釣元ワイヤの横断面図。
【図13】他の実施例の釣元ワイヤの横断面図。
【図14】耐疲労性試験装置の一部を示す概略構成図。
【図15】トンボ縄の概要図。
【図16】クロマグロ縄の概要図である。
【符号の説明】
11;釣元ワイヤ、20;枝縄部、21,25;結合
部、22;上部枝縄、23;よりもどし(サルカン)、
24;セキヤマ、26;釣針、30;幹縄、31;スナ
ップ、40;浮縄、50;浮標灯、51;浮子、60;
旗竿

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 釣針を枝縄部につなぐ釣元ワイヤを有す
    るはえ縄漁用漁具において、前記釣元ワイヤは、0.6
    8〜1.00重量%の炭素を含み、素線抗張力が180
    〜400 kgf/mm2 の複数の鋼線を撚合して形成され、
    これらの鋼線が亜鉛アルミニウム合金めっきされ、亜鉛
    アルミニウム合金めっき付着量が1平方メ−トル当たり
    につき40乃至100グラムであることを特徴とするは
    え縄漁用漁具。
  2. 【請求項2】めっきが、4〜6重量%のアルミニウムを
    含むZn−Al合金層を主体とすることを特徴とする請
    求項1記載のはえ縄漁用漁具。
  3. 【請求項3】めっきが、α相またはβ相の樹枝状晶組織
    の間隙に粒状化の進行したパ−ライト相が存在する混合
    組織を主体とするZn−Al合金からなることを特徴と
    する請求項1記載のはえ縄漁用漁具。
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