JP3078343B2 - 測定用組成物 - Google Patents

測定用組成物

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JP3078343B2 JP03062676A JP6267691A JP3078343B2 JP 3078343 B2 JP3078343 B2 JP 3078343B2 JP 03062676 A JP03062676 A JP 03062676A JP 6267691 A JP6267691 A JP 6267691A JP 3078343 B2 JP3078343 B2 JP 3078343B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医学診断上、その他に
有用な、紫外部領域での吸光度変化を測定して、生体液
中の酵素活性を定量するための測定用組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】血液などの生体液中の酵素活性の測定
は、医学上、診断及び病態把握の手段として日常的に広
く測定されている重要なものである。これら酵素活性測
定は、紫外部領域の吸光度変化に導いて測定する方法
と、可視部領域の吸光度変化に導いて測定する方法に大
別することができる。紫外部領域の吸光度変化に導く方
法は、最終的にニコチンアミドアデニンジヌクレオチド
あるいはニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸
〔以下、NAD(P)+ と略称する。〕の変化を測定す
るもので、これまで多くの酵素活性がこの原理に基づい
て測定されてきた。
【0003】例えば、血清中の酵素として、α−アミラ
ーゼ、クレアチンキナーゼ、グルタミン酸ピルビン酸ト
ランスアミナーゼ、グルタミン酸オキザロ酢酸トランス
アミナーゼ、乳酸脱水素酵素、ロイシンアミノペプチダ
ーゼ(以下、LAPと略称する。特開昭59−6689
8号公報、特開昭63−94999号公報参照)、コリ
ンエステラーゼ、リパーゼ、ヒドロキシ酪酸脱水素酵
素、アルドラーゼ、ピルビン酸キナーゼ、γ−グルタミ
ルトランスペプチダーゼ(以下、γGTPと略称する。
特開昭63−94998号公報参照)、アリルアミダー
ゼ(以下、AAと略称する。特開昭63−94996号
公報参照)などがある。これらの測定項目は、いずれ
も、最終的にNAD(P)+ と還元型NAD(P)
+ 〔以下、NAD(P) Hと略称する。〕間の相互変換
に伴う単位時間当りの紫外部領域の吸収変化を測定する
ものである(340nm付近の吸光度変化を追跡するも
のが殆どである)。例えば、γGTP、LAPあるいは
AAを例にとって言えば、各酵素は以下のそれぞれの反
応を触媒するものであり、それらの反応式に従って測定
されている。
【0004】
【化1】
【0005】
【化2】
【0006】
【化3】
【0007】上記反応式1〜3で生成したL−ロイシン
やL−アラニンなどのL−アミノ酸は、相当するアミノ
酸脱水素酵素の作用で反応式4に従ってNAD(P)+
からNAD(P)Hへの変化に導いて340nmの吸収
変化として測定することができる。
【0008】
【化4】
【0009】血清などの生体液中にはヘモグロビン、ビ
リルビンなどの有色成分やアスコルビン酸などの酸化還
元物質など、種々の共存物質が存在し、各種測定用組成
物による測定値に種々の影響を及ぼし、測定誤差の原因
となっている。可視部領域の吸光度変化に導く測定用組
成物では、これら共存物質による影響を受けやすく、種
々の方策が検討されている。例えば、ヘモグロビンによ
る影響を回避するためにチオ尿素の添加が有効と報告さ
れている(特開昭62−248500号公報参照)が、
完全には回避されていない。
【0010】一方、紫外部領域の吸光度変化に導く測定
用組成物では、これら有色成分の吸収極大が400〜4
50nm付近にあり、紫外部領域とは吸収波長が異なっ
ているため、比較的影響を受けにくいとして従来殆ど対
策が施されていなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記共
存物質が生体液中に高濃度に存在する場合には、紫外部
領域の吸収変化に導く測定用組成物でも酵素活性測定値
に悪影響が生じ、測定誤差の原因となる現象が認められ
ていた。これは、溶血作用により生ずるヘモグロビン及
びその誘導体、あるいはビリルビンなどが測定用組成物
中で光や熱により徐々に分解するため、酵素活性測定中
の経時的な400〜450nm付近の吸光度減少が紫外
部領域の波長にまで影響してきたことに寄因する。これ
らの現象は、近年の診断技術の高度化が進む中、臨床検
査の現場で日常的に使用するには信頼性に欠けるという
問題点を提起しているものであった。
【0012】それ故に、本発明は上記の如き生体液中の
共存物質による影響を受けない、紫外部領域での吸収変
化を測定して生体液中の酵素活性を定量する測定用組成
物の提供を目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な要求を満足する測定用組成物を提供することを目的と
して種々検討した結果、測定用組成物中にヒドラジンを
用いることにより、上記の目的を達成し、本発明による
測定用組成物が日常検査に使用するのに充分な精度を有
する測定用組成物であることを見い出し、本発明を完成
するに到った。
【0014】すなわち、本発明は、紫外部領域での吸光
度変化を測定して、生体液中の酵素活性を定量する測定
用組成物において、ヒドラジンを含有せしめた測定用組
成物を要旨とするものである。
【0015】本発明の測定用組成物においては、ヒドラ
ジンを含有させることが必要である。ヒドラジンの含有
量は組成物に対し、0.1mM以上、200mM以下であ
り、好ましくは0.3mM以上、200mM以下である。
含有量が0.1mM未満の場合は本発明の効果が発揮しに
くく、一方200mMを超える場合は、本発明の効果が
向上せず、むしろ、測定用組成物中の成分の不安定化や
悪影響の増悪をまねく傾向にある。使用するヒドラジン
の濃度については、検体としての血清の条件、使用する
反応系、その他使用条件下における種々の要素により適
宜任意の至適濃度を決定すればよく、上記範囲であれば
特に限定されるものではない。
【0016】測定用組成物にヒドラジンを含有させるに
は、水に溶解することによりヒドラジンを生成する化合
物を用いることができる。そのような化合物としては、
例えば、無水ヒドラジン、一塩酸ヒドラジン、二塩酸ヒ
ドラジン、抱水ヒドラジン、硫酸ヒドラジンなど、水に
溶解することによりヒドラジンを生成するものであれ
ば、いかなるものでも使用できる。これらの化合物は単
独で用いることもできるし、2種以上混合して使用する
こともできる。
【0017】本発明の測定用組成物としては、紫外部領
域での吸収変化に導いて生体液中の酵素活性を定量する
測定用組成物であれば特に限定されるものではないが、
特に弱アルカリ側で測定する測定用組成物、例えば、γ
GTP、LAP、AA、乳酸脱水素酵素、コリンエステ
ラーゼなどの測定用組成物において本発明の効果が顕著
である。これら測定用組成物の他の構成成分は、これら
の目的とする測定酵素の種類により適宜選んで配合すれ
ばよい。測定用組成物中の各成分の起源及び濃度は公知
技術を適用すればよいが、上記反応式1〜4で示したγ
GTP、LAP、AAの各測定用組成物を例にとって述
べれば以下の如くなる。
【0018】γGTP、LAP、AA各酵素活性の測定
用組成物に用いられる反応式4におけるアミノ酸脱水素
酵素としては、例えば、ロイシン脱水素酵素、アラニン
脱水素酵素、グルタミン酸脱水素酵素、バリン脱水素酵
素、セリン脱水素酵素があげられ、中でも、前3者が好
ましい。これらアミノ酸脱水素酵素の給源は特に限定さ
れるものではないが、例えばロイシン脱水素酵素の給源
はバチルス・スフェリカス(Bacillus sphaericus )な
どの微生物由来のものなど、種々の起源のものを使用す
ることができる。中でも安定性、保存性に富む好熱性細
菌、例えば、バチルス・ステアロサーモフィルス(Baci
llus stearothermophilus )やクロストリジウム・サー
モアセティカム(Clostridium thermoaceticum)由来の
ロイシン脱水素酵素が望ましい。またアラニン脱水素酵
素はバチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis )、バ
チルス・スフェリカス(Bacillus sphaericus )などの
微生物由来のものなど、種々の起源のものを使用するこ
とができる。中でも、安定性、保存性に富む好熱性細
菌、例えばバチルス・ステアロサーモフィルス(Bacill
us stearothermophilus )由来のアラニン脱水素酵素が
望ましい。さらに、グルタミン酸脱水素酵素はプロテウ
ス・インコンスタンス(Proteus inconstans)などの細
菌、カビ、酵母などの微生物、あるいは植物など、種々
の起源のものを使用することができる。
【0019】γGTP測定用組成物に用いられるγ- グ
ルタミルジペプチド基質としては、例えば、γ−グルタ
ミル−L−ロイシン、γ−グルタミル−L−アラニン、
γ−グルタミル−L−グルタミン酸、γ−グルタミル−
L−フェニルアラニン、γ−グルタミル−グリシン、γ
−グルタミル−L−バリン、γ−グルタミル−L−セリ
ンなどを用いることができるが、中でも、γ−グルタミ
ル−L−ロイシン、γ−グルタミル−L−アラニン、γ
−グルタミル−L−グルタミン酸などの使用が好まし
い。さらに、γGTP測定用組成物に用いられる受容体
としては種々のアミノ酸やジペプチドなどを用いること
ができるが、中でも、グリシルグリシンやグリシルアラ
ニンを使用するのが好ましい。
【0020】LAP測定用組成物に用いられる基質とし
ては種々のロイシンジペプチドやロイシンアミドを支障
なく用いることができるが、中でも、ロイシルアラニン
やロイシンアミドを使用するのが好ましい。
【0021】さらに、AA測定用組成物に用いられる基
質としては、N末端がアラニンである種々のジもしくは
トリペプチド、アラニンアミドなどがあげられ、中で
も、アラニンアミド、アラニルアラニン、アラニルロイ
シンなどの使用が好ましい。
【0022】γGTP、LAP及びAAの各測定用組成
物は上記アミノ酸脱水素酵素や基質以外に、NAD
(P)+ を主成分とし、その他に通常、促進剤、賦活剤
などの添加剤なるものも含ませることもできる。添加剤
としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウムなど
の塩類やトリトンX−100などの界面活性剤などを、
また、防腐剤としては、例えば、アジ化ナトリウムなど
の公知のものを支障なく使用することができる。
【0023】γGTP測定用組成物の各成分の濃度とし
ては、γ−グルタミルジペプチドを3〜300mM(例
えば、γ−グルタミル−L−ロイシンの場合、3〜15
0mM、γ−グルタミル−L−アラニンの場合、10〜
300mM)、受容体を3〜500mM、NAD(P)
+ を0.1〜20mM、塩類を5〜500mM、界面活性
剤を0.01〜2%、アジ化ナトリウムを0.5〜50m
M、アミノ酸脱水素酵素を0.1〜100ユニット/ml
、硫酸ヒドラジンを0.5〜200mMとなるように使
用すればよく、さらに望ましくはγ−グルタミルジペプ
チドを7.5〜250mM(例えば、γ−グルタミル−L
−ロイシンの場合、7.5〜100mM、γ−グルタミル
−L−アラニンの場合、15〜250mM、γ−グルタ
ミル−L−グルタミン酸の場合、7.5〜250mM)、
受容体を5〜350mM、NAD(P)+ を0.2〜15
mM、塩類を10〜350mM、界面活性剤を0.02〜
1.5%、アジ化ナトリウムを1.0〜30mM、アミノ酸
脱水素酵素を0.2〜50ユニット/ml 、硫酸ヒドラジ
ンを1.0〜200mMとなるように使用すればよい。
【0024】さらに、LAP及びAA測定用組成物の各
成分の濃度としては、基質を1〜100mM、 アミノ酸
脱水素酵素を0.5〜100ユニット/ml 、 NAD
(P)+ 0.5〜30mM、アジ化ナトリウムを0.5〜5
0mM、硫酸ヒドラジンを0.1〜100mMとなるよう
に使用すればよく、さらに望ましくは基質を5〜50m
M、アミノ酸脱水素酵素を1〜50ユニット/ml 、N
AD(P)+ を1〜10mM、塩類を5〜350mM、
界面活性剤を0. 02〜2%、アジ化ナトリウムを1.0
〜30mM、硫酸ヒドラジンを0.3〜80mMとなるよ
うに使用すればよい。
【0025】γGTP、LAP及びAA測定用組成物で
は反応式1〜4に示した如く、γGTP、LAP及びA
Aの作用で生成したL−アミノ酸を相当するアミノ酸脱
水素酵素の作用で最終的にNAD(P) Hに導き、34
0nmにおける吸光度増加を測定することにより各酵素
の活性を求めることができる。
【0026】本発明の試薬を用いて血清や尿などの生体
液中の酵素活性を測定する時の反応温度としては、通常
の酵素反応での20〜45℃を使用すればよい。測定機
器としては紫外部領域の測定波長を有する分光光度計や
自動分析装置を使用すればよい。中でも、測定用組成物
を入れるセルを恒温に保つことのできる分光光度形や自
動分析装置の使用が好ましい。
【0027】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1、比較例1 γ−グルタミル−L−アラニン(バッケム社より購入)
50mM、グリシルグリシン80mM(pH8.5、ジエ
タノールアミン緩衝液80mM)、 NAD+ 〔ベーリン
ガー・マンハイム山之内(株) より購入〕5mM、アラ
ニン脱水素酵素〔バチルス・ズブチリス(Bacillus sub
tilis )由来、シグマ社より購入〕6ユニット/ml 、
および硫酸ヒドラジン16mMからなるγGTP測定用
組成物を調製した(実施例1)。
【0028】実施例1から硫酸ヒドラジンを抜いた測定
用組成物を調製した(比較例1)。次に、試料として、
ヘモグロビン〔ヘモグロビンコントロール、ヘモコン
N、日本商事(株) より購入〕を0、200、400、
600、800及び1000mg/dl の各濃度に含む
約16ユニット/l のγGTP活性の標準血清を調製し
た。
【0029】上記で調製した測定用組成物3.0ml を光
路長1cmのセルにいれ、上記で調製した試料0.09m
l を添加し、セル室を37℃の恒温に保った分光光度計
にて340nmの吸光度変化を追跡した。約10分間に
わたり吸光度変化を追跡し、1分間当りの吸光度変化量
を求め、この値から試料中のγGTP活性を求めた。そ
の結果を表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】このことから、本発明の測定用組成物は、
ヘモグロビンのような有色物質により殆ど影響を受け
ず、実用に供するのに充分な性能を有していることが判
った。
【0032】実施例2、比較例2 実施例1及び比較例1と同様のγGTP測定用組成物を
調製した(実施例2、比較例2)。次に試料として、ア
スコルビン酸を0、5、10、15及び20mg/dl
の各濃度に含む約18ユニット/l のγGTP活性の標
準血清を調製した。実施例1及び比較例1と同様の手法
でγGTP活性を測定し、その結果を表1に示した。こ
のことから、本発明の測定用組成物はアスコルビン酸の
ような酸化還元物質により殆ど影響を受けず、実用に供
するのに充分な性能を有していることがわかった。
【0033】実施例3 γ−グルタミル−L−ロイシン(バッケム社より購入)
20mM、グリシルグリシン80mM(pH8.5、ジエ
タノールアミン緩衝液80mM)、NAD+ 5mM、ロ
イシン脱水素酵素〔バチルス属(Bacillussp.)由来、
東洋紡績(株)より購入〕6ユニット/ml 、および硫
酸ヒドラジン20mMからなるγGTP測定用組成物を
調製した(実施例3)。実施例1で調製した試料を用
い、上記の測定用組成物でγGTP活性を測定した。そ
の結果、15.8、15.9、15.5、16.0、16.0及び
16.5ユニット/l の測定値が得られ、本発明の測定用
組成物はヘモグロビンのような有色物質により殆ど影響
を受けないことが判明した。
【0034】実施例4、比較例3 L−ロイシルアラニン(アルドリッチ社より購入)20
mM、NAD+ (ベーリンガー・マンハイム山之内社よ
り購入)6mM、アラニン脱水素酵素〔バチルス・ズブ
チリス(Bacillus subtilis )由来、 シグマ社より購
入〕12ユニット/ml 、グリシン−KOH緩衝液10
0mM(pH9.1)、KClを20mM、及び硫酸ヒド
ラジン4mMよりなるLAP測定用組成物を調製した
(実施例4)。別に実施例4より硫酸ヒドラジンを抜い
た測定用組成物を調製した(比較例3)。次に、試料と
して、種々の濃度のヘモグロビンを含む約13ユニット
/l のLAP活性の標準血清を調製した。上記で調製し
た測定用組成物3.0ml を光路長1cmのセルに入れ、
上記で調製した試料0.12ml を添加し、セル室を37
℃の恒温に保った分光光度計にて340nmの吸光度変
化を追跡した。約10分間にわたり、吸光度変化を追跡
し、1分間当りの吸光度変化量を求め、この値から試料
中のLAP活性を求めた。その結果を表2に示した。
【0035】
【表2】
【0036】このことから、本発明の測定用組成物はヘ
モグロビンなどの有色物質により殆ど影響を受けず、実
用に供するのに充分な性能を有していることがわかっ
た。
【0037】実施例5 L−ロイシルアラニン20mM、NAD+ 6mM、ロイ
シン脱水素酵素〔バチルス属(Bacillus sp.)由来、東
洋紡績(株) より購入〕6ユニット/ml 、グリシン−
KOH緩衝液100mM(pH9.0)、KClを100
mM及び硫酸ヒドラジン4mMよりなるLAP測定用組
成物を調製した(実施例5)。次に、試料として、種々
の濃度のヘモグロビン(0、200、400、600、
800、1000mg/dl )とビリルビンC(干渉チ
ェックA、国際試薬より購入)(0、8、16、24、
32、40mg/dl )を含む約11ユニット/l のL
AP活性の標準血清を調製した。
【0038】これら試料を用い、上記の測定用組成物で
LAP活性を測定した。その結果、ヘモグロビンを含む
試料でのLAP活性測定値は、各々、10.5、10.0、
11.0、11.0、11.0及び11.5ユニット/l 、また
ビリルビンCを含む試料では10.5、11.0、11.0、
11.5、10.0及び11.5ユニット/l と、殆ど影響を
受けないことが判明した。
【0039】実施例6、比較例4 アラニンアミド(バッケム社より購入)30mM、NA
+ 6mM、グリシン−KOH緩衝液(pH9.0)80
mM、アラニン脱水素酵素10ユニット/ml及び硫酸
ヒドラジン1.6mMからなるAA測定用組成物を調製し
た(実施例6)。別に実施例6から硫酸ヒドラジンを抜
いた測定用組成物を調製した(比較例4)。次に、試料
として、各々ヘモグロビン、およびビリルビンCを含む
約15ユニット/l のAA活性の標準血清を調製した。
【0040】上記で調製した測定用組成物3.0ml を光
路長1cmのセルに入れ、上記で調製した試料0.06m
l を添加し、セル室を37℃の恒温に保った分光光度計
にて340nmの吸光度変化を追跡した。約10分間に
わたり、吸光度変化を追跡し、1分間当りの吸光度変化
量を求め、この値から試料中のAA活性を求めた。その
結果を表3に示した。
【0041】
【表3】
【0042】このことから、本発明の測定用組成物は、
ヘモグロビンなどの有色物質により殆ど影響を受けず、
実用に供するのに充分な性能を有していることがわかっ
た。
【0043】
【発明の効果】本発明の測定用組成物は、紫外部領域で
の吸光度を測定して血清や尿などの生体液中の酵素活性
を定量する測定用組成物で問題となっていた高濃度のヘ
モグロビンやビリルビンなどの有色物質や、アスコルビ
ン酸などの酸化還元物質による影響を大幅に改善できる
ものであり、その結果、臨床検査の現場での日常検査に
供するのに充分な信頼性のある結果を得ることができ、
又溶血した試料や黄疸患者の血清などでも通常の試料と
同等に操作性よく取り扱うことができる。このように、
本発明の測定用組成物は、臨床検査分野への寄与に多大
なものがある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川原 一恵 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ 株式会社中央研究所内 (72)発明者 永田 和彦 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ 株式会社中央研究所内 (72)発明者 坪田 博幸 千葉県八千代市大和田新田1144 株式会 社ヤトロン八千代工場内 (56)参考文献 特開 昭63−129996(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12Q 1/00 - 1/66 BIOSIS(DIALOG) MEDLINE(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外部領域での吸光度変化を測定して、
    生体液中の酵素活性を定量する測定用組成物において、
    ヒドラジンを含有せしめたことを特徴とする測定用組成
    物。
JP03062676A 1991-03-04 1991-03-04 測定用組成物 Expired - Lifetime JP3078343B2 (ja)

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