JP3079024U - 炭化装置 - Google Patents

炭化装置

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JP3079024U
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等 山端
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巴製缶株式会社
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 低温炭化可能な、小型軽量の可搬式炭化装置
を提供する。 【解決手段】 燃焼室2と炭化室3とを有し、燃焼室の
上部に設けられた送風口15を介して燃焼室と炭化室の
上部が連通しており、炭化室の下面のやや上部には多孔
板34が敷設され、炭化室の送風口と対向する面の多孔
板と下面との間に排気口30が設けられている炭化装置
1が提供される。この装置の煙突4に冷却装置を取り付
けると、有害物質の飛散が防止され、酢液の回収率が大
きく向上する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、炭化装置に関する。さらに詳しく、トラックなどで運搬可能な小型 で軽量な炭化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
いわゆる炭焼き釜は、一般的に土盛りして作製されており、移動はできないも のである。また、近年、大型のバーナーなどの高温の燃焼熱を利用した炭焼き装 置などが開発されている。
【0003】 ところで、近年、石油燃料を用いる場合に排出されるSO、NOが環境汚 染を引き起こすため、問題となっている。また、環境意識の高揚とともに、今ま で燃焼されていた木質材料を炭化して、有効利用する試みがなされているが、可 搬式の小型の炭化装置がないため、このような試みがうまく機能していない。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、可搬式の小型の炭化装置を提供し、環境にやさしい、木質材料を容 易に低温で炭化できる装置を提供し、資源のリサイクルに貢献することを課題と する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、低温炭化可能な、小型軽量の可搬式炭化装置であって、燃焼室と炭 化室とからなり、該燃焼室の上部に設けられた送風口を介して該燃焼室と該炭化 室の上部が連通しており、該炭化室の下面のやや上部には多孔板が敷設され、該 炭化室の該送風口と対向する面の該多孔板と該下面との間に排気口が設けられて いる炭化装置に関する。
【0006】 好ましい実施態様においては、前記排気口からの排気管がダクトと接続され、 該ダクトに冷却装置が設けられている。
【0007】
【考案の実施の形態】
本考案の装置は、約600℃以下、好ましくは約500℃以下で炭化可能な、 炭化室の容積が約500L以下、好ましくは約300L以下、さらに好ましくは 、約200L以下の、小型の炭化装置である。
【0008】 本考案の炭化装置の一実施例を、図1を参照しつつ説明する。図1は、本考案 の炭化装置1の組立模式図である。炭化装置1は、燃焼室2と炭化室3、炭化室 3の排気口30に取り付けられる煙突4、炭化室3を構成する蓋5から主に構成 される。燃焼室2と炭化室3とは隣接してもよく、離れていてもよい。燃焼室2 と炭化室3は、燃焼室2の上部に設けられた送風口15を介して連通されている 。
【0009】 燃焼室2は、燃料投入口11とその蓋12、空気調節口13とその蓋14、燃 料を保持する多孔板18、燃焼の程度を観察する観察窓17、燃焼調節部20お よび燃焼室非常弁16から構成されている。
【0010】 燃焼室2は、必ずしも図1のような大きさ、形状でなくてもよく、例えば、炭 化室の間に仕切りが存在する程度のものでもよい。
【0011】 炭化室3は、図1では直方体状であるが、円柱状(例えば、ドラム缶を横にし たような形状)でもよい。炭化室3の面の一つには送風口15が開口し、対向す る面の上部には排気調節管36と排気調節管36に取り付けられたバルブ37を 備えている。炭化室3の下面は直接敷設面と接してもよいが、保温の観点から、 やや敷設面から上部に形成されることが好ましい。この炭化室3の下面のやや上 には、多孔板支え35が設けられ、ここに多孔板34が敷設される。送風口15 と対向する面の多孔板34と下面との間には、排気口30が設けられ、炭化室を 循環した熱風が排出される。炭化室3の一つの面(図1では、手前の面)には、 温度計32および33が配置されてもよく、出口および入口の温度が計測される 。また、炭化の程度をみるためのテストピース挿入孔31を設けてもよい。この 炭化室3の上部は解放されており、ここから炭化すべき木質材料を投入する。蓋 5は、図1ではボルトで締めるように示されているが、その方法に限定されず、 クランプなどにより締めてもよい。なお、蓋5は重量があるので、取っ手51を 設けておき、後述のアーム46の先端47に取り付けたチェーン吊り具などで、 移動させることができる。
【0012】 炭化室3に設けられた排気口30および排気調節口36からの排気管は、煙突 4のダクト41に接続される。煙突4が短い場合、脱着自在な煙突44の下部4 5をダクト41と接続し、リング43で止めることにより、煙突4が長くでき、 炭化効率をあげることができる。煙突4の下部には、炭化工程で生じる液体(例 えば、竹酢液、木酢液などと称されるもの:以下、単に「酢液」という)を回収 するためのコック42が設けられる。
【0013】 好ましくは、ダクト41に冷却装置が取り付けられる。冷却装置は、冷媒を強 制的に循環させるタイプでもよく、動力を用いないラジエータとして使用しても よい。図2は、冷却装置としてラジエータタイプの冷却装置6を用いた例である 。図2の装置は、図1のダクト41に接続されるように設計される。例えば、図 2(a)に示すように、内部に、例えば、180度捩れた案内羽根61を取り付 けて排煙に回転運動を与えて熱交換効率を上げるようにしたダクト62に、冷却 筒63を設け、上部には膨張タンク65を設けて熱膨張した水を逃がすように構 成されている。好ましくは、冷却効率をあげるために図2(b)に示すように、 冷却筒63の最上部2ヵ所から引き出された冷却管64が、図2(c)、図2( d)に示すように冷却筒63の周囲を囲むように配置され、冷却筒63の下部に 連結されている。
【0014】 このような冷却装置6は、動力を用いる必要がないので、環境にもやさしい装 置であり、水利の悪い場所(例えば、山中)などでも有効に使用できる装置であ る上、冷却装置6を設けることにより、排煙の量が減少し、有害物質の飛散防止 に効果的であるとともに、酢液の回収率が5〜10倍と大幅に向上する。
【0015】 冷却装置6の上部には、さらに、煙突44が配設されてもよい。さらにダクト 41の上部(冷却装置6を配設する場合には、冷却装置6とダクト41の接続部 付近)にはアーム46が取り付けられ、その先端47にチェーン吊り具を設け、 蓋5の開閉を省力化できる。
【0016】 次に、本考案の炭化装置の使用方法を説明する。まず、炭化すべき木質材料( 例えば、間伐材、竹、ケナフなど)を投入し、蓋5を閉めて炭化室3を密閉する 。炭化室3の周りは、保温のためにロックウールなどの断熱材で覆うことが好ま しい。
【0017】 燃焼室2に燃料をいれ、燃焼して熱風を炭化室3に送り込む。なお、燃料に特 に制限はなく、可燃性のものであればよい。石油系のバーナーを用いてもよいが 、雑木、紙(排ダンボール)などが好ましく用いられる。
【0018】 燃焼室2から炭化室3に送り込まれた熱風は、炭化室3内を循環する。最初は 排気調節バルブ37は開の状態にしておき、上部に備え付けた温度計33で測定 した温度が、例えば、竹の場合100℃くらいの適切な温度になった時点で、排 気調節口36のバルブ37を閉じる。これによって、熱風は炭化室内3を循環し 、多孔板34を通過した熱風は、排気口30から排気される。ある程度温度が上 昇すると、炭化が開始され、炭化に伴う液体が出始めるので、燃焼室2の燃料投 入口11の蓋12を閉め、観察窓17から炎の状態を見ながら、空気調節口13 の蓋14の開口を調節する。あるいは、上下の温度計33と32の温度をモニタ ーしながら、適切な温度となるように燃焼を調整する。コンピューターと連動さ せて、燃料の追加、空気の追加(蓋14の開口)を行ってもよい。また、途中、 テストピース挿入孔31にテストピースを挿入し、炭化が進行していることを確 認してもよい。炭化に伴う液体の発生が止まったころには炭化がほぼ終了する。 その後、空気調節口13の蓋14を閉めて、燃焼を終了させる。これにより、木 質材料が炭化される。
【0019】
【実施例】
以下、本考案の装置を用いた炭化処理の実施例を示すが、本考案はこの実施例 に限定されない。
【0020】 (実施例1) 図1の形状の、縦85cm、横50cm、多孔板までの深さ61cmの炭化室 に、切出し後10日の青竹75.5kgと乾燥竹17.5kgの合計93kgを 投入し、炭化処理した。図1の温度計33(炭化室上部の温度計)と温度計32 (炭化室下部の温度計)で温度を測定したときの、炭化室の温度変化を図3に示 す。なお、図3において黒丸は温度計33の温度を、白丸は温度計32の温度を 示す。
【0021】 開始1時間後(矢印A)には、上部の温度が110℃となったので、図1の排 気調節バルブ37を閉じた。開始1時間45分後(矢印B)には竹酢液が出始め た。この付近で炭化が開始されたと思われたので、開始2時間後(矢印C)に燃 料投入口11の蓋12を閉めた。この後、火力が増加し、煙の量が増加した。観 察窓17から炎の状態を観察しながら、空気調節口13の蓋14の開口を調節し た。5時間後のケナフのテストピースをテストピース挿入孔31に挿入し、10 分後に取り出したところ、先端は完全に炭化しており、炭化が順調に進んでいる ことが確認された。また、竹のテストピースでも十分に炭化が確認された。6時 間後に竹酢液の生成が止まったので、空気調節口13の蓋14を閉め(矢印D) 、炭化を終了させた。
【0022】 放置、冷却後、取り出したところ、完全に炭化した炭(竹炭)が、23.3k g得られた。竹炭の体積は、投入時の竹の約70%であった。竹酢液(pH4) は、6.95L得られた。
【0023】 (実施例2) 前日切り出した竹材43.5kgと雑木材3kgを、図1の炭化装置を用いて 炭化した。約1時間後から炭化が開始し、約3時間半で炭化が終了した。炭化室 上部温度は、最高約470℃であった。竹炭として約11.85kgが得られた 。雑木材も灰化することなく炭化した。
【0024】 (実施例3) 実施例1の装置の煙突に、内径10cmのダクトとそのダクトの外部に内径1 5cmの冷却筒(長さ60cm)を配置し、この冷却筒に冷却管を取り付け、水 8.5Lを入れて、冷却装置A付きの炭化装置Aとした。この冷却装置Aには案 内羽根は取り付けられていなかった。冷却装置Aのダクト内部に180度に捩じ った案内羽根を取り付け、冷却装置B付きの炭化装置Bとした。実施例1、炭化 装置A,炭化装置Bの各装置を用い、表1に記載の材料を、実施例1と同様にし て炭化し、酢液の採取を行った。結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】 冷却装置を配設した炭化装置AおよびBを用いた場合、炭化処理中の排煙は白 く、排煙量も少なかった。また、表1に示すように、生竹を炭化処理した場合、 冷却装置を配設しない場合に比べて、冷却装置Aを配設した炭化装置Aでは、約 2倍の酢液が得られた。冷却装置Bを配設した炭化装置Bは、30日乾燥竹を用 いたにも係わらず、炭化装置Aの1.5倍の酢液が得られた。炭化装置Bでは、 乾燥竹を用いた実施例と比較すると、約10倍の酢液が得られた。
【0027】 以上の結果から、本考案の炭化装置は、低温でも効率よく炭化が行えることが わかった。さらに、冷却装置を配設することにより、効率的に酢液を回収できる とともに、有害物質の飛散が防止できることがわかった。本考案の装置は、資源 の回収、再利用を効率的に、かつ環境に優しい方法で、実現できる装置である。
【0028】
【考案の効果】
本考案により、低温炭化が可能な、小型軽量の可搬式炭化装置が提供される。 この炭化装置は、低温で炭化が可能なため、比較的安全であり、廃材などが燃料 として十分使用できるだけでなく、木質材料であれば炭化可能であるので、木質 材料の有効利用がはかれ、環境にやさしい装置である。さらに、本考案の装置は 冷却装置を配設することにより、効率的に酢液を回収できるとともに、有害物質 の飛散が防止できる。従って、本考案の炭化装置は、資源の回収、再利用を効率 的に、かつ環境に優しい方法で、実現できる装置である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の炭化装置の組立模式図である。
【図2】炭化装置に用いる冷却装置の説明図である。
【図3】竹を炭化したときの温度変化を示すグラフであ
る。
【符号の説明】 1 炭化装置 13 空気調節口 15 送風口 2 燃焼室 3 炭化室 30 排気口 32、33 温度計 34 多孔板 36 排気調節管 4 煙突 41 ダクト 5 蓋 6 冷却装置 61 案内羽根 63 冷却筒 64 冷却管 65 膨張タンク

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低温炭化可能な、小型軽量の可搬式炭化
    装置であって、燃焼室と炭化室とを有し、該燃焼室の上
    部に設けられた送風口を介して該燃焼室と該炭化室の上
    部が連通しており、該炭化室の下面のやや上部には多孔
    板が敷設され、該炭化室の該送風口と対向する面の該多
    孔板と該下面との間に排気口が設けられている、炭化装
    置。
  2. 【請求項2】前記排気口からの排気管がダクトと接続さ
    れ、該ダクトに冷却装置が設けられている、請求項1に
    記載の炭化装置。
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