JP3080593U - 男性用パンツ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 陰嚢の収納状態を良くする。 【解決手段】 男性用パンツは、小便をするときに陰茎
３を出し入れする開き口４が横方向に形成されていて、
陰嚢６を本体地５の前面部との間に入れて脚部１及びそ
の付け根部分１ａとの間を隔離するように布辺７を設け
た構造のものである。又、開き口４から直接内部が見え
ないように開き口４の上に前垂れ８が取り付けられてい
る。 【効果】 着用時に脚部と陰嚢とが袋で仕切られるの
で、両者の圧接によって陰嚢が蒸れたり痒くなったりせ
ず、陰嚢の衛生状態が良く、パンツのはき心地も良くな
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、脚部を通過させる穴と小便をするときに陰茎を出し入れ可能にする 開口部とを備えた男性用パンツに関し、特にパンツ内における男性の陰嚢の保全 技術に関する。

【０００２】

【従来の技術】

男性用のパンツとしては、陰茎出し入れ用の開口部としては、図４に示すよう に、重ね合わせ部分５１及び５２を備えた重ね合わせ式の構造になっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような開口部では、小便をするときに陰茎の出し入れに手 間を取り、特に不器用な者にとってはその操作が面倒でやり難いという問題があ る。

【０００４】 又、男性の陰部においては、個人差はあるが、陰嚢の近傍が陰茎及び脚部を含 めて狭いところでこれらの皮膚同士が密着状態になっていて、蒸れたり不潔にな りやすく、汗をかいたり、場合によっては恒常的にインキンやタムシ等の皮膚病 に侵されて、痒くて常時不快感を覚えることもよくある。更に、夜間に布団の中 で体が温まると、陰部近傍は特に温度が上がり、常に汗かき状態になっていて、 皮膚がただれたり上記のような種々の不具合が発生する。又、運動中などにも同 様の現象が起こる。

【０００５】 そこで本考案は、小便をするときに陰茎の出し入れ操作が簡単であると共に、 このための構造を利用して、陰嚢のおさまり具合を快適にして、皮膚病等を防止 できはき心地の良い男性用パンツを提供することを課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 本考案は上記課題を解決するために、請求項１の考案は、脚部を通過させる穴 と小便をするときに陰茎を出し入れ可能にする開口部とを備えた男性用パンツに おいて、 前記開口部は本体部分に横方向にスリット状に開けられていて、前記開口部の 下方にあって前記本体部分に縦方向の両端が係止され前記着用時に前記脚部の付 け根部分と前記男性が持つ陰嚢との間を仕切るように形成された仕切地を有する ことを特徴とする。

【０００７】 請求項２の考案は、上記に加えて、前記仕切地は下端部分が折り返されて袋を 形成するように前記両端に係止されていることを特徴とする。

【０００８】

【考案の実施の形態】

図１は本考案を適用した男性用パンツの全体構造の一例を示す。 本例の男性用パンツは、脚部１を通過させる穴２と小便をするときに陰茎３を 出し入れ可能にするように横方向であるＸ方向に開けられたスリット状の開口部 である開き口４とが本体部分である本体地５に形成されていて、陰嚢６を持つ男 性が着用する構造になっていると共に、仕切地としての布辺７を有する。

【０００９】 布辺７は、開き口４の下方にあって、本体地５に縦方向であるＹ方向の両端７ １、７２が縫い着け部７１ａ、７２ａ部分で縫い着けられることによって係止さ れていて、着用時に脚部１及びその付け根部分１ａと陰嚢６との間を仕切るよう に形成されている。

【００１０】 開き口４は、周囲をゴムで縫い着けて伸縮可能になっていると共に筋状に補強 されている。符号８は、開き口４から直接内部が見えないように上端８１が開き 口４の上に取り付けられた前垂れである。このパンツは通常のものと同様に、ゴ ムバンド帯９によって胴体通し穴が形成されている。

【００１１】 図２は本考案を適用した男性用パンツの他の例で男性が胴体１０及び脚部１を 通してパンツを着用した状態を示す。 本例のパンツは、仕切地７の下端部分７３が折り返されて袋７４を形成するよ うに両端７１、７２に縫い着けられて係止されている。図２では袋の上端７４ａ が下から１／３程度の高さ位置になっているが、図２で二点鎖線で示すように仕 切地７の上端７５の位置まであってもよい。

【００１２】 以上のようなパンツは次のように使用されその作用効果を発揮する。 開き口４は前垂れ８で覆われていて、何らかの都合で男性がパンツだけの姿に なったときでも、内部が隠れるようになっている。男性がパンツを着用すると、 本体地５の前側部分に沿って下りてきた陰嚢６は本体地５と布辺７との間に入る 。自然に入らなかった場合には、人が手を添えて入れる。

【００１３】 これにより、布辺７が隔離帯となり、陰嚢が、脚部１及びその付け根部分１ａ と直接接触しなくなる。従って、脚部１で陰嚢６が圧迫されていても、直接擦れ 合うことがなくなり、蒸れたり汗をかくこともなくなる。その結果、陰嚢の衛生 状態がよくなり、インキン、タムシ等の慢性的皮膚病に罹ることもなくなる。布 辺７が袋７４を形成している場合には、陰嚢３はその下方部分又は袋７４が上端 まであるときにはその大部分が袋内に収納される。又、後者の場合には陰茎１も その半分程度が袋の中に納まっている。

【００１４】 又、男性が激しい運動をして脚部が激しく動いたとしても、仕切りをなす布辺 ７又はこれに加えて袋７４があるときには袋が陰嚢６をある程度同じ位置に保持 する機能を発揮し、その安定性や収まり具合がよくする。そして、脚部１及び付 け根部分１ａに相当の発汗があっても、これが直接陰嚢６に影響を及ぼさないの で、陰嚢６は通常の良好な状態に保持することができる。

【００１５】 一方、夜間に寝ているときには、脚部１及び付け部分１ａと陰嚢６とが長時間 同じ状態になって圧接しているが、布辺７が両者の間に隔離帯として存在するの で、相互間で発熱や発汗等の悪条件が伝達されることがなく、陰嚢６の皮膚が痒 くなる等により寝心地が悪くなることがない。袋７４を設けるときには、その中 にテンカフやシッカロール等の乾燥剤を入れておけば、陰嚢６の周囲環境が更に 改善され、心地良い状態で睡眠をとることができる。

【００１６】 図３は、本例のパンツを着用して小便をするときに陰茎３を外に出した状態を 示す。 このときには、開き口４のうちの下端側４１を押し下げて開き口４を広げた後 、図示の如く陰茎３を外に出す。なお、実際には指を添えることになるが、図示 を省略している。このように陰茎３を取り出すときには、単に開き口４押し下げ ればよいので、その操作は極めて簡単である。従って、子供や手先が円滑に動か なくなった老人等でも容易に操作することができる。

【００１７】 この場合、下端側４１を押し下げると布辺７及び袋７４が設けられるときには 袋も変形するが、陰嚢６は依然として本体地５の前側と布辺７との間及び袋７４ 内に安置された状態を保持することができる。そして、小用を終えて陰茎３をパ ンツ内に格納するときには、押し下げていた開き口４の下端側４１を元に戻す。 これだけの操作により、陰茎３はパンツ内に納まると共に、その先端の半分程度 の部分が下に垂れ下がると、自動的に布辺７の前側及び袋７４の中に納まること になる。その結果、布辺７又はこれに加えて袋７４を横線状の小便用の開き口４ を持つパンツに取り付けると、極めて操作性が良い。

【００１８】 これに対して、陰茎出し入れ部が布地を重ね合わせた形式の図４に示す従来の 通常のパンツでは、仮に二点鎖線で示す如く本考案の陰嚢仕切用の布辺７を取り 付けたとしても、小用時には、本体地５に形成された重ね合わせ部分５１と５２ を大きく捩じるように変形させてこれらの間から陰茎３を出し入れしなければな らないため、陰嚢６も布辺７と本体地５の前側部分との間から脱出してしまうこ とになる。その結果、小用の度に、小用とは直接関係のない陰嚢６を布辺７の内 側や袋７４内に収め直す必要が生じ、操作上極めて不便である。

【００１９】

【考案の効果】

以上の如く本考案によれば、請求項１の考案においては、小便をするときに陰 茎を出し入れ可能にする開口部を本体部分に横方向にスリット状に設けて、この 構造を利用して、この開口部の下方にあって本体部分に縦方向の両端が係止され 着用時に脚部の付け根部分と陰嚢との間を仕切るように形成された仕切地を設け るので、男性がパンツを着用すると、仕切地が脚部と陰嚢との間の隔離帯となり 、両者の直接の密接状態を解消し、擦れたり蒸れたり汗をかくことがなくなり、 はき心地が良いと共に陰嚢の衛生状態がよくなる。そして皮膚病等に罹ることも なくなる。

【００２０】 又、激しい運動をしたときでも、仕切地に陰嚢を保持する機能があるため、陰 嚢の収まり具合がよい。この場合、脚部に発汗があっても、直接陰嚢がその影響 を受けず、通常の良好な状態に保持される。更に、夜間寝ているときに体が温ま って汗をかいたりしても、その影響を受けないので、陰嚢の皮膚が痒くなったり 脚部とひっついたりして寝心地が悪くなることがない。

【００２１】 更に、小用を達するときには、開口部からの陰茎の出し入れが容易であると共 に、開口部が横方向にあって仕切地がその下にあるので、陰茎の出し入れ時に仕 切地の中に陰嚢を収納した状態を保持することができる。そして、開口部内に陰 茎を入れるとこれを自然に仕切地の中に収めることができる。その結果、操作性 が極めてよい。

【００２２】 なお、仕切地は縦方向の両端で本体部分に係止されているので、本体部分と仕 切地との間は下まで筒抜けになっているため、陰嚢と股の部分との密接により何 ら不都合を生じない男性や、陰嚢の大きかったり陰嚢を袋に入れると窮屈に感じ る男性は、陰嚢を仕切地と本体部分の前側との間の部分から出した状態にしてお くことも可能である。

【００２３】 請求項２の考案によれば、仕切地が袋を形成するように構成されているので、 この中に陰嚢を収納することができる。その結果、陰嚢の収まり具合が一層良く なる。又、この袋内にシッカロール等の乾燥剤を入れることも可能になり、それ によって陰嚢の周囲環境を一層改善して、睡眠時には心地良い状態で睡眠をとる ことができる。なお、仕切地の場合と同様に、陰嚢を袋から出した状態にしてお くことも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本考案を適用した男性用パンツの全体
構成の一例を示す正面図で、（ｂ）はその布辺部分の平
面図である。

【図２】男性が上記パンツを着用した状態を示す説明図
で、（ａ）は全体構成を示し（ｂ）は布辺部分を示す。

【図３】上記図で小用時に陰茎を取り出した状態を示す
説明図である。

【図４】通常のパンツに布辺を設けた状態を示す説明図
である。

【符号の説明】

１ 脚部 １ａ 付け根部分 ２ 穴 ３ 陰茎 ４ 開き口（開口部） ５ 本体地（本体部分） ６ 陰嚢 ７ 布辺（仕切地） ７４ 袋 Ｘ 横方向 Ｙ 縦方向

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 脚部を通過させる穴と小便をするときに
   陰茎を出し入れ可能にする開口部とを備えた男性用パン
   ツにおいて、 前記開口部は本体部分に横方向にスリット状に開けられ
   ていて、前記開口部の下方にあって前記本体部分に縦方
   向の両端が係止され前記着用時に前記脚部の付け根部分
   と前記男性が持つ陰嚢との間を仕切るように形成された
   仕切地を有することを特徴とする男性用パンツ。
2. 【請求項２】 前記仕切地は袋を形成していることを特
   徴とする請求項１に記載の男性用パンツ。