JP3079431B1 - ケーブルラック用防火装置 - Google Patents

ケーブルラック用防火装置

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JP3079431B1
JP3079431B1 JP11157372A JP15737299A JP3079431B1 JP 3079431 B1 JP3079431 B1 JP 3079431B1 JP 11157372 A JP11157372 A JP 11157372A JP 15737299 A JP15737299 A JP 15737299A JP 3079431 B1 JP3079431 B1 JP 3079431B1
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heat insulating
insulating material
cable rack
plate
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JP11157372A
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正明 高橋
慶一 菅谷
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株式会社ブレスト工業研究所
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Abstract

【要約】 【解決手段】断熱材3を敷設する遮蔽カバー体1を設け
る。遮蔽カバー体1と断熱材3との間にスペーサー4を
介し、遮蔽カバー体1と断熱材3との間に空気層5を設
ける。遮蔽カバー体1の連続する端部下面に重合し、遮
蔽カバー体1の端部相互間から上方に延長されてケーブ
ルラックPに係止する係止体2を設ける。係止体2は、
接続板2Aと係止具2Bとで構成する。接続板2Aは、
遮蔽カバー体1の端部下面に重合する。係止具2Bは、
この接続板2A上に載置した遮蔽カバー体1の端部相互
間に立設されてケーブルラックPの親桁P1に係止す
る。 【効果】断熱効果に優れ、防火装置の取付作業を容易に
行なえる。安全性が高く、見栄えも良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はケーブルラックに付
設したケーブルを火災から保護するケーブルラック用防
火装置に関する。
【0002】
【従来の技術】出願人は、ケーブルラックに付設したケ
ーブルを火災から保護する防火装置として、実公平 4-5
3130号公報、実公平 4-53131号公報記載の防火装置を既
に開発している。これらの考案は、既設のケーブルラッ
クに装着してケーブルを火災から保護するもので、断熱
板を敷設した遮蔽カバーをケーブルラックに係止したフ
ックボルトの下端に連結するものであった。これらの考
案により、ケーブルラック上のケーブルを火災から保護
することが可能になり、ケーブル延焼によって供給電源
(非常用電源)が停止するおそれを解消し、ケーブル延
焼における有毒ガスの発生などの危険を防止することに
業界で初めて成功した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の防火
装置には次のような課題が残されていた。
【0004】第1の課題は断熱効果にある。従来の防火
装置において、これまでの断熱材は、遮蔽カバーに直接
敷設していたので、遮蔽カバーが下面から加熱される
と、断熱材を敷設した遮蔽カバー内に熱がこもってしま
う。この結果、断熱材に与える影響が大きく、長時間高
熱で加熱されていると、ケーブルラック内のケーブルに
も悪影響を及ぼすおそれがあった。
【0005】第2の課題は、断熱材の荷重が、取付時の
作業を困難にしていたことである。従来の防火装置は、
断熱板と遮蔽カバーとに貫通孔を設け、ケーブルラック
に係止したフックボルトの下端部をこの貫通孔に挿通し
ナットで係止する構造であることから、断熱板と遮蔽カ
バーとを別々に装着することができなかった。したがっ
て作業者は、フックボルトの挿通作業及び挿通したフッ
クボルトにナットをネジ止めする作業といった一連の作
業に際して、断熱板と遮蔽カバーとを同時に扱わなけれ
ばならず、防火装置の取付作業を困難にしていた。
【0006】第3の課題は、安全性の課題である。断熱
板と遮蔽カバーとを貫通したフックボルトの下端部が大
きく突出するので、この突出部分が頭部に触れるおそれ
があった。特に、ビル建築物の天井は、年々低くなる傾
向にあるので、防火装置施工後に、突出したフックボル
トの下端部を切断する必要も生じていた。
【0007】第4の課題は、施工時における遮蔽カバー
の取扱いに関する課題である。この遮蔽カバーには、一
方の端部にカバー用のフランジを設け、隣接する遮蔽カ
バーのフランジを設けていない端部に重合して連結して
いた。この結果、遮蔽カバー接続時に方向性が生じ、作
業の効率化を妨げるものになっていた。
【0008】そこで本発明は、上述の課題を解消すべく
創出されたもので、断熱効果に優れ、防火装置の取付作
業が容易で、安全性が高いケーブルラック用防火装置の
提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべく
本発明の第1の手段は、断熱材を敷設する遮蔽カバー体
1と、この遮蔽カバー体1の隣接する端部下面に重合
し、遮蔽カバー体1の端部相互間から上方に延長されて
ケーブルラックPに係止する係止体2とで構成されたケ
ーブルラック用防火装置において、遮蔽カバー体1と断
熱材3との間にスペーサー4を介し、遮蔽カバー体1と
断熱材3との間に空気層5を設け、この係止体2は、遮
蔽カバー体1の端部下面に重合する接続板2Aと、この
接続板2A上に載置した遮蔽カバー体1の端部相互間に
立設されてケーブルラックPの親桁P1に係止する係止
具2Bとから成り、この係止具2Bは、接続板2Aに立
設固定する連結片2Baと、ケーブルラックPの親桁P
1に係止する振れ止め金具2Bbとを着脱自在に連結す
るものである。
【0010】第2の手段の断熱材3は、遮蔽カバー体1
のケーブルラックP下面を覆う遮蔽カバー体1Aと、こ
の遮蔽板1Aの両側面から屈曲された側板1Bとにスペ
ーサー4を介して重合することを課題解消のための手段
とする。
【0011】本発明によると、係止体2を介して遮蔽カ
バー体1がケーブルラックPに懸吊される。この状態か
ら遮蔽カバー体1の上に断熱材3が敷設される。又は、
断熱材3は、遮蔽カバー体1と共に係止体2に連結され
るものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を詳細に説明する。本発明防火装置は、断熱材3を
敷設する遮蔽カバー体1と、この遮蔽カバー体1をケー
ブルラックPに懸吊する係止体2とで構成する(図1参
照)。
【0013】遮蔽カバー体1は、スペーサー4を介して
板状の断熱材3を敷設するもので、ケーブルラックPの
下方に配される遮蔽板1Aと、この遮蔽板1Aの長手側
縁から上方に屈曲形成した側板1Bとで形成している
(図1参照)。図1のスペーサー4は、遮蔽板1Aに沿
って設けてあるが、側板1Bに設けることもできる(図
4参照)。そして、このスペーサー4の上に断熱材3を
敷設することで、遮蔽カバー体1と断熱材3との間に空
気層5が形成されるものである。尚、本発明における断
熱材3の敷設作業は、遮蔽カバー体1をケーブルラック
Pに懸吊した後で、遮蔽板1A上に落とし込んで敷設す
る。また、軽量の断熱材3を使用する場合は、遮蔽カバ
ー体1と共に係止体2に連結することも可能である。
【0014】係止体2は、遮蔽カバー体1をケーブルラ
ックPに懸吊するもので、遮蔽カバー体1の端部下面に
重合する接続板2Aと、ケーブルラックPの親桁P1に
係止する係止具2Bとで構成される(図3参照)。図示
の接続板2Aは、帯板状を成し、遮蔽カバー体1の遮蔽
板1Aに重合する接続面部2Aaと、遮蔽カバー体1の
側板1Bに重合する側面部2Abとを設けている。そし
て、接続板2Aの上に遮蔽板1Aの端部を重ね、遮蔽カ
バー体1の側板1Bと接続板2Aの側面部2Abとを連
結ボルト6で連結している(図1参照)。更に、接続面
部2Aaの上に重ねた遮蔽カバー体1の端部と端部の間
に位置するように、係止具2Bを設けている(図2参
照)。
【0015】係止具2Bは、係止体2をケーブルラック
Pに懸吊する部材であり、図示例では、接続板2Aに立
設する連結片2Baと、ケーブルラックPの親桁P1に
係止する振れ止め金具2Bbとを、連結ボルト7で着脱
自在に連結している(図3参照)。この連結片2Ba
は、帯板の屈曲された下面部を遮蔽板1Aに溶着するな
どして固定し、連結片2Baの屈曲された上面部に振れ
止め金具2Bbをねじ止めするものである。このような
係止具2Bを使用することで、断熱材3を敷設した遮蔽
カバー体1を安定した状態で懸吊することができる。ま
た、この係止具2Bの連結片2Baや振れ止め金具2B
bの構成は、この他任意に変更できるものである。例え
ば、遮蔽板1Aの中央にスリットを開穿し(図示せ
ず)、遮蔽板1Aの下面からスリットに挿通する連結片
2Baを設けたり、あるいは、従来使用していたフック
ボルトを振れ止め金具2Bbの代わりに使用することも
可能である(図示せず)。
【0016】図2は、本発明防火装置の装着例を示して
いる。この図では、吊りボルトQに懸吊されたラック架
台RにケーブルラックPが載置され、このケーブルラッ
クPに本発明防火装置を懸吊している。図示例における
本発明の取り付け作業は次の通りである。まず、ケーブ
ルラックPの親桁P1に係止体2を装着する。次に、遮
蔽カバー体1を係止体2に接続する。最後にケーブルラ
ックPの親桁P1と遮蔽カバー体1との間、又は、ラッ
ク架台Rと遮蔽カバー体1との間から断熱材3を挿入
し、遮蔽板1A上に断熱材3を落し込み、遮蔽カバー体
1と断熱材3との間に空気層5を形成して装着が完了す
る。
【0017】
【発明の効果】本発明は、上述の如く構成したことによ
り、当初の目的を達成する。
【0018】すなわち、請求項1、請求項2のスペーサ
ー4により、遮蔽カバー体1と断熱材3との間に空気層
5が形成されるから、この空気層5内に熱対流が生じて
放熱効果が得られる。この結果、遮蔽カバーが下面から
加熱されても遮蔽カバー内に熱がこもり難く、長時間高
熱で加熱されても、断熱材3に与える影響を極力少なく
することができる。しかも、加熱時の断熱材3に与える
影響が少ないから、断熱効果が優れた高価な断熱材を使
用しなくても十分に有効な断熱効果が得られ、防火装置
の設備コストを下げることもできる。更に、軽量な断熱
材3の使用も可能になり、断熱材3と遮蔽カバー体1と
を重ねた状態で遮蔽カバー体1に同時に接続することも
可能である。
【0019】また、遮蔽カバー体1と係止体2とによ
り、遮蔽カバー体1と断熱材3とを別々に取り付けるこ
とができるので、防火装置の取付作業を極めて容易に行
うことができる。更に、従来の遮蔽カバーのように、一
方の端部にカバー用のフランジを設ける必要もなくな
り、遮蔽カバー体1の方向性に気を使わずに取り付ける
ことができる。この結果、作業効率を高め、又、遮蔽カ
バー体1の製造コストを低減することもできる。
【0020】更に、請求項1によって、遮蔽カバー体1
の下面を接続板2Aが覆う状態になり、従来の防火装置
のように、断熱板と遮蔽カバーとを貫通したフックボル
トの下端部が大きく突出することがなくなった。したが
って、突出した部分に頭部が接触するなどの危険は解消
され、使用時の安全性を高めることができる。また、遮
蔽カバー体1の接続端部を接続板2Aが覆っているの
で、外観上の見栄えも良好になった。
【0021】このように本発明によると、断熱効果に優
れ、防火装置の取付作業が容易で、安全性も高いなどと
いった有益な種々の効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明防火装置の装着状態を示す断面図。
【図2】本発明防火装置の使用状態を示す斜視図。
【図3】本発明防火装置を示す分解斜視図。
【図4】本発明防火装置の他の実施例を示す要部断面
図。
【符号の説明】
P ケーブルラック P1 親桁 Q 吊りボルト R ラック架台 1 遮蔽カバー体 1A 遮蔽板 1B 側板 2 係止体 2A 接続板 2Aa 接続面部 2Ab 側面部 2B 係止具 2Ba 連結片 2Bb 振れ止め金具 3 断熱材 4 スペーサー 5 空気層 6 連結ボルト 7 連結ボルト
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−167613(JP,A) 特開 昭59−53007(JP,A) 実開 平1−71915(JP,U) 実開 平4−86019(JP,U) 実開 昭64−34815(JP,U) 実開 平1−71940(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 3/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱材を敷設する遮蔽カバー体と、この
    遮蔽カバー体の隣接する端部下面に重合し、遮蔽カバー
    体の端部相互間から上方に延長されてケーブルラックに
    係止する係止体とで構成されたケーブルラック用防火装
    置において、遮蔽カバー体と断熱材との間にスペーサー
    を介し、遮蔽カバー体と断熱材との間に空気層を設け
    この係止体は、遮蔽カバー体の端部下面に重合する接続
    板とこの接続板上に載置した遮蔽カバー体の端部相互間
    に立設されてケーブルラックの親桁に係止する係止具と
    から成り、この係止具は、接続板に立設する連結片と、
    ケーブルラックの親桁に係止する振れ止め金具とを着脱
    自在に連結することを特徴とするケーブルラック用防火
    装置。
  2. 【請求項2】 前記断熱材は、遮蔽カバー体のケーブル
    ラック下面を覆う遮蔽カバー体と、この遮蔽板の両側面
    から屈曲された側板とにスペーサーを介して重合する請
    求項1いずれか記載のケーブルラック用防火装置。
JP11157372A 1999-06-04 1999-06-04 ケーブルラック用防火装置 Expired - Lifetime JP3079431B1 (ja)

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