JP3078964B2 - 多層建物の構築方法とその装置 - Google Patents

多層建物の構築方法とその装置

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JP3078964B2
JP3078964B2 JP05233805A JP23380593A JP3078964B2 JP 3078964 B2 JP3078964 B2 JP 3078964B2 JP 05233805 A JP05233805 A JP 05233805A JP 23380593 A JP23380593 A JP 23380593A JP 3078964 B2 JP3078964 B2 JP 3078964B2
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照雄 四方
一弥 木川田
覚 須沢
佳昭 津田
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株式会社間組
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は骨組みした下部施工階
上の大屋根をリフトアップしながら順次下部施工階上に
上部施工階を構築していく多層建物の構築方法とその装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、自動ビルの建設について、施工の
ロボット化と共に、建物躯体の上部を大屋根で被い、こ
れをジャッキによりリフトアップしながら施工階を建て
継いでいく多層建物の施工法が提案され一部は実施化さ
れている。
【0003】その中でも、施工階を施工する空間をもた
せるためにジャッキにより大屋根を上昇する際に、大屋
根を仮設支柱で受けておき、施工階の本体柱を下部施工
階と大屋根間にセットするものが見られる。
【0004】一方、下部施工階と大屋根の各本体柱の間
にジャッキを配置して、ジャッキを取り外しながら施工
階の本体柱を固定していくものも存在する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
の前者では、上記したように大屋根をリフトアップする
場合の鉛直と水平荷重を支えるための仮設支柱が必要と
なり、作業空間が有効に使えず煩雑になる他また仮設柱
の建て込みや撤去のために余計な作業が必要となるとい
った欠点がある。
【0006】また、後者のものはジャッキそのもので大
屋根をリフトアップするために大型化し、水平荷重を支
えるためにジャッキ径が大きくなり、なによりも施工階
の本体柱とジャッキの取り替え作業が必要となり、また
取り外したジャッキの置き場が必要となり作業空間を狭
くするといった問題点がある。
【0007】この発明の目的は、上記問題点を解決せん
としたものであり、仮支柱を必要とせず、作業空間も有
効に使えることができ、しかも揚重装置を最初から最後
まで大屋根に取り付けたままで安定した作業ができる多
層建物の構築方法とその装置を提案する。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的に
鑑みてなされたものであり、その要旨は骨組みした下部
施工階の本体柱に大屋根を分離可能に載置し、該大屋根
を前記本体柱上にリフトアップ−アンド−ダウンさせる
揚重装置を、そのシャフトの下部で前記本体柱に取り外
し可能に取り付けるとともに上部を前記シャフトに沿っ
て上下動可能に前記大屋根を取り付ける揚重装置設置工
程と、前記揚重装置により前記シャフトに沿って前記大
屋根をリフトアップして前記下部施工階上に上部施工階
を施工する躯体施工工程と、躯体施工工程後に前記シャ
フトに沿って前記大屋根をリフトダウンさせて、前記上
部施工階における本体柱に載置し、さらに前記揚重装置
の下部を前記下部施工階から取り外して前記上部施工階
に盛り替え取り付ける盛替工程とを繰り返す多層建物の
構築方法にある。
【0009】また、この発明の他の要旨として、下部施
工階に取り外し可能に取り付ける揚重装置の下部支持部
と、該下部支持部上に設置しているネジシャフトと、該
ネジシャフトに貫通して設けた反力受板と、該反力受板
の上方に位置して、前記ネジシャフトに貫通し、しかも
前記下部施工階の上部と分離可能に載置した大屋根に固
定した上部支持部と前記反力受板間を伸縮自在に連結し
たサポートジャッキと、前記下部支持部と反力受板間、
および該反力受板と前記上部支持部間に前記ネジシャフ
トに沿って上下動可能に螺着した上下支持ナットと、前
記上部支持部の上方にやはりネジシャフトに沿って上下
動可能に螺着した前記下部支持部の盛り替え用ナットと
からなる多層建物の構築装置がある。
【0010】
【作用】この方法では、揚重装置を用いてリフトアップ
しながら多層建物を構築していくものであるものの、施
工階の施工後はいつでも大屋根を直接施工階の本体柱に
載置できるようにし、かつ揚重装置の下部を上部施工階
に盛り替えるだけで常に大屋根に固定した状態で施工作
業が行なわれ、しかも揚重装置のシャフトで大屋根を支
持しながらシャフトに沿ってリフトアップするようにし
ている。
【0011】
【実施例】以下にこの発明である多層建物の構築装置の
実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0012】図5は、大屋根Aの本体柱aを施工階Bか
ら分離可能にして載置した状態で上部支持部10をボル
トナット4で大屋根Aに、下部支持部2をピン5とピン
受け6で施工階Bにそれぞれ取り付けた揚重装置Cの部
分側面図であり、図6は図5の平面図、図7は図5の底
面図、図8は図5を左方から見た正面図である。
【0013】揚重装置は、上部支持部と反力受板とサポ
ートジャッキとからなる伸縮手段と、サポートジャッキ
の伸縮を繰り返えして伸縮手段を上昇及び下降させるた
めの上支持ナットと下支持ナットとからなる固定手段
と、下部支持部の盛り替え手段からなる。
【0014】各図において、下部支持部2には伸縮手段
を上昇及び下降させる大径のネジシャフト3の下部を貫
装し、下部支持部2とネジシャフト3とを上部の軸力支
持ナット1及び下部の定着ナット8とによってそれぞれ
固定して設置しており、このネジシャフト3には上方か
らネジシャフトの外周に切られたネジ7に螺着し、油圧
ホース(図示せず)からの油圧によって左右に自転して
上昇及び下降できる(公知構造)盛り替え手段としての
下部支持部2の盛り替え用ナット9がある。
【0015】また、伸縮手段はネジシャフト3に貫通し
て固定した上部支持部10と、この支持部10の下方に
やはりネジシャフト3に環装し、上部支持部10と2本
のサポートジャッキ11,11’によって伸縮自在に連
結した反力受板12とからなる。
【0016】さらに、固定手段は、上記伸縮手段の伸縮
の繰り返えしによって大屋根Aをリフトアップ−アンド
−ダウンさせるために、繰り返えし時の一時固定として
の機能をもち、これが上記上部支持部10と反力受板1
2間の上支持ナット13と、反力受板12と下部支持部
2間の下部支持ナット14とからなる。この上下部支持
ナット13,14は、上記ネジシャフトのネジ7に螺着
し、やはり油圧によって左右自転して上昇及び下降する
ことができるものである。
【0017】ついで、上記構造からなる揚重装置Cを用
いて、図1乃至図4によって本発明の多層建物の構築方
法を説明する。
【0018】まず地上(地下でもよい)において1階と
しての下部施工階Bの骨組構造の地組みを行なう。この
場合、下部施工階Bのスラブ16上の所要箇所に設けた
柱本体の接合部17に揚重装置のピン5と受け6とで下
部支持部2を脱着自在に取り付けるためのブラケット1
8を溶接しておく(図1(a))。
【0019】ついで、上記下部施工階B上に分離可能に
大屋根Aを載置状態に施工する。この場合にも大屋根A
の下部に上記下部施工階Bの柱本体の接合部17に対応
して設けた柱本体15にも揚重装置の上部支持部10を
ボルトナット4によって固定するブラケット19を接合
する(図1(b))。
【0020】こうしておいて、揚重装置Cは、上記下部
施工階と大屋根Aの柱本体15とにそれぞれボルトナッ
ト4及びピン5とピン受け6により取り付けられ、この
場合、上部支持部10と下支持ナット14と上支持ナッ
ト13、および反力受板12は層状に重なってネジシャ
フト3が大屋根A上に立設し、一つ盛り替え用ナット9
のみネジシャフト3の上部に待機状態に位置している
(図1(c),図2(a))。
【0021】さらに、上記状態で反力受板12に反力を
とってサポートジャッキ11,11’を伸長し、伸長し
た分大屋根Aを上昇させる(図2(b))。こうしてお
いて上支持ナット13を右廻りに回転させて上部支持部
10の下部に圧着させ、サポートジャッキ11,11’
を収縮させても大屋根Aが落ちないようにする(図2
(c))。ついでサポートジャッキ11,11’を収縮
して反力受板12を上昇させ(図2(d))、さらに下
支持ナット14を右回転により上昇させて、反力受板1
2の下部に圧着し、つぎのジャッキアップを可能にする
(図2(e))。このように、上記サポートジャッキ1
1,11’の伸長と、上・下支持ナット13,14の
(前記サポートジャッキ11,11’のワンストローク
内での)上昇とを繰り返えすことで大屋根Aは下部施工
階B上の上部施工階Dを十分に施工できる高さまでリフ
トアップされ(図1(d))、この状態で上部施工階D
の骨組みがなされる。(図1(e),図3(a))。上
部施工階Dの施工後は、下支持ナット14を左回転させ
て下降させてサポートジャッキ11,11’の伸長分に
位置させ(図3(b))、サポートジャッキ11,1
1’を伸長させて反力受板12を下支持ナット14上に
接置させ(図3(c))、ついで上支持ナット13を左
回転して下降させることにより反力受板12上に接置さ
せ(図3(d))、こうしておいて上記伸長させておい
たサポートジャッキ11,11’を収縮して、大屋根A
をサポートジャッキ11,11’のワンストローク分下
降させる。こうして、上記サポートジャッキ11,1
1’の伸長と、上下支持ナット13,14の(前記サポ
ートジャッキ11,11’のワンストローク内での)下
降とを繰り返えすことで、大屋根は上部施工階D上に載
置状態で仮置きされる(図1(f),図4(a))。
【0022】さらに、上部施工階上の施工階(図示せ
ず)を施工するためには、下部施工階Bの柱本体の接合
部17に取り付けていた下部支持部2を上部施工階Dの
柱本体20の接合部に盛り替える必要があり、この作業
を次の順序で行なう。予め、ネジシャフト3の上部に待
機していた盛り替え用ナット9を油圧によって左回転し
て上部支持部10の上部に接置するまで下降させるとと
もに、下部支持部2をブラケット18より取り外し(図
4(b))、さらに下支持ナット14も左回転させて下
部支持部2上まで下降させた後、サポートジャッキ1
1,11’を伸長し、上支持ナットを(サポートジャッ
キ11,11’のワンストローク分)左回転により反力
受板12上に下降させる(図4(c))。つぎに、サポ
ートジャッキ11,11’を収縮させることによってネ
ジシャフト3は該サポートジャッキ11,11’のワン
ストローク分上昇する(図4(d))。この状態で盛り
替え用ナット9を左回転して下降させ上部支持部の上部
に接置させる。そして再びサポートジャッキ11,1
1’を伸長させる(図4(e))。以上図4(c)乃至
図4(e)を繰り返えして下部支持部2を上昇させた
後、下支持ナット14を反力受板12に接置させて前記
下部支持部2を上部施工階Dの本体柱に予め設けておい
たブラケットに取り付けて図2(a)と同様な状態とす
る(図1(g))。これをさらに、上記した図2の動作
を繰り返えして図1(g)から図1(h)のような状態
とし、さらに上層の上部施工階(図示せず)を施工でき
る状態にする(図1(h))。
【0023】次に、本発明の構築方法に使用する他の揚
重装置C’を図9乃至図12を参照して説明する。
【0024】揚重装置C’は、図9に図示するように、
支柱22に昇降可能に環装させて設けた装置本体23
と、その下方の前記支柱22に昇降可能に環装して設け
た反力受梁24と、前記装置本体23と反力受梁24間
に伸縮自在に連結して設けた2本のサポートジャッキ2
5とで主要部を構成する。
【0025】支柱22の外周部には、周方向等間隔に4
箇所、軸方向等間隔に複数のCチャンネル21を反力ピ
ースとして溶接して備えている(図10参照)。なお反
力ピースとしては、Cチャンネル21の他に各種形態凸
状又は凹状のもの(反力ピース)を使用することがで
き、所望の数だけ設けることができる。
【0026】装置本体23の下部には、該本体23を支
柱12に備えられた軸方向のCチャンネル21間に固着
するため、支柱22の外周部形状に沿うように内周部に
切欠28を備えた上部ロックプレート26を回動可能に
備えており、該上部ロックプレート26の回動は、図示
しないホースで油圧を与えるなど公知の油圧手段によっ
てなされる。また、反力受梁24の下部には、前記上部
ロックプレート26と同様の下部ロックプレート27を
備えている。
【0027】上下部のロックプレート26,27は、図
10(a)に図示するように、その内周部に備えた切欠
28を前記各Cチャンネル21に合致させることにより
昇降可能とし、該上下部のロックプレート26,27を
油圧により左右に回動することで切欠28をCチャンネ
ル間に位置させて、装置本体23、及び反力受梁24を
支柱22に載置する(図10(b)参照)。
【0028】このように構成した揚重装置C’は、通
常、図11(a)に図示するように、上下部のロックプ
レート26,27が反力ピースとしてのCチャンネル2
1の頂部に当接して載置された状態にある。
【0029】上昇するにあたり、まずサポートジャッキ
25を若干(上下のCチャンネル間の余裕以内)伸長し
て装置本体23及び上部ロックプレート26を若干上昇
させることによって上部ロックプレートとCチャンネル
間の摩擦抵抗を解き、該上部ロックプレート26を油圧
により左回動して、その内周部の切欠28内にCチャン
ネル11を合致させることにより、装置本体23及び上
部ロックプレート26を挿通可能な状態にする(図11
(b))。
【0030】再び、サポートジャッキ25をストローク
エンドまで伸長して装置本体23及び上部ロックプレー
ト26を上昇させる(図11(c))。そして、上部ロ
ックプレート26を油圧により右回動してCチャンネル
21上に載置してロックする(図11(d))。
【0031】次いで、サポートジャッキ25を若干(上
下のCチャンネル間の余裕以内)収縮して反力受梁24
及び下部ロックプレート27を若干上昇させて相互間の
抵抗を解き、該下部ロックプレート27を油圧により左
回動して切欠28内にCチャンネルを合致させ、反力受
梁24及び下部ロックプレート27を挿通可能な状態に
する(図11(e))。
【0032】再び、サポートジャッキ25をストローク
エンドまで収縮して反力受梁24及び下部ロックプレー
ト27を上昇させる(図11(f))。そして下部ロッ
クプレート27を油圧により右回動してCチャンネル2
1上に載置してロックする(図11(g))。
【0033】以上、図11(a)乃至(g)の工程を繰
り返すことによって、所望の高さに上昇することができ
る。
【0034】なお、前記上下ロックプレート26,27
の左右回動は、上記の油圧手段に限られるものではな
く、モータやギヤなどその他の適当な手段を用いること
ができる。
【0035】この揚重装置C’は、図12に図示するよ
うに、装置本体23に大屋根取付用ブラケット30を設
け、これをボルトナット33によって大屋根Aの本体柱
aに取り付けることができ、また支柱22の下部に、該
支柱22を下部施工階Bに取り付けるための下部支持部
29を設けて、これをピン31とピン受け32によって
下部施工階Bに取り付けることができる。
【0036】揚重装置C’を図12のように用いて行う
本発明の構築方法を、図1を参照して説明する。
【0037】まず、下部施工階Bの骨組構造の地組みを
行なう(図1(a))。この場合、下部施工階Bの柱本
体に前記揚重装置C’を取り付けるためのブラケット1
8を溶接しておく。ついで、この下部施工階B上に分離
可能に大屋根Aを載置状態に施工する(図1(b))。
この場合にも揚重装置C’を取り付けるためのブラケッ
ト19を溶接しておく。
【0038】こうしておいて、揚重装置C’を、下部施
工階Bと大屋根Aとにボルトナット及びピンとピン受け
により取り付ける(図1(c))。
【0039】取り付けた揚重装置C’は、上部ロックプ
レート26を回動して支柱22のCチャンネル21から
のロックを解除してからサポートジャッキ25を伸長し
て上部ロックプレート26を回動してCチャンネル21
にロックし、下部ロックプレート27を回動してCチャ
ンネル21からのロックを解除してから、前記サポート
ジャッキ25を収縮してから、前記下部ロックプレート
27を回動してCチャンネル21にロックする工程を繰
り返し、前記下部施工階B上に上部施工階を施工する空
間を確保する(図1(d))。
【0040】上部施工階Dを施工した(図1(e))
後、下部ロックプレートを回動してCチャンネル21か
らのロックを解除して、前記サポートジャッキ25を伸
長して、下部ロックプレート27を回動してロックし、
前記上部ロックプレート26を回動してCチャンネル2
1からのロックを解除してから、前記サポートジャッキ
25を収縮してから前記上部ロックプレート26を回動
してロックする工程を繰り返し、大屋根Aをリフトダウ
ンさせて前記上部施工階上に載置する(図1(f))。
【0041】さらに、下部支持部29を下部施工階Bか
ら取り外した後、下部ロックプレート27を回動してロ
ックを解除してサポートジャッキ25を伸長して、前記
下部ロックプレート27を回動してロックし、上部ロッ
クプレート26を回動してロックを解除して、前記サポ
ートジャッキ25を収縮する工程を繰り返して前記支柱
22をリフトアップして、前記上部施工階Eに盛り替え
取り付ける(図1(g))。以上の動作を繰り返えして
図1(g)から図1(h)のような状態とし、さらに上
層の上部施工階(図示せず)を施工できる状態にするこ
とができる(図1(h))。
【0042】
【発明の効果】本発明の多層建物の構築方法は、揚重装
置により大屋根をリフトアップさせるだけでなく、揚重
装置シャフトの上部を大屋根に常に固定させておくと共
に、下部を取り外し可能に取り付け、揚重装置によって
大屋根をリフトアップして下部施工階上に上部施工階の
躯体を施工し、その後大屋根を上部施工階の本体柱上に
載置してから前記揚重装置下部を下部施工階から上部施
工階の本体柱に盛り替えることにより多層建物を構築す
るために、仮設支柱など必要とせず、また大屋根の水平
荷重を従来のジャッキで受けるのではなくシャフトで受
けるために作業安定を益すことができる。
【0043】本発明の多層建物の構築装置は、下部施工
階と大屋根間に揚重装置を固定し、該揚重装置により大
屋根をリフトアップして大屋根と下部施工階との空間に
上部施工階を施工し、施工後下部施工階に固定していた
揚重装置の下部を外して上部施工階に上昇して盛り替え
る装置であって、上記揚重装置には下部支持部と、上記
大屋根をリフトアップと上部施工階への盛り替え用のネ
ジシャフトと、ネジシャフトの貫通している反力受板
と、反力受板と大屋根に固定した上部支持空間を伸縮自
在に連結したサポートジャッキと、前記上部支持部の上
方に螺着した盛り替え用ナットと、特に反力受板と上記
支持部間に上支持ナットの他に、下部支持部とを反力受
板間に下支持ナットを備えることが本願発明の特徴にな
っている。したがって、本願発明のネジシャフトを下部
施工階から取り外して上方にリフトアップして上方施工
階に盛り替えするだけでなく、ネジシャフトの下部を下
部施工階に固定して動かなくしておいて、サポートジャ
ッキ11と上支持ナット13及び下支持ナット14によ
り大屋根のような大荷重物をあたかも尺取虫の動きで持
ち上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(h)は、本発明の多層建物の構築方
法を示す概略説明図である。
【図2】(a)〜(e)は、本発明の揚重装置で大屋根
をリフトアップ工程順序の説明図である。
【図3】(a)〜(e)は、揚重装置により図2から大
屋根をリフトダウンする工程順序を示す説明図である。
【図4】(a)〜(e)は、図3から揚重装置盛り替え
を行なう順序を示す説明図である。
【図5】本発明の揚重装置を大屋根と施工階に取り付け
た状態を示す側面図である。
【図6】図5の平面図である。
【図7】図5の底面図である。
【図8】図5の正面図である。
【図9】本発明の構築方法で使用する揚重装置の側面図
である。
【図10】(a)は図9の上下部ロックプレートのロッ
ク解除状態と、(b)は図9の上下部ロックプレートの
ロック状態とを示す平面図である。
【図11】(a)〜(g)は図9の揚重装置の上昇方法
を示す側面図である。
【図12】図9の揚重装置を大屋根と下部施工階に取り
付けた状態を示す側面図である。
【符号の説明】
A 大屋根 B 下部施工階 C,C’ 揚重装置 D,E 上部施工階 1 軸力支持ナット 2,29 下部支持部 3 ネジシャフト 4,33 ボルトナット 5,31 ピン 6,32 ピン受け 7 ネジ 8 定着ナット 9 盛り替え用ナット 10 上部支持部 11 サポートジャッキ 12 反力受板 13 上支持ナット 14 下支持ナット 15 柱本体 16 スラブ 17 接合部 18,19,30 ブラケット 21 Cチャンネル 22 支柱 23 装置本体 24 反力受梁 25 サポートジャッキ 26 上部ロックプレート 27 下部ロックプレート 28 切欠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津田 佳昭 東京都港区北青山2−5−8 株式会社 間組内 (56)参考文献 特開 平3−59266(JP,A) 特公 昭42−5773(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/35 E04G 21/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部施工階に取り外し可能に取り付ける
    揚重装置の下部支持部と、該下部支持部上に設置してい
    るネジシャフトと、該ネジシャフトに貫通して設けた反
    力受板と、該反力受板の上方に位置して、前記ネジシャ
    フトに貫通し、しかも前記下部施工階の上部と分離可能
    に載置した大屋根に固定した上部支持部と前記反力受板
    間を伸縮自在に連結したサポートジャッキと、前記下部
    支持部と反力受板間、および該反力受板と前記上部支持
    部間に前記ネジシャフトに沿って上下動可能に螺着した
    上下支持ナットと、前記上部支持部の上方にやはりネジ
    シャフトに沿って上下動可能に螺着した前記下部支持部
    の盛り替え用ナットとからなる多層建物の構築装置。
  2. 【請求項2】 骨組みした下部施工階の本体柱に大屋根
    を分離可能に載置し、該大屋根を前記本体柱上にリフト
    アップ−アンド−ダウンさせる揚重装置を、そのシャフ
    トの下部で前記本体柱に取り外し可能に取り付けるとと
    もに上部を前記シャフトに沿って上下動可能に前記大屋
    根を取り付ける揚重装置設置工程と、前記揚重装置によ
    り前記シャフトに沿って前記大屋根をリフトアップして
    前記下部施工階上に上部施工階を施工する躯体施工工程
    と、躯体施工工程後に前記シャフトに沿って前記大屋根
    をリフトダウンさせて、前記上部施工階における本体柱
    に載置し、さらに前記揚重装置の下部を前記下部施工階
    から取り外して前記上部施工階に盛り替え取り付ける盛
    替工程と、を繰り返す多層建物の構築方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の構築装置を用いて行なう
    多層建物の構築方法であって、 骨組みした下部施工階の本体柱に大屋根を分離可能に載
    置し、該大屋根を前記本体柱上にリフトアップ−アンド
    −ダウンさせる前記揚重装置の下部支持部を下部施工階
    の本体柱に取り外し可能に取り付けるとともに、上部支
    持部を大屋根に取り付ける揚重装置設置工程と、 前記反力受板と上部支持部間に連結したサポートジャッ
    キの伸長と、前記ネジシャフトに螺着した上支持ナット
    の前記サポートジャッキのワンストローク内での回転上
    昇と、前記サポートジャッキの収縮、及び前記サポート
    ジャッキのワンストローク内での下部支持ナットの回転
    上昇とを交互に繰り返して上部支持部を上昇、即ち前記
    大屋根をリフトアップし、前記下部施工階上に上部施工
    階を施工する躯体施工工程と、 前記躯体施工工程後にサポートジャッキのワンストロー
    ク内での前記下支持ナットの逆回転下降と、サポートジ
    ャッキの伸長と、前記上支持ナットの前記サポートジャ
    ッキのワンストローク内での逆回転下降、及び前記サポ
    ートジャッキの収縮とを交互に繰り返して上部支持部を
    下降、即ち前記大屋根をリフトダウンさせ、前記上部施
    工階における本体柱に載置し、さらに前記盛り替えナッ
    トと前記下支持ナットを逆回転下降させるとともに、前
    記下部支持部を下部施工階から取り外した後、前記サポ
    ートジャッキを伸長してから前記上支持ナットの前記サ
    ポートジャッキのワンストローク分の逆回転下降と、サ
    ポートジャッキの収縮と、前記盛り替えナットの逆回転
    下降とを繰り返して下部施工階を上昇、即ち前記ネジシ
    ャフトをリフトアップし、該下部支持部を前記上部施工
    階に盛り替え取り付ける盛り替え工程と、を繰り返す多
    層建物の構築方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の多層建物の構築方法であ
    って、 周方向と軸方向に間隔を置いて反力ピースを突設した支
    柱と、該支柱に昇降可能に環装した装置本体と、該本体
    の下方に位置して前記支柱に昇降可能に環装した反力受
    梁と、該反力受梁と前記装置本体間を伸縮自在に連結し
    たサポートジャッキと、前記柱の外周部の形状に沿う内
    周部を有し、前記装置本体、及び反力受梁の各々の下部
    に位置して前記支柱に環装した回動可能な上下部ロック
    プレートと、を備えた揚重装置の前記装置本体を下部施
    工階上に分離可能に載置した大屋根に連設するととも
    に、前記支柱の下部を下部施工階に分離可能に取り付け
    る揚重装置設置工程と、 前記上ロックプレートを回動して前記支柱における反力
    ピースからのロックを解除してから前記サポートジャッ
    キを伸長して前記上ロックプレートを回動して反力ピー
    スにロックし、前記下ロックプレートを回動して反力ピ
    ースからのロックを解除してから、前記サポートジャッ
    キを収縮してから、前記下ロックプレートを回動して反
    力ピースにロックする工程を交互に繰り返してから前記
    下部施工階上に上部施工階を施工する躯体施工工程と、 躯体施工工程後に、前記下ロックプレートを回動して反
    力ピースからのロックを解除して、前記サポートジャッ
    キを伸長して、前記下ロックプレートを回動してロック
    し、前記上ロックプレートを回動して反力ピースからの
    ロックを解除してから、前記サポートジャッキを収縮し
    てから前記上ロックプレートを回動してロックする工程
    を交互に繰り返して前記大屋根をリフトダウンさせ、前
    記上部施工階における本体柱に載置し、さらに前記支柱
    の下部を下部施工階から取り外した後、前記下ロックプ
    レートを回動してロックを解除して前記サポートジャッ
    キを伸長して、前記下ロックプレートを回動してロック
    し、前記上ロックプレートを回動してロックを解除し
    て、前記サポートジャッキを収縮する工程を交互に繰り
    返して前記支柱をリフトアップして、前記上部施工階に
    盛り替え取り付ける盛り替え工程と、を繰り返す多層建
    物の構築方法。
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