JP3079255U - 手袋付き上着 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 痴呆の人が夜間、カテーテルや投薬チューブ
を自分で外してしまうのを防ぐ。 【解決手段】 裾丈が短い前開きの上着の両袖１の先に
それぞれ手袋２を延設する。前合わせ３は面ファスナ４
で閉じる。裾５の左右部から肘の付近までスライドファ
スナ６を取り付け、このファスナを開けると、左右前身
頃が肘のあたりまで大きく開くようにする。手首部をつ
ぼめるために、袖１と手袋２の間に紐７が通してある。
手袋２に手を入れるのを助けるために、手袋に隣接して
袖１の下側に介護口８を設ける。介護口は面ファスナ１
０で開閉自在に閉じる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、痴呆の人に夜間着せる手袋付き上着に関する。

【０００２】

【従来の技術】

痴呆の人は、看護の手薄な夜間に、カテーテルや投薬チューブを自分で外して しまうことがある。身体を拘束すればこのような事態は防げるが、身体の拘束は 本人に苦痛を与えることになり、人道上も許されない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、痴呆の人がカテーテルや投薬チューブを自分で外してしまうのを 防ぐために、手袋付きの上着を提供する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この手袋付き上着は、両袖の先にそれぞれ手袋を延設し、手首の部分で袖をつ ぼめるための紐を取り付け、手袋に隣接して袖の下側に開閉自在な介護口を設け て成る（請求項１）。

【０００５】 着せるときは、袖に被介護者の手を通し、介護口から手を入れて介護者の手を 手袋に導いてやる。手袋に手が入ったら、紐で手首部分の袖をつぼめる。こうす れば、被介護者は、手で細かい作業ができなくり、カテーテルや投薬チューブを 自ら外すことがなくなる。手の指が自由に使えないよう、手袋には指を設けない 方がよい。

【０００６】 着せたり脱がせたりが容易なよう、裾を胸部までの長さとし、肘付近から裾ま でスライドファスナで開閉できるようにしてもよい（請求項２）。

【０００７】

【考案の実施の形態】 この手袋付き上着は、図１に示すように、裾丈が短い前開きの上着であり、両 袖１の先にそれぞれ手袋２が延設されている。前合わせ３は、面ファスナ（ベル クロファスナ）４で閉じる。裾５の左右部から肘の付近までスライドファスナ６ を取り付け、このファスナを開けると、左右前身頃が肘のあたりまで大きく開く ようにする。

【０００８】 手袋２は、指が個々に入るように枝分かれしていない単一の袋である。手首部 をつぼめるために、袖１と手袋２の間に紐７が通してある。手袋２に手を入れる のを助けるために、手袋に隣接して袖１の下側に介護口８を設ける。介護口は面 ファスナ１０で開閉自在に閉じる。

【０００９】 着用させるときは、両側のスライドファスナ６をあけて前身頃を左右に大きく 開き、これを、パジャマを着ている被看護者の肩に後から着せ掛ける。次いで、 腕を袖１に通し、さらに手を手袋２の中に入れる。手袋にうまく入らないときは 、介護口８を開けて、ここから看護者が手を差し入れて被看護者の手を手袋２に 導いてやる。手が入ったら、図２に示すように、左右身頃を合わせ、面ファスナ ４で閉じる。最後に紐７を引き締めて結んで、手袋から手が抜けないようにする 。こうすれば、痴呆症の人は、細かい作業ができなくなるので、点滴チューブ等 を抜いたりすることがなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 手袋付き上着の平面図である。

【図２】 同じく着用状態図である。

【符号の説明】

１ 袖 ２ 手袋 ３ 前合わせ ４ 面ファスナ ５ 裾 ６ スライドファスナ ７ 紐 ８ 介護口 １０ 面ファスナ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 両袖の先にそれぞれ手袋を延設し、手首
   の部分で該袖をつぼめるための紐を取り付け、該手袋に
   隣接して該袖の下側に開閉自在な介護口を設けて成る手
   袋付き上着。
2. 【請求項２】 裾を胸部までの長さとし、肘付近から裾
   までスライドファスナで開閉できるようにした請求項１
   に記載の介護用手袋付き上着。