JP3080191B2 - ステレオ信号合成装置 - Google Patents
ステレオ信号合成装置Info
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- JP3080191B2 JP3080191B2 JP03341059A JP34105991A JP3080191B2 JP 3080191 B2 JP3080191 B2 JP 3080191B2 JP 03341059 A JP03341059 A JP 03341059A JP 34105991 A JP34105991 A JP 34105991A JP 3080191 B2 JP3080191 B2 JP 3080191B2
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Description
ホンで聴取するとき、またはヘッドホン受聴と等価なス
ピーカ再生で聴取するとき(以下、単にヘッドホンで聴
取する、ヘッドホン受聴等と表す)に、全方向に分布す
る多数の音源に対応する良好な定位感を聴取者に付与で
きるステレオ信号合成装置に関するものである。
において測定または模擬した音源と両耳との各間のイン
パルスレスポンスを音源信号に畳み込んだステレオ信号
を用いていた。
はある音源からの音を両耳で聞いて、音源の方向、位置
を判別している。すなわち、定位感を得ている。そこで
実際にある音源から両耳に到来する各音を、ヘッドホン
でそれぞれ両耳元に再生すれば良好な定位感が得られる
はずである。しかし、音源と両耳との間の伝達特性を用
いたフイルタまたは畳み込み器を通して作られたステレ
オ信号をヘッドホンで聴取する場合は、音源が聴取者の
横方向、後ろ方向にある場合は音像が頭外に良好に定位
するが、音源が聴取者の前方にある場合は、音像は頭内
に定位する。これは前方に音源がある場合の微妙な伝達
特性を持った両耳信号が再生できないからである。一
方、ステレオ信号を前方の左右スピーカから再生した場
合は、横方向、後ろ方向にある音源がある場合は、音像
の定位は難しいが、前方向(二つのスピーカの範囲内)
にある音源は良好に音像が前方に定位する。これは図2
Aに示すように左のスピーカから聴取者の右耳にはいる
信号と、右のスピーカから聴取者の左耳にはいる信号
(クロストーク成分)の存在によるためと考えられる。
き、前方に音源がある場合も良好な定位感を聴取者に付
与できるステレオ信号合成装置を提供することにある。
号は、音源と左耳との間の伝達特性が与えられた第1フ
イルタまたは畳み込み器と、音源と右耳との間の伝達特
性が与えられた第2フイルタまたは畳み込み器とへ供給
され、これら第1,第2フイルタまたは畳み込み器の各
出力はそれぞれ第1,第2分岐器へ供給され、前方向の
音源について第1分岐器はその入力を第3及び第4フイ
ルタまたは畳み込み器へ供給し、第2分岐器はその入力
を第5及び第6フイルタまたは畳み込み器へ供給し、前
方向以外の音源について第1分岐器はその入力を第1合
成器へ供給し、第2分岐器はその入力を第2合成器へ供
給する。第3フイルタまたは畳み込み器は再生用左スピ
ーカと左耳との間の伝達特性が与えられ、第4フイルタ
または畳み込み器は再生用左スピーカと右耳との間の伝
達特性が与えられ、第5フイルタまたは畳み込み器は再
生用右スピーカと右耳との間の伝達特性が与えられ、第
6フイルタまたは畳み込み器は再生用右スピーカと左耳
との間の伝達特性が与えられている。第1合成器は第3
フイルタまたは畳み込み器の出力と第6フイルタまたは
畳み込み器の出力と第1分岐器の出力とが合成されて左
チャンネル信号として出力され、第2合成器は第5フイ
ルタまたは畳み込み器の出力と、第4フイルタまたは畳
み込み器の出力と、第2分岐器の出力とを合成して右チ
ャンネル信号として出力する。
インパルスレスポンスをソース信号に畳み込んだ信号ま
たは両耳間音圧差と時間差とで定位感を付与した信号
が、スピーカ再生を模擬した直接成分にクロストーク成
分を付加したステレオ信号とされ、例えば実音源が聴取
者を中心とする円周上を移動した場合、聴取者は自分を
中心とする円周上の定位感を得ることができる。
は、ひとつの音源に対応する良好な定位感を再生するた
めのものである。音源信号、入力端子11は実音源と左
耳との間の伝達特性を与えるフイルタまたは畳み込み器
12と、実音源と右耳との間の伝達特性を与えるフイル
タまたは畳み込み器13との各入力側に接続される。フ
イルタまたは畳み込み器12及び13の各出力側はそれ
ぞれ分岐器14及び15に接続される。分岐器14は実
音源が前方にある場合は入力された左信号をフイルタま
たは畳み込み器16及び17へ供給し、実音源がそれ以
外の方向にある場合は合成器18へ供給する。分岐器1
5は入力された右信号を実音源が前方にある場合はフイ
ルタまたは畳み込み器19及び21へ供給し実音源がそ
れ以外の方向にある場合は合成器22へ供給する。
スピーカと左耳との間の伝達特性(直接成分)が与えら
れ、フイルタまたは畳み込み器17は再生用左スピーカ
と右耳との間の伝達特性(クロストーク成分)が与えら
れ、フイルタまたは畳み込み器19は再生用右スピーカ
と右耳との間の伝達特性(直接成分)が与えられ、フイ
ルタまたは畳み込み器21は再生用右スピーカと左耳と
の間の伝達特性(クロストーク成分)が与えられる。合
成器18は分岐器14からの左信号とフイルタまたは畳
み込み器16の出力信号と、およびフイルタまたは畳み
込み器21の出力信号とを合成して出力端子23に左チ
ャンネル信号として出力する。合成器22は分岐器15
からの右信号と、フイルタまたは畳み込み器19の出力
信号と、フイルタまたは畳み込み器17の出力信号とを
合成して右チャンネル信号として出力端子24に出力す
る。フイルタまたは畳み込み器16,17,19,21
はスピーカ再生を模擬する部分である。フイルタまたは
畳み込み器12,13,16,17,19,21の各伝
達特性は実測により求める、再生用左スピーカと再生用
右スピーカと聴取者との関係は通常のステレオ聴取を想
定し、例えばこれら3つが2mを1辺とする正三角形に
配された場合について前記各伝達特性を求めればよい。
また音源が前方向にあると言うことは例えば聴取者の前
方±30°以内に音源がある場合を前方向にあるとす
る。
定位すべき音像は必ず前方に定位する。一方、ヘッドホ
ン受聴時は、前方に定位すべき音像は必ず頭内に定位す
る。両者の再生時の両耳にはいる信号の違いはクロスト
ーク成分にあり、この成分が前方定位に大きな貢献をし
ていると考えられる。この場合のクロストーク成分は、
左スピーカから右耳への音と、右スピーカから左耳への
音である。そこで音源が聴取者の横方向または後ろ方向
にある場合は、例えばダミーヘッドを用いて測定した音
源と両耳との間の伝達特性を用いたフイルタまたは畳み
込み器を通して作られたステレオ信号を作り、音源が聴
取者の前方にある場合は、前記作られたステレオ信号に
対し、さらにスピーカ再生を模擬した直接成分と、クロ
ストーク成分とをそれぞれ付加したステレオ信号を作
る。
実音源と左耳との間の伝達特性を与えるフイルタまたは
畳み込み器12と、実音源と右耳との間の伝達特性を与
えるフイルタまたは畳み込み器13とをそれぞれ通過す
る。そして実音源と左耳との間の伝達特性を与えるフイ
ルタまたは畳み込み器12によって作られた信号は、分
岐器14により、実音源が前方にある場合はフイルタま
たは畳み込み器16及び17へ分岐され、実音源がそれ
以外の方向にある場合は合成器18へ供給される。一
方、実音源と右耳との間の伝達特性を与えるフイルタま
たは畳み込み器13によって作られた信号は分岐器15
により、実音源が前方にある場合はフイルタまたは畳み
込み器19及び21へ分岐され、実音源がそれ以外の方
向にある場合は合成器22へ供給される。
フイルタまたは畳み込み器16からの直接成分に、フイ
ルタまたは畳み込み器21からのクロストーク成分が合
成器18で付加されて左信号として出力される。またフ
イルタまたは畳み込み器19からの直接成分に、フイル
タまたは畳み込み器17からのクロストーク成分が合成
器22で付加されて右信号として出力される。
源を移動させた時の音像定位の軌跡を従来装置により作
った信号の場合をAに、この発明装置で作った信号の場
合をBにそれぞれ示す。従来装置では前方の音像定位が
得られないが、この発明装置では聴取者を中心とする円
となり、正しく音像定位が得られることがわかる。前記
実施例では一つの音源に対して良好な定位感を聴取者に
付与できることを示した。多数の音源に対しては、各音
源ごとに図1に示した構成を設け、その各左チャンネル
出力を加算器で加算して出力し、各右チャンネル出力を
他の加算器で加算して出力すればよい。
13,16,17,19,21により、それぞれ、その
各対応通路のインパルスレスポンスを対応信号に畳み込
むことを想定した。しかし例えば音源信号を左用の利得
付与回路と遅延回路との直列回路に通すと共に右用の利
得付与回路と遅延回路との直列回路に通し、これら利得
付与回路に適当な利得を与え、かつこれら遅延回路に適
当な遅延を与えて、その各経路の出力を左チャンネル信
号、右チャンネル信号として、両耳における音圧差と両
耳への到達時間差とを与えて定位感を与えるようにして
もよい。この手法は再生用左、右スピーカと左、右耳と
の各直接成分、クロストーク成分の作成にも同様に適用
できる。これらの場合における利得付与回路と遅延回路
も対応通路の伝達特性を大まかに表わしているものであ
るから、この明細書では、フイルタまたは畳み込み器1
2,13,16,17,19,21はそれぞれ利得付与
回路と遅延回路とで構成する場合も含むものである。
24の左チャンネル信号、右チャンネル信号はヘッドホ
ンの左右の入力端子へ供給するのみならず、ヘッドホン
受聴と等価なスピーカ再生装置の左、右の入力端子へ供
給してもよい。
方向の音源については音源と両耳との間のインパルスレ
スポンスを音源信号に畳み込んだ信号、または両耳間音
圧差と時間差とで定位感を付与した各信号から、スピー
カ再生を模擬した直接成分とクロストーク成分とを作
り、その直接成分と対応するクロストーク成分とを合成
することによりステレオ信号を作り、ヘッドホン受聴時
に全方向に分布する多数の音源に対応する良好な定位感
を聴取者に付与できる。
図。
Claims (1)
- 【請求項1】 音源信号が入力され、音源と左耳との間
の伝達特性が与えられた第1フイルタまたは畳み込み器
と、 上記音源信号が入力され、上記音源と右耳との間の伝達
特性が与えられた第2フイルタまたは畳み込み器と、 再生用左スピーカと左耳との間の伝達特性が与えられた
第3フイルタまたは畳み込み器と、 上記再生用左スピーカと右耳との間の伝達特性が与えら
れた第4フイルタまたは畳み込み器と、 再生用右スピーカと右耳との間の伝達特性が与えられた
第5フイルタまたは畳み込み器と、 上記再生用右スピーカと左耳との間の伝達特性が与えら
れた第6フイルタまたは畳み込み器と、 上記第1フイルタまたは畳み込み器の出力を、前方向の
音源について上記第3フイルタまたは畳み込み器及び上
記第4フイルタまたは畳み込み器へ供給し、前方向以外
の方向の音源について第1合成器へ供給する第1分岐器
と、 上記第2フイルタまたは畳み込み器の出力を、前方向の
音源について上記第5フイルタまたは畳み込み器及び上
記第6フイルタまたは畳み込み器へ供給し、前方向以外
の方向の音源について第2合成器へ供給する第2分岐器
と、 上記第3フイルタまたは畳み込み器の出力と、上記第6
フイルタまたは畳み込み器の出力と、上記第1分岐器か
ら供給される出力とを合成して左チャンネル信号として
出力する上記第1合成器と、 上記第5フイルタまたは畳み込み器の出力と、上記第4
フイルタまたは畳み込み器の出力と、上記第2分岐器か
ら供給される出力とを合成して右チャンネル信号として
出力する上記第2合成器と、 を具備するステレオ信号合成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03341059A JP3080191B2 (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | ステレオ信号合成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03341059A JP3080191B2 (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | ステレオ信号合成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05176400A JPH05176400A (ja) | 1993-07-13 |
JP3080191B2 true JP3080191B2 (ja) | 2000-08-21 |
Family
ID=18342863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03341059A Expired - Lifetime JP3080191B2 (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | ステレオ信号合成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3080191B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000041065A (ko) * | 1998-12-21 | 2000-07-15 | 이형도 | 3차원 입체 음향 헤드폰 |
-
1991
- 1991-12-24 JP JP03341059A patent/JP3080191B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05176400A (ja) | 1993-07-13 |
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