JP3078752U - スチームコンベクションオーブン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】スチームコンベクションオーブンの開閉扉のガ
ラス内面に付着する水滴（つゆ）を、人手を煩わすこと
なく排水できる。 【解決手段】扉つゆ受に溜るつゆの荷重に抗して扉に設
けた排水機構部のバネが圧縮し、排水機構部の当板が傾
動して当板の先端部位がオーブン本体側の本体つゆ受に
当接し、同時に、当板のパッキングが押圧状態にある扉
つゆ受の水抜き穴を開放し、水抜き穴の開放により扉つ
ゆ受に溜るつゆをオーブン本体側の本体つゆ受けに落水
させ、このつゆを本体つゆ受に連通する排水パイプによ
りオーブンの庫外に排水する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、業務用厨房機器としてのスチームコンベクションオーブンに関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、多種類の調理食材の加熱調理を可能にするスチームコンベクションオー ブンの作動中にあっては、開閉扉のガラス内面に水滴（つゆ）等が付着する。そ のため、つゆ（水滴）等を排水するための手段を講ずる必要がある。

【０００３】 この必要性に鑑み従来は、スチームコンベクションオーブンの開閉扉のガラス 内面に沿って落ちるつゆを開閉扉の内面下部に設ける樋状の扉つゆ受の勾配面に 流れていくように形成し、この勾配面に沿って流れるつゆを開閉扉に対峙するス チームコンベクションオーブン本体側のつゆ受に溜め、このつゆ受につゆが溜っ たら、スチームコンベクションオーブン本体よりつゆ受を取り外して、このつゆ 受に溜るつゆを厨房作業室の流し台等に捨てるようにしている排水手段がある。

【０００４】 また、従来、スチームコンベクションオーブンの開閉扉のガラス面に沿って落 ちるつゆを開閉扉の内面のバネによって支えられる扉つゆ受に溜め、開閉扉を閉 めた時、扉つゆ受内のつゆの重さに抗してバネが圧縮し、扉つゆ受が傾き、スチ ームコンベクションオーブン本体側の本体つゆ受につゆが流下し、この本体つゆ 受に溜ったつゆを、この本体つゆ受に連通する排水パイプを介してスチームコン ベクションオーブンの庫外に排水するようにしている排水手段がある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、前者の場合は、排水に際し、人手によりスチームコンベクションオー ブン本体側より本体つゆ受を取り外して、本体つゆ受に溜まるつゆを捨てるよう にしているため、排水作業が面倒であり、捨てる途中において、つゆを厨房作業 室の床面にこぼして床面を汚したり、あるいは、本体つゆ受のつゆを放置すると 不衛生になるという問題点があった。

【０００６】 また、後者の場合は、開閉扉と扉つゆ受の全荷重をバネによって 支えるため に、開閉扉の反復開閉操作により、バネ自体に金属疲労を起こし、正常な排水機 能を果たさないという不都合があった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、斯る従来の問題点を解決するためになされたもので。その目的は、 スチームコンベクションオーブンの開閉扉のガラス内面に付着するつゆを後記す る手段によって効率よく自動排水することを可能にすることにある。

【０００８】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を図１、図２、図３、図４、図５、図６に基づいて説明す ると、図１はスチームコンベクションオーブンの開閉扉の内面を示し、開閉扉１ はガラス板２を嵌装し、開閉扉１の内壁下部 に断面Ｌ字型を形成し、樋状を形 成する扉つゆ受３固定し、この扉つゆ受３の底部４につゆ抜き穴５があけてある 。

【０００９】 図面符号６は扉つゆ受３の底部４に具備する排水機構部を示し、この排水機構 部６は、扉つゆ受３の底部４に固定される二本のバネ軸７、７と、この二本のバ ネ軸７、７が貫挿する当板８と、この当板８と二本のバネ軸７、７の軸端に取着 される止め輪９、９との間に弾装されるバネ１０、１０と、前記当板８に固定さ れる耐熱、水密性パッキング１１と、から構成される。

【００１０】 図面符号１２はスチームコンベクションオーブンの開閉扉１に対向するスチー ムコンベクションオーブン本体を示し、この本体１２側の下部壁に、逆Ｌ字型を 形成し、樋状を形成する本体つゆ受１３が固定されており、この本体つゆ受１３ に排水パイプ１４が接続する。

【００１１】 本考案は、開閉扉１を閉めると、開閉扉１のガラス板２の内面を伝わり滴下す るつゆは、扉つゆ受３に溜り、この扉つゆ受３に溜るつゆの重さに抗して排水機 構部６のバネ１０、１０が圧縮作用し、同時に排水機構部６の当板８が傾動し、 当板８の先端部位１５がスチームコンベクションオーブン本体１２の本体つゆ受 １３に当接し、それにより、当板８のパッキング１１によって押えられていた扉 つゆ受３のつゆ抜き穴５が開放される。そのため、扉つゆ受３に溜ったつゆは、 開放された扉つゆ受のつゆ抜き穴５より当板８面に沿って本体つゆ受１３に溜り 、本体つゆ受１３に溜ったつゆは、この本体つゆ受１３に接続する排水パイプ１ ４を通してオーブン庫外へ排水することが可能になる。なお、図４の符号Ｐは当 板８の支点を示している。

【００１２】 なお、開閉扉１を開いた状態では、排水機構部６のバネ１０、１０により当板 ８を押上げるため、当板８のパッキング１１が扉つゆ受３のつゆ抜き穴５を閉塞 することになる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果 を発揮する。

【００１４】 開閉扉の扉閉状態において、扉つゆ受に溜る水滴（つゆ）の重さに抗して排水 機構部のバネを押し下げ、排水機構部の当板を傾動させ、同時に当板のパッキン グが扉つゆ受のつゆ抜き穴を開放し、この開放穴より扉つゆ受に溜るつゆを排水 機構部の当板面に沿って本体つゆ受に流下させ、排水を可能にしたから、スチー ムコンベクションオーブンの扉つゆ受に溜る水滴（つゆ）を人手を煩わすことな く自動排水することができる。

【００１５】 また、扉つゆ受の自重とつゆの重さをバネで支えていた従来例にあっては、バ ネに繰り返し使用による金属疲労等を与え、耐久性の面で問題があったが、本考 案の場合の排水機構は上述した構造を特徴とするため、反復使用によるバネの金 属疲労等を少なくして耐久性を堅持し、排水供給機能を良好に保持することがで きる。

【００１６】 さらに、本考案の場合、自動排水が可能であるために、厨房作業室の厨房床面 等につゆをこぼして汚すという心配がなくなり、しかも、溜ったつゆを自動排水 できるため、厨房現場の厨房環境を衛生的に保つことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、開閉扉の内面形態を示す正面図であ
る。

【図２】図２は、排水機能部の拡大正面図である。

【図３】図３は、排水機構部の作動説明図である。

【図４】図４は、排水機構部の作動説明図である。

【図５】図５は、開閉扉の扉開状態を示す側面図であ
る。

【図６】図６は、開閉扉の扉閉状態を示す側面図であ
る。

【符号の説明】

１ 開閉扉 ２ ガラス板 ３ 扉つゆ受 ５ つゆ抜き穴 ６ 排水機能部 ７ バネ軸 ８ 当板 １０ バネ １１ パッキング １２ スチームコンベクションオーブン本体 １３ 本体つゆ受 １４ 排水パイプ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】スチームコンベクションオーブン扉のガラ
   ス内面に沿って落ちる水滴を扉つゆ受で溜め、扉の扉閉
   時には扉つゆ受の当板が、本体つゆ受に当接し、扉つゆ
   受が傾動して扉つゆ受に溜るつゆがスチームコンベクシ
   ョンオーブン本体側の本体つゆ受に流れ落ち、この本体
   つゆ受に連通するスチームコンベクションオーブン本体
   の排水パイプによりスチームコンベクションオーブンの
   庫外に排水させるようにした排水機能を有するスチーム
   コンベクションオーブンであって、前記扉つゆ受に溜る
   つゆの荷重に抗して扉の内面下部に設けた排水機構部の
   バネが圧縮し、排水機構部の当板を傾動させ、この当板
   の先端部位がスチームコンベクションオーブン本体側の
   本体つゆ受に当接し、かつ、当板に設けたパッキングが
   押圧状態にある扉つゆ受の水抜き穴を開放し、前記扉つ
   ゆ受に溜るつゆを開放された前記扉つゆ受けのつゆ抜き
   穴よりスチームコンベクションオーブン本体側の本体つ
   ゆ受に落水させ、この本体つゆ受に溜るつゆを、本体つ
   ゆ受に連通する排水パイプによりスチームコンベクショ
   ンオーブンの庫外に排水させるようにしたことを特徴と
   するスチームコンベクションオーブン。