JP3080585B2 - 椅 子 - Google Patents

椅 子

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JP3080585B2
JP3080585B2 JP08163649A JP16364996A JP3080585B2 JP 3080585 B2 JP3080585 B2 JP 3080585B2 JP 08163649 A JP08163649 A JP 08163649A JP 16364996 A JP16364996 A JP 16364996A JP 3080585 B2 JP3080585 B2 JP 3080585B2
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47CCHAIRS; SOFAS; BEDS
    • A47C7/00Parts, details, or accessories of chairs or stools
    • A47C7/02Seat parts
    • A47C7/024Seat parts with double seats

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作業時及び寛ろぎ
時のいずれにおいても従来品より改善された座り心地が
得られる椅子、特に事務作業用に好適な椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、座り心地を改善することを目
的とした事務用に好適な椅子については、種々の提案が
なされ、実用に供されているものも多い。最近の事務用
椅子の構造に数多く採用されている構成としては、座板
の沈み込みと背もたれの後傾を、一定の関係の下に連動
させるようにした、いわゆるシンクロチルト機構があ
る。
【0003】前記シンクロチルト機構は、人が掛けるこ
とにより座板が沈み込むと、それに連動して背もたれも
後傾側に傾き、また、椅子に掛けた人が背もたれに身体
をあずけ背もたれを後傾させると、座板も沈み込むよう
に、座板の沈み込みと背もたれ後傾の連動機構を組込む
と共に、前記座板の沈み込みと背もたれ後傾の比を、例
えば略1:2となるように実現したものが多い。
【0004】上記シンクロチルト機能を持つ椅子は、従
来の非シンクロチルト機構式の椅子に比べ、背もたれに
身体をあずけた寛ろぎ乃至は安楽姿勢において、背もた
れ下部側の着衣のめくれ上りが少ない乃至は生じ難い点
で優れているが、事務作業姿勢においては従来品と比べ
改良された点は少ない。
【0005】しかし乍ら、通常、事務用の椅子の使用態
様は、寛ろいだり安楽姿勢をとる時間よりも、事務作業
姿勢での使用時間が長い点に鑑みれば、事務用椅子では
事務作業姿勢における座り心地を改善することが第一義
と考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
点に鑑み、寛ろいだ姿勢おける座り心地が良好であるこ
とは勿論であるが、特に事務作業姿勢における座り心地
を改善することにより、作業姿勢で長時間使用しても使
用者の疲労が少なく、また、座り姿勢における使用者の
体重を支える腰椎の姿勢を無理のない自然体に近い姿勢
に保持することができる椅子を提供することを、その課
題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
を目的としてなされた本発明椅子の第一の構成は、背も
たれと座板を具備し、その座板が後方側で沈み込むよう
に形成された椅子において、前記座板を形成する座シェ
ルを前後で二分割すると共に、分割した座シェルの後半
側を、通常の事務作業姿勢で前記座板に着座したとき、
その着座者の骨盤が悠に載る大きさでその骨盤に設定し
た座位基準点が当該座シェル後半側の央部近傍のほぼ真
上に位置できるように形成し、かつ、当該座シェルの後
半側が水平面に対して約15度〜−5度程度の範囲で、前
記分割点を中心に上下に揺動できるように形成したこと
を特徴とするものである。
【0008】また、上記課題を解決することができる本
発明椅子の第二の構成は、前後で二分しその分割部分で
折曲可能にヒンジ連結した椅子の座シェルを、下部に脚
を設けて立設された支柱の上部に前記座シェルの前方側
へ突出させて設けた支持ベースに支持させた椅子におい
て、分割した前記座シェルの前半側の前端部近傍を、前
記支持ベースの前端部に前後揺動可能に立設した連結リ
ンク部材を介して支持させると共に、前記座シェルの後
半側を、前記支持ベースの中間部に前後揺動可能に先端
部を軸を介して枢着した所要長さの支持アームの後端部
に支持させ、かつ、前記連結リンク部材と前記支持アー
ムの枢着軸の近傍の間に連結リンク部材を常時前傾側へ
付勢する手段をそのリンク部材に連結して設けることに
より、前記座シェルの前半側をほぼ水平乃至は微小角度
後下り姿勢に、前記座シェルの後半側を大きめの前下り
姿勢で配置すると共に、前記座シェルの後半側と背もた
れ部材の下端側とを所要角度に固定して形成したことを
特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明椅子の実施の形態例
について、図に拠り説明する。図1は本発明椅子の機構
の一例を示す側断面図、図2は図1の機構の平面図、図
3は図1の機構の正面図、図4は図1の機構の動作例を
示す側断面図、図5は本発明椅子の座と背もたれ部分の
側断面図、図6は座シェルの平面図、図7は図6の座シ
ェルのA−A矢視図、図8は図6の座シェルのB−B矢
視図、図9は本発明椅子の一例の斜視図、図10,図11は
本発明椅子の使用状態の側面図である。
【0010】図1〜図4において、1は公知の事務用回
転椅子と同様の支柱で、下部に放射状のキャスター1bを
有する脚1aを具備すると共に、上端に、後に説明する椅
子の作動機構が収装される箱状の支持ベース2を水平面
内で回転自在に具備している。なお、支柱1はガススプ
リング等を内装した型式、又は、内装しない型式の高さ
調節自在の構造である。
【0011】支持ベース2は、この例では外形が平面か
ら視て略横長矩形状をなすと共に、側面から視て大略金
床状の箱体に形成され、該箱体状のベース2の後方下面
2aにおいて、前記支柱1の上端に旋回自在に装着されて
いる。支持ベース2となる箱体には、その前端2bの近く
に水平な軸3が、また、前記支柱1への取付部近傍であ
ってそれより少し前方に水平な軸4が当該箱体の長さ方
向に直交する向きでそれぞれ設けられる。
【0012】5は、前記ベース2の前方の軸3に下端部
5aを枢着することにより、上端側5bを支持ベース2の前
後方向において揺動自在にして設けた連結リンク部材
で、後述する座シェル20におけるの前端寄り下面がこの
リンク部材5の上端側5bに連結される。図示した例で
は、軸3はスペースの関係で、箱体の左右の側面壁に、
2本の短かい軸により形成しているが、貫通軸であって
もよい。
【0013】図示した例の2本の短かい軸3には、夫々
に、連結リンク部材5の下端部5aが枢着されており、2
枚のリンク部材5,5の上端部5b,5bには、両部材5,
5を貫通する軸6が設けられる。図示した例では、リン
ク部材5の前後揺動によって、このリンク部材に設けた
軸6の描く軌跡がベース2の箱体の側壁上部と干渉する
ので、この部分に軸6の揺動軌跡に見合う円弧状の切欠
2cが形成されている。
【0014】7は上記左右のリンク部材5,5に架設し
た軸6に架装した平面視大略C字状をなすブラケット
で、このブラケット7の上面には支持ベース2の正面幅
より稍長目の矩形板が、後述する座シェルの前半側を下
面から支持する受座8として取付けられている。
【0015】一方、前記軸4は支持ベース2の箱体を貫
通し、この箱体の側壁面から左右に突出させて設け、
左,右の突出部分に、側面から見て大略J字状をなす支
持アーム9の先端部9aを連結固定し、この軸4と支持ア
ーム9とが一体に旋回動作するように形成している。な
お、9bは支持アーム9の先端部9aを一体結合するため、
支持アーム9の先端部9aに形成した連結筒部、10は前記
左,右の支持アーム9,9の後端部9c,9cにそれぞれ取
付けた座シェルの後半側を下面から支持する受座であ
る。
【0016】前記の座シェルの前半側を支承するリンク
部材5,5には、この部材を常時、支持ベース2の前方
側へ向けてバネにより付勢する一方、当該リンク部材
5,5の運動を拘束するため、次の構成が付加される。
即ち、支持ベース2の内側において、ブラケット7には
軸11が取付けられると共に、ガススプリング13とコイル
バネ14の受座金12が連結されており、前記受座金12に
は、カラー状のバネ止め15aを介してガススプリング13
とコイルバネ14の先端側が同軸上で支持されている一
方、ガススプリング13の後端側は、バネ止め15bを貫通
させて設けられるが、前記バネ14はリング状のバネ受け
16に支持されている。
【0017】上記ガススプリング13の後端側は、ベース
2の内側後方に配設した支持ビーム17に、ピストンロッ
ド13aを介して連結されている。また、コイルバネ14
は、その後端側を支持したバネ受け16を、側面略L状を
なす受け部材18によって支持することにより、バネ14の
撥力の調節ができるように形成されている。即ち、受け
部材18は、中間を軸3,4と平行な水平軸18aにより支
持ベースに支持すると共に、上端部をバネ受け16の後面
に当てがい、下端側を支持ベース2の底部に螺装した調
節ネジ19の先端に連結することにより、前記バネ14の反
力を支持している。19aは前記ネジ19に設けた操作ノブ
で、このノブ19aの回転操作によって受け部材18の下端
側を上下変位させ、この変位を軸18aを中心とする受け
部材18の回転運動によりコイルバネ14の前後方向の変位
に変換し、これによってバネ14の圧縮度を調整するよう
になっている。
【0018】上記のように構成される座シェルの前半側
と後半側の受座8,10とその支持機構に対し、椅子の座
面を支持する座シェル20が載架支持されるので、以下、
この点について説明する。
【0019】座シェル20は、図4に例示するように、座
面の長さの略1/2においてその前半側と後半側に二分
され、座シェル20の前半側、即ち前方シェル21と座シェ
ル20の後半側、即ち後方シェル22は、その分割線におい
て、前述の軸3,4と平行な軸23aを有するヒンジ23に
よって折り曲げ自在に接続されている。ここで、前記シ
ェル20は、合成樹脂の成形品であるため、ヒンジ23も
前,後双方のシェル21,22と一体に形成されたものであ
る。本発明においては、座シェル20を金属製、或は、合
板等の木製とすることは任意であり、また、ヒンジ23を
シェル20と別の部材で形成することも任意である。更
に、この座シェル20を椅子のインナーシェルとするか否
かも任意である。因に、本発明椅子の具体例において
は、座の奥行きを約450mmに設定したとき、ヒンジ23の
位置はその座の前端から約260mm程度以内に設定し、着
座者が通常の事務作業姿勢で着座すると、その者の骨盤
Pの座位基準点Spが必らず後方シェル22の上に載るよう
に設定されている。
【0020】上記座シェル20は、図の例では上面側にク
ッション材や外装材が載設される形式のシェルとして形
成されており、また、無負荷状態で前,後双方のシェル
21,22が、図1に示す姿勢,角度をなすようにそれぞれ
受座8,10に取付けられている。図1の例では、前方シ
ェル21は、ヒンジ23の軸23aからみて前方側が少し上向
きに傾斜しており、また、後方シェル22はヒンジ23の軸
23aからみて後方側が約15度程度上向きに傾斜してい
る。加えて、後方シェル22は、その前後幅を大きめに形
成、具体的には通常の事務作業姿勢により座シェル20に
着座したとき、着座者の骨盤がこの後方シェル22にほぼ
中間に位置する大きさに形成している。これにより、作
業姿勢における骨盤は後方シェル22の前傾作用で前傾す
ることとなり、この結果、腰椎が自然体の立姿勢におけ
る略S字状を描く姿勢になる。なお、前記傾斜角の大き
さは、予め任意の角度に設定できるものである。
【0021】上記前,後双方のシェル21,22、並びに、
ヒンジ23は椅子に座る人の体重と前記支持機構の反力と
を受座8,10を介して支持するに足りる強度,剛性と、
人が座る座面を支持し、かつ、座った人の動きに従った
変形もする靭性とを具備させるために、一例として図6
〜図8に示すように構成されている。
【0022】前記シェル21,22に於て、受座8,10が当
てがわれる部分はリブ24,25で囲むと共に肉厚部26に形
成し、また、ヒンジ23に形成され軸23aが挿装される部
位も肉厚部27に形成する一方、前方シェル21のリブ24で
囲まれた部分の外側は、着座者の荷重によって変形する
弾性変形可能な薄肉部28に形成している。なお、29は
前,後両方のシェル21,22の下面周壁に形成した外周リ
ブで、後方シェル22の外周リブ29の左,右側面には、後
述する肘掛けのボス状取付部30が、前後2箇所に外周リ
ブ29と一体に形成されている。また、このシェル22の外
周リブ29の後側面には、後述する背もたれシェル32の取
付用穴31が3箇所に形成されている。更に、後方シェル
22は、その上面側の外周にもリブ29′が形成されてい
る。Cuは前記シェルの上面に載設されたクッション,張
地等により形成される座面である。
【0023】背もたれシェル32は、図5に例示した側断
面形状に形成され、このシェル32の下端部内面に前方に
向け突出形成された取付辺33において前記シェル22の後
端部に形成した取付穴31にボルト止めされることによ
り、座シェル20における後方シェル22と一体化されてい
る。なお、背もたれシェル32と後方シェル22の一体化
は、当初より一体成形した構造であってもよい。
【0024】上記背もたれシェル32は、座面Cuに座る人
の背中側を包み込むように支持するため、その前面側が
全体として適宜曲率の凹面をなすように弯曲形成されて
いるが、弯曲度が上部と下部では異なっている。即ち、
背もたれシェル32の下部前面側の弯曲度が大きく(曲率
大)、上方へ行くに従って弯曲の度合が小さくなり、か
つ、シェルの厚みも小さくなっている。
【0025】これは、背もたれシェル32の下部に、座シ
ェル20の後方シェル22と一体化乃至は剛体化して着座者
の腰部をしっかりとホールドさせるが、このシェル32の
上方には着座者の上半身の姿勢変化などに伴う肩の動き
易さを許容すると共に、上半身の姿勢変化に従った柔軟
な動きをさせるためである。上記背もたれシェル32の下
部の左,右側面には、肘かけ35の取付面34が形成されて
いる。34aはこの面34に設けたボルト穴である。
【0026】肘かけ35は、上面を肘の支持面36に形成し
た大略四角枠状をなすと共に、前記支持面36を支持した
側面略凹状の取付枠37を具備して形成されており、取付
枠37には、この肘かけ35の取付用に前記シェル22,32に
形成したボルト穴に対応した3個のボルト穴37aが形成
されている。従って、肘かけ35は、その3個のボルト穴
37aにボルトを通して夫々の取付用のボルト穴30a,34a
に螺込むことにより、座シェル20の後方シェル22の後部
と背もたれシェル32の下部とを、この取付枠37を介在さ
せて両者の相対角を固定し、かつ、一体化することがで
きる。なお、肘かけ35を具備しない椅子では、後方シェ
ル22の後部側面と背もたれシェル32の下部側面に、L字
状の結合部材を取付けて、両者の相対角を固定するよう
にもできる。
【0027】上記のように構成される本発明椅子は、一
例として概ね図9に示すような外観を呈する椅子に形成
されるが、その座り心地の実現,確保について、図10,
図11に拠り以下に説明する。なお、図9〜図11におい
て、Sbは背もたれシェル32の前面に形成した背もたれ面
である
【0028】まず、本発明椅子は、人が座らない状態、
つまり無負荷状態では、座面Cuの後半側、つまり座シェ
ル20における後方シェル22が相当大きな前後幅で、しか
も、かなり大きな角度、ここでは約15°前後で前傾して
いる(図1参照)。この座面Cuに、図10に例示するよう
に通常の事務作業姿勢で人Mが座ると、この着座者Mの
骨盤Pの座位基準点Spが必らず後方シェル22の央部近傍
のほぼ真上に位置するので、その重量で座シェル20に多
少の沈み込みがあっても、着座者Mの骨盤Pの姿勢は、
従来の椅子に比べ、自然体による立ち姿勢における骨盤
Pの姿勢により近い姿勢、つまりペルビックサポート状
態になる。しかも、後方シェル22のこの姿勢に加え、背
もたれシェル32は、その下部において後方シェル22の後
部と一体化,剛体化され、かつ、大きな曲率で着座者M
の腰部を両サイドから包むように構えているため、前記
骨盤Pは前記ペルビックサポート状態に背もたれシェル
32の下部によっても効果的に保持される。
【0029】人Mの骨盤Pがペルビックサポート状態に
保持されると、その人の上半身はやや前傾加減の姿勢に
なるが、そのまま少し胸を張ると、腰椎Lがその最も自
然な形であるなだらかなS字状を描くこととなる。つま
り、この姿勢は、椅子に座った人Mの体重を骨盤P上で
支える腰椎Lに一番無理のない姿勢であるから、この姿
勢において事務作業を行うことが、長時間作業を続けて
も疲れない乃至は疲れにくいという本発明椅子による独
自の効果を得ることが出来る。
【0030】上記図10の作業姿勢において寛ろぐため、
図11に例示するように着座者Mがその背中Bを背もたれ
シェル32の側へあずけると、背もたれSbの上半側がその
シェル32の厚みが小さいことにより撓み乍ら、当該背も
たれSbの下部が、肘かけ35(図10,図11では省略)を介
して後方シェル22と一体化されているので、背もたれイ
ンナーシェル32の下部と座の後方シェル22の後部は、両
者の相対角度を変えることなく一体に軸4を中心に時計
方向に回転する(図4,図11参照)。
【0031】上記シェル32の下部と後方シェル22の後部
がその相対角度を変えることなく一体になって回転運動
するとき、前方シェル21は、後方シェル22とヒンジ23に
おいて軸23aを介して連結されていること、並びに、前
方シェル21の前端近くがブラケット7とリンク部材5を
介して軸3に連結され、かつ、リンク部材5がその後方
からコイルバネ14により押出し力を受けていることによ
り、座シェル20の全体が、弾力的に後方側へ沈み込みつ
つ少し後退するので、着座者Mは後傾した安楽姿勢を容
易にとることができる。このとき着座者Mの骨盤Pは、
一体的に後傾(沈み込み)する背もたれインナーシェル
32の下部と後方シェル22と、一体に回転するので、相対
位置ズレが生じず、着衣のめくれ上りは生じない。身体
を起せば、前記バネ14の作用で座と背もたれは元の姿勢
に戻る。
【0032】上記動作をする本発明椅子は、ガススプリ
ング13が常態ではフリーにセットされているため、上記
の背もたれSbの後傾,座面Cuの沈み込みと、元の姿勢へ
の復帰は、人Mの後傾力とバネ14の力によって任意に繰
返すことができる。しかし、ガススプリング13のピスト
ンのフリー動作状態をロックすれば、背もたれSbの任意
の傾き、或は、座面Cuの沈み込み量において、これらの
動作をロックすることができる。
【0033】即ち、ガススプリング13のロッド13aの同
軸上に設けられたバルブ開閉ニードル13bを、操作レバ
ー13cにより押し込めば、ガススプリング13の内部でガ
スの流通が阻止されるので、前記ロック状態が実現され
るのである。13dは前記レバー13cの位置を進退させるた
めのトグルで、このトグル13dは軸13eによって、外部か
ら任意に操作可能である。
【0034】
【発明の効果】本発明椅子は以上の通りであって、背も
たれと座板を具備し、その座板が後方側で沈み込むよう
に形成された椅子において、前記座板を形成する座シェ
ルを前後で二分割すると共に、分割した座シェルの後半
側を、通常の事務作業姿勢で前記座板に着座したとき、
その着座者の骨盤が悠に載る大きさでその骨盤に設定し
た座位基準点が当該座シェル後半側の央部近傍のほぼ真
上に位置できるように形成し、かつ、当該座シェルの後
半側が水平面に対して約15度〜−5度程度の範囲で、前
記分割点を中心に上下に揺動できるように形成したの
で、着座姿勢のうち、事務作業姿勢を、従来の椅子に比
べ、自然体による立ち姿勢における骨盤の姿勢に近い姿
勢、いわゆるペルビックサポートされた状態に保持する
ことができることとなり、これによって長時間の作業姿
勢を疲労度少なく保持することができ、。
【0035】また、事務作業姿勢による着座時の骨盤が
後方シェル上に載った状態で、着座者の腰部が背もたれ
シェルの造形によって両サイド及び後面から保持されて
いること、並びに、背もたれシェルの下部と座シェルの
後半側との相対角が固定されていることにより、着座者
が事務作業姿勢から後傾すると、着座者の骨盤から腰椎
までが前記の背もたれシェル及び座シェルと一体に後傾
し、この結果、腰部の着衣がめくれ上ることは殆んどな
い。
【0036】更に、上記のような着座姿勢を実現するた
めの機構の構造は、至って簡潔であるから、高機能の椅
子であっても少な目の部品点数により形成でき、これに
よって組立性やコスト面のいずれにおいても、従来品よ
り有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明椅子の機構の一例を示す側断面図。
【図2】図1の機構の平面図。
【図3】図1の機構の正面図。
【図4】図1の機構の動作例を示す側断面図。
【図5】本発明椅子の座と背もたれ部分の側断面図。
【図6】座シェルの平面図。
【図7】図6の座シェルのA−A矢視図。
【図8】図6の座シェルのB−B矢視図。
【図9】本発明椅子の一例の斜視図。
【図10】本発明椅子の事務作業姿勢による着座状態を
示す側断面図。
【図11】本発明椅子の後傾した着座状態を示す側断面
図。
【符号の説明】
1 支柱 2 支持ベース 3,4 水平軸 5 連結リンク部材 6 軸 7 ブラケット 8,10 受座 9 支持アーム 11 軸 12 受座金 13 ガススプリング 13a ピストンロッド 13b 開閉ニードル 13c 操作レバー 13d トグル 13e 軸 14 コイルバネ 15a,15b バネ止め 16 バネ受け 17 支持ビーム 18 受け部材 18a 軸 19 調節ネジ 19a ノブ 20 座シェル 21 前方シェル 22 後方シェル 23 ヒンジ 23a 軸 24,25 リブ 26,27 肉厚部 28 薄肉部 29 外周リブ 30 取付部 30a 取付用のボルト穴 31 取付穴 32 背もたれシェル 35 肘かけ 36 肘の支持面 37 取付枠 37a ボルト穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−193108(JP,A) 特開 昭63−109817(JP,A) 特開 昭64−29215(JP,A) 特開 平2−63414(JP,A) 特開 平5−184432(JP,A) 実開 昭61−202254(JP,U) 実開 昭57−164654(JP,U) 実公 昭55−34838(JP,Y2) 実公 昭56−49487(JP,Y2) 実公 昭61−5161(JP,Y2) 実公 平5−10684(JP,Y2) 実公 昭59−5395(JP,Y2) 実公 昭61−10519(JP,Y2) 実公 昭63−48203(JP,Y2) 特表 平3−502897(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47C 7/14 A47C 3/026

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 背もたれと座板を具備し、その座板が後
    方側で沈み込むように形成された椅子において、前記座
    板を形成する座シェルを前後で二分割すると共に、分割
    した座シェルの後半側を、通常の事務作業姿勢で前記座
    板に着座したとき、その着座者の骨盤が悠に載る大きさ
    でその骨盤に設定した座位基準点が当該座シェル後半側
    の央部近傍のほぼ真上に位置できるように形成し、か
    つ、当該座シェルの後半側が水平面に対して約15度〜−
    5度程度の範囲で、前記分割点を中心に上下に揺動でき
    るように形成したことを特徴とする椅子。
  2. 【請求項2】 前後で二分しその分割部分で折曲可能に
    ヒンジ連結した椅子の座シェルを、下部に脚を設けて立
    設された支柱の上部に前記座シェルの前方側へ突出させ
    て設けた支持ベースに支持させた椅子において、分割し
    た前記座シェルの前半側の前端部近傍を、前記支持ベー
    スの前端部に前後揺動可能に立設した連結リンク部材を
    介して支持させると共に、前記座シェルの後半側を、前
    記支持ベースの中間部に前後揺動可能に先端部を軸を介
    して枢着した所要長さの支持アームの後端部に支持さ
    せ、かつ、前記連結リンク部材と前記支持アームの枢着
    軸の近傍の間に連結リンク部材を常時前傾側へ付勢する
    手段をそのリンク部材に連結して設けることにより、前
    記座シェルの前半側をほぼ水平乃至は微小角度後下り姿
    勢に、前記座シェルの後半側を大きめの前下り姿勢で配
    置すると共に、前記座シェルの後半側と背もたれ部材の
    下端側とを所要角度に固定して形成したことを特徴とす
    る椅子。
  3. 【請求項3】 座シェルの後半側と背もたれ部材の下端
    部は、肘かけ部材又は結合部材によって両者間の角度を
    固定した請求項2の椅子。
  4. 【請求項4】 背もたれ部材は、下半側内面の弯曲曲率
    を上半側の弯曲曲率よりも大きく形成した請求項3の椅
    子。
  5. 【請求項5】 座シェルにおいて連結リンク部材と支持
    アームとが連結される支持面は、他の面より肉厚に形成
    した請求項2〜4のいずれかの椅子。
  6. 【請求項6】 座シェル前半側の前縁は、着座者の荷重
    により撓み可能に形成した請求項1〜5のいずれかの椅
    子。
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