JP3239466U - 褌 - Google Patents

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Abstract

【課題】褌の大きな課題の一つである褌を脱ぐ際に時間がかかってしまう問題を解消し、スムーズに用を足すことを可能とする褌を実現する。さらに、汗や肌の擦れ合いによる不快感をなくすことやインキン防止も実現する。【解決手段】前垂れ部2及び紐部3から形成される褌1であって、前記前垂れ部は略帯状で中央部に切込み部4を有することを特徴とする褌。また、前記前垂れ部の先端に略袋状の収納袋5を有することを特徴とする褌。【選択図】図1

Description

本考案は、衛生面や利便性に優れる褌に関する。
褌は古くから使用されている下着の一種であり、人間の陰部(男性器・女性器)を覆い隠す帯状の布をいう。形状は着装の方法によっていくつかの種類があり、六尺褌、越中褌、もっこ褌等がある。また、褌は男性用の下着のイメージが強いものではあるが、古くから女性にも使用されており、男女共に着用できる下着である。
褌を着用するメリットとしては、冷えやむくみの解消に効果があり、通気性もよいため、かぶれやデリケートゾーンの蒸れやかゆみも抑えられる点が挙げられ、近年では寝る時だけのリラックスウェアとして着用したり、女性がかぶれやかゆみ防止のために着用したりする者が増えている傾向にある。
この様に古くから着用されている褌には様々な技術が開示されており、例えば、特許文献1(実用新案登録第3177895号公報)がある。特許文献1には、褌と一体型もしくは非一体型の一枚または複数枚の褌用外装体をひとつに組み合わせて着用し、前垂れと外装体とでスカートのような外観を形成する褌が開示されている。
また、特許文献2(実用新案登録第3202174号公報)には、パンツと褌を一体化することにより男性器の取出しを通常の男性パンツ同様、前より出し入れができる褌付きパンツが開示されている。
前記特許文献1の褌は着用時の外観を褌と容易にしにくい外観にし、なおかつ陰部周辺の下半身の露出を減少させる視覚遮蔽機能を持つ点で優れる。しかしながら、スカート形状であるため着用し難いことや、用を足すときに脱ぐ際に時間がかかってしまう等の課題が依然として残っていた。
また、前記特許文献2ではパンツの形状をしているために着用には違和感はないが、やはり褌の特性から、用を足すときに脱ぐ際に時間がかかってしまう等の課題が残っていた。
実用新案登録第3177895号公報 実用新案登録第3202174号公報
そこで、本考案は、褌の大きな課題の一つである褌を脱ぐ際に時間がかかってしまう問題を解消し、スムーズに用を足すことを可能とする褌を実現した。
すなわち本発明は、(1)~(4)である。
(1)前垂れ部及び紐部から形成される褌であって、前記前垂れ部は略帯状で中央部に切込み部を有することを特徴とする褌。
(2)前記前垂れ部の先端に略袋状の収納部を有することを特徴とする前記(1)に記載の褌。
(3)前記略帯状の前垂れ部の短手方向の一方端に沿う状態で当該前垂れ部と前記紐部を一体化し、前記前垂れ部の短手方向の他方端の先端部に前記略袋状の収納部を有することを特徴とする前記(2)に記載の褌。
(4)前記収納部の内部に仕切り部を形成することを特徴とする前記(2)又は(3)に記載の褌。
本考案によれば、褌を脱ぐことなくスムーズに用を足すことが可能となる。また加えて、褌の男性器を覆う部分には、男性器を収納するための男性器収納袋が形成されているので、男性器と股間周辺との接触や、陰嚢と陰茎の接触等を解消でき、汗や肌の擦れ合いによる不快感をなくすことやインキン防止にも効果を奏する。
本考案に係る実施形態の褌の表側を示す全体図である。 本考案に係る実施形態の褌の裏側を示す全体図である。 本考案に係る実施形態の褌の表側の切込み部が開いた状態示す図である。 本考案に係る実施形態の褌の男性器収納袋を拡大した状態を示す図である。 本考案に係る実施形態の褌の着用途中の状態を示す図である。 本考案に係る実施形態の褌の使用状態を示す断面図である。 本考案に係る実施形態の褌を着用した状態を示す図である。
以下、本考案に係る実施形態の褌1を図1から図7を用いて説明する。
図1は、本考案に係る実施形態の褌1の表側を示す全体図、図2は本考案に係る実施形態の褌1の裏側を示す全体図を示す。
褌1は、褌の本体である下半身を覆う前垂れ部2と、人等の胴回りを腰に保持する紐やゴム紐等の紐状の弾性体で構成される紐部3を有する。本実施形態の褌1の前垂れ部2は帯状の布を用いたが形状や素材はそれに限定されるものではなく、褌の役割を発揮できるものであれば形状は限定されるものではなく、素材も布の他に絹やポリエステル等の生地も使用できる。
褌1は前垂れ部2の略中央部に切込み部4を設け、当該切込み部4は開閉自在となっている。切込み部4が開いた状態を図3に示す。本実施形態の褌1では切込み部4は帯状の前垂れ部の長手方向の略平行となるように、中央部に略直線形状の切込み部を設けた。当該切込み部4の形状や長さは特に限定されるものではないが、下半身の正面から背面にかけて開閉でき、男性器や女性器、左右の臀部の間の深い溝である臀裂が褌1の外部に見える(外気に触れることができる)状態になる程度の長さがあれば良い。また、陰茎や陰嚢を収納するための男性器収納袋5が形成されており、当該男性器収納袋5の形状は男性器を収納できる程度のものであればどの様な形状でも良いが、男性器の収納性を高めるためにはある適度な大きさである方が好ましく、前垂れ部2の横幅よりも小さく半分程度の長さであることが好ましい。当該男性器収納袋5は、褌1を男性が着用する場合は、男性器(陰嚢7と陰茎8)を覆う部分に、男性器が股に触れたり、陰嚢7と陰茎8が触れたりして蒸れるのを防ぐために男性器を収納するために形成するものである。前垂れ部2の形状は図1及び図2で示す通り、略長方形状であるが、紐部2と一体化される側と反対の先端部は当該帳票形状の幅が徐々に狭くなるように絞られた形状となり、最終的には前述の通り前垂れ部2の横幅よりの半分程度の幅となる。
本実施形態の褌1の前垂れ部2の上部には紐部3を通すための空洞が設けられ、当該空洞に紐部3を貫通させることにより、前垂れ部2と紐部3を一体化して褌1を形成する。前垂れ部2と紐部3は縫着等で固定しても良いが、紐部3が前記空洞を前後に移動可能な状態にしておくことで、紐部3の左右のバランスを調整することができ、装着者の好みに応じて紐部3の結び目の位置を調整することができる。なお、本実施形態では上記態様で前垂れ部2と紐部2を一体化したがそれに限定されるものではなく、面ファスナーや接着剤等の粘着仏等を用いて一体化しても良い。
図4は本考案に係る実施形態の褌の男性器収納袋を拡大した状態を示す図である。褌1の裏側の前垂れ部2の先端に形成された男性器収納袋5は図4に示す通り、袋状の形状になっている。当該男性器収納袋5には図示するように袋状で上部が開放される男性器収納部7を有する。なお、本実施形態においては男性器収納部7という記載をしたが、特にこれに限定されるものではなく、一般的な収納部としても活用でき、例えば女性が本実施形態の褌1を使用する場合は生理用品等を収納しておくといった使い方も可能である。従って、本実施形態では男性器収納袋5や男性器収納部7という記載をしたが、本考案としての総称としては収納部であり様々な役割を有するものである。なお、便宜上本実施形態では褌の表側と裏側という表現を用いたが、褌1を装着した際に前記男性器収納部7が形成される面を裏面と表記したものである。
男性器収納部7は、本実施形態の様に褌1の先端部の帯状の布を折り込んで形成しても良いし、別途新たに形成した男性器収納部7を褌1の先端部に縫着等で固定して形成してもよい。
男性器収納部7を褌1の布を折り込んで形成する場合には、褌1の先端部の帯状の布の男性器を覆う部分を二つ折りし、折り部分の下端の半分をそれぞれ上下の布の間に谷折りにより折り込返した後、上部を開放する状態で両端を縫着等で結合することにより形成する。
また、男性器収納部7を別途形成する場合は、上部が開放された状態の袋状の男性器収納部7を形成し、当該男性器収納部7を褌1の先端部に縫着させることにより形成する。
図5は、本考案に係る実施形態の褌の着用途中の状態を示す図である。本実施形態の褌1の使用方法は、褌1の前垂れ部2の上端部を、男性器収納部7が体の外側を向く状態で(図2で示す裏側が外側を向く状態)、腰付近に押し当てた状態で紐部3を腰に巻き付けて腹部の前面や側面で結び、褌1を着用者100の体に装着する。その後、褌1の前垂れ部2を股の間から体の前方に持ってきて、臀部から股間に回し、先端部の男性器収納袋5ごと腰に巻き付けた紐部3を体側から通ししっかりと上部に引き上げて前垂れ部2を体に密着させる(この状態を図5に示す)。さらに、この図5の状態から前垂れ部2の男性器収納袋5を下方に垂らすことにより、本実施形態の褌1を装着者100に装着した状態とする。このとき、図5に示す通り、切込み部4の開放部6は閉じた状態で装着者100の股の前面から背面にわたり配置された状態となる。
最後に、陰茎101を切込み部4から取り出すとともに男性器収納部7に収め、陰嚢102を陰茎101と分離した状態で褌1の裏側に収める状態とする。この様な状態とすることにより、陰茎101と陰嚢102が男性器収納袋5で区切られることになり、むれや不快感等の少ない状態にすることができる。なお、図6を用いて後述するが、陰茎101と陰嚢102の双方を切込み部4から取り出して双方を男性器収納部7に収納しても良いし(図6(a)の状態)、陰茎101と陰嚢102の双方を切込み部4から取り出し、陰茎101のみを男性器収納部7に収納しても良い。この様に様々な態様で好みに合った状態でデリケートな箇所を清潔に不快感のない環境におくことが可能となる。
ここで、本実施形態の褌1を装着した状態で用を足す方法の例を説明する。男性が小便をする場合は男性器収納部7に収納した男性器(陰茎101のみ又は陰嚢102との双方)を取り出し、男性器収納袋5が邪魔にならない状態としたうえで用を足す。また、男性が大便をする場合や女性の場合は座って用を足すことになるため、洋式・和式に限らずに本実施形態の褌1を装着して座った場合は、褌1の前垂れ部2に設けた切込み部4が開放されることになる。その後、当該切込み部4が開放されている状態でそのまま用を足すことが可能となる。従って、この褌1を脱ぐ必要もなく、装着したままの状態で用を足すことができるため祭り等の慌ただしいイベント等で褌1を装着している状態でも褌を脱ぐ必要もなくすぐに用を足せる点で優れるものである。また、本実施形態の褌1は切込み部4を有するものの当該切込み部4は普段の状態では開放していない状態のため、装着している状態では切込み部4が開いた状態で現れる開放部6は見えることはない点でも優れる(例えば図7で示す状態)。さらに、通常の下着代わりにも本実施形態の褌1を使用することができ、この場合でもズボン等の衣服は脱ぐ必要はあるが、それらを脱いだり女性等であればスカート形状の衣服をまくったりするだけでそのまま用を足すことが可能となる点で利便性に優れるものである。
図6は、本考案に係る実施形態の褌1の使用状態の例を示す断面図である。使用状態の一例は上述した通り、図6(a)は陰茎101及び陰嚢102の双方を男性器収納部7に収納した状態の断面を示す。また、図6(b)は、男性器収納部7の内部を仕切り部8で区切ることができる形状としたうえで、男性器収納部7の前方には陰茎101を収納し、後方には陰嚢102を収納した状態の断面を示すものである。また、前述の通り、図6に示す方法以外の方法で陰茎101と陰嚢102を装着者の好みで収納することが可能となる。なお、一般的な褌と同じように、切込み部から男性器を取り出すことなく男性器収納袋5を使用しない状態で本実施形態の褌1を着用しても何ら問題はない。
前記仕切り部8は男性器収納部7の内部に形成されるものであり、陰茎101と陰嚢102を区切って収納できるものであれば特に限定されるものではなく、素材は布であってもセロハン等のプラスチック素材等でも使用できる。ただし、むれ防止や不快感をなくすためには通気性の良い布等が好ましい。また、本実施形態の仕切り部8は男性器収納部7と略等しい形状と素材で外周が少し小さい略長方形状で高さ方向が男性器収納部7よりも短いもの(本実施形態では6割程度)を使用した。当該仕切り部8は男性器収納部7の内部に挿入し、内周に沿って上部以外の略長方形状の3辺を男性器収納部7の内部に縫着させて形成させた。この様な形状で取付けた仕切り部8は高さ方向が男性器収納部7よりも短いものであるため、陰茎101及び陰嚢102を別々に収納することが可能となり、仕切り部8で陰茎101と陰嚢102が区切られるため密着によるむれや擦れ等が発生せず衛生的にも優れ、装着者も快適な状態を保つことが可能になる。なお、本実施形態の仕切り部8は当該方法で形成したが特にこれに限定するものではなく、仕切り部8の目的を達成できるものであればどの様な方法で形成しても良い。
図7は、本考案に係る実施形態の褌1を着用した状態を正面から示す図である。
1:褌
2:前垂れ部
3:紐部
4:切込み部
5:男性器収納袋
6:開放部
7:男性器収納部
8:仕切り部
100 装着者
101 陰茎
102 陰嚢



Claims (4)

  1. 前垂れ部及び紐部から形成される褌であって、
    前記前垂れ部は略帯状で中央部に切込み部を有することを特徴とする褌。
  2. 前記前垂れ部の先端に略袋状の収納部を有することを特徴とする請求項1に記載の褌。
  3. 前記略帯状の前垂れ部の短手方向の一方端に沿う状態で当該前垂れ部と前記紐部を一体化し、前記前垂れ部の短手方向の他方端の先端部に前記略袋状の収納部を有することを特徴とする請求項2に記載の褌。
  4. 前記収納部の内部に仕切り部を形成することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の褌。


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