JP3080395B2 - レンズ鏡筒 - Google Patents

レンズ鏡筒

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JP3080395B2
JP3080395B2 JP02312351A JP31235190A JP3080395B2 JP 3080395 B2 JP3080395 B2 JP 3080395B2 JP 02312351 A JP02312351 A JP 02312351A JP 31235190 A JP31235190 A JP 31235190A JP 3080395 B2 JP3080395 B2 JP 3080395B2
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飯島  保
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は超音波モータ駆動レンズ鏡筒に関し、特に平
板状の弾性体に縦振動と屈曲振動との各定在波の結合を
生起させ、該振動を利用してレンズを動作させるように
した超音波モータ駆動レンズ鏡筒に関する。
[従来の技術] カメラのレンズ鏡筒の駆動に用いられる超音波モータ
としては、進行波形のものが実用化されている。一方、
進行波の振動体では、安定した進行波を維持するために
は振動体の終端における反射波が起こらないようにする
必要がある。この点、振動体をリング形状に形成する
と、このような終端条件を考慮することもなくなるの
で、レンズ鏡筒の駆動にはリング状の超音波モータが実
用されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このような従来の進行波形の超音波モ
ータは進行波の性質上、振動体の支持の仕方に問題があ
り、この超音波モータをレンズ鏡筒の駆動に用いる場
合、該モータを支持するための構造が大掛かりとなり、
装置スペースが大きくなるという問題点がある。
[発明の目的] 本発明は、このような従来の技術における問題点に鑑
みて成されたもので、単相電源で縦振動によって屈曲振
動を生起可能な平板状の弾性体を駆動源とする超音波モ
ータを利用し、その弾性体の振動節部を支持することが
出来、そのため支持方法が簡単で、しかも平板状の弾性
体の形状を利用しレンズ鏡筒内に容易に配設することが
出来、コンパクトに構成された超音波モータ駆動レンズ
鏡筒を提供することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するためのこの発明の要旨とするとこ
ろは、 (1)レンズを支持してレンズ間の距離を可変する第
1、第2のレンズ支持手段(外筒及び内筒)を有するレ
ンズ鏡筒において、縦振動節部を有し縦振動によって屈
曲振動を誘起する平板状の弾性体と、該弾性体の相対向
する二つの偏平面の一方又は他方にそれぞれ設けられた
第1の圧電体と、電気的にオープンにされた第2の圧電
体とからなる振動体部と、前記弾性体の縦振動共振周波
数の交流電圧を前記第1の圧電体にのみ印加する電源
と、前記電源の印加によって前記弾性体に誘起する縦振
動と屈曲振動とにより一方向の運動を抽出する抽出手段
とを備え、前記振動体部の弾性体の少なくとも縦振動節
部を上記レンズ鏡筒の第1、第2のレンズ支持手段の何
れか一方に固定し、前記抽出手段を前記第1、第2のレ
ンズ支持手段の何れか他の一方に連結させ、該抽出手段
の前記一方向の運動を伝達させたことを特徴とするレン
ズ鏡筒。
(2)レンズを支持してレンズ間の距離を可変する第
1、第2のレンズ支持手段(外筒及び内筒)を有するレ
ンズ鏡筒において、縦振動節部を有し縦振動によって屈
曲振動を誘起する平板状の弾性体と、該弾性体の相対向
する二つの偏平面の一方又は他方にそれぞれ設けられた
第1、第2の圧電体とからなる振動体部と、前記弾性体
の縦振動共振周波数に等しい周波数の交流電圧を前記圧
電体に印加する電源と、前記電源を前記第1、第2の圧
電体に択一的に接続する電源切換手段と、前記電源切換
手段によって前記電源を前記第1、第2の圧電体に選択
的に印加する一方、非印加側の圧電体を電気的にオープ
ンにし前記弾性体に誘起される縦振動と屈曲振動とによ
り両方向の運動を抽出する抽出手段とを備え、前記振動
体部の弾性体の少なくとも縦振動節部を上記レンズ鏡筒
の第1、第2のレンズ支持手段の何れか一方に固定し、
前記抽出手段を前記第1、第2のレンズ支持手段の何れ
か他の一方に連結させ、該抽出手段の前記両方向の運動
を伝達させたことを特徴とするレンズ鏡筒。
に存する。
[作用] 上記構成において、まず超音波モータに関し、第1の
圧電体に電源を投入すれば、弾性体には面に平行な縦振
動が励振される。縦振動が励振されると、面に垂直な振
動成分をもつ屈曲振動も励振される。この場合におい
て、電気的にショート状態の第1の圧電体とオープン状
態の第2の圧電体とでは、機械的硬さが異なるので、屈
曲振動の中性面に関して非対称とり、このため、縦振動
と屈曲振動との間で結合が生じ、かくして駆動力に変換
し得る楕円振動が生起される。
次に、第1の圧電体をオープン状態にし、第2の圧電
体に電源を投入すれば、逆回りの楕円運動が生起され
る。このとき、弾性体の表面に圧接された移動体部は逆
向きの回転となる。
一方、カメラの不動部には上記超音波モータの振動体
部かまたは運動抽出手段の何れかが結合されており、レ
ンズの駆動側には上記振動体部または運動抽出手段のう
ちの他方が結合されている。
尚、振動体部の各圧電体と電源部との接続はスイッチ
ング手段によって何れか一方に選択され、両者同時に接
続さることはない。
いま、電源部が第1の圧電体に接続されたとすると、
振動体部の弾性体には縦振動とこの縦振動によって誘起
される屈曲振動の各定在波が生起する。そして、弾性体
中にはこれを支える支持点を挟んで互いに対抗する方向
に回転する楕円運動が発生し、この楕円運動は弾性体表
面には上記支持点を挟んで互いに対抗する方向に作用す
る駆動力として現出する。
そこで、上記弾性体の一端部近傍に接触している運動
抽出手段には、弾性体の支持点の一方の側の一方向の駆
動力が伝達され、この駆動力は究極的にカメラのレンズ
の一方向の運動、例えば繰り出し側に駆動する。
電源部が第2の圧電体に接続された場合には、駆動体
部の弾性体には上記とは反対方向の駆動力が生起し、従
って運動抽出手段はカメラのレンズを上記とは逆方向、
例えばレンズの縮退方向に作用する。
そこで、いまカメラの合焦点信号手段から合焦点信号
が発せられ、例えばいわゆる前ピンの場合には、スイッ
チイング手段は電源部を前記第1の圧電体側に接続させ
る方に切り替わり、レンズは繰り出されて合焦点位置に
定位される。
上記信号が、例えばいわゆる後ピンの場合には、上記
とは反対にスイッチング手段は電源部を上記第2の圧電
体側に接続させ、カメラのレンズは繰り込まれて合焦点
位置に定位する。
[発明の基本原理] 以下に、この発明の動作原理について述べる。
この発明は、圧電体(圧電セラミックス)の表面には
機械的変形により分極電荷が生起するが、このとき、圧
電体が電気的にオープンの状態(開放状態)であるかシ
ョートの状態(短絡状態)であるかにより圧電体の機械
的硬さが異なることを利用するものである。
両者の機械的硬さの違いは音速(縦波の速度)の違い
となって現れる。そこで、両者の機械的硬さの違いを音
速で表示すると、電気的ショート状態の場合には、分極
電荷は消失するので、音速は第1式で表される。
一方、電気的オープン状態の場合には、分極電荷は放
電しないので、音速は第2式で表される。
ここで。C11は、圧電体の弾性率、e31は、圧電定数、
ε33は圧電体の誘電率である。
第1図は、圧電体の上記電気機械的性質を利用するこ
とにより、非対称性を電気的に得る用にした、この発明
の超音波振動装置の基本的構成を示す図である。この図
において、符号4は金属を素材とする板状の弾性体であ
る。5a、5bは厚さ方向に分極された板状の圧電体(圧電
セラミックス)であり、一方(5a)が弾性体4の上面に
他方(5b)が下面に、それぞれ互いに向い合って接着さ
れている。6aは圧電体5aの上面に形成された電極であ
る。7は弾性体4の縦振動共振周波数の高周波電圧を出
力する励振用の電源であり、この電源7の一方の端子は
弾性体4に、他方の端子は電極6aにそれぞれ電気的に接
続されている。
上記弾性体4は屈曲振動の中性面Nに関して対称な断
面形状となっており、かつ、縦振動共振周波数と屈曲振
動共振周波数とが一致ないしは接近するように形成され
ている。
ここで。C11は、圧電体の弾性率、e31は、圧電定数、
ε33は圧電体の誘電率である。
第1図は、圧電体の上記電気機械的性質を利用するこ
とにより、非対称性を電気的に得る用にした、この発明
の超音波振動装置の基本的構成を示す図である。この図
において、符号4は金属を素材とする板状の弾性体であ
る。5a、5bは厚さ方向に分極された板状の圧電体(圧電
セラミックス)であり、一方(5a)が弾性体4の上面に
他方(5b)が下面に、それぞれ互いに向い合って接着さ
れている。6aは圧電体5aの上面に形成された電極であ
る。7は弾性体4の縦振動共振周波数の高周波電圧を出
力する励振用の電源であり、この電源7の一方の端子は
弾性体4に、他方の端子は電極6aにそれぞれ電気的に接
続されている。
上記弾性体4は屈曲振動の中性面Nに関して対称な断
面形状となっており、かつ、縦振動共振周波数と屈曲振
動共振周波数とが一致ないしは接近するように形成され
ている。
一般に、板状の弾性体の共振周波数fLは、第3式のよ
うに表される。
ここで、Eは弾性体のヤング率、ρはその密度、lは
その長さである。
一方板状の弾性体の表面における屈曲振動の共振周波
数fBは、第4式のように表される。
ここで、wは弾性体の幅、tはその厚さである。
また、αは第5式の根であり、小さい方から対称屈曲
振動の共振モードの次数に対応している。
以上よりfL=fBのとき、すなわち 第6式の関係を弾性体の長さl、幅w、厚さtが満た
せば縦振動の振動モードと屈曲振動の振動モードとは共
存し、上述したように弾性体の表面に楕円振動が生起さ
れる。この場合において、長さl、幅w、厚さtの3変
数のうち任意の2つを自由に選択することが可能であ
る。
上記構成において、圧電体5aに電源7を投入すれば、
弾性体4には面に平行な縦振動が励振される。縦振動が
励振されると、面に垂直な振動成分をもつ屈曲振動も励
振される。この場合において、電気的にオープン状態の
圧電体5aとショート状態の圧電体5bとは、機械的硬さが
異なるので、弾性体4は屈曲振動の中性面に関して非対
称となる。したがって、縦振動と屈曲振動とは結合し、
かくして駆動力に変換し得る楕円振動が生起される。
[実施例] 以下、図面を参照してこの発明の実施例について説明
する。
まず、駆動源である超音波モータについて説明する。
第2図はこの発明である超音波モータの駆動原理を説
明するための断面図、第3図は同斜視図である。この図
面において、符号10はステンレスやアルミなどの金属素
材からなる板状の弾性体であり、この弾性体10の両面に
は圧電体(圧電振動子)12a,12bが相対向して配置され
接着されている。これらの弾性体10と圧電体12a,12bと
から超音波駆動装置の振動体部が該略構成されている。
上記圧電体12a,12bの両側の面のうち、少なくとも弾性
体10と接触していない側の面には図示せぬ導電層が形成
されている。圧電体12a,12bの各両平面のうち、弾性体1
0と接触していない側の面には、電気線路14a,14bの一端
がそれぞれ接続されており、これら電気線路14a,14bの
他端は、スイッチ機構16の端子16a,16bにそれぞれ接続
されている。弾性体10には、電気線路14cの一端が接続
されており、この他端は励振用の単相電源18に接続され
ている。また、弾性体10の、圧電体12aが設けられてい
る側には、弾性体10と直接的に接触するように運動抽出
体20が配設されている。上記弾性体10は、弾性体10の長
さ方向中央部から延設された凸部11を有し、この凸部11
に設けられた穴13に固定ビス15を通すことで図示せぬフ
レーム部材に固定支持されている。上記凸部11は、弾性
体10の長さによって決まる縦振動の共振から発生する節
の位置に設定されている。さらに、この例においては、
弾性体10は、フレーム部材に固定されている状態におけ
る弾性体10の長さ方向に発生する縦振動の共振周波数
と、幅方向に生じる屈曲振動の共振周波数とがほぼ一致
する形状(長さ、幅及び厚さ)を有するように形成され
ている。上記圧電体12a,12bは、弾性体10の長さ方向中
点に発生する縦振動の節が、各電圧体12a、12bの長さ方
向のほぼ中央に位置するように弾性体10上に配設されて
いる。
上記単相電源18は、圧電体12a,12bに、弾性体10の縦
振動共振周波数と同一の周波数の高周波電圧を供給する
ための電源であり、上記スイッチ機構16は、スイッチ16
cの切り換え動作により、単相電源18から出力される高
周波電圧を電圧体12a,12bに対して択一的に印加するた
めの電気的切り換え手段である。また、上記運動抽出体
20は、弾性体10上で任意の手段により位置決めされ、か
つ弾性体10に任意の加圧手段により加圧された、回転自
在のローラ状部材からなっている。
つぎに、第4図を参照して、上記構成を有する超音波
駆動装置の作用について説明する。
第4図は、振動モードL10(節が一つ)の縦振動と振
動モードB20(節が二つ)の屈曲振動とが共振によって
同じに生起する寸法形状に形成された弾性体10からなる
振動体部を示しており、図示していないが、振動モード
L10の節の位置に対応して凸部が両側に設けられ、これ
らの凸部が図示していないフレーム部材に固定支持され
ている。
同図に示す振動体部において、たとえば、圧電体12a
に対して電源を投入して圧電体12aを(所定の縦振動共
振周波数で)励振すると、弾性体10の長さ方向に縦振動
の振動モードL10が発生すると共に、その幅方向には上
記縦振動に共鳴して屈曲振動の振動モードB20が誘起さ
れる。そして、これら両振動の結合により、楕円振動が
弾性体10の表面に生起される。この例においては、屈曲
振動の振動モードはB20であるので、弾性体10の幅方向
に関して屈曲振動の節を境に中央部10cにおける楕円振
動と両端部10sにおける楕円振動とでは回転の向きが互
いに逆である。このとき、例えば、運動抽出体20が弾性
体の中央部10cにのみ接触するようになされていれば、
一定方向の駆動力を抽出することができる。次に、スイ
ッチ16cを切り換えて圧電体12bに対して電源を投入する
と、圧電体12bが励振し、この励振に伴って、弾性体10
の長さ方向に縦振動の振動モードL10が発生すると共
に、その幅方向には上記縦振動に共鳴して屈曲振動の振
動モードB20が誘起される。この例においては、圧電体1
2a,12bのいずれの励振によっても、同相の縦振動(同一
方向の変形に対して同相の縦振動)が発生するが、屈曲
振動の位相は、圧電体12a,12bにいずれを励振するかに
よって互いに180度異なるものとなる。このため、圧電
体12aを励振するときは、弾性体10の表面に生起される
楕円振動は、たとえば第2図及び第3図上に実線矢印で
示す向きに回転し、したがって運動抽出体20により取り
出される運動(駆動力)の向きも同図の実線矢印で示す
向きとなる。次に、圧電体12bの励振に切り換えると、
弾性体10の表面に生起される楕円振動は、たとえば同図
の破線矢印で示す向きに逆転し、したがって運動抽出体
20により取り出される運動(駆動力)も同図の破線矢印
で示す向きに逆転する。
なお、楕円振動の駆動力を成分に分解して考えれば、
運動抽出体20には、屈曲振動によって浮揚力が付与さ
れ、縦振動によって駆動力が付与されることになる。
上記構成によれば、運動抽出体20上にカード状部材、
紙葉類などの被搬送物を接触させれば、スイッチ16cの
切り換えにより、被搬送物を任意の方向に移送できる。
また、フレーム部材に固定支持される凸部11は、縦振
動の節の位置に設けられているので、弾性体10の固定支
持に起因する縦振動の減衰を防止することができる。
さらにまた、屈曲振動の振動モードは、弾性体10の幅
方向に発生するようになっているので、縦振動の節の位
置をフレーム部材により固定した場合でも、弾性体10の
長さ方向両端部においては、屈曲振動の振動モード発生
は抑制されない。
したがって、応答性にすぐれた高効率の駆動力を得る
ことができる。
第5図(a)、(b)、(c)は、超音波モータとし
ての要部構成を示す図であり、同図(a)は平面図、同
図(b)及び(c)はそれぞれ部分断面図である。これ
らの図において、第2図及び第3図に示した各部に対応
する部分については、同一符号を付して、その説明を省
略する。この例に於いては、弾性体10として、たとえば
寸法が27.3[mm]×1[mm]×8[mm]のSUS420(ステ
ンレス)板が使用され、この弾性体10の対向平面上に
は、上記第1実施例と同様に圧電体12a,12bがそれぞれ
貼付されている。これらの圧電体12a,12bとして、例え
ば寸法が15[mm]×0.5[mm]×8[mm]のPZT(ジルコ
ン酸チタン酸塩)板が使用される。弾性体10は、そのほ
ぼ中央から延設された凸部11、11によってフレーム部材
30に固定支持されている。フレーム部材30の両側面に沿
って、一対のアーム36a、36bが設けられており、これら
のアーム36a、36bはフレーム部材30の一端に設けられた
軸34によってそれぞれの一端を回転自在に軸支されてい
る。アーム36a、36bのそれぞれの他端はスプリング支持
部材38を介して連結されており、これにより、これら一
対のアーム36a、36bが一体的に回動出切るようになって
いる。又、アーム36a、36bのそれぞれの中間部位には、
ローラ状の運動抽出体20を回転自在に軸支する運動抽出
体支持軸40が貫通されている。上記運動抽出体20は、第
5図(a)に示すように、弾性体10の幅方向のほぼ中央
部で、かつその長さ方向の端部近傍に配設されている。
加圧スプリング42は、運動抽出体20を弾性体10に常時圧
接するために、一端がフレーム部材30の端面に係止さ
れ、他端がスプリング支持部材38に係止されることによ
り張設されている。
なお、この第2実施例においても第一実施例と同様構
成の単相電源、スイッチ機構などが適宜用いられるもの
であるが、簡単のため、第5図においては省略されてい
る。
上記構成において、単相電源の投入により、周波数98
KHzの高周波電圧がスイッチ機構を介して圧電体12aある
いは12bに印加される。これにより、圧電体12aあるいは
12bは励振し、弾性体10上に、縦振動の振動モードL10
屈曲振動の振動モードB20とを発生させる。発生したこ
れら両振動は互いに結合し、この結合により楕円運動が
生起される。運動抽出体20は、生起された楕円運動から
駆動力を抽出し、抽出された駆動力はプーリ44に伝達さ
れる。
第5図(d)は、この例の超音波駆動装置によりプー
リ44に伝達されるトルクT−回転数N特性の計測値を示
すグラフである。この図に示すように、11Vの電圧を印
加したとき、トルク[T]及び回転数[N]は、最大ト
ルク15[gcm]、無負荷回転数600[rpm]が得られた。
また第6図には合焦点信号手段Eの被写体距離信号を
受けて上記フォーカスリングCを駆動し、レンズユニッ
トBを繰り出し、あるいは繰り込んで自動的に合焦点動
作を行う超音波モータAの要部が分解して示したもの
で、第7図及び第8図はそれを組み立てた表裏から見た
状態を示す図である。
超音波モータAはフレーム30aとフレーム30bとを有
し、両フレームは結合ロッド41a、41bによって結合され
ている。
両フレーム30a、30bにはそれぞれ弾性体取付け板31
a、31bが設けられており、平板状の弾性体10が支持点11
において上記取付け板31a、31bに固定されている。
弾性体10の両面には巾は同寸法で、長さは短い第1お
よび第2の圧電体12a、12bがそれぞれ貼着されている。
上記弾性体10には第6図、第8図のように運動抽出体
であるピックアップローラ20が軸40によって回転自在に
接触している。そして、該軸40には第1伝達ギヤ31が固
設されている。さらに軸40は第6図に示すように前記ピ
ックアップローラ20を前記弾性体10に圧接するための圧
接部材36に軸支されている。この圧接部材36はフレーム
31aの曲折部32に螺入している圧接力調整ボルト44と、
前記圧接部材44の曲折部32との間に張架されている圧接
ばね42によって引っ張られており、上記ピックアップロ
ーラ20の弾性体10に対する接触力を調節可能にしてい
る。
第1伝達ギャ31には軸37に軸支された第2伝達ギャ32
が噛合している。この軸37は圧接部材36の軸穴36aに軸
支されるとともに、該軸穴36aを貫通して両フレーム30
a、30bに軸支されており、上記圧接部材36はこの軸37を
支点として前記ピックアップローラ20を弾性体10に押圧
している。
さらに、両フレーム30a、30bに軸支されている軸39に
第3伝達ギャ34が圧入され、上記第2伝達ギャ32と噛合
しているとともに、同軸に出力ギャ33が固定され、この
出力ギャ33は第10図に示すようにカメラのフォーカスリ
ングCの内歯ギャC1に噛合している。
以上の説明のように、運動抽出体であるピックアップ
ローラ20(抽出手段)は第1伝達ギヤ31、第2伝達ギヤ
32、第3伝達ギヤ33、そして出力ギヤ33を介しカメラの
フォーカスリングC(第1、第2のレンズ支持手段の何
れか他の一方)の内歯ギヤC1に噛合し連結することで運
動伝達系を構成し、ピックアップローラ20(抽出手段)
により抽出される弾性体10の振動による回転運動でレン
ズの位置を適宜に可変(第1、第2のレンズ支持手段の
相対移動によりレンズ間の距離)駆動することとなる。
第9図にカメラの自動焦点装置全体のブロック図を示
す。
第10図は本発明の自動焦点装置を装備したカメラGの
前方斜視図を示している。
カメラGにはカメラ本体Dの前部にレンズユニットB
をフォーカスリングCによって焦点調節可能に取り付け
てあり、該フォーカスリングCは上記第9図に示す構成
の自動焦点装置の作用によって自動的に焦点調節ができ
るとともに、外部から手動によっても調節可能となって
いる。
尚、合焦点信号手段Eは基線長の間隔をもって配設さ
れたCCD等からなる第1の受光素子E1と第2の受光素子E
2と、受光素子E1、E2に被写体からの反射光を集光させ
るための第1のレンズE3と第2のレンズE4と、各受光素
子E1、E2が捕らえたデータを比較して前ピンか後ピンか
を判断する信号処理回路E5とから構成されている。
この合焦点信号手段Eは、ピントが合っている状態に
おいては、第1の受光素子E1と第2の受光素子E2との出
力データの差が0に、前ピン状態では出力データの差が
+に、後ピン状態では出力データの差が−にそれぞれ変
化するよう予じめ信号処理回路E5を調節しておく。
つまり、前ピンか後ピンかの状態を合焦点信号手段E
が前ピンか後ピンかに応じ反転出力を第1図で示す超音
波モータ駆動回路に出力するようになっている。
第11図は、その超音波モータ駆動回路で、図中CW/CCW
端子に先の合焦点信号手段Eからの出力に応じHレベル
かLレベルかに反転制御されることによって昇圧トラン
スT1及び昇圧トランスT2の一方が昇圧され、それに対応
する圧電体12aもしくは12bの一方に電圧が加えられるこ
とにより弾性体10が励振する。そしてこの弾性体10の励
振状態に応じ前記運動抽出体20が回転しレンズユニット
Bを駆動して焦点調整する。
上記のような超音波モータAは、第12図(a)に示す
レンズ鏡筒Cのように、内筒C2と外筒C3との間に介装さ
れる。すなわち、第12図(b)のように弾性体10に設け
られた運動抽出手段20が内筒C2に駆動力を伝えるように
し、しかも駆動力はレンズの光軸方向Kに平行の方向に
作用している。
第12図(C)には、上記レンズ鏡筒Cの外筒C3に弾性
体10が一体成形されたものが示されている。このような
構成によれば、レンズ鏡筒を一層コンパクトにすること
ができる。なお、このような加工は、例えばレーザ加工
手段あるいは放電加工手段などによって達成することが
できる。
第13図に示すものは、内外筒C2、C3の中間に介装され
た運動抽出手段20による駆動力が、光軸Kに対して内筒
1または外筒2が回転する方向に作用するように構成さ
れたものである。
上記のように、本発明に係る超音波モータ駆動レンズ
鏡筒は極めてコンパクトにレンズ鏡筒を構成ることが可
能である。
[発明の効果] 以上のように本発明は、縦振動によって屈曲振動を生
起可能な平板状の弾性体を駆動源とする超音波モータを
利用することによって、その弾性体の振動節部を直接支
持することが出来、そのため支持方法が簡単で、しかも
平板状の弾性体の形状を利用しレンズ鏡筒内に容易に配
設することが出来、コンパクトに構成された超音波モー
タ駆動レンズ鏡筒を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係る超音波モータの基本的構成を示
す図、第2図はその超音波モータの駆動原理を説明する
ための断面図、第3図は同斜視図、第4図は発明に係る
超音波モータの動作を説明するための図、第5図(a)
は第2図における超音波モータの要部構成を示す図、第
5図(b)及び(c)は同断面図、第5図(d)は同装
置のトルクー回転数特性の実験値を示すグラフ、第6図
は第2図乃至第5図で示す超音波モータの全体分解斜視
図、第7図及び第8図は第6図の超音波モータを表裏か
ら見た組立斜視図、第9図はカメラの自動焦点装置のブ
ロック図、第10図は発明の自動焦点装置を具備したカメ
ラの斜視図、第11図は発明に係る超音波モータの駆動回
路図、第12図(a)ないし(c)はレンズ鏡筒の一実施
例を示す構成説明図、第13図は同じくレンズ鏡筒の他の
実施例の構成図である。 A……超音波モータ、10……振動体、12a・12b……圧電
体、16……スイッチング手段20……運動抽出手段、E…
…合焦点信号手段

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レンズを支持してレンズ間の距離を可変す
    る第1、第2のレンズ支持手段を有するレンズ鏡筒にお
    いて、縦振動節部を有し縦振動によって屈曲振動を誘起
    する平板状の弾性体と、該弾性体の相対向する二つの偏
    平面の一方又は他方にそれぞれ設けられた第1の圧電体
    と、電気的にオープンにされた第2の圧電体とからなる
    振動体部と、前記弾性体の縦振動共振周波数の交流電圧
    を前記第1の圧電体にのみ印加する電源と、前記電源の
    印加によって前記弾性体に誘起する縦振動と屈曲振動と
    により一方向の運動を抽出する抽出手段とを備え、前記
    振動体部の弾性体の少なくとも縦振動節部を上記レンズ
    鏡筒の第1、第2のレンズ支持手段の何れか一方に固定
    し、前記抽出手段を前記第1、第2のレンズ支持手段の
    何れか他の一方に連結させ、該抽出手段の前記一方向の
    運動を伝達させたことを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】レンズを支持してレンズ間の距離を可変す
    る第1、第2のレンズ支持手段を有するレンズ鏡筒にお
    いて、縦振動節部を有し縦振動によって屈曲振動を誘起
    する平板状の弾性体と、該弾性体の相対向する二つの偏
    平面の一方又は他方にそれぞれ設けられた第1、第2の
    圧電体とからなる振動体部と、前記弾性体の縦振動共振
    周波数に等しい周波数の交流電圧を前記圧電体に印加す
    る電源と、前記電源を前記第1、第2の圧電体に択一的
    に接続する電源切換手段と、前記電源切換手段によって
    前記電源を前記第1、第2の圧電体に選択的に印加する
    一方、非印加側の圧電体を電気的にオープンにし前記弾
    性体に誘起される縦振動と屈曲振動とにより両方向の運
    動を抽出する抽出手段とを備え、前記振動体部の弾性体
    の少なくとも縦振動節部を上記レンズ鏡筒の第1、第2
    のレンズ支持手段の何れか一方に固定し、前記抽出手段
    を前記第1、第2のレンズ支持手段の何れか他の一方に
    連結させ、該抽出手段の前記両方向の運動を伝達させた
    ことを特徴とするレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】前記抽出手段による前記第1、第2のレン
    ズ支持手段の少なくとも何れか一方を、レンズ鏡筒の光
    軸方向に沿って移動させるようにした請求項1,2記載の
    レンズ鏡筒。
  4. 【請求項4】前記抽出手段による前記第1、第2のレン
    ズ支持手段の少なくとも何れか一方を、レンズ鏡筒の光
    軸周りに回転する方向に移動させるようにした請求項1,
    2記載のレンズ鏡筒。
  5. 【請求項5】前記弾性体をレンズ鏡筒の第1、第2のレ
    ンズ支持手段の何れかに一体に形成したことを特徴とす
    る請求項1乃至4記載のレンズ鏡筒。
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