JP3077653U - 小星入り連接玩具花火 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、大星や内筒に充填された星を連発で打
上げる玩具花火はあったが、単調で変化に乏しく、華や
かさに欠け、飽きられやすいという欠点があった。 【解決手段】 小星９を打上げる複数本の筒状玩具花火
１、２、３、４、５の上端の点火口６ｂを導火線Ｄで連
結した小星入り連接玩具花火Ｈ１を提供する。 【効果】 複数本の筒状玩具花火から様々な色の小星を
連続的に打上げることができ、変化に富み、華やかな視
覚的効果を演出できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は２本以上の小星入りの筒状玩具花火の上端の点火口を導火線にて連接 した小星入り連接玩具花火に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、連発の玩具花火としては、 １本の紙筒の中に延時薬を挟んで複数の大星を充填し、該複数の大星を時間差 をもって打上げる連発花火、 紙筒の中に星を充填した内筒を備えた筒状玩具花火を複数本並べてその底部を 導火線にて連接し、該内筒を時間差をもって打上げ、内筒に充填されていた星を 放出する連発花火、 の２種の構成が知られていた。しかしながら、小星を連発で打上げる玩具花火は 知られていなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記構成の従来の連発玩具花火は、単に大星あるいは星が連続して上がるだけ なので単調で変化に乏しく、華やかさに欠け、飽きられやすいという欠点を有し ていた。そこで本考案においては、華やかな変化を楽しめるよう、１種類以上の 色星薬からなる複数の小星を連発であるいは一気に打上げる小星入り連接玩具花 火、さらには１種類以上の色星薬からなる複数の小星と大星を連発であるいは一 気に打上げる小星入り連接玩具花火を開発することを課題とした。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記課題を解決するためになされたものであって、その要旨とすると ころは、つぎのとおりである。

【０００５】 ＜解決手段１＞ 紙筒の中心孔の底部を底止めにて閉塞し、該底止めの上に発射用火薬を充填し 、該発射用火薬の上に１種類以上の色星薬からなる複数の小星を充填し、該複数 の小星の上に中心孔の略上端に至るまで伝火薬を充填し、上記紙筒の上端の点火 口をシール部材にてシールした複数の筒状玩具花火の夫々の上記点火口を導火線 にて連接したことを特徴とする小星入り連接玩具花火を提供する。 ＜解決手段２＞ 紙筒の中心孔の底部を底止めにて閉塞し、該底止めの上に発射用火薬を充填し 、該発射用火薬の上に１以上の大星を充填し、該大星の上に１種類以上の色星薬 からなる複数の小星を充填し、該複数の小星の上に中心孔の略上端に至るまで伝 火薬を充填し、上記紙筒の上端の点火口をシール部材にてシールした複数の筒状 玩具花火の夫々の上記点火口を導火線にて連接したことを特徴とする小星入り連 接玩具花火を提供する。 ＜解決手段３＞ 導火線にて連接された上記複数の筒状玩具花火の下端部を底板に穿設した孔に 挿嵌固着し垂設し、上記複数の筒状玩具花火の上部を厚紙を曲折して構成した支 持体に穿設された孔に挿嵌し、さらに上記底板と上記複数の筒状玩具花火と上記 支持体の全体を上面が開閉可能なパッケージに格納したことを特徴とする解決手 段１及び解決手段２記載の小星入り連接玩具花火を提供する。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案の１実施例を図面を参照しながら詳細に説明する。 図１は本考案の１実施例の連接玩具花火Ｈ１の１部を欠截した外観斜視図であ る。該連接玩具花火Ｈ１は筒状玩具花火１、２、３、４、５の夫々の上端を導火 線Ｄにて連接した構成である。導火線Ｄは筒状玩具花火１、２、３、４、５の夫 々の上端に接着により固着されている。

【０００７】 筒状玩具花火１、２、３、４、５の構成は略同一であるので、筒状玩具花火１ にてその構成を説明する。６は円筒形状の紙筒であり、中心に円筒形状の中心孔 ６ａが穿設されている。中心孔６ａの上端はシール部材６ｃによりシールされた 点火口６ｂとなり、下端よりやや上部には円筒形状の底止め７が密嵌固着されて いる。

【０００８】 点火口６ｂの上記シール部材６ｃの材質は、紙、合成樹脂等が考えられるが、 本実施例にては紙製で、接着により紙筒６に一体に固着されている。また底止め ７の材質も紙、合成樹脂等が考えられるが、本実施例にては紙製で、接着により 紙筒６に一体に固着されている。

【０００９】 底止め７の上には発射用火薬８が充填され、発射用火薬８の上には１種類以上 の色星薬からなる複数の小星９が充填されている。複数の小星９の部分の構成は １種類の色星薬からなる複数の小星９の層を各層により色星薬の種類（色）を変 えて順次積層しても良いし、複数の小星９の夫々が各種（各色）の色星薬からな る複数の小星９を混合しても良いし、さらに上記両方の方法を組み合わせても良 い。

【００１０】 複数の小星９の上には点火口６ｂに至るまで伝火薬10が充填されている。筒状 玩具花火１の構成は上記のとおりであり、前述のように筒状玩具花火２、３、４ 、５も略同様の構成であるが、複数の小星９の部分の構成は各筒状玩具花火１〜 ５毎に変化させてもよい。

【００１１】 図２には本考案の別の実施例の連接玩具花火Ｈ２の１部を欠截した外観斜視図 を示す。該連接玩具花火Ｈ２は筒状玩具花火11、12、13、14、15の夫々の上端を 導火線Ｄにて連接した構成である。導火線Ｄは筒状玩具花火11、12、13、14、15 の夫々の上端に接着により固着されている。

【００１２】 筒状玩具花火11、12、13、14、15の構成は略同一であるので、筒状玩具花火11 にてその構成を説明する。16は円筒形状の紙筒であり、中心に円筒形状の中心孔 16ａが穿設されている。中心孔16ａの上端はシール部材16ｃによりシールされた 点火口16ｂとなり、下端よりやや上部には円筒形状の底止め17が密嵌固着されて いる。

【００１３】 点火口16ｂの上記シール部材16ｃの材質は、紙、合成樹脂等が考えられるが、 本実施例にては紙製で、接着により紙筒16に一体に固着されている。また底止め 17の材質も紙、合成樹脂等が考えられるが、本実施例にては紙製で、接着により 紙筒16に一体に固着されている。

【００１４】 底止め17の上には発射用火薬18が充填され、発射用火薬18の上には大星19ａが 充填され、大星19ａの上には１種類以上の色星薬からなる複数の小星19ｂが充填 されている。

【００１５】 複数の小星19ｂの部分の構成は１種類の色星薬からなる複数の小星19ｂの層を 各層により色星薬の種類を変えて順次積層しても良いし、複数の小星19ｂの夫々 が各種（各色）の色星薬からなる複数の小星19ｂを混合しても良いし、さらに上 記両方の方法を組み合わせても良い。また、大星19ａの数を複数としても良い。

【００１６】 複数の小星19ｂの上には点火口16ｂに至るまで伝火薬20が充填されている。筒 状玩具花火11の構成は上記のとおりであり、前述のように筒状玩具花火12、13、 14、15も略同様の構成であるが、複数の小星19ｂの部分の構成は各筒状玩具花火 11〜15毎に変化させてもよい。また、大星19ａの数も各筒状玩具花火11〜15毎に 変化させてもよい。

【００１７】 図３には本考案の１実施例である連接玩具花火Ｈ１をパッケージ21に格納した 実施例を示す。連接玩具花火Ｈ１は下端部を底板23ａ、23ｂに穿設した孔25に挿 嵌固定し垂設し、上部を厚紙を曲折して構成した支持体22に穿設された孔24に挿 嵌し、さらに底板23ａ、23ｂと支持体22と連接玩具花火Ｈ１の全体を上面が開閉 可能なパッケージ21に格納している。

【００１８】 パッケージ21は図３に見るように略立方体状の厚紙製の箱で、上面が蓋21ａに より開閉可能となっている。支持体22は図４の分解立体図に示すように１枚の厚 紙を曲折して構成され、上面が略正方形状で左側面、右側面が正方形に近い長方 形状、正面と背面がタブ状の長方形状となっており、上面には連接玩具花火Ｈ１ が挿嵌されるウィンナソーセージ状の孔24が穿設されている。

【００１９】 底板23ａ、23ｂは図４に示すように平面形が略正方形の同形同大のダンボール 製の平板で、連接玩具花火Ｈ１の下端部が密嵌できるように筒状玩具花火１、２ 、３、４、５（図１参照）の下端部の断面形状の円形と同形の円形を連接した形 状の孔25が穿設されている。なお、底板23ａ、23ｂは重置されているだけで接着 されてはいない。

【００２０】 以上には連接玩具花火Ｈ１を底板23ａ、23ｂと支持体22により保持して全体を パッケージ21に格納した実施例を記述したが、図２の連接玩具花火Ｈ２に関して も同様にパッケージに格納した状態とすることは無論可能である。

【００２１】 次に本考案の実施例の作用について、図面を参照しながら詳細に説明する。先 ず、パッケージ21に格納された実施例（図３）であればパッケージ21の蓋21ａを 一杯に開き、連接玩具花火Ｈ１の上端部が露出された状態とする。

【００２２】 次に、導火線Ｄに点火する。導火線Ｄは筒状玩具花火１の部分で多少長めに端 部を延伸させてあるので、この部分に点火する。するとすぐに図１に示す筒状玩 具花火１の点火口６ｂに火が移り、伝火薬10に着火し、続いて瞬時に複数の小星 ９と発射薬８にも火が入り、複数の小星９は燃焼しながら発射薬８により打上げ られ、点火口６ｂから複数の小星９の火花が高く吹きあがる。

【００２３】 このとき、複数の小星９の部分の構成が各色の色星薬からなる小星９を各色毎 に層状に積層した構成であれば吹きあがる火花が順次各色に変化するさまを見る ことができる。続いて導火線Ｄを伝って筒状玩具花火２にも火が入り、筒状玩具 花火２も同様に小星の火花を吹き上げる。以下、筒状玩具花火３、４、５と連続 して小星の火花の打上げが続く。

【００２４】 図２に示す連接玩具花火Ｈ２においては、導火線Ｄの点火により筒状玩具花火 11の点火口16ｂに点火され、伝火薬20に火が入るまでは同様であるが、続いて瞬 時に複数の小星19ｂ、大星19ａ、発射用火薬18に火が入り、複数の小星19ｂに続 き、大星19ａが燃焼しながら打上げられる。以下、筒状玩具花火12、13、14、15 と連続して打上げられる。

【００２５】 筒状玩具花火を導火線に連接する方法により、打上げ時の作用効果は大きく異 なったものとなる。図５ａに示す実施例の連接玩具花火Ｈ３は９本の筒状玩具花 火26、27、28、29、30、31、32、33、34を導火線Ｄにより直列したものであるが 、この構成の連接玩具花火Ｈ３は、導火線Ｄに点火後、筒状玩具花火26、27、28 、29、30、31、32、33、34の順に連続して打上げられる。

【００２６】 図５ｂに示す実施例の連接玩具花火Ｈ４の場合は導火線Ｄに点火すると筒状玩 具花火35、36、37、38、39は並列状態であるので略同時に火が入り、略同時に打 上げられる。図５ｃに示す実施例の連接玩具花火Ｈ５の場合はまず筒状玩具花火 40が打上げられ、少しの間を置いて筒状玩具花火41、42、43、44、45が略同時に 打上げられる。

【００２７】 図５ｄに示す実施例の連接玩具花火Ｈ６の場合はまず筒状玩具花火46が、続い て筒状玩具花火47が打上げられ、その後筒状玩具花火48、49、50が略同時に打上 げられる。図５ｅに示す実施例の連接玩具花火Ｈ７の場合はまず筒状玩具花火51 、52が略同時に打上げられ、続いて筒状玩具花火53、54、55が略同時に打上げら れる。

【００２８】 図５ｆに示す実施例の連接玩具花火Ｈ８の場合は先ず筒状玩具花火56が、続い て筒状玩具花火57が打上げられ、さらに筒状玩具花火58、59が略同時に打上げら れ、最後に筒状玩具花火60、61、62、63が略同時に打上げられる。

【００２９】 上記のように連接される筒状玩具花火の個数と連接方法により、打上げ時の作 用効果は大きく異なったものとなる。なお、連接される筒状玩具花火の個数は原 理的には何本でも良いが、実際上は内蔵される火薬の量の総和により限定される 。すなわち、内蔵される火薬の量が火薬類取締法令に定められた量（現時点では 15ｇ）を超えられないので、筒状玩具花火の本数を多くすれば１個の筒状玩具花 火の大きさは小さくなる。

【考案の効果】

【００３０】 本考案の請求項１の考案によれば、連結された複数の筒状玩具花火から各色の 小星を連続的に、あるいは一気に打上げることができるので、従来の大星あるい は内筒に重点された星を連続的に打上げる連発花火に比べて変化に富み、華やか な視角効果を演出できる。

【００３１】 本考案の請求項２の考案によれば、連結された複数の筒状玩具花火から各色の 小星を連続的に、あるいは一気に打上げることができ、しかも大星も混合して打 上げることができるので、従来の大星あるいは内筒に重点された星を連続的に打 上げる連発花火に比べて変化に富み、華やかな視角効果を演出できる。

【００３２】 本考案の請求項３の考案によれば、連結された複数の筒状玩具花火がパッケー ジに格納された状態であるので、取り扱いが簡便かつ安全であり点火時も導火線 が風等で消えにくく、また転倒による事故の発生の心配もない。

【００３３】 本考案の請求項３の考案によれば、導火線が各筒状玩具花火の上端を連結して いるので、点火の際にパッケージの蓋を開いて点火するだけで良く、便利である 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施例の１部を欠截した外観斜視図
である。

【図２】本考案の１実施例の１部を欠截した外観斜視図
である。

【図３】本考案の１実施例の１部を欠截した外観斜視図
である。

【図４】本考案の１実施例の１部の分解立体図である。

【図５】ａ 本考案の１実施例の参考平面図である。 ｂ 本考案の１実施例の参考平面図である。 ｃ 本考案の１実施例の参考平面図である。 ｄ 本考案の１実施例の参考平面図である。 ｅ 本考案の１実施例の参考平面図である。 ｆ 本考案の１実施例の参考平面図である。

【符号の説明】

１、２、３、４、５ 筒状玩具花火 ６ 紙筒 ６ａ 中心孔 ６ｂ 点火口 ６ｃ シール部材 ７ 底止め ８ 発射用火薬 ９ 小星 10 伝火薬 11、12、13、14、15筒状玩具花火 16 紙筒 16ａ 中心孔 16ｂ 点火口 16ｃ シール部材 17 底止め 18 発射用火薬 19ａ 大星 19ｂ 小星 20 伝火薬 21 パッケージ 21ａ 蓋 22 支持体 23ａ、23ｂ 底板 24、25 孔 26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、3
8、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、5
0、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、6
2、63 筒状玩具花火 Ｈ１、Ｈ２、Ｈ３、Ｈ４、Ｈ５、Ｈ６、Ｈ７、Ｈ８ 連
接玩具花火 Ｄ 導火線

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 紙筒の中心孔の底部を底止めにて閉塞
   し、該底止めの上に発射用火薬を充填し、該発射用火薬
   の上に１種類以上の色星薬からなる複数の小星を充填
   し、該複数の小星の上に中心孔の略上端に至るまで伝火
   薬を充填し、上記紙筒の上端の点火口をシール部材にて
   シールした複数の筒状玩具花火の夫々の上記点火口を導
   火線にて連接したことを特徴とする小星入り連接玩具花
   火。
2. 【請求項２】 紙筒の中心孔の底部を底止めにて閉塞
   し、該底止めの上に発射用火薬を充填し、該発射用火薬
   の上に１以上の大星を充填し、該大星の上に１種類以上
   の色星薬からなる複数の小星を充填し、該複数の小星の
   上に中心孔の略上端に至るまで伝火薬を充填し、上記紙
   筒の上端の点火口をシール部材にてシールした複数の筒
   状玩具花火の夫々の上記点火口を導火線にて連接したこ
   とを特徴とする小星入り連接玩具花火。
3. 【請求項３】 導火線にて連接された上記複数の筒状玩
   具花火の下端部を底板に穿設した孔に挿嵌固着し垂設
   し、上記複数の筒状玩具花火の上部を厚紙を曲折して構
   成した支持体に穿設された孔に挿嵌し、さらに上記底板
   と上記複数の筒状玩具花火と上記支持体の全体を上面が
   開閉可能なパッケージに格納したことを特徴とする請求
   項１及び請求項２記載の小星入り連接玩具花火。