JP3079971B2 - 燃焼機器 - Google Patents

燃焼機器

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JP3079971B2
JP3079971B2 JP07247247A JP24724795A JP3079971B2 JP 3079971 B2 JP3079971 B2 JP 3079971B2 JP 07247247 A JP07247247 A JP 07247247A JP 24724795 A JP24724795 A JP 24724795A JP 3079971 B2 JP3079971 B2 JP 3079971B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸素濃度を検出する限
界電流式酸素センサを排ガス流路内に配置して空燃比制
御を行う燃焼機器であり、さらに詳しくは不完全燃焼を
発生することなく燃焼させるために、限界電流式酸素セ
ンサのセンサ出力が正常かを検定する手段を有する燃焼
機器に関する。
【0002】
【従来の技術】燃焼機器を様々な環境下で使用すると、
外気温度の変動・気圧の変動・燃料供給手段や空気供給
手段の耐久性にまつわる変動のため、燃料供給量や空気
供給量が当初の計算値より変動する。例えば、海抜20
00メートルの酸素希薄環境の高地では空気供給量(酸
素供給量)が平地と大きく異なり、平地で求めた当初の
計算値のまま使用すると不完全燃焼が発生する。この不
完全燃焼発生を防止するため燃焼機器は、空気量が少々
変動しても良好に燃焼するように燃焼部の構成を工夫
し、さらに燃焼状態の監視手段を併設している。
【0003】一方、空気過剰率が燃焼排ガス流路中の酸
素濃度と相関があることに着目し、酸素濃度を計測する
酸素センサを開発して、この酸素センサを燃焼排ガス流
路中に配置して最適な酸素濃度つまり空気過剰率になる
ように制御を行う燃焼機器の提案が、特開平3−330
225号公報でなされている。この提案されている燃焼
機器は、図19に示すように限界電流式酸素センサ5を
排ガス流路4に配置し、燃料供給手段1または空気供給
手段2を空燃比制御手段8で制御する構成である。限界
電流式酸素センサ5を用いて常に燃焼排ガス中酸素濃度
を一定になるように制御しているため、空気過剰率が常
に一定に保たれ不完全燃焼発生を防止できる利点があ
る。そして限界電流式酸素センサ5の劣化に伴う酸素濃
度の誤測定を防止するため、大気中における酸素センサ
出力を所定値に調整した後、排ガス流路中の酸素濃度の
検出を行っている。
【0004】また最近になると、この種の燃焼機器にお
いて限界電流式酸素センサの劣化に伴う酸素濃度の誤測
定を防止するための提案が種々なされ、例えば、特開平
6−307628号公報では酸素濃度の計測時のみ監視
電圧を印加する方法、また特開平6−307627号公
報では空気供給手段2の出力を推定情報を用いて補正す
る方法、特開平7−27334号公報ではフレームロッ
ドなどの燃焼検知部を用いて空燃比目標値を補正する方
法がある。また限界電流式酸素センサ自体についても、
特開平7−55760号公報では特定の速度で電圧を印
加して経時劣化を検査する方法などが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の提案され
ている技術の場合、限界電流式酸素センサが正常か異常
かの検定が燃焼用電圧値の印加状態で行われるため、大
気中において限界電流式酸素センサが燃焼用電圧値の印
加状態で正常に働かない場合、この検定方法では仮に限
界電流式酸素センサが誤測定を起こしていても制御側は
正常と誤判断する。そのため、限界電流式酸素センサを
用いて燃焼排ガス中酸素濃度が一定になるように制御す
る場合、限界電流式酸素センサが誤測定を起こすと不完
全燃焼が発生する問題点がある。この理由は、限界電流
式酸素センサが誤測定を起こすとセンサ出力は同一でも
燃焼排ガス中酸素濃度は異なる濃度となり、そのため本
来は良好な燃焼が得られる領域で制御しているはずが、
不完全燃焼領域で制御していることとなるためである。
【0006】一方、限界電流式酸素センサによる制御に
フレームロッドなどの燃焼検知部を用いた提案の場合、
燃焼機器の使用によって短期間にフレームロッドの材質
劣化が起ってその火炎電流信号値が小さくなった場合、
限界電流式酸素センサによる制御は正常なのに、火炎電
流信号は予め記憶させた設定値と異なる値となり、燃焼
機器は不完全燃焼が発生したと判断して運転を停止させ
ることとなる。これは、限界電流式酸素センサによる制
御酸素濃度が、火炎電流信号の域値に対応する酸素濃度
のすぐ近辺に存在するため、フレームロッドの材質劣化
が有るとこの制御酸素濃度での火炎電流信号値はそれに
ともない小さい値となるためである。そのため、この提
案の燃焼機器はすぐに使用できなくなり、寿命が極端に
短い問題点があった。また、この提案は、火炎電流信号
値を常時検定しているため、限界電流式酸素センサによ
る制御中に偶発的に火炎電流信号が予め記憶させた設定
値と異なる値となった場合、燃焼機器は不完全燃焼が発
生したと判断して運転を停止させる弊害があった。
【0007】本発明は、かかる従来の問題点を解決する
もので、不完全燃焼を発生することなく燃焼させるため
に、限界電流式酸素センサのセンサ出力が正常かを検定
する手段を有する燃焼機器を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明の空燃比制御手段を有する燃焼機器は、非燃焼
時に限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値で印加させて
大気に曝した際のセンサ出力Aを測定するセンサ出力検
出手段と、センサ出力検出手段で測定されたセンサ出力
Aと予め記憶された域値Eと比較しその比較値に基づい
て印加電圧値を決定する印加電圧決定手段と、印加電圧
決定手段で決定された印加電圧にするために素子駆動用
直流電源が印加する電圧を高く変更する電圧変更手段
と、限界電流式酸素センサを電圧変更手段で高くされた
電圧値で大気中で印加させた際のセンサ出力Bを測定す
るセンサ補正出力検出手段と、センサ補正出力検出手段
で測定されたセンサ出力Bとセンサ出力検出手段で測定
されたセンサ出力Aを比較して限界電流性を判断する限
界電流性判断手段と、限界電流性判断で限界電流と判断
された場合に作動してセンサ補正出力検出手段で測定さ
れたセンサ出力Bに基づいて空燃比目標値設定手段で設
定される空燃比目標値を補正する空燃比目標値補正手段
とを付与した構成とした。
【0009】また上記問題点を解決するため本発明の空
燃比制御手段を有する燃焼機器は、非燃焼時に限界電流
式酸素センサを燃焼用電圧値で印加させ大気に曝した際
のセンサ出力Aを測定するセンサ出力検出手段と、素子
駆動用直流電源が印加する電圧を高くする電圧変更手段
と、限界電流式酸素センサを電圧変更手段で高く変更さ
れた電圧値で印加させ大気に曝した際のセンサ出力Bを
測定するセンサ補正出力検出手段と、センサ補正出力検
出手段で測定されたセンサ出力Bとセンサ出力検出手段
で測定されたセンサ出力Aを比較して限界電流性を判断
する限界電流性判断手段と、限界電流性判断で限界電流
と判断された場合に作動してセンサ補正出力検出手段で
測定されたセンサ出力Bに基づいて空燃比目標値設定手
段で設定される空燃比目標値を補正する空燃比目標値補
正手段とを付与した構成とした。
【0010】また上記問題点を解決するため本発明の空
燃比制御手段を有する燃焼機器は、素子駆動用直流電源
が印加する電圧を高くする電圧変更手段と、非燃焼時に
限界電流式酸素センサを電圧変更手段により燃焼用電圧
値より高い電圧値で暖気起動させ大気に曝した際のセン
サ出力Bを測定するセンサ補正出力検出手段と、センサ
補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bが起動時に
オーバーシュートするかで限界電流性を判断する限界電
流性判断手段(II)と、限界電流性判断(II)で限界電
流と判断された場合に作動してセンサ補正出力検出手段
で測定されたセンサ出力Bに基づいて空燃比目標値設定
手段で設定される空燃比目標値を補正する空燃比目標値
補正手段とを付与した構成とした。
【0011】また上記問題点を解決するため本発明の空
燃比制御手段を有する燃焼機器は、非燃焼時に限界電流
式酸素センサを燃焼用電圧値で印加させて大気に曝した
際のセンサ出力Aを測定するセンサ出力検出手段と、セ
ンサ出力検出手段で測定されたセンサ出力Aと予め記憶
された域値Eと比較しその比較値に基づいて印加電圧値
を決定する印加電圧決定手段と、印加電圧決定手段で決
定された印加電圧にするために素子駆動用直流電源が印
加する電圧を高くする電圧変更手段と、非燃焼時に限界
電流式酸素センサを電圧変更手段により燃焼用電圧値よ
り高い電圧値で暖気起動させ大気に曝した際のセンサ出
力Bを測定するセンサ補正出力検出手段と、センサ補正
出力検出手段で測定されたセンサ出力Bが起動時にオー
バーシュートするかで限界電流性を判断する限界電流性
判断手段(II)と、限界電流性判断(II)で限界電流と
判断された場合に作動してセンサ補正出力検出手段で測
定されたセンサ出力Bに基づいて空燃比目標値設定手段
で設定される空燃比目標値を補正する空燃比目標値補正
手段とを付与した構成とした。
【0012】
【0013】また上記問題点を解決するため本発明の空
燃比制御手段を有する燃焼機器は、空燃比制御手段での
制御を解除した状態において燃料供給手段または空気供
給手段のいずれかの一方の制御で排ガス中酸素濃度を高
くした燃焼状態にする異常検出用設定手段と、異常検出
用設定手段での燃焼状態において限界電流式酸素センサ
からのセンサ出力Zを測定する異常出力検出手段と、異
常出力検出手段で測定されたセンサ出力Zと予め記憶さ
れた上限値H1および下限値H2との大小を比較する出
力異常検定手段と、出力異常検出手段で限界電流式酸素
センサからのセンサ出力Zが値H1以上または値H2未
満の場合は警報を発する警報発生手段とを付与した構成
とした。
【0014】
【作用】本発明は上記構成にしたため、大気中において
限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値より高くした電圧
値で作動させる際の電圧値が最適値に設定されるため短
時間でセンサ出力Bが得られる、センサ出力Bが限界電
流性であるかが判断されるためその精度が高い、センサ
出力Bに基づいて空燃比目標値を補正するため常に正し
い空燃比目標値が得られる。従って、常に正しい酸素濃
度で空燃比制御できる。
【0015】また本発明は上記構成にしたため、大気中
において限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値より高く
した電圧値で作動させる際のセンサ出力Bが限界電流性
であるかが判断されるためその精度が高い、センサ出力
Bに基づいて空燃比目標値を補正するため常に正しい空
燃比目標値が得られる。従って、常に正しい酸素濃度で
空燃比制御できる。
【0016】また本発明は上記構成にしたため、大気中
において限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値より高く
した電圧値で作動させる際のオーバーシュートによりセ
ンサ出力Bが限界電流性であるかが判断されるためセン
サ出力Bの精度が高い、センサ出力Bに基づいて空燃比
目標値を補正するため正しい空燃比目標値が得られる。
従って、常に正しい酸素濃度で空燃比制御できる。
【0017】また本発明は上記構成にしたため、大気中
において限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値より高く
した電圧値で作動させる際の電圧値が最適値に設定され
るため短時間でセンサ出力Bが得られる、オーバーシュ
ートによりセンサ出力Bが限界電流性であるかが判断さ
れるためセンサ出力Bの精度が高い、センサ出力Bに基
づいて空燃比目標値を補正するため常に正しい空燃比目
標値が得られる。従って、常に正しい酸素濃度で空燃比
制御できる。
【0018】
【0019】また本発明は上記構成にしたため、排ガス
中酸素濃度を高くした燃焼状態における限界電流式酸素
センサのセンサ出力Zが予め記憶された上限値H1およ
び下限値H2より大小が判断されるため、限界電流式酸
素センサの故障が判断できる。従って、誤った酸素濃度
での空燃比制御が防止できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0021】図1は本発明の一実施例である燃焼機器の
ブロック図である。1は燃料を供給する燃料供給手段、
2は空気を供給する空気供給手段、3は燃料を空気と混
合して燃焼させる燃焼部である。4は燃焼排ガスが通過
する排ガス流路であり、限界電流式酸素センサ5が配置
されている。限界電流式酸素センサ5は、その電極(記
載せず)に電圧を印加する素子駆動用直流電源6と、セ
ンサ出力を得るための電流検出手段7とで閉回路内が構
成されている。8は空燃比制御手段であり、電流検出手
段7からのセンサ出力に基づいて燃料供給手段1または
空気供給手段2のいずれかの一方の制御を空燃比目標値
になるように行う。9は空燃比目標値設定手段であり、
設定された空燃比目標値の信号を発する。
【0022】10はセンサ出力検出手段であり、燃焼停
止後に限界電流式酸素センサ5を燃焼用電圧で作動させ
大気に曝した際のセンサ出力Aを測定する。11は印加
電圧決定手段であり、センサ出力検出手段10で測定し
たセンサ出力Aと予め記憶された域値Eと比較しその比
較値に基づいて印加電圧値の決定を行う。12は電圧変
更手段であり、印加電圧決定手段11で決定された印加
電圧にするために、素子駆動用直流電源6が印加する電
圧を高く変更する。
【0023】13はセンサ補正出力検出手段であり、大
気中で限界電流式酸素センサ5を電圧変更手段12で高
くした電圧値で作動させ、その際のセンサ出力Bを測定
する。14は限界電流性判断手段であり、センサ補正出
力検出手段13で測定されたセンサ出力Bと、センサ出
力検出手段10で測定されたセンサ出力Aを比較して、
限界電流性の判断を行う。15は空燃比目標値補正手段
であり、限界電流性判断14で限界電流と判断された場
合に作動して、センサ補正出力検定手段15で測定され
たセンサ出力Bに基づいて、空燃比目標値設定手段9に
設定された空燃比目標値の補正を行う。
【0024】16は加熱用直流電源であり、限界電流式
酸素センサ5を所定温度まで加熱するための電源であ
る。
【0025】センサ出力は基本的には電流検出手段7で
発生する。そのため、センサ出力Aを測定するセンサ出
力検出手段10、センサ出力Bを測定するセンサ補正出
力検出手段13は、電流検出手段7で発生した大気中で
の各電圧値でのセンサ出力値AおよびBを測定する(読
み取る)手段である。以下、同種の各種の出力検出手段
は、電流検出手段7で発生した各種センサ出力値を測定
する(読み取る)手段で表現する。
【0026】図2は、本発明の第一の実施例である燃焼
機器の制御流れのフローチャートである。燃焼が停止し
て大気が流入し、燃焼用電圧値で作動させた限界電流式
酸素センサが大気中に曝された時からスタートする。ま
ずステップ1で、限界電流式酸素センサが作動状態で大
気中に所定時間曝される。所定時間経過するとステップ
2で、限界電流式酸素センサの大気中でのセンサ出力A
を読み取る。ステップ3では、大気中でのセンサ出力A
と予め記憶させた域値Eとの比較が行われ、センサ出力
Aと域値Eの大小に応じて印加電圧が決定される。ステ
ップ4では、限界電流式酸素センサに印加する電圧値が
高く変更される。ステップ5では、印加電圧の変更後大
気中に所定時間曝される。ステップ6では、印加電圧が
変更された限界電流式酸素センサの大気中でのセンサ出
力Bを読み取る。ステップ7では、燃焼時での印加電圧
状態のセンサ出力Aと、印加電圧が高く変更されたセン
サ出力Bとの比較が行われ、限界電流か否かが判断され
る。限界電流と判断された場合はステップ8に進み、セ
ンサ出力Bに基づいて空燃比目標値の補正を行う。ステ
ップ9では、補正された新しい空燃比目標値の設定を行
う。一方、限界電流でないと判断された場合はステップ
10に進み、警報を発する。
【0027】図3は、本発明の実施例である燃焼機器の
限界電流式酸素センサに用いた素子の一部破断斜視図で
ある。30は板状の酸素イオン電導性固体電解質であ
り、片側にカソード電極31aが、他面側にアノード電
極31b(記載せず)が形成されている。この固体電解
質板30の片側上部に、カソード電極31aを囲み、始
端と終端がお互いに間隔を有するように配置された1個
の螺旋型硝子膜32が配置されている。そして螺旋型硝
子膜32の上部にシール板33を配置して、螺旋型硝子
膜32とシール板33で拡散制限体を構成し、酸素拡散
孔34が螺旋型硝子膜32の相対向する隔壁と固体電解
質30とシール板33で囲まれる螺旋型の空間で形成さ
れるようにした。酸素は酸素拡散孔34を経由してカソ
ード電極31aへ拡散する。なお、シール板33の上部
には加熱部35が配置されている。この素子は、断熱材
で周囲から外包されさらにこの断熱材をステンレス製金
網ケースで外包して限界電流式酸素センサとして用いら
れる。
【0028】次に具体的実験例にもとずいて説明する。
素子に用いられる材料は以下の通りである。固体電解質
板30としてY23を8mol%添加した安定化ジル
コニア(以下、ZrO2・Y23と記す)の焼結板、カ
ソード電極31aおよびアノード電極32bとして白金
に酸化ビスマスを3wt%混合した白金電極、螺旋型硝子
膜32として硝子(熱膨脹係数はZrO2・Y23と同
一であり、所定粒径の耐熱性粒子を微量含有)、シール
板33としてフォルステライト、加熱部35として白金
ヒータを用いた。
【0029】なお、カソード電極およびアノード電極
は、白金に1〜5wt%の酸化ビスマスを混合した白金電
極であり、酸化ビスマスが1wt%以下だと特性が得られ
ないし5wt%以上だと耐久性が悪いの観点から組成を決
定したものである。
【0030】製法について説明する。まず、カソード電
極31aおよびアノード電極31bを固体電解質板30
に厚膜印刷しその後に焼成する工程で形成した。その後
さらに、螺旋型硝子膜32を固体電解質板30に厚膜印
刷しその後に焼成する工程で形成した。一方、シール板
33のうえには加熱部35を厚膜印刷しその後に焼成す
る工程で形成した。つぎに、固体電解質板30上の螺旋
型硝子膜32とシール板33とを積層し加熱溶融するこ
とで酸素拡散孔34を形成した。そしてリード線36a
・36bを固定材を用いて取りつけて完成である。素子
の寸法は10×10×1.0mmである。
【0031】素子は断熱材で周囲から外包し、さらにこ
の断熱材をステンレス製金網のケースに収納した。そし
て、電流検出手段7として100Ωの抵抗を用いた駆動
回路を接続し、抵抗の両端の電圧値を測定しその電圧値
でセンサ出力が得られる様にした。なお、抵抗の両端電
圧値を100Ωで除することで電流を算出した。
【0032】限界電流式酸素センサの酸素20.6%大
気中における電圧電流特性を図4に示す。
【0033】使用初期品は、電圧0.6V以下において
は電圧の上昇に伴い電流が増加するイオン電流特性であ
ったが、電圧0.6V以上においては電圧に関わらず電
流が一定値を示す限界電流特性であった。さて限界電流
式酸素センサを燃焼排ガス中で使用する際は排ガス中水
分の影響を回避するために、印加電圧を1.0V以下に
設定する必要がある。そこで印加電圧を燃焼用電圧値
1.0Vに設定して燃焼排ガス中で使用すると、燃焼が
停止して大気が流入した雰囲気下では、使用初期品の電
流(センサ出力)はEとなる。そこで、値Eを予め記憶
させた域値とした。
【0034】一方、耐久試験品は、白金電極の劣化のた
め限界電流特性が電圧1.2V以上で得られる。従っ
て、印加電圧を燃焼用電圧値1.0Vに設定して燃焼排
ガス中で使用すると、燃焼が停止して大気が流入した雰
囲気下では、耐久試験品のセンサ出力はAとなり、限界
電流特性が得られない。そのため、大気中で酸素濃度が
正しく計測できる限界電流特性を得るためには、印加電
圧を1.2V以上に設定する必要がある。そこで、印加
電圧を変更して補正用電圧に設定すると限界電流特性が
得られセンサ出力はBとなる。このセンサ出力Bは、限
界電流領域であるならどの電圧値でも一定値である。
【0035】限界電流式酸素センサの酸素濃度ー電流特
性を図5に示す。使用初期品は、燃焼用電圧1.0Vで
の電流(センサ出力)が酸素濃度に対して全領域で直線
関係にある。大気中(酸素濃度20.6%)でのセンサ
出力はEであり、空燃比制御する酸素濃度を9.0%と
すると対応する目標値はXとなる。センサ出力が酸素濃
度に対して全領域でほぼ直線関係であるため、目標値X
はEの0.44倍となる。
【0036】耐久試験品は、燃焼用電圧1.0Vでのセ
ンサ出力が酸素濃度約17%までは直線関係でありそれ
以後の酸素濃度では変化せず一定値となる。そのため、
大気中(酸素濃度20.6%)でのセンサ出力Aでは酸
素濃度の計測ができない。しかし、電圧値を高くした補
正用電圧でのセンサ出力は酸素濃度に対して全領域で直
線関係にあり、大気中ではセンサ出力Bが得られる。
【0037】大気中(酸素濃度20.6%)でのセンサ
出力はBであり、空燃比制御する酸素濃度αを9.0%
とすると対応する目標値はYとなる。補正用電圧値での
センサ出力が酸素濃度に対して全領域でほぼ直線関係で
あるため、目標値Yはセンサ出力Bの0.44倍であ
る。この0.44倍は、酸素濃度αの9.0%を20.
6%で除した値の0.44倍である。このことより大気
中で限界電流が得られると、大気中でのセンサ出力を
0.44倍することで、酸素濃度9.0%となるための
空燃比制御目標値が得られることがわかる。このことで
空燃比制御目標値の補正ができる。
【0038】さて、電圧1.0Vでのセンサ出力Aと補
正用電圧でのセンサ出力Bとを比較すると、値Aは値B
の約0.82倍となっている。値Aが値Bの約0.82
倍となっている理由は、値Bが限界電流であるためであ
る。一方、仮に値Bが限界電流でないと仮定すると、そ
の値は値Bよりはるかに大きな値となるはずであり、値
Aとの比率は前述の値よりはるかに小さい値となる。こ
のことより、燃焼用電圧1.0Vでのセンサ出力Aと補
正用電圧でのセンサ出力Bとを比較すると、値Bが限界
電流であるか否かが判断できる。
【0039】補正用電圧は1.2V以上であるならどの
電圧値でもよいのだが、あまり電圧が高いと電子電導の
影響で限界電流が得られなくなるためその上限値を1.
8Vとした。また、この印加電圧の変更は時々行うこと
とした。
【0040】そこで、燃焼用電圧値における耐久品のセ
ンサ出力値Aと初期品のセンサ出力値(域値)Eとの関
係と、この関係で決定されるセンサ補正用電圧値と、燃
焼用電圧値でのセンサ出力Aと補正用電圧値でのセンサ
出力Bとの関係で限界電流であると判断できるための関
係について整理した。この関係を(表1)に示す。
【0041】なお、A/Eが+1.2以上の場合は、セ
ンサ故障と判断した。これは、Eの1.2倍値を予め記
憶された値E1とし、この値E1以上の値にAがなる場
合はセンサが故障した場合であるためである。また、A
/Eが0.6以下の場合は、センサ故障と判断した。こ
れは、Eの0.6倍値を予め記憶された値E2とし、こ
の値E2以下の値にAがなる場合はセンサが故障した場
合であるためである。
【0042】
【表1】
【0043】図6は本発明の第2の実施例である燃焼機
器のブロック図である。第2実施例において第1実施例
と相違する点は、電圧変更手段12がセンサ出力Aを測
定した後に常に作動し、しかも序め記憶された電圧値に
素子駆動用直流電源6の電圧を常に変更させる構成とし
た事である。
【0044】図7は、本発明の第2実施例である燃焼機
器の制御流れのフローチャートである。第1実施例の制
御流れと相違する点は、ステップ22の印加電圧のアッ
プであり、ステップ21のセンサ出力Aの読み取り直後
に行われることである。以下、詳細に説明する。
【0045】燃焼が停止して大気が流入し、燃焼時に作
動させた状態の限界電流式酸素センサが大気中に曝され
た時からスタートする。まずステップ20で、限界電流
式酸素センサは燃焼用電圧値での作動状態で大気中に所
定時間曝される。所定時間経過するとステップ21で、
限界電流式酸素センサの大気中でのセンサ出力Aを読み
取る。ステップ22では、限界電流式酸素センサに印加
する電圧が高く変更される。ステップ23では、印加電
圧の変更後大気中に所定時間曝される。ステップ24で
は、印加電圧が高く変更された限界電流式酸素センサの
大気中でのセンサ出力Bを読み取る。ステップ25で
は、燃焼用電圧でのセンサ出力Aと、印加電圧が高く変
更されたセンサ出力Bとの比較が行われ、限界電流か否
かが判断される。限界電流と判断された場合はステップ
26に進み、センサ出力Bに基づいて空燃比目標値の補
正を行い、ステップ27で補正された新しい空燃比目標
値の設定を行う。一方、限界電流でないと判断された場
合はステップ28に進み、警報を発する。
【0046】限界電流式酸素センサの大気中における電
圧電流特性は図4で説明する。使用初期品は、電圧0.
6V以上において限界電流特性である。燃焼排ガス中で
使用する際は排ガス中水分の影響を回避するために、印
加電圧を1.0V以下に設定する必要がある。印加電圧
を1.0Vに設定して燃焼排ガス中で使用すると、燃焼
が停止して大気が流入した雰囲気下では、使用初期品の
電流(センサ出力)はEとなり、値Eを予め記憶させた
域値とする。
【0047】一方、耐久試験品は、限界電流特性が電圧
1.2V以上で得られる。従って、燃焼用電圧1.0V
に設定して燃焼排ガス中で使用すると、燃焼が停止して
大気が流入した雰囲気下では、耐久試験品のセンサ出力
はAとなり、限界電流特性が得られない。そのため、大
気中で酸素濃度が正しく計測できる限界電流特性を得る
ためには、印加電圧を1.2V以上の補正用電圧に設定
する必要がありセンサ出力Bが得られる。
【0048】限界電流式酸素センサの酸素濃度−電流特
性は図5で説明する。使用初期品は、燃焼用電圧1.0
Vでの電流(センサ出力)が酸素濃度に対して全領域で
直線関係にある。大気中(酸素濃度20.6%)でのセ
ンサ出力はEであり、空燃比制御する酸素濃度を9.0
%とすると対応する目標値はXとなる。センサ出力が酸
素濃度に対して全領域でほぼ直線関係であるため、目標
値XはEの0.44倍となる。
【0049】耐久試験品は、燃焼用電圧1.0Vでのセ
ンサ出力が酸素濃度約17%までは直線関係でありそれ
以後の酸素濃度では変化せず一定値となる。そのため、
大気中(酸素濃度20.6%)でのセンサ出力Aでは酸
素濃度の計測ができない。しかし、電圧値を高くした補
正用電圧(例えば1.6V)でのセンサ出力は酸素濃度
に対して全領域で直線関係にある。
【0050】大気中(酸素濃度20.6%)でのセンサ
出力はBであり、空燃比制御する酸素濃度を9.0%と
すると対応する目標値はYとなる。補正用電圧値でのセ
ンサ出力が酸素濃度に対して全領域でほぼ直線関係であ
るため、目標値Yは値Bの0.44倍である。この0.
44倍は、酸素濃度の9.0%を20.6%で除した値
の0.44倍である。このことより限界電流が得られる
と、大気中でのセンサ出力を0.44倍することで、酸
素濃度9.0%となるための空燃比制御目標値が得られ
ることがわかる。このことで空燃比制御目標値の補正が
できる。
【0051】さて、燃焼用電圧1.0Vでのセンサ出力
Aと補正用電圧(1.6V)でのセンサ出力Bとを比較
すると、値Bが限界電流であるため、値Aは値Bの約
0.82倍となる。値Aが値Bの約0.82倍となって
いる理由は、値Bが限界電流であるためである。一方、
仮に値Bが限界電流でないと仮定すると、その値は値B
よりはるかに大きな値となるはずであり、値Aとの比率
は前述の値よりはるかに小さい値となる。このことよ
り、燃焼用電圧1.0Vでのセンサ出力Aと補正用電圧
(1.6V)でのセンサ出力Bとを比較すると、値Bが
限界電流であるか否かが判断できる。補正用電圧は1.
2V以上であるならどの電圧値でもよいのだが、あまり
電圧が高いと電子電導の影響で限界電流が得られなくな
るためその上限を1.8Vとした。
【0052】燃焼用電圧値における耐久品のセンサ出力
Aと初期品のセンサ出力Eとの関係、変更後の電圧値、
耐久試験品において1.0Vのセンサ出力Aと電圧変更
後のセンサ出力Bとの関係で限界電流であると判断でき
るための関係を整理した。それを(表2)に示す。
【0053】なお、A/Eが+1.2以上の場合は、セ
ンサ故障と判断した。これは、Eの1.2倍値を予め記
憶された値E1とし、この値E1以上の値にAがなる場
合はセンサが故障した場合であるためである。また、A
/Eが0.6以下の場合は、センサ故障と判断した。こ
れは、Eの0.6倍値を予め記憶された値E2とし、こ
の値E2以下の値にAがなる場合はセンサが故障した場
合であるためである。
【0054】
【表2】
【0055】図8は本発明の第3実施例である燃焼機器
のブロック図である。第3実施例において第1実施例と
相違する点は、限界電流性判断手段(II)においてセン
サ出力が暖気起動時にオーバーシュートするかで限界電
流性を判断する構成としたことである。13はセンサ補
正出力検出手段であり、大気中で限界電流式酸素センサ
5を電圧変更手段12で高くした電圧値で暖気起動さ
せ、その際のセンサ出力Bを測定する。19は限界電流
性判断手段(II)であり、センサ補正出力検出手段13
で測定されたセンサ出力が暖気起動時にオーバーシュー
トするかで限界電流性を判断する。15は空燃比目標値
補正手段であり、限界電流性判断手段(II)19で限界
電流と判断された場合に作動して、センサ補正出力検出
手段13で測定された安定時のセンサ出力Bに基づい
て、空燃比目標値設定手段9に設定された空燃比目標値
の補正を行う。
【0056】図9は、本発明の第3実施例である燃焼機
器の制御流れのフローチャートである。第1実施例の制
御流れとは、加熱用直流電源および素子駆動用直流電源
の作動停止など異なる制御流れとなっている。以下、詳
細に説明する。
【0057】燃焼が停止して大気が流入し、限界電流式
酸素センサが大気中に曝された時からスタートする。ま
ずステップ40で加熱用直流電源の作動が停止し、ステ
ップ41で素子駆動用直流電源の作動が停止する。その
後ステップ42で、限界電流式酸素センサは大気中に所
定時間曝されその温度が室温付近まで低下する。所定時
間経過すると、ステップ43で素子駆動用直流電源が印
加電圧を高くして作動し、さらにステップ44で加熱用
直流電源が作動して暖気起動される。するとステップ4
5で限界電流式酸素センサの大気中でのセンサ出力が定
期的に読み取る。ステップ46ではセンサ出力が暖気起
動時にオーバーシュートするか否が判定される。オーバ
ーシュートして限界電流と判断された際はステップ47
に進み、大気中に所定時間曝され安定時のセンサ出力B
を読み取る。その後、ステップ48に進み、センサ出力
Bに基づいて空燃比目標値の補正を行う。ステップ49
では、補正された新しい空燃比目標値の設定を行う。一
方、オーバーシュートせず限界電流でないと判断された
場合はステップ50に進み、警報を発する。
【0058】図10は、本発明の第3実施例である燃焼
機器に用いられる限界電流式酸素センサの暖気起動特性
であり、素子駆動用直流電源と加熱用直流電源が同時に
作動して際の大気中におけるセンサ出力の過渡変化であ
る。良品(耐久品)は、補正用電圧値1.6Vで暖気起
動させた場合にセンサ出力がオーバーシュートしてお
り、限界電流特性が得られる場合の過渡変化を示す。そ
して所定時間経過するとセンサ出力は安定し、安定時の
センサ出力Bを読み取った。寿命品(比較品)は、セン
サ出力がオーバーシュートせず限界電流特性が得られな
い場合の過渡変化である。
【0059】限界電流式酸素センサの酸素濃度−電流特
性は図5で説明する。限界電流特性が得られる耐久品の
大気中(酸素濃度20.6%)でのセンサ出力はBであ
り、空燃比制御する酸素濃度を9.0%とすると対応す
る目標値はYとなる。補正用電圧値でのセンサ出力が酸
素濃度に対して全領域でほぼ直線関係であるため、目標
値YはBの0.44倍である。この0.44倍は、酸素
濃度の9.0%を20.6%で除した値の0.44倍で
ある。このことより限界電流が得られると、大気中での
センサ出力Bを0.44倍することで、酸素濃度9.0
%となるための空燃比制御目標値が得られることがわか
る。このことで空燃比制御目標値の補正ができる。
【0060】図11は本発明の第4実施例である燃焼機
器のブロック図である。第3実施例と相違する点は、印
加電圧決定手段11においてセンサ出力Aから印加電圧
値が決定され、この決定された電圧値での暖気起動にお
けるオーバーシュートから限界電流性を判断する構成と
したことである。11は印加電圧決定手段であり、セン
サ出力検出手段10で測定したセンサ出力Aと予め記憶
された域値Eと比較しその比較値に基づいて印加電圧値
の決定を行う。12は電圧変更手段であり、印加電圧決
定手段11で決定された印加電圧にするために、素子駆
動用直流電源6が印加する電圧を高く変更する。13は
センサ補正出力検出手段であり、大気中で限界電流式酸
素センサ5を電圧変更手段12で高くした電圧値で暖気
起動させ、その際のセンサ出力Bを測定する。19は限
界電流性判断手段(II)であり、センサ補正出力検出手
段13で測定されたセンサ出力が暖気起動時にオーバー
シュートするかで限界電流性を判断する。15は空燃比
目標値補正手段であり、限界電流性判断手段(II)19
で限界電流と判断された場合に作動して、センサ補正出
力検出手段13で測定された安定時のセンサ出力Bに基
づいて、空燃比目標値設定手段9に設定された空燃比目
標値の補正を行う。
【0061】図12は、本発明の第4実施例である燃焼
機器の制御流れのフローチャートである。第3実施例の
制御流れと相違する点は、ステップ61でセンサ出力A
を読み取り、ステップ62でセンサ出力Aから印加電圧
を決定した後に、加熱用直流電源および素子駆動用直流
電源の作動停止を行う制御流れとしたことである。燃焼
が停止して大気が流入し、限界電流式酸素センサが大気
中に曝された時からスタートする。まずステップ60
で、限界電流式酸素センサが作動状態で大気中に所定時
間曝される。所定時間経過するとステップ61で、限界
電流式酸素センサの大気中でのセンサ出力Aを読み取
る。ステップ62では、大気中でのセンサ出力Aと予め
記憶させた域値Eとの比較が行われ、センサ出力Aと域
値Eの大小に応じて印加電圧が決定される。ステップ6
3で加熱用直流電源の作動が停止し、ステップ64で素
子駆動用直流電源の作動が停止する。その後ステップ6
5で所定時間経過すると、限界電流式酸素センサは大気
中に所定時間曝されその温度が室温付近まで低下する。
ステップ66では電圧値を高くして素子駆動用直流電源
が作動して、さらにステップ67で加熱用直流電源が作
動して暖気起動される。するとステップ68で限界電流
式酸素センサの大気中でのセンサ出力が定期的に読み取
る。ステップ69ではセンサ出力が暖気起動時にオーバ
ーシュートするか否が判定される。オーバーシュートし
て限界電流と判断された際はステップ70に進み、大気
中に所定時間曝され安定時のセンサ出力Bを読み取る。
その後、ステップ71に進み、センサ出力Bに基づいて
空燃比目標値の補正を行う。ステップ72では、補正さ
れた新しい空燃比目標値の設定を行う。一方、オーバー
シュートせず限界電流でないと判断された場合はステッ
プ73に進み、警報を発する。
【0062】本発明の第4実施例である燃焼機器に用い
られる限界電流式酸素センサの暖気起動特性は図10で
説明する。これは、素子駆動用直流電源と加熱用直流電
源が同時に作動して際の大気中におけるセンサ出力の過
渡変化である。良品(耐久品)は、補正用電圧値で暖気
起動させた場合にセンサ出力がオーバーシュートしてお
り、限界電流特性が得られる場合の過渡変化を示す。そ
して所定時間経過するとセンサ出力は安定し、安定時の
センサ出力Bを読み取った。寿命品(比較品)は、セン
サ出力がオーバーシュートせず限界電流特性が得られな
い場合の過渡変化である。
【0063】限界電流式酸素センサの酸素濃度−電流特
性は図5で説明する。限界電流特性が得られる耐久品の
大気中(酸素濃度20.6%)でのセンサ出力はBであ
り、空燃比制御する酸素濃度を9.0%とすると対応す
る目標値はYとなる。補正用電圧値でのセンサ出力が酸
素濃度に対して全領域でほぼ直線関係であるため、目標
値Yはセンサ出力Bの0.44倍である。この0.44
倍は、酸素濃度の9.0%を20.6%で除した値であ
る。このことより限界電流が得られると、大気中でのセ
ンサ出力Bを0.44倍することで、酸素濃度9.0%
となるための空燃比制御目標値が得られることがわか
る。
【0064】燃焼用電圧値における耐久品のセンサ出力
値Aと初期品のセンサ出力値(域値)Eとの関係と、こ
の関係で決定されるセンサ補正用電圧値、の関係につい
て整理した。この関係を(表3)に示す。
【0065】補正用電圧は、あまり電圧が高いと電子電
導の影響で限界電流が得られなくなるためその上限を
1.8Vとした。
【0066】なお、A/Eが+1.2以上の場合は、セ
ンサ故障と判断した。これは、Eの1.2倍値を予め記
憶された値E1とし、この値E1以上の値にAがなる場
合はセンサが故障した場合であるためである。また、A
/Eが0.6以下の場合は、センサ故障と判断した。こ
れは、Eの0.6倍値を予め記憶された値E2とし、こ
の値E2以下の値にAがなる場合はセンサが故障した場
合であるためである。
【0067】
【表3】
【0068】図13は本発明の第5実施例である燃焼機
器のブロック図である。第1から第4までの実施例と相
違する点は、大気中のセンサ出力Aの値から空燃比制御
が可能か否かを判断する構成としたことである。18は
センサ出力良否検定手段であり、センサ出力Aが予め記
憶された値E1未満でありしかも値E2以上かを比較す
る。予め記憶された値E1は予め記憶させた域値Eより
大きい値であり、予め記憶された値E2は予め記憶させ
た域値Eより小さい値である。センサ出力検定手段10
でセンサ出力Aが予め記憶された値E1未満でありしか
も値E2以上と判定された場合、空燃比制御手段8で空
燃比制御を行う。一方、センサ出力検定手段でセンサ出
力Aが予め記憶された値E1以上または値E2未満と判
定された場合は、警報発生手段17で警報を発生する。
【0069】図14は、本発明の第5の実施例である燃
焼機器の制御流れのフローチャートである。燃焼が停止
して大気が流入し、燃焼用電圧値で作動させた状態の限
界電流式酸素センサが大気中に曝された時からスタート
する。まずステップ80で、限界電流式酸素センサが作
動状態で大気中に所定時間曝される。所定時間経過する
とステップ81で、限界電流式酸素センサの大気中での
センサ出力Aを読み取る。ステップ82では、大気中で
のセンサ出力Aと予め記憶された値E1との比較が行わ
れ、センサ出力Aが値E1未満ならステップ83に進
み、センサ出力Aが値E1以上ならステップ85に進
む。ステップ83では、大気中でのセンサ出力Aと予め
記憶された値E2との比較が行われ、センサ出力Aが値
E2以上ならステップ84に進み、センサ出力Aが値E
2以下ならステップ85に進む。ステップ84は空燃比
制御が可能と判断し、ステップ85は警報発生を指示す
る。
【0070】図15は、本発明の第5実施例である燃焼
機器の効果特性図である。使用初期品は、大気中では電
圧0.6V以上において限界電流が得られる。さて燃焼
排ガス中で使用する際は、排ガス中水分の影響を回避す
るために印加電圧を1.0V以下に設定する必要があ
る。従って印加電圧1.0V設定では、大気雰囲気下に
おいて電流(センサ出力)はEとなる。そこで、値Eを
予め記憶させた域値とする。また、燃焼雰囲気下の酸素
9%においても限界電流が得られ、印加電圧1.0Vで
の電流(センサ出力)はXとなる。
【0071】一方、耐久試験品は、電流が低下し大気中
では限界電流特性が電圧1.2V以上で得られる。従っ
て印加電圧1.0V設定では、大気雰囲気下においてセ
ンサ出力はAとなり、限界電流特性が得られない。しか
し燃焼雰囲気下の酸素9%においては限界電流が得ら
れ、印加電圧1.0Vでのセンサ出力はXとなる。
【0072】さて限界電流の特性より印加電圧1.0V
設定では、大気中でのセンサ出力がX以上の場合におい
て、酸素9%での限界電流が得られる。このことより、
大気中でのセンサ出力Aが、Xより大きい値であるE2
以上あれば、酸素9%での限界電流が得られることとな
る。一方、限界電流を得るために形成した酸素拡散孔の
寸法が大きく拡大した場合は、センサ出力が大きくな
り、最悪の場合は限界電流が得られなくなる。そこで、
大気中でのセンサ出力が、予め記憶させたしきい値Eよ
り大きい値であるE1を予め設定しておれば、限界電流
が得られなくなる最悪事態の検定ができる。
【0073】図16は本発明の第6実施例である燃焼機
器のブロック図である。第1から第5までの実施例と相
違する点は、空燃比制御を解除して燃焼を一時的に悪化
させ、得られるセンサ出力Zから燃焼機器の良否を判断
する構成としたことである。
【0074】20は異常検出用設定手段であり、空燃比
制御手段8での制御を解除した状態において燃料供給手
段1または空気供給手段2のいずれかの一方の制御で燃
焼を悪くさせる状態にする。21は異常出力検出手段で
あり、異常検出用設定手段20での燃焼状態において限
界電流式酸素センサ5から得られるセンサ出力Zを測定
する。22は異常出力検定手段であり、異常出力検出手
段21で測定されたセンサ出力Zと予め記憶された値H
1および値H2との大小を比較する。17は警報発生手
段であり、異常出力検出手段21で得られるセンサ出力
Zが値H1以上または値H2未満の場合は警報を発す
る。異常検出用設定手段20は、燃焼直後もしくは燃焼
停止直前にを僅かな時間で駆動させると、効果的に燃焼
機器が作動する利点がある。
【0075】図17は、本発明の第6実施例である燃焼
機器の制御流れのフローチャートである。燃焼中であ
り、燃焼用電圧値で作動させた状態の限界電流式酸素セ
ンサが燃焼排ガス中に曝された時からスタートする。ま
ず、ステップ100で空燃比制御が解除される。そし
て、ステップ101で異常検出用設定手段での燃焼に変
更され、燃焼供給手段で燃料の量を減少させるか、また
は空気供給手段で空気の量を増加させるか、のいずれか
の一方の制御で目標値Xに対応する酸素濃度αより大き
い酸素濃度で燃焼をさせる。ステップ102で所定時間
が経過した後、ステップ103で排ガス中での限界電流
式酸素センサのセンサ出力Zを読み取る。ステップ10
4では、排ガスでのセンサ出力Zと予め記憶された値H
1との比較が行われ、センサ出力Zが値H1未満ならス
テップ105に進み、センサ出力Zが値H1以上ならス
テップ107に進む。ステップ105では、センサ出力
Zと予め記憶された値H2との比較が行われ、センサ出
力Zが値H2以上ならステップ106に進み、センサ出
力Zが値H2以下ならステップ107に進む。ステップ
106は空燃比制御が可能と判断し、ステップ107は
警報発生を指示する。
【0076】図18は、本発明の第6実施例である燃焼
機器の効果特性図である。(a)は燃焼排ガス中酸素濃度
とセンサ出力の関係であり、(b)は燃焼排ガス中酸素濃
度と排ガス中一酸化炭素濃度の関係である。
【0077】使用初期品は、空燃比制御目標値をXとす
ると対応する酸素濃度はαとなる。さて異常検出のため
に、空燃比制御目標値Xに対応する酸素濃度αより大き
い酸素濃度で燃焼をさせると、得られるセンサ出力Zは
目標値Xより大きい値となる。そこで、目標値Xより大
きい下限値H2を設定すると、センサ出力Zは下限値H
2より大きな値となる。一方、センサ出力Zが上限値H
1であると酸素濃度はηとなり、この酸素濃度η以上の
燃焼では不完全燃焼を起こし一酸化炭素を多量に発生す
る。そこで、センサ出力Zが上限値H1以上の値となる
と警報を発して異常を知らせるようにした。
【0078】耐久試験品(特性低下品)は、空燃比制御
目標値をXとすると対応する酸素濃度はβとなり、本来
の酸素濃度αとは異なる濃度で燃焼するため僅かに不完
全燃焼を起こす。異常検出のために、目標値Xに対応す
る酸素濃度αより大きい酸素濃度で燃焼をさせると、こ
の濃度は下限値H2に対応する酸素濃度εより低濃度で
あるため、得られるセンサ出力Zは下限値H2より小さ
い値となる。このため警報を発して異常が判明する。特
に、下限値H2を目標値Xと同一値とすると、異常が明
白に判明する。
【0079】耐久試験品(特性上昇品)は、空燃比制御
目標値をXとすると対応する酸素濃度はγとなり、本来
の酸素濃度αより低濃度で燃焼するが正常燃焼である。
しかし異常検出のために、目標値Xに対応する酸素濃度
αより大きい酸素濃度で燃焼をさせると、この濃度は下
限値H2に対応する酸素濃度ζより高濃度であるため、
得られるセンサ出力Zは下限値H2より大きい値とな
る。しかし、上限値H1に対応する酸素濃度ιより高濃
度であるため、得られるセンサ出力Zは上限値H1より
大きい値となる。このため警報を発して異常が判明す
る。
【0080】以上のように、異常検出用設定手段20を
用いて、空燃比制御を解除して空燃比制御目標値Xに対
応する酸素濃度αより大きい酸素濃度で燃焼をさせる
と、耐久試験品の特性低下または特性上昇が判別でき
る。従って、限界電流式酸素センサの特性変化により、
空燃比制御目標値Xに対応する酸素濃度αと異なる酸素
濃度で燃焼が起こることが防止できる。また、センサ出
力Zが下限値H2より小さい値となった場合は、空燃比
制御目標値をXより小さい値に変更すると、耐久試験品
の特性低下があっても本来の酸素濃度αに近似の酸素濃
度で燃焼することができる。また、センサ出力Zが上限
値H1より大きい値となった場合は、空燃比制御目標値
をXより大きい値に変更すると、耐久試験品の特性上昇
があっても本来の酸素濃度αに近似の酸素濃度で燃焼す
ることができる。この機能を有する目標値設定手段23
を併設した。
【0081】本発明の燃焼機器には、燃焼停止後に限界
電流式酸素センサ5を作動させ大気に曝した際のセンサ
出力Aを測定するセンサ出力検出手段10と、センサ出
力Aと予め記憶された上限値E1および下限値E2との
大小を比較するセンサ出力良否検出手段18と、センサ
出力Aが上限値E1以上または下限値E2未満の場合は
警報を発する警報発生手段17を、さらに付与する構成
も可能である。このことで、限界電流式酸素センサの寿
命が判断でき、不完全燃焼を起こすことない燃焼機器が
得られる。特に、燃焼停止直後に酸素センサを燃焼用電
圧値で作動させ大気に曝した際のセンサ出力Aを測定す
ると、効果的に燃焼機器が作動する利点がある。なお、
予め記憶された値E1は、燃焼用電圧値を印加させて大
気に曝した際の使用初期品のセンサ出力Eより大きい値
である。また、予め記憶された値E2は、センサ出力E
より小さくしかも空燃比目標値より大きい値である。
【0082】また、本発明の燃焼機器は、限界電流性判
断手段14もしくは限界電流性判断手段(II)19にお
いて限界電流が得られないと判断された場合は、作動し
て警報を発する警報発生手段17を付与した構成も可能
である。このことで、限界電流式酸素センサの寿命が判
断でき、不完全燃焼を起こすことない燃焼機器が得られ
る。また、警報発生手段17で警報が発せられた場合、
燃焼を停止する燃焼停止手段25、空燃比制御を解除す
る空燃比制御解除手段24を必要に応じてさらに併用す
ると、一層信頼性の高い燃焼機器が得られる。特に、燃
焼停止手段25は、複数回の警報で作動する様にすると
燃焼機器の信頼性がますます向上する。
【0083】
【発明の効果】
(1)本発明は、大気中において限界電流式酸素センサ
を燃焼用電圧値より最適な値で高くした電圧値で作動さ
せ、得られるセンサ出力Bが限界電流性であるかを判断
した後センサ出力Bに基づいて空燃比目標値を補正する
手段を付与した燃焼機器である。従って短時間でセンサ
出力Bが得られしかも、精度が高い正しい酸素濃度が常
に得られ不完全燃焼を起こすことない長寿命の燃焼機器
が得られる。
【0084】(2)本発明は、大気中において限界電流
式酸素センサを燃焼用電圧値より高くした電圧値で作動
させ、得られるセンサ出力Bが限界電流性であるかを判
断した後センサ出力Bに基づいて空燃比目標値を補正す
る手段を付与した燃焼機器である。従って、精度が高い
正しい酸素濃度が常に得られ、不完全燃焼を起こすこと
ない長寿命の燃焼機器が得られる。
【0085】(3)本発明は、大気中において限界電流
式酸素センサを燃焼用電圧値より高くした電圧値で作動
させ、得られるセンサ出力Bが限界電流性であるかをそ
のオーバーシュウートで判断した後センサ出力Bに基づ
いて空燃比目標値を補正する手段を付与した燃焼機器で
ある。従って、精度が高い正しい酸素濃度が常に得ら
れ、不完全燃焼を起こすことない長寿命の燃焼機器が得
られる。
【0086】(4)本発明は、大気中において限界電流
式酸素センサを燃焼用電圧値より最適な値で高くした電
圧値で作動させ、得られるセンサ出力Bが限界電流性で
あるかをそのオーバーシュウートで判断した後センサ出
力Bに基づいて空燃比目標値を補正する手段を付与した
燃焼機器である。従って、短時間でセンサ出力Bが得ら
れしかもその精度が高い正しい酸素濃度が常に得られ、
不完全燃焼を起こすことない長寿命の燃焼機器が得られ
る。
【0087】(5)本発明は、大気中において限界電流
式酸素センサを燃焼用電圧値で作動させた際のセンサ出
力Aが予め記憶された上限値E1および下限値E2より
大小かを判断する手段を付与した燃焼機器である。従っ
て、限界電流式酸素センサの寿命が判断でき、不完全燃
焼を起こすことない燃焼機器が得られる。
【0088】(6)本発明は、排ガス中酸素濃度を高く
した燃焼状態における限界電流式酸素センサのセンサ出
力Zが予め記憶された上限値H1および下限値H2より
大小かを判断する手段を付与した燃焼機器である。従っ
て、限界電流式酸素センサの寿命が判断でき、不完全燃
焼を起こすことない燃焼機器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である燃焼機器のブロッ
ク図
【図2】本発明の第1の実施例である燃焼機器の制御流
れのフローチャート
【図3】本発明の実施例である燃焼機器に用いる限界電
流式酸素センサの素子の一部破断斜視図
【図4】本発明の実施例である燃焼機器に用いる限界電
流式酸素センサの特性特性図
【図5】本発明の実施例である燃焼機器に用いる限界電
流式酸素センサの特性図
【図6】本発明の第2の実施例である燃焼機器のブロッ
ク図
【図7】本発明の第2の実施例である燃焼機器の制御流
れのフローチャート
【図8】本発明の第3の実施例である燃焼機器のブロッ
ク図
【図9】本発明の第3の実施例である燃焼機器の制御流
れのフローチャート
【図10】本発明の第3実施例および第4実施例である
燃焼機器に用いる限界電流式酸素センサの特性図
【図11】本発明の第4の実施例である燃焼機器のブロ
ック図
【図12】本発明の第4の実施例である燃焼機器の制御
流れのフローチャート
【図13】本発明の第5の実施例である燃焼機器のブロ
ック図
【図14】本発明の第5の実施例である燃焼機器の制御
流れのフローチャート
【図15】本発明の第5の実施例である燃焼機器に用い
る限界電流式酸素センサの特性図
【図16】本発明の第6の実施例である燃焼機器のブロ
ック図
【図17】本発明の第6の実施例である燃焼機器の制御
流れのフローチャート
【図18】(a)本発明の第6の実施例である燃焼機器
に用いる限界電流式酸素センサの特性図 (b)本発明の第6の実施例である燃焼機器の酸素濃度
−一酸化炭素発生量特性図
【図19】従来の燃焼機器のブロック図
【符号の説明】
1 燃料供給手段 2 空気供給手段 3 燃焼部 4 排ガス流路 5 限界電流式酸素センサ 6 素子駆動用直流電源 7 電流検出手段 8 空燃比制御手段 9 空燃比目標値設定手段 10 センサ出力検出手段 11 印加電圧決定手段 12 電圧変更手段 13 センサ補正出力検出手段 14 限界電流性判断手段 15 空燃比目標値補正手段 16 加熱用直流電源 17 警報発生手段 18 センサ出力良否検定手段 19 限界電流性判断手段(II) 20 異常検出用設定手段 21 異常出力検出手段 22 異常出力良否検定手段 23 目標設定手段 24 空燃比制御解除手段 25 燃焼停止手段 30 酸素イオン導電性固体電解質 31a カソード電極 32 螺旋型硝子膜 33 シール板 34 酸素拡散孔 35 加熱部

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料供給手段と、空気供給手段と、燃焼部
    と、排ガス流路と、前記排ガス流路内に配置した限界電
    流式酸素センサと、前記酸素センサ内に配置した電極に
    電圧を印加させる素子駆動用直流電源と、前記電極と前
    記素子駆動用直流電源との閉回路内に配置してセンサ出
    力を得るための電流検出手段と、空燃比目標値を設定し
    その信号を発する空燃比目標値設定手段と、前記酸素セ
    ンサからのセンサ出力に基づいて前記空燃比目標値設定
    手段で設定された空燃比目標値になるように前記燃料供
    給手段または前記空気供給手段のいずれかの一方の制御
    をおこなう空燃比制御手段とを有する燃焼機器におい
    て、非燃焼時に前記酸素センサを燃焼用電圧値で印加さ
    せて大気に曝した際のセンサ出力Aを測定するセンサ出
    力検出手段と、前記センサ出力検出手段で測定されたセ
    ンサ出力Aと予め記憶された域値Eと比較しその比較値
    に基づいて印加電圧値を決定する印加電圧決定手段と、
    前記印加電圧決定手段で決定された印加電圧にするため
    に前記素子駆動用直流電源が印加する電圧を高く変更す
    る電圧変更手段と、前記酸素センサを前記電圧変更手段
    で高くされた電圧値で大気中で印加させた際のセンサ出
    力Bを測定するセンサ補正出力検出手段と、前記センサ
    補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bとセンサ出
    力検出手段で測定されたセンサ出力Aを比較して限界電
    流性を判断する限界電流性判断手段と、前記限界電流性
    判断で限界電流と判断された場合に作動して前記センサ
    補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bに基づいて
    前記空燃比目標値設定手段で設定される空燃比目標値を
    補正する空燃比目標値補正手段とを付与した燃焼機器。
  2. 【請求項2】燃料供給手段と、空気供給手段と、燃焼部
    と、排ガス流路と、前記排ガス流路内に配置した限界電
    流式酸素センサと、前記酸素センサ内に配置した電極に
    電圧を印加する素子駆動用直流電源と、前記電極と前記
    素子駆動用直流電源との閉回路内に配置してセンサ出力
    を得るための電流検出手段と、空燃比目標値を設定しそ
    の信号を発する空燃比目標値設定手段と、前記酸素セン
    サからのセンサ出力に基づいて前記空燃比目標値設定手
    段の空燃比目標値になるように前記燃料供給手段または
    前記空気供給手段のいずれかの一方の制御をおこなう空
    燃比制御手段を有する燃焼機器において、非燃焼時に前
    記酸素センサを燃焼用電圧値で印加させ大気に曝した際
    のセンサ出力Aを測定するセンサ出力検出手段と、前記
    素子駆動用直流電源が印加する電圧を高くする電圧変更
    手段と、前記酸素センサを前記電圧変更手段で高く変更
    された電圧値で印加させ大気に曝した際のセンサ出力B
    を測定するセンサ補正出力検出手段と、前記センサ補正
    出力検出手段で測定されたセンサ出力Bとセンサ出力検
    出手段で測定されたセンサ出力Aを比較して限界電流性
    を判断する限界電流性判断手段と、前記限界電流性判断
    で限界電流と判断された場合に作動して前記センサ補正
    出力検出手段で測定されたセンサ出力Bに基づいて前記
    空燃比目標値設定手段で設定される空燃比目標値を補正
    する空燃比目標値補正手段とを付与した燃焼機器。
  3. 【請求項3】燃料供給手段と、空気供給手段と、燃焼部
    と、排ガス流路と、前記排ガス流路内に配置した限界電
    流式酸素センサと、前記酸素センサ内に配置した電極に
    電圧を印加する素子駆動用直流電源と、前記電極と前記
    素子駆動用直流電源との閉回路内に配置してセンサ出力
    を得るための電流検出手段と、空燃比目標値を設定しそ
    の信号を発する空燃比目標値設定手段と、前記酸素セン
    サからのセンサ出力に基づいて前記空燃比目標値設定手
    段の空燃比目標値になるように前記燃料供給手段または
    前記空気供給手段のいずれかの一方の制御をおこなう空
    燃比制御手段を有する燃焼機器において、前記素子駆動
    用直流電源が印加する電圧を高くする電圧変更手段と、
    非燃焼時に前記酸素センサを前記電圧変更手段により燃
    焼用電圧値より高い電圧値で暖気起動させ大気に曝した
    際のセンサ出力Bを測定するセンサ補正出力検出手段
    と、前記センサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出
    力Bが起動時にオーバーシュートするかで限界電流性を
    判断する限界電流性判断手段(II)と、前記限界電流性
    判断(II)で限界電流と判断された場合に作動して前記
    センサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bに基
    づいて前記空燃比目標値設定手段で設定される空燃比目
    標値を補正する空燃比目標値補正手段とを付与した燃焼
    機器。
  4. 【請求項4】燃料供給手段と、空気供給手段と、燃焼部
    と、排ガス流路と、前記排ガス流路内に配置した限界電
    流式酸素センサと、前記酸素センサ内に配置した電極に
    電圧を印加する素子駆動用直流電源と、前記電極と前記
    素子駆動用直流電源との閉回路内に配置してセンサ出力
    を得るための電流検出手段と、空燃比目標値を設定しそ
    の信号を発する空燃比目標値設定手段と、前記酸素セン
    サからのセンサ出力に基づいて前記空燃比目標値設定手
    段の空燃比目標値になるように前記燃料供給手段または
    前記空気供給手段のいずれかの一方の制御をおこなう空
    燃比制御手段を有する燃焼機器において、非燃焼時に限
    界電流式酸素センサを燃焼用電圧値で印加させて大気に
    曝した際のセンサ出力Aを測定するセンサ出力検出手段
    と、前記センサ出力検出手段で測定されたセンサ出力A
    と予め記憶された域値Eと比較しその比較値に基づいて
    印加電圧値を決定する印加電圧決定手段と、前記印加電
    圧決定手段で決定された印加電圧にするために前記素子
    駆動用直流電源が印加する電圧を高くする電圧変更手段
    と、非燃焼時に前記酸素センサを前記電圧変更手段によ
    り燃焼用電圧値より高い電圧値で暖気起動させ大気に曝
    した際のセンサ出力Bを測定するセンサ補正出力検出手
    段と、前記センサ補正出力検出手段で測定されたセンサ
    出力Bが起動時にオーバーシュートするかで限界電流性
    を判断する限界電流性判断手段(II)と、前記限界電流
    性判断(II)で限界電流と判断された場合に作動して前
    記センサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bに
    基づいて前記空燃比目標値設定手段で設定される空燃比
    目標値を補正する空燃比目標値補正手段とを付与した燃
    焼機器。
  5. 【請求項5】燃料供給手段と、空気供給手段と、燃焼部
    と、排ガス流路と、前記排ガス流路内に配置した限界電
    流式酸素センサと、前記酸素センサ内に配置した電極に
    電圧を印加して作動させる素子駆動用直流電源と、前記
    電極と前記素子駆動用直流電源との閉回路内に配置して
    センサ出力を得るための電流検出手段と、空燃比目標値
    Xを設定しその信号を発する空燃比目標値設定手段と、
    前記酸素センサからのセンサ出力に基づいて前記空燃比
    目標値設定手段の空燃比目標値になるように前記燃料供
    給手段または前記空気供給手段のいずれかの一方の制御
    をおこなう空燃比制御手段を有する燃焼機器において、
    前記空燃比制御手段での制御を解除し前記燃料供給手段
    または前記空気供給手段のいずれかの一方の制御で空燃
    比目標値Xに対応する酸素濃度値より大きい酸素濃度値
    での燃焼状態にする異常検出用設定手段と、前記異常検
    出用設定手段での燃焼状態において前記酸素センサから
    のセンサ出力Zを測定する異常出力検出手段と、前記異
    常出力検出手段で測定されたセンサ出力Zと予め記憶さ
    れた目標値X以上の値である上限値H1および下限値H
    2との大小を比較する出力異常検定手段と、前記出力異
    常検出手段で前記酸素センサからのセンサ出力Zが上限
    値H1以上または下限値H2未満の場合は警報を発する
    警報発生手段とを付与した燃焼機器。
  6. 【請求項6】非燃焼時に限界電流式酸素センサを燃焼用
    電圧値で印加させて大気に曝した際のセンサ出力Aを測
    定するセンサ出力検出手段と、予め記憶された上限値E
    1を燃焼用電圧値を印加させて大気に曝した際の使用初
    期品のセンサ出力である域値Eより大きい値とし予め記
    憶された下限値E2を域値Eより小さくしかも空燃比目
    標値より大きい値とした場合の上限値E1および下限値
    E2と前記センサ出力検出手段で測定されたセンサ出力
    Aとの大小を比較するセンサ出力良否検定手段と、前記
    センサ出力良否検定手段で上限値E1以上または下限値
    E2未満の場合は警報を発する警報発生手段を付与した
    請求項1または請求項2または請求項3または請求項4
    または請求項記載の燃焼機器。
  7. 【請求項7】電圧変更手段で行う印加電圧の変更を時々
    行う請求項1または請求項2または請求項3または請求
    項4記載の燃焼機器。
  8. 【請求項8】電圧変更手段で行う印加電圧の変更に上限
    値を設け、上限値になると警報を発する警報発生手段を
    付与した請求項1または請求項4記載の燃焼機器。
  9. 【請求項9】限界電流性判断手段もしくは限界電流性判
    断手段(II)において限界電流が得られないと判断され
    た場合に作動して警報を発する警報発生手段を付与した
    請求項1または請求項2または請求項3または請求項4
    記載の燃焼機器。
  10. 【請求項10】警報発生手段で発せられた複数回の警報
    により燃焼を停止する燃焼停止手段を付与した請求項
    または請求項または請求項または請求項記載の燃
    焼機器。
  11. 【請求項11】燃焼直後もしくは燃焼停止直前に異常検
    出用設定手段を僅かな時間で駆動させる請求項記載の
    燃焼機器。
  12. 【請求項12】燃焼停止直後に限界電流式酸素センサを
    燃焼用電圧値で作動させ大気に曝した際のセンサ出力A
    を測定する請求項1または請求項2または請求項4また
    は請求項記載の燃焼機器。
  13. 【請求項13】限界電流式酸素センサが、酸化ビスマス
    を1〜15wt%混合した白金電極と、前記白金電極膜が
    両面に形成されたジルコニア系酸素イオン導電性固体電
    解質焼結基板と、前記固体電解質基板の片側に配置され
    前記電極を囲むように配置された熱膨張係数が固体電解
    質と±10%以内で同じの螺旋型硝子膜と、前記螺旋型
    硝子膜の上部に配置されたフォルステライト製焼結性シ
    ール板とからなる構成である請求項1または請求項2ま
    たは請求項3または請求項4または請求項記載の燃焼
    機器。
  14. 【請求項14】空燃比目標値Xを、良好燃焼が得られる
    排ガス酸素濃度範囲における高酸素濃度側での燃焼が得
    られるように設定した請求項記載の燃焼機器。
  15. 【請求項15】センサ出力Zが上限値H1より大きい値
    の場合は空燃比目標値をXより大きい予め記憶された値
    に変更し、センサ出力Zが下限値H2より小さい値の場
    合は空燃比目標値をXより小さい予め記憶された値に変
    更する目標値設定手段を併設した請求項記載の燃焼機
    器。
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